JP2018199550A - パネル施工装置 - Google Patents

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Shuichi Nagakami
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Abstract

【課題】吸着パッドの負圧作用でパネルを吸着保持して運搬や据え付けを行う装置において、簡素、かつ省スペースの構造ながらパネルの倒れを確実に防止することができるパネル倒れ防止手段を備えたパネル施工装置を提供する。【解決手段】吸着パッド50で吸着保持したパネル1の側方においてパネル1の厚さ方向に伸縮可能な挿入部681と、挿入部681の先端部から直角に屈曲して延び挿入部681を回転軸として回転する爪部682とを有するL字状の保持爪68を備え、回転した爪部682が、吸着パッド50が吸着保持するパネル1の表面1aと反対側の裏面1bに対向する構造のパネル倒れ防止手段60Bを具備する。【選択図】図12

Description

本発明は、パネルを運搬し、運搬したパネルを所定箇所に据え付ける際に用いて好適なパネル施工装置に関する。
建築物の内装あるいは外装にパネルを用いる場合がある。建築用パネルとしては、近年、断熱材からなる芯材を鋼板等の金属板で挟み込んだ金属サンドイッチ断熱パネルが普及しており、特に大型冷凍・冷蔵倉庫や工場棟の外壁材や内壁材あるいは間仕切りなどに需要が増加している。この種のパネルを多用して建築物を建てるにあたっては、パネル枚数を少なくして省エネルギーを図るなどの観点から、大きさが例えば長さ10m以上、厚さが最大で300mm程度といったような長大なパネルを用いる傾向にあり、これに伴ってパネルの重さも300kg程度と重くなる。このため、施工現場でのパネルの据え付け作業は、従来の人力作業では施工性が悪く、危険が伴うことに加えコスト面でも不利となることから、例えばクレーン等の機械を使用して据え付けることが行われている。
また、パネルを保持する装置として、負圧作用でパネルを吸着保持する真空チャック式の吸着パッドが知られている(特許文献1、2参照)。特許文献2においては、内装材の落下を防止する支持部材および内装材を両側から把持する把持部材が記載されている。
特開2007−8592号公報 特開平8−282989号公報
特許文献2に示される装置は、立てた状態の内装材の下端を支持部材が受ける構成となっており、支持部材で内装材の落下が防止される。一方、把持部材で内装材を両側から把持することで内装材の前方への倒れが防止可能と思料される。しかし、把持部材で内装材を把持する構造では、前方に倒れが生じた際に内装材の前方には内装材を受けるものがないため、摩擦による倒れ防止の作用に頼ることになり、倒れを確実に防止する上で不十分な面があった。したがって倒れを防止するためには強い力で把持部材により内装材を把持する必要が生じ、結果として構造や装置の大型化や複雑化を招来しやすいという問題が生じる。また、幅の大きなパネルには適用しにくいものである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、吸着パッドの負圧作用でパネルを吸着保持して運搬や据え付けを行う装置において、簡素、かつ省スペースの構造ながらパネルの倒れを確実に防止することができるパネル倒れ防止手段を備えたパネル施工装置を提供することを目的とする。
本発明のパネル施工装置は、パネルを所定箇所に運搬して施工するパネル施工装置であって、自走式昇降機の昇降部に着脱可能に固定されるベースと、前記ベースに、水平なX軸および鉛直なZ軸を有する継手部材を介して回転可能に支持されるフレームと、前記フレームに設けられ、負圧作用で前記パネルの吸着面に吸着して該パネルを吸着保持する吸着パッドと、前記フレームを、前記X軸を軸に回転させるX軸駆動手段と、前記フレームを、前記Z軸を軸に回転させるZ軸駆動手段と、前記継手部材の回転作用によって立てられた状態の前記パネルの側端部に対し係脱可能に係合するパネル倒れ防止手段と、前記継手部材の回転作用によって立てられた状態の前記パネルの下端部に対し係脱可能に係合するパネル落下防止手段と、を備え、前記パネル倒れ防止手段は、前記パネルの側方において該パネルの略厚さ方向に伸縮可能な伸縮部と、前記伸縮部の先端部から略直角に屈曲して延び、前記伸縮部を回転軸として回転する爪部と、を有し、前記伸縮部が伸びた状態で、回転した前記爪部が前記パネルの前記吸着面と反対側の面に対向することを特徴とする。
本発明によれば、吸着パッドで吸着保持したパネルを継手部材を用いて立てた状態とすることができ、その状態で自走式昇降機によりパネルを運搬することができる。また、施工箇所ではパネルの姿勢を継手部材の回転作用で制御してパネルを据え付けることができる。パネルを立てて運搬中には、パネル倒れ防止手段をパネルの側端部に係合させ、パネル落下防止手段をパネルの下端部に係合させる。ここで、吸着パッドに真空抜け等の不具合が生じると、吸着パッドからパネルが落下するおそれがある。しかし本発明によれば、パネルの倒れがパネル倒れ防止手段で防止され、パネルの落下がパネル落下防止手段で防止される。したがって吸着パッドからパネルが万一外れても、倒れや落下といった事故を防止することができ、安全性が確保される。
本発明のパネル倒れ防止手段は、伸縮部を伸ばし、爪部を回転させてパネルに対向させることで、パネルの側端部に係合し、パネルの倒れを防止する。爪部は、パネルにおける吸着パッドの吸着面と反対側の面に対向し、これによりパネルに倒れが生じてもパネルが爪部で受けられ、倒れが確実に防止される。パネル倒れ防止手段は、伸縮部を備え、伸縮部を軸に爪部が回転するため省スペースであり、簡素な構造である。
本発明の前記パネル落下防止手段の形態としては、前記パネルの前記下端部に対し、該パネルの前記片面側に位置する退避位置と、該退避位置から回転して該下端部の下面に対向する落下防止位置の2位置に位置付けられるストッパ爪と、該ストッパ爪を回転駆動する回転駆動手段と、を有する形態が挙げられる。
また、本発明の前記パネル落下防止手段の他の形態としては、前記パネル落下防止手段は、前記パネルの下端部に着脱自在に係合するストッパ部材と、前記ストッパ部材を吊り下げ状態に支持する線条部材と、前記線条部材を巻き取ったり巻き出したりして該線条部材の巻き出し長さを調整する巻き取り手段と、を有する形態が挙げられる。
本発明は、前記継手部材は、前記X軸および前記Z軸に直交するY軸を有するとともに、該Y軸を軸に前記フレームを回転させるY軸駆動手段を備える形態を含む。この形態によれば、Y軸を軸にパネルの姿勢を制御することができ、パネルの姿勢制御をより高精度に行うことができるとともに、人力の手間をより省くことができる。
また、本発明は、複数の前記吸着パッドに接続されて負圧を発生させる負圧回路が少なくとも2系統に分離されている形態を含む。この形態では、例え1つの負圧回路につながる吸着パッドがパネルから外れたとしても、他の系統の負圧回路につながる吸着パッドがパネルを吸着保持することにより、吸着パッドによる吸着保持は維持され、安全性が確保される。
本発明によれば、吸着パッドの負圧作用でパネルを吸着保持して運搬や据え付けを行う装置において、簡素、かつ省スペースの構造ながらパネルの倒れを確実に防止することができるパネル倒れ防止手段を備えたパネル施工装置が提供されるといった効果を奏する。
本発明のパネル倒れ防止手段が適用可能なパネル施工装置の一実施形態を示す斜視図である。 同パネル施工装置の斜視図である。 同パネル施工装置の上面図である。 同パネル施工装置の内側の斜視図である。 同パネル施工装置を装着したフォークリフトでパネルを運搬する状態を示す側面図である。 パネルの一例を示す斜視図である。 同パネル施工装置が具備する継手部材を示す斜視図である。 同パネル施工装置が具備するパネル倒れ防止手段を示す斜視図である。 同パネル施工装置が具備するパネル落下防止手段を示す斜視図である。 パネル倒れ防止手段の作用を示す正面図である。 パネル落下防止手段の作用を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るパネル落下防止手段の作用を示す上面図である。 一実施形態のパネル落下防止手段の斜視図であって、(a)退避位置にある状態、(b)倒れ防止位置にある状態を示す。 他の実施形態のパネル倒れ防止手段を示す側面図である。 他の実施形態のパネル落下防止手段でパネルを支持している状態を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態が適用されるパネル施工装置2によって建材用のパネル1を水平に保持している状態を示しており、図2〜図4はパネル施工装置2を示している。図5はパネル施工装置2を装着したフォークリフト(自走式昇降機)100によってパネル1を運搬する状態を示している。
[1]パネル
パネル1は、例えば各種倉庫や工場等の建築物の内装、外装あるいは間仕切り等に用いられる長方形状の壁パネルであり、図6に示すように、幅方向に延びる一対の平行な短辺側の端縁1cと縦方向(長手方向)に延びる一対の平行な長辺側の端縁1dで外形が形成されている。パネル1のサイズは、例えば幅が900mm程度、長さが5〜12m、厚さが50〜200mm程度のものである。パネル1は、例えば断熱材からなる芯材を鋼板等の金属板で挟み込んだ金属サンドイッチ断熱パネル等とされるが、本発明でのパネルはこれに限定されない。
[2]パネル施工装置の構成
パネル施工装置2は、ベース21を有している。ベース21は、図5に示すようにフォークリフト100のフォーク(昇降部)101に着脱可能に固定される。フォーク101は、ベース21の下面に設けられた角筒からなる左右一対のフォーク固定部211内に挿入され、このフォーク固定部211がフォーク101に固定される。ベース21上には、パネル施工装置2の動作を制御する制御ボックス23が固定されている。
フォークリフト100のフォーク101に固定されたベース21の先端面(フォークリフト100の前方に向く面)には、ブラケット24を介して2軸の継手部材30が取り付けられている。図1においてX・Y・Zで示す座標軸は、X方向が一水平方向、Z方向が鉛直方向、Y方向がX、Zに直交する水平方向を示しており、継手部材30は、図1においてX方向を回転軸とするX軸31と、Z方向を回転軸とするZ軸32を有している。図1に示すパネル1は、短辺側の端縁1cをX方向と平行にし、長辺側の端縁1dをY方向と平行にした水平な状態でパネル施工装置2に保持されている。
図7に示すように、継手部材30は、Z軸32がブラケット24に回転可能に支持され、Z軸32にX軸31が回転可能に支持されている。Z軸32はモータ322およびギヤ323を備えるZ軸駆動手段321で回転駆動され、X軸31はモータ312およびギヤ313を備えるX軸駆動手段311で回転駆動される。
継手部材30のX軸31は円盤状であり、このX軸31の先端面に、角筒状の長尺なフレーム40が図1においてY方向に延びる状態に支持されている。フレーム40は長手方向のほぼ中央部の側面がX軸31に固定されており、これによりフレーム40はX軸31を軸に回転可能、かつZ軸32を軸に回転可能となっている。
フレーム40の図1において下面には、フレーム40の長手方向に直交してX方向に延びる複数のステー41が設けられている。この場合、ステー41は、継手部材30の両側に3本ずつ、計6本が具備されている。これらステー41は長手方向中央部がフレーム40の下面に溶接により固着されている。各ステー41の先端にはシリンダ状のクッション42を介して円盤状の吸着パッド50がそれぞれ支持されている。吸着パッド50は吸着面が図1においてZ方向の下方に向いている。
各吸着パッド50には、真空吸引ホースによる負圧回路がそれぞれ接続されており、負圧回路に連通する図示せぬ真空ポンプが運転されると、吸着パッド50の吸着面に負圧が発生する。真空ポンプは、例えば制御ボックス23内に収容される。この場合、吸着パッド50は全部で12個であるが、図3に示すように負圧回路は符号51、52で示す2系統に分離されており、各負圧回路51、52にそれぞれ真空ポンプが付随して設けられている。異なる2系統の負圧回路51、52は、吸着パッド50に対し千鳥状に分散して接続され、1つの負圧回路で均等にパネル1を吸着するようになされている。
上記フレーム40には、左右方向(図1においてX方向)に配置された一対のパネル倒れ防止手段60が長手方向に間隔をおいて2組設けられている。パネル倒れ防止手段60は、図8〜図10に示すように、フレーム40に固定されたブラケット65に設けられており、ブラケット65に対し図1でY方向(図10で図面表裏方向)に延びる保持軸61を介して回転可能に支持された保持爪62と、保持爪駆動手段63とから構成される。
保持爪62は、先端に内側に屈曲する爪片621を有し、保持軸61を軸に図1においてX・Z平面に沿って回転可能に支持されている(図10:矢印A方向に回転)。保持爪駆動手段63は、左右の保持爪62を同期させて回転させるもので、図4および図8に示すように、フレーム40に固定された1つのモータ631と、このモータ631の動力を左右の保持爪62の回転に伝達するギヤ632と、ギヤ632の回転を左右の保持爪62に伝達するチェーン等の図示せぬ動力伝達部材を備えている。
左右の保持爪62は、モータ631の正逆回転により旋回し、吸着パッド50でパネル1を吸着保持した状態において、パネル1の長辺側の各端縁1dに対し、図10の二点破線で示す端縁1dより表面1a側(吸着パッド50が吸着している面側)に位置する退避位置と、図10の実線で示す端縁1dを越えて裏面1bに爪片621が回り込み裏面1bに爪片621が対向する倒れ防止位置との2位置に位置付けられる。爪片621の内面側には、パネル1を傷つけないためにゴム等の弾性材からなるパッド621aが固着されている。
フレーム40の両端の開口40aのいずれか一方には、アーム43が摺動可能に挿入されるようになっている。すなわちアーム43はフレーム40に対しパネル1の長手方向に沿って伸縮可能に装着される。アーム43は、フレーム40から出る長さが調節可能となっており、図示せぬ固定手段によってフレーム40から出る長さを所望のとおりに固定することが可能となっている。その固定手段は、例えばアーム43に一定間隔おきに孔を空け、フレーム40に空けた1つの孔とアーム43側のいずれかの孔を一致させてピンを貫通させるなどの手段が挙げられるが、これに限定はされない。
アーム43の先端には、パネル落下防止手段70が設けられている。パネル落下防止手段70は、図9および図11に示すように、アーム43に固定されたブラケット75に設けられており、ブラケット75に対しX軸31の軸方向(図11で図面表裏方向)と平行なストッパ軸71を介して回転可能に支持されたストッパ爪72と、ストッパ爪駆動手段73とから構成される。なお、本発明のパネル倒れ防止手段は本実施形態のパネル倒れ防止手段70に限定されない。
ストッパ爪72は先端に内側に屈曲する爪片721を有するL字状に形成されたもので、ストッパ軸71を軸に図1においてY・Z平面に沿って回転可能に支持されている(図11:矢印B方向に回転)。ストッパ爪駆動手段73は、ブラケット75に固定されたモータ731と、このモータ731の動力をストッパ爪72の回転に伝達するギヤ732と、ギヤ732の回転を左右のストッパ爪72に伝達するチェーン等の図示せぬ動力伝達部材を備えている。
ストッパ爪72は、モータ731の正逆回転により、吸着パッド50でパネル1を吸着保持した状態において、パネル1の一方の端縁1cに対し、図11の二点破線で示す端縁1cよりも表面1a側(吸着パッド50が吸着している面側)に位置する退避位置と、図11の実線で示す端縁1cを越えて裏面1bに爪片721が回り込み端縁1cに爪片721が対向するストッパ位置との2位置に位置付けられる。爪片721の内面側には、パネル1を傷つけないためにゴム等の弾性材からなるパッド721aが固着されている。
上記のX軸駆動手段311のモータ312、Z軸駆動手段321のモータ322、保持爪駆動手段63のモータ631、ストッパ爪駆動手段73のモータ731および真空ポンプは、制御ボックス23内に収容された図示せぬ制御部により制御される。
[3]パネル施工装置の使用方法および動作
続いて、上記パネル施工装置2の使用方法および動作を説明する。上記パネル1は、例えば施工現場付近において平積み状態で複数枚がストックされる。ここではそのパネル1を施工装置2を用いて立てた状態に保持して施工現場に運搬し、パネル1を壁として据え付ける場合を説明する。
はじめに、フォークリフト100のフォーク101をベース21のフォーク固定部211に挿入し、フォーク固定部211をフォーク101に固定する。また、X軸31を軸にフレーム40を回転させて図1に示すように吸着パッド50が下向きになるようにフレーム40の姿勢を水平に調整する。また、吸着パッド50が、パネル1を立てた状態でその表面1aに対しバランスよく分散した位置に吸着するようにフレーム40の位置を調整する。さらに、パネル倒れ防止手段60の保持爪62およびパネル落下防止手段70のストッパ爪72を、いずれも退避位置に位置付けておく。
次いで、フォーク101を下降させ、パネル1の表面1aのほぼ中央にフレーム40が対向する位置において各吸着パッド50を表面1aに当接させ、上記真空ポンプを運転して吸着パッド50にパネル1を吸着させる。このとき、図1に示すように、短辺側の端縁1cが継手部材30のX軸31と平行になり、長辺側の端縁1dがY方向と平行になり、パネル1の厚さ方向がZ軸32と平行になるようにする。また、パネル落下防止手段70のストッパ爪72の爪片721が一端側の端縁1cよりも外側に出る位置になるまでアーム43を伸ばし、固定する。なお、パネル1に上下方向の設定がある場合には、下側に配される端縁1c側にアーム43を取り付け、同様の調節を行う。吸着パッド50はパネル1を吸着保持した状態となり、フォーク101を上昇させれば吸着保持した1枚のパネル1を持ち上げて運搬することができる。
次に、フォーク101を僅かに上昇させてパネル1を浮かせ、図10に示したようにパネル倒れ防止手段60の保持爪62を退避位置から倒れ防止位置に旋回させるとともに、図11に示したようにパネル落下防止手段70のストッパ爪72を退避位置から落下防止位置に旋回させる。さらにフォーク101を上昇させてパネル1を必要な高さまで持ち上げ、次いでストッパ爪72側が下側となるように、X軸駆動手段311でX軸31を軸にしてフレーム40を回転させ、パネル1を立てる。このときパネル1は図5(a)に示すように面方向がフォークリフト100の前進方向(図5で左方向)に沿った状態になる。
次に、Z軸31を約90°回転させ、図5(b)に示すようにパネル1における吸着パッド50の吸着面とは反対側の裏面1b側をフォークリフト100の前進方向に向ける。このとき、パネル倒れ防止手段60においては、パネル1の両側の端縁1dに対し保持爪62の爪片621がパネル1の裏面1bに対向する係合状態となり、パネル落下防止手段70においては、パネル1の下端部の端縁1cに対しストッパ爪72の爪片721が対向する係合状態となる。これでパネル1を運搬する準備が完了し、フォークリフト100を運転して所定のパネル施工箇所までパネル1を運搬する。
次に、必要に応じて継手部材30のX軸31、Z軸32を軸にフレーム40を回転させることでパネル1の姿勢を微調整し、さらに、保持爪62およびストッパ爪72を退避位置に戻してから、フォーク101を適宜に下降させてパネル1を施工箇所に下ろし、据え付ける。この後、吸着パッド50による吸着保持を解除し、フォークリフト100を後退させて、パネル1の運搬および据え付けを完了する。
[4]上記実施形態の効果
本実施形態のパネル施工装置2によれば、負圧による吸着パッド50の吸着作用に何らかの原因で不具合が生じ吸着保持が解除された場合、パネル1には落下および前方への倒れが生じる。しかし、パネル1は、ストッパ爪72の爪片721に載って落下が防止され、また、保持爪62の爪片621に裏面1bが当たることで裏面1b側(フォークリフト100の前側)への倒れが防止される。吸着パッド50で吸着保持していた表面1a側には吸着パッド50があるため、表面1a側は吸着パッド50で倒れが防止される。したがって吸着パッド50からパネル1が万一外れても、落下や倒れといった事故を未然に防止することができ、安全性が十分に確保される。また、パネル1の運搬および姿勢制御を人力によらず適確に、かつ迅速に実施することができ、運搬も機動性に富むため、工数の削減が達成され、低コストで施工性の向上が図られる。
また、フレーム40の両端の開口40aのいずれに対してもアーム43を挿入してパネル落下防止手段70を配設することができるため、X軸31を回転させてパネル1を立てる際に、パネル1の両方の端縁1cのいずれの方でも下側にしてパネル落下防止手段70のストッパ爪72でパネル1の落下防止を図ることができる。また、フレーム40に対してアーム43を伸縮可能に挿入して固定する構成であるため、パネル1の長さに応じてフレーム40から出るアーム43の長さを調節することで、長さが異なるパネル1に対応してパネル落下防止手段70を適確に配置することができる。
また、複数の吸着パッド50には、2系統の負圧回路51、52が分散して接続されており、すなわち負圧を発生させる負圧回路が2系統に分離されている。このため、一方側の負圧回路51(52)につながる吸着パッド50が負圧漏れなどによってパネル1から外れたとしても、他方側の負圧回路につながる吸着パッド50によるパネル1の吸着は保持される。したがって複数の吸着パッド50による吸着保持は維持され、この点でも安全性が向上する。
なお、継手部材30は、X軸31とZ軸32の2軸であるが、これらX軸31とZ軸32に直交するY軸を有する3軸の形態とし(図1のX・Y・Zの軸方向を参照)、Y軸を軸にフレーム40を回転させるY軸駆動手段を備えた構成としてもよい。Y軸を有することにより、パネル1の姿勢をそのY軸を軸に揺動させることができる。このため、立てたパネル1を施工箇所に据え付ける際などにおいて、パネル1の姿勢制御をより高精度に行うことができるとともに、人力の手間をより省くことができる。
[5]本発明のパネル倒れ防止手段の一実施形態
上記パネル倒れ防止手段60に代えて、図12および図13に示す本発明の一実施形態に係るパネル倒れ防止手段60Bを適用することができる。このパネル倒れ防止手段60Bは、上記ブラケット65に固定されたステー66に支持されており、ステー66に立てた状態で固定された円筒状の基部67と、基部67内に回転可能、かつ摺動可能に挿入された保持爪68とから構成されている。保持爪68は、基部67へ挿入される挿入部(伸縮部)681と、挿入部681の先端部から直角に屈曲して延びる爪部682とが一体に形成されたL字状のロッドで構成されている。挿入部671は適宜な抜け止め手段によって基部67からの抜け止めがなされている。
保持爪68の挿入部681は、基部67に対し進退することでパネルの側方においてパネル1の厚さ方向に沿って伸縮する。保持爪68は、図12の左側に示すもののように、吸着パッド50に吸着保持されたパネル1の裏面1bよりも爪部682が前方(図12で下方)に出ない状態に縮められた位置が退避位置とされる。そして図12の右側に示す保持爪68のように、退避位置から挿入部681を伸ばしてから回転させ、パネル1の裏面1bに爪部682を対向させた位置が、パネル1の側端部に保持爪68が係合する倒れ防止位置とされる。
基部67に対する挿入部681の進退による保持爪68の伸縮、および保持爪68の回転は、手動で行う構成でもよく、モータ、シリンダ等の動力機器を用いて行う構成でもよいが、簡素かつ軽量な構成でコストがかからない観点から手動式の方が好ましい。また、倒れ防止位置では保持爪68の回転をロックできる構成が好ましい。
上記本発明の一実施形態に係るパネル倒れ防止手段60Bは、パネル1を運搬する際には、退避位置から保持爪68を伸ばして回転させ、爪部682がパネル1の裏面1bに対向する倒れ防止位置に位置付けられる。これにより、吸着パッド50からパネル1が万一外れた場合、パネル1は爪部682で受けられ、倒れが防止される。本発明の一実施形態のパネル倒れ防止手段60Bは、保持爪68が伸縮し、保持爪68が挿入部681を回転軸に回転するといった構造であるため、保持爪62全体が旋回する形式の上記パネル倒れ防止手段60と比べコンパクトで省スペースであり、かつ簡素である。
なお、保持爪68全体が回転する構成に代えて、挿入部681は回転せず、爪部682のみが挿入部681の先端で回転する構成、すなわち挿入部681と爪部682は別体で、爪部682が挿入部681の先端に回転可能に支持された構成を採用してもよい。
[6]パネル落下防止手段の他の実施形態
図14は、上記パネル施工装置2に、上記パネル落下防止手段70に代えて他の実施形態のパネル落下防止手段80を適用した例を示している。このパネル落下防止手段80は、フレーム40の両端部に設けられており、フレーム40に固定されたモータ駆動式のウインチ(巻き取り手段)81と、このウインチ81に巻回されるワイヤロープ(線条部材)82と、ワイヤロープ82の先端に取り付けられたストッパ部材83とから構成される。
ウインチ81はワイヤロープ82をフレーム40の先端方向に向かって巻き出すようにフレーム40に固定されており、ワイヤロープ82はウインチ81に巻き取られたりウインチ81から巻き出されたりする。ワイヤロープ82の先端には板材をコ字状に折り曲げて形成されたストッパ部材83が、リング84(図15参照)を介して揺動可能に取り付けられている。すなわちストッパ部材83はワイヤロープ82で吊り下げ状態に支持される。
図15に示すように、ストッパ部材83は内側の溝部831にパネル1の端部が嵌まり込むサイズを有し、底板832の両側の対向する一対の側板833、834のうちの一方の側板833に、ボルト85が外側からねじ込まれる。パネル1の端部を溝部831に嵌め込み、この状態からボルト85をねじ込んでボルト85と側板834とでパネル1を挟み固定することで、ストッパ部材83はパネル1の端部に固定される。そして、ウインチ81でワイヤロープ82が張られるまで巻き取ることで、パネル1の下側の端部はパネル落下防止手段80で下方から支持された状態となる。通常はウインチ81は巻き上げられ、ストッパ部材83はウインチ81に近接して保持される。
図14には、図1で示したパネル倒れ防止手段60が設けられているが、このパネル倒れ防止手段60に代えて図12および図13に示した本発明のパネル倒れ防止手段60Bを適用することができる。
本発明は、壁パネル据え付け施工する際に用いて好適な装置である。
1…パネル
1a…パネルの表面(吸着面)
1b…パネルの裏面(吸着面と反対側の面)
2…パネル施工装置
21…ベース
30…継手部材
31…X軸
311…X軸駆動手段
32…Z軸
321…Z軸駆動手段
40…フレーム
43…アーム
50…吸着パッド
51、52…負圧回路
60B…パネル倒れ防止手段
68…保持爪
681…挿入部(伸縮部)
682…爪部
70…パネル落下防止手段
80…パネル落下防止手段
100…フォークリフト(自走式昇降機)
101…フォーク(昇降部)

Claims (5)

  1. パネルを所定箇所に運搬して施工するパネル施工装置であって、
    自走式昇降機の昇降部に着脱可能に固定されるベースと、
    前記ベースに、水平なX軸および鉛直なZ軸を有する継手部材を介して回転可能に支持されるフレームと、
    前記フレームに設けられ、負圧作用で前記パネルの吸着面に吸着して該パネルを吸着保持する吸着パッドと、
    前記フレームを、前記X軸を軸に回転させるX軸駆動手段と、
    前記フレームを、前記Z軸を軸に回転させるZ軸駆動手段と、
    前記継手部材の回転作用によって立てられた状態の前記パネルの側端部に対し係脱可能に係合するパネル倒れ防止手段と、
    前記継手部材の回転作用によって立てられた状態の前記パネルの下端部に対し係脱可能に係合するパネル落下防止手段と、を備え、
    前記パネル倒れ防止手段は、
    前記パネルの側方において該パネルの略厚さ方向に伸縮可能な伸縮部と、
    前記伸縮部の先端部から略直角に屈曲して延び、前記伸縮部を回転軸として回転する爪部と、を有し、
    前記伸縮部が伸びた状態で、回転した前記爪部が前記パネルの前記吸着面と反対側の面に対向することを特徴とするパネル施工装置。
  2. 前記パネル落下防止手段は、前記パネルの前記下端部に対し、該パネルの前記片面側に位置する退避位置と、該退避位置から回転して該下端部の下面に対向する落下防止位置の2位置に位置付けられるストッパ爪と、該ストッパ爪を回転駆動する回転駆動手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のパネル施工装置。
  3. 前記パネル落下防止手段は、前記パネルの下端部に着脱自在に係合するストッパ部材と、前記ストッパ部材を吊り下げ状態に支持する線条部材と、前記線条部材を巻き取ったり巻き出したりして該線条部材の巻き出し長さを調整する巻き取り手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のパネル施工装置。
  4. 前記継手部材は、前記X軸および前記Z軸に直交するY軸を有するとともに、該Y軸を軸に前記フレームを回転させるY軸駆動手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパネル施工装置。
  5. 複数の前記吸着パッドに接続されて負圧を発生させる負圧回路が少なくとも2系統に分離されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパネル施工装置。
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