JP5626851B2 - 高周波調理装置 - Google Patents

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Description

本発明は高周波調理装置に関する。
高周波(マイクロ波)で食品の分子を振動させ、それにより食品を内部から加熱する高周波調理装置は、一般的には「電子レンジ」という呼称で親しまれ、家庭の必需品となっている。
最近の高周波調理装置では、加熱中の食品の温度を赤外線温度センサで監視して加熱を制御するものが多くなっている。その例を特許文献1に見ることができる。
特許文献1記載の高周波調理装置は、ターンテーブルレスの食品載置台に載置された食品の温度情報を、加熱室の上方に配置された赤外線温度センサで検出している。また、食品載置台の温度情報を熱電対などの接触式温度センサで検出している。
特開2004−211918号公報
赤外線温度センサで温度を測定する場合、測定対象物との間に障害物が存在すると測定精度が落ちてしまう。オーブン形式の調理装置では、食品から発生する蒸気や、蒸気調理の際の蒸気が障害物となる。特許文献1記載の装置のように食品から赤外線温度センサまでの距離が長いと、赤外線温度センサは食品との間に存在する蒸気の温度を測定してしまい、食品の温度を正確に測定することができなくなる。このことは、加熱室に蒸気を導入して蒸気調理を行う調理装置では特に深刻な問題となる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、加熱室に蒸気が満ちている状態でも物体温度を赤外線温度センサで測定することが可能な高周波調理装置を提供することを目的とする。
本発明の好ましい実施形態によれば、高周波調理装置は加熱室内に蒸気を導入する調理モードを備え、前記加熱室の底部に誘電体製の底トレイがはめ込まれ、前記底トレイの下は高周波が導入されるアンテナ室として構成されるとともに、前記アンテナ室の空間を通して前記底トレイに載置された物体の温度を測定する赤外線温度センサが配置され、前記アンテナ室に配置された回転アンテナには、前記赤外線温度センサの視野を通過する開口部が形成されており、前記回転アンテナは、前記開口部が前記赤外線温度センサの視野に重なる位置で回転停止状態となる
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記赤外線温度センサは前記アンテナ室の外に配置され、前記アンテナ室の底部に形成された貫通孔を通じて温度測定を行う。
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記貫通孔は高周波の漏洩を防ぐ大きさのものである。
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記底トレイには、前記赤外線温度センサによる温度検知位置に目印がつけられている。
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記底トレイには、少なくとも前記赤外線温度センサによる温度検知位置に撥水処理が施されている。
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記底トレイは、少なくとも前記赤外線温度センサによる温度検知位置に傾斜が形成されている。
本発明の好ましい実施形態によれば、蒸気構成の高周波調理装置において、前記底トレイは、前記赤外線温度センサによる温度検知位置が周囲よりも高く形成されている。
本発明によると、赤外線温度センサは加熱室内部から底トレイで仕切られており、底トレイに載置された物体までの空間に蒸気が入り込まないから、加熱室が蒸気で満たされている状況下でも、トレイに載置された物体の温度を正確に測定することができる。また赤外線温度センサは、温度を測定する物体までの距離が一定となるので、測定誤差を小さくすることができる。
本発明に係る高周波調理装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の高周波調理装置を正面から見た概略垂直断面図である。 図1の高周波調理装置を側面から見た概略垂直断面図である。 高周波を分配するアンテナの上面図である。 図1の高周波調理装置のブロック構成図である。
以下、図に基づき本発明の実施形態である高周波調理装置1の構造を説明する。図1において、紙面の上下は高周波調理装置1の上下に一致する。また紙面左側が高周波調理装置1の左側、紙面右側が高周波調理装置1の右側であるものとする。
高周波調理装置1は直方体形状の板金製構造体からなる筐体10を備える。筐体10の内部には一回り小さな直方体形状の板金製構造体からなる加熱室20が設けられる。加熱室20は筐体10の正面側が開口部となっている。筐体10の正面には加熱室20の開口部を開閉する板金製の扉11が設けられる。扉11は下部を支点として垂直面内で回動するものであり、上部のハンドル12を握って手前に引くことにより、図3に示す垂直な全閉位置から水平な全開位置へと90°姿勢変換させることができる。
扉11には加熱室20の内部を見通す窓13が形成される。窓13にはパンチングメタルを2枚のガラス板で挟んだドアスクリーン14がはめ込まれ、透視性を保ちつつ電波漏洩が防がれるようになっている。扉11にはドアスクリーン14以外にも電波漏洩防止対策が施され、加熱室との間には気体漏洩を防ぐガスケットが配置され、また閉鎖状態を保つ附勢装置またはロック装置が設けられるが、それらはいずれも周知技術なので、詳細説明は省略する。
調理中の食材から発生した蒸気や、調理に用いる蒸気が扉11の内面に結露することがある。結露水が滴り落ちて加熱調理器1の設置場所を濡らさないように、扉11の下には露受け15が配置されている。
筐体10には、扉11の右側の部分に操作部16が形成される。筐体10の一部を構成する操作部カバー16aには、操作インターフェースとして、一群の操作キー16bやダイヤル16cが配置されている。操作キー16bの上方には表示装置16dが配置されている。
筐体10は脚部17によってテーブルや台の上に支持される。脚部17は正面側と背面側の左右2箇所ずつに設けられ、4点支持を形成する。
続いて高周波調理装置1の内部構造を説明する。加熱室20の右側の側壁(以下「右側壁」と称する)の外側に給気ファン21が設けられる。給気ファン21は加熱室20の右側壁に形成された図示しない給気口を通じて加熱室20に空気を送り込む。
加熱室20の右側壁の外側には排気ダクト22が設けられる。排気ダクト22の一端は加熱室20の右側壁に形成された図示しない排気口に接続される。排気ダクト22の内部には、前記排気口から少し入り込んだ位置に、湿度センサ71(図5参照)が配置される。
排気ダクト22の吹出口22aは筐体10の天板の上に顔を出す。排気ダクト22にはその中に空気を送り込む排気希釈ファン23が接続されている。排気希釈ファン23が排気ダクト22に空気を送り込むと、吹出口22aから機外に吹き出す空気流が生じる。その空気流により加熱室20の中の気体が吸い出され、空気流により希釈されて、吹出口22aから排出される。
加熱室20の天井部には、サーミスタからなる温度センサ24が配置される。また加熱室20の右側壁と左側壁には、互いに同じ高さで向き合うトレイ受けが上下2組形成される。上段トレイ受け25も下段トレイ受け26も、右側壁または左側壁から突き出すうね状の突部からなる。突部は加熱室20の奥行きの方向に水平に延びる。
食品は、上段トレイ受け25または下段トレイ受け26が支えるトレイまたはラック(図示せず)に支持される。但し、食品が大型である場合とか、鍋のような容器に入れられている場合、また調理用の皿に載せられている場合には、後述する底トレイの上に載置されることもある。
高周波調理装置1は、高周波による加熱、熱風による加熱、蒸気による加熱、及びそれらを混合した加熱が可能となっている。続いて、各加熱手段の構成を説明する。
加熱室20の底部と筐体10の底部の間の空間には、マグネトロン30と、マグネトロン30が生成した高周波を加熱室20に供給する導波管31が配置される。導波管31は加熱室20の底部の下に広がるアンテナ室32に接続する。加熱室20の底部にはガラスやセラミックなどの誘電体からなる底トレイ33がはめ込まれる。底トレイ33はアンテナ室32を加熱室20から隔てるものであって、加熱室20にとっては底板となり、アンテナ室32にとっては天井板となる。
アンテナ室32には回転アンテナ34が配置される。回転アンテナ34はアンテナモータ35の軸35aの上端に取り付けられており、アンテナモータ35により連続回転しつつ加熱室20内の高周波の分布をコントロールする。軸35aにはスイッチカム36が固定され、スイッチカム36には回転位置検知スイッチ37が組み合わせられて、回転アンテナ34の回転位置を知ることができるようになっている。
加熱室20の底部と筐体10の底部の間の空間に電装部品収容部38が設けられ、その中の制御基板に高周波駆動電源72(図5参照)が装着される。高周波駆動電源72もマグネトロン30も高周波加熱時発熱部品、すなわち高周波発振の際かなりの発熱を伴う部品なので、これらを強制空冷する冷却ファン39が筐体10の底部の上に設置される。
冷却ファン39は、ファンケーシング39aと、竪軸の冷却ファンモータ39bと、冷却ファンモータ39bの軸の上端に固定されたシロッコファン39cにより構成される。冷却ファンモータ39bを駆動してシロッコファン39cを回転させると、筐体10の底部に形成された吸気口39d(複数の小孔の集合よりなる)から外部の空気が吸い込まれ、その空気はファンケーシング39aの吐出口39eから水平方向に勢いよく吐出されて高周波加熱時発熱部品を空冷する。
熱風による加熱は、加熱室20の奥の壁の外側に設けられたコンベクションヒータユニット40によって実現される。コンベクションヒータユニット40を構成するのは、加熱室20の奥の壁の外面に固定された皿形の断熱ファンケーシング41と、断熱ファンケーシング41と加熱室20の奥の壁で囲まれた空間に配置されるコンベクションファン42と、コンベクションファン42を回転させるコンベクションモータ43と、コンベクションファン42の外周を囲む環状のコンベクションヒータ44である。
コンベクションファン42は遠心ファンであって、加熱室20の奥の壁の中央に形成された吸気口45から加熱室20の内部の空気を吸い込み、それを外周方向に吐出して、吸気口45を囲む形で加熱室20の奥の壁の計6箇所に形成された噴気口46より加熱室20に噴出させる。コンベクションヒータ44に通電しておけば、コンベクションファン42から吐出される空気が加熱され、噴気口46から熱風が噴き出すことになる。なお吸気口45も噴気口46も、複数の小孔の集合よりなる。
蒸気による加熱を実現するのは、加熱室20の右側壁の外側に設置された蒸気発生装置50である。蒸気発生装置50は飽和蒸気または過熱蒸気を発生することが可能である。
蒸気発生装置50は、正面から見て左右方向に偏平となったハウジング51を有する。ハウジング51の内部にはシーズヒータからなる蒸気発生ヒータ52が設けられている。
ハウジング51には、給水ポンプ53により給水タンク54の水が供給される。またハウジング51には、内部で発生した蒸気を加熱室20に吹き込む水平な蒸気噴出口55が形成されている。
アンテナ室32の底部には貫通孔32aが形成される。そしてアンテナ室32の下には、貫通孔32aを通じて上方に存在する物体の温度測定を行う赤外線温度センサ60が固定される。貫通孔32aは、アンテナ室32からの高周波の漏洩を防ぐことができる大きさとされる。
赤外線温度センサ60は、底トレイ33の中心に比較的近い箇所に配置される。この箇所は回転アンテナ34の中心に比較的近い位置でもある。回転アンテナ34には、図4に示す通り、赤外線温度センサ60の視野を通過する開口部34aが形成されている。回転アンテナ34には、開口部34aの他にも、より小型の開口部34bや切り欠き34cが形成されている。開口部34bと切り欠き34cは高周波が所定パターンで分配されるようにするためのものである。ちなみに回転アンテナ34は、回転状態から回転を停止する場合、必ず開口部34aが赤外線温度センサ60の視野に重なる位置で停止状態となるように構成されている。
高周波調理装置1の制御システムは図5に示す構成となっている。高周波調理装置1全体の制御を行う制御装置70はマイクロコンピュータを中核として構成され、様々な構成要素から出力信号を受け取り、また様々な構成要素に対し制御信号を出力する。
制御装置70に信号を出力する構成要素には、既出の操作部16(表示部16dを除く)、温度センサ24、赤外線温度センサ60、及び湿度センサ71の他、次のものが含まれる。すなわち扉11が開いた状態にあるか閉じた状態にあるかを検知する扉開閉センサ11a、蒸気発生装置50の中の水位を測定する水位センサ50a、及び給水タンク54の中の水位を測定するタンク水位センサ54aである。
制御装置30から制御信号を受けて動作を行う構成要素には、既出の表示部16d、給気ファン22、排気希釈ファン23、アンテナモータ35、冷却ファン39、コンベクションモータ43、コンベクションヒータ44、蒸気発生ヒータ52、給水ポンプ53、及び高周波駆動電源71の他、蒸気発生装置50の中に蒸気発生ヒータ52とは別に設けられた蒸気昇温ヒータ73が含まれる。
続いて高周波調理装置1の動作を説明する。まず扉11を開け、加熱室20の中に被加熱物である食品を入れる。そして扉15を閉じ、操作部16で調理モードその他の条件を入力して調理を開始する。
高周波加熱モードでは、高周波駆動電源72、アンテナモータ35、給気ファン22、冷却ファン39、及び排気希釈ファン23がONになる。高周波駆動電源72がマグネトロン30を発振させることにより高周波が発生し、発生した高周波は導波管31を通じてアンテナ室32に入る。アンテナ室32に入った高周波はアンテナ34に受信された後、底トレイ33を通じて加熱室20に放射される。そして加熱室20内の食品を加熱する。給気ファン22が加熱室20に新鮮な空気を供給することにより、食品から発生する蒸気を含んだ加熱室20内の空気は排気ダクト22に押し出され、排気希釈ファン23の作用で希釈された後、吹出口22aから機外に排出される。
熱風加熱モードでは、給気ファン22がOFF、排気希釈ファン23がONの状態で、コンベクションモータ43とコンベクションヒータ44がONになる。コンベクションモータ43によって回転せしめられるコンベクションファン42が給気口45から加熱室20の内部の空気を吸い込み、それを外周方向に吐出する。コンベクションファン42から吐出された空気はコンベクションヒータ44で加熱されて熱風となり、噴気口46より加熱室20に噴き出して加熱室20内の食品を加熱する。この場合も排気希釈ファン23の作動により、食品から発生する油煙、臭気、蒸気等は排気ダクト22に吸い込まれ、希釈された後、吹出口22aから機外に排出される。
蒸気加熱モードでは、給気ファン22がOFF、排気希釈ファン23がONの状態で、蒸気発生装置50のハウジング51に所定水位まで水が入れられ、ヒータがONになる。蒸気発生ヒータ52のみONの場合は、飽和蒸気が蒸気噴出口55から加熱室20に噴き出す。蒸気発生ヒータ52に加えて蒸気昇温ヒータ73もONの場合は、過熱蒸気が蒸気噴出口55から加熱室20に噴き出す。
飽和蒸気または過熱蒸気を加熱室20に噴射すると、加熱室20内の余分な蒸気は排気ダクト22に排出される。この蒸気は排気希釈ファン23の作用で希釈され、低温化して安全となり、さらに相対湿度が下がって周囲の壁で結露しにくい状態になってから、排気として吹出口22aより機外に排出される。加熱室20内の空気は蒸気で置換され、加熱室20内は酸素濃度の低い状態になるので、酸化による食味の劣化を防ぐことができる。
高周波加熱モード、熱風加熱モード、及び蒸気加熱モードは単独で実行することもできるし、それらを二つないし三つ同時に実行することもできる。また、調理後の食品を冷却する場合などは、給気ファン22と排気希釈ファン23を同時に運転して、加熱室20内の空気を強制的に入れ換えるようにすればよい。
前述の通り食品は、通常の場合、上段トレイ受け25または下段トレイ受け26が支えるトレイまたはラックに支持された状態で調理される。しかしながら、食品を鍋のような調理用の容器に入れた状態で調理を行いたいときもある。そのような場合は、前記トレイまたはラックを取り外し、その後へ、図2、3に示すように容器Cを挿入する。通常、容器Cの底面は平坦であり、底トレイ33に密着する。また通常、容器Cは底トレイ33の中央付近に置かれるので、赤外線温度センサ60の真上に容器Cが来ることになる。
図2、3に示す容器Cは蓋付きの鍋であり、内部には食品Fが出し汁Bと共に入れられている。このように蓋付きの容器Cに入れた状態の食品Fを調理する場合、熱風加熱モードか蒸気加熱モードが選択されることが多いが、容器Cの本体または蓋が誘電体製である場合、あるいは蓋が取り外されている場合には、高周波加熱モードを選択することもできる。
どのような調理モードであれ、加熱を行うと、容器Cの内容物の温度が上昇し、容器C自体も温度上昇する。底トレイ33の中で、容器Cが接している箇所の温度も上昇する。
底トレイ33の中で、容器Cが接している箇所の温度は、アンテナ室32の空間を通して赤外線温度センサ60により測定される。測定値に補正係数を乗じれば、食品Fの温度を知ることができる。補正係数は実験を通じて求めておくと良い。制御装置70は、食品Fの温度が操作部16で設定した所定温度になるように加熱を制御する。
高周波加熱モードでは、赤外線温度センサ60は、回転アンテナ34の開口部34aが視野を通過している間に温度測定を行う。開口部34aは図4の線Aから線Bまでの角度区間で赤外線温度センサ60の視野に重なる。
前述の通り、回転アンテナ34は回転状態から回転停止状態に至るときは、開口部34aが赤外線温度センサ60の視野に重なる位置で停止状態となる。従って、高周波加熱モード以外の調理モードでも、赤外線温度センサ60による温度測定に何ら支障はない。
食品Fから発生する蒸気も、蒸気調理で用いる蒸気も、容器Cの底面と底トレイ33の間には入り込まない。そのため、蒸気による撹乱を受けることなく容器Cの温度を測定することができる。また赤外線温度センサ60と底トレイ33までの距離が一定なので測定誤差が小さくて済む。
赤外線温度センサ60は底トレイ33で加熱室20から遮断されているので、蒸気も、食品から垂れる水分も、油煙も、赤外線温度センサ60に付着しない。このため、赤外線温度センサ60の温度測定が安定する。底トレイ33は熱風からも赤外線温度センサ60を守るので、赤外線温度センサ60に耐熱性は求められない。
加熱室20内の気体が貫通孔32aを通じて漏洩することも、外部の空気が貫通孔32aを通じて加熱室20に侵入することもない。このため、加熱室20に内部に蒸気を満たして行う低酸素調理が可能である。
貫通孔32aは、アンテナ室32からの高周波の漏洩を防ぐことができる大きさとされており、その外側に赤外線温度センサ60が配置されるので、赤外線温度センサ60は高周波によりダメージを与えられることがない。しかしながら、赤外線温度センサ60が高周波によってはダメージを受けない構造のものであるならば、アンテナ室32の外側に置かずとも、アンテナ室32の底部に窪みを形成し、その中に赤外線温度センサ60を収納するといった構成も可能である。
容器Cが加圧または減圧を行う容器である場合、その内部温度を測定することは、通常の高周波調理装置では困難であるが、本発明の高周波調理装置1では、加圧や減圧のため容器Cの密閉度が高くなっていたとしても、それを問題にすることなく内部温度を測定することができる。
容器Cの底部がアルミニウムのような熱伝導率の高い材料で形成されていたとすれば、それだけ精度の高い温度測定を行うことができる。
食品を調理用の皿に載せ、その皿を底トレイ33に載置することもできる。この場合も、皿がアルミニウムのような熱伝導率の高い材料で形成されていたとすれば、それだけ精度の高い温度測定を行うことができる。
調理用の容器や皿を使用することなく、食品を直接底トレイ33に載置して調理を行うこともできる。
以下のように改変を加えたものを高周波調理装置1の実施形態とすることもできる。
底トレイ33には、赤外線温度センサ60による温度検知位置に、目印をつけることができる。使用者は目印が隠れるように容器、皿、あるいは食品そのものを置けば良く、便利である。目印は、印刷、底トレイ33の射出成形金型に施す陰刻や陽刻、シールの貼り付けなど、様々な手法で形成することができる。
底トレイ33には、少なくとも赤外線温度センサ60による温度検知位置に撥水処理を施すことができる。これにより、赤外線温度センサ60による温度検知位置に水分や汚れ
が付着しにくくなり、それらによって赤外線温度センサ60の測定精度が低下するのを避けることができる。撥水処理は、例えばフッ素樹脂(ポリテトラフロオロエチレン)のコーティングで実施できる。
底トレイ33には、少なくとも赤外線温度センサ60による温度検知位置に、傾斜を形成することができる。これにより、赤外線温度センサ60による温度検知位置に液体が溜まりにくくなるので、赤外線温度センサ60の測定精度を維持できる。
底トレイ33は、赤外線温度センサ60による温度検知位置を、周囲よりも高く形成することができる。これにより、赤外線温度センサ60による温度検知位置が、底トレイ33に載置される物体(容器、皿、食品)に密着することになり、蒸気の侵入を確実に阻止することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は高周波調理装置に広く利用可能である。
1 高周波調理装置
10 筐体
11 扉
20 加熱室
30 マグネトロン
31 導波管
32 アンテナ室
32a 貫通孔
33 底トレイ
34 回転アンテナ
34a 開口部
40 コンベクションヒータユニット
50 蒸気発生装置
60 赤外線温度センサ
70 制御装置

Claims (7)

  1. 加熱室内に蒸気を導入する調理モードを備えた高周波調理装置において、
    前記加熱室の底部に誘電体製の底トレイがはめ込まれ、前記底トレイの下は高周波が導入されるアンテナ室として構成されるとともに、前記アンテナ室の空間を通して前記底トレイに載置された物体の温度を測定する赤外線温度センサが配置され
    前記アンテナ室に配置された回転アンテナには、前記赤外線温度センサの視野を通過する開口部が形成されており、前記回転アンテナは、前記開口部が前記赤外線温度センサの視野に重なる位置で回転停止状態となることを特徴とする高周波調理装置。
  2. 前記赤外線温度センサは前記アンテナ室の外に配置され、前記アンテナ室の底部に形成された貫通孔を通じて温度測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の高周波調理装置。
  3. 前記貫通孔は高周波の漏洩を防ぐ大きさのものであることを特徴とする請求項2に記載の高周波調理装置。
  4. 前記底トレイには、前記赤外線温度センサによる温度検知位置に目印がつけられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の高周波調理装置。
  5. 前記底トレイには、少なくとも前記赤外線温度センサによる温度検知位置に撥水処理が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の高周波調理装置。
  6. 前記底トレイは、少なくとも前記赤外線温度センサによる温度検知位置に傾斜が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の高周波調理装置。
  7. 前記底トレイは、前記赤外線温度センサによる温度検知位置が周囲よりも高く形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の高周波調理装置。
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