JP2018197716A - 臨床検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プローブの保守作業が容易に行える臨床検査装置を提供する。【解決手段】臨床検査装置は、アームと、第1の所定高さの外壁と、プローブ制御機構とを備える。アームは、臨床検査装置のステージ上で、プローブの洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び被検試料又は試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動をすることにより、反応容器に被検試料又は試薬を分注する。第1の所定高さの外壁は、プローブの水平移動の経路に沿って設けられる。プローブ制御機構は、プローブが水平移動するときに、プローブの下部先端を、第1の所定高さより低い第2の所定高さで移動するようにプローブを制御し、更に、所定条件で下部先端が第1の所定高さより高い第3の所定高さにプローブを上昇させ、第3の所定高さを備えた保守位置へ移動するように制御する。【選択図】図6B

Description

本発明の実施形態は、臨床検査装置に関する。
臨床検査は、患者等の被検体の状態を客観的に評価するために行われる。この臨床検査には臨床検査装置が主に用いられる。臨床検査装置の一例としては、自動分析装置が挙げられる。
自動分析装置は、生化学検査項目や免疫検査項目等を対象とし、被検体から採取された試料と各検査項目の分析に用いる試薬との混合液の反応によって生ずる色調や濁りの変化を光学的に測定する。この測定により、自動分析装置は、試料中の様々な検査項目成分の濃度や酵素の活性等で表される分析データを生成する。具体的な分析プロセスとしては、まず、サンプリングアームに取り付けられたサンプル分注プローブが試料容器に収容された試料を吸引して反応容器に吐出する。次に、試薬アームに取り付けられた試薬分注プローブが試薬容器内の試薬を吸引して反応容器に吐出する。更に、測光部が反応容器内に吐出された試料と試薬の混合液を測定する。この測定結果を付帯するコンピュータ等が分析する。
近年、自動分析装置によっては、分析の高速化に伴い、その主要動作部分の一部であるサンプリングアーム及び試薬アームを、最短距離且つ高速で水平方向に移動させている。その際、分析の迅速化と操作者の安全性とを同時に確保するため、それぞれのアームに取り付けられたプローブの下部先端の水平方向の移動経路に沿って両脇に外壁を備えた溝構造が設けられ、その溝構造内でプローブを高速に水平反復移動させる装置がある。当該溝構造によって、プローブの高速移動に伴った試薬等の飛び散り範囲を限定し、更に、プローブの下部先端が操作者の指等へ接触することを防いでいる。
自動分析装置の更なる安定的な利用のためには、上記分析の迅速化及び操作者の安全性向上に加えて、分注プローブ等の可動部分を含めた自動分析装置の保守性の向上も合わせて求められている。
特開2010−85098号公報
本発明の実施形態は、プローブの保守作業が容易に行える臨床検査装置を提供することである。
上記課題を解決するために、実施形態に記載の臨床検査装置は、アームと、第1の所定高さの外壁と、プローブ制御機構とを備える。アームは、臨床検査装置のステージ上で、プローブの洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び被検試料又は試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動をすることにより、反応容器に被検試料又は試薬を分注する。第1の所定高さの外壁は、プローブの水平移動の経路に沿って設けられる。プローブ制御機構は、プローブが水平移動するときに、プローブの下部先端を、第1の所定高さより低い第2の所定高さで移動するようにプローブを制御し、更に、所定条件で下部先端が第1の所定高さより高い第3の所定高さにプローブを上昇させ、第3の所定高さを備えた保守位置へ移動するように制御する。
実施形態に係る自動分析装置の全体構成を示すブロック図。 実施形態に係る分析機構が収納されている筐体の外観図。 実施形態に係る分析機構の構成を示す斜視図。 実施形態に係るプローブと水平方向の溝構造の構成の一例を示す図。 実施形態に係るサンプリングアームの構成の一例を示す図。 実施形態に係るプローブの垂直方向の第2の所定高さの停止位置を示す図。 実施形態に係るプローブの垂直方向の第3の所定高さの停止位置を示す図。 実施形態に係るプローブの動作指示画面。 実施形態に係る動作フローチャート。 実施形態に係る筐体のカバーの開閉センサ機構を示す図。 実施形態に係る動作フローチャート。
本発明の実施形態に係わる臨床検査装置について、その一例である自動分析装置を用いて説明する。
(全体構成)
以下、自動分析装置1について、図1の自動分析装置1の全体構成を示したブロック図、図2の分析機構が収納されている筐体の外観図及び図3の分析機構の構成を示す斜視図を参照して説明する。
図1に示すように、自動分析装置1は、分析機構2と、駆動機構3と、分析制御回路4と、分注モニタ回路5と、データ処理回路6と、出力回路7と、入力回路8と、システム制御回路9と、を備えている。
(分析機構2)
分析機構2は、様々な項目の標準試料や被検試料を分注して項目毎に測定を行うものであり、駆動機構3により駆動される。また、この分析機構2は、その測定結果を前記データ処理回路6に送信する。なお、当該分析機構2の詳細については、後述する。
(駆動機構3)
駆動機構3は、動作機能を備えた分析機構2の各構成要素を駆動するものであり、分析制御回路4により制御されている。
(分析制御回路4)
分析制御回路4は、分析機構2からの各種モニタリング信号を受信し、駆動機構3の駆動を介し、分析機構2の制御を行うプロセッサである。モニタリング信号とは、分析機構2内の動作機能を備えた構成要素が送信する信号であり、その動作の動作範囲、動作速さ等の動作状態を示す信号である。
(分注モニタ回路5)
分注モニタ回路5は、分析機構2からのモニタリング信号を受信し、分析機構2で分注動作を行う各構成要素の保守管理を行う。
(データ処理回路6)
データ処理回路6は、演算回路6Aと記憶回路6Bとを備える。演算回路6Aは、分析機構2で行われた標準試料や被検試料の測定結果から、検量線の作成や分析データを生成するプロセッサであり、生成された検量線や分析データを、出力回路7に送信するものである。記憶回路6Bは、演算回路6Aによって生成された検量線や分析データを記憶するもので、主記憶装置としてのダイナミックRAM或いはスタティックRAMで構成される。或いは、補助記憶装置としての内蔵ハードディスクを含んでもよい。
(出力回路7)
出力回路7は、データ処理回路6が生成した検量線や分析データを印刷出力する印刷回路7Aと、表示する表示回路7Bとを備える。表示回路7Bは、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示デバイスで構成される。表示回路7Bが全面或いは一部タッチパネルの場合は、表示回路7Bは、入力回路8と共用される構成となる。表示回路7Bは、分析機構2が実施する分析に係る入出力結果を適宜表示させる。
(入力回路8)
入力回路8は、システム制御回路9に接続され、分析機構2の分析条件の入力及び変更、データ処理回路6の演算条件の入力及び変更等、自動分析装置1の制御コマンドの入力等を行う。入力回路8としては、全面或いは一部タッチパネルを採用し、表示回路7Bに備えられてもよいし、或いは独立したトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等によって実現されてもよい。
(システム制御回路9)
システム制御回路9は、分注モニタ回路5、分析制御回路4、データ処理回路6及び出力回路7を制御し、自動分析装置1を全体システムとして制御するプロセッサである。
つぎに、図2及び図3を参照して、分析機構2の詳細を説明する。図2は、分析機構2が収納された筐体11の外観を示すもので、符号12はこの筐体上部に設けられている開閉可能な上部カバーを示している。
図3は、分析機構2の構成を示す概略斜視図と分析機構2に接続する自動分析装置1の構成要素を示すブロック図である。分析機構2は、第1試薬ボトル21a、第2試薬ボトル21b、第1試薬ラック22a、第2試薬ラック22b、第1試薬庫23a、第2試薬庫23b、反応容器24、反応ディスク25、被検試料容器26、ディスクサンプラ27、第1試薬アーム28a、第2試薬アーム28b、サンプリングアーム29、撹拌ユニット30、測光ユニット31、洗浄ユニット32、反応容器保持部33及びステージ34を備える。
第1試薬ボトル21a及び第2試薬ボトル21bは、被検試料の各種成分と反応する試薬を納める容器である。第1試薬ラック22aは複数の第1試薬ボトル21aを収容した状態で第1試薬庫23aに設置される。同様に、第2試薬ラック22bは複数の第2試薬ボトル21bを収容した状態で第2試薬庫23bに設置される。
反応容器24は、被検試料と試薬を反応させる際に使用する容器である。反応ディスク25の円周上には、複数の反応容器24が配置される。
被検試料容器26は、被検試料を納める容器である。ディスクサンプラ27上には、複数の被検試料容器26が配置される。
被検試料容器26内の被検試料は、サンプリングアーム29によって反応容器24に分注される。また、第1試薬ボトル21a及び第2試薬ボトル21b内の試薬は、第1試薬アーム28a又は第2試薬アーム28bによって反応容器24に分注される。
被検試料と試薬が分注された反応容器24は、反応ディスク25の回転により、撹拌ユニット30の位置まで移動される。撹拌ユニット30は、被検試料と試薬が入った状態の反応容器24を撹拌し、被検試料と試薬を更に混合させるユニットである。
撹拌された反応容器24は、測光ユニット31の位置まで移動される。測光ユニット31は、反応容器24に対して光を照射し、被検試料と試薬の混合液の吸光度変化等を測定することにより、被検試料の成分分析を行うユニットである。測光ユニット31の測定結果は、データ処理回路6の演算回路6Aに送信される。
洗浄ユニット32は、成分分析が完了した反応容器24の混合液が廃棄された後、反応容器24の洗浄を行うユニットである。
反応容器保持部33は、反応ディスク25の円周上に配置され、反応容器24の上端部を保持する。反応容器保持部33は、反応ディスク25により回転させられることで、反応容器24を回転させる。
ステージ34は、分析機構2の動作(移動・回転等、後述)機構の主要部分をその下に収める。
なお、分析機構2において、以下に挙げる動作機構を備えた各構成要素は、分析制御回路4の制御のもとに、駆動機構3により駆動されている。例えば、第1試薬ラック22a、第2試薬ラック22b及びディスクサンプラ27を夫々回転する機構、反応ディスク25を回転する機構、第1試薬アーム28a、第2試薬アーム28b、サンプリングアーム29、及び撹拌ユニット30を夫々回転及び上下移動する機構、洗浄ユニット32を上下移動する機構等である。上記動作機構を備えた構成要素からは、分析制御回路4と分注モニタ回路5とに、各種動作をモニタするモニタリング信号が送信されている。
図4は、分析機構2のステージ34とサンプリングアーム29と反応ディスク25の一部とを含む、分析機構2の一部を拡大して示す概略図である。サンプリングアーム29のうちステージ34上への露出部分は、アームヘッド40、プローブ41、アームカバー42及びスプライン外筒43を備える。プローブ41の下部先端の水平移動方向に沿って、ステージ34上で両側壁45、46間に延びる溝構造47が設けられる。サンプリングアーム29の分注動作の際は、スプライン外筒43内のスプライン軸44(後述)を回転軸とした回転により、プローブ41の下部先端は、溝構造47に沿って、両側壁45、46の高さを超えない高さを保ってステージ34上を水平移動する。すなわち、両側壁45、46の高さは、プローブ41が水平移動する際に前記プローブ41の下部先端を覆い隠す高さである。この両側壁45、46により、プローブ41の高速移動に伴った被検試料等の飛び散り範囲を限定し、更に、プローブ41の下部先端が操作者の指等へ接触することを防いでいる。
なお、第1試薬アーム28aと第2試薬アーム28bの分注時の水平移動経路にも、溝構造47と同様に、ステージ34上で両側壁間に延びる溝構造が各々設けられている。また、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bの分注時の水平移動は、サンプリングアーム29と同様の動作を行う。また、両側壁の高さは、第1試薬アーム28aと第2試薬アーム28bの分注時の試薬の飛び散り範囲を限定し、更に、試薬分注用のプローブの下部先端が操作者の指等へ接触することを防いでいる。
<第1実施形態>
以下に第1実施形態について説明する。本実施形態では、入力回路8による「分析モード」から「保守モード」への移行指示を受けて、分析制御回路4は、サンプリングアーム29を、通常の動作位置から保守位置(後述)へ移動、停止させる。ここで「分析モード」とは、分析機構2が保守を必要とせず、被検試料の分析を繰り返している状態である。また、「保守モード」とは、分析機構2が保守を必要とし、被検試料の分析を中止している状態である。
なお、本実施形態では、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bは、サンプリングアーム29と同様な構成を備えている。また、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bの分注時の水平移動経路にも、溝構造47と同様な溝が設けられている。したがって、本実施形態のアーム動作の説明では、サンプリングアーム29について説明する。以下の説明を、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bに拡張することが可能である。
(構成)
図5は、サンプリングアーム29の構成の一例を示す図である。サンプリングアーム29は、アームヘッド40と、プローブ41と、アームカバー42と、スプライン外筒43と、を備える。サンプリングアーム29は、ステージ34に対して水平移動するが、当該水平移動は、スプライン軸44を回転軸として軸回転用パルスモータ48と、軸側プーリ(滑車)49と、軸回転用ベルト50と、モータ側プーリ51(カバーの内部)とによって行われる。また、サンプリングアーム29は、ステージ34に対して上下動するが、当該上下動は、上側プーリ52と、下側プーリ53と、上下動用ベルト54と、軸上下動用パルスモータ55とによって行われる。上述した構成のうち、軸回転用パルスモータ48と、上側プーリ52と、下側プーリ53と、上下動用ベルト54と、軸上下動用パルスモータ55とが、ステージ34の下側に、格納される。また、サンプリングアーム29は、スプライン軸44の動作(回転、上下摺動)を検知する各種センサ(図示せず)を備える。当該センサは、モニタリング信号を分析制御回路4へ、モニタリング信号の一部を分注モニタ回路5へと送信する。
アームヘッド40は、一端をスプライン外筒43に覆われたスプライン軸44に、軸回転可能に保持されている。アームヘッド40の他端には、プローブ41が固定されている。また、アームヘッド40は、アームカバー42によって一部が覆われている。
プローブ41は、その下部先端を被検試料容器26内の被検試料液面下に挿入し、一定量の被検試料を吸引・保持し、移動後に、反応容器24へと被検試料を吐出する。その後、水平移動の経路上の洗浄位置にある洗浄ユニット32によって、その下部先端部が洗浄される。プローブ41を含むサンプリングアーム29の移動態様については、詳細に後述する。
本実施形態における、プローブ41の下部先端を移動させる構成を、図4及び図5を参照して説明する。プローブ41の下部先端は、2種類の移動を行う。第1に、スプライン軸44を回転軸とするアームヘッド40の回転動作に伴う移動である。また、第2に、スプライン軸44の上下方向の摺動による、アームヘッド40の上下動作に伴う移動である。
アームヘッド40はスプライン軸44に固定されており、スプライン軸44の回転によって、アームヘッド40は回転する。軸回転用パルスモータ48による回転は、モータ側プーリ51(カバーの内部;軸回転用パルスモータ48の回転軸に固定)から軸回転用ベルト50を介して軸側プーリ(滑車)49へと伝わり、スプライン軸44を回転させる。その結果、アームヘッド40とプローブ41とは、一体的にスプライン軸44周りに回転する。なお、その際、ホーム位置から回転角を測定するセンサが設けられ(図示しない)、回転角が所定の閾値を超えた場合、回転停止機構(メカストッパ)を作動させる構成としてもよい。
アームヘッド40の一端を固定したスプライン軸44を上下に摺動することで、アームヘッド40が上下動する。軸上下動用パルスモータ55による上下動は、下側プーリ53(軸上下動用パルスモータ55の回転軸に固定)から上下動用ベルト54を介して上側プーリ52へと伝わり、スプライン軸44を上下動させる。なお、その際、ホーム位置から上下変位を測定するセンサが設けられ(図示しない)、上下変位が所定の閾値を超えた場合、上下動停止機構(メカストッパ)を作動させる構成としてもよい。
次に、プローブ41の下部先端位置について、分析機構2の操作段階(分析モード、保守モード)に応じて説明する。
(分析モード)
分析モードとは、上述したように、分析機構2が保守を必要とせず、被検試料の分析を繰り返している状態である。すなわち、分析制御回路4の指示に基づき駆動機構3が、プローブ41を洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び被検試料又は試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動を行うことにより、プローブ41は、反応容器に被検試料又は試薬を分注する。
図4を参照し、分析モードにおける、プローブ41の移動経路を、プローブ41の下部先端の高さに着目して、説明する。プローブ41の動作は、まず、水平移動によりプローブ41をディスクサンプラ27に格納された被検試料容器26上に移動させ、その吸引位置で停止、下降させる。そして、プローブ41の下部先端を被検試料容器26にある被検試料の液面下に挿入し、被検試料を吸引させる。吸引後は、プローブ41を上昇させ、水平移動により反応容器24上に移動させる。プローブ41を該当する反応容器24上で停止させ、吐出位置まで下降させて、保持している被検試料を反応容器24に吐出させる。吐出後はプローブ41を上昇させ、水平移動の経路上にある洗浄ユニット32まで移動させ、プローブ41の下部先端部を洗浄させる。洗浄後は、水平移動により再度被検試料容器26上に移動させる。以上のサイクルを繰り返す。なお、水平移動の際、プローブ41の下部先端は、ステージ34上に設けられ、両側壁45及び46に囲まれた溝構造47内で、水平に移動する。
図6Aを参照して、分析モードにおける、プローブ41の下部先端の高さについて説明する。まず、溝構造47の両側壁45及び46の側壁高さは、同一高さであり、プローブが水平移動する際に前記プローブの下部先端を覆い隠す高さである。この側壁高さを第1の所定高さH1とする。次に、プローブ41が被検試料容器26から反応容器24に水平移動する際に保つ移動高を、第2の所定高さH2とする。第2の所定高さH2は、移動中のプローブ41の下部先端とステージ34との最短距離である。特に、プローブ41の下部先端が、溝構造47内で、且つ第2の所定高さH2を保つ位置に停止している場合、その位置を「退避位置」と定める。なお、被検試料を吸引する際及び被検試料を吐出する際に、プローブ41の下部先端は、ステージ34の高さ以下に移動する。
(保守モード)
保守モードとは、入力回路8からの入力により、分析機構2(例えば、プローブ41)が被検試料の分析を中止し、プローブ41が一旦退避位置に退避した後、保守位置(後述)に移動する状態である。図1、図6B及び図7等を参照して、保守モードへの切り替え制御と、保守モードにおけるプローブ41の下部先端の移動とその高さについて説明する。
入力回路8からの入力により保守モードが選択されると、システム制御回路9は、表示回路7Bに図7に示すようなサンプリングアーム29の動作指示画面56を表示させる。また、システム制御回路9は、分析制御回路4を制御し、駆動機構3を介して、プローブ41の下部先端を退避位置に停止させる。
図7を参照して、動作指示画面56について説明する。動作指示画面56は、プローブ41及びアームヘッド40のマニュアル操作の指示を行う画面である。動作指示画面56は、表示回路7B上のプローブ動作に関する8つのボタンから構成される。動作指示画面56は、プローブ41の上下動の操作に関し、ホーム/アップボタン57、ダウンボタン58及び保守用アップボタン59を備える。また、動作指示画面56は、アームヘッド40の水平移動の操作に関し、ホーム/洗浄プールボタン60、サンプラボタン61、反応容器通常位置ボタン62、反応容器希釈位置ボタン63及び洗剤ボタン64を備える。
例えば、動作指示画面56の一部或いは全部がタッチパネルであって、タッチパネルに入力回路8が備わっている場合は、操作者が各ボタン(符号57〜符号64)のいずれかに手で触れる、或いはタッチペンで操作する等の動作を、システム制御回路9が受け付ける。システム制御回路9は、各ボタンに割り当てられた各機能(後述)を実行する。表示回路7Bと入力回路8とが独立した回路である場合は、動作指示画面56上の各ボタン(符号57〜符号64)を、入力回路8の例えば、マウス等でクリックすればよい。
システム制御回路9は、動作指示画面56に設けられたアームヘッド40の水平移動に関するボタン操作を受け付ける。具体的には、ホーム/洗浄プールボタン60に触れる(タップする)操作を受けて、システム制御回路9は、アームヘッド40を水平移動させ、プローブ41の下部先端を退避位置或いは洗浄プール上に移動させる。退避位置と洗浄プール上の位置との選択は、例えば前者はシングルタップ(クリック)で、後者はダブルタップ(クリック)で切り替わるようにすればよい。サンプラボタン61、反応容器通常位置ボタン62、反応容器希釈位置ボタン63及び洗剤ボタン64に対するタップ(クリック)によって、アームヘッド40が水平移動し、プローブ41の下部先端は、各々被検試料容器26、反応容器24、希釈用反応容器(図示せず)及び洗剤ボトル(図示せず)上へと移動する。
次に、システム制御回路9は、プローブ41の垂直位置の上下動操作に関する動作を受け付ける。この時点で、プローブ41の下部先端の水平位置は、アームヘッド40の水平動操作の動作によって、決められている。ホーム/アップボタン57のタップによって、システム制御回路9は、プローブ41の下部先端の位置を、第2の所定高さH2を持つ退避位置に留める、或いは第2の所定高さH2(図6A)へと上昇させる。ホーム/洗浄プールボタン60と同様に、シングルタップ(クリック)及びタブルタップ(ダブルクリック)によって、ホーム/アップ動作を切り替えてもよい。ダウンボタン58は、第2の所定高さH2を保ったまま停止しているプローブ41を、水平位置に応じて予め定められた適正な高さ(例えば、被検試料容器26上では、被検試料を吸引でき且つ被検試料容器26の内側底部に接触しない高さ)へと、降下させる。保守用アップボタン59は、プローブ41の下部先端を、第1の所定高さH1よりも高い第3の所定高さH3(図6B)へと上昇させるためのボタンである。
なお、保守用アップボタン59を保守専用ボタンとし、その現在位置に関わらずプローブ41を保守位置に移動させる機能を持たせてもよい。なお、「保守位置」とは、第1の所定高さH1よりも高い第3の所定高さH3を備え、プローブ41の保守が容易に行える位置である。すなわち、保守用アップボタン59がタップ(クリック)されると、システム制御回路9は、分析制御回路4を介して駆動機構3制御し、その現在位置にかかわらず、プローブ41を保守位置に移動させる。
なお、システム制御回路9は、アームヘッド40の水平移動の操作とプローブ41の上下動の操作との2つの動作の組み合わせとして両動作の開始前に受付け、その後、順にアームヘッド40の水平移動及びプローブ41の上下動を行わせてもよい。或いは、システム制御回路9は、アームヘッド40の水平移動の操作を受付け、アームヘッド40の水平移動の動作完了後、プローブ41の上下動の操作を受付け、プローブ41の上下動の動作をさせてもよい。
第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bに関しても、サンプリングアーム29の動作指示画面56と同様な動作指示画面を表示回路7Bに表示させ、保守モード移行を含むマニュアル操作を行わせてもよい。また、サンプリングアーム29の動作指示画面56と第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bの操作画面とを一度に表示回路7Bに表示させ、サンプリングアーム29、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bの保守動作を含むマニュアル操作を統一的に行わせてもよい。
本明細書において用いる「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路6Bに保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路6Bにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本実施形態のサンプリングアーム29、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bは、特許請求の範囲に記載のアームの一例に相当する。同様に、側壁45及び側壁46は第1の所定高さの外壁の一例に相当し、分析制御回路4はプローブ制御機構の一例に相当する。第1の所定高さH1は第1の所定高さの一例に、第2の所定高さH2は第2の所定高さの一例に、第3の所定高さH3は第3の所定高さの一例に、各々相当する。
[作用]
以下に、図1及び図8等を参照して、本実施形態のプローブ41の保守位置への移動動作を説明する。なお、以下の動作に関し、分析モードにおけるプローブ41の動作は説明せず、分析モードから保守モードへの切り替え指示が発生した時点から説明する。
(S1)
入力回路8からの保守モードへの切り替え指示が、システム制御回路9に送信される。
(S2)
保守モードへの切り替え指示に応じて、システム制御回路9は、分析制御回路4を介し駆動機構3を制御し、分析機構2による分析動作を中止させる。
(S3)
プローブ41が置かれている水平位置を確認する。
(S4)
プローブ41の水平位置が保守可能な保守位置にあるかどうかを確認する。保守位置に無い場合(ステップ4;NO)にはステップ5に、保守位置にある場合(ステップ4;YES)にはステップ6へ、それぞれ進む。
(S5)
ステップ4でプローブ41の水平位置が保守位置ではない(ステップ4;NO)と判断された場合には、駆動機構3を制御し、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置のまま水平移動させ、プローブ41の水平位置を保守位置へと移動させる。
(S6)
ステップ5により、プローブ41が水平移動され保守位置にあるか、ステップ4で保守位置にあることが確認された場合(ステップ4;YES)には、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置から所定高さH1を超えてさらに上昇させ、保守位置である第3の所定高さH3に移動させる。以上のようにプローブ41を水平移動及び上下動させることにより、第3の所定高さH3の保守位置に位置させることができる。
本実施形態によれば、プローブの保守作業が容易に行える臨床検査装置を提供できる。プローブの保守、交換作業時に、プローブが、その移動経路にそって設けられた外壁と干渉することがないので、プローブの損傷が起きにくく且つ容易に保守、交換作業ができる。
<第2実施形態>
まず、第1実施形態及び本実施形態の概要を纏め、両実施形態の差異について説明する。なお、本実施形態の構成要素は、第1実施形態に複数の構成要素を追加するものであるので、他の共通する各構成要素の符号は、第1実施形態と共通とする。
第1実施形態では、入力回路8からの保守モードへの切り替え指示により、プローブ41を保守位置へと移動させた。本実施形態では、分析機構2の構成要素として、図2に示した上部カバー12の開閉の為の蝶番65及び開閉センサ機構66を追加する(図9)。尚、図2では、上部カバー12が分析機構2の構成要素の上側全体を覆っているように示したが、少なくともサンプリングアーム29、第1試薬アーム28a及び第2試薬アーム28bの何れかの上側空間を覆う形態としてもよい。
蝶番65は、筐体11と上部カバー12とに設けられる。開閉センサ機構66は、蝶番65に設けられ、上部カバー12の開閉動作を検知する。開閉センサ機構66は分析制御回路4に接続されており、検知結果を分析制御回路4に送信する。分析制御回路4は、入力回路8からの切り替え指示と開閉センサ機構66からの検知結果に基づいて、プローブ41の保守位置への移動を制御する。
(開放位置)
上部カバー12が「開放」されているとは、プローブ41を備えたアームヘッド40が上昇して保守位置に移動する際に、アームヘッド40と上部カバー12とが接触しない状態をいう。この上部カバー12の位置を「開放位置」という。
(閉鎖位置)
上部カバー12が閉鎖されている状態の上部カバー12の位置を「閉鎖位置」という。
(接触可能位置)
上部カバー12が「開放位置」或いは「閉鎖位置」の何れでもない位置にあるとき、上部カバー12の位置を「接触可能位置」という。
(構成)
第1実施形態との相違は、本実施形態の自動分析装置1が上部カバー12、蝶番65及び開閉センサ機構66を備える点である。また、本実施形態においては、開閉センサ機構66が検知した上部カバー12の開閉状態の情報が、「扉状態信号」として開閉センサ機構66から分析制御回路4に送信され、プローブ41を保守位置へと移動させる所定条件の一つとして使われている。すなわち、プローブ41の動作を制御する分析制御回路4の作用が、第1実施形態と異なる。
なお、「扉状態信号」とは、上部カバー12の開放位置に対応した「開放信号」、同様に、接触可能位置に対応した「接触信号」及び閉鎖位置に対応した「閉鎖信号」の何れかとして、開閉センサ機構66から分析制御回路4に送信される信号である。また、開閉センサ機構66は、上部カバー12の開閉状態(開放、接触及び閉鎖)の変化を検知したタイミングで、扉状態信号を分析制御回路4に送信する。或いは、定期的に扉状態信号を分析制御回路4に送信してもよい。
図9は、蝶番65の側面概略図の一例である。蝶番65は、上部カバー側羽根67と、回転軸68と、筐体側羽根69と、開閉センサ機構66と、を備える。上部カバー側羽根67は回動自在に回転軸68に支持され、筐体側羽根69は筐体11に固定されている。上部カバー側羽根67は、回転軸68を介して筐体側羽根69に対し、共通の回転軸68周りに回転する(例えば、図9で紙面に向かって反時計回り、上部カバー12が開く方向の回転角を正とし図9の+の方向)、反対方向の回転角を負とする(図9の−の方向))。また、上部カバー側羽根67の筐体側羽根69に対する回転角は、上部カバー12が筐体11に開放側(回転角の正方向)で接触しない角度(例えば90度以下)に制限されていてもよい。
開閉センサ機構66は、上部カバー12の開閉状態を感知するセンサである。開閉センサ機構66は、上部カバー12の開閉状態を判断し、その結果を開放信号、接触信号及び閉鎖信号の何れかの扉状態信号として、分析制御回路4に送信する。開閉センサ機構66は、例えば、開閉検知用の磁気センサであればよい。その一例として、開閉センサ機構66は、上部カバー側羽根67と筐体側羽根69との双方に感応部70a、70bを備え、上部カバー12の閉鎖動作により両感応部70a、70bが至近距離に接近、或いは接触することで、上部カバー12が閉鎖されたとみなし、閉鎖信号を、分析制御回路4に、送信する。
この場合、上部カバー12が閉鎖位置になくとも、アームヘッド40が上昇して保守位置に移動する際に、上部カバー12とアームヘッド40とが接触する(接触可能位置にある)可能性がある。しかし、開閉センサ機構66として磁気センサを利用する場合、上部カバー12が「接触可能位置」にあるか「開放位置」にあるかの区別がつかない。上部カバー12を開放位置に停止、保持できる機構があれば、操作者による上部カバー12の操作は開放と閉鎖の何れかとみなせる。この場合、分析制御回路4は、扉状態信号を、閉鎖信号でなければ開放信号である、とのアルゴリズムで処理できる。
上部カバー12を開放位置に停止、保持できる機構として、例えば、蝶番65に、トルクヒンジを用いてもよい。トルクヒンジは、回転軸68の回転動作に摩擦を与えることによって、回転動作範囲の任意の位置に上部カバー12を停止、保持させることができる。或いは、蝶番65に段階的な停止、保持機構を持たせてもよい(例えば、ラチェットヒンジ)。蝶番65は上部カバー12を開放位置近傍で、停止、保持させることができる。また、上部カバー12の停止、保持状態は手動で解除できてもよい。以上のように、蝶番65に例えばトルクヒンジ或いはラチェットヒンジを使い、上部カバー12を開放位置に保持させることで、分析制御回路4は、開閉センサ機構66からの扉状態信号が閉鎖信号でなければ、上部カバー12は開放位置にあると、判断できる。
開閉センサ機構66は、回転軸68に設けられた角度センサであってもよい。角度センサは、回転軸68の回転角を検知し、その結果を扉状態信号として、分析制御回路4に送信する。例えば、予め上部カバー12の開放位置、接触可能位置及び閉鎖位置に対応した回転角の閾値を各々求め、それらの閾値と検知された回転角との比較により、上部カバー12の状態を判断し、開放信号、接触信号及び閉鎖信号の何れかを分析制御回路4に送信すればよい。或いは、開閉センサ機構66は検知した回転角を扉状態信号として分析制御回路4に送信し、分析制御回路4が、受信した扉状態信号(回転角)から上部カバー12の開閉状態を判断してもよい。
分析制御回路4は、開閉センサ機構66から送信された扉状態信号と、入力回路8からの保守モードへの切り替え指示とから、プローブ41を保守位置へと移動させる制御を行う。
[作用]
以下に、図10を参照して、本実施形態における、上部カバー12が存在する場合の、プローブ41の保守位置への移動動作を説明する。なお、以下の動作に関しても、第1実施形態同様、分析モードにおけるプローブ41の動作は説明せず、分析モードから保守モードへの切り替え指示が発生した時点から説明する。
(S11)
入力回路8からの保守モードへの切り替え指示が、システム制御回路9に送信される。
(S12)
保守モードへの切り替え指示に応じて、システム制御回路9は、分析制御回路4を介し駆動機構3を制御し、分析機構2による分析動作を中止させる。
(S13)
上部カバー12が開放位置にあるかどうかを確認する。分析制御回路4は、上部カバー12の位置を、開閉センサ機構66から送信された扉状態信号から判断(開放位置、接触可能位置或いは閉鎖位置)し、上部カバー12が開放位置にあると判断する(ステップ13;YES)と、ステップS14に、上部カバー12の状態が開放位置にないと判断する(ステップ13;NO)と、ステップ18にそれぞれ進む。
(S14)
ステップ13で上部カバー12が開放位置にあると判断された(ステップ13;YES)状態で、プローブ41が置かれている水平位置を確認する。
(S15)
プローブ41の水平位置が保守可能な保守位置にあるかどうかを確認する。保守位置に無い場合(ステップ15;NO)にはステップ16に、保守位置にある場合(ステップ15;YES)にはステップ17へ、それぞれ進む。
(S16)
ステップ15でプローブ41の水平位置が保守位置でない(ステップ15;NO)と判断された場合には、駆動機構3を制御し、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置のまま水平移動させ、プローブ41の水平位置を保守位置へと移動させる。
(S17)
ステップ16により、プローブ41が水平移動され保守位置にあるか、ステップ15で保守位置にあることが確認された場合(ステップ15;YES)には、プローブ41を第2の所定高さH2の退避位置から所定高さH1を超えてさらに上昇させ、保守位置である第3の所定高さH3に移動させる。
(S18)
ステップ13で上部カバー12の状態が開放位置にないと判断する(ステップ13;NO)と、分析制御回路4は、表示回路7Bにエラーメッセージ(ステップS18:上部カバー12の状態が接触可能位置或いは閉鎖位置にある)を出力するとともに、プローブ41の下部先端が第2の所定高さH2(図6A)に留まるように、駆動機構3を制御する。
以上のように、上部カバー12の開閉状態を確認し、上部カバー12との干渉がない状態でプローブ41を水平移動及び上下動させることにより、第3の所定高さH3の保守位置に位置させることができる。
[効果]
本実施形態によれば、プローブの保守作業が容易に行える臨床検査装置を提供できる。また、本実施形態において説明したように、臨床検査装置に上部カバーが設けられた場合であっても、プローブの保守、交換作業時に、プローブが、上部カバーと干渉することがないので、プローブの損傷が起きにくく且つ容易に保守、交換作業ができる。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の変形例は、プローブ41が保守位置にある状態で上部カバー12が開放位置から接触可能位置、或いは、閉鎖位置に移動した場合、アームヘッド40を、即時上部カバー12と接触しない位置に移動させるとともに、表示回路7Bにエラーメッセージを出力する構成を備える。本変形例では、プローブ41が保守位置にある状態で、分析制御回路4が開閉センサ機構66から「開放信号」ではない扉状態信号を受信すると、駆動機構3を制御して、プローブ41を第2の所定高さH2を備えた退避位置へと退避させる。同時に、アームヘッド40は、上部カバー12と接触しない位置に移動する。本変形例は、プローブの保守、交換作業中に誤って上部カバー12が接触可能位置に移行しつつある状況であっても、保守、交換作業を自動的に中断し、プローブ等機器の損傷を避けることができる。
また、上記実施形態において説明した構成は、自動分析装置以外の臨床検査装置にも適用することができる。
臨床検査装置としては、例えば、自動分析装置や血液ガス分析装置や電気泳動装置や液体クロマトグラフィー装置などの臨床化学分析機器、ラジオイムノアッセイ装置などの核医学機器、ラテックス凝集反応測定装置やネフェロメータなどの免疫血清検査機器、自動血球計数装置、血液凝固測定装置などの血液検査機器、微生物分類同定装置や血液培養検査装置やDNA・RNA測定装置などの細菌検査機器、尿分析装置や便潜血測定装置などの尿検査機器、自動組織細胞染色装置などの病理検査機器、生理機能検査機器、マイクロピペットや洗浄装置分注装置や遠心分離装置などのその他の臨床検査機器等が挙げられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 自動分析装置(臨床検査装置)
2 分析機構
3 駆動機構
4 分析制御回路
6 データ処理回路
7 出力回路
8 入力回路
9 システム制御回路
29 サンプリングアーム
40 アームヘッド
41 プローブ
45、46 外壁
47 溝構造
H1 第1の所定高さ
H2 第2の所定高さ
H3 第3の所定高さ

Claims (9)

  1. ステージ上で、プローブの洗浄位置、被検試料又は試薬の吸引位置、及び前記被検試料又は前記試薬の吐出位置に移動を繰り返す分注駆動をすることにより、反応容器に前記被検試料又は前記試薬を分注するアームと、
    前記プローブの水平移動の経路に沿って設けられた第1の所定高さの外壁と、
    前記プローブが水平移動するときに、前記プローブの下部先端を、前記第1の所定高さより低い第2の所定高さで移動するように前記プローブを制御し、
    所定条件で前記下部先端が前記第1の所定高さより高い第3の所定高さに前記プローブを上昇させ、前記第3の所定高さの保守位置へ移動するように制御するプローブ制御機構と、
    を備えた臨床検査装置。
  2. 前記第2の所定高さは、前記プローブの下部先端の前記ステージからの高さである請求項1に記載の臨床検査装置。
  3. 前記第1の所定高さは、前記プローブが水平移動する際に前記プローブの下部先端を覆い隠す高さである請求項1又は請求項2に記載の臨床検査装置。
  4. 前記外壁は、前記プローブが水平移動する少なくとも一部の領域に設けられている請求項1から3の何れか1項に記載の臨床検査装置。
  5. 入力回路を更に備え、
    前記所定条件は、前記入力回路から入力された、前記プローブの前記保守位置への移行指示である、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の臨床検査装置。
  6. 少なくとも前記アームの上側空間を覆う上部カバーと、
    前記上部カバーの開閉状態を検知する開閉センサ機構と、を更に備え、
    前記所定条件は、前記開閉センサ機構が開放状態を検知することを含むものであり、
    前記開放状態は、前記上部カバーが前記保守位置にある前記アームと接触しない位置にある状態である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の臨床検査装置。
  7. 前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
    前記プローブ制御機構は、前記プローブの下部先端が前記第2の所定高さに留まるように前記プローブを制御する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の臨床検査装置。
  8. 出力回路を更に備え、
    入力回路が前記保守位置への移行指示を受け付け、且つ前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
    前記プローブ制御機構は、前記プローブの下部先端が前記第2の所定高さに留まるように前記プローブを制御し、前記出力回路にエラーメッセージを出力させる、
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の臨床検査装置。
  9. 前記プローブが前記保守位置にあり、前記開閉センサ機構が前記開放状態を検知できない場合、
    前記プローブ制御機構は、前記出力回路にエラーメッセージを出力し、前記プローブを前記保守位置から前記第2の所定高さを備えた退避位置へと移行させる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の臨床検査装置。
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