JP2018197716A - 臨床検査装置 - Google Patents
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Description
以下、自動分析装置1について、図1の自動分析装置1の全体構成を示したブロック図、図2の分析機構が収納されている筐体の外観図及び図3の分析機構の構成を示す斜視図を参照して説明する。
分析機構2は、様々な項目の標準試料や被検試料を分注して項目毎に測定を行うものであり、駆動機構3により駆動される。また、この分析機構2は、その測定結果を前記データ処理回路6に送信する。なお、当該分析機構2の詳細については、後述する。
駆動機構3は、動作機能を備えた分析機構2の各構成要素を駆動するものであり、分析制御回路4により制御されている。
分析制御回路4は、分析機構2からの各種モニタリング信号を受信し、駆動機構3の駆動を介し、分析機構2の制御を行うプロセッサである。モニタリング信号とは、分析機構2内の動作機能を備えた構成要素が送信する信号であり、その動作の動作範囲、動作速さ等の動作状態を示す信号である。
分注モニタ回路5は、分析機構2からのモニタリング信号を受信し、分析機構2で分注動作を行う各構成要素の保守管理を行う。
データ処理回路6は、演算回路6Aと記憶回路6Bとを備える。演算回路6Aは、分析機構2で行われた標準試料や被検試料の測定結果から、検量線の作成や分析データを生成するプロセッサであり、生成された検量線や分析データを、出力回路7に送信するものである。記憶回路6Bは、演算回路6Aによって生成された検量線や分析データを記憶するもので、主記憶装置としてのダイナミックRAM或いはスタティックRAMで構成される。或いは、補助記憶装置としての内蔵ハードディスクを含んでもよい。
出力回路7は、データ処理回路6が生成した検量線や分析データを印刷出力する印刷回路7Aと、表示する表示回路7Bとを備える。表示回路7Bは、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示デバイスで構成される。表示回路7Bが全面或いは一部タッチパネルの場合は、表示回路7Bは、入力回路8と共用される構成となる。表示回路7Bは、分析機構2が実施する分析に係る入出力結果を適宜表示させる。
入力回路8は、システム制御回路9に接続され、分析機構2の分析条件の入力及び変更、データ処理回路6の演算条件の入力及び変更等、自動分析装置1の制御コマンドの入力等を行う。入力回路8としては、全面或いは一部タッチパネルを採用し、表示回路7Bに備えられてもよいし、或いは独立したトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等によって実現されてもよい。
システム制御回路9は、分注モニタ回路5、分析制御回路4、データ処理回路6及び出力回路7を制御し、自動分析装置1を全体システムとして制御するプロセッサである。
以下に第1実施形態について説明する。本実施形態では、入力回路8による「分析モード」から「保守モード」への移行指示を受けて、分析制御回路4は、サンプリングアーム29を、通常の動作位置から保守位置(後述)へ移動、停止させる。ここで「分析モード」とは、分析機構2が保守を必要とせず、被検試料の分析を繰り返している状態である。また、「保守モード」とは、分析機構2が保守を必要とし、被検試料の分析を中止している状態である。
図5は、サンプリングアーム29の構成の一例を示す図である。サンプリングアーム29は、アームヘッド40と、プローブ41と、アームカバー42と、スプライン外筒43と、を備える。サンプリングアーム29は、ステージ34に対して水平移動するが、当該水平移動は、スプライン軸44を回転軸として軸回転用パルスモータ48と、軸側プーリ(滑車)49と、軸回転用ベルト50と、モータ側プーリ51(カバーの内部)とによって行われる。また、サンプリングアーム29は、ステージ34に対して上下動するが、当該上下動は、上側プーリ52と、下側プーリ53と、上下動用ベルト54と、軸上下動用パルスモータ55とによって行われる。上述した構成のうち、軸回転用パルスモータ48と、上側プーリ52と、下側プーリ53と、上下動用ベルト54と、軸上下動用パルスモータ55とが、ステージ34の下側に、格納される。また、サンプリングアーム29は、スプライン軸44の動作(回転、上下摺動)を検知する各種センサ(図示せず)を備える。当該センサは、モニタリング信号を分析制御回路4へ、モニタリング信号の一部を分注モニタ回路5へと送信する。
分析モードとは、上述したように、分析機構2が保守を必要とせず、被検試料の分析を繰り返している状態である。すなわち、分析制御回路4の指示に基づき駆動機構3が、プローブ41を洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び被検試料又は試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動を行うことにより、プローブ41は、反応容器に被検試料又は試薬を分注する。
保守モードとは、入力回路8からの入力により、分析機構2(例えば、プローブ41)が被検試料の分析を中止し、プローブ41が一旦退避位置に退避した後、保守位置(後述)に移動する状態である。図1、図6B及び図7等を参照して、保守モードへの切り替え制御と、保守モードにおけるプローブ41の下部先端の移動とその高さについて説明する。
以下に、図1及び図8等を参照して、本実施形態のプローブ41の保守位置への移動動作を説明する。なお、以下の動作に関し、分析モードにおけるプローブ41の動作は説明せず、分析モードから保守モードへの切り替え指示が発生した時点から説明する。
入力回路8からの保守モードへの切り替え指示が、システム制御回路9に送信される。
保守モードへの切り替え指示に応じて、システム制御回路9は、分析制御回路4を介し駆動機構3を制御し、分析機構2による分析動作を中止させる。
プローブ41が置かれている水平位置を確認する。
プローブ41の水平位置が保守可能な保守位置にあるかどうかを確認する。保守位置に無い場合(ステップ4;NO)にはステップ5に、保守位置にある場合(ステップ4;YES)にはステップ6へ、それぞれ進む。
ステップ4でプローブ41の水平位置が保守位置ではない(ステップ4;NO)と判断された場合には、駆動機構3を制御し、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置のまま水平移動させ、プローブ41の水平位置を保守位置へと移動させる。
ステップ5により、プローブ41が水平移動され保守位置にあるか、ステップ4で保守位置にあることが確認された場合(ステップ4;YES)には、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置から所定高さH1を超えてさらに上昇させ、保守位置である第3の所定高さH3に移動させる。以上のようにプローブ41を水平移動及び上下動させることにより、第3の所定高さH3の保守位置に位置させることができる。
まず、第1実施形態及び本実施形態の概要を纏め、両実施形態の差異について説明する。なお、本実施形態の構成要素は、第1実施形態に複数の構成要素を追加するものであるので、他の共通する各構成要素の符号は、第1実施形態と共通とする。
上部カバー12が「開放」されているとは、プローブ41を備えたアームヘッド40が上昇して保守位置に移動する際に、アームヘッド40と上部カバー12とが接触しない状態をいう。この上部カバー12の位置を「開放位置」という。
上部カバー12が閉鎖されている状態の上部カバー12の位置を「閉鎖位置」という。
上部カバー12が「開放位置」或いは「閉鎖位置」の何れでもない位置にあるとき、上部カバー12の位置を「接触可能位置」という。
第1実施形態との相違は、本実施形態の自動分析装置1が上部カバー12、蝶番65及び開閉センサ機構66を備える点である。また、本実施形態においては、開閉センサ機構66が検知した上部カバー12の開閉状態の情報が、「扉状態信号」として開閉センサ機構66から分析制御回路4に送信され、プローブ41を保守位置へと移動させる所定条件の一つとして使われている。すなわち、プローブ41の動作を制御する分析制御回路4の作用が、第1実施形態と異なる。
以下に、図10を参照して、本実施形態における、上部カバー12が存在する場合の、プローブ41の保守位置への移動動作を説明する。なお、以下の動作に関しても、第1実施形態同様、分析モードにおけるプローブ41の動作は説明せず、分析モードから保守モードへの切り替え指示が発生した時点から説明する。
入力回路8からの保守モードへの切り替え指示が、システム制御回路9に送信される。
保守モードへの切り替え指示に応じて、システム制御回路9は、分析制御回路4を介し駆動機構3を制御し、分析機構2による分析動作を中止させる。
上部カバー12が開放位置にあるかどうかを確認する。分析制御回路4は、上部カバー12の位置を、開閉センサ機構66から送信された扉状態信号から判断(開放位置、接触可能位置或いは閉鎖位置)し、上部カバー12が開放位置にあると判断する(ステップ13;YES)と、ステップS14に、上部カバー12の状態が開放位置にないと判断する(ステップ13;NO)と、ステップ18にそれぞれ進む。
ステップ13で上部カバー12が開放位置にあると判断された(ステップ13;YES)状態で、プローブ41が置かれている水平位置を確認する。
プローブ41の水平位置が保守可能な保守位置にあるかどうかを確認する。保守位置に無い場合(ステップ15;NO)にはステップ16に、保守位置にある場合(ステップ15;YES)にはステップ17へ、それぞれ進む。
ステップ15でプローブ41の水平位置が保守位置でない(ステップ15;NO)と判断された場合には、駆動機構3を制御し、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置のまま水平移動させ、プローブ41の水平位置を保守位置へと移動させる。
ステップ16により、プローブ41が水平移動され保守位置にあるか、ステップ15で保守位置にあることが確認された場合(ステップ15;YES)には、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置から所定高さH1を超えてさらに上昇させ、保守位置である第3の所定高さH3に移動させる。
ステップ13で上部カバー12の状態が開放位置にないと判断する(ステップ13;NO)と、分析制御回路4は、表示回路7Bにエラーメッセージ(ステップS18:上部カバー12の状態が接触可能位置或いは閉鎖位置にある)を出力するとともに、プローブ41の下部先端が第2の所定高さH2(図6A)に留まるように、駆動機構3を制御する。
本実施形態によれば、プローブの保守作業が容易に行える臨床検査装置を提供できる。また、本実施形態において説明したように、臨床検査装置に上部カバーが設けられた場合であっても、プローブの保守、交換作業時に、プローブが、上部カバーと干渉することがないので、プローブの損傷が起きにくく且つ容易に保守、交換作業ができる。
第2実施形態の変形例は、プローブ41が保守位置にある状態で上部カバー12が開放位置から接触可能位置、或いは、閉鎖位置に移動した場合、アームヘッド40を、即時上部カバー12と接触しない位置に移動させるとともに、表示回路7Bにエラーメッセージを出力する構成を備える。本変形例では、プローブ41が保守位置にある状態で、分析制御回路4が開閉センサ機構66から「開放信号」ではない扉状態信号を受信すると、駆動機構3を制御して、プローブ41を第2の所定高さH2を備えた退避位置へと退避させる。同時に、アームヘッド40は、上部カバー12と接触しない位置に移動する。本変形例は、プローブの保守、交換作業中に誤って上部カバー12が接触可能位置に移行しつつある状況であっても、保守、交換作業を自動的に中断し、プローブ等機器の損傷を避けることができる。
2 分析機構
3 駆動機構
4 分析制御回路
6 データ処理回路
7 出力回路
8 入力回路
9 システム制御回路
29 サンプリングアーム
40 アームヘッド
41 プローブ
45、46 外壁
47 溝構造
H1 第1の所定高さ
H2 第2の所定高さ
H3 第3の所定高さ
Claims (9)
- ステージ上で、プローブの洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び前記被検試料又は前記試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動をすることにより、反応容器に前記被検試料又は前記試薬を分注するアームと、
前記プローブの水平移動の経路に沿って設けられた第1の所定高さの外壁と、
前記プローブが水平移動するときに、前記プローブの下部先端を、前記第1の所定高さより低い第2の所定高さで移動するように前記プローブを制御し、
所定条件で前記下部先端が前記第1の所定高さより高い第3の所定高さに前記プローブを上昇させ、前記第3の所定高さの保守位置へ移動するように制御するプローブ制御機構と、
を備えた臨床検査装置。 - 前記第2の所定高さは、前記プローブの下部先端の前記ステージからの高さである請求項1に記載の臨床検査装置。
- 前記第1の所定高さは、前記プローブが水平移動する際に前記プローブの下部先端を覆い隠す高さである請求項1又は請求項2に記載の臨床検査装置。
- 前記外壁は、前記プローブが水平移動する少なくとも一部の領域に設けられている請求項1から3の何れか1項に記載の臨床検査装置。
- 入力回路を更に備え、
前記所定条件は、前記入力回路から入力された、前記プローブの前記保守位置への移行指示である、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の臨床検査装置。 - 少なくとも前記アームの上側空間を覆う上部カバーと、
前記上部カバーの開閉状態を検知する開閉センサ機構と、を更に備え、
前記所定条件は、前記開閉センサ機構が開放状態を検知することを含むものであり、
前記開放状態は、前記上部カバーが前記保守位置にある前記アームと接触しない位置にある状態である、
ことを特徴とする請求項5に記載の臨床検査装置。 - 前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
前記プローブ制御機構は、前記プローブの下部先端が前記第2の所定高さに留まるように前記プローブを制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の臨床検査装置。 - 出力回路を更に備え、
入力回路が前記保守位置への移行指示を受け付け、且つ前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
前記プローブ制御機構は、前記プローブの下部先端が前記第2の所定高さに留まるように前記プローブを制御し、前記出力回路にエラーメッセージを出力させる、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の臨床検査装置。 - 前記プローブが前記保守位置にあり、前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
前記プローブ制御機構は、前記出力回路にエラーメッセージを出力し、前記プローブを前記保守位置から前記第2の所定高さを備えた退避位置へと移行させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の臨床検査装置。
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