JP2006145706A - レンズ駆動機構およびトルクリミッター機構 - Google Patents

レンズ駆動機構およびトルクリミッター機構 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、トルクリミッター機構の伝達部材のガタツキを防止でき、必要時は、駆動源の駆動力を確実に出力軸へ伝達できるレンズ駆動機構およびトルクリミッター機構を提供する。
【解決手段】レンズ駆動機構は、AFモータと、レンズ鏡筒とのジョイント部を有し、回転自在に設けられた出力軸33と、トルクリミッター機構50を有し、AFモータの駆動力を出力軸に伝達する動力伝達手段とを備える。トルクリミッター機構50は、クラッチバネ36と、ウォームホイール35の内周側に形成され、クラッチバネ36を収納する収納部350とで構成される。クラッチバネ36は、出力軸33に巻き付けられてそれを挟持する挟持部361と、両端部を外側に向けて突出させてなる1対の足部362とで構成される。収納部350は、クラッチバネ36の1対の足部362に係止し得る、互いの間隔の異なる1対の端面(係止部)356を複数組有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、AFカメラにおける交換レンズのレンズ駆動を行うレンズ駆動機構およびトルクリミッター機構に関するものである。
レンズ交換式のカメラのカメラ本体に設けられているレンズ駆動機構が知られている。このレンズ駆動機構は、AFモータと、レンズ鏡筒がカメラ本体に装着されたとき、レンズ鏡側に係合することにより、AFモータの駆動力(回転力)をレンズ鏡筒に伝達する出力軸と、AFモータと出力軸を繋ぎ、AFモータの回転を減速させて出力軸に伝達する動力伝達手段と、出力軸と連動して回転するパルサー(回転板)およびそのパルサーの回転を検出するフォトインタラプタで構成されたエンコーダとを備えており、前記動力伝達手段は、出力軸から出力されるトルクを制限するトルクリミッター機構を有している(例えば、特許文献1参照)。
従来のレンズ駆動機構のトルクリミッター機構としては、クラッチバネ(捻りコイルバネ)を用いた形態のものが知られている。このトルクリミッター機構は、対象物に巻き付けられてその対象物を挟持し、両端部が外側に向って突出するクラッチバネと、このクラッチバネの両端部に係止し得る1対の係止部とを有している。この1対の係止部間の間隔は、クラッチバネの両端部間の間隔と同じであるのが好ましい。
しかしながら、クラッチバネの寸法には、バラツキ(例えば、内径、両端部間の間隔や角度等の公差)があるので、クラッチバネの両端部間の間隔が、1対の係止部間の間隔よりも大きくなったり、逆に、小さくなったりすることがある。
このため、従来のレンズ駆動機構では、クラッチバネの両端部間の間隔が1対の係止部間の間隔よりも小さいと、クラッチバネを装着したとき、係止部とクラッチバネの端部との間に隙間ができる。この隙間が大きいと、クラッチバネのガタツキが大きくなり、これにより、例えば、AFモータの回転方向を反転させたとき、AF駆動が不安定になり、また、エンコーダから出力される信号と、AFレンズの移動量との間に誤差が生じ、AF駆動制御を精度良く行なうことができない。
また、クラッチバネの両端部間の間隔が1対の係止部間の間隔よりも大きいと、クラッチバネを装着したとき、クラッチバネの両端部が係止部により押圧されて互いに接近して、クラッチバネが広がってしまい(径が大きくなってしまい)、滑りが生じて回転力を伝達することができない。
特開平1−304415号公報
本発明の目的は、簡易な構成で(例えば、部品点数を増加させずに)、トルクリミッター機構における伝達部材のガタツキを防止することができ、必要時は、駆動源の駆動力を確実に出力軸へ伝達することができるレンズ駆動機構およびトルクリミッター機構を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(14)の本発明により達成される。
(1) カメラのレンズ駆動機構であって、
駆動源と、
回転自在に設けられ、カメラ本体に装着されるレンズ鏡筒とのジョイント部を有し、その回転を前記ジョイント部を介して前記レンズ鏡筒に伝達する出力軸と、
前記出力軸から出力されるトルクを制限するトルクリミッター機構を有し、前記駆動源の駆動力を前記出力軸に伝達する動力伝達手段とを備え、
前記動力伝達手段は、前記出力軸が挿入されたリング部材を有し、
前記トルクリミッター機構は、前記出力軸に巻き付けられて前記出力軸を挟持し、両端部が前記出力軸の外側に向って突出し、弾性を有する伝達部材と、前記リング部材に設けられ、前記伝達部材の少なくとも一部を収納する収納部とを備え、
前記収納部は、前記リング部材の周方向に沿って配置され、前記伝達部材の両端部に係止し得る1対の係止部であって、その1対の係止部間の間隔の異なるものを複数組有し、
前記伝達部材は、前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部に、該伝達部材の両端部が係止し得るように配置されており、
前記出力軸は、前記伝達部材を介して前記リング部材に連結され、前記リング部材と共に回転し、
前記レンズ鏡筒側から前記出力軸が受ける力が所定値を超えることにより、前記出力軸の回転速度が減少または前記出力軸の回転が停止すると、前記一方の係止部から前記伝達部材の一方の端部に対して力が加わって前記伝達部材が広がり、前記リング部材から前記出力軸への回転力の伝達が制限されるよう構成されていることを特徴とするレンズ駆動機構。
これにより、レンズ駆動機構を製造する(組み付ける)際、複数組の1対の係止部から、最適な間隔の1対の係止部を選択することができる。これによって、容易かつ確実に、トルクリミッター機構における伝達部材のガタツキを防止することができ、必要時は、駆動源(例えば、モータ)の駆動力(回転力)を確実に出力軸へ伝達することができる。これにより、AF(オートフォーカス)駆動制御を、精度良く、かつ確実に行なうことができる。
また、部品点数を増加させることなく、簡易な構成で、トルクリミッター機構を構成することができる。
また、トルクリミッター機構を有するので、AF駆動の際の各部の破損や損傷を防止することができる。すなわち、例えば、レンズ鏡筒内のAFレンズ駆動部材が駆動範囲の限界位置(近距離側の端点、遠距離側の端点)に達した際、伝達部材が広がり(径が大きくなり)、滑りが生じて、リング部材から出力軸への回転力の伝達が制限(例えば、停止)され、これによって、動力伝達手段や、レンズ鏡筒内のAFレンズ、AFレンズ駆動部材、ギヤユニット等の破損や損傷を防止することができる。
(2) 前記駆動源は、回転軸を有し、
前記動力伝達手段は、前記駆動源の回転軸側に設けられたウォームを有し、
前記リング部材は、前記ウォームと噛合するウォームホイールである上記(1)に記載のレンズ駆動機構。
これにより、回転速度を減速させて駆動源(例えば、モータ)の駆動力を出力軸に伝達することができると共に、その減速比を大きくすることができる。
また、動力伝達手段として他の構成の減速ギヤ列(例えば、複数の平歯車を組み合わせたもの)を設ける場合に比べ、レンズ駆動機構の小型化を図ることができる。これによって、カメラ(カメラ本体)の小型化を図ることができる。
また、さらに大きな減速を得ることができるため、部品(ギヤ)点数を減らすことができ、これによりコストダウンを図ることができる。
(3) 前記トルクリミッター機構は、前記リング部材内に設けられている上記(1)または(2)に記載のレンズ駆動機構。
これにより、レンズ駆動機構の小型化を図ることができる。この場合、特に、出力軸の回転中心線の方向におけるレンズ駆動機構の長さを短くすることができる。
(4) 前記伝達部材の両端部は、前記1対の係止部の間に位置し、
前記伝達部材は、その両端部を互いに接近させると広がるよう構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
これにより、簡易な構造で、AF駆動の際の各部の破損や損傷をより確実に防止することができる。
(5) 前記伝達部材は、クラッチバネである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
これにより、簡易な構造で、AF駆動の際の各部の破損や損傷をより確実に防止することができる。
(6) 前記リング部材には、該リング部材の外側から前記各1対の係止部に対しての前記伝達部材の端部の位置を確認し得る確認手段が設けられている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
これにより、作業者は、各1対の係止部に対しての伝達部材の端部の位置を、リング部材の外側から容易に確認することができる。
(7) 前記リング部材には、前記各1対の係止部間の間隔の大小関係を示す指標が設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
これにより、作業者は、各1対の係止部間の間隔の大小関係を容易に把握することができ、これによって作業効率が向上する。
(8) 前記リング部材は、周壁と、前記出力軸が挿入された孔を有する底板と、前記周壁の内周面から中心側に向って突出する複数の突出部とを備え、
前記各突出部における前記リング部材の周方向の両端に、前記係止部が形成されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
これにより、簡易な構造で、AF駆動の際の各部の破損や損傷をより確実に防止することができる。
(9) 前記伝達部材は、前記周壁の内周側に収納されている上記(8)に記載のレンズ駆動機構。
これにより、簡易な構造で、AF駆動の際の各部の破損や損傷をより確実に防止することができる。
(10) 前記駆動源は、モータである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
(11) 入力部と、出力部と、前記入力部の回転を前記出力部に伝達する伝達部材とを有し、
前記入力部と前記出力部の一方は、周方向に沿って配置された1対の係止部が複数組設けられたリング部材を有し、他方は、前記リング部材に挿入された軸部を有しており、
前記伝達部材は、前記軸部を挟持する挟持部と、前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部に係止し得る1対の足部とで構成され、
前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部の一方に、前記1対の足部の一方が係止した状態で、前記入力部と前記出力部との間に所定値を超えるトルクが加わると、前記1対の足部の間隔が変化し、これにより前記挟持部による前記軸部の挟持が解除または前記挟持部が前記軸部を挟持する力が低減するトルクリミッター機構であって、
前記複数組の1対の係止部は、その1対の係止部間の間隔が互いに異なることを特徴とするトルクリミッター機構。
これにより、トルクリミッター機構を製造する(組み付ける)際、複数組の1対の係止部から、最適な間隔の1対の係止部を選択することができる。これによって、容易かつ確実に、トルクリミッター機構における伝達部材のガタツキを防止することができ、必要時は、入力部から出力部へ回転を確実に伝達することができる。
また、部品点数を増加させることなく、簡易な構成で、トルクリミッター機構を構成することができる。
(12) 前記伝達部材は、捻りコイルバネであり、前記挟持部は、前記捻りコイルバネの前記軸部に巻き付けられた部分であり、前記1対の足部は、前記捻りコイルバネの両端部を前記軸部の外側に向けて突出させた部分である上記(11)に記載のトルクリミッター機構。
これにより、簡易な構造で、トルクリミッター機構を構成することができる。
(13) 前記リング部材は、周壁と、前記周壁の内周面から中心側に向って突出する複数の突出部とを備え、
前記各突出部における前記リング部材の周方向の両端に、前記係止部が形成されている上記(11)または(12)に記載のトルクリミッター機構。
これにより、簡易な構造で、トルクリミッター機構を構成することができる。
(14) 当該トルクリミッター機構は、カメラのレンズ駆動機構に設置されるものである上記(11)ないし(13)のいずれかに記載のトルクリミッター機構。
これにより、AF駆動制御を、精度良く、かつ確実に行なうことができる。
また、AF駆動の際の各部の破損や損傷を防止することができる。
本発明のレンズ駆動機構によれば、レンズ駆動機構を製造する(組み付ける)際、複数組の1対の係止部から、最適な間隔の1対の係止部を選択することができる。これによって、容易かつ確実に、トルクリミッター機構における伝達部材のガタツキを防止することができ、必要時は、駆動源(例えば、モータ)の駆動力(回転力)を確実に出力軸へ伝達することができる。これにより、AF駆動制御を、精度良く、かつ確実に行なうことができる。
また、部品点数を増加させることなく、簡易な構成で、トルクリミッター機構を構成することができる。
また、トルクリミッター機構を有するので、AF駆動の際の各部の破損や損傷を防止することができる。すなわち、例えば、レンズ鏡筒内のAFレンズ駆動部材が駆動範囲の限界位置(近距離側の端点、遠距離側の端点)に達した際、伝達部材が広がり(径が大きくなり)、滑りが生じて、リング部材から出力軸への回転力の伝達が制限(例えば、停止)され、これによって、動力伝達手段や、レンズ鏡筒内のAFレンズ、AFレンズ駆動部材、ギヤユニット等の破損や損傷を防止することができる。
また、本発明のトルクリミッター機構によれば、トルクリミッター機構を製造する(組み付ける)際、複数組の1対の係止部から、最適な間隔の1対の係止部を選択することができる。これによって、容易かつ確実に、トルクリミッター機構における伝達部材のガタツキを防止することができ、必要時は、入力部から出力部へ回転を確実に伝達することができる。
また、部品点数を増加させることなく、簡易な構成で、トルクリミッター機構を構成することができる。
以下、本発明のカメラのレンズ駆動機構(AFレンズ駆動ブロック)およびトルクリミッター機構を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の説明では、代表的に、トルクリミッター機構をカメラのレンズ駆動機構に設置した(用いた)場合、すなわち、トルクリミッター機構を有するレンズ駆動機構を説明する。
図1は、本発明のレンズ駆動機構(実施形態)が適用されるレンズ交換式の一眼レフカメラのカメラ本体を示す正面図、図2は、図1に示すカメラ本体の内部構成を示す正面図である。
これらの図に示すカメラ本体(カメラボディ)1は、レンズ交換式の一眼レフ電子カメラ(カメラ)のカメラ本体であり、このカメラ本体1には、図示しないレンズ鏡筒(撮影レンズ)が、着脱自在に装着されるようになっている。
図1に示すように、カメラ本体1の上面に設置されている上飾板Pにおいて、図1中の左側の端部にレリーズボタン2が設けられ、右側の端部に各種モードの設定を行う設定ダイヤル3が設けられている。
また、カメラ本体1の中央部には、レンズ鏡筒を着脱自在に装着(マウント)するためのマウント部5が設けられている。
また、カメラ本体1の内部には、レンズ鏡筒が装着されたとき、レンズ鏡筒の光軸上に位置するよう配置されたクイックリターンミラー6と、図示しないCCD(撮像素子)を有する撮像ユニットと、撮像ユニットの受光面側に配置された図示しないシャッターユニットとが設けられている。
また、カメラ本体1は、カメラ本体1およびレンズ鏡筒側を統括的に制御する図示しないコントローラ(制御手段)と、図示しないAFセンサと、装着されたレンズ鏡筒のレンズ駆動を行うレンズ駆動機構30とを備えている。
レンズ駆動機構30は、AFモータ32や、先端にジョイント部332が形成されたAFカプラー331を有する出力軸33等を備えており、カメラ本体1内の図2中右側の端部に設置されている。また、レンズ駆動機構30は、出力軸33の回転中心線がマウント部5に装着されたレンズ鏡筒の光軸と平行となり、AFカプラー331がマウント部5を挿通し、ジョイント部332がマウント部5の表面から突出(露出)するように設けられる。このレンズ駆動機構30については、後で詳述する。
コントローラは、AF(オートフォーカス)制御、撮影制御、各種操作スイッチの操作に基づく各種動作制御等を行う。例えば、レンズ駆動機構30のAFモータ32の駆動、すなわち、回転の開始、停止および回転方向等は、それぞれ、コントローラにより制御される。
AFセンサは、いわゆる位相差方式の測距センサであり、撮像ユニットのCCDの受光面と光学的に等価な位置にCCDセンサを有し、図示しない撮影画面内の所定の焦点検出エリアにおける焦点状態をAFビデオ信号としてコントローラへ出力する。コントローラは、AFビデオ信号に基づいてデフォーカス量を演算し、そのデフォーカス量と、マウント部5に装着されたレンズ鏡筒内の撮影レンズの固有のレンズデータとに基づいて、図示しないAFレンズ(フォーカシングレンズ)に入射した光束が図示しない焦点板上に結像するAFレンズの位置までのレンズ駆動方向および駆動量を演算し、AFモータ32を駆動制御する(AF駆動制御)。AFモータ32の駆動力は、カメラ本体1のマウント部5の表面から突出しているジョイント部332と、レンズ鏡筒側のマウント部に設けられたジョイント部とを介して図示しないギヤユニットに伝達され、AFレンズが光軸方向に駆動される(移動する)。
次に、レンズ駆動機構(AFレンズ駆動ブロック)30について説明する。
図3は、本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す斜視図、図4は、本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す分解斜視図、図5は、本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す断面図、図6は、図3〜図5に示すレンズ駆動機構のウォームホイールを示す斜視図、図7は、図3〜図5に示すレンズ駆動機構のウォームホイールを示す背面図(図4中、右側から見た図)、図8は、ウォームホイール35とクラッチバネ36との組み立て時の位置関係を判り易くするため、ウォームホイール35およびクラッチバネ36の他の部材を取り除いた組み立て背面図である。
ここで、図5には、一点鎖線で示す中心線の図中上側と下側とに、その中心線を中心とする中心角(回転角)で、互いに所定角度ずれた断面(一部外観を含む)が図示されている。また、図5では、止め輪37は、図示されていない。
また、図8では、出力軸33との関係を示すために、出力軸33の部分を斜線で示す。
これらの図に示すように、レンズ駆動機構30は、外周部がケーシング31で構成された本体部310と、AFモータ(駆動源)32とで構成されている。ケーシング31は、前ケース311と後ケース312とで構成されており、AFモータ32は、その回転軸321が、前ケース311に形成されている孔315からケーシング31内に挿入された状態で、ケーシング31の外側に固定されている。
このAFモータ32は、図2中右側に、その回転軸321の方向が図2中の上下方向となるように設けられる。すなわち、AFモータ32は、その回転軸321が後述する出力軸33の回転中心線に対して垂直になるように(回転軸321がマウント部5に装着されたレンズ鏡筒の光軸に対して垂直になるように)設けられる。
これにより、AFモータ32の回転軸321と出力軸33の回転中心線とを平行にした場合に比べて、出力軸33の回転中心線の方向におけるレンズ駆動機構30の長さを短くすることができ、シャッターユニットより前方の長さが比較的短い電子カメでは、非常に有効である。
また、本体部310のケーシング31内には、出力軸33と、この出力軸33にクラッチバネ(捻りコイルバネ)36を介して挿入されたウォームホイール(リング部材)(入力部)35と、AFモータ32の回転軸321に固着され(回転軸321側に設けられ)、ウォームホイール35と噛合するウォーム(ウォームギヤ)34と、止め輪37(この止め輪37は、省略されていてもよい)と、ダブル歯車(ダブルギヤ)38と、エンコーダ(検出手段)41とが収納されている(設けられている)。なお、クラッチバネ36により、弾性を有する伝達部材が構成される。
出力軸33は、前方側(図4中左側)から、カメラ本体1に装着されるレンズ鏡筒側のジョイント部と係合(結合)するジョイント部332が先端に形成されているAFカプラー331と、コイルバネ(付勢手段)333と、外観形状が略円柱状をなす保持部材(軸部)(出力部)334と、この保持部材334の後方側の端部に設けられた歯車(ギヤ)335とを有しており、AFカプラー331の先端部(図3および図4中左側)は、前ケース311に形成されている孔316からケーシング31の外側に突出している。この場合、出力軸33の保持部材334の先端側の部分は、その外径が基端側の部分の外径より小さい小径部336を構成しており、その小径部336は、前ケース311の孔316に挿入されている。また、前記小径部336の外周面と前ケース311の孔316の内周面との間には、ほとんど隙間はなく、出力軸33が円滑に回転し得るように、潤滑剤が付与されている。
コイルバネ333は、AFカプラー331と保持部材334との間に、若干収縮した状態で設けられており、AFカプラー331は、常時、コイルバネ333によって、ジョイント部332が保持部材334から離間(離反)する方向に付勢されている。AFカプラー331のジョイント部332と反対の端部(基端部)は、保持部材334に対して、コイルバネ333を介して、軸方向に移動可能で、かつ、AFカプラー331の基端にリング337が固定されていることにより、最離間状態(ジョイント部332が保持部材334から最も離間した状態)で、その保持部材334から外れないように保持されている。なお、AFカプラー331と保持部材334とは、AFカプラー331の基端部において、互いに周方向に係止し合い、一体的に回転し得るようになっている。
このようにAFカプラー331は、常にコイルバネ333により付勢されることによって保持部材334から離反するように設けられており、レンズ鏡筒が装着されていないときは、最離間状態にあるが、AFでないレンズ鏡筒を着脱するときや、AFであるが、そのレンズ鏡筒を装着した場合、AFカプラー331のジョイント部332と係合しないもの(例えば、他社のレンズ鏡筒)を着脱するときや、AFカプラー331のジョイント部332と係合し得るレンズ鏡筒を着脱するときは、それぞれ、AFカプラー331が、後方側に押されて移動し、マウント部5の表面から突出しないようになる。
また、後ケース312の内側には、軸313および314が、それぞれ互いに平行に設けられている。出力軸33の保持部材334には、軸方向に沿って、横断面形状が円形の孔338が形成されており、出力軸33は、その保持部材334の基端側(図3〜図5中右側)が軸313に挿入され、軸313により回転自在に支持されている。この場合、前記軸313の外周面と保持部材334の孔338の内周面との間には、ほとんど隙間はなく、出力軸33が円滑に回転し得るように、潤滑剤が付与されている。
また、出力軸33は、ウォームホイール35に挿入している。この場合、ウォームホイール35は、出力軸33の保持部材334の基端部(後述する歯車335側)に位置し、保持部材334に装着(固定)された止め輪37により、出力軸33の回転中心線方向への移動が阻止されている。
このウォームホイール35内には、出力軸33から出力されるトルクを制限(規制)するトルクリミッター機構(クラッチ機構)50が設けられており、ウォームホイール35の回転力(回転運動)は、このトルクリミッター機構50を介して、出力軸33に伝達される。
すなわち、AFモータ32が駆動し、その回転軸321が所定方向に回転すると、その駆動力(回転力)は、ウォーム34、ウォームホイール35およびクラッチバネ36を介して、出力軸33に伝達され、出力軸33は、所定方向に回転する。そして、この際、ウォーム34およびウォームホイール35により、AFモータ32の回転速度が減速される。
また、AFモータ32の回転軸321が前記と逆方向に回転すると、その駆動力(回転力)は、ウォーム34、ウォームホイール35およびクラッチバネ36を介して、出力軸33に伝達され、出力軸33は、前記と逆方向に回転する。
従って、前記ウォーム34、ウォームホイール35およびクラッチバネ36により、AFモータ32の駆動力(回転力)を出力軸33に伝達する動力伝達手段が構成される。なお、トルクリミッター機構50については、後で詳述する。
このように、このレンズ駆動機構30では、ウォーム34およびウォームホイール35により、動力伝達手段の主要部が構成されているので、回転速度を減速させてAFモータ32の駆動力を出力軸33に伝達することができると共に、通常の歯車ギヤを使用する場合よりも減速比を大きくすることができる。
前記ダブル歯車38は、歯車(ギヤ)382と、歯車382と同軸で隣接して一体に形成され、歯車382および歯車335よりも小径の歯車(ギヤ)381とで構成されている。このダブル歯車38は、軸314に挿入され、軸314により回転自在に支持されている。
また、前記エンコーダ41は、出力軸33と連動して回転するパルサー(回転板)42と、所定距離離間し、互いに対向するように配置された発光部および受光部を有するフォトインタラプタ43とで構成されている。このエンコーダ41では、フォトインタラプタ43によりパルサー42の回転(回転量)を検出することによって、出力軸33の回転(回転量)、すなわち、AFレンズの移動(移動量)を検出することができる。
パルサー42は、円板状をなしており、その外周部には、一定の幅のスリット(切り欠き部)が、周方向に沿って一定のピッチで形成されている。このパルサー42は、軸313に挿入され、軸313により回転自在に支持されている。また、パルサー42は、前記出力軸33より基端側(図4中右側)に位置している。そして、フォトインタラプタ43は、その発光部と受光部との間にパルサー42の外周部が位置するように設置されている。
また、パルサー42の側面には、パルサー42と同軸で回転し、歯車382よりも小径の歯車(ギヤ)39が接合されている。この歯車39には、前記ダブル歯車38の歯車382が噛合し、そのダブル歯車38の歯車381には、前記出力軸33の歯車335が噛合している。
このフォトインタラプタ43(エンコーダ41)から出力された信号、すなわち、パルス信号(検出信号)は、コントローラに入力され、前述したAF駆動制御において利用される。
AFモータ32が駆動して出力軸33が回転すると、その回転力は、歯車335、381、382および39を介して、パルサー42に伝達され、パルサー42が回転する。そして、この際、歯車335、381、382および39により、AFモータ32の回転速度が増速される。
従って、これら歯車335、381、382および39により、回転速度を増速させる増速ギヤ列(回転力を伝達する回転力伝達機構)が構成される。
このように、このレンズ駆動機構30では、出力軸33とパルサー42とは、直結されておらず、歯車335、381、382および39により(歯車335、381、382および39を介して)、回転速度を増速させて、出力軸33からパルサー42へ回転力(回転)が伝達されるようになっている。
また、パルサー42は、その回転中心線が出力軸33の回転中心線と一致するように設けられている。これにより、パルサー42を出力軸33の後方(基端側)に配置でき、これによって、パルサー42を出力軸33の側方に配置した場合(パルサー42の回転中心線と出力軸33の回転中心線とが離間している場合)に比べて、出力軸33の回転中心線に対して垂直な方向(パルサー42の径方向)におけるレンズ駆動機構30の長さを短くすることができる。また、出力軸33の前方側から出力軸33の回転中心線の方向を見たとき、出力軸33の回転軸中心と、ダブル歯車38の回転軸中心と、パルサー42の回転軸中心とを頂点とする三角形が形成されるような配置をとった場合に比べて、出力軸33の回転中心線の方向へのレンズ駆動機構30の投影面積(出力軸33の回転中心線に対して垂直な断面における占める領域)を小さくすることができる。また、パルサー42専用の軸を別途設けず、出力軸33の軸313をパルサー42の軸としても利用し、かつ、出力軸33と、軸313が設けられた後ケース312との間のスペースを有効に利用したので、レンズ駆動機構30の小型化を図ることができ、これにより、カメラ本体1の小型化を図ることができる。
また、ウォームホイール35は、その回転中心線が出力軸33の回転中心線およびパルサー42の回転中心線と一致するように設けられている。これにより、ウォームホイール35を出力軸33の側方に配置した場合(ウォームホイール35の回転中心線と出力軸33の回転中心線とが離間している場合)に比べて、出力軸33の回転中心線に対して垂直な方向におけるレンズ駆動機構30の長さを短くすることができ、レンズ駆動機構30のさらなる小型化を図ることができる。
次に、トルクリミッター機構50について説明する。
図4〜図8に示すように、トルクリミッター機構50は、ウォームホイール35内に設けられている。
すなわち、トルクリミッター機構50は、ウォームホイール35内に収納されたクラッチバネ36と、ウォームホイール35の内周側に形成され、クラッチバネ36を収納する収納部350とで構成されている。
クラッチバネ36は、出力軸33の保持部材334に巻き付けられてその出力軸33の保持部材334を挟持し、平面視で円環状をなす挟持部(環状部)361と、その両端部(各端部)を出力軸33(挟持部361)の外側に向けて突出させてなる1対の足部362、362とで構成されている。このクラッチバネ36は、出力軸33の保持部材334を挟み込むことによって保持し、ウォームホイール35の回転力を出力軸33に伝達する。また、クラッチバネ36は、一定のトルク以上のトルクが出力軸33にかかった場合、例えば、レンズ鏡筒内のAFレンズが近距離側の端点または遠距離側の端点に到達し、強制的にAFカプラー331の回転が止められたとき(出力軸33の回転が止められたとき)等、AFモータ32からの回転力および慣性(惰性)で回転する回転力を逃がす働きをする。
一方、ウォームホイール35は、外周に歯が形成された周壁351(この周壁351の外周部がギヤ部を構成している)と、出力軸33が挿入された孔353を有する底板352と、周壁351の内周面354から中心側に向って突出する複数(本実施形態では、3つ)の突出部355とを備えている。これらの突出部355により、前記クラッチバネ36を収納する(クラッチバネ36の少なくとも一部を収納する)収納部350の主要部が構成される。
また、各突出部355におけるウォームホイール35の周方向の両端に、クラッチバネ36の足部362に係止し得る(を係止する)係止部が形成されている。すなわち、各突出部355におけるウォームホイール35の周方向の両方の端面(当接面)356により、クラッチバネ36の足部362に係止し得る(を係止する)係止部が構成される。そして、隣り合う2つの突出部355の互いに対向する2つ(1対)の端面356により、ウォームホイール35の周方向に沿って配置され、クラッチバネ36の1対の足部(両足部)362、362に係止し得る(を係止する)1対の係止部が構成される。
クラッチバネ36は、挟持部361が出力軸33の保持部材334を挟持した状態で、このウォームホイール35の周壁351の内周側に収納され、その1対の足部362、362は、前記2つの突出部355の互いに対向する2つの端面356の間に位置するように配置される。
また、クラッチバネ36は、出力軸33の軸方向において、その挟持部361が、保持部材334の基端部に形成されているリング状の凸部339と、前ケース311に形成されているリング状の突出部317との間に位置し、この突出部317および凸部339に係止されることにより、保持部材334からの離脱(軸方向への移動)が阻止される。
なお、クラッチバネ36は、その1対の足部362、362のうちの一方または両方が端面356に接触しない状態(近接した状態)になることもあり得るが、この場合も、レンズ駆動機構30が作動する際は、足部362は、端面356に係止される。
図7に示すように、前記3組の互いに対向する1対の端面(係止部)356、356間の間隔(角度間隔)は、すべて異なっており(互いに異なっており)、図示例では、各1対の端面356、356におけるその1対の端面356、356間の中心角での角度間隔は、それぞれ、a、b、c(a<b<c)に設定されている。そして、図8に示すように、クラッチバネ36は、前記3組の1対の端面356、356から選択された1対の端面356、356の間、すなわち、最適な角度間隔の1対の端面356、356の間に、1対の足部362、362が位置するように配置されている。
ここで、図示例のトルクリミッター機構50においては、3組の1対の端面356、356が設けられているので、クラッチバネ36の挟持部361が出力軸33の保持部材334を挟持したときの一対の足部362、362の間隔が、中間の角度間隔(b)に対応するように、クラッチバネ36を作製するのが好ましい。
そして、例えば、クラッチバネ36の挟持部361の内径公差や、1対の足部362、362間の間隔(角度間隔)の公差等で、そのクラッチバネ36を出力軸33の保持部材334に巻き付けたときの1対の足部362、362間の角度間隔が目標値より大きくなったときは、角度間隔がcの1対の端面356、356を選択し、その1対の端面356、356の間に1対の足部362、362が位置するようにクラッチバネ36を配置する。また、逆に、1対の足部362、362間の角度間隔が目標値より小さくなったときは、角度間隔がaの1対の端面356、356を選択し、その1対の端面356、356の間に1対の足部362、362が位置するようにクラッチバネ36を配置する。また、1対の足部362、362間の角度間隔が略目標値になったときは、角度間隔がbの1対の端面356、356を選択し、その1対の端面356、356の間に1対の足部362、362が位置するようにクラッチバネ36を配置する。
なお、本実施形態では、ウォームホイール(リング部材)35に、互いの間隔の異なる1対の端面(係止部)356が3組設けられているが、本発明では、その1対の端面(係止部)356の組数は、複数(複数組)であればよい。
この場合、互いの間隔の異なる1対の端面(係止部)356の組数は、2〜6組程度とされるのが好ましく、3〜5組程度とされるのがより好ましい。
また、このレンズ駆動機構30では、ウォームホイール35の底板352における各端面356の近傍に、それぞれ、開口(窓部)357が形成されている。
これにより、作業者は、各1対の端面356、356に対してのクラッチバネ36の1対の足部362、362の位置を、ウォームホイール35の外側、すなわち、底板352側(図6中下側)から、容易に確認することができる。従って、前記各開口357により、確認手段が構成される。
なお、本実施形態では、各1対の端面356、356に対して、それぞれ、開口357を2つ設けているが、本発明では、その開口357の数は、2つに限定されず、例えば、1つであってもよい。
また、本発明では、前記確認手段としての各窓部は、それぞれ、前記開口357に限定されず、例えば、光透過性を有する部材で構成されていてもよい。
また、このレンズ駆動機構30では、ウォームホイール35の各突出部355に、それぞれ、各1対の端面356、356間の間隔(角度間隔)の大小関係を示す指標358が設けられている。各指標358は、ぞれぞれ、各突出部355における底板352と反対側(図6中上側)の面であって、一方の端面356の近傍(一方の端面356側)に配置されている。
各指標358は、それぞれ、1つの凹部、2つの凹部、3つの凹部で構成されており、凹部の数が多いほど、1対の端面356、356間の角度間隔が大きいことを示している。すなわち、角度間隔がa(最も小さい角度間隔)の1対の端面356、356の一方の近傍には、角度間隔が最も小さいことを示す1つの凹部で構成された指標358が設けられている。また、角度間隔がb(中間の角度間隔)の1対の端面356、356の一方の近傍には、角度間隔の大きさが2番目(中間)であることを示す2つの凹部で構成された指標358が設けられている。また、角度間隔がc(最も大きい角度間隔)の1対の端面356、356の一方の近傍には、角度間隔が最も大きいことを示す3つの凹部で構成された指標358が設けられている。
これにより、作業者は、各1対の端面356、356間の間隔の大小関係を容易に把握することができ、これによって作業効率が向上する。
次にトルクリミッター機構50の作用を説明する。
マウント部5に装着されているレンズ鏡筒内のAFレンズが、近距離側の端点と遠距離側の端点との間を駆動されている間は、通常は、クラッチバネ36の挟持部361により出力軸33の保持部材334が挟持され、挟持部361(ウォームホイール35)と出力軸33との間の滑り(スリップ)が防止される(ウォームホイール35の回転が保持部材334に伝達される)。すなわち、出力軸33は、クラッチバネ36を介してウォームホイール35に連結され、そのウォームホイール35と共に回転する。これにより、AFモータ32の回転力は、確実に出力軸33へ伝達される。
一方、ウォームホイール35内の突出部355の一方の端面にクラッチバネ36の回転方向後方側の足部362が係止した状態で、レンズ鏡筒側から出力軸33が受ける力(トルク)が所定値を超えることにより、出力軸33の回転速度(回転数)が減少または出力軸33の回転が停止すると、ウォームホイール35内の突出部355の一方の端面356からクラッチバネ36の回転方向後方側の足部362に対し、回転方向(周方向)に力が加わり、1対の足部362の間隔が狭くなって、クラッチバネ36の挟持部361が広がり(挟持部361の径が大きくなり)、挟持部361(ウォームホイール35)と出力軸33との間に滑りが生じて、ウォームホイール35から出力軸33への回転力の伝達が制限(例えば、停止)される。すなわち、挟持部361による保持部材334の挟持が解除または挟持部361が保持部材334を挟持する力が低減する。
例えば、レンズ鏡筒内のAFレンズが近距離側の端点または遠距離側の端点に到達し、レンズ鏡筒内のAFレンズ駆動部材が駆動範囲の限界位置まで移動すると、レンズ鏡筒側から出力軸33に対して、レンズ駆動機構30による回転方向と反対方向の負荷がかかり、AFカプラー331(出力軸33)の回転が強制的に停止し、それとともにクラッチバネ36の挟持部361の回転が停止する。
一方、AFモータ32は駆動(回転)を続けるので、ウォームホイール35は回転を続ける。このため、クラッチバネ36の回転方向前方側(回転方向側)の足部362は、挟持部361とともに回転を停止するが、回転方向後方側(他方)の足部362は、ウォームホイール35の突出部355の一方の端面(係止されている端面)356により回転方向に押され、ウォームホイール35とともに回転する。これにより、1対の足部362の間隔が狭くなって、挟持部361が広がり(挟持部361の径が大きくなり)、これによって、挟持部361(ウォームホイール35)と出力軸33との間に滑りが生じて、出力軸33とクラッチバネ36とが一体に回転しなくなる。すなわち、AFモータ32が回転を続けても、ウォームホイール35およびクラッチバネ36が回転するのみで、その回転力は、出力軸33には伝達されないか、または、わずかな回転力しか伝達されない(回転力のほとんどを逃がすことができる)。
これにより、AF駆動制御の際、例えば、レンズ駆動機構30のウォーム34、ウォームホイール35、歯車335、381、382および39や、レンズ鏡筒内のAFレンズ、AFレンズ駆動部材、ギヤユニット等の各部の破損や損傷を防止することができる。
以上説明したように、このレンズ駆動機構30によれば、レンズ駆動機構50を製造する(組み付ける)際、複数組(本実施形態では、3組)の1対の端面(係止部)356、356から、最適な間隔(角度間隔)の1対の端面356、356を選択することができる。これによって、容易かつ確実に、トルクリミッター機構50におけるクラッチバネ36のガタツキを防止することができ、必要時は、AFモータ32の駆動力(回転力)を確実に出力軸33へ伝達することができる。これにより、AF駆動制御を、精度良く、かつ確実に行なうことができる。
また、部品点数を増加させることなく、簡易な構成で、トルクリミッター機構50を構成することができる。
また、ウォームホイール35内にトルクリミッター機構50が設けられているので、トルクリミッター機構を他の部位に設ける場合に比べ、レンズ駆動機構30の小型化を図ることができる。この場合、特に、出力軸33の回転中心線の方向におけるレンズ駆動機構30の長さを短くすることができる。これによって、カメラ本体1(カメラ)の小型化を図ることができる。
なお、本発明では、例えば、クラッチバネ36は、1対の足部362、362を互いに離間させると、挟持部361が広がる(挟持部361の径が大きくなる)ようになっていてもよい。この場合は、1対の足部362、362は、1対の係止部がその1対の足部362、362の間に位置するように配置される。すなわち、1対の足部362、362は、突出部355の両端に配置される。
以上、本発明のレンズ駆動機構およびトルクリミッター機構を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、本発明のレンズ駆動機構が適用されるカメラは、電子カメラであるが、本発明では、そのレンズ駆動機構が適用されるカメラは、これに限られず、例えば、銀塩カメラ等であってもよい。
また、前記実施形態では、入力部がウォームホイール(リング部材)35を有し、出力部が保持部材(軸部)334を有しているが、本発明では、逆に、入力部が保持部材(軸部)334を有し、出力部がウォームホイール(リング部材)35を有していてもよい。
また、前記実施形態では、トルクリミッター機構をカメラのレンズ駆動機構に設置した(用いた)場合を説明したが、本発明では、トルクリミッター機構を他のものに用いることもできる。
本発明のレンズ駆動機構(実施形態)が適用されるレンズ交換式の一眼レフカメラのカメラ本体の構成例を示す正面図である。 図1に示すカメラ本体の内部構成を示す正面図である。 本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す斜視図である。 本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す分解斜視図である。 本発明のレンズ駆動機構の実施形態を示す断面図である。 図3〜図5に示すレンズ駆動機構のウォームホイールを示す斜視図である。 図3〜図5に示すレンズ駆動機構のウォームホイールを示す背面図(図4中、右側から見た図)である。 ウォームホイールとクラッチバネとの組み立て時の位置関係を判り易くするため、ウォームホイールおよびクラッチバネの他の部材を取り除いた組み立て背面図である。
符号の説明
1 カメラ本体
2 レリーズボタン
3 設定ダイヤル
5 マウント部
6 クイックリターンミラー
30 レンズ駆動機構
310 本体部
31 ケーシング
311 前ケース
312 後ケース
313、314 軸
315、316 孔
317 突出部
32 AFモータ
321 回転軸
33 出力軸
331 AFカプラー
332 ジョイント部
333 コイルバネ
334 保持部材
335 歯車
336 小径部
337 リング
338 孔
339 凸部
34 ウォーム
35 ウォームホイール
350 収納部
351 周壁
352 底板
353 孔
354 内周面
355 突出部
356 端面
357 開口
358 指標
36 クラッチバネ
361 挟持部
362 足部
37 止め輪
38 ダブル歯車
381、382、39 歯車
41 エンコーダ
42 パルサー
43 フォトインタラプタ
50 トルクリミッター機構
P 上飾板

Claims (14)

  1. カメラのレンズ駆動機構であって、
    駆動源と、
    回転自在に設けられ、カメラ本体に装着されるレンズ鏡筒とのジョイント部を有し、その回転を前記ジョイント部を介して前記レンズ鏡筒に伝達する出力軸と、
    前記出力軸から出力されるトルクを制限するトルクリミッター機構を有し、前記駆動源の駆動力を前記出力軸に伝達する動力伝達手段とを備え、
    前記動力伝達手段は、前記出力軸が挿入されたリング部材を有し、
    前記トルクリミッター機構は、前記出力軸に巻き付けられて前記出力軸を挟持し、両端部が前記出力軸の外側に向って突出し、弾性を有する伝達部材と、前記リング部材に設けられ、前記伝達部材の少なくとも一部を収納する収納部とを備え、
    前記収納部は、前記リング部材の周方向に沿って配置され、前記伝達部材の両端部に係止し得る1対の係止部であって、その1対の係止部間の間隔の異なるものを複数組有し、
    前記伝達部材は、前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部に、該伝達部材の両端部が係止し得るように配置されており、
    前記出力軸は、前記伝達部材を介して前記リング部材に連結され、前記リング部材と共に回転し、
    前記レンズ鏡筒側から前記出力軸が受ける力が所定値を超えることにより、前記出力軸の回転速度が減少または前記出力軸の回転が停止すると、前記一方の係止部から前記伝達部材の一方の端部に対して力が加わって前記伝達部材が広がり、前記リング部材から前記出力軸への回転力の伝達が制限されるよう構成されていることを特徴とするレンズ駆動機構。
  2. 前記駆動源は、回転軸を有し、
    前記動力伝達手段は、前記駆動源の回転軸側に設けられたウォームを有し、
    前記リング部材は、前記ウォームと噛合するウォームホイールである請求項1に記載のレンズ駆動機構。
  3. 前記トルクリミッター機構は、前記リング部材内に設けられている請求項1または2に記載のレンズ駆動機構。
  4. 前記伝達部材の両端部は、前記1対の係止部の間に位置し、
    前記伝達部材は、その両端部を互いに接近させると広がるよう構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  5. 前記伝達部材は、クラッチバネである請求項1ないし4のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  6. 前記リング部材には、該リング部材の外側から前記各1対の係止部に対しての前記伝達部材の端部の位置を確認し得る確認手段が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  7. 前記リング部材には、前記各1対の係止部間の間隔の大小関係を示す指標が設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  8. 前記リング部材は、周壁と、前記出力軸が挿入された孔を有する底板と、前記周壁の内周面から中心側に向って突出する複数の突出部とを備え、
    前記各突出部における前記リング部材の周方向の両端に、前記係止部が形成されている請求項1ないし7のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  9. 前記伝達部材は、前記周壁の内周側に収納されている請求項8に記載のレンズ駆動機構。
  10. 前記駆動源は、モータである請求項1ないし9のいずれかに記載のレンズ駆動機構。
  11. 入力部と、出力部と、前記入力部の回転を前記出力部に伝達する伝達部材とを有し、
    前記入力部と前記出力部の一方は、周方向に沿って配置された1対の係止部が複数組設けられたリング部材を有し、他方は、前記リング部材に挿入された軸部を有しており、
    前記伝達部材は、前記軸部を挟持する挟持部と、前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部に係止し得る1対の足部とで構成され、
    前記複数組の1対の係止部から選択された1対の係止部の一方に、前記1対の足部の一方が係止した状態で、前記入力部と前記出力部との間に所定値を超えるトルクが加わると、前記1対の足部の間隔が変化し、これにより前記挟持部による前記軸部の挟持が解除または前記挟持部が前記軸部を挟持する力が低減するトルクリミッター機構であって、
    前記複数組の1対の係止部は、その1対の係止部間の間隔が互いに異なることを特徴とするトルクリミッター機構。
  12. 前記伝達部材は、捻りコイルバネであり、前記挟持部は、前記捻りコイルバネの前記軸部に巻き付けられた部分であり、前記1対の足部は、前記捻りコイルバネの両端部を前記軸部の外側に向けて突出させた部分である請求項11に記載のトルクリミッター機構。
  13. 前記リング部材は、周壁と、前記周壁の内周面から中心側に向って突出する複数の突出部とを備え、
    前記各突出部における前記リング部材の周方向の両端に、前記係止部が形成されている請求項11または12に記載のトルクリミッター機構。
  14. 当該トルクリミッター機構は、カメラのレンズ駆動機構に設置されるものである請求項11ないし13のいずれかに記載のトルクリミッター機構。


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