JP2010261654A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱調理器10の調理庫11内を調理空間11aと加熱空間11bとに通風可能に仕切る仕切板を着脱可能に設けたときに、調理空間11aの上部に下部と比して多くの熱風が導入されないようにする。
【解決手段】加熱調理器10は、調理空間11aと加熱空間11bとを通風可能に仕切る仕切板22を、その上部の被係止部23が調理庫11の上部の係止部13に係止した状態で下部の被係止部24が調理庫11の下部の係止部15に係止可能な位置まで上方に移動させ、仕切板22を下部の被係止部24が調理庫11の下部の係止部15に係止するように下方に移動させることで、仕切板22は調理庫11に着脱可能に取り付けられている。加熱空間11bで生成された熱風は、少なくとも調理庫11の上面と仕切板22の上端との間に形成された上部通風路P1と調理庫11の下面と仕切板22の下端との間に形成された下部通風路P2とから調理空間11aに送出するようにし、仕切板22の上部には上部通風路P1を通過する送風の一部を遮る遮蔽部材25を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、加熱調理器に関する。
特許文献1には、食材を収容して調理する調理空間とこの調理空間に熱風を送る加熱空間とを有する調理庫と、調理庫の調理空間と加熱空間とを通風可能に仕切る仕切板と、調理庫の加熱空間側に回転可能に取り付けられて中心部から吸い込んだ空気を遠心方向に送風して調理庫内の空気を循環させる送風ファンと、調理庫の加熱空間側で送風ファンの外周側に取り付けられて調理庫内を加熱するヒータとを備えた加熱調理器が開示されている。このような加熱調理器においては、調理庫の調理空間内はホテルパン等の調理用のトレイを上下方向に多段状に収容可能となっており、食材は多段状に収容された各トレイに載せられて加熱調理されている。
特開2001−050538号公報
特許文献1の加熱調理器で食材を加熱調理をすると、調理庫内は食材から飛散する水分や油分が付着して汚れるので、調理庫内を定期的に洗浄する必要がある。調理庫内を十分に洗浄するために仕切板を着脱可能にすると、仕切板を調理庫外で細部まで十分に洗浄することができるとともに、調理庫の加熱空間側も洗浄することができる。仕切板を着脱可能にする構造の一例として、調理庫には上面と下面とに仕切板を係止させるための係止突部を設けるとともに、仕切板には上部と下部とに調理庫の係止突部と係止可能な係止孔を設け、仕切板をその上部の係止孔に調理庫の上部の係止突部を挿入して係止させた状態で仕切板の下部の係止孔に調理庫の係止突部を挿入可能な位置まで上方に移動させて、調理庫の下部の係止突部を仕切板の上部の係止孔に挿入させて係止するように仕切板を下方に移動させることで、仕切板を調理庫に着脱可能に取り付けることができる。このように、仕切板を調理庫に着脱可能に取り付けたときに、調理庫の上面と仕切板の上端との間に送風ファンによる送風を通過させるための上部通風路と、調理庫の下面と仕切板の下端との間に送風ファンによる送風を通過させるための下部通風路とを形成するようにすれば、加熱空間で送風ファンとヒータにより生成された熱風が上部通風路と下部通風路とを通って調理空間の上部及び下部に送られるようになる。しかし、調理庫に上記のように仕切板を着脱可能に取り付けたときには、調理庫の係止突部を仕切板の下部の係止孔に挿入可能な位置まで仕切板を上方に移動させてから下方に移動させるので、上部通風路が下部通風路より広くなっていた。そのために、加熱空間で生成された熱風は下部通風路と比して上部通風路から多く調理空間内に送られることになり、調理庫内の食材は下部に収容されたトレイに載せたときと上部に収容されたトレイに載せたときとで加熱の程度に差が生じることとなっていた。本発明はこのような問題を解決することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、食材を収容して調理する調理空間とこの調理空間に熱風を送る加熱空間とを有する調理庫と、調理庫の調理空間と加熱空間とを通風可能に仕切る仕切板と、調理庫の加熱空間側に回転可能に取り付けられて中心部から吸い込んだ調理空間内の空気を遠心方向に送風して調理庫内の空気を循環させる送風ファンと、調理庫の加熱空間側で送風ファンの外周側に取り付けられて調理庫内を加熱するヒータとを備え、調理庫には上面と下面とに仕切板を取り付けるための凸部または凹部よりなる係止部が設けられ、仕切板には上部と下部とに調理庫の各係止部と係止可能な凹部または凸部よりなる被係止部が設けられ、仕切板をその上部の被係止部が調理庫の上部の係止部に係止した状態で下部の被係止部が調理庫の下部の係止部に係止可能な位置まで上方に移動させ、仕切板を下部の被係止部が調理庫の下部の係止部に係止するように下方に移動させることで仕切板は調理庫に着脱可能に取り付けられ、送風ファンによる送風を少なくとも調理庫の上面と仕切板の上端との間に形成された上部通風路と調理庫の下面と仕切板の下端との間に形成された下部通風路とから調理空間に送出するようにした加熱調理器であって、仕切板の上部には上部通風路を通過する送風の一部を遮る遮蔽部材を設けたことを特徴とする加熱調理器を提供するものである。
上記のように構成した加熱調理器においては、仕切板を取り外して調理庫内を洗浄するために、調理庫には上面と下面とに仕切板を取り付けるための凸部または凹部よりなる係止部が設けられ、仕切板には上部と下部とに調理庫の各係止部と係止可能な凹部または凸部よりなる被係止部が設けられ、仕切板をその上部の被係止部を調理庫の上部の係止部に係止させた状態で下部の被係止部を調理庫の下部の係止部に係止可能な位置まで上方に移動させ、仕切板を下部の被係止部を調理庫の下部の係止部に係止させるように下方に移動させることで、仕切板は調理庫に着脱可能に取り付けられるようになる。
このような加熱調理器においては、送風ファンによる送風を少なくとも調理庫の上面と仕切板の上端との間の上部通風路と調理庫の下面と仕切板の下端との間の下部通風路から調理空間に送出するようにしたときに、仕切板の上部の被係止部を調理庫の上部の係止部に係止させた状態で下部の被係止部を調理庫の下部の係止部に係止可能な位置まで仕切板を上方に移動させてから下方に移動させて取付ける必要がある。そのために、上部通風路が下部通風路より広くなり、調理空間の上部は下部と比して多くの熱風が導入されやすくなるが、仕切板の上部には上部通風路を通過する送風の一部を遮る遮蔽部材が設けられているので、調理空間の上部は下部と比して多くの熱風が導入れるようなことがなく、調理空間内に食品を上下方向で多段状に収容したときに上部に収容したものと下部に収容したものとで加熱の程度に差が生じにくくなる。
第1実施形態の加熱調理器の平面断面図である。 図1のA−A線における断面図である。 図1のB−B線における断面図である 図1のC−C線における断面図である ファンカバーの斜視図である。 制御装置のブロック図である。
以下、本発明に係る加熱調理器の一実施形態を図面を用いて説明する。本実施形態の加熱調理器10は、食材を収容して調理する調理空間11aとこの調理空間11aに熱風を送る加熱空間11bとを有する調理庫11と、調理庫11の調理空間11aと加熱空間11bとを通風可能に仕切る仕切板(ファンカバー)22と、調理庫11の加熱空間11b側に回転可能に取り付けられて中心部から吸い込んだ調理空間11a内の空気を遠心方向に送風して調理庫11内の空気を循環させる送風ファン20と、調理庫11の加熱空間11b側で送風ファン20の外周側に取り付けられて調理庫11内を加熱するヒータ30とを備えている。この加熱調理器10において、調理庫11には上面と下面とに仕切板22を取り付けるための係止部(係止突起)13、15が設けられ、仕切板22には上部と下部とに調理庫11の各係止部13、15と係止可能な被係止部(係止孔)23、24が設けられ、仕切板22をその上部の被係止部23が調理庫11の上部の係止部13に係止した状態で下部の被係止部24が調理庫11の下部の係止部15に係止可能な位置まで上方に移動させ、仕切板22を下部の被係止部24が調理庫11の下部の係止部15に係止するように下方に移動させることで、仕切板22は調理庫11に着脱可能に取り付けられている。この加熱調理器10においては、送風ファン20による送風を少なくとも調理庫11の上面と仕切板22の上端との間に形成された上部通風路P1と調理庫11の下面と仕切板22の下端との間に形成された下部通風路P2とから調理空間11aに送出するようにし、仕切板22の上部には上部通風路P1を通過する送風の一部を遮る遮蔽部材(遮蔽板)25を設けた。以下に、この加熱調理器10について詳述する。
加熱調理器10は、ケーシング10a内に調理庫11と、送風ファン20と、ヒータ30と、蒸気発生装置40と、温度センサ50と、給排気ダクト60と、制御装置70とを備えている。
図1及び図2に示すように、調理庫11は、食材を収容して加熱するためのものであり、前面の一部が開口して周囲を断熱材に覆われた箱形をしている。調理庫11の前面の開口には、耐熱性ガラスの窓を備えた断熱扉12が開閉自在に設けられている。なお、断熱扉12には、扉の開放を検知する扉センサ12aが設けられている。調理庫11は、食材を収容して調理する調理空間11aとこの調理空間11aに熱風を送る加熱空間11bとを有しており、これら調理空間11aと加熱空間11bとは、送風ファン20の吸込口側を通風可能に覆うファンカバー(仕切板)22により通風可能に仕切られている。調理庫11には、調理空間11aと加熱空間11bとを仕切る位置の上面に、ファンカバー22を着脱可能に取り付けるための棒状の係止突起(係止部)13が設けられている。調理庫11には、調理空間11aと加熱空間11bとを仕切る位置の下面に、ファンカバー22の下端を調理庫11の下面と隙間を設けて取り付けるための略半球状の凸部14と、この凸部14の上端にファンカバー22を着脱可能に取り付けるための棒状の係止突起(係止部)15が設けられている。
図2に示すように、調理空間11aの左右両端側には、ホテルパン等のトレイTを上下方向に多段状に収容するための一対の支持枠16が着脱可能に取り付けられている。この支持枠16は、調理空間11aの左右両端側の上面と下面とに設けられた取り付け用の棒状の突起17、18に係止されて調理庫11に着脱可能に取り付けられている。
図1に示すように、送風ファン20は、調理庫11内の空気を循環させるものであり、シロッコファン等の遠心ファンが用いられている。図3に示すように、送風ファン20は、調理庫11の左側面で加熱空間11b側に回転可能に取り付けられており、送風ファン20は、ファンモータ21を駆動して回転させると調理空間11a側から吸い込んだ空気を遠心方向に吐出する。なお、ファンモータ21には、供給電源の周波数を検出する周波数センサ21aが設けられている。
図4に示すように、調理庫11内には送風ファン20の吸込口側に長方形の板状のファンカバー(仕切板)22が着脱可能に取り付けられており、このファンカバー22は、送風ファン20に異物の進入を阻止するとともに、調理庫11を調理空間11aと加熱空間11bとに通風可能に仕切るものである。図4及び図5に示すように、ファンカバー22には、中心部に多数の通風孔22aが形成されており、これら通風孔22aは調理空間11aの空気を加熱空間11bの送風ファン20に送るものである。また、ファンカバー22には、調理庫11の前面側と後面側の両側で上下方向に多数の送風孔22bが形成されており、これら送風孔22bは送風ファン20による送風を調理空間11a側に送るものである。長方形をしたファンカバー22には、その四辺を調理空間11a側に折り曲げた折曲部が形成されており、ファンカバー22の上下の各折曲部には、調理庫11の係止突起13、15と係止可能な係止孔(被係止部)23、24が穿設されている。ファンカバー22の上部には、後述する調理庫11の上面とファンカバー22の上端との間に形成された上部通風路P1を通過する送風の一部を遮る遮蔽板25が設けられている。
このファンカバー22を調理庫11に取り付けるには、ファンカバー22をその上部の係止孔23に調理庫11の上部の係止突起13を挿入して係止した状態でファンカバー22の下部の係止孔24に調理庫11の下部の係止突起15を挿入可能な位置まで上方に移動させ、ファンカバー22を下部の係止孔24に調理庫11の下部の係止突起15を挿入して係止させるようにしてファンカバー22の下端が調理庫11の下部の凸部14の上端と当接するまで下方に移動させて、ファンカバー22は調理庫11に着脱可能に取り付けられている。ファンカバー22が調理庫11内に取り付けられた状態では、ファンカバー22は調理庫11の左右両側面を除く各面との間に隙間を設けて通風路が形成されるように取り付けられている。この通風路は、調理庫11の上面とファンカバー22の上端との間に形成された上部通風路P1と、調理庫11の下面とファンカバー22の下端との間に形成された下部通風路P2と、調理庫11の前面とファンカバー22の前端との間に形成された前部通風路P3と、調理庫11の後面とファンカバー22の後端との間に形成された後部通風路P4とからなる。
ヒータ30は、調理庫11内を加熱するものであり、シーズヒータ等の周知の電気式ヒータが用いられている。図3に示すように、ヒータ30は、調理庫11の左側面で加熱空間11b側に送風ファン20の外周側に環状に取り付けられている。送風ファン20により調理庫11内の空気を循環させた状態でヒータ30を作動させると、送風ファン20は調理空間11aの空気を吸い込んで遠心方向に送風し、送風ファン20による遠心方向の送風がその外周側に取り付けられたヒータ30を通過するときに加熱されて熱風となり、この熱風は各通風路P1〜P4と多数の送風孔22bから調理空間11aに送られる。
蒸気発生装置40は、調理庫11内に蒸気を送出するものであり、図1及び図2に示すように、調理庫11の左側となる位置でケーシング10a内に設けられている。蒸気発生装置40は、筒形状の蒸発容器内に収容した導電性の加熱体を電磁誘導加熱により発熱させて蒸気を発生させるものである。蒸気発生装置40の蒸気の送出口は、調理庫11の加熱空間11b側となる左側面の後面側上部でヒータ30の外周側となる位置に形成された蒸気の導入口11cに蒸気の送出筒を介して接続されている。送風ファン20とヒータ30とを作動させた状態では、蒸気の導入口11cから導入される蒸気は、送風ファン20とヒータ30とにより生成される熱風とともに調理空間11aに送られる。
温度センサ50は、調理庫11内の温度を検出するものであり、例えば熱電対が用いられている。図3に示すように、温度センサ50は、調理庫11の加熱空間11b側となる左側面の前面側上部でヒータ30の外周側となる位置に取り付けられている。温度センサ50は、送風ファン20を回転させたときの送風方向において蒸気の導入口11cより下流側に配置されており、調理庫11の左側面には、温度センサ50の蒸気の導入口11c側に遮蔽板51が取り付けられている。遮蔽板51は、左側面から調理庫11側に突出するL形をした板部材よりなり、蒸気の導入口11cから導入される蒸気が送風ファン20による送風に乗って温度センサ50に直接吹き付けられないようにするとともに、蒸気の導入口11cから蒸気と共に導入される水滴が送風ファン20による送風に乗って温度センサ50に当たらないようにするものである。また、遮蔽板51は、温度センサ50のヒータ30側となる位置を遮っているので、温度センサ50はヒータ30の放射熱を検出しにくくなっている。
給排気ダクト60は、調理庫11内に空気を供給及び排出するためのものであり、給排気筒61と、この給排気筒61内に設けられたバタフライ弁よりなるダンパー62と、ダンパー62を回転させるダンパー用モータ63とからなる。図2及び図3に示すように、給排気筒61は、調理庫11の加熱空間11b側となる左側面に形成された給排気口11dに接続されている。なお、給排気口11dは、送風ファン20の背面側となる位置に形成されている。ダンパー62は、給排気筒61の中間部に回転可能に設けられており、ダンパー用モータ63の作動により開度を変化させることで給排気筒61内を空気の通過量を調整するものである。この加熱調理器10において送風ファン20を回転させて加熱調理をしているときに、給排気筒61内を通風可能となるようにダンパー62を開放すると、調理庫11外の外気が送風ファン20の回転により給排気筒61を通って調理庫11内に導入される。また、この加熱調理器10において送風ファン20を回転させずに加熱調理をしているときに、給排気筒61内を通風可能となるようにダンパー62を開放すると、調理庫11内の空気は蒸気発生装置40により供給された蒸気または調理空間11aに収容された食材から発生する蒸気により給排気筒61を通って調理庫11外に排出される。また、調理庫11の下面には、内部の水を排出するための排水口11eが設けられており、排水口11eには、調理庫11外に排水するための排水管64が接続されている。この排水管64の先端側に接続された排水用タンク65内には、温度センサ66が設けられており、温度センサ66は水とともに排出される蒸気の温度を検出するためのものである。
制御装置70はマイクロコンピュータを備えており、図6に示すように、扉センサ12a、ファンモータ21、周波数センサ21a、ヒータ30、蒸気発生装置40、温度センサ50、ダンパー用モータ63及び温度センサ66とに接続されている。制御装置70は、図示しないメモリに調理プログラムを記憶しており、この調理プログラムに基づいてファンモータ21、ヒータ30、蒸気発生装置40及びダンパー用モータ63の作動を制御している。具体的には、制御装置70は、温度センサ50の検出温度から調理プログラムに基づく所定温度となるようにヒータ30の作動を制御する。また、制御装置70は、温度センサ66の検出温度から調理プログラムに基づく所定量の蒸気量となるように蒸気発生装置40の作動とダンパー用モータ63の作動を制御する。
制御装置70は、扉センサ12aにより断熱扉12が開放されたことの検出が入力されると、ダンパー用モータ63を作動させてダンパー62を閉止させるように制御している。加熱調理器10においては、調理庫11の断熱扉12を閉めて送風ファン20とヒータ30とを用いた熱風と蒸気発生装置40により導入する蒸気とによる加熱調理をしているときに、調理庫11内の蒸気量の調節のためにダンパー62を開放して外気を導入することがあるが、調理庫11の断熱扉12を開けると調理庫11の前面開口から熱風が吹き出さないように送風ファン20の作動を停止するように制御されている。このとき、調理庫11内の蒸気を含んだ熱風は、送風ファン20を停止したことで給排気筒61を通過して調理庫11外に送られることになるが、制御装置70は、扉センサ12aによる断熱扉12の開放の検出の入力によりダンパー62を閉止させるように制御している。これにより、ダンパー62に用いられている耐熱温度の低いパッキン等の樹脂部材が、調理庫11内から排出される蒸気及び高温の熱風により変形したり破損したりすることがなくなる。
また、制御装置70は他の制御において、温度センサ50により所定温度(例えば200℃)より低い検出温度の入力があり、扉センサ12aにより断熱扉12が開放されたことの検出が入力されると、ダンパー用モータ63を作動させてダンパー62を開放させるように制御し、温度センサ50により所定温度(例えば200℃)以上の検出温度の入力があり、扉センサ12aにより断熱扉12が開放されたことの検出が入力されると、ダンパー用モータ63を作動させてダンパー62を閉止させるように制御している。
上述したように、加熱調理器10においては、調理庫11の断熱扉12を閉めて送風ファン20とヒータ30とを用いた熱風と蒸気発生装置40により導入する蒸気とによる加熱調理をしているときに、調理庫11内の蒸気量の調節のためにダンパー62を開放して外気を導入することがあるが、調理庫11の断熱扉12を開けると調理庫11の前面開口から熱風が吹き出さないように送風ファン20の作動を停止するように制御されている。このとき、調理庫11内の蒸気を含んだ熱風は、送風ファン20を停止したことで給排気筒61を通過して調理庫11外に送られることになるが、制御装置70は、温度センサ50により所定温度(例えば200℃)以上となる検出温度の入力と、扉センサ12aによる断熱扉12の開放の検出の入力とに基づいて、ダンパー62を閉止させるように制御している。これにより、調理庫11内が所定温度(例えば200℃)より高いときに断熱扉12を開放しても、調理庫11内はダンパー62の閉止により給排気筒61から食材のにおいを排出するための換気を実行できないが、ダンパー62は調理庫11内から排出される蒸気及び高温の熱風により変形したり破損することない。また、調理庫11内が所定温度(例えば200℃)以下のときに断熱扉12を開放すると、調理庫11内はダンパー62の開放により給排気筒61から食材のにおいを排出するための換気を実行することができ、このとき、ダンパー62は調理庫11内から排出される蒸気及び比較的低温の熱風により変形したり破損することない。
また、制御装置70は他の制御において、調理プログラムに基づいて蒸気発生装置40を作動させずに加熱調理をする、例えばヒータ30による加熱、または送風ファン20とヒータ30との熱風による加熱により調理を実行しているときに、扉センサ12aにより断熱扉12が開放されたことの検出が入力されると、ダンパー用モータ63を作動させてダンパー62を開放させるように制御している。このような加熱調理器10においては、制御装置70は、蒸気発生装置40の非作動状態で加熱調理をしているときに扉センサ12aによる断熱扉12の開放の検出の入力に基づきダンパー62を開放させるように制御しているので、ダンパー62に用いられている耐熱温度の低いパッキン等の樹脂部材が、調理庫11内から排出される蒸気により変形したり破損したりすることがなくなる。
また、制御装置70は、周波数センサ21aによりファンモータ21に供給される電力の周波数を検出して、検出した周波数によってダンパー62の開度を調整するように制御している。この制御を詳述すると、ファンモータ21は誘導モータを用いたものであるときに、ファンモータ21の回転数は電源周波数により異なる。ファンモータ21の回転数が異なると、調理庫11内に給排気筒61から導入される外気の量が異なってくる。そこで、制御装置70は、周波数センサ21aによりファンモータ21に供給される電力の周波数が50Hzか60Hzかを検出し、周波数が60Hzのときには周波数が50Hzのときより外気の導入量が多くなるので、周波数が60Hzのときには周波数が50Hzのときよりダンパー62の開度を小さくするように制御している。
上記のように構成した加熱調理器10の作動について説明する。加熱調理器10においては、制御装置70は調理プログラムに基づいて調理庫11内が所定温度として例えば200℃で所定の蒸気量となるようにファンモータ21、ヒータ30、蒸気発生装置40及びダンパー用モータ63の作動を制御している。このとき、調理庫11の加熱空間11bにおいては、送風ファン20による送風がヒータ30を通過することで熱風となり、この熱風は蒸気発生装置40により供給された蒸気と共に調理庫11とファンカバー22との間に形成された各通風路P1〜P4と各送風孔22bを通って調理空間11a内に送出され、調理空間11a内で上下方向に多段状に収容されたトレイTに載せた食品を加熱する。
このように構成した加熱調理器10において、調理庫11内で食材を加熱調理をすると、調理庫11内は食材から飛散する水分や油分が付着して汚れるので、調理庫11内を定期的に洗浄する必要がある。本発明の加熱調理器10は、調理庫11内を十分に洗浄するために、トレイTを支持する左右の支持枠16とファンカバー22とを着脱可能にしてある。これにより、調理庫11内を調理空間11aだけでなく加熱空間11bを含めて細部まで十分に洗浄すること、支持枠16とファンカバー22とを調理庫11外に取り出して細部まで十分に洗浄することが可能となる。
この加熱調理器10は、調理庫11にファンカバー22を着脱可能にするために、調理庫11には上面と下面とにファンカバー22を係止させるための係止突起13、15を設けるとともに、ファンカバー22には上部と下部とに調理庫11の係止突起13、15と係止可能な係止孔23、24を設けている。この加熱調理器10において、調理庫11内にファンカバー22を取り付けるには、ファンカバー22をその上部の係止孔23に調理庫11の上部の係止突起13を挿入して係止させた状態でファンカバー22の下部の係止孔24に調理庫11の下部の係止突起15を挿入可能な位置まで上方に移動させて、ファンカバー22の下部の係止孔24に調理庫11の下部の係止突起15を挿入させて係止するようにファンカバー22を下方に移動させ、ファンカバー22の下端を調理庫11の下部に設けた凸部14の上端と当接支持させることで、ファンカバー22を調理庫11内に着脱可能に取り付けることができる。
このようにした加熱調理器10において、調理庫11内にファンカバー22を着脱可能に取り付けたときには、調理庫11の上面とファンカバー22の上端との間に送風ファン20による送風を通過させるための上部通風路P1と、調理庫11の下面とファンカバー22の下端との間に送風ファン20による送風を通過させるための下部通風路P2と、調理庫11の前面及び後面とファンカバー22の前端及び後端との間に前部通風路P3及び後部通風路P4とが形成されており、加熱空間11bで送風ファン20とヒータ30により生成された熱風がファンカバー22の送風孔22bと各通風路P1〜P4とを通って調理空間11aに送られるようになる。上述したようにファンカバー22を調理庫11に着脱可能に取り付けたときには、ファンカバー22の下部の係止孔24に調理庫11の係止突起15を挿入可能な位置までファンカバー22を上方に移動させてから下方に移動させて取り付けなければならない。そのため、上部通風路P1が下部通風路P2より広くなり、調理空間11aの上部は下部と比して多くの熱風が導入されやすくなるが、ファンカバー22の上部には上部通風路P1を通過する送風の一部を遮る遮蔽板25が設けられているので、調理空間11aの上部は下部と比して多くの熱風が導入されるようなことがない。これにより、調理庫11内の食材は調理空間11aの上部及び下部に収容されたトレイTとで加熱の程度に差が生じることがない。
上記の実施形態においては、調理庫11の上面と下面には係止部として棒状の係止突起13、14を設け、ファンカバー22の上部と下部には被係止部として係止孔23、24を設けたが、本発明はこれに限られるものでなく、調理庫11の上面と下面には係止部として凹部よりなる係止凹部を設け、ファンカバー22の上部と下部には被係止部として凸部よりなる係止突起を設けるようにしてもよく、このようにしたときも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
10…加熱調理器、11…調理庫、11a…調理空間、11b…加熱空間、13、15…係止部(係止突起)、20…送風ファン、22…仕切板(ファンカバー)、23、24…被係止部(係止孔)、25…遮蔽部材(遮蔽板)、30…ヒータ。

Claims (1)

  1. 食材を収容して調理する調理空間とこの調理空間に熱風を送る加熱空間とを有する調理庫と、
    前記調理庫の調理空間と加熱空間とを通風可能に仕切る仕切板と、
    前記調理庫の加熱空間側に回転可能に取り付けられて中心部から吸い込んだ空気を遠心方向に送風して前記調理庫内の空気を循環させる送風ファンと、
    前記調理庫の加熱空間側で前記送風ファンの外周側に取り付けられて前記調理庫内を加熱するヒータとを備え、
    前記調理庫には上面と下面とに前記仕切板を取り付けるための凸部または凹部よりなる係止部が設けられ、
    前記仕切板には上部と下部とに前記調理庫の各係止部と係止可能な凹部または凸部よりなる被係止部が設けられ、
    前記仕切板をその上部の被係止部が前記調理庫の上部の係止部に係止した状態で前記下部の被係止部が前記調理庫の下部の係止部に係止可能な位置まで上方に移動させ、前記仕切板を前記下部の被係止部が前記調理庫の下部の係止部に係止するように下方に移動させることで前記仕切板は前記調理庫に着脱可能に取り付けられ、
    前記送風ファンによる送風を少なくとも前記調理庫の上面と前記仕切板の上端との間に形成された上部通風路と前記調理庫の下面と前記仕切板の下端との間に形成された下部通風路とから前記調理空間に送出するようにした加熱調理器であって、
    前記仕切板の上部には前記上部通風路を通過する送風の一部を遮る遮蔽部材を設けたことを特徴とする加熱調理器。
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