JP2010131864A - ブラダー - Google Patents

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Shinya Nakajima
慎弥 中島
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    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
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    • B29D2030/0658Venting devices for the flexible cores

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

【課題】加硫成型するときに生タイヤとブラダーとの間に停滞した空気を排出することができるブラダーを提供する。
【解決手段】内周側が開口するリング状の成型空間を有する金型の内周面に、当該金型内にセットされた生タイヤを押圧するブラダーにおいて、ブラダーの押圧面に一端が開口するエア抜き孔を設け、このエア抜き孔を介してブラダーの押圧面と生タイヤとの間のエアを外部に放出可能とし、このブラダーは、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位と、サイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁より形成し、この隔壁内に沿って、エア抜き孔を形成し、エア抜き孔は、孔の内面に凹凸が設けられ、エア抜き孔には、一端に圧力調整手段を接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの加硫工程に用いられるブラダーに関し、特にブラダーの構造に関する。
例えばタイヤを製造する場合、加硫成型前の生タイヤを金型内に配置し、その生タイヤ内にタイヤ加硫用ブラダー(以下、ブラダーと記す)を配置して、ブラダーを膨張させることにより生タイヤを加硫しつつ成型する方法が用いられる。しかし従来のブラダーは、一つの気密室で構成されるため、ブラダーを膨張させる媒体を流入させたときに、媒体がブラダーの内部に作用する圧力は均一となり、ブラダーの膨らみ方は媒体を流入させるときの圧力条件に依存する。
そのため、ブラダーの膨張の仕方によっては、生タイヤの内面とブラダーの押圧面との間に空気を封入し停滞させてしまうため、ブラダーの表面に溝を設けてブラダーの表面上に空気の逃げ道を用意することにより、空気封入による押圧不足が生じないようにしている。
例えば特許文献1に示すような、ブラダーと生タイヤとの間に停滞する空気を排出するために溝を設けた技術が開示されている。
特開平11−254446号公報
しかし、ブラダーの表面に溝などを有していない場合には、生タイヤのサイドウォール部周辺やビード部がクラウン部(中央部)より先に当たってしまうと、生タイヤの内面とブラダーとの間に空気を封入し停滞させてしまい、この残存空気により加硫成型不良の発生のおそれがある。
また、特許文献1の示す生タイヤの内面とブラダーの押圧面との間に停滞した空気をブラダーの表面に設けた溝によって排出する方法では、ブラダーの表面に設けた溝が、加硫成型の進行とともに生タイヤの内面に埋まってしまい、空気が封入されたまま加硫成型されてしまうことになり、空気封入のため押圧不足が生じ、加硫成型不良のおそれがある。
そこで、如何にして生タイヤとブラダーとの空間に封入された空気を外へ逃がすかが課題となっている。
本発明は、上記課題を解決するため、加硫成型するときにタイヤとブラダーとの間に停滞した空気を排出できるブラダーを提供する。
本発明の第1の形態として、内周側が開口するリング状の成型空間を有する金型の内周面に、金型内にセットされた生タイヤを押圧するブラダーにおいて、ブラダーの押圧面に一端が開口するエア抜き孔を設け、このエア抜き孔を介してブラダーの押圧面と生タイヤとの間のエアを外部に放出可能とする構成とした。
本発明によれば、ブラダーの押圧面に一端が開口するエア抜き孔を設け、このエア抜き孔を介してブラダーの押圧面と生タイヤとの間のエアを外部に放出可能とすることにより、生タイヤの内面とブラダーとの空間に停滞する空気を外部に排出することが可能となり、残存空気による押圧不足を防ぐことで生タイヤを加硫成型するときの成型不良を防ぐことができる。
本発明の他の形態として、エア抜き孔は、ブラダーに沿って形成する構成とした。
本発明によれば、エア抜き孔がブラダーに沿って形成されたことにより、ブラダーを膨張させたときに、生タイヤの内面とブラダーとの空間に停滞する空気をブラダーに沿って形成されたエア抜き孔を通じて外部に排出することが可能となり、生タイヤを加硫成型するときの成型不良を防ぐことができる。
本発明の他の形態として、エア抜き孔は、ブラダー内面とは別体の通路に形成する構成とした。
本発明によれば、エア抜き孔がブラダー内面とは別体の通路に形成されることにより、ブラダーを膨張させたときに、生タイヤの内面とブラダーとの空間に停滞する空気をブラダーとは別体の通路に形成されたエア抜き孔を通じて外部に排出することが可能となり、生タイヤを加硫、成型するときの成型不良を防ぐことができる。
本発明の他の形態として、ブラダーは、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位とサイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁より形成し、この隔壁内に沿って、エア抜き孔を形成する構成とした。
本発明によれば、ブラダーが金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位とサイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁より形成し、この隔壁内に沿ってエア抜き孔が形成されることにより、ブラダーのトレッド部成型部位とサイド部成型部位によって押圧される生タイヤとブラダーの押圧面との間に停滞した空気を隔壁内に沿って形成されたエア抜き孔から排出することができる。また、エア抜き孔が形成される隔壁が、エア抜き孔とエア抜き孔がブラダーの押圧面に開口する開口を補強する作用を有するので、開口が閉じてエアが排出されなくなることや、エア抜き孔がつぶれてなくなりエアが排出されなくなることを防止することができる。
本発明の他の形態として、ブラダーは、隔壁のリング状の空間を、金型のトレッド部に対応する中央の気密室と、金型のサイド部に対応するサイド気密室とに区画する内部隔壁を備え、エア抜き孔をこの内部隔壁内に沿って設ける構成とした。
本発明によれば、ブラダーが隔壁のリング状の空間を、金型のトレッド部に対応する中央の気密室と、金型のサイド部に対応するサイド気密室とに区画する内部隔壁を備え、エア抜き孔をこの内部隔壁内に沿って設けたことにより、ブラダーによって押圧される生タイヤとブラダーの押圧面との間に停滞した空気を内部隔壁内に沿って形成されたエア抜き孔から排出することができる。また、中央の気密室を膨張させた後に、サイドの気密室を膨張させることで、サイド部に空気を停滞させたのちに内部隔壁内に沿って形成されたエア抜き孔から効率良くエアを排出することができる。
本発明の他の形態として、各内部隔壁と平行で、かつギャップを介して対応する対向内部隔壁を形成することで、ギャップにより他の気密室を設け、当該気密室をエア抜き孔として用いる構成とした。
本発明によれば、各内部隔壁と平行で、かつギャップを介して対応する対向内部隔壁を形成することで、ギャップにより他の気密室を設け、当該気密室をエア抜き孔として用いることにより、ブラダーを形成する内部隔壁により区画される複数の気密室のうちのいずれかをエア抜き孔の通路として用いることができる。
本発明の他の形態として、エア抜き孔は、孔の内面に凹凸を設ける構成とした。
本発明によれば、エア抜き孔の内面に凹凸を設けたことにより、エア抜き孔に負圧を掛けたときや、気密室を膨張させたときにエア抜き孔の内面が密着して流路が遮断されることを防ぐことができる。
本発明の他の形態として、エア抜き孔は、一端に圧力調整手段を接続する構成とした。
本発明によれば、エア抜き孔の一端に、圧力調整手段を接続したことにより、外部からエア抜き孔を通じて、タイヤとブラダーの間の空気を吸引して排出することができる。さらに、加硫成型後に空気を供給すればタイヤとブラダーとの張り付きをはがすことができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
実施形態1
以下、本発明について説明する。
図1は本発明に係る生タイヤTとタイヤ加硫用ブラダー1が設けられた加硫成型装置5全体の断面図を示す。
図1に示すように、タイヤ加硫用ブラダー1(以下ブラダー1と記す)は、生タイヤTを金型61,62,63に対して生タイヤTの内面から押圧するものである。ブラダー1は、生タイヤTの内面とブラダー1の押圧面2との空間に連通し、この生タイヤTの内面とブラダー1の押圧面2との空間に停滞する空気を外部に排出するエア抜き孔13b,13cを備える。
エア抜き孔13b,13cは、ブラダー1を複数の気密室A,B,Cに仕切る内部隔壁12b,12c内に沿って設けられ、この内部隔壁12b,12c内に生タイヤTの周方向に複数設けられる。このエア抜き孔13b,13cにより、生タイヤTとブラダー1の間に停滞する空気を排出する。
加硫成型装置5は、概略、金型を固定する固定盤及びトレッドセグメント53と、固定盤を移動させる移動機構70と、ブラダー1により構成される。
固定盤は、下固定盤51、上固定盤52からなる。
下固定盤51は、支持部材59を介して床面Fと水平に固定される。下固定盤51の上面側には、生タイヤTの一方のサイドウォールT4とビード部T3の型付けを行う下サイド金型61が取り付けられる。下サイド金型61には、ビード金型64が一体となるように取り付けられる。この下固定盤51には、加硫成型を行うときに加熱する加熱媒体を供給するパイプ56が接続され、その加熱媒体の流路58が下固定盤51の内部に設けられる。
上固定盤52は、下固定盤51と対向するように上方に位置し、上固定盤52の上面側に設けられた吊りボルト57を介して図外のワイヤなどにより保持され、加硫成型装置が設けられた施設内のホイストなどにより上下方向に移動する。この上固定盤52の下面側には、成型されるタイヤの他方のサイドウォールT4とビード部T3の型付けを行う上サイド金型62が取り付けられる。上サイド金型62には、ビード金型64が一体となるように取り付けられる。この上固定盤52にも、加硫成型を行うときに加熱する加熱媒体を供給するパイプ56が接続され、その加熱媒体の流路58が上固定盤52の内部に設けられる。
トレッドセグメント53は、上固定盤52と下固定盤51の中間に位置し、生タイヤTの周方向に複数分割され、生タイヤTのトレッド部T2に沿うように円形形状に配置される。各トレッドセグメント53の内周側には、トレッド金型63が取り付けられる。また、各トレッドセグメント53の外周側には、傾斜面53aが形成され、トレッドセグメント53が円形形状に配置されたときに各傾斜面53aによって外周面が逆円錐面となるように形成される。
このトレッドセグメント53の傾斜面53aによって形成される逆円錐面には、傾斜面53aと当接し摺動する収容リング72が設けられる。
収容リング72は、内面側にトレッドセグメント53の傾斜面53aと対向する摺動面72aを備える。
この収容リング72は、移動機構70の油圧シリンダ71と結合し、この油圧シリンダ71が上下に作動することにより、収容リング72が上下する。
つまり、収容リング72が上昇すると摺動面72aと当接する傾斜面53aがスライドしつつ、トレッドセグメント53を加硫成型装置中心方向に移動させる構造である。
これにより、図1に示すように各金型61,62,63,64は、リング状の生タイヤTを成型する位置に配置される。
図2(a)は、図1の部分拡大図であり上サイド金型62と下サイド金型61とトレッド金型63が結合し、生タイヤTにブラダー1が配置された図を示す。図2(b)は、エア抜き孔13の内面凹凸9を示す。
図2(a)に示すように、各金型61,62,63に囲まれた生タイヤTは、加熱されつつブラダー1が膨張することにより、上サイド金型62と下サイド金型61とトレッド金型63の内面側に押圧されて生タイヤTの外面が成型される。
ブラダー1は、生タイヤTを各金型61,62,63の内面側に押圧するブラダー1の外郭をなす隔壁11と、内部隔壁12bと内部隔壁12cにより形成される。内部隔壁12bと内部隔壁12cは、ブラダー1内部を3つの気密室A,気密室B,気密室Cに分割する。
すなわち、ブラダー1は、隔壁11のリング状の空間を、金型のトレッド部に対応する中央の気密室Aと、金型のサイド部に対応するサイド気密室の気密室Bと気密室Cとに区画する内部隔壁12b,12cを備え、エア抜き孔13がこの内部隔壁12b,12c内に沿って設けられる。例えば、エア抜き孔13は、ブラダーを製造する際に予め内部に凹凸を備えたチューブなどを組み入れて製造することにより設けられる。
隔壁11は、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位の隔壁11aと、サイド部に対応するサイド部成型部位としての隔壁11b,隔壁11cとより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状に形成され、トレッド部T2からショルダー部T5を押圧する隔壁11aと両方の生タイヤTのビード部T3とサイドウォールT4を押圧する隔壁11b,11cによって生タイヤTの内面を押圧する。なお、隔壁11a,隔壁11b,隔壁11cは隔壁11として一体に形成される。
気密室Aは、隔壁11aと内部隔壁12bと内部隔壁12cにより囲まれた空間で、生タイヤTのトレッド部T2と、生タイヤTのショルダー部T5を金型61,62,63に対して押圧するための主膨張室である。
気密室Bは、隔壁11bと内部隔壁12bにより囲まれた空間で、生タイヤTのビード部T3からサイドウォールT4までを下サイド金型61に対して押圧するための副膨張室である。
気密室Cは、気密室Bと同様に、隔壁11cと内部隔壁12cとにより囲まれた空間で、生タイヤTの他方のビード部T3から他方のサイドウォールT4までを上サイド金型62に対して押圧するための副膨張室で、気密室Aを挟んで気密室Bと対称に位置する。
内部隔壁12bは、エア抜き孔13bを備え、一方を吸入口14bとしてブラダー1の押圧面2に開口させ、他方を排出口15bとしてブラダー1の固定部19に開口させる。
この排出口15bには、圧力調整手段としてのポンプPが接続される。
同様に、内部隔壁12cは、エア抜き孔13cを備え、一方を吸入口14cとしてブラダー1の押圧面2に開口させ、他方を排出口15cとしてブラダー1の固定部19に開口させる。
この排出口15cには、圧力調整手段としてのポンプPが接続される。
排出口15b,15cに接続されたポンプPを負圧が発生するように動作させれば、生タイヤTとブラダー1の間に停滞する空気を排出することができる。また、ポンプPを正圧が発生するように動作させれば、加圧して加硫終了後の生タイヤTとブラダー1の間に空気を供給して生タイヤTとブラダー1の貼り付きをはがすことができる。
図2(b)に示すように、エア抜き孔13は、生タイヤTの周方向に複数箇所に設けられる。またこのエア抜き孔13b,13cの孔の内面には、凹凸が設けられる。これは、ポンプPにより負圧を発生させたときや、気密室A,B,Cが膨張したときにエア抜き孔13b,13cが圧迫されて孔の内面同士が互いに密着して空気の流路を遮断しないように孔の内面に凹凸の加工が施される。
図3は、ブラダー1の気密室Aのみを膨張させて生タイヤTのクラウン部T1に当接させた図である。
次に、図2,図3を用いてブラダー1を膨張させる方法について説明する。
例えば、図2に示すように生タイヤTをセットした状態から、まずブラダー1の気密室Aを膨張させて、生タイヤTのクラウン部T1がトレッド金型63に押圧されるように気密室Aを膨張させる。即ち、生タイヤTのトレッド部T2からショルダー部T5に対応する中央の気密室Aを膨張させる。
このとき、図3に示すように、ブラダー1の押圧面2aとクラウン部T1との空間に介在した空気は、生タイヤTの両方のサイドウォール部T4方向に移動し、この領域から空気を停滞させることなくブラダー1の押圧面2aを生タイヤTのクラウン部T1の内面に密着させることができる。
次に気密室Bと気密室Cを膨張させて、生タイヤTのサイドウォール部T4からビード部T3を金型61,62に押圧するように膨張させる。即ち、生タイヤTのサイドウォール部T4及びビード部T3に対応するサイド気密室B,気密室Cを膨張させる。
この膨張において、ビード部T3と押圧面2b,2cとが先に密着する場合があり、サイドウォール部T4近傍に空気が閉じ込められてしまい停滞、残存してしまうことが予測される。
このような場合でも、サイドウォール部T4を押圧する押圧面2b,2cには、内部隔壁12b,12cに設けられたエア抜き孔13b,13cの吸入口14b,14cがサイドウォール部T4の近傍に設けられたことにより、ここから停滞した空気を外部に排出することができる。
この空気の排出を好ましくは、エア抜き孔13b,13cの排出口15b,15cに接続されたポンプPを駆動して吸引させることにより、生タイヤTの内面とブラダー1の押圧面2との空間に停滞した空気を容易に排出することができる。
これにより、ブラダー1の押圧面2を生タイヤTの内面が密着し、この状態で加硫、成型を行うことで、不良の発生を防ぐことができる。
さらに、本発明のエア抜き孔13b,13cは、ブラダー1を生タイヤTに対して押圧させる以外にも効果を有する。例えば、加硫成型が終了した後に、生タイヤTの内面にブラダー1が張り付いてしまうことがある。このようなときには、ポンプPを駆動してエア抜き孔13b,13cから空気を送り込んで加圧して、空気圧を用いてブラダー1と生タイヤTの張り付きをはずすことにも利用できる。
なお、上記例ではブラダー1の気密室Aを膨張させたが、例えばブラダー1が大型の場合には、ブラダー1自身の重さにより、ブラダー1が下方を向いて膨張してしまうことがある。このような場合には、まず、下部に位置する気密室Bを膨張させた後に、気密室Aを膨張させつつ、エア抜き孔13bから空気を排出させることにより、気密室Aと気密室Bとの間に停滞する空気を排出することができる。その後、気密室Cを膨張させつつ、エア抜き孔13cから空気を排出させることにより、気密室Aと気密室Cとの間に停滞する空気を排出させれば良い。
つまり、本実施形態1のようにエア抜き孔13b,13cを備えるブラダー1を用いた場合には、気密室A,B,Cを膨張させる順番に依存しないで、生タイヤTの内面とブラダー1の押圧面2との間に停滞する空気を排出することができるという効果が得られる。
なお、エア抜き孔13b,13cを内部隔壁12b,12c内に沿うように設けたが、内部隔壁12b,12cの内部ではなく、内部隔壁12b,12cの表面に沿って設けても良い。具体的には、内部隔壁12b,12cの表面に溝を形成し、この溝を覆うように表面に凹凸が設けられたシート状のものを接着してエア抜き孔13を形成するようにすれば良い。
実施形態2
図4は、ブラダー1の隔壁11内にエア抜き孔13を設けた図である。以下、図4を用いて説明する。
ブラダー1は、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位と、サイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁11より形成し、この隔壁内に沿ってエア抜き孔13が形成される。
図4に示すように、エア抜き孔13b,13cがブラダー1の外郭をなす隔壁11内に設けられる。このエア抜き孔13b,13cの吸入口14b,14cは、それぞれ内部隔壁12b,12cが隔壁11とほぼ接続する位置の押圧面2に開口する。また、排出口15b,15cは、それぞれブラダー1を固定する固定部19,19に開口する。
なお、エア抜き孔13b,13cは、隔壁11の気密室側の表面に沿うように設けても良い。具体的には、表面に溝を形成し、この溝を覆うように表面に凹凸が設けられたシート状のものを接着して、エア抜き孔13が形成されるようにすれば良い。
固定部19,19で開口するエア抜き孔13の排出口15b,15cには、圧力調整手段のポンプPが接続されて、エア抜き孔13を通じて生タイヤTとブラダー1との空間に停滞する空気を吸引させ、加硫成型後には、生タイヤTとブラダー1を離間させるように空気を供給する。
次にブラダー1の膨張について説明する。
まず、ブラダー1の気密室Aを生タイヤTのクラウン部T1を内面からトレッド金型63へ押圧するように膨張させる。次に、生タイヤTのビード部T3とサイドウォールT4を押圧するように、気密室B,Cを膨張させて、サイドウォールT4近傍に停滞した空気をポンプPを作動させて吸引させる。これにより、生タイヤTとブラダー1との間に空気を停滞させることなく密着させることができる。
本実施形態2のようにブラダー1を構成すると、内部隔壁12b,12cを備えることができないブラダー1においても実施形態1と同様な効果を得ることができる。
実施形態3
図5は、内部隔壁を持たないブラダー1で、隔壁11内にエア抜き孔13を設けた図である。以下、図5を用いて説明する。
ブラダー1は、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位と、サイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁11より形成し、この隔壁内に沿ってエア抜き孔13が形成される。
図5に示すように、エア抜き孔13は、ブラダー1を固定する両固定部19,19を結ぶように隔壁11内に設けられる。
エア抜き孔13の吸入口14は、隔壁11の押圧面2に複数設けられ、それぞれエア抜き孔13の経路の途中で連通する。また、排出口15b,15cは、それぞれブラダー1を固定する固定部19,19に開口する。
なお、エア抜き孔13は、隔壁11の気密室側の表面に沿うように設けても良い。具体的には、表面に溝を形成し、この溝を覆うように表面に凹凸が設けられたシート状のものを接着して、エア抜き孔13が形成されるようにすれば良い。
また、固定部19,19で開口するエア抜き孔13の排出口15b,15cには、それぞれ、ポンプPが接続されて、エア抜き孔13を通じて生タイヤTとブラダー1との空間に停滞する空気を吸引したり、加硫成型後には、生タイヤTとブラダー1を離間させるように空気を供給する。
本実施形態のブラダー1は、気密室Aが一つのため、ブラダー1は全体的に均一に膨張する。このような膨張において、ビード部T3とブラダー1の押圧面2b,2cが密着すると、生タイヤTとブラダー1の中に空気が停滞する。さらに、このまま膨張をさせ続けてしまうと、停滞する空気に偏りがあった場合には、ブラダー1がいびつに生タイヤTと接し、均等な力で金型61,62,63に押圧することが出来ないおそれがある。
そこで、本形態の場合には、予めポンプPによって吸引しつつブラダー1を膨張させることにより、生タイヤTとブラダー1との間に空気を停滞させることなく、ブラダー1を膨張させることができる。
実施形態4
図6は、エア抜き孔13とブラダー1の気密室を連通させて、気密室自体をエア抜き孔13に利用した図である。
図6に示すように、ブラダー1は、生タイヤTを押圧するブラダー1の外郭をなす隔壁11と、内部隔壁12b,12c,12d,12eとにより、5つの気密室A,気密室B,気密室C,気密室D,気密室Eに分割される。
即ち、各内部隔壁12b,12cとほぼ平行で、かつギャップを介して対応する対向内部隔壁を形成することで、このギャップにより形成される他の気密室D,Eを設け、当該気密室をエア抜き孔として用いた形態である。
気密室Aは、隔壁11と内部隔壁12dと内部隔壁12eとにより囲まれた空間で、生タイヤTのトレッド部T2と、生タイヤTのショルダー部T5を加圧するための副気密室である。
気密室Bは、隔壁11と内部隔壁12bとにより囲まれた空間で、生タイヤTのビード部T3からサイドウォールT4までを加圧するための副気密室として形成される。
気密室Cは、隔壁11と内部隔壁12cとにより囲まれた空間で、生タイヤTのビード部T3からサイドウォールT4までを加圧するための副気密室として形成される。
気密室Dは、隔壁11と内部隔壁12bと内部隔壁12dとにより囲まれた空間で、隔壁11の押圧面2と気密室Dは、押圧面2と開口するエア抜き孔13と連通する。
気密室Eは、隔壁11と内部隔壁12cと内部隔壁12eとにより囲まれた空間で、隔壁11の押圧面2と気密室Eは、押圧面2と開口するエア抜き孔13と連通する。
つまり、気密室Dと気密室Eをエア抜き孔13の延長として利用する方法である。
これにより、隔壁11、内部隔壁12b,12c,12d,12eにエア抜き孔13を設けられない場合でも、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
例えば、ブラダー1が複数の気密室A,B,C,D,Eからなる場合、各気密室毎に気密室の膨張、収縮を行うための媒体を流す経路を備えているので、気密室D,Eには、圧力調整手段としてのポンプPを接続することにより、気密室D,Eを生タイヤTとブラダー1に停滞した空気の排出経路として用いることができる。
本形態のブラダー1の場合、エア抜き孔13の吸入口14が、クラウン部T1に近い位置に開口しているので、まず気密室B,Cを膨張させて生タイヤTとブラダー1の間に停滞する空気をクラウン部T1近傍に集め、空気を吸引しつつ気密室Aを膨張させることで、気密室D,Eを介して排気することで、停滞する空気を封入することなく生タイヤTとブラダー1が密着する。
実施形態5
本実施形態は、図示しないが生タイヤTを押圧するブラダー1の外郭をなす隔壁11に、押圧面2と生タイヤTとの空間と気密室と連通する孔を設け気密室側の孔の端部に耐圧チューブを接続して、このチューブを介して押圧面2と生タイヤTとの空間に停滞する空気を排出する形態である。即ち、ブラダー1とは別体の通路に形成した形態である。
例えば、ブラダー1の気密室側に耐圧チューブを接続する接続口を形成しておき、この接続口に耐圧チューブなどの一端を接続して、耐圧チューブの他端をブラダー1の外部に取り出せば良い。さらに耐圧チューブの他端にポンプPを取り付け吸引することにより、ブラダー1の押圧面2と生タイヤTの内面側との空気を排出することができる。
いずれの実施形態においても、エア抜き孔にポンプPを接続して空気を吸引、供給するようにしたが、必要に応じて大気開放としても良く、ブラダーの膨張において圧力調整手段としてのポンプPで吸引しつつブラダーを膨張させても良い。
また、ブラダーの備える気密室の数は上記の限りではなく、気密室の膨張の方法及び順番についても上記の限りではない。例えば、実施形態1及び実施形態2で示したような内部隔壁12b,12cを備えるようなブラダー1の場合、ブラダー1の下側に位置する内部隔壁12bだけを形成し、その内部隔壁12b内にエア抜き孔13bを設けるなどすれば良い。
以上、実施形態1〜実施形態5を用いて本発明について説明したが、すべての実施形態を列挙したものではない。本発明において重要なのは、ブラダー1の押圧面2と連通するエア抜き孔13をブラダー1に沿うように形成するか、ブラダー1内に沿うように形成するか、ブラダー1とは別体の通路に形成して、ブラダー1と生タイヤTとの空間に停滞する空気を排出するように構成すれば良い。このように構成することにより、生タイヤTの内面とブラダー1の押圧面2との空間に空気を停滞させることなく排出し、加硫成型することができる。
本発明の実施形態に係るタイヤの加硫成型装置の断面図。 本発明の実施形態に係るブラダーの構成拡大図。 本発明の実施形態に係るブラダーの構成拡大図。 本発明の他の実施形態に係るブラダーの構成拡大図。 本発明の他の実施形態に係るブラダーの構成拡大図。 本発明の他の実施形態に係るブラダーの構成拡大図。
符号の説明
1 ブラダー、2 押圧面、2a クラウン部押圧面、
2b ビード及びサイドウォール部押圧面、2c ビード及びサイドウォール部押圧面、
11 隔壁、12 内部隔壁、13 エア抜き孔、14 吸入口、15 排出口、
61 下サイド金型、62 上サイド金型、63 トレッド金型、
A 気密室、B 気密室、C 気密室、P ポンプ、T 生タイヤ、T1 クラウン部、
T2 トレッド部、T3 ビード部、T4 サイドウォール部、T5 ショルダー部。

Claims (8)

  1. 内周側が開口するリング状の成型空間を有する金型の内周面に、当該金型内にセットされた生タイヤを押圧するブラダーにおいて、
    ブラダーの押圧面に一端が開口するエア抜き孔を設けたことを特徴とするブラダー。
  2. 上記エア抜き孔は、ブラダーに沿って形成されたことを特徴とする請求項1に記載のブラダー。
  3. 上記エア抜き孔は、ブラダー内面とは別体の通路に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブラダー。
  4. 上記ブラダーは、金型のトレッド部に対応する樽状のトレッド部成型部位と、サイド部に対応するサイド部成型部位とより成り、かつ金型の成型空間より小径のリング状となった隔壁より形成し、この隔壁内に沿って、エア抜き孔を形成したことを特徴とする請求項2に記載のブラダー。
  5. 上記ブラダーは、上記隔壁のリング状の空間を、金型のトレッド部に対応する中央の気密室と、金型のサイド部に対応するサイド気密室とに区画する内部隔壁を備え、エア抜き孔をこの内部隔壁内に沿って設けたことを特徴とする請求項4に記載のブラダー。
  6. 上記各内部隔壁と平行で、かつギャップを介して対応する対向内部隔壁を形成することで、上記ギャップにより他の気密室を設け、当該気密室を上記エア抜き孔として用いたことを特徴とする請求項5に記載のブラダー。
  7. 上記エア抜き孔は、孔の内面に凹凸が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載のブラダー。
  8. 上記エア抜き孔は、一端に圧力調整手段が接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれかに記載のブラダー。
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