JP2018202801A - バイアスタイヤの製造方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリーンタイヤの内部に残留するエアを最小限にして、品質に優れたタイヤを効率的に製造することができるバイアスタイヤの製造方法および装置を提供する。【解決手段】円筒状のグリーンタイヤG1を円筒状のドラム体2Aに外挿した状態でグリーンタイヤG1の外周面を円筒状のシール部材3で覆うことで、ドラム体2Aとシール部材3とによってグリーンタイヤG1を囲む密封空間Sを形成し、密封空間Sの内部を吸引ポンプ6で真空引きした状態を所定時間維持して、ドラム体2Aおよびシール部材3をグリーンタイヤG1の表面に密着させつつグリーンタイヤG1の内部に残留するエアaを密封空間Sの外部に排出してグリーンタイヤG2を成形し、グリーンタイヤG2を加硫用モールド8aの中に配置して加硫する。【選択図】図6
Description
本発明は、バイアスタイヤの製造方法および装置に関し、さらに詳しくは、グリーンタイヤの内部に残留するエアを最小限にして、品質に優れたバイアスタイヤを効率的に製造することができるバイアスタイヤの製造方法および装置に関するものである。
タイヤの製造工程では一般的に、未加硫ゴム部材や補強部材などのタイヤ構成部材を積層してグリーンタイヤを成形し、このグリーンタイヤを加硫用モールド内で加圧および加熱することによってタイヤを製造している。グリーンタイヤは様々なタイヤ構成部材が積層されているので、タイヤ内部にはエアが残留している。タイヤ内部のエアの残留量が過大であると、製造したタイヤに加硫故障が発生したり、加硫時間が長くなる等の問題が生じる。これに伴い、製造したタイヤの品質が低下したり、生産性が低下する。
従来、加硫装置に設けた吸引手段によって、加硫用モールドとグリーンタイヤとの間のエアを除去することが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、吸引手段を設けた加硫装置を用いてタイヤを製造する場合、グリーンタイヤは加硫用モールドの中に配置した時点から加硫が進行するため、タイヤ内部に残留しているエアの吸引はグリーンタイヤの加硫が進行している状態で行われることになる。グリーンタイヤの加硫が進行すると、未加硫ゴムが固くなる(流動性がなくなる)とともにタイヤ構成部材とうしが一体化する。そのため、タイヤ内部のエアは自由に移動し難くなり、十分に除去することができない。
本発明の目的は、グリーンタイヤの内部に残留するエアを最小限にして、品質に優れたバイアスタイヤを効率的に製造することができるバイアスタイヤの製造方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のバイアスタイヤの製造方法は、円筒状のグリーンタイヤを円筒状のドラム体に外挿した状態にして、前記グリーンタイヤの外周面をシール材で覆うことにより、前記ドラム体と前記シール材とによって前記グリーンタイヤを囲んだ密封空間を形成し、この密封空間の内部を真空引きして、この真空引きした状態を所定時間維持し、前記ドラム体および前記シール部材を前記グリーンタイヤの表面に密着させつつ、前記グリーンタイヤの内部に残留するエアを前記密封空間の外部に排出し、次いで、前記グリーンタイヤを前記ドラム体から取り外して加硫用モールドの中に配置して加硫することを特徴とする。
本発明のバイアスタイヤの製造装置は、円筒状のドラム体と、このドラム体の外周側に配置される筒状のシール部材と、吸引手段とを備えて、グリーンタイヤが前記ドラム体に外挿された状態で、前記シール部材が前記グリーンタイヤの外周面を覆う位置に配置されて、前記ドラム体および前記シール部材によって前記グリーンタイヤを囲んだ密封空間が形成され、この密封空間の内部が前記吸引手段により真空引きされている状態が所定時間維持されて、前記ドラム体および前記シール部材が前記グリーンタイヤの表面に密着しつつ、前記グリーンタイヤの内部に残留するエアが前記密封空間の外部に排出される構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、グリーンタイヤを外挿した状態のドラム体およびグリーンタイヤの外周面を覆う位置に配置されたシール部材によって、加硫用モールドの中に配置する前のグリーンタイヤを囲んだ密封空間を形成して、この密封空間の内部を真空引きするので、グリーンタイヤの内部に残留しているエアが移動し易い条件下で真空引きをすることになる。そのため、この真空引きした状態を所定時間維持することで、グリーンタイヤの内部からエアを十分に除去するには有利になる。また、真空引きした状態でドラム体およびシール部材をグリーンタイヤの表面に密着させるので、グリーンタイヤの内部に残留しているエアがこの真空引きによって膨張して、グリーンタイヤが局部的に変形する等の不具合を回避できる。それ故、本発明によれば、グリーンタイヤの内部に残留するエアを最小限にすることが可能になり、これに伴い、品質に優れたタイヤを効率的に製造することができる。
以下、本発明のバイアスタイヤの製造方法および装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示するように、成形工程S1、エア抜き工程S2、加硫工程S3を順に経てタイヤTが製造される。成形工程S1では、成形ドラム等の成形装置7によって様々なタイヤ構成部材Mが積層されてグリーンタイヤG1が成形される。エア抜き工程S2では、本発明のタイヤ製造装置1を用いて、グリーンタイヤG1の内部に残留するエアaが除去されてグリーンタイヤG2が成形される。
加硫工程S3では、グリーンタイヤG2が加硫用モールド8aの中に配置される。次いで、このグリーンタイヤG2が加硫装置8によって加硫(加圧および加熱)されることにより、加硫済のバイアスタイヤTが完成する。
図2〜図5に例示する本発明のタイヤの製造装置1は、ドラム体2Aと、このドラム体2Aの外周側に配置される筒状のシール部材3と、吸引手段となる吸引ポンプ6とを備えている。この実施形態ではドラム体2Aとして、グリーンタイヤG1の成形を行う成形ドラムが使用されている。さらに、シール部材3の外周面を押圧する押圧リング4と、ドラム体2Aに対して近接および離反する方向に移動する針状体5とを備えている。
押圧リング4には例えば、金属製などの円筒体を用いる。押圧リング4は1つの円筒体で構成することも、複数の円弧状体を組み付けて円筒体に構成することもできる。また、この実施形態では、複数の針状体5が回転ローラの外周面に突設されている。
ドラム体2Aは、バイアスタイヤのグリーンタイヤG1を成形する一般的な仕様であり、例えば概ね一定外径の円筒体である。
シール部材3は、例えば加硫されたゴム等によって形成された筒状体である。帯状のゴム等をドラム体2Aの外周側に巻き付けて筒状体にすることもできる。筒状のシール部材3の筒軸両端部は、ドラム体2Aの外周面に着脱可能になっている。シール部材3の筒軸両端部は、ドラム体2Aに対して気密に装着される。
グリーンタイヤG1がドラム体2Aに外挿された状態で、シール部材3がグリーンタイヤG1の外周面を覆う位置に配置されることで、ドラム体2Aおよびシール部材3によってグリーンタイヤG1を囲んだ密封空間Sが形成される。尚、図3では密封空間Sを分かり易くするためグリーンタイヤGは省略して図示していない。
この密封空間Sと吸引ポンプ6とは吸引ライン6aを通じて接続されている。吸引ライン6aはシール部材3に形成された貫通穴Shに接続されている。この実施形態では、シール部材3に貫通穴Shが形成されているが、シール部材3に加えてまたは代えてドラム体2Aに貫通穴Shを形成することもできる。貫通穴Shは、この実施形態で例示した位置に限らず適宜の位置に形成することができる。
吸引ライン6aには開閉弁6bが設けられている。開閉弁6bを開弁した状態で吸引ポンプ6を稼働させることにより、密封空間Sの内部が真空引きされる。
吸引ライン6aは1本に限らず複数本にすることもできる。複数本の吸引ライン6aを設ける場合は、それぞれの吸引ライン6aと密封空間Sとの接続位置(即ち、貫通穴Sh)は、例えば密封空間Sの周方向に等間隔の配置にするとよい。このような配置にすることで、密封空間Sの内部を周方向にばらつきを小さくして均等に真空引きし易くなり、ひいては製造したバイアスタイヤTの品質向上に寄与する。
この実施形態では図5に例示するように、密封空間S(シール部材3)の内面Siには貫通穴Shに向かって延在する凹溝Sgが形成されている。凹溝Sgの溝幅および溝深さは例えば、2mm〜10mmである。
次に、この製造装置1を用いたバイアスタイヤの製造方法の手順を説明する。
まず、成形工程S1において、成形装置7を用いて公知の成形方法により、複数のタイヤ構成部材Mを積層してグリーンタイヤG1を成形する。タイヤ構成部材Mは、カーカス材M1、ビード部M2、サイドゴムM3、ブレーカ層M4、トレッドゴムM5などの公知の部材である。
成形工程S1では例えば、カーカス材M1をドラム体2Aに巻き付けて筒状体を形成して、2つのビード部M2をドラム体2Aの側面に向かって押付けてこの筒状体の外表面に接合する。次いで、カーカス材M1の筒軸方向両端部をそれぞれのビード部M2を包み込むようにターンアップする。次いで、この筒状体の外周面にサイドゴムM3、ブレーカ層M4、トレッドゴムM5を積層してグリーンタイヤG1が成形される。
成形工程S1で成形したグリーンタイヤG1には、タイヤ構成部材Mどうしの間にエアaが残留している。そこでエア抜き工程S2では、本発明の製造装置1を用いてグリーンタイヤG1からエアaを除去したグリーンタイヤG2を成形する。エア抜き工程S2は、グリーンタイヤG1の加硫が進行しない温度範囲(例えば常温〜80℃)で行う。
成形工程S1が終了した時点で、グリーンタイヤG1はドラム体2Aに外挿された状態になっている。そこで、成形工程S1の後に引き続き、エア抜き工程S2(密封空間Sを形成する工程〜エアaを密封空間Sの外部に排出する工程)を行う。
グリーンタイヤG1に対しては密封空間Sを形成する工程の前に、外側表面から針状体5を刺して、積層されているタイヤ構成部材Mを連通するエア抜き穴を予め形成する作業(いわゆる、プリッキング作業)を行っておくことが好ましい。これにより、グリーンタイヤG1の外側表面から内側表面まで達するエア抜き穴を形成する。バイアスタイヤには一般的に、別途、空気が封入されるチューブが内設される。そのため、グリーンタイヤG1の内側表面まで達するエア抜き穴を形成しても、製造されたバイアスタイヤTの気密性に影響は生じない。チューブレスタイプ仕様のタイヤの場合は、エア抜き穴がインナーライナーにまで連通しないように、プリッキングを実施することとする。
エア抜き工程S2では、図6に例示するように密封空間SにグリーンタイヤG1を入れて密封する。即ち、円筒状のグリーンタイヤG1を円筒状のドラム体2Aに外挿した状態にして、グリーンタイヤG1の外周面をシール材3で覆うことにより、ドラム体2Aとシール材3とによってグリーンタイヤG1を囲んだ密封空間Sを形成する。この状態で密封空間Sの内面Si(即ち、ドラム体2Aの外周面およびシール部材3の内周面)はグリーンタイヤG1の表面に密着している。次いで、吸引ポンプ6を稼働させることにより密封空間Sの内部を真空引きして、この真空引きした状態を所定時間維持する。
この真空引きでの真空圧は、大気圧(101.3kPa)をゼロにしたゲージ圧で言うと例えば−30kPa〜−101.3kPaである。真空引きした状態を維持する所定時間は1分以上より好ましくは3分以上にする。例えば、グリーンタイヤG2を加硫するまでの待機時間の範囲内で、密封空間Sの内部を真空引きした状態を維持するとよい。
真空引きした状態を維持している所定時間の間、密封空間Sの内面Siは常にグリーンタイヤG1の表面に密着している。例えば、グリーンタイヤG1の全表面積の70%以上、より好ましくは80%以上に密封空間Sの内面Siが密着していればよい。尚、密封空間SにグリーンタイヤG1を密封した時点では、密封空間Sの内面SiがグリーンタイヤG1の表面に密着していなくても、真空引きすることにより密封空間Sが収縮してグリーンタイヤG1の表面に密着すればよい。
本発明では、加硫用モールド8aの中に配置する前のグリーンタイヤG1を密封した密封空間Sの内部を真空引きするので、グリーンタイヤG1を加硫用モールド8aの中に配置して真空引きする場合に比して、グリーンタイヤG1の内部に残留しているエアaがタイヤ内部を移動し易い条件下で真空引きされる。そのため、この真空引きした状態を所定時間維持することで、グリーンタイヤG1の内部からエアaを十分に除去することができる。即ち、グリーンタイヤG1の内部に残留するエアaを最小限にすることが可能になる。
尚、密封空間Sを構成するドラム体2Aおよびシール部材3がグリーンタイヤG1の表面に密着していない状態で真空引きをすると、グリーンタイヤG1の内部に残留しているエアaがこの真空引きによって膨張して、グリーンタイヤG1が局部的に変形する等の不具合が生じることがある。しかし本発明では、密封空間Sの内面SiがグリーンタイヤG1の表面に密着しているので、このようなエアaの膨張に起因する局部的なグリーンタイヤG1の変形等が密封空間Sを構成するドラム体2Aおよびシール部材3によって規制されて回避できる。
この実施形態では、吸引ポンプ6の稼働とともに、シール部材3に押圧リング4を外嵌した状態にする。したがって、押圧リング4により密封空間Sが外部から押圧される。即ち、押圧リング4が密封空間Sを外部から加圧する加圧手段になっている。
押圧リング4により密封空間Sに加圧される加圧圧力Pは例えば100kPa〜1000kPaである。密封空間Sを真空引きしている最中に、加圧手段によって密封空間Sを外部から追加的に加圧することは任意であるが、密封空間Sに対するこの加圧によってグリーンタイヤG1の内部に残留するエアaの外部への排出が促進されるので、残留するエアaを最小限にするには益々有利になる。
加圧手段は押圧リング4に限らず、密封空間Sを外部から加圧できればよい。例えば、シール部材3を外周側から気密に覆うカバー体と、このカバー体の内部を加圧する加圧ポンプとにより加圧手段を構成することもできる。
上述のようにエアaを除去したグリーンタイヤG2を成形した後は、押圧リング4を待機位置に移動させ、シール部材3をドラム体2Aから取り外して密封空間Sを消滅させる。次いで、ドラム体2Aに外挿されているグリーンタイヤG2をドラム体2Aから取り外して加硫工程S3に搬送する。加硫工程S3では、グリーンタイヤG2を加硫用モールド8aの中に配置して加硫装置8によってグリーンタイヤG2を膨張させ、加硫することでバイアスタイヤTが製造される。
グリーンタイヤG2に残留するエアaが最小限になっているので、加硫したタイヤTには加硫故障による不具合が発生することが抑制される。また、残留するエアaが最小限になっているので必要以上に加硫時間を長くすることもない。したがって、品質に優れたタイヤTを効率的に製造するには有利になっている。
しかも、本発明によれば、加硫装置8を改造する必要がない。即ち、既存の加硫装置8をそのまま利用できるというメリットがある。また、成形工程S1や加硫工程S3のオペレーションも変わらないというメリットもある。
この実施形態では、密封空間Sの内面Siに形成された凹溝Sgに沿ってエアaを貫通穴Shまで誘導できるので、グリーンタイヤG2に残留するエアaを最小限にするには有利になっている。凹溝Sgは任意で設けることができるが、凹溝Sgなどを設けて密封空間Sの内面Siを凹凸状にすることで、エアaを円滑に密封空間Sの外部に排出できる。また、内面Siを凹凸状にすることで、グリーンタイヤG2を密封空間Sから取り出す際に、密封空間Sに密着しているグリーンタイヤG2を内面Siから剥がし易くなるというメリットもある。
図7に例示する製造装置1の別の実施形態では、先の実施形態とは異なり、グリーンタイヤG1の成形を行う成形ドラム(成形装置7)を使用していない。即ち、製造装置1を構成するドラム体2Bとして、成形ドラムとは別体となるエア抜き工程S2専用のドラム体2Bを使用している。その他の構成は、先の実施形態と同様である。
この実施形態では、成形工程S1において成形ドラム(成形装置7)でグリーンタイヤG1を成形した後、グリーンタイヤG1をドラム体2Bに移送して外挿する。次いで、先の実施形態と同様に、エア抜き工程S2(密封空間Sを形成する工程〜エアaを密封空間Sから排出させる工程)を行う。
この実施形態では、成形工程S1の成形ドラム(成形装置7)が、エア抜き工程S2のために占有されることを回避できるというメリットがある。また、成形工程S1および加硫工程S3の設備とオペレーションは、従来と変わらず同じにできるというメリットもある。
エア抜き工程S2でグリーンタイヤG2を成形した後は、加硫待ちの間、密封空間Sの内部を吸引ポンプ6によって真空引きし続ける。この真空引きとともに、密封空間Sを外部から加圧手段によって加圧し続けるとよい。加硫装置8が空くと、次に加硫すべきグリーンタイヤG2を加硫工程S3に搬送して加硫用モールド8aの中に配置して加硫する。
このように加硫待ちのためにグリーンタイヤG2をストックしている時間を、密封空間Sの内部を真空引きした状態を維持するために有効に利用するとよい。これにより、タイヤの製造工程に無駄な時間が発生せず、生産性を向上させるには有利になる。
1 タイヤの製造装置
2A、2B ドラム体
3 シール部材
4 押圧リング(加圧手段)
5 針状体
6 吸引ポンプ
6a 吸引ライン
6b 開閉弁
7 成形装置
8 加硫装置
8a 加硫用モールド
G1 エア除去前のグリーンタイヤ
G2 エア除去後のグリーンタイヤ
T 加硫済のバイアスタイヤ
M(M1〜M5) タイヤ構成部材
S 密封空間
Sg 凹溝
Sh 貫通穴
Si 内面
a エア
2A、2B ドラム体
3 シール部材
4 押圧リング(加圧手段)
5 針状体
6 吸引ポンプ
6a 吸引ライン
6b 開閉弁
7 成形装置
8 加硫装置
8a 加硫用モールド
G1 エア除去前のグリーンタイヤ
G2 エア除去後のグリーンタイヤ
T 加硫済のバイアスタイヤ
M(M1〜M5) タイヤ構成部材
S 密封空間
Sg 凹溝
Sh 貫通穴
Si 内面
a エア
Claims (10)
- 円筒状のグリーンタイヤを円筒状のドラム体に外挿した状態にして、前記グリーンタイヤの外周面をシール材で覆うことにより、前記ドラム体と前記シール材とによって前記グリーンタイヤを囲んだ密封空間を形成し、この密封空間の内部を真空引きして、この真空引きした状態を所定時間維持し、前記ドラム体および前記シール部材を前記グリーンタイヤの表面に密着させつつ、前記グリーンタイヤの内部に残留するエアを前記密封空間の外部に排出し、次いで、前記グリーンタイヤを前記ドラム体から取り外して加硫用モールドの中に配置して加硫するバイアスタイヤの製造方法。
- 前記密封空間の内部を真空引きした状態を所定時間維持しつつ、前記密封空間を外部から加圧する請求項1に記載のバイアスタイヤの製造方法。
- 前記密封空間を形成する工程の前に、前記グリーンタイヤの外側表面から針状体を刺して、前記グリーンタイヤの内側表面まで達するエア抜き穴を予め形成しておく請求項1または2に記載のバイアスタイヤの製造方法。
- 前記ドラム体として前記グリーンタイヤの成形を行う成形ドラムを使用し、前記グリーンタイヤを成形した後、引き続き、前記密封空間を形成する工程から前記エアを前記密封空間の外部に排出する工程を行う請求項1〜3のいずれかに記載のバイアスタイヤの製造方法。
- 前記ドラム体として前記グリーンタイヤの成形を行う成形ドラムとは別体のドラム体を使用し、前記成形ドラムで前記グリーンタイヤを成形した後、この成形した前記グリーンタイヤを前記ドラム体に移送して外挿する請求項1〜3のいずれかに記載のバイアスタイヤの製造方法。
- 円筒状のドラム体と、このドラム体の外周側に配置される筒状のシール部材と、吸引手段とを備えて、
グリーンタイヤが前記ドラム体に外挿された状態で、前記シール部材が前記グリーンタイヤの外周面を覆う位置に配置されて、前記ドラム体および前記シール部材によって前記グリーンタイヤを囲んだ密封空間が形成され、この密封空間の内部が前記吸引手段により真空引きされている状態が所定時間維持されて、前記ドラム体および前記シール部材が前記グリーンタイヤの表面に密着しつつ、前記グリーンタイヤの内部に残留するエアが前記密封空間の外部に排出される構成にしたバイアスタイヤの製造装置。 - 前記密封空間の内部が真空引きされている状態が所定時間維持されている間に、前記密封空間を外部から加圧する加圧手段を備えた請求項6に記載のバイアスタイヤの製造装置。
- 前記ドラム体に外挿された状態の前記グリーンタイヤの外側表面から前記グリーンタイヤの内側表面まで達するエア抜き穴を形成する針状体を備えた請求項6または7に記載のバイアスタイヤの製造装置。
- 前記ドラム体が前記グリーンタイヤの成形を行う成形ドラムである請求項6〜8のいずれかに記載のバイアスタイヤの製造装置。
- 前記ドラム体が前記グリーンタイヤの成形を行う成形ドラムとは別体のドラム体である請求項6〜8のいずれかに記載のバイアスタイヤの製造装置。
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JP2017113515A JP2018202801A (ja) | 2017-06-08 | 2017-06-08 | バイアスタイヤの製造方法および装置 |
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Cited By (1)
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CN110509583A (zh) * | 2019-07-26 | 2019-11-29 | 河北万达轮胎有限公司 | 一种便捷式生胎定型设备 |
-
2017
- 2017-06-08 JP JP2017113515A patent/JP2018202801A/ja active Pending
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CN110509583A (zh) * | 2019-07-26 | 2019-11-29 | 河北万达轮胎有限公司 | 一种便捷式生胎定型设备 |
CN110509583B (zh) * | 2019-07-26 | 2024-03-26 | 河北万达轮胎有限公司 | 一种便捷式生胎定型设备 |
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