JP2018202915A - 電動車両の制御装置 - Google Patents

電動車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018202915A
JP2018202915A JP2017107287A JP2017107287A JP2018202915A JP 2018202915 A JP2018202915 A JP 2018202915A JP 2017107287 A JP2017107287 A JP 2017107287A JP 2017107287 A JP2017107287 A JP 2017107287A JP 2018202915 A JP2018202915 A JP 2018202915A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
engine
electric vehicle
down converter
starter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017107287A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6860424B2 (ja
Inventor
史之 守屋
Fumiyuki Moriya
史之 守屋
裕文 家邊
Hirofumi Yabe
裕文 家邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Priority to JP2017107287A priority Critical patent/JP6860424B2/ja
Publication of JP2018202915A publication Critical patent/JP2018202915A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6860424B2 publication Critical patent/JP6860424B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02T90/10Technologies relating to charging of electric vehicles
    • Y02T90/14Plug-in electric vehicles

Abstract

【課題】サブバッテリの充電が不十分なときに主バッテリに異常が検出された場合でも、エンジンが始動できずに走行不能になる可能性を低減できる電動車両の制御装置を提供する。【解決手段】走行用モータにインバータを介して電力を供給する主バッテリと、エンジンを始動するスタータに電力を供給するサブバッテリと、主バッテリの電圧を降圧してサブバッテリへ供給する降圧コンバータと、主バッテリとインバータ及び降圧コンバータとの間の電流経路を開閉するメインリレーとを備えた電動車両に搭載される電動車両の制御装置である。そして、主バッテリの異常が検出された場合にエンジンを始動させる始動制御部と、主バッテリの異常が検出されてメインリレーが開に切り替わる際(t1)に、一旦、降圧コンバータを停止させ(t3)、その後、始動制御部によりスタータが駆動されるとき(r6)に降圧コンバータを再動作させる(t4)補助制御部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電動車両の制御装置に関する。
HEV(Hybrid Electric Vehicle)又はPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)など、走行用モータとエンジンとを備える電動車両がある。このような電動車両は、走行用モータの動力で走行するモータ走行と、エンジンの動力で走行するエンジン走行とを切り替えることができる。走行用モータは、主バッテリに蓄積された電力で駆動される。
電動車両においては、モータ走行中に主バッテリに異常が検出された場合に、走行用モータの駆動回路等から主バッテリを切り離し、かつ、モータ走行からエンジン走行に切り替える制御が行われることがある(例えば特許文献1を参照)。あるいは、エンジンを始動してバッテリレス走行に切り替える制御が行われることがある(例えば特許文献2、3を参照)。バッテリレス走行とは、エンジンの動力で発電した電力で走行用モータを駆動して走行する方式を示す。このような制御により、主バッテリの異常が電動車両のシステム全体に波及することを回避でき、電動車両の走行を継続できる。
モータ走行からエンジン走行又はバッテリレス走行へ切り替える際、通常、電動車両の制御装置は、スタータを駆動してエンジンを始動する。スタータは、主バッテリとは別に設けられたサブバッテリの電力で駆動される。エンジンの始動には、比較的に大きな電力が必要である。
走行用モータとエンジンとを備えた電動車両においては、エンジン走行中、エンジンの動力によって発電を行い、サブバッテリを十分に充電することができる。また、モータ走行中には、主バッテリの電圧を降圧してサブバッテリを充電することができる。
特願2015−119543号公報 特開2014−024452号公報 特開2010−247725号公報
しかしながら、電動車両においては、モータ走行中、サブバッテリの充電が不十分になることがあった。例えば、電動車両では、モータ走行中に、モータ走行の航続距離が低下しないよう、主バッテリの電力の浪費を抑える電力管理が行われる。この場合、例えばヒータ又はライトなどの他の電気部品の電力消費が大きい場合に、主バッテリからサブバッテリへ供給される電力量が低下して充電が不十分になる。あるいは、主バッテリの電圧を降圧する降圧コンバータの定格に起因して、他の電気部品の電力消費が大きい場合に、降圧コンバータからサブバッテリへ供給される電流が減って充電が不十分になる。さらに、サブバッテリへ供給される電力量が十分であっても、サブバッテリが劣化している場合には、サブバッテリの充電量、すなわちサブバッテリから放電可能な電力量が不十分になることがあった。
ここで、モータ走行からエンジン走行又はバッテリレス走行へ切り替える際に、サブバッテリの充電が不十分である場合について検討する。このような場合でも、主バッテリが正常であれば、主バッテリの電力によりサブバッテリの電力を補って、スタータを十分に駆動することができる。これにより、容易にエンジンを始動することができる。あるいは、主バッテリが正常であれば、主バッテリの電力で走行用モータを駆動してエンジンを始動できる電動車両もある。
しかしながら、主バッテリに異常が発生して、モータ走行からエンジン走行又はバッテリレス走行へ切り替える場合には、主バッテリを電動車両のシステムから切り離す必要があることから、主バッテリの電力によりスタータを駆動する電力を補うことができない。このため、サブバッテリの充電が不十分であると、エンジンが始動できずに、燃料があっても電動車両が走行不能になる場合があるという課題が生じる。
一方、モータ走行中、主バッテリの電力によりサブバッテリを十分に充電することで、主バッテリに異常が発生してもエンジンが始動できないというような事態を回避することができる。しかし、主バッテリに異常が検出されるような稀な状況のために、モータ走行中の主バッテリの電力管理を変更し、主バッテリの電力を制限なく使えるようにすると、モータ走行の航続距離が低下するという課題が生じる。あるいは、降圧コンバータの定格を上げ、他の電気部品の電力消費が多いときでもサブバッテリに十分な充電電流を供給できるように構成すると、部品コストの高騰を招くという課題が生じる。
また、長時間の連続したモータ走行を禁止し、定期的にエンジン走行の期間を作って、この期間にサブバッテリを十分に充電すれば、モータ走行中に主バッテリに異常が発生してもエンジンが始動できないというような事態を回避することができる。しかし、主バッテリの異常が検出されるような稀な状況のために、長時間のモータ走行を禁止するといった制限を設けることは、電動車両の制御設計の自由度が低下するので好ましくない。また、サブバッテリが劣化している場合には、サブバッテリを充電する期間を増やしても、サブバッテリに十分な電力を蓄えることができない。
本発明は、サブバッテリの充電が不十分なときに主バッテリに異常が検出された場合でも、エンジンが始動できずに走行不能になる可能性を低減できる電動車両の制御装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、
走行用モータにインバータを介して電力を供給する主バッテリと、エンジンを始動するスタータに電力を供給するサブバッテリと、前記主バッテリの電圧を降圧して前記サブバッテリへ供給する降圧コンバータと、前記主バッテリと前記インバータ及び前記降圧コンバータとの間の電流経路を開閉するメインリレーとを備えた電動車両に搭載される電動車両の制御装置であって、
前記主バッテリの異常が検出された場合に前記エンジンを始動させる始動制御部と、
前記主バッテリの異常が検出されて前記メインリレーが開に切り替わる際に、一旦、前記降圧コンバータを停止させ、その後、前記始動制御部により前記スタータが駆動されるときに前記降圧コンバータを再動作させる補助制御部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電動車両の制御装置において、
前記補助制御部は、前記主バッテリの異常が検出されて前記メインリレーが開に切り替わる際に、一旦、前記降圧コンバータを停止させ、その後、前記スタータが駆動されて前記エンジンの始動に失敗した場合に、再度、前記スタータが駆動されるときに前記降圧コンバータを再動作させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電動車両の制御装置において、
前記補助制御部は、前記電動車両の走行状態に応じて、更に、前記降圧コンバータを再動作させるときに前記走行用モータの回生電力を前記降圧コンバータへ送ることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の電動車両の制御装置において、
前記補助制御部は、前記サブバッテリの電圧に応じて、前記回生電力の大きさを変更することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動車両の制御装置において、
前記始動制御部は、前記電動車両の走行状態に応じて、前記スタータを用いずに前記電動車両の運動エネルギーを動力に変換して前記エンジンを始動させる慣性始動処理を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、補助制御部により、主バッテリの異常が検出されてメインリレーが開に切り替わる際、一旦、降圧コンバータが停止される。これにより、例えばインバータの入力部(DCリンク用のコンデンサ等)又は降圧コンバータの入力部(入力コンデンサ等)に蓄積された電荷が維持されて、降圧コンバータの入力端子に主バッテリの高電圧と同等の電圧が加えられた状態を維持できる。そして、始動制御部がスタータが駆動するときに補助制御部により降圧コンバータが再動作されることで、インバータ又は降圧コンバータの入力部に蓄積された電荷分の電力が降圧コンバータを介してスタータに供給される。これにより、サブバッテリの充電が不十分な場合でも、降圧コンバータから電力が補充されて、スタータを十分に駆動することができる。よってエンジンを始動できる確率を高めることができる。したがって、モータ走行中にサブバッテリの充電が不十分でも、主バッテリに異常が検出されて走行不能に陥るといった事態を低減できるという効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係る電動車両を示す構成図である。 第1実施形態に係る電動車両の制御装置によって実行されるバッテリエラー時のエンジン始動処理を説明するタイミングチャートである。 第2実施形態に係る電動車両の制御装置によって実行されるバッテリエラー時のエンジン始動処理を説明するタイミングチャートである。 第3実施形態に係る電動車両の制御装置によって実行されるバッテリエラー時のエンジン始動処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動車両を示す構成図である。
第1実施形態に係る電動車両1は、エンジン21と走行用モータ24とを備え、エンジン21の動力で走行するエンジン走行と、走行用モータ24の動力で走行するモータ走行とを切り替え可能なHEV又はPHEVなどの電動車両である。電動車両1は、図1に示すように、制御装置10、主バッテリ31、メインリレー32、インバータ33、降圧コンバータ34、サブバッテリ36、スタータ38を含む補機37及びISG(Integrated Starter Generator)22を備える。電動車両1に搭載される制御装置10は、バッテリECU(Electric Control Unit)11と、ハイブリッドECU12と、エンジンECU13と、TCU(Transmission Control Unit)14とを含む。エンジンECU13は、「ECU(Engine Control Unit)」と呼んでもよい。さらに、電動車両1は、クラッチ23、トランスミッション25、車輪26、及び電動車両1の走行状態を検出する車速センサ26aなどの各種センサを備える。上記の構成要素のうち、ハイブリッドECU12とエンジンECU13とTCU14とが本発明に係る始動制御部として機能する。
エンジン21は、燃料の燃焼により動力を発生し、クラッチ23及びトランスミッション25を含む伝達機構を介して車輪26に動力を伝達可能である。エンジン21は、スタータ38の駆動により始動する。エンジン21は、エンジン走行中、クラッチ23を介して車輪26の動力伝達経路に接続される一方、モータ走行中、クラッチ23により車輪26の動力伝達経路から切断される。
走行用モータ24は、電気的な駆動により動力を発生し、トランスミッション25を含む伝達機構を介して動力を車輪26に伝達可能である。走行用モータ24は、モータ走行中もエンジン走行中も車輪26の動力伝達経路に接続される。走行用モータ24は、インバータ33から駆動電流を受けてトルクを発生する一方、インバータ33に回生電流を流すことで制動力を発生する。走行用モータ24は、インバータが停止すれば車輪26の動力伝達経路にほぼ負荷を与えない。
主バッテリ31は、例えばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池などの二次電池であり、走行用モータ24を駆動する電力を供給する。主バッテリ31は、「高電圧バッテリ」と呼んでもよく、サブバッテリ36と比べて高い電圧(例えば100V)をインバータ33及び降圧コンバータ34へ出力する。
バッテリECU11は、主バッテリ31の状態の監視と、セル電圧の調整など主バッテリ31の内部の調整とを行う。バッテリECU11は、主バッテリ31に異常が生じたときに異常検出情報をハイブリッドECU12へ送信する。主バッテリ31の異常には、例えば主バッテリ31の温度異常、過充電、主バッテリ31の絶縁抵抗の低下、漏電の発生など、様々な異常が含まれる。
ハイブリッドECU12は、メインリレー32、インバータ33、降圧コンバータ34及びISG22の制御と、エンジンECU13へのエンジン走行の始動指令又は停止指令の送信を行う。また、ハイブリッドECU12は、TCU14へクラッチ23の断続状態を切り替えさせる切替指令を送信する。そして、これらの制御を介して、ハイブリッドECU12は、エンジン走行とモータ走行とを切り替える制御と、モータ走行の制御とを行う。具体的には、ハイブリッドECU12は、通常時、例えばエンジン21と走行用モータ24の作動域及び主バッテリ31の充電残量に応じて、エンジン走行とモータ走行とを切り替える。また、ハイブリッドECU12は、モータ走行中に主バッテリ31の異常が検出された場合に、モータ走行からエンジン走行へ切り替える。さらに、モータ走行の制御においては、ハイブリッドECU12は、乗員の運転操作に応じてインバータ33へトルク指令を送ることで、運転操作に応じたトルクを走行用モータ24に発生させる。
TCU14は、トランスミッション25の制御を行う。また、TCU14は、エンジン走行とモータ走行との切り替え時などにクラッチ23の断続状態を切り替える制御を行う。
インバータ33は、ハイブリッドECU12のトルク指令に応じて、主バッテリ31の電力を変換して走行用モータ24に出力する。これにより、走行用モータ24からトルク指令に応じたトルクが出力される。また、インバータ33は、ハイブリッドECU12から負のトルク指令を受けると、回生電流を流して走行用モータ24に制動力を発生させる。インバータ33は、回生電流を主バッテリ31に送って主バッテリ31を充電する。インバータ33は、ハイブリッドECU12のトルク指令が停止されることで電力の変換動作を停止する。インバータ33の入力部には、DCリンク用に比較的大容量のコンデンサ33aが設けられる。
降圧コンバータ34は、モータ走行中、主バッテリ31の電圧を降圧してサブバッテリ36が接続される低電圧回路へ電力を供給する。降圧コンバータ34から低電圧回路へ供給される電力のうち一部は補機37で使用され、一部はサブバッテリ36に充電される。降圧コンバータ34の入力部には平滑又はリップル除去用のコンデンサ34aが設けられる。降圧コンバータ34は、ハイブリッドECU12の制御により停止と動作とを切り替えられる。降圧コンバータ34の停止とは、スイッチング制御の停止の有無に拘らず、出力がほぼ停止される状態を意味する。
降圧コンバータ34は、さらに、入力端子に規定の電圧が入力されているか診断する自己診断機能を有する。入力端子の電圧が低下して自己診断機能が異常と判断した場合、降圧コンバータ34は、自発的に停止するように構成されている。また、自己診断機能は、ハイブリッドECU12の指令に基づいて診断マスクを付加できるように構成されている。診断マスクを付加することで、自己診断機能の動作を停止、あるいは、異常と判別する閾値を下げるなど、降圧コンバータ34を自発的に停止され難い状態に設定できる。
メインリレー32は、主バッテリ31とインバータ33及び降圧コンバータ34との間の電流経路を開閉する。
エンジンECU13は、スタータ38を含む補機37を制御し、これらの制御によってエンジン走行中のエンジン21の制御を行う。具体的には、エンジンECU13は、ハイブリッドECU12から始動指令を受けると、スタータ38を駆動してエンジン21を始動する。加えて、エンジンECUは、乗員の運転操作に応じて補機37を制御することでエンジン21から運転操作に応じたトルクを発生させる。また、エンジンECU13は、ハイブリッドECU12からエンジン21の停止指令を受けたTCU12の要求に基づいて、補機37を制御してエンジン21を停止させる。
サブバッテリ36は、鉛電池などの二次電池であり、バッテリECU11、ハイブリッドECU12、エンジンECU13及びTCU14を含む複数のECU、ISG22並びに補機37に電力を供給する。サブバッテリ36は、「補機バッテリ」と呼んでもよい。サブバッテリ36は、主バッテリ31より低い電圧(例えば12V)を出力する。サブバッテリ36の出力電圧は、電圧センサ36aを含んだバッテリ監視部により監視される。
ISG22は、アイドリングストップ後にエンジン21を再始動させるモータの機能と、エンジン21の動力により発電する機能とを有する。エンジン走行中、ISG22は発電を行ってサブバッテリ36を充電する。また、アイドリングストップ後の発進時、ISG22はサブバッテリ36の電力を用いてエンジン21を再始動させる。ISG22のモータの機能は、アイドリングストップ時など温かい状態のエンジン21を再始動できる程度のトルクを出力できる。
スタータ38は、エンジンECU13の制御に基づき、サブバッテリ36の電力によって駆動してエンジンECU13を始動させる。スタータ38は、冷えたエンジンを始動できる大きなトルクを出力でき、走行用モータ24を除く他の電気部品と比較して大きな電力を一時的に消費する。
<バッテリエラー時のエンジン始動処理>
続いて、第1実施形態に係る電動車両1の制御装置10によって実行されるバッテリエラー時のエンジンの始動処理について説明する。図2はこの始動処理を説明するタイミングチャートである。図2の各横軸は時間を表わす。
図2に示すように、モータ走行中、主バッテリ31に異常が生じると、バッテリECU11が異常を検出し、異常検出情報をハイブリッドECU12へ送る。異常検出情報が送られると、ハイブリッドECU12はインバータ33及び降圧コンバータ34をOFF(停止)させ(タイミングt2、t3)、その直後にメインリレー32を開に切り替える(タイミングt1)。メインリレー32が開に切り替わることで、主バッテリ31の異常が電動車両1の他のシステムに波及することを抑制できる。また、メインリレー32が開に切り替わる際に、インバータ33及び降圧コンバータ34が停止されるので、インバータ33と降圧コンバータ34との入力部のコンデンサ33a、34aに主バッテリ31の高電圧によって多くの電荷を保持させることができる。これにより、降圧コンバータ34の入力端子に主バッテリ31の高電圧と同等の電圧が加えられた状態を維持することができる。
なお、降圧コンバータ34及びインバータ33を停止するタイミングt2、t3は、図2に示すように、メインリレー32を開に切り替えるタイミングt1よりも前にすると好ましい。これにより、降圧コンバータ34の停止後、降圧コンバータ34とインバータ33との入力部に保持される電荷量をより多くすることができる。しかし、タイミングt2、t3は、タイミングt1と同時あるいはタイミングt1の少し後であってもよい。この場合でも、降圧コンバータ34の停止後、降圧コンバータ34とインバータ33との入力部に多くの電荷を保持させることができる。
その後、ハイブリッドECU12はエンジンECU13に始動指令を送信し、エンジンECU13はスタータ38を駆動する(タイミングt6)。また、スタータ38が駆動する際、ハイブリッドECU12は降圧コンバータ34をON(動作)させて(タイミングt4)、スタータ38の駆動中に降圧コンバータ34を再動作させる(期間T4)。降圧コンバータ34が再動作する期間T4には、メインリレー32が開に切り替えられているため、主バッテリ31の電力は降圧コンバータ34へ供給されない。しかし、直前の降圧コンバータ34の停止制御により、降圧コンバータ34及びインバータ33の各入力部に電荷が蓄積されているので、この電荷の電力分、降圧コンバータ34から電力を出力することができる。これにより、仮にサブバッテリ36の充電が十分でなく、サブバッテリ36の電力だけではエンジン21を始動できない場合でも、降圧コンバータ34から電力が補われてスタータ38をより強力に駆動することができる。よって、エンジン21を始動できる確率を高めることができる。なお、降圧コンバータ34を再動作させるタイミングt4は、スタータ38の駆動開始タイミングt6よりも前後に少しずれていてもよい。この場合でも同様の作用を得ることができる。
一方、降圧コンバータ34が再動作する期間T4には、降圧コンバータ34の入力端子の電圧が比較的急激に低下するので、ハイブリッドECU12は、入力端子の電圧が低下する前に降圧コンバータ34へ診断マスクを付加する指令を送る(タイミングt5)。そして、ハイブリッドECU12は、降圧コンバータ34の再動作が終了するまで、診断マスクの付加を継続する(期間T5)。この診断マスクにより、降圧コンバータ34の再動作中に自己診断機能によって降圧コンバータ34が停止してしまうことが防止される。
図2に示したエンジン21の始動制御を実行するエンジンECU13が、本発明に係る始動制御部の一例に相当する。また、図2に示したメインリレー32、インバータ33及び降圧コンバータ34の各制御処理を実行するハイブリッドECU12が本発明に係る補助制御部の一例に相当する。
以上のように、第1実施形態の電動車両1及びその制御装置10によれば、主バッテリ31の異常が検出されてメインリレー32が開に切り替わる際、一旦、降圧コンバータ34が停止され、スタータ38の駆動時に降圧コンバータ34が再動作する。これにより、仮にサブバッテリ36の充電が不十分な場合でも、電力が補われてスタータ38をより強力に駆動することができる。したがって、本実施形態の電動車両1によれば、モータ走行中に、サブバッテリ36の充電残量が少ない状況で主バッテリ31の異常が検出された場合でも、エンジン21が始動できずに電動車両1が走行不能に陥ることを低減できる。
(第2実施形態)
第2実施形態において電動車両1及び制御装置10の構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。第2実施形態においては、バッテリエラー時のエンジン始動処理が第1実施形態と異なる。以下、同様の箇所の詳細な説明は省略し、異なる箇所について詳細に説明する。図3は、第2実施形態に係る電動車両の制御装置によって実行されるバッテリエラー時のエンジン始動処理を説明するタイミングチャートである。図3の各横軸は時間を表わす。
第2実施形態において主バッテリ31の異常検出情報に基づきインバータ33と降圧コンバータ34とを停止させ、メインリレー32を開に切り替えるまでは、第1実施形態と同様である。第2実施形態においては、図3に示すように、メインリレー32が開に切り替えられた後、速やかにハイブリッドECU12からエンジンECU13に始動指令が送信され、エンジンECU13がスタータ38を駆動する(タイミングt6−a)。このとき、ハイブリッドECU12は、降圧コンバータ34を再動作させない。このような制御により、スタータ38の1回目の駆動をより速やかに実行し、サブバッテリ36の充電が十分な場合に、速やかにエンジン21を始動してエンジン走行へ移行することができる。1回目のスタータ38の駆動処理により、エンジン21が始動できれば、このままバッテリエラー時のエンジン始動処理は終了する。
一方、サブバッテリ36の充電が不十分であり、1回目のスタータ38の駆動によりエンジン21の始動に失敗した場合には、ハイブリッドECU12は、エンジンECU13に2回目の始動指令を送信する。そして、エンジンECU13が始動指令に基づき再度スタータ38を駆動する際、ハイブリッドECU12は降圧コンバータ34をオンさせて(タイミングt4)、スタータ38の駆動中に降圧コンバータ34を再動作させる(期間T4)。降圧コンバータ34が再動作する期間T4には、メインリレー32が開に切り替えられているため、主バッテリ31から降圧コンバータ34へ電力は供給されない。しかし、直前の降圧コンバータ34の停止制御により、降圧コンバータ34及びインバータ33の各入力部に電荷が蓄積されているので、この電荷の電力分、降圧コンバータ34から電力を出力することができる。そして、この電力の補充により、サブバッテリ36の充電が不十分であってもスタータ38を強力に駆動してエンジン21を始動できる確率を高めることができる。なお、降圧コンバータ34を再動作させるタイミングt4は、スタータ38の2回目の駆動開始タイミングt7よりも前後に少しずれていてもよい。この場合でも同様の作用を得ることができる。
降圧コンバータ34が再動作する期間T4に合わせて、ハイブリッドECU12が、降圧コンバータ34へ診断マスクを付加する処理については、第1実施形態と同様である。診断マスクの付加により、降圧コンバータ34の再動作中に自己診断機能によって降圧コンバータ34が停止してしまうことが防止される。
図3に示したエンジン21の始動制御を行うエンジンECU12が、本発明に係る始動制御部の一例に相当する。また、図3に示したメインリレー32、インバータ33及び降圧コンバータ34の各制御処理を実行するハイブリッドECU12が、本発明に係る補助制御部の一例に相当する。
以上のように、第2実施形態の電動車両1及びその制御装置10によれば、主バッテリ31の異常が検出されてメインリレー32が開に切り替わる際、一旦、降圧コンバータ34が停止される。そして、1回目のスタータ38の駆動でエンジン21を始動できない場合に、2回目のスタータ38の駆動時に降圧コンバータ34が再動作する。したがって、サブバッテリ36の充電が十分であれば、速やかにエンジン21を始動してエンジン走行へ移行することができる。一方、サブバッテリ36の充電が不十分であれば、降圧コンバータ34から電力が補われてエンジン21を始動できる確率を高めることができる。これにより、エンジン21が始動できずに電動車両1が走行不能に陥ることを低減できる。
(第3実施形態)
第3実施形態において電動車両1及び制御装置10の構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。第3実施形態においては、バッテリエラー時のエンジン始動処理が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下、同様の箇所の詳細な説明は省略し、異なる箇所について詳細に説明する。図4は、第3実施形態に係る電動車両の制御装置によって実行されるバッテリエラー時のエンジン始動処理の手順を示すフローチャートである。
第3実施形態の電動車両1の制御装置10は、モータ走行時に主バッテリ31の異常が検出された場合に、電動車両の走行状態に応じて3種類のエンジン21の始動処理の中から1つの始動処理を選択して実行する。すなわち、主バッテリ31の異常検出情報が送信されて図4の始動処理が開始されると、ハイブリッドECU12は、車速センサ26aの出力に基づいて、電動車両1が走行中か停止中か判別する(ステップS1)。また、走行中であれば、ハイブリッドECU12は速度の大小を判別する(ステップS2)。そして、ハイブリッドECU12及びエンジンECU13は、電動車両1が停止中であれば、ステップS3〜S9の第1始動処理を実行する。また、ハイブリッドECU12及びエンジンECU13は、電動車両1の速度が大であれば、ステップS10〜S15の第2始動処理を実行し、電動車両1の速度が小であれば、ステップS16〜S18の第3始動処理を実行する。
<第1始動処理>
第1始動処理は、図3に示したバッテリエラー時のエンジン21の始動処理と同一である。先ず、ハイブリッドECU12は、降圧コンバータ34とインバータ33とを停止し(ステップS3、S4)、メインリレー32を開に切り替える(ステップS5)。その後、エンジンECU13が1回目のスタータ38の駆動を行い(ステップS6)、ハイブリッドECU12はエンジン21が始動したか判別する。その結果、始動していれば始動処理を終了するが、始動に失敗していれば、ハイブリッドECU12はエンジンECU13にスタータ38を駆動させ(ステップS8)、スタータ38の駆動に合わせて降圧コンバータ34を再動作させる(ステップS9)。このようなステップにより、図3に示した始動処理が実現される。
<第2始動処理>
第2始動処理は、走行用モータ24の回生電力によりスタータ38を駆動する電力を補ってエンジン21を始動する処理である。電動車両1が所定速度よりも遅い走行状態であり、ステップS11に処理が進むと、ハイブリッドECU12は、まず、降圧コンバータ34を停止し(ステップS10)、次に、メインリレー32を開に切り替える(ステップS11)。降圧コンバータ34が停止することで、メインリレー32が開に切り替わっても、インバータ33と降圧コンバータ34との入力部のコンデンサ33a、34aに電荷を蓄積しておくことができる。ここでハイブリッドECU12は、インバータ33にゼロ又は負のトルク指令を出力しておけばよい。
続いて、ハイブリッドECU12は、電圧センサ36aにより得られたサブバッテリ36の電圧値に応じて、走行用モータ24に補充させる回生電力値を決定する(ステップS12)。具体的には、ハイブリッドECU12は、サブバッテリ36の電圧が高いときに回生電力が小さく、サブバッテリ36の電圧が低いときに回生電力が大きくなるように回生電力値を決定する。サブバッテリ36の電圧だけでは、サブバッテリ36の充電が十分か否かを正確に判別できないが、サブバッテリ36の電圧が低いほどスタータ38の駆動が不十分になって、エンジン21の始動を失敗する傾向にある。一方、回生電力を発生させると走行用モータ24に制動力が生じるため、回生電力が大きいほど、電動車両1の搭乗者に違和感を与えやすい。このため、ステップS12においてハイブリッドECU12は、エンジン21の始動に失敗しない範囲でなるだけ小さい回生電力値を決定する。
回生電力値が決定されたら、ハイブリッドECU12は、エンジンECU13にスタータ38の駆動を実行させ(ステップS13)、降圧コンバータ34を再動作させる(ステップS14)。加えて、ハイブリッドECU12は、回生電力値に応じた負のトルク指令をインバータ33に出力する(ステップS15)。負のトルク指令により走行用モータ24に制動力が生じてインバータ33から回生電力が降圧コンバータ34の入力部に送られる。ステップS13、S14、S15の各処理は、スタータ38の駆動中に降圧コンバータ34の再動作と、インバータ33からの回生電力の供給とが実行されるようにタイミング制御される。このような制御により、サブバッテリ36の充電が不十分であっても、適宜回生電力が補充されてスタータ38を強力に駆動することができる。
<第3始動処理>
第3始動処理は、電動車両1の運動エネルギーの一部を利用してエンジン21を始動させる処理である。電動車両1が所定速度よりも速度大の走行状態であり、ステップS16に処理が進むと、まず、ハイブリッドECU12は、主バッテリ31の異常が他のシステムに波及しないよう、メインリレー32を開に切り替える(ステップS16)。次に、ハイブリッドECU12は、TCU14に指令を出力して、クラッチ23が徐々に接続されるようにクラッチ制御を行わせる(ステップS17)。これにより電動車両1の運動エネルギーが動力に変換されて車輪26から動力伝達経路を通じてエンジン21に伝達される。そして、この動力によってエンジン21が回転したときに、ハイブリッドECU12が、エンジンECU13に指令を出力してエンジン21を始動させる(ステップS18)。第3始動処理は本発明に係る慣性始動処理の一例に相当し、第3始動処理を実行するエンジンECU12及びTCU14が本発明に係る始動制御部の一例に相当する。
以上のように、第3実施形態の電動車両1及びその制御装置10によれば、主バッテリ31の異常検出の際、電動車両1の走行状態に応じて第1始動処理、第2始動処理又は第3始動処理のうち一つが選択的に実行されてエンジン21が始動される。これにより、モータ走行中に主バッテリ31に異常が発生しても、電動車両1の走行状態に応じてより確実にかつ電動車両1の快適性を阻害しないようにエンジン走行に移行することができる。
具体的には、主バッテリ31の異常検出の際、電動車両1が速度大で走行していれば、その運動エネルギーを利用してエンジン21を始動する第3始動処理(ステップS16〜S18)が実行される。この処理により、より確実にエンジン21を始動することができる。速度大の走行状態では、運動エネルギーの一部を用いてエンジン21を回転させても、速度は大きく変化しない。したがって、第3始動処理により電動車両1の快適性を阻害せずにエンジン21を始動できる。また、一旦、電動車両1の運動エネルギーを電力に変換した後にスタータ38を駆動すると、電力の変換効率分のエネルギーロスが生じる。しかし、第3始動処理では、電動車両1の運動エネルギーを、直接にエンジン21を回転する動力に変換しているので、エネルギーロスを少なくできる。
また、主バッテリ31の異常検出の際、電動車両1が速度小の走行状態であれば、第2始動処理(ステップS10〜S15)が実行される。この処理によれば、サブバッテリ36の電力と、インバータ33の入力部等に蓄積された電荷分の電力と、回生電力とを合わせた電力でスタータ38が駆動される。よって、サブバッテリ36の充電が不十分でもスタータ38を十分に駆動することができ、確実にエンジン21を始動することができる。一方、電動車両1が速度小の走行状態で大きな回生電力を発生させると、大きな回生制動により搭乗者に違和感を与えてしまう。しかし、回生電力利用の第1始動処理では、サブバッテリ36の電圧に応じて回生電力値が決定され、エンジン21を始動できる範囲でなるだけ小さい回生電力が生成される。したがって、回生制動による搭乗者の違和感を小さくして電動車両1の快適性を維持することができる。
また、主バッテリ31の異常検出の際、電動車両1が停止の走行状態であれば、第1始動処理(ステップS3〜S9)が実行される。この処理により、サブバッテリ36の充電が不十分な場合でも、インバータ33の入力部に蓄積された電荷分の電力が補われることで、スタータ38を十分に駆動してエンジン21を始動できる確率を高めることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施の形態に限られない。例えば、上記実施形態では、本発明に係るサブバッテリとして補機に電力を供給するサブバッテリ36を適用した構成を一例にとって説明した。しかし、本発明に係るサブバッテリは、例えばアイドリングストップ後の再始動時にISG22専用に電力を供給する再始動専用バッテリ、あるいは、補機バッテリと再始動専用バッテリの両方が採用されてもよい。また、上記実施形態では、本発明に係るスタータとして図1のスタータ38を示したが、スタータ38の代わりにISGが採用されてもよい。また、エンジンを始動する構成として、スタータを省略してISGのみを有する構成が採用されてもよい。この場合、ISGを用いてエンジンの始動と再始動とが行われる。
また、上記実施形態では、主バッテリ31の異常が検出された際、モータ走行からエンジン走行へ切り替えるために、バッテリエラー時のエンジン始動処理を実行する構成を一例にとって説明した。しかし、バッテリエラー時のエンジン始動処理は、主バッテリの異常が検出された際に、モータ走行からバッテリレス走行へ切り替えるために実行されてもよい。
また、上記実施形態では、特定のECUが始動制御部又は補助制御部を構成する例を示したが、本発明に係る始動制御部又は補助制御部は、別のECUにより構成されてもよいし、1つのECU或いは互いに連携して動作する複数のECUにより構成されてもよい。また、始動制御部を構成するECUと補助制御部を構成するECUとが同一であってもよいし、始動制御部と補助制御部とが複数のECUから構成される場合には始動制御部と補助制御部とに共通のECUが含まれていてもよい。例えば、本発明に係る始動制御部はハイブリッドECUにより構成され、かつ、補助制御部はハイブリットECUとバッテリECUにより構成されてもよい。この場合、バッテリECUが主バッテリの異常を検知してメインリレーを開にし、降圧コンバータが、バッテリECUの異常検知信号又はメインリレー開信号に基づいて、自ら駆動停止するように構成すればよい。さらに、ハイブリッドECUがエンジンの始動を行い、かつ、駆動停止している降圧コンバータの駆動を開始させるように構成すればよい。
また、上記実施形態では、ハイブリッドECUがエンジンECUにエンジンの始動指令と停止指令とを送信する構成を示した。しかし、ハイブリッドECUからのエンジンの始動指令と停止指令は、例えばTCUなど他のECUに送信され、この指令に基づき他のECUがエンジンECUにエンジンを始動させるように構成してもよい。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 電動車両
10 制御装置
11 バッテリECU
12 ハイブリッドECU
13 エンジンECU
14 TCU
21 エンジン
23 クラッチ
24 走行用モータ
26 車輪
31 主バッテリ
32 メインリレー
33 インバータ
34 降圧コンバータ
36 サブバッテリ
37 補機
38 スタータ

Claims (5)

  1. 走行用モータにインバータを介して電力を供給する主バッテリと、エンジンを始動するスタータに電力を供給するサブバッテリと、前記主バッテリの電圧を降圧して前記サブバッテリへ供給する降圧コンバータと、前記主バッテリと前記インバータ及び前記降圧コンバータとの間の電流経路を開閉するメインリレーとを備えた電動車両に搭載される電動車両の制御装置であって、
    前記主バッテリの異常が検出された場合に前記エンジンを始動させる始動制御部と、
    前記主バッテリの異常が検出されて前記メインリレーが開に切り替わる際に、一旦、前記降圧コンバータを停止させ、その後、前記始動制御部により前記スタータが駆動されるときに前記降圧コンバータを再動作させる補助制御部と、
    を備えることを特徴とする電動車両の制御装置。
  2. 前記補助制御部は、前記主バッテリの異常が検出されて前記メインリレーが開に切り替わる際に、一旦、前記降圧コンバータを停止させ、その後、前記スタータが駆動されて前記エンジンの始動に失敗した場合に、再度、前記スタータが駆動されるときに前記降圧コンバータを再動作させることを特徴とする請求項1記載の電動車両の制御装置。
  3. 前記補助制御部は、前記電動車両の走行状態に応じて、更に、前記降圧コンバータを再動作させるときに前記走行用モータの回生電力を前記降圧コンバータへ送ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動車両の制御装置。
  4. 前記補助制御部は、前記サブバッテリの電圧に応じて、前記回生電力の大きさを変更することを特徴とする請求項3記載の電動車両の制御装置。
  5. 前記始動制御部は、前記電動車両の走行状態に応じて、前記スタータを用いずに前記電動車両の運動エネルギーを動力に変換して前記エンジンを始動させる慣性始動処理を実行可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動車両の制御装置。
JP2017107287A 2017-05-31 2017-05-31 電動車両の制御装置 Active JP6860424B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017107287A JP6860424B2 (ja) 2017-05-31 2017-05-31 電動車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017107287A JP6860424B2 (ja) 2017-05-31 2017-05-31 電動車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018202915A true JP2018202915A (ja) 2018-12-27
JP6860424B2 JP6860424B2 (ja) 2021-04-14

Family

ID=64956100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017107287A Active JP6860424B2 (ja) 2017-05-31 2017-05-31 電動車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6860424B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020125038A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
JP2020125035A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
JP2020125037A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
CN111746308A (zh) * 2019-03-27 2020-10-09 丰田自动车株式会社 电力系统及其控制方法
JP7406472B2 (ja) 2020-08-18 2023-12-27 株式会社Subaru 車両の電源システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001065437A (ja) * 1999-08-25 2001-03-16 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2005086988A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2010130877A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 車両用バッテリー制御装置、車両用バッテリーシステム、および車両用バッテリー制御方法
JP2015119543A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 日産自動車株式会社 車両の制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001065437A (ja) * 1999-08-25 2001-03-16 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2005086988A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2010130877A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 車両用バッテリー制御装置、車両用バッテリーシステム、および車両用バッテリー制御方法
JP2015119543A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 日産自動車株式会社 車両の制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020125038A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
JP2020125035A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
JP2020125037A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 株式会社Subaru 電源システム
JP7204509B2 (ja) 2019-02-05 2023-01-16 株式会社Subaru 車両
JP7204508B2 (ja) 2019-02-05 2023-01-16 株式会社Subaru 車両
JP7222737B2 (ja) 2019-02-05 2023-02-15 株式会社Subaru 車両
CN111746308A (zh) * 2019-03-27 2020-10-09 丰田自动车株式会社 电力系统及其控制方法
JP7406472B2 (ja) 2020-08-18 2023-12-27 株式会社Subaru 車両の電源システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6860424B2 (ja) 2021-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5977855B1 (ja) 車両用電源装置
JP6860424B2 (ja) 電動車両の制御装置
JP5262084B2 (ja) 車両の制御装置
JP6272291B2 (ja) 車両用電源装置
WO2006014016A1 (ja) 確実にモータの駆動が可能なモータ駆動装置
CN103935258A (zh) 车辆的电源系统和包括其的车辆
KR101490922B1 (ko) 하이브리드 자동차의 배터리 방전 파워 제한시 주행모드 변환 방법 및 시스템
JP6654890B2 (ja) 車両用電源装置
WO2016125852A1 (ja) 自動車用電源装置及び自動車用電源装置の制御方法
JP6543069B2 (ja) 車両用電源装置
JP6757365B2 (ja) 車両用電源装置
JPWO2012081124A1 (ja) 車両および車両の制御方法
JP6220158B2 (ja) リレー診断装置
JP2019187061A (ja) 電力制御システム
WO2017115628A1 (ja) 電源管理装置及び異常検出方法
JP3838203B2 (ja) 車輌の制御装置
JP2007274840A (ja) 電源装置および電源装置の制御方法
JP7236341B2 (ja) 車両用電源装置
JP2012085403A (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP7373114B2 (ja) 車両用電源制御装置
JP2020043669A (ja) 車両用電源装置
JP2020089032A (ja) 車両の電源制御装置
JP2020043689A (ja) 車両の電源システム
JP4285638B2 (ja) 車両の充電制御装置
JP7227718B2 (ja) 車両用電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6860424

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250