JP6113051B2 - パネル施工装置 - Google Patents

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本発明は、パネルを搬送し、所定箇所に立てた状態で据え付け施工するためのパネル施工装置に関する。
建築物の内装あるいは外装にパネルを用いる場合がある。建築用パネルとしては、近年、断熱材からなる芯材を鋼板等の金属板で挟み込んだ金属サンドイッチ断熱パネルが普及しており、特に大型冷凍・冷蔵倉庫や工場棟の外壁材として需要が増加している。この種のパネルを多用して建築物を建てるにあたっては、パネル枚数を少なくして省エネルギーを図るなどの観点から、大きさが例えば長さ10m以上、厚さが最大で300mm程度といったような長尺なパネルを用いる傾向にあり、これに伴ってパネルの重さも300kg程度と重くなる。このため、施工現場でのパネルの据え付け作業は、従来の人力作業では施工性が悪く、危険が伴うことに加えコスト面でも不利となることから、例えばウインチやクレーン等の設揚上機を使用して据え付けることが行われている。また、水平状態のパネルを立て起こしてから真空吸引により吸着パッドで吸着保持し、フォークリフトで搬送して所定箇所に据え付ける施工治具が提案されている(特許文献1)。
特開2007−8592号公報
長尺なパネルをウインチやクレーン等の設揚上機を使用して据え付ける施工法を採っても、施工性、安全性およびコストの面ではまだ不十分な場合があった。また、上記特許文献1に記載のものでは、吸着パッドによるパネルの保持の信頼性に問題があるためパネルの落下の危険性を有し、実際には採用しにくいものであった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その主な課題としては、高い施工性と十分な安全性を確保することができるとともに、施工費を低減することができるパネル施工装置を提供することにある。
本発明のパネル施工装置は、一対の平行な一辺側の端縁、および一対の平行な他辺側の端縁を有する矩形状のパネルを、該他辺側の端縁を上下方向に沿った姿勢に調整して所定箇所に施工するためのパネル施工装置であって、前記パネルの一の面に対向配置されるフレームと、このフレームを、前記一辺と略平行なX軸、および該X軸に直交して略鉛直方向に延びるZ軸の少なくとも2つの回転軸を有する軸部材を介して回転可能に支持するベースと、前記フレームを、前記X軸を軸に回転させるX軸駆動手段と、前記フレームを、前記Z軸を軸に回転させるZ軸駆動手段と、前記フレームに、前記パネルの一の面に向けて設けられ、該一の面を負圧作用で吸着して該パネルを吸着保持する吸着パッドと、前記フレームに設けられ前記X軸と直交するY軸方向と平行な保持軸と、該保持軸を軸に回転可能に設けられ、前記吸着パッドで前記パネルを吸着保持した状態において、前記一対の他辺側の各端縁に対し、該端縁を挟んだ前記一の面側に位置する退避位置と該端縁を越えて前記パネルの他の面に対向する保持位置との2位置に位置付けられる保持爪と、該保持爪を前記保持軸を軸に回転させる保持爪駆動手段と、を有する保持爪機構と、前記吸着パッドで前記パネルを吸着保持し、前記X軸を軸に前記フレームとともに該パネルを回転させて該パネルの一方の一辺側の端縁を下側に位置させた状態において、該一辺側の端縁に着脱自在に係合し、装着状態で該パネルを脱落不能に保持するストッパ部材と、該ストッパ部材を吊り下げ状態に支持する線条部材と、前記フレームに設けられ、該線条部材を巻き取ったり巻き出したりして該線条部材の巻き出し長さを調整する巻き取り装置と、を有するストッパ機構と、を有し、前記ベースが自走式昇降機の昇降部に装脱可能に固定されることを特徴とする。
本発明のパネル施工装置は、例えば次のようにして用いられる。施工するパネルに対し自走式昇降機を近接させ、吸着パッドをパネルの表面(一の面)に向けた状態でフレームを表面に対向させるとともに、軸部材のX軸をパネルの一辺方向と略平行にし、この状態から昇降部等を利用して吸着パッドをパネルの表面に当接させ、負圧を発生させて吸着パッドでパネルを吸着保持する。そして、昇降部を利用してパネルを浮上させた状態としてから、保持爪機構の保持爪を退避位置から保持位置に回転させる。そして、X軸駆動手段でX軸を軸にしてフレームを回転させることでパネルを他辺側の端縁が上下方向に沿った状態に立てるなどして姿勢を調整することができる。また、Z軸を軸にしてフレームを回転させることで、自走式昇降機の前方にパネルの他の面が向く姿勢に調整することができる。
ここで、パネルを立てる前に、下側に位置する一辺側の端縁に対し、ストッパ機構のストッパ部材を該端縁に係合させるとともに、線条部材を巻き取り装置で巻き取って線条部材をほぼ張った状態として、ストッパ部材と線条部材でパネルの下側の端縁を保持する。パネルは吸着パッドに保持され、また、上下方向に沿った他辺側(横側)の端縁に対しては保持爪が吸着パッドの吸着面とは反対側の面(他の面)に対向し、かつ、下側の一辺側の端縁がストッパ部材で保持されている。これでパネルを搬送する準備が完了し、自走式昇降機を所定のパネル施工箇所まで運転してパネルを搬送する。そして、必要に応じて軸部材のX軸、Z軸を軸にフレームを回転させることでパネルの姿勢を微調整し、保持爪を退避位置に戻すとともに、ストッパ部材を外してから、昇降部を適宜に下降させてパネルを施工箇所に下ろし、据え付ける。この後、吸着パッドによる吸着保持を解除して、搬送および据え付け施工を完了する。なお、可能であれば、ストッパ機構のストッパ部材は、パネルを立てた直後にパネルの下側の端縁に対し係合させてもよい。
本発明によれば、吸着パッドによるパネルの吸着保持が何らかの原因で不具合が生じ吸着保持が外れた場合、パネルはストッパ機構のストッパ部材に支持されて落下が防止され、また、保持爪に当たることで他の面側へのパネルの倒れが抑えられる。吸着パッドで吸着保持していた一の面側には吸着パッドがあるため、こちら側は吸着パッドで倒れが抑えられる。したがって吸着パッドからパネルが万一外れても、落下や倒れといった事故を防止することができ、安全性が十分に確保される。また、パネルの搬送および姿勢制御を人力によらず適確にすることができるため、低コストで施工性の向上が図られる。また、巻き取り装置で線条部材の巻き出し長さを調整することで、他辺方向の長さが異なるパネルに対応してストッパ部材を確実にパネルに係合させることができる。また、ストッパ機構は簡素な構成で軽量に構成することができるため、取り扱いやすく、かつ、パネルに対する着脱も容易であり、作業性の向上が図られる。
本発明は、前記ストッパ機構が、前記パネルにおける前記一対の一辺側の端縁のいずれに対しても設けられている形態を含む。この形態では、パネルを立てる際に、両方の一辺側の端縁のうちのいずれの方を下側にしてもストッパ機構のストッパ部材でパネルの落下防止を図ることができる。
また、本発明は、前記軸部材は、前記X軸および前記Z軸に直交するY軸を有する形態を含む。この形態によれば、Y軸を軸にパネルの姿勢を制御することができ、パネルの姿勢制御をより高精度に行うことができるとともに、人力の手間をより省くことができる。
また、本発明は、前記パネルは長方形状であり、前記一辺方向が幅方向、かつ、前記他辺方向が長手方向である形態を含む。この形態では、長手方向を上下方向に沿った状態にしてパネルを立て、据え付け施工する場合に適用される。
また、本発明は、前記吸着パッドを複数有し、これら吸着パッドに接続されて負圧を発生させる負圧回路が少なくとも2系統に分離されている形態を含む。この形態では、例え1つの負圧回路につながる吸着パッドがパネルから外れたとしても、他の負圧回路につながる吸着パッドがパネルを吸着保持しているので、吸着パッドによる吸着保持は維持され、安全性が向上する。
なお、本発明の線条部材は、ワイヤ、ロープ、ケーブル、平帯状のベルトなどの、巻き取り可能、かつ、ストッパ部材を吊り下げ状態とし、該ストッパ部材を介してパネルを支持する強度を有するものである。また、本発明の巻き取り装置は、線条部材を巻き取ったり巻き出したりし、かつ、線条部材の巻き出した状態を停止させてそれ以上の巻き出しを規制する構造のものが適用され、例えばワイヤロープ(線条部材)のウインチ、自動車用シートベルトのリトラクタのような加速度を検知してベルト(線条部材)の急激な巻き出しを停止させる構造のものなどが用いられる。
本発明によれば、高い施工性と十分な安全性を確保することができるとともに、施工費を低減することができるパネル施工装置が提供されるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るパネル施工装置でパネルを保持している状態を示す斜視図である。 同パネル施工装置の上面図である。 同パネル施工装置の側面図である。 同パネル施工装置を装着したフォークリフトでパネルを運搬している状態を示す側面図である。 パネルの一例を示す斜視図である。 同パネル施工装置が具備する軸部材を示す斜視図である。 同パネル施工装置が具備する保持爪機構を示す斜視図である。 保持爪機構の作用を示す正面図である。 ストッパ機構でパネルを支持している状態を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1〜図3は一実施形態のパネル施工装置20を示しており、図1の符号10はパネルである。図4はパネル施工装置20を装着したフォークリフト(自走式昇降機)1でパネル10を運搬している状態を示している。
[1]パネル
パネル10は、図5に示すように、一対の平行な幅方向に延びる短辺側(一辺側)の端縁11、および一対の平行な長手方向に延びる長辺側(他辺側)の端縁12を有する長方形状のもので、サイズは、例えば幅(短辺側の端縁11の長さ)が900mm程度、長さ(長辺側の端縁12の長さ)が5〜12m、厚さが50〜200mm程度である。パネル10は例えば断熱材からなる芯材を鋼板等の金属板で挟み込んだ金属サンドイッチ断熱パネル等であるが、本発明でのパネルはこれに限定されない。
[2]パネル施工装置の構成
図1において符号21はベースである。このベース21は、図4に示すようにフォークリフト1のフォーク(昇降部)1aに装脱可能に固定される。フォーク1aは、ベース21の下面に設けられた左右一対のフォーク挿入部22に挿入されて固定される。ベース21上には、当該パネル施工装置1の動作を制御する制御ボックス23が固定されている。
ベース21の先端面にはブラケット24を介して2軸の軸部材30が取り付けられている。軸部材30は、図1においてX方向を回転軸とするX軸31と、Z方向(鉛直方向)を回転軸とするZ軸32を有している。図6に示すように、軸部材30は、Z軸32がブラケット24に回転可能に支持され、Z軸32にX軸31が回転可能に支持されている。Z軸32はモータ322およびギヤ323で構成されるZ軸駆動手段321で回転駆動され、X軸31はモータ312およびギヤ313で構成されるX軸駆動手段311で回転駆動される。
軸部材30のX軸31は円盤状であり、このX軸31の先端面には、角筒状の長尺なフレーム40がX軸31に直交する状態に固定されている。フレーム40は長手方向のほぼ中央がX軸31に固定されており、フレーム40の図1において下面には、フレーム40の長手方向に直交する複数のステー41が固定されている。この場合、ステー41は、軸部材30の両側に3本ずつ、計6本が固定されている。これらステー41は長手方向の中央がフレーム40に固定されており、各ステー41の先端にはシリンダ状のクッション42を介して円盤状の吸着パッド50がそれぞれ取り付けられている。吸着パッド50は吸着面が図1において下方に向いている。
各吸着パッド50には、真空吸引ホースによる負圧回路がそれぞれ接続されており、負圧回路に連通する図示せぬ真空ポンプが運転されると、吸着パッド50の吸着面に負圧が発生する。真空ポンプは、例えば制御ボックス23内に収容される。この場合、吸着パッド50は全部で12個であるが、図2に示すように負圧回路は負圧回路51,52の2系統に分離されており、各負圧回路51,52にそれぞれ真空ポンプが付随して設けられている。異なる2系統の負圧回路51,52は、吸着パッド50に対し千鳥状に分散して接続され、1つの負圧回路で均等にパネル10を吸着するようになされている。
本実施形態のパネル施工装置20をフォーク1aに固定したフォークリフト1は、走行してフロア等に平置きされた上記パネル10に対し近接させられる。そして、フォーク1aで上昇させた水平なフレーム40が、図1に示すようにパネル10の長手方向と平行にされてパネル10に近付けられ、次いでフォーク1aを下降させてパネル10の表面(一の面)10aのほぼ中央に対向して配置される。この状態で、軸部材30のX軸31はパネル10の幅方向に延びる短辺側(一辺側)の端縁11と略平行となり、Z軸32がパネル10の表面10aに略直交する状態となる。そしてフォーク1aをさらに下降させて各吸着パッド50を表面1aに当接させ、上記真空ポンプを運転して吸着パッド50の吸着面に負圧を発生させることで、吸着パッド50はパネル10を吸着保持する。
フレーム40には間隔をおいて、左右方向(X方向)に配置された一対の保持爪機構60が2組設けられている。保持爪機構60は、図7および図8に示すように、フレーム40に固定されたブラケット65と、このブラケット65に取り付けられたY軸方向(図8で図面表裏方向)に延びる保持軸61と、この保持軸61を軸に回転可能に支持された保持爪62と、保持爪駆動手段63とから構成される。
保持爪62は、先端に内側に屈曲する爪片621を有し、保持軸61を軸にX・Z平面に沿って図8において矢印A方向に回転可能に支持されている。保持爪駆動手段63は、左右の保持爪62を同期させて回転させるもので、図7に示すように、フレーム40に固定された1つのモータ631と、このモータ631の動力を左右の保持爪62の回転に伝達するギヤ632およびチェーン等の図示せぬ動力伝達部材から構成される。左右の保持爪62は、モータ631の正逆回転により、吸着パッド50でパネル10を吸着保持した状態において、パネル10の長辺側の各端縁12に対し、図8の二点破線で示す端縁12を挟んだ表面1a側(吸着パッド50が吸着している面側)に位置する退避位置と、図8の実線で示す端縁12を越えて裏面(他の面)10bに爪片621が回り込み裏面10bに爪片621が対向する保持位置との2位置に位置付けられる。爪片621の内面側には、パネル10を傷つけないためにゴム等の弾性材からなるパッド621aが固着されている。
図1〜図3に示すように、フレーム40の両端部には、ストッパ機構80が設けられている。ストッパ機構80は、角筒状のフレーム40の図1における上面に固定されたモータ駆動式のウインチ(巻き取り装置)81と、このウインチ81に巻回されるワイヤロープ(線条部材)82と、ワイヤロープ82の先端に取り付けられたストッパ部材83とから構成される。
ウインチ81はワイヤロープ82をフレーム40の先端方向に向かって巻き出すようにフレーム40に固定されており、ワイヤロープ82はウインチ81に巻き取られたりウインチ81から巻き出されたりする。ワイヤロープ82の先端には板材をコ字状に折り曲げて形成されたストッパ部材83が、リング84(図9参照)を介して揺動可能に取り付けられている。すなわちストッパ部材83はワイヤロープ82で吊り下げ状態に支持される。
図9に示すように、ストッパ部材83は内側の溝部831にパネル10の端部が嵌まり込むサイズを有し、底板832の両側の対向する一対の側板833,834のうちの一方の側板833に、ボルト85が外側からねじ込まれる。パネル10の端部を溝部831に嵌め込み、この状態からボルト85をねじ込んでボルト85と側板834とでパネル10を挟み固定することで、ストッパ部材83はパネル10の端部に固定される。そして、ウインチ81でワイヤロープ82が張られるまで巻き取ることで、パネル10の下側の端部はストッパ機構80で下方から支持された状態となる。通常はウインチ81は巻き上げられ、ストッパ部材83はウインチ81に近接して保持される。
上記X軸駆動手段311のモータ312、Z軸駆動手段321のモータ322、保持爪駆動手段63のモータ631および真空ポンプは、制御ボックス23内に収容された図示せぬ制御部により制御される。また、上記ウインチ81のモータは直接作動させられるか、あるいは該制御部により制御される。
[3]パネル施工装置の作用
上記構成を有するパネル施工装置20の使用方法および作用を、以下に説明する。
フォークリフト1のフォーク1aをベース21のフォーク挿入部22に挿入して固定し、X軸31を軸にフレーム40を回転させて図1に示すように吸着パッド50が下向きになるようにフレーム40を水平に調整する。
次に、フォーク1aを下降させてパネル10の表面10aのほぼ中央に対向させてフレーム40を配置し、軸部材30のX軸31をパネル10の幅方向と略平行とし、Z軸32をパネル10の表面10aに略直交する状態とする。そしてフォーク1aをさらに下降させて各吸着パッド50を表面10aに当接させ、上記真空ポンプを運転して吸着パッド50の吸着面に負圧を発生させ、吸着パッド50でパネル10を吸着保持する。このとき、ストッパ機構80はウインチ81でワイヤロープ82を巻き取り、ストッパ部材83をウインチ81の近くに保持しておく。
次に、フォーク1aを上昇させてパネル10を浮上させる。そして、図8に示したように保持爪機構60の保持爪62を退避位置から保持位置に回転させる。また、パネル10を立てた状態で下側に位置するパネル10の一辺側の端縁11に対し、下側のストッパ機構80のワイヤロープ82をウインチ81から巻き出して適宜に伸ばし、巻き出したワイヤロープ82の先端のストッパ部材83の溝部831を、パネル10の端縁11の中央部分に嵌め込んで係合させ、ボルト85で固定する。そしてウインチ81を巻き取ってワイヤロープ82を張った状態として、ストッパ部材83とワイヤロープ82でその端縁11を保持する。なお、図9に示すように、ストッパ部材83とボルト85との間に、パネル10を傷つけないためのゴム等の弾性材からなるパッド86を挟み込むと好ましい。
次に、ストッパ部材83で保持した側の端縁11が下側になるように、X軸駆動手段311でX軸31を軸にしてフレーム40を回転させ、長手方向が上下方向に沿う状態にパネル10を立てる。これにより図4(b)に示すようにパネル10は面方向がフォークリフト1の前進方向(図4で左方向)に沿った状態になる。なお、可能であれば、ストッパ機構80のストッパ部材83は、パネル10を立てた直後にパネル10の下側の端縁11に係合させてもよい。
パネル10は吸着パッド50に保持され、また、上下方向に沿った長手方向と平行な端縁12に対しては保持爪62の爪片621が吸着パッド50の吸着面とは反対側の裏面10bに対向し、かつ、下側の幅方向と平行な端縁11がストッパ部材83で保持されている。これでパネル10を搬送する準備が完了し、フォークリフト1を所定のパネル施工箇所まで運転してパネル10を搬送する。なお、X軸31を回転させてパネル10を立ててから、さらにZ軸32を軸にフレーム40を回転させて、図4(a)に示すようにパネル10の裏面10b側をフォークリフト1の前進方向に向けて搬送準備完了としてもよい。
次に、フォークリフト1を運転して所定のパネル施工箇所までパネル10を立てた状態を保持しながら搬送する。そして、必要に応じて軸部材30のX軸31、Z軸32を軸にフレーム40を回転させることでパネル10の姿勢を微調整してパネル10を鉛直に立て、次いで保持爪62を退避位置に戻すとともに、ストッパ部材83をパネル10から外した後に、フォーク1aを適宜に下降させてパネル10を施工箇所に下ろし、据え付ける。この後、吸着パッド50による吸着保持を解除し、フォークリフト1を後退させて、パネル10の搬送および据え付け施工を完了する。
上記一実施形態のパネル施工装置20によれば、吸着パッド50によるパネル10の吸着保持が何らかの原因で不具合が生じ吸着保持が解除された場合、パネル10はウインチ81にワイヤロープ82およびリング84を介して取り付けられたストッパ部材83で支持されて落下が防止され、また、保持爪62の爪片621に裏面10bが当たることで裏面10b側(フォークリフト1の前側)へのパネル10の倒れが抑えられる。吸着パッド50で吸着保持していた表面10a側には吸着パッド50があるため、表面10a側は吸着パッド50で倒れが抑えられる。したがって吸着パッド50からパネル10が万一外れても、落下や倒れといった事故を防止することができ、安全性が十分に確保される。また、パネル10の搬送および姿勢制御を人力によらず適確に、かつ迅速に実施することができ、搬送も機動性に富むため、工数の削減が達成され、低コストで施工性の向上が図られる。
また、ウインチ81でワイヤロープ82の巻き出し長さを調整することにより、長さの異なるパネル10に対応してストッパ部材83を確実にパネル10の下部に係合させることができる。また、ストッパ機構80は簡素な構成で軽量に構成することができるため、取り扱いやすく、かつパネル10に対する着脱も容易であり、作業性の向上が図られる。
また、ストッパ機構80をフレーム40の両端部に設けてパネル10における両側の短辺側の端縁11のいずれに対してもストッパ部材83を係合させることができるため、X軸31を回転させてパネル10を立てる際に、パネル10の幅方向と平行な両方の端縁11のいずれの方を下側にしてもストッパ機構80のストッパ部材83でパネル10の落下防止を図ることができる。
また、複数の吸着パッド50には、2系統の負圧回路51,52が分散して接続されており、すなわち負圧を発生させる負圧回路が2系統に分離されている。このため、一方側の負圧回路51(52)につながる吸着パッド50が負圧漏れなどによってパネル10から外れたとしても、他方側の負圧回路につながる吸着パッド50によるパネル10の吸着は保持される。したがって複数の吸着パッド50による吸着保持は維持され、この点でも安全性が向上する。
なお、上記一実施形態の軸部材30は、X軸31とZ軸32の2軸であるが、これらX軸31とZ軸32に直交するY軸を有する3軸の形態であってもよい(図1のX・Y・Zの軸方向を参照)Y軸を有することにより、パネル10の姿勢をそのY軸を軸に横方向に揺動させることができる。このため、立てたパネル10を施工箇所に据え付ける際などにおいて、パネル10の姿勢制御をより高精度に行うことができるとともに、人力の手間をより省くことができる。また、保持爪62の長さを可変とし、パネル10の厚さが異なる場合にも確実に保持爪62の爪片621が裏面10b側に配置されるようにすると好ましい。
1…フォークリフト(自走式昇降機)
1a…フォーク(昇降部)
10…パネル
10a…表面(一の面)
10b…裏面(他の面)
11…短辺側の端縁(一辺側の端縁)
12…長辺側の端縁(他辺側の端縁)
20…パネル施工装置
21…ベース
30…軸部材
31…X軸(回転軸)
32…Z軸(回転軸)
311…X軸駆動手段
321…Z軸駆動手段
40…フレーム
50…吸着パッド
51,52…負圧回路
60…保持爪機構
61…保持軸
62…保持爪
63…保持爪駆動手段
80…ストッパ機構
81…ウインチ(巻き取り装置)
82…ワイヤロープ(線条部材)
83…ストッパ部材

Claims (5)

  1. 一対の平行な一辺側の端縁、および前記一辺側の端縁に直交する一対の平行な他辺側の端縁を有する矩形状のパネルを、該他辺側の端縁を上下方向に沿った姿勢に調整して所定箇所に施工するためのパネル施工装置であって、
    前記一辺側の端縁および前記他辺側の端縁が略水平に設置された状態の前記パネルに対し、
    前記パネルの一の面に対向配置されるフレームと、
    このフレームを、前記一辺と略平行なX軸、および該X軸に直交して略鉛直方向に延びるZ軸の少なくとも2つの回転軸を有する軸部材を介して回転可能に支持するベースと、
    前記フレームを、前記X軸を軸に回転させるX軸駆動手段と、
    前記フレームを、前記Z軸を軸に回転させるZ軸駆動手段と、
    前記フレームに、前記パネルの一の面に向けて設けられ、該一の面を負圧作用で吸着して該パネルを吸着保持する吸着パッドと、
    前記フレームに設けられ前記X軸および前記Z軸と直交して前記他辺と略平行なY軸方向に延びる保持軸と、該保持軸を軸に回転可能に設けられ、前記吸着パッドで前記パネルを吸着保持した状態において、前記一対の他辺側の各端縁に対し、該端縁を挟んだ前記一の面側に位置する退避位置と該端縁を越えて前記パネルの他の面に対向する保持位置との2位置に位置付けられる保持爪と、該保持爪を前記保持軸を軸に回転させる保持爪駆動手段と、を有する保持爪機構と、を備え、
    さらに、前記吸着パッドで前記パネルを吸着保持し、前記X軸を軸に前記フレームとともに該パネルを回転させて該パネルの一方の一辺側の端縁を下側に位置させた状態において、該一辺側の端縁に着脱自在に係合し、装着状態で該パネルを脱落不能に保持するストッパ部材と、該ストッパ部材を吊り下げ状態に支持する線条部材と、前記フレームに設けられ、該線条部材を巻き取ったり巻き出したりして該線条部材の巻き出し長さを調整する巻き取り装置と、を有するストッパ機構が設けられ、
    前記ベースが自走式昇降機の昇降部に装脱可能に固定されることを特徴とするパネル施工装置。
  2. 前記ストッパ機構が、前記パネルにおける前記一対の一辺側の端縁のいずれに対しても設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパネル施工装置。
  3. 前記軸部材は、前記X軸および前記Z軸に直交するY軸を有することを特徴とする請求項1または2に記載のパネル施工装置。
  4. 前記パネルは長方形状であり、前記一辺方向が幅方向、かつ、前記他辺方向が長手方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパネル施工装置。
  5. 前記吸着パッドを複数有し、これら吸着パッドに接続されて負圧を発生させる負圧回路が少なくとも2系統に分離されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパネル施工装置。
JP2013228167A 2013-11-01 2013-11-01 パネル施工装置 Active JP6113051B2 (ja)

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