JP2018201598A - 蓋体、加熱調理器、および、炊飯器 - Google Patents

蓋体、加熱調理器、および、炊飯器 Download PDF

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Abstract

【課題】音声情報をユーザに高音質、かつ、十分な音量で伝達することが可能な、調理空間の上方を覆う蓋体、この蓋体を備えた加熱調理器、この蓋体を備えた炊飯器を得る。【解決手段】被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体10であって、蓋体本体10bと前記蓋体本体の上面を覆う上面プレート10aとを備え、音声情報を報知するスピーカー40が、前記蓋体本体に、前記上面プレートに音声放出面を対向させて配置され、前記スピーカーの前端面と前記上面プレートの内側面との間に形成された密閉された空間41内に、前記空間内における空気の振動数を変化させる障害物51、52が配置されている。【選択図】図1

Description

本願は被調理物が配置される調理空間の上方を覆って配置される蓋体、この蓋体と被調理物を加熱する加熱手段を備えた加熱調理器、この蓋体を備えた炊飯器に関し、ユーザに対して音声情報を報知するスピーカーを備えた蓋体、加熱調理器、炊飯器に関する。
近年、調理器、とくに、被調理物を加熱調理する加熱調理器としての炊飯器は、内鍋の周囲に配置された温度センサにより検出された内鍋温度に基づいて、加熱手段であるIHコイルやヒータへの通電電流をマイクロコンピュータによって制御し、吸水工程、昇温工程、炊き上げ工程(沸騰工程)、追い炊き工程、むらし工程という炊飯工程それぞれにおいて内鍋の温度を細かく調整することで、炊飯量や環境温度の変化に左右されずに、また、ユーザの好みにも応じて、おいしいお米を炊くことができるようになっている。
また、よりおいしいお米を炊くための手段として、蓋部に内鍋内部の圧力を調整可能な圧力弁を備え、昇温工程から炊き上げ工程にかけての高温工程で圧力弁を閉じることで内鍋内部の圧力を1気圧以上の高圧状態に保ち、より高い温度での沸騰状態を維持できるようにした圧力炊飯技術が適用された炊飯器も数多く提案されている。
さらに、炊き込みごはんなどの各種の具入りごはんや、おかゆ、麦飯、雑穀米などの炊飯にも対応した豊富な炊飯プログラムを備え、ユーザが操作ボタンでメニューを選択するだけで、おいしいごはんを炊くことができるものもある。
このような炊飯器において、炊飯プログラムの進行状況やユーザによる操作パネルの操作状況、ユーザの次の操作のガイダンス、異常発生時の警告などを、音声情報として伝達可能なものがあり、ユーザに多くの情報を正確に伝えることができることが高く評価されている。
音声情報を報知する機能を備えた炊飯器として、より良好な音声でユーザに情報を報知することを目的して、炊飯器本体の底面部材にスピーカーを載置するスピーカー台を底面部材と一体的に設け、スピーカーの振動板を下向きになるようにして筐体底面の開口部に対向させて取り付けることが提案されている(特許文献1参照)。また、炊飯器本体の内鍋収容部の上方を覆う蓋体に放音孔を設けて、放音孔の内側にスピーカーを配するとともに、放音孔に空気を通すが水は通さない疎水膜を配置する炊飯器が提案されている(特許文献2参照)。
特開2009−125193号公報 特開2011−056169号公報
上記従来の炊飯器は、音声情報の音質を向上させるために、炊飯器の外殻を形成する筐体に放音のための開口を形成して、この開口に音声情報を伝達するスピーカーのコーン部を対向させて配置するものである。
しかし、調理器具である炊飯器は、キッチンスペースに配置されるものであるために、炊飯器の蓋体の上面には本来的に水や湯、調理物などがかかりやすい。また、炊飯器がキッチンストッカーなどに収納されている場合には、炊飯時に蒸気放出孔などから放出された蒸気が蓋体の上面部分に留まることを想定しなくてはならない。このため、炊飯器の蓋体の上面に音声情報を伝達するためのスピーカーに対応した開口部をそのまま形成することは難しく、特許文献1に記載の発明のように炊飯器の下面に設けた報音孔から音を伝える構成や、特許文献2に記載の発明のように開口部に疎水膜を配置して水分や異物が侵入しないような構成とする必要があり、スピーカーからの音声がダイレクトにはユーザに伝わらず、十分な音質と音量で音声情報をユーザに伝達することはできなかった。
このような課題は炊飯器に限られたものではなく、機器に水などがかかりやすいキッチンで使用され、被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体にスピーカーを配置することが音声情報をユーザに良好に伝える上で好ましいと考えられる各種の調理機器において共通に存在する課題である。また、炊飯器をはじめとする被調理物を加熱調理する加熱調理器の場合には、機器の上方に被調理物から生じた蒸気が滞留する恐れもあるため、より一層、機器の上面を構成する蓋体の上面部分にスピーカーからの音声を通過させる開口を形成することが困難となる。
本願は、このような従来の各種調理機器における課題を解決するものであり、音声情報をユーザに高音質、かつ、十分な音量で伝達することが可能な、調理空間の上方を覆う蓋体、この蓋体を備えた加熱調理器、この蓋体を備えた炊飯器を得ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本願で開示する蓋体は、被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体であって、蓋体本体と前記蓋体本体の上面を覆う上面プレートとを備え、音声情報を報知するスピーカーが、前記蓋体本体に、前記上面プレートに音声放出面を対向させて配置され、前記スピーカーの前端面と前記上面プレートの内側面との間に形成された密閉された空間内に、前記空間内における空気の振動数を変化させる障害物が配置されていることを特徴とする。
また、本願で開示する加熱調理器は、上記本願にかかる蓋体と、前記調理空間に調理容器が配置される調理器本体とを備え、前記調理容器の周囲に配置された加熱手段によって前記調理容器内に収容された前記被調理物を調理することを特徴とする。
さらに、本願で開示する炊飯器は、上記本願にかかる蓋体と、被炊飯物を入れる内鍋と、前記内鍋を取り出し可能に収容する内鍋収容部を有する炊飯器本体と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記蓋体が前記内鍋収容部を開閉可能に覆うことを特徴とする。
本願で開示する蓋体は、音声情報を報知するスピーカーが、その音声放出面を上面プレートに対向させて蓋体本体に配置され、スピーカーの前端面と上面プレートの内側面との間に、当該空間内における空気の振動数を変化させる障害物が配置された密閉された空間が形成されている。このため、スピーカーのコーン部の振動が、スピーカーの前面に形成された密閉空間内で特定の周波数の音声が歪むことなく増幅されて、ユーザに良好な音声として伝達される。
また、本願で開示する加熱調理器、および、炊飯器は、いずれも上記特徴ある構成の本願にかかる蓋体を備えることで、音声情報をユーザに良好に伝達することができる。
実施形態にかかる炊飯器の外観を示す斜視図である。 実施形態にかかる炊飯器の内部の構成を示す断面図である。 実施形態にかかる炊飯器の蓋体本体の構成を説明する斜視図である。 蓋体本体におけるスピーカーの配置部分を説明するための拡大断面図である。 スピーカー前方の密閉空間内に、障害物としての干渉部材が配置された状態を示す拡大斜視図である スピーカー前方の密閉空間の断面の面積が、スピーカーのコーン部面積と同じである場合の構成を示す拡大斜視図である。
本願で開示する蓋体は、被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体であって、蓋体本体と前記蓋体本体の上面を覆う上面プレートとを備え、音声情報を報知するスピーカーが、前記蓋体本体に、前記上面プレートに音声放出面を対向させて配置され、前記スピーカーの前端面と前記上面プレートの内側面との間に形成された密閉された空間内に、前記空間内における空気の振動数を変化させる障害物が配置されている。
このように構成することで、本願で開示する蓋体は、スピーカーのコーン部で生じた空気の振動が、スピーカー前面の空間内で反響してより大きな振動となる。また、空間内に空気の振動数を変化させる障害物が配置されていることで、空間内に生じた共振により特定の周波数の音声に歪みが生じることなく、スピーカーからの音声情報を、より高音質で、かつ、大きな音量でユーザに伝えることができる。
上記本願で開示する蓋体において、前記障害物として、前記空間を構成する一つの面から前記空間内に突出して形成されたリブを備えていることが好ましい。また、前記障害物として、前記空間内に配置されて前記空間内の空気の振動を吸収する干渉部材を備えていることが好ましい。このようにすることで、空間内で特定の周波数のみが共振することが妨げられ、ユーザに伝えられる音声情報に不所望な歪みが生じることを回避することができる。
また、本願で開示する加熱調理器は、上記本願にかかる蓋体と、前記調理空間に調理容器が配置される調理器本体とを備え、前記調理容器の周囲に配置された加熱手段によって前記調理容器内に収容された前記被調理物を調理する。
このように構成することで、本願で開示する加熱調理器は、被調理物を収容する調理容器の上方を覆う蓋体として、上記本願で開示する特徴ある蓋体を備えている。このような本願で開示する加熱調理器においても、スピーカーのコーン部で生じた空気の振動がスピーカー前面の空間内で反響してより大きな振動となり、音声通過孔を有さない上面プレートを介した場合でも、スピーカーからの音声情報を、より高音質で、かつ、大きな音量でユーザに伝えることができる。
さらに、本願で開示する炊飯器は、上記本願にかかる蓋体と、被炊飯物を入れる内鍋と、前記内鍋を取り出し可能に収容する内鍋収容部を有する炊飯器本体と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記蓋体が前記内鍋収容部を開閉可能に覆う。
このように構成することで、本願で開示する炊飯器は、内鍋収容部を覆う蓋体として、上記本願で開示する特徴ある構成を備えた蓋体を備えている。このような本願で開示する炊飯器では、スピーカーのコーン部で生じた空気の振動が、スピーカー前面の空間内で反響してより大きな振動となり、音声通過孔を有さない上面プレートを介した場合でも、スピーカーからの音声情報を、より高音質で、かつ、大きな音量でユーザに伝えることができる。
以下、本願で開示する蓋体について、この蓋体を備えた炊飯器を例示して具体的に説明する。
(実施の形態)
本実施形態にかかる炊飯器は、内鍋が非金属製の土鍋釜であり、内鍋内部の圧力を圧力弁により調節して圧力炊飯を行うものである。
図1は、本実施形態の炊飯器の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態の炊飯器の断面構成を示す垂直方向断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の炊飯器は、米と水、さらに、具入り炊飯モードでは野菜や豆類、肉類などの各種の具材である被炊飯物を入れる内鍋30と、この内鍋30を内鍋収容部20aに収容することができる炊飯器本体20と、炊飯器本体20の内鍋収容部20aを開閉可能に覆う蓋体10とを有している。なお、図1、および、図2は、いずれも内鍋収容部20aを覆う蓋体10が閉じた状態を示している。
本実施形態で例示する炊飯器では、蓋体10は、上面に配置された板状の上面プレート10aと、この上面プレート10aで上方を覆われた、内鍋収容部20aの上部開口を覆うと共に後述する各機能を果たす部材が配置された蓋体本体10bとを有している。
蓋体10には、ユーザが炊飯器に各種設定を与えるための各種の操作ボタン11と、操作ボタン11による操作状況や炊飯器の動作状態等を表示するための液晶パネルその他の画像表示パネルにより形成された表示部12が配置されている。操作ボタン11は、炊飯ボタン、保温ボタンなどの動作を指示するボタンと、白米炊飯モードや具入り炊飯モードなどの調理メニューを選択したり、保温時間やタイマーを設定したりするメニューボタン、さらには音声ガイドを開始させるための音声ガイドボタンなどの各種のボタンを含む。また、図示は省略するが、操作ボタン11の上面にLEDランプが配置されてそのボタンが表す機能が有効に動作していることを表示するものなど、各種の形態の操作スイッチを操作ボタン11として採用することができる。
蓋体10には、蓋体10が閉じた状態で内鍋30内部の圧力を所定の圧力に調整可能な、圧力調整手段である圧力弁14が配置されている。
図2では、本実施形態の炊飯器の圧力弁14として、一例であるボール状圧力弁を図示している。なお、図2では、切断面の関係から一つのボール状圧力弁14しか示されていないが、本実施形態にかかる炊飯器は、重さの異なる2種類のボール状圧力弁とこれらの圧力弁の動作を規制する規制手段を備えていて、内鍋内部の気圧を、最も気圧の高い高圧状態と、高圧状態よりは低く大気圧よりは高い気圧である低圧状態、大気圧の状態の3種類の圧力状態とすることができる。
なお、圧力調整手段として圧力弁を用いる場合には、弁の数や形状は上記説明したものに限られず、円板や矩形板などの板状の圧力弁など他の形状の圧力弁を1つ、2つ、もしくは、3つ以上用いるなど、さまざまな形態を採ることができる。さらに、圧力調整手段としては、弁を用いる以外にも、例えば、内鍋内部の圧力を測定する圧力センサと、この圧力センサで検出される圧力の値に基づいて適宜開閉動作を行う、ピエゾ素子などの電動素子または機械的開閉手段を用いた通気口を用いるなど、さまざまな形態が考えられる。
内鍋30内部の圧力が所定値より高いために圧力弁14が開放された場合は、内鍋30内部で発生した蒸気が、蓋体10の上面に形成された調圧キャップ13を経由して、調圧キャップ13に形成された蒸気放出口13aを介して外部に放出される。調圧キャップ13は、内鍋30方向に向かう経路15に接続されているため、調圧キャップ13内で気液分離した「おねば」は、内鍋30内に戻されるようになっている。
蓋体10の上面における手前側中央部分には、ロックボタン16が設けられ、蓋体10が閉じている状態でロックボタン16を押し込むと、蓋体10のロックが外れ、図示しないバネ機構により蓋体10全体が図1における後方(奥)側に開くようになっている。
本実施形態にかかる炊飯器では、蓋体10の左右方向の周辺部である、上述した調圧キャップ13の右側の領域に、ユーザに音声情報を伝達するスピーカー40が配置されている。スピーカー40は、蓋体10を構成する蓋体本体10bに、音声放出面であるコーン部を上方に向けて配置されていて、このスピーカー40が配置されている部分近傍の蓋体本体10bの上面に凹みが形成されることで、スピーカー40の前端面と上面プレート10aとの間には、上面プレート10aと蓋体本体10bとで全体を囲まれた密閉された空間41が形成されている。また、本実施形態の炊飯器では、スピーカー40の前端面と上面プレート10aとの間に形成された空間41内に、空間41内の空気の振動数を変化させるリブ51が形成されている。なお、スピーカー40と空間41の詳細については、図3等を用いて後述する。
図2に示すように、蓋体10内部の表示部12の下側に位置する部分に、各種操作ボタン類11に接続された動作回路と、表示部12での表示画像を出力する駆動回路などが含まれた回路部17が配置されている。また、本実施形態の炊飯器において、ユーザにより設定された炊飯モードに従って炊飯プログラムの制御を行う、制御回路が搭載された制御手段であるマイコン(図示省略)も、回路部17を構成する回路基板上に搭載されている。
本実施形態の炊飯器では、回路部17に配置されたマイコンに含まれた制御回路が、後述する温度センサからの出力に基づいて加熱手段23(23a、23b、23c)への通電を制御して、内鍋30の温度制御を行うとともに、前記した圧力調整手段である圧力弁14を制御して、内鍋30内部の圧力を所定の値に調整する。また、スピーカー40を用いてユーザに伝達される音声情報を形成する信号発生部も、回路部17の回路基板上に搭載されている。
なお、加熱手段と圧力調整手段を制御する制御回路が搭載されたマイコンが、表示部12の下側の回路部17に配置されていることは一例に過ぎない。加熱手段の調整と圧力調整手段の調整とが、それぞれ別の回路基板上に搭載された電気回路で行われる場合もあり、また、加熱手段と圧力調整手段とを制御する制御回路が、蓋体10内の表示部12の下部ではなく、例えば炊飯器本体20内部に配置された回路基板上に形成される場合もある。同様に、音声情報を生成する信号発生部も、回路部17の回路基板上に配置されている場合に限られず、スピーカー40の配置位置である蓋体10の側方周辺部のやや後方側に近い部分の蓋体本体10bに配置する構成を採用することができる。
蓋体10は、炊飯器本体20の背面側上部に配置されたヒンジ機構21により炊飯器本体に対して回動することで、内鍋収容部20aを開閉することができる。そして、蓋体10が閉じられたとき、ロックボタン16に連動する図2では図示しないロック機構により、蓋体10が炊飯器本体20の上面にしっかりと押しつけられた状態で固定される。
蓋体10と炊飯器本体20とがしっかりと押しつけられた状態で固定された際、蓋体10の内側表面に配置されたパッキン材18が、内鍋30の内側面30aの上端部近傍と内鍋30の上端面部分30bとに当接して、蓋体10は、内鍋30の上部開口を気密状態で封鎖することができる。本実施形態の炊飯器では、内鍋30は、内鍋収容部20aの底部に配置された弾性支持機構22によって蓋体10側に付勢されているため、気密状態を確実に維持することができ、内鍋30内部を例えば1.25気圧などの所定の高圧状態とすることができる。
炊飯器本体20の内鍋収容部20aの底面と側面とを構成する周囲部分には、加熱手段23としての第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23b、加熱ヒータ23cが設けられている。
第1のワークコイル23aは、内鍋30の底面31に面して内鍋収容部20aの底面に配置されている。内鍋収容部20aの底面中央には、内鍋30の底面中央部の温度を検出する温度センサであるセンターセンサ24が配置されているため、第1のワークコイル23aは、平面視すると中央に穴の開いた円環(ドーナツ)状になっている。
第2のワークコイル23bは、内鍋30の底面31と側面32との境界に位置する傾斜部分33に対向するように配置されている。第2のワークコイル23bも第1のワークコイル23aと同様に円環状となっている。
これら第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23bは、いわゆる高周波コイルであり、コイルに流れる電流により渦電流が生じて誘導加熱が起きるように、内鍋30の第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23bに対向する部分の外面側に、図示しない発熱体が配置されている。発熱体は、銀もしくはステンレスなどの金属薄膜がコーティングされたもの、もしくは、金属箔が転写されたものなどとして非金属製の内鍋30の表面に形成されている。そして、第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23bに電流を流すことによって発熱体が発熱し、この発熱体の発熱が非金属製の内鍋30全体の温度を上昇させる。
なお、本実施形態では、発熱体が内鍋30の外表面の、ワークコイル23a、23bに対向する部分に形成された例を示したが、発熱体はワークコイル23からの誘導起電力により発熱して非金属製の内鍋30の温度を上昇させることができる、いずれの位置に配置することもできる。
内鍋30の側面32に対向する内鍋収容部20aの側壁部分には、側面ヒータ23cが配置されている。この側面ヒータ23cは、電流が流れることにより発熱してその輻射熱で内鍋を温めるものであり、炊飯工程後の保温工程において内鍋30を保温するために使用される。また、炊飯時に、側面ヒータ23cを第1のワークコイル23aおよび第2のワークコイル23bとともに、内鍋30の加熱に使用することができる。
本実施形態の炊飯器では、これら第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23b、側面ヒータ23cが加熱手段23を構成しており、蓋体10の回路部17のマイコンに搭載された制御手段により、それぞれに流れる電流量が制御されることで、加熱手段23のオンとオフ、また、オンの場合の発熱量の制御が行われる。なお、加熱手段23として、上記の第1のワークコイル23a、第2のワークコイル23b、側面ヒータ23cの他にも、内鍋収容部20aの周囲の他の部分や蓋体10の内部に、加熱のためのコイルやヒータなどを配置することも可能である。
また、本実施形態の炊飯器では、内鍋収容部20aの底部、具体的には、内鍋30の底面31から傾斜部分33にかかる部分と対向する位置に配置された保護枠として、内鍋30と同様のセラミックスなどの非金属材料により構成される、かまど部材25が配置されている。このように、発熱体が配置されている内鍋30の部分に対向する位置の内鍋収容部20aに、非金属製の保護枠であるかまど部材25を配置することで、この保護枠部分を樹脂で構成する場合よりも耐熱性が向上する。このため、内鍋30の最高温度としてより高い温度を許容することができ、非金属製の内鍋30の蓄熱効果をより強く発揮させることができる。この結果、さらにおいしいお米を炊くことができる。
炊飯器本体20の背面側に配置されたヒンジ機構21の下部には、炊飯器に電力を供給するために商用電源に接続される、図1に示した電源プラグ26に接続された電源コードを収納するコードリール27などが配置されている。
本実施形態の炊飯器に用いられている内鍋30は、基体が焼き物であるいわゆる土鍋であり、基体部分はコーディエライト系の材料で形成されていて、成分としてSiO2を含んでいる。この基体部分の両面にリチア系の釉薬が塗布され、外表面には発熱体である銀ペーストがコーティングされている。また、内表面には、アルミ溶射膜を介してフッ素コーティングが施されている。なお、上記内鍋の構成は例示であり、本実施形態の炊飯器として用いられる非金属製の内鍋としては、セラミックやガラス素材などの非金属製鍋、また、アルミやステンレスの金属層にセラミックや中空ガラスビーズなどの非金属部材の層をコーティングした内鍋などを好適に用いることができる。さらに、内鍋として、従来周知の銅やアルミ、ステンレスなどの金属層により形成される金属製内鍋を用いることもできる。
また、本実施形態の炊飯器では、センターセンサ24以外にも、例えば蓋体10の内鍋収容部20aと対向する部分や、炊飯器本体20の内鍋30の側面32と対向する部分などに1または2以上の温度センサを配置することができる。本実施形態の炊飯器に用いられるセンターセンサ24をはじめとする各温度センサは、例えばサーミスタに代表される熱的電気素子を用いて構成される従来周知の温度センサを、そのまま用いることができる。また、上記したように、内鍋収容部20a内部の圧力を検出可能な圧力センサを配置し、内鍋30内部の圧力数値を制御手段が把握する構成とすることもできる。
なお、図1および図2を用いて説明した本実施形態の炊飯器の全体の形状や、各部材の具体的な構成や配置はあくまで一例に過ぎず、本発明にかかる炊飯器において、上記図1および図2に例示した構成とは異なるさまざまな構成を採用することができる。
次にユーザが、音声ガイドを行わせる音声ガイドボタン11を操作した場合の「音声ガイド」モード時において、音声情報をユーザに報知するスピーカーの配置構造について説明する。
本実施形態の炊飯器では、上述したように、上面プレート10aに操作ボタン類11と表示パネル12とが配置されている部分の下方の蓋体本体10bに制御回路を含んだ各種回路が搭載された回路部17が配置され、「音声ガイド」モードが選択された場合には、回路部17に搭載された信号発生部からの音声信号によって蓋体本体10bにその音声放出面を上方に向けて配置されたスピーカー40のコーン部を振動させて、ユーザに音声情報が報知される。
図3は、本実施形態にかかる炊飯器の、蓋体本体の構成を説明する斜視図である。
図3では、蓋体10から、上面を覆う筐体である上面プレート10aを取り除いた状態を示しており、蓋体本体10bの上面側の構成を確認することができる。
図3に示すように、蓋体10の蓋体本体10bには、蓋体10の表面で表示部12の周囲の操作ボタン11が配置される位置に、それぞれの操作ボタン11が挿入されるボタン収納部43が形成されている。また、蓋体10の後方側の調圧キャップ13が配置されている部分には、蒸気放出口13aに繋がる蒸気経路の上端部分42が配置されている。蓋体10のロックを解除するロックボタン16は、上面プレート10aに形成された開口を介して上方から操作しやすいように、蓋体本体10bの上面よりも突出して形成されている。
蓋体本体10bの後方側左右方向の周辺部分には、調圧キャップ13が配置される部分を挟んで、調圧キャップ13配置部分よりも低い位置に上面を形成することで周囲の部分よりも凹ませた2つの凹所44、45が形成されている。そして、右側の凹所44の前方寄りの部分には、円形の開口46が形成されていて、この開口46部分にコーン部40aを上方に向けてスピーカー40が配置されている。
また、凹所44の前後方向の略中間部分には、凹所44の底面から空間41内に突出するリブ51が形成されている。本実施形態にかかる炊飯器において、リブ51は、比較的厚み方向が小さな直方体状であり、リブ51はその長さ方向の辺が、蓋体10の左右方向に対して斜めに傾斜させて形成されている。
図4は、スピーカーが配置された部分の蓋体本体の部分断面図を示す。図4は、図3にA−A線で示す部分の断面を表している。
図4に示すように、凹所44において、他の部分から低い位置に形成されて凹所44の底面を構成する蓋体10bの筐体47に開口46が形成され、スピーカー40は、この開口46を音声放出面であるコーン部40aが下側から塞ぐように上方に向けて配置され、コーン部40a、コイル部40b、マグネット40cを保持するスピーカー40の枠体40dが、筐体47にビス49で固着されている。
図4では図示されていない蓋体10の上面プレート10aは、図4における蓋体本体10bの上端部分に配置されて凹所41を覆う。このため、スピーカー40の前端面(図4における上方側の端部)と上面プレート40aの内側面(図4における下方側に向く面)との間には、凹所44の凹みの深さと開口46の蓋体10を構成する筐体47の厚みとの和に相当する間隔hが形成されていることになる。
本実施形態の炊飯器では、炊飯器全体の上面を構成することとなる蓋体10の筐体である上面プレート10aには、上面にかかった水が炊飯器内部に侵入しないように、前述の蒸気放出口13aなど内鍋30の内部の空間と外部とを接続する必要がある部分以外には開口や孔などは形成されていない。また、凹所44の底面や側面を構成する部分の蓋体本体10bの筐体47にも、裏側がスピーカーで塞がれている開口46以外の開口や孔などは形成されていない。このため、スピーカー40から音声が放出される前方側に形成される、凹所44と上面プレート10aの内側面とで囲まれた空間41は密閉された空間となっている。
このように、本実施形態の炊飯器では、スピーカーの音声放出面から前方側に密閉された空間が形成されていることで、スピーカーのコーン部から上面プレートに向かって放射された音声は、空間内で反響して増幅され、蓋体の前面プレートを振動させてユーザに伝わる。この結果、本実施形態にかかる炊飯器では、スピーカーからの音声を透過する音声透過孔が形成されていないにもかかわらず、ユーザに対して、高音質かつ大音量で音声情報を伝達することができる。特に、炊飯器においてユーザに対向する面となる蓋体の上面を構成する上面プレートを振動させて音声情報を発するため、炊飯器を載置している載置台の面や炊飯器を収納するキッチンストッカーの側面などに反射することなく、音声情報をダイレクトにユーザに伝えることができる。
なお、本願発明者らの検討によれば、密閉された空間で増幅されたスピーカーからの音声情報のうち特定の周波数の音声が、歪んだり、ノイズの中に埋もれて聞き取りにくくなったりすることがわかった。これは、空間の内部で空気が振動する際に、不所望な共振を起こす周波数があり、その周波数の音声信号が他の周波数の音声信号のように増幅されなかったことが原因であると考えられた。このような不所望な共振は、空間の形状が例えば直方体のように、対向する面同士が完全に平行に配置され、かつ、その形状と面積とが等しいような規則正しい形状とするとより顕著に発生すると考えられる。このため、本実施形態の炊飯器では、図3、図4に示すように、空間の内部にリブを形成することにより空間の形状を複雑にし、さらに、リブの表面での部分的な反射を生じさせることで、空気の振動数を変化させて特定の周波数での共振を回避させている。
なお、このような空間の内部での特定の周波数での共振を回避する方法としては、上述した空間内にリブを形成する方法以外に、空気の振動を吸収する干渉部材を障害物として配置することによっても実現することができる。
図5は、蓋体に形成される空間内部に障害物として干渉部材が配置された状態を説明する部分拡大斜視図である。
図5では、干渉部材として、グラスウールブロック52が配置されている状態を示している。図5に示すように、空間41の内部に、グラスウールブロック52を配置することで、内部が中空構造となっているグラスウールブロックによって、空間41内部の空気の振動の一部が吸収されて振動数が変化し、空間41の内部で特定の周波数での共振が生じる事態を効果的に解消することができる。なお、干渉部材としては、グラスウールブロックに限られず、表面に凹凸などの不規則面が形成されている部材、スポンジ状の内部に空洞が形成されている部材など、部材の表面で音声による空気の振動を吸収する特性を有する各種の部材を使用することができる。
また、空間41の内部で特定の周波数の共振を生じさせないように空間41内に障害物としてのリブ51を配置するに当たっては、リブ51を配置することによって空間41の形状がより複雑なものとなることが好ましい。上述したように、空間41内に配置するリブ51の長辺の方向を炊飯器の左右方向に対して少し傾けることで、空間41の側壁を構成する蓋体本体10bの筐体47とリブ51の各部分との距離が異なることとなり、空間41の形状が複雑化する。また、リブ51の表面での音波の入射方向と反射方向とが異なるため、一層、空間41の内部で特定の周波数が共振する条件が成り立たなくなると考えられ、効果的である。
さらに、同様の観点から、図3、図4では、直方体形状のリブ51を配置することを例示したが、リブ51は、縦、横、高さがそれぞれ不規則に形成されているものや、また、空間41の大きさ(全体の容量)を小さくし過ぎない限りにおいて、複数のリブ51が不規則に並んでいるような構成することができる。
一方、空間41内にグラスウールブロック52などの干渉部材を配置する場合には、干渉部材の表面での反射を考慮する必要はほとんどないため、干渉部材の容積が必要以上に大きくならず空間41としての所定の容量を確保できている範囲において、干渉部材の配置方向や配置位置、干渉部材の外形形状は自由に選択することができる。
このように、本実施形態にかかる炊飯器においては、密閉された空間41の内部に空気の振動数を変化させる障害物を配置することで、空間41の内部での共振を防止することができる。なお、障害物としてリブを形成する場合は、図3に示したような、空間41の底面から空間41の左右方向の側壁に対して独立して(所定の間隔を有して)リブを形成する以外に、空間41の外郭を構成する蓋体本体10bの筐体47から連続してリブを形成することもできる。
なお、本実施形態の炊飯器では、スピーカー40のコーン部40aの前面に形成される空間41を、平面視したときにスピーカー40のコーン部40aの面積よりも大きな面積を有する形状として、空間41全体の大きさ(容積)を大きくしている。上述のように、本実施形態の炊飯器では、スピーカーのコーン部40aから上面プレート10aに向かって放射された音声が空間41内で反響して増幅されることで、ユーザに対して高音質かつ大音量で音声情報を伝達するため、空間41は大きく形成されることが好ましい。
図3、図4に示すように、本実施形態の炊飯器では、スピーカー40の前方に形成される密閉された空間41を炊飯器の蓋体10の左右方向の周辺部に配置し、かつ、空間41の外郭は、平面視したときに前方側では左右方向により広く、後方側では蓋体10の外形形状に沿って後方へ行くほど左右方向の幅が小さくなる形状としている。また、空間41の垂直方向の形状も、蓋体10の全体形状に沿うように、蓋体10の前後方向において略中央部分に位置する空間41の前側部分の高さが最も高く、後方側の部分の高さが徐々に低くなるように構成されている。このように構成することで、蓋体10に配置される調圧のための機構やユーザが操作する操作ボタン11の配置位置など、機能的に必要な構成の配置部分を避けてより大きな空間41を構成することができる。また、空間41を上記のように構成することで、空間41の形状をより複雑にして特定の周波数の音声の共振を防ぐ効果も期待できる。
なお、空間41の形状は、図3、図4に示したような、平面視したときの面積が、スピーカー40のコーン部40aの面積よりも大きく形成されたものには限られない。
図6は、スピーカー前方の密閉された空間を平面視したときの断面の面積が、スピーカーのコーン部の面積と同じである場合の構成を示す拡大斜視図である。
蓋体本体10bにおいて、スピーカー40の配置位置の周辺部分に、平面視したときに大きな面積を有する空間を形成する余裕がない場合には、図6に示されるように、蓋体本体10bの筐体47にスピーカー40のコーン部40aと同じ形状、面積の開口60を形成して、この開口60の内側を空間61とする場合がある。この場合、スピーカー40の配置部分の筐体47の厚みを他の部分よりも厚く形成する、または、図示は省略するが筐体47に筒状の突起部を設けてその先端部分にスピーカー40の前端面を接触させて配置するなどして、スピーカー40の前面における空間の大きさをなるべく大きく形成することが好ましい。
このような構成の場合、スピーカー40のコーン部40aの前方に形成される空間は、円筒形状となるため、上記した特定の周波数での不所望な共振が生じやすくなる。この場合でも、図6に示すように、空間61の側面から空間61の中心に向かって突出するリブ62を形成することで、空間61内部で不所望な共振が生じることを効果的に低減することができる。
なお、図6では、円筒形状の空間61の側壁から空間の中心に向かって、対向する部分から突出する一対のリブ62が形成された例を示したが、リブ62の形状は、このようなものに限られない。空間の側面の全周から中心方向に向かって伸延する1つのリブ、または、3つ以上のリブ、さらに、空間61の上下方向の異なった位置から突出する複数のリブ、など、様々な形態のリブを形成することができ、さらにまた、リブの突出方向も図6に示したような水平方向に突出するものに限られない。また、リブの厚さを部分的に異ならせる、リブの表面に異なる方向への傾斜面を形成するなど、空間61内で規則正しい空気の反射が起きないような工夫を施すことが好ましい。
また、空間61内に配置される障害物として、リブを用いるのではなく、前述したグラスウールブロックなどの干渉部材を採用することができる。
以上説明したように、本実施形態で示す炊飯器は、被炊飯物を収容する内鍋の上方を覆う蓋体の蓋体本体に音声情報を報知するためのスピーカーが配置され、スピーカーの前端部と蓋体の上面を構成する上面プレートの内側面との間の密閉された空間に、空間内の空気の振動数を変化させる障害物が配置されている。このため、スピーカーからの音声が空間で反響して上面プレートを介してユーザに伝わる際に音声が歪んだりすることがなく、スピーカーからの音声を透過させる音声透過孔を設けていなくても、良好な音質で、かつ、大きな音量でユーザに音声情報を報知することができる。
なお、上記実施形態では、ユーザ側から見た蓋体の右側に音声情報を報知するスピーカーを配置する空間を形成したものを例示したが、空間の配置位置は向かって右側には限られず、向かって左側や、前側、後方側などの蓋体の大きさをなるべく変更することなく所定容量の空間が形成できる位置に空間を配置することができる。また、蓋体本体に複数形成された空間をつないで一つの大きな密閉された空間を形成して、その空間内にスピーカーを配置することができる。
さらに、空間内のスピーカーの配置位置も、上記の実施形態で示した空間内の前方寄りの部分には限られず、蓋体内の他の機構部品の配置位置と干渉せず、なるべくスピーカーの前端面と外面プレート内側面との距離が大きくとれる位置に配置することが好ましい。
また、上記例示した炊飯器の具体的な構成は例示に過ぎず、例えば、炊飯器を操作する操作ボタンがタッチパネルで構成されているもの、操作ボタンが蓋体ではなく炊飯器本体に配置されているもの、圧力調整手段を有しておらず圧力炊飯を行わない炊飯器など、各種の炊飯器の蓋体に採用することができる。
以上、本願で開示する蓋体として、炊飯器において、被炊飯物を収容した内鍋の上方を開閉可能に覆う蓋体を例示して説明した。しかし、本願で開示する蓋体の構成、すなわち、蓋体本体に蓋体の上面プレートに対向してスピーカーが配置され、スピーカーの前端面と蓋体の上面プレートの内側面との間に、平面視したときの面積がスピーカーのコーン部面積よりも大きな密閉された空間を備える構成は、被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体であれば、炊飯器以外の各種調理機器の蓋体として用いることができる。
例えば、ホームベーカリー、餅つき器、ピザ焼き器、トースターなどの被調理物が所定の調理容器内に配置されると共に、調理容器の周囲に配置された加熱手段で被調理物を加熱調理する各種の加熱調理器の蓋体として使用することができる。なお、本願で開示する蓋体が用いられる加熱調理器は、被調理物の種類には限定されないため、コーヒーメーカーや給湯器、電気ポット類など、水を暖める広い意味での加熱調理機器の蓋体として、音声情報の報知機能を備えた調理機器に採用することができる。
さらには、ジューサーやミキサー、フードプロセッサーなど、被調理物を加熱する加熱手段を持たない調理機器においても、被調理物が配置される調理空間の上方を覆う蓋体を備え、この蓋体に、音声情報の報知手段としてのスピーカーを配置したものにおいても、上記本願で開示する蓋体の構成を採用することができ、機器の上面に音声透過孔を開口することなく、高い音質で、かつ、大きな音量での音声報知を行うことができる。
なお、炊飯器と比較して、調理機器としての構成や伝達される音声情報自体が比較的簡素な調理機器の場合には、上記炊飯器として例示したような、音声情報を報知する動作モードが選択可能に設けられずに、常に音声情報がユーザに対して報知される構成のものもある。本願で開示する蓋体の構成が、これらの調理機器に採用可能であることは言うまでもない。
本願で開示する蓋体は、調理容器において被調理物が配置されている空間の上方を覆う蓋体として、より高音質で、かつ、大きな音量で各種の情報を音声でユーザに伝達することができる蓋体として有用である。
10 蓋体
10a 上面プレート
10b 蓋体本体
20 炊飯器本体
20a 内鍋収容部
30 内鍋
40 スピーカー
40a コーン部
41 空間
51 リブ(障害物)
52 グラスウールブロック(干渉部材、障害物)

Claims (5)

  1. 被調理物が配置される調理空間の上方を開閉可能に覆う蓋体であって、
    蓋体本体と前記蓋体本体の上面を覆う上面プレートとを備え、
    音声情報を報知するスピーカーが、前記蓋体本体に、前記上面プレートに音声放出面を対向させて配置され、
    前記スピーカーの前端面と前記上面プレートの内側面との間に形成された密閉された空間内に、前記空間内における空気の振動数を変化させる障害物が配置されていることを特徴とする蓋体。
  2. 前記障害物として、前記空間を構成する一つの面から前記空間内に突出して形成されたリブを備えた、請求項1に記載の蓋体。
  3. 前記障害物として、前記空間内に配置されて前記空間内の空気の振動を吸収する干渉部材を備えた、請求項1または2に記載の蓋体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の蓋体と、
    前記調理空間に調理容器が配置される調理器本体とを備え、
    前記調理容器の周囲に配置された加熱手段によって前記調理容器内に収容された前記被調理物を調理することを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の蓋体と、
    被炊飯物を入れる内鍋と、
    前記内鍋を取り出し可能に収容する内鍋収容部を有する炊飯器本体と、
    前記内鍋を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、
    前記蓋体が前記内鍋収容部を開閉可能に覆うことを特徴とする炊飯器。
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