JP2018205422A - 画像形成装置 - Google Patents

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淳一 滝川
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Abstract

【課題】ウォームアップの時間が長くなるのを抑制しつつ、印刷品質が低下するのを抑制する。【解決手段】画像形成装置は、定着ローラーおよび加圧ローラーと、定着ローラーの中央部の温度を検知する中央部温度センサーと、機外温度を検知する機外温度センサーと、制御部と、を備え、制御部は、ウォームアップ処理を開始するとき、定着ローラーの中央部温度が第1閾値温度以下であり、かつ、機外温度が第2閾値温度以下であるという第1条件を満たしているか否かの第1判定を行い、制御部は、第1条件を満たしているとき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度に設定し、第1条件を満たしていないとき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度よりも遅い速度に設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、定着部を備える画像形成装置に関する。
画像形成装置の定着部は、定着ローラーおよび加圧ローラーを含む。定着ローラーは、ヒーターにより加熱されるとともに、モーターの駆動力を受けて回転する。加圧ローラーは、定着ローラーに圧接し、定着ローラーとの間で定着ニップを形成する。また、加圧ローラーは、定着ローラーの回転に従動して回転する。そして、定着部は、定着ニップを通過する用紙を加熱および加圧し、用紙にトナー像を定着させる。
たとえば、所定時点になると、定着部のウォームアップが開始される。通常では、加圧ローラーの周面温度も均一に昇温させるため、定着部のウォームアップは定着ローラーを回転させつつ行われる(たとえば、特許文献1参照)。定着部のウォームアップは、定着ローラーの周面温度が予め定められた定着制御温度に達することで終了する。
特開2001−154530号公報
定着部のウォームアップのとき、定着ローラーは予め定められた回転速度で回転する。たとえば、ウォームアップのときの定着ローラーの回転速度は印刷時の回転速度と同じである。
ウォームアップのときに定着ローラーを比較的速い回転速度(たとえば、印刷時の回転速度)で回転させると、定着ローラーの熱が加圧ローラーに奪われ難くなる。このため、定着ローラーの周面温度が定着制御温度に達するタイミングを早めることができる。
ここで、加圧ローラーの周面をムラなく温めるには、ウォームアップのときに定着ローラーを比較的遅い回転速度(たとえば、印刷時よりも遅い回転速度)で回転させるのが好ましい。すなわち、ウォームアップ時間を十分に取った方が良い。たとえば、ウォームアップのときに定着ローラーを比較的速い回転速度で回転させると、加圧ローラーの周面に温度ムラが生じた状態で定着ローラーの周面温度が定着制御温度に達してウォームアップが終了し、加圧ローラーの周面に温度ムラが生じたまま印刷が開始される場合がある。この場合、印刷品質が低下する(定着不良が発生する)という不都合が生じ得る。しかし、ウォームアップのときに定着ローラーを比較的遅い回転速度で回転させると、ウォームアップ時間が長くなってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、定着部のウォームアップの開始から終了までの時間が長くなるのを抑制しつつ、印刷品質が低下する(定着不良が発生する)のを抑制することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成し用紙に転写する画像形成部と、ヒーターにより加熱されるとともにモーターの駆動力を受けて回転する定着ローラー、および、定着ローラーに圧接し定着ローラーの回転に従動して回転する加圧ローラーを含み、用紙に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着部と、定着ローラーの周面のうち定着ローラーの回転軸方向の中央部の温度を検知するための中央部温度センサーと、画像形成装置の機外温度を検知するための機外温度センサーと、モーターを駆動させて定着ローラーを回転させつつヒーターに通電することによって定着部を温めるウォームアップ処理を行う制御部と、を備える。制御部は、ウォームアップ処理を開始するとき、中央部温度センサーの出力値に基づき定着ローラーの中央部の温度を検知するとともに、機外温度センサーの出力値に基づき機外温度を検知し、定着ローラーの中央部の温度が予め定められた第1閾値温度以下であり、かつ、機外温度が予め定められた第2閾値温度以下であるという第1条件を満たしているか否かの第1判定を行う。そして、制御部は、第1条件を満たしているとき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を予め定められた第1速度に設定し、第1条件を満たしていないとき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度よりも遅い速度に設定する。
本発明の構成では、制御部は、第1条件を満たしていれば、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度に設定し、第1条件を満たしていなければ、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度よりも遅い速度に設定する。ここで、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度が第1条件を満たしている場合と第1条件を満たしていない場合とで同じであったとすると、第1条件を満たしている場合には、第1条件を満たしていない場合に比べて、定着ローラーの周面温度が所定温度に昇温するまでの時間が長くなる。このため、制御部は、第1条件を満たしているとき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を第1速度に設定する。これにより、ウォームアップの開始から終了までの時間が長くなるのを抑制することができる。
第1条件を満たしていないときには、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度が第1速度よりも遅い速度に設定される。これにより、定着部の温度ムラを抑制することができるので、印刷品質が低下する(定着不良が発生する)のを抑制することができる。なお、第1条件を満たしていないということは、ウォームアップ処理の開始時点で定着ローラーの周面温度が第1閾値温度を超えている、あるいは、ウォームアップ処理の開始時点で機外温度が第2閾値温度を超えている、ということである。このため、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラーの回転速度を遅くしても、ウォームアップの開始から終了までの時間が長くなるのを抑制することができる。
本発明の構成では、定着部のウォームアップの開始から終了までの時間が長くなるのを抑制しつつ、印刷品質が低下する(定着不良が発生する)のを抑制することができる。
本発明の一実施形態による画像形成装置の構成を示す概略図 本発明の一実施形態による画像形成装置の構成を示すブロック図 本発明の一実施形態による画像形成装置の制御部により行われる回転速度設定処理の流れを示すフローチャート 本発明の一実施形態による画像形成装置の制御部により行われる第1判定の流れを示すフローチャート 本発明の一実施形態による画像形成装置の制御部により行われる第2判定の流れを示すフローチャート 本発明の一実施形態による画像形成装置の制御部により行われる第3判定の流れを示すフローチャート
<画像形成装置の構成>
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、画像読取部1および印刷部2を備える。画像読取部1は、原稿を光学的に読み取って原稿の画像データを生成する。印刷部2は、印刷ジョブの実行時に、用紙搬送路20(図1では、破線で示す)に沿って用紙Pを搬送するとともに、印刷すべき画像の画像データに基づきトナー像を形成し、搬送中の用紙Pにトナー像を印刷(転写)する。たとえば、コピージョブの実行時には、画像読取部1が読み取った原稿の画像データに基づく画像の用紙Pへの印刷が印刷部2により行われる。
印刷部2は、給紙部3、画像形成部4および定着部5を備える。給紙部3は、用紙カセットCAから用紙Pを引き出し、用紙搬送路20に用紙Pを給紙する。なお、用紙搬送路20には搬送ローラー対が設けられており、用紙搬送路20に給紙された用紙Pは搬送ローラー対によって搬送される。
画像形成部4は、感光体ドラム41、帯電装置42、露光装置43、現像装置44および転写ローラー45を含む。印刷ジョブの実行時には、帯電装置42が感光体ドラム41を帯電させる。また、露光装置43は、感光体ドラム41を露光し、印刷すべき画像の画像データに基づく静電潜像を感光体ドラム41に形成する。現像装置44は、感光体ドラム41に向けてトナーを供給し、静電潜像をトナー像に現像する。転写ローラー45は、感光体ドラム41との間で転写ニップを形成し、転写ニップを通過する用紙Pにトナー像を転写する。
定着部5は、転写ニップの位置よりも用紙搬送方向下流側の位置に設置される。画像形成部4がトナー像を転写した用紙Pは定着部5に向けて搬送される。定着部5は、画像形成部4から搬送されてくる用紙Pを加熱および加圧し、用紙Pにトナー像を定着させる。
定着部5は、定着ローラー51と加圧ローラー52とからなる定着ローラー対を含む。定着ローラー51は、ヒーター53を内蔵する。また、定着ローラー51は、定着モーター54(図2参照)に連結される。そして、定着ローラー51は、定着モーター54から駆動力を受けて回転する。
加圧ローラー52は、定着ローラー51に圧接し、定着ローラー51との間で定着ニップを形成する。加圧ローラー52が定着ローラー51に圧接することにより、定着ローラー51が回転すると、定着ローラー51の回転に従動して加圧ローラー52が回転する。
印刷ジョブの実行時には、定着ローラー51が回転する。すなわち、加圧ローラー52も回転する。また、定着ローラー51の周面温度が予め定められた定着制御温度に維持される。そして、画像形成部4からの用紙Pが定着ニップに進入する。このときに、用紙Pが加熱および加圧される。定着ニップを抜けた用紙Pはそのまま搬送され、排出トレイETに排出される。
また、画像形成装置100には、操作パネル6が設けられる。操作パネル6は、タッチパネルディスプレイ61を含む。タッチパネルディスプレイ61は、設定画面を表示し、ユーザーからジョブに関する設定操作を受け付ける。
なお、画像形成装置100の本体側面には、カバー101が開閉可能に設置される。カバー101が閉状態から開状態になると、画像形成装置100の内部が露出される。このため、カバー101は、ジャムが発生した場合などに、ユーザーによって開けられる。そして、画像形成装置100の内部からジャム用紙Pを除去するジャム解消作業などがユーザーによって行われる。
また、図2に示すように、画像形成装置100は、制御部7を備える。制御部7は、CPU71およびメモリー72を含む。CPU71は、制御用のプログラムおよびデータに基づき動作し、画像形成装置100の各部の動作を制御するための処理を行う。なお、CPU71を動作させるための制御用のプログラムおよびデータはメモリー72に記憶される。
制御部7は、画像読取部1および印刷部2に接続され、画像読取部1の読取動作および印刷部2の印刷動作を制御する。また、制御部7は、操作パネル6に接続され、操作パネル6の表示動作を制御したり、操作パネル6に対して行われた操作を検知したりする。
ここで、制御部7は、定着部5を制御するための定着制御処理を行う。制御部7による定着制御処理では、定着モーター54の駆動を制御するモーター制御処理が行われる。制御部7は、定着モーター54の駆動を制御し、定着ローラー51および加圧ローラー52を適切に回転させる(回転と回転停止とを切り替える)。
また、制御部7による定着制御処理では、定着ローラー51の周面温度を予め定められた定着制御温度に維持する温度制御処理が行われる。制御部7は、ヒーター53への通電のオンオフを切り替えることにより、定着ローラー51の周面温度を定着制御温度に維持する。
制御部7に温度制御処理を行わせるため、制御部7には定着温度センサー55が接続される。定着温度センサー55は、定着部5の温度に応じた電圧を出力する温度センサーである。たとえば、定着温度センサー55は、サーミスターを含む。サーミスターは、定着ローラー51の周面に対向配置され、定着ローラー51の周面温度に応じて抵抗値を変化させる。すなわち、定着温度センサー55の出力値は、定着ローラー51の周面温度に応じて変化する。
なお、定着温度センサー55は、中央部温度センサー551および端部温度センサー552を含む。中央部温度センサー551は、定着ローラー51の周面のうち定着ローラー51の回転軸方向の中央部の温度を検知するためのセンサーであり、当該中央部に対向配置され、当該中央部の温度に応じて出力値を変化させる。端部温度センサー552は、定着ローラー51の周面のうち定着ローラー51の回転軸方向の端部の温度を検知するためのセンサーであり、当該端部に対向配置され、当該端部の温度に応じて出力値を変化させる。制御部7は、中央部温度センサー551の出力値に基づき、定着ローラー51の周面のうち定着ローラー51の回転軸方向の中央部の温度(以下、中央部温度と略称する)を検知する。また、制御部7は、端部温度センサー552の出力値に基づき、定着ローラー51の周面のうち定着ローラー51の回転軸方向の端部の温度(以下、端部温度と略称する)を検知する。
また、画像形成装置100は、カバー101の開閉状態を検知するための開閉センサー110を備える。開閉センサー110は、カバー101の開閉状態に応じて出力値を変化させる光センサーである。制御部7は、開閉センサー110の出力値に基づき、カバー101の開閉状態(カバー101が開状態であるか閉状態であるか)を検知する。
たとえば、ジャムが発生し、ユーザーがカバー101を開けた場合、制御部7はカバー101が開状態になったことを検知する。ジャムが発生すると、ユーザーは画像形成装置100の内部に手を入れてジャム解消作業を行う。このため、カバー101が開状態になったことを検知したとき、制御部7は、ヒーター53への通電を停止する。それ以降、カバー101が開状態から閉状態になったことを検知すると、制御部7は、後述するウォームアップ処理を行う。
また、画像形成装置100は、画像形成装置100の機外温度(画像形成装置100の本体周辺の温度)を検知するための機外温度センサー120を備える。機外温度センサー120は、サーミスターを含み、機外温度に応じて出力値を変化させる。制御部7は、機外温度センサー120の出力値に基づき、機外温度を検知する。なお、機外温度センサー120の設置位置は特に限定されない。たとえば、画像形成装置100の本体側面の外側に機外温度センサー120が設置される。
また、画像形成装置100は、商用電源と接続される電源部8を備える。電源部8は、電圧を生成する電源回路などを含む。電源部8は、画像形成装置100の各部を動作させるための電圧を生成し、当該各部に電力を供給する。制御部7は、電源部8の電力供給動作を制御する。
画像形成装置100には、画像形成装置100への主電源の投入と遮断とを行うための電源スイッチSWが設けられる。電源スイッチSWは、ユーザーによって操作される。たとえば、電源スイッチSWは、操作パネル6に配置される。ユーザーが電源スイッチSWを操作して主電源を投入すると、画像形成装置100の各部への電力供給を電源部8が開始する。また、画像形成装置100の各部への電力供給が開始されると(画像形成装置100に主電源が投入されると)、制御部7は、後述するウォームアップ処理を行う。
なお、画像形成装置100には、電力供給モードとして、通常モードおよび省電力モードが搭載される。通常モードは、電源部8が通常の電力供給を行うモードである。省電力モードは、電源部8が行う電力供給を通常モードよりも制限するモード(消費電力を抑制するモード)である。以下の説明では、画像形成装置100が通常モードで動作している期間を通常期間と称し、画像形成装置100が省電力モードで動作している期間を省電力期間と称する。
制御部7は、通常期間のとき、画像形成装置100を通常モードから省電力モードに移行させる条件として予め定められた移行条件が満たされたか否かを判断する。そして、移行条件が満たされたとき、制御部7は、電源部8に指示し、画像形成装置100を省電力モードに移行させる。たとえば、制御部7は、画像形成装置100が使用されないまま経過した時間である未使用時間を計測し、未使用時間が所定時間を超えたとき、移行条件が満たされたと判断する。あるいは、通常モードから省電力モードへの移行指示をユーザーから受け付けるための省電力キーが操作パネル6に設置されている場合、制御部7は、通常期間のときに省電力キーに対する操作を検知したときに、移行条件が満たされたと判断する。
電源部8は、通常期間のとき、画像形成装置100の各部に通常の電力供給を行うことにより、画像形成装置100をジョブの実行が可能なレディ状態にする。一方で、電源部8は、省電力期間のとき、画像形成装置100の各部への電力要求を通常期間のときよりも制限する。たとえば、電源部8は、タッチパネルディスプレイ61の表示パネル(バックライト)への電力供給を停止する。したがって、操作パネル6は、省電力期間のとき、設定画面の表示を行わない。このため、省電力期間のときには、ユーザーはジョブに関する設定操作を行うことができない。
省電力期間のときには、電源部8から画像読取部1や印刷部2への電力供給も停止される。また、電源部8は、省電力期間のとき、制御部7への電力供給を一部停止する。このとき、制御部7は、演算処理などは行わず、一部の端子(割り込みポート)に入力された信号だけを取り込む省電力状態となる。たとえば、制御部7は、省電力状態になると、定着部5の温度を制御する温度制御処理を行わない。すなわち、制御部7は、ヒーター53への通電を停止する。
画像形成装置100が省電力モードに移行して以降、省電力モードから通常モードに復帰する条件として予め定められた復帰条件が満たされると、画像形成装置100は通常モードに移行する。たとえば、電源部8は、復帰条件が満たされたことを示す復帰信号を復帰条件検知部から受けると、復帰条件が満たされたと判断する。そして、電源部8は、画像形成装置100の各部に通常の電力供給を行う。これにより、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰する。
復帰条件検知部に相当する部分としては、操作パネル6が挙げられる。たとえば、操作パネル6は、省電力期間のとき、非表示状態のタッチパネルディスプレイ61に対するタッチを検知すると、電源部8に復帰信号を送信する。
さらに、原稿カバー102(図1参照)の開閉を検知するための原稿カバーセンサー(図示せず)なども復帰条件検知部として機能する。なお、原稿カバー102は、画像形成装置100(画像読取部1)への原稿のセット時に開閉されるカバーである。原稿カバーセンサーは、省電力期間のとき、原稿カバー102が開閉されると、電源部8に復帰信号を送信する。
また、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰すると、制御部7は、予め定められた復帰処理を行う。たとえば、復帰処理の一処理として、後述するウォームアップ処理が制御部7により行われる。
<ウォームアップ処理>
制御部7は、定着部5(定着ローラー51)を定着制御温度に昇温させるウォームアップ処理を行う。制御部7がウォームアップ処理を開始する時点は予め定められており、画像形成装置100に主電源が投入されたとき(電源スイッチSWがオフからオンに切り替わったとき)、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰したとき、および、カバー101が開状態から閉状態になったときである。なお、制御部7によるウォームアップ処理が開始される直前の時点では、ヒーター53への通電が停止されている。また、定着モーター54の駆動が停止されている(定着ローラー51および加圧ローラー52は回転していない)。
ウォームアップ処理を行うとき、制御部7は、定着モーター54を駆動させて定着ローラー51および加圧ローラー52を回転させる。また、制御部7は、ヒーター53への通電を再開する。このとき、制御部7は、ウォームアップ処理の実行中である旨のメッセージを操作パネル6に表示させる。当該メッセージの表示は、ウォームアップ処理が終了するまで続行される。
また、制御部7は、ウォームアップ処理の実行中、中央部温度センサー551の出力値に基づき定着ローラー51の中央部温度を検知するとともに、端部温度センサー552の出力値に基づき定着ローラー51の端部温度を検知する。そして、制御部7は、定着ローラー51の中央部温度および端部温度がそれぞれ定着制御温度になると、ウォームアップ処理が正常に終了したと判断する。このとき、操作パネル6は、ウォームアップ処理の実行中である旨のメッセージに代えて、画像形成装置100がレディ状態(ジョブの実行が可能な状態)になった旨のメッセージを表示する。
ここで、制御部7は、ウォームアップ処理を開始するとき、第1判定、第2判定および第3判定の少なくとも1つの判定を行う。そして、制御部7は、判定結果に基づき、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度(定着モーター54の回転数)を設定する回転速度設定処理を行う。定着ローラー51の回転速度は、第1速度、第2速度、第3速度および第4速度の4段階に切り替え可能である。
第1速度は、印刷時の回転速度と同じ速度である(印刷時には定着ローラー51を第1速度で回転させる)。第2速度は、第1速度よりも遅い速度であり、たとえば、第1速度の3/4の速度である。第3速度は、第2速度よりも遅い速度であり、たとえば、第1速度の1/2の速度である。第4速度は、第3速度よりも遅い速度であり、たとえば、第1速度の1/4の速度である。
以下に、図3に示すフローチャートを参照し、制御部7により行われる回転速度設定処理の流れを説明する。図3に示すフローチャートは、ウォームアップ処理を開始すべき時点になったと制御部7が判断したときにスタートする。すなわち、画像形成装置100に主電源が投入されたとき、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰したとき、および、カバー101が開状態から閉状態に変化したときのいずれかのタイミングで、図3に示すフローチャートがスタートする。
ステップS1において、制御部7は、印刷履歴情報が存在するか否かを判断する。印刷履歴情報は、印刷ジョブの実行履歴を示す情報である。画像形成装置100の納入後、画像形成装置100が印刷ジョブを実行すると、印刷ジョブの印刷枚数や実行日時、印刷で用いた用紙サイズなどを示す情報が印刷履歴情報として制御部7のメモリー72に記憶される。ステップS1において、印刷履歴情報が存在すると制御部7が判断した場合には、ステップS2に移行する。
ステップS2に移行すると、制御部1は、第1判定実行条件を満たしているか否かを判断する。制御部7は、画像形成装置100への主電源の投入がウォームアップ処理の開始トリガーとなった場合に、第1判定実行条件を満たしていると判断する。ステップS2において、第1判定実行条件を満たしていると制御部7が判断した場合には、ステップS3に移行する。
ステップS3に移行すると、制御部7は、定着ローラー51の中央部温度が予め定められた第1閾値温度以下であり、かつ、画像形成装置100の機外温度が予め定められた第2閾値温度以下であるという第1条件を満たしているか否かを判定する第1判定を行う。そして、ステップS4において、制御部7は、第1条件を満たしているか否かを判断する。その結果、第1条件を満たしていると制御部7が判断した場合には、ステップS5に移行する。なお、第1判定については後に詳細に説明する。
ステップS5に移行すると、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第1速度に設定する。すなわち、制御部7は、第1条件を満たしている場合、ウォームアップ処理の実行中、定着ローラー51を第1速度で回転させる。
ステップ1において、印刷履歴情報が存在しないと制御部7が判断した場合にも、ステップS5に移行する。たとえば、画像形成装置100の納入直後に主電源を投入すると、印刷履歴情報が存在しないので、このときに行われるウォームアップ処理では定着ローラー51が第1速度で回転する。
ステップS2において、第1判定実行条件を満たしていないと制御部7が判断した場合には、ステップS6に移行する。ステップS6に移行すると、制御部7は、第2判定実行条件を満たしているか否かを判断する。制御部7は、省電力モードから通常モードへの復帰がウォームアップ処理の開始トリガーとなった場合に、第2判定実行条件を満たしていると判断する。ステップS6において、第2判定実行条件を満たしていると制御部7が判断した場合には、ステップS7に移行する。
ステップS7に移行すると、制御部7は、前回の印刷での印刷枚数が予め定められた閾値枚数以下であり、かつ、前回の印刷が終了してからの経過時間が予め定められた閾値時間以上であるという第2条件を満たしているか否かを判定する第2判定を行う。なお、ステップS4において、第1条件を満たしていないと制御部7が判断した場合にも、ステップS7に移行し、第1判定に続いて第2判定が制御部7により行われる。
そして、ステップS8において、制御部7は、第2条件を満たしているか否かを判断する。その結果、第2条件を満たしていると制御部7が判断した場合には、ステップS9に移行する。なお、第2判定については後に詳細に説明する。
ステップS9に移行すると、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第2速度に設定する。すなわち、制御部7は、第2条件を満たしている場合、ウォームアップ処理の実行中、定着ローラー51を第2速度で回転させる。
ステップS6において、第2判定実行条件を満たしていないと制御部7が判断した場合には、ステップS10に移行する。第2判定実行条件を満たしていないということは、カバー101の開状態から閉状態への変化がウォームアップ処理の開始トリガーであるということである。
ステップS10に移行すると、制御部7は、定着ローラー51の中央部温度と端部温度との温度差の絶対値が予め定められた閾値差以下であり、かつ、前回の印刷で用いた用紙サイズが所定サイズ以上であるという第3条件を満たしているか否かを判定する第3判定を行う。なお、ステップS8において、第2条件を満たしていないと制御部7が判断した場合にも、ステップS10に移行し、第2判定に続いて第3判定が制御部7により行われる。
そして、ステップS11において、制御部7は、第3条件を満たしているか否かを判断する。その結果、第3条件を満たしていると制御部7が判断した場合には、ステップS12に移行し、第3条件を満たしていないと制御部7が判断した場合には、ステップS13に移行する。なお、第3判定については後に詳細に説明する。
ステップS12に移行すると、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第3速度に設定する。すなわち、制御部7は、第3条件を満たしている場合、ウォームアップ処理の実行中、定着ローラー51を第3速度で回転させる。一方で、ステップS13に移行すると、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第4速度に設定する。すなわち、制御部7は、第3条件を満たしていない場合、ウォームアップ処理の実行中、定着ローラー51を第4速度で回転させる。
以下に、制御部7により行われる第1〜第3判定について詳細に説明する。
まず、図4に示すフローチャートを参照し、制御部7により行われる第1判定の流れを説明する。図4に示すフローチャートは、画像形成装置100への主電源の投入がウォームアップ処理の開始トリガーである(第1判定実行条件が満たされている)と制御部7が判断した場合にスタートする。
ステップS21において、制御部7は、中央部温度センサー551の出力値に基づき、定着ローラー51の中央部温度を検知する。ステップS22において、制御部7は、機外温度センサー120の出力値に基づき、画像形成装置100の機外温度を検知する。
ステップS23において、制御部7は、中央部温度が第1閾値温度以下であるか否かを判断する。その結果、中央部温度が第1閾値温度以下であると制御部7が判断した場合には、ステップS24に移行する。たとえば、第1閾値温度は、40℃である。
ステップS24に移行すると、制御部4は、機外温度が第2閾値温度以下であるか否かを判断する。その結果、機外温度が第2閾値温度以下であると制御部7が判断した場合には、ステップS25に移行する。たとえば、第2閾値温度は、15〜16℃である。
ステップS25に移行すると、制御部7は、第1条件を満たしていると判断する。すなわち、制御部7は、中央部温度が第1閾値温度以下であり、かつ、機外温度が第2閾値温度以下であるとき、第1条件を満たしていると判定する。
ステップS23において、中央部温度が第1閾値温度を超えていると制御部7が判断した場合には、ステップS26に移行する。また、ステップS24において、機外温度が第2閾値温度を超えていると制御部7が判断した場合にも、ステップS26に移行する。ステップS26に移行すると、制御部7は、第1条件を満たしていないと判断する。
第1条件を満たしているということは、ウォームアップ処理の開始時点での定着ローラー51の中央部温度が第1閾値温度以下になっている(定着ローラー51の周面が冷めている)ということである。定着ローラー51が冷めていれば、加圧ローラー52も冷めていると予測される。ここで、ウォームアップ処理では、定着ローラー51を加熱しつつ定着ローラー51を回転させる(加圧ローラー52も回転させる)が、定着ローラー51の回転速度が遅ければ、定着ローラー51から加圧ローラー52に熱が伝達され易くなるので、定着ローラー51の周面温度(中央部温度および端部温度)の上昇が緩やかになる。このため、定着ローラー51の中央部温度が第1閾値温度以下の場合、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度が低速に設定されていれば、定着ローラー51の周面温度が定着制御温度に達するタイミングが遅くなる。すなわち、ウォームアップ処理が開始されてから画像形成装置100がレディ状態になるまでの時間が長くなる。
また、第1条件を満たしているということは、ウォームアップ処理の開始時点での画像形成装置100の機外温度が第2閾値温度以下になっているということである。ここで、通常では、機外温度が高いほど、定着ローラー51の周面温度は上がり易く、機外温度が低いほど、定着ローラー51の周面温度は上がり難い。このため、機外温度が第2閾値温度以下の場合、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度が低速(定着ローラー51の熱が加圧ローラー52に奪われ易い速度)に設定されていれば、定着ローラー51の周面温度がより上がり難くなり、定着ローラー51の周面温度が定着制御温度に達するタイミングが遅くなる(ウォームアップ処理が開始されてから画像形成装置100がレディ状態になるまでの時間が長くなる)。
これらのことから、第1条件を満たしている場合、すなわち、定着ローラー51の中央部温度が第1閾値温度以下の場合であって、かつ、機外温度が第2閾値温度以下の場合、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を最高速度である第1速度に設定する。これにより、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングが遅くなるのを抑制することができる。
次に、図5に示すフローチャートを参照し、制御部7により行われる第2判定の流れを説明する。図5に示すフローチャートは、省電力モードから通常モードへの復帰がウォームアップ処理の開始トリガーである(第2判定実行条件が満たされている)と制御部7が判断した場合にスタートする。あるいは、図5に示すフローチャートは、第1条件を満たしていないと制御部7が判断した場合にスタートする。
ステップS31において、制御部7は、印刷履歴情報に基づき、前回の印刷(直近に行った印刷)での印刷枚数を認識する。前回の印刷で1つの印刷ジョブを単独で実行した場合には、当該1つの印刷ジョブの印刷枚数が前回の印刷での印刷枚数となり、前回の印刷で複数の印刷ジョブを連続して順次実行した場合には、当該複数の印刷ジョブの合計の印刷枚数が前回の印刷での印刷枚数となる。ステップS32において、制御部7は、印刷履歴情報に基づき、前回の印刷が終了してからの経過時間を認識する。
ステップS33において、制御部7は、前回の印刷での印刷枚数が閾値枚数以下であるか否かを判断する。その結果、印刷枚数が閾値枚数以下であると制御部7が判断した場合には、ステップS34に移行する。たとえば、閾値枚数は、40枚である。
ステップS34に移行すると、制御部7は、前回の印刷が終了してからの経過時間が閾値時間以上であるか否かを判断する。その結果、経過時間が閾値時間以上であると制御部7が判断した場合には、ステップS35に移行する。たとえば、閾値時間は、10分である。
ステップS35に移行すると、制御部7は、第2条件を満たしていると判断する。すなわち、制御部7は、印刷枚数が閾値枚数以下であり、かつ、経過時間が閾値時間以上であるとき、第2条件を満たしていると判定する。
ステップS33において、印刷枚数が閾値枚数を超えていると制御部7が判断した場合には、ステップS36に移行する。また、ステップS34において、経過時間が閾値時間を下回っていると制御部7が判断した場合にも、ステップS36に移行する。ステップS36に移行すると、制御部7は、第2条件を満たしていないと判断する。
第2条件を満たしているということは、前回の印刷での印刷枚数が閾値枚数以下であったということである。ここで、定着部5の定着ニップを用紙Pが通過すると、定着部5のうち用紙Pと接した部分の熱が用紙Pに奪われる。このため、定着部5のうち用紙Pと接した部分と他の部分とで温度差が生じる(温度ムラが生じる)。このような温度ムラは、定着部5の定着ニップを通過した用紙Pの枚数(すなわち、印刷枚数)が多いほど大きくなると予測される。定着部5の定着ニップを通過した用紙Pの枚数が少ない場合にも温度ムラは生じるが、定着部5の定着ニップを通過した用紙Pの枚数が多い場合に比べると温度ムラは小さいと予測される。
ウォームアップ処理の開始時点で温度ムラが解消されずに残っている場合、定着ローラー51の回転速度が高速に設定されていれば、加圧ローラー52に生じている温度ムラが解消される前に定着ローラー51の周面温度が定着制御温度に到達し、加圧ローラー52に温度ムラが残ったまま印刷が開始され、温度ムラに起因して印刷画質が低下する(定着不良が発生する)という不都合が発生し得る。ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を低速に設定しておけば、このような不都合は発生し難くなる。
また、第2条件を満たしているということは、前回の印刷が終了してから閾値時間以上の時間が経過しているということである。ここで、前回の印刷が終了してからの経過時間が長いほど、ウォームアップ処理の開始時点での定着ローラー51の周面温度の低下は大きい。加圧ローラー52の周面温度の低下も大きいと予測される。したがって、前回の印刷が終了してからの経過時間が閾値時間以上の場合(定着ローラー51の周面温度の低下が大きい場合)には、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングを考慮すると、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を大幅に低下させない方が良い。一方で、前回の印刷が終了してからの経過時間が閾値時間を下回っている場合(定着ローラー51の周面温度の低下が小さい場合)には、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度をある程度低下させても、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングは遅くならない(遅くなったとしても遅れ幅は小さい)。
これらのことから、第2条件を満たしている場合、すなわち、前回の印刷での印刷枚数が閾値枚数以下の場合(温度ムラが小さいと予測される場合)であって、かつ、前回の印刷が終了してからの経過時間が閾値時間以上の場合(定着ローラー51の周面温度の低下が大きい場合)、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第1速度よりも1段階だけ遅い第2速度に設定する。これにより、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングが遅くなるのを抑制しつつ、印刷画質が低下するのを抑制することができる。
一方で、前回の印刷での印刷枚数が閾値枚数を超える場合(温度ムラが大きいと予測される場合)、制御部7は、印刷画質の低下抑制(温度ムラの解消)を優先するため、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第2速度よりもさらに遅い速度に設定する。また、前回の印刷が終了してからの経過時間が閾値時間を下回る場合(定着ローラー51の周面温度の低下が小さい場合)、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を遅くしても、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングは遅くならない(遅くなったとしても遅れ幅は小さい)ので、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第2速度よりもさらに遅い速度に設定する。これにより、温度ムラを効率的に解消することができる。
ここで、画像形成装置100が省電力モードから通常モードに復帰したとき、画像形成装置100が通常モードに復帰した時点では定着ローラー51が冷め切っていない場合がある。この場合には、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第1速度より遅くしても、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングが遅くなるのを抑制することができる。したがって、省電力モードから通常モードへの復帰がウォームアップ処理の開始トリガーであった場合、制御部7は、第1判定を省略し、第2判定を行う。
次に、図6に示すフローチャートを参照し、制御部7により行われる第3判定の流れを説明する。図6に示すフローチャートは、カバー101の開状態から閉状態への変化がウォームアップ処理の開始トリガーであると制御部7が判断した場合にスタートする。あるいは、図6に示すフローチャートは、第2条件を満たしていないと制御部7が判断した場合にスタートする。
ステップS41において、制御部7は、中央部温度センサー551の出力値に基づき定着ローラー51の中央部温度を検知するとともに、端部温度センサー552の出力値に基づき定着ローラー51の端部温度を検知する。そして、ステップS42において、制御部7は、中央部温度と端部温度との温度差の絶対値を算出する。また、ステップS43において、制御部7は、印刷履歴情報に基づき、前回の印刷で用いた用紙サイズを認識する。なお、このときに制御部7が認識する用紙サイズは、用紙搬送方向と直交する方向(定着ローラー51の回転軸方向)の長さである。
ステップS44において、制御部7は、中央部温度と端部温度との温度差(絶対値)が閾値差以下であるか否かを判断する。その結果、温度差が閾値差以下であると制御部7が判断した場合には、ステップS45に移行する。たとえば、閾値差は、20℃である。
ステップS45に移行すると、制御部7は、前回の印刷で用いた用紙サイズが所定サイズ以上であるか否かを判断する。その結果、用紙サイズが所定サイズ以上であると制御部7が判断した場合には、ステップS46に移行する。
ステップS46に移行すると、制御部7は、第3条件を満たしていると判断する。すなわち、制御部7は、温度差が閾値差以下であり、かつ、用紙サイズが所定サイズ以上であるとき、第3条件を満たしていると判定する。
ステップS44において、温度差が閾値差よりも大きいと制御部7が判断した場合にはステップS47に移行する。また、ステップS45において、用紙サイズが所定サイズよりも小さいと制御部7が判断した場合にもステップS47に移行する。ステップS47に移行すると、制御部7は、第3条件を満たしていない判定する。
第3条件を満たしているということは、定着ローラー51の中央部温度と端部温度との温度差が閾値差以下になっているということである。定着ローラー51の中央部温度と端部温度との温度差が閾値差以下であれば、加圧ローラー52の周面のうち回転軸方向の中央部および端部の各温度の温度差も閾値差以下になっていると予測される。
また、第3条件を満たしているということは、前回の印刷で用いた用紙サイズが所定サイズ以上であったということである。ここで、定着部5の定着ニップを通過する用紙Pのサイズが大きいほど、用紙Pの通紙領域が幅方向(定着ローラー51の回転軸方向)に大きくなる。したがって、前回の印刷で用いた用紙サイズが所定サイズ以上であった場合には、所定サイズ未満であった場合に比べて、加圧ローラー52の周面のうち回転軸方向の中央部および端部の各温度の温度差が小さくなると予測される。
これらのことから、第3条件を満たしている場合、すなわち、定着ローラー51の中央部温度と端部温度との温度差が閾値差以下の場合であって、かつ、前回の印刷で用いた用紙サイズが所定サイズ以上の場合には、第3条件を満たしていない場合と比べると、印刷画質の低下抑制(温度ムラの解消)を考慮しなくてもよい。このため、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第2速度よりも1段階だけ遅い第3速度に設定する。一方で、第3条件を満たしていない場合、制御部7は、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第3速度よりもさらに遅い第4速度に設定する。これにより、印刷画質の低下抑制(温度ムラの解消)が優先される。
ここで、ユーザーによるジャム解消作業では、カバー101が開けられるが、長期間にわたってカバー101が開けられたまま放置されることはない。すなわち、ジャムが発生して以降、カバー101が開状態から閉状態になったとき(ユーザーによるジャム解消作業が終了したとき)には、定着ローラー51の周面温度が比較的高い状態になっている可能性が高い。この場合には、ウォームアップ処理を行うときの定着ローラー51の回転速度を第2速度よりも遅くしても、画像形成装置100がレディ状態になるタイミングが遅くなるのを抑制することができる。したがって、カバー101の開状態から閉状態への変化がウォームアップ処理の開始トリガーとなった場合、制御部7は、第1判定および第2判定を省略し、第3判定を行う。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
4 画像形成部
5 定着部
7 制御部
51 定着ローラー
52 加圧ローラー
53 ヒーター
54 定着モーター(モーター)
100 画像形成装置
101 カバー
110 開閉センサー
120 機外温度センサー
551 中央部温度センサー
552 端部温度センサー
SW 電源スイッチ

Claims (6)

  1. トナー像を形成し用紙に転写する画像形成部と、
    ヒーターにより加熱されるとともにモーターの駆動力を受けて回転する定着ローラー、および、前記定着ローラーに圧接し前記定着ローラーの回転に従動して回転する加圧ローラーを含み、前記用紙に転写された前記トナー像を前記用紙に定着させる定着部と、
    前記定着ローラーの周面のうち前記定着ローラーの回転軸方向の中央部の温度を検知するための中央部温度センサーと、
    画像形成装置の機外温度を検知するための機外温度センサーと、
    前記モーターを駆動させて前記定着ローラーを回転させつつ前記ヒーターに通電することによって前記定着部を温めるウォームアップ処理を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ウォームアップ処理を開始するとき、前記中央部温度センサーの出力値に基づき前記定着ローラーの中央部の温度を検知するとともに、前記機外温度センサーの出力値に基づき前記機外温度を検知し、前記定着ローラーの中央部の温度が予め定められた第1閾値温度以下であり、かつ、前記機外温度が予め定められた第2閾値温度以下であるという第1条件を満たしているか否かの第1判定を行い、
    前記制御部は、前記第1条件を満たしているとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を予め定められた第1速度に設定し、前記第1条件を満たしていないとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を前記第1速度よりも遅い速度に設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記第1条件を満たしていないとき、前回の印刷での印刷枚数が予め定められた閾値枚数以下であり、かつ、前記前回の印刷が終了してからの経過時間が予め定められた閾値時間以上であるという第2条件を満たしているか否かの第2判定を行い、
    前記制御部は、前記第2条件を満たしているとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を前記第1速度よりも遅い予め定められた第2速度に設定し、前記第2条件を満たしていないとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を前記第2速度よりも遅い速度に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着ローラーの周面のうち前記回転軸方向の端部の温度を検知するための端部温度センサーを備え、
    前記制御部は、前記第2条件を満たしていないとき、前記端部温度センサーの出力値に基づき前記定着ローラーの端部の温度を検知し、前記定着ローラーの中央部の温度と端部の温度との温度差の絶対値が予め定められた閾値差以下であり、かつ、前記前回の印刷で用いた用紙の前記回転軸方向のサイズが所定サイズ以上であるという第3条件を満たしているか否かの第3判定を行い、
    前記制御部は、前記第3条件を満たしているとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を前記第2速度よりも遅い予め定められた第3速度に設定し、前記第3条件を満たしていないとき、前記ウォームアップ処理を行うときの前記定着ローラーの回転速度を前記第3速度よりも遅い予め定められた第4速度に設定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 画像形成装置への主電源の投入と遮断とを行うための電源スイッチを備え、
    前記制御部は、前記電源スイッチにより前記主電源が投入されたことによって前記ウォームアップ処理を開始するとき、前記第1判定を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、通常モードから前記通常モードよりも消費電力を抑制する省電力モードに移行すると前記ヒーターへの通電を停止し、前記省電力モードから前記通常モードに復帰したときに前記ウォームアップ処理を行い、
    前記制御部は、前記省電力モードから前記通常モードに復帰したことによって前記ウォームアップ処理を開始するとき、前記第1判定を省略して前記第2判定を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置に開閉可能に取り付けられたカバーと、
    前記カバーの開閉を検知するための開閉センサーと、を備え、
    前記制御部は、前記開閉センサーの出力値に基づき前記カバーが開状態になったことを検知すると前記ヒーターへの通電を停止し、前記開閉センサーの出力値に基づき前記カバーが開状態から閉状態に変化したことを検知したときに前記ウォームアップ処理を行い、
    前記制御部は、前記カバーが開状態から閉状態に変化したことによって前記ウォームアップ処理を開始するとき、前記第1判定および前記第2判定を省略して前記第3判定を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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