JP2015206612A - 自動分析装置及び分析結果表示方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、反応容器に分注された試薬と検体とを反応させ、反応液の吸光度を測定することによって検体を分析する自動分析装置が開示されている。
したがって、自動分析装置を操作するオペレータにとっては、自動分析装置が、設定された正しいタイミングで検体と試薬の添加が行われていることを確認できることが好ましいが、従来の自動分析装置では、そのような確認を簡単に行うことは不可能であった。
そして、表示制御部は、測定部が測定した測定データの時間による変化を示す測定データグラフ、又は測定データの一覧を示す測定データリストの表示画面を作成すると共に、反応容器に試薬を添加したタイミングを示す表示を表示画面に加える処理を行う。
試薬添加工程は、反応容器内の検体に試薬を添加して反応させる工程である。
測定工程は、反応容器の光学特性を測定する工程である。
表示画面作成工程は、光学特性の測定データの時間による変化を示す測定データグラフ、又は測定データの一覧を示す測定データリストの表示画面を作成すると共に、反応容器に試薬を添加したタイミングを示す表示を表示画面に加える工程である。
[1.自動分析装置の構成]
まず、本発明の一実施の形態例の自動分析装置について、図1を参照して説明する。
自動分析装置1は、血液や尿等の生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する生化学分析装置である。
なお、複数の検体容器21と複数の容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
サンプル希釈ピペット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端部を検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ピペット7は、不図示のサンプル用ポンプが作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇して先端部を検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ピペット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。
次に、自動分析装置1が備える計算機30の構成例を説明する。
図2は、計算機30の内部構成例を示すブロック図である。
計算機30は、制御部31と記録部34と表示部35と入力部36とインタフェース部37とを備える。これら制御部31と記録部34と表示部35と入力部36とインタフェース部37とは、バス38により相互にデータ転送可能に接続されている。
分析制御部32は、反応容器26に希釈検体や試薬を注入するタイミングを制御すると共に、多波長光度計16での光度の測定タイミングについても制御する。
表示制御部33は、自動分析装置1の光度測定部である多波長光度計16が測定したデータを取得して、その測定データからそれぞれの検体の測定データの表示画面を作成する。表示制御部33が作成した表示画面は、表示部35に表示される。
表示部35は、分析装置の操作画面や分析結果の画面などを表示する。分析結果の画面の例は後述する。この表示部35には、例えば、液晶ディスプレイ装置等が用いられる。
入力部36は、ユーザによって行われる自動分析装置1に対する操作入力を受け付け、入力信号を制御部31に出力する。この入力部36には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等が用いられる。
次に、図3のフローチャートを参照して、計算機30の分析制御部32の制御で行われる検体の分析処理の例について説明する。
自動分析装置1は、図1に示すように各ターンテーブル2〜6に複数の容器が配置され、各ターンテーブル2〜6の回転に連動して、多数の検体の分析が同時に行われる。このように自動分析装置1は、複数の分析が並行して同時に実行されるが、分析結果については、それぞれの検体ごとに個別に管理される。図3のフローチャートに示す分析処理は、1つの反応容器26に注入された1つの検体についての分析処理である。
次に、分析制御部32は、サンプリングピペット8により、反応ターンテーブル6上の反応容器26に希釈検体を注入するタイミング(ここでは第1試薬を注入するタイミング)になったか否かを判断する(ステップS12)。ここで、試薬を注入するタイミングになったと判断したときには、分析制御部32は、反応ターンテーブル6により回転する反応容器26が、多波長光度計16の前を通過するタイミングで、多波長光度計16で反応容器26内の希釈検体の光度の測定工程を開始する(ステップS13)。ここでの光度の測定は、主波長と副波長の2つの波長で行われる。多波長光度計16による光度の測定は、該当する反応容器26が回転して通過するごとに毎回行われ、多波長光度計16が測定したデータは制御部31によって、計算機30の記録部34に記録される。
その後、分析制御部32は、別の試薬を注入する必要があるか否か判断する(ステップS15)。別の試薬(第2試薬)を注入する必要があると判断した場合、分析制御部32は、別の試薬(第2試薬)を注入するタイミングになったか否かを判断し(ステップS17)、注入するタイミングであるとき、第2試薬ピペット13が第2試薬を注入すると共に、注入したタイミングを記憶し(ステップS18)、ステップS15の処理に戻る。
このようにして試薬を反応容器26に添加する試薬添加工程が実行される。
次に、図4のフローチャートを参照して、分析処理で得た測定データに基づいて、表示制御部33が測定データグラフ又は測定データリストの表示画面を作成する処理を説明する。この表示制御部33が作成した表示画面は、表示部35が表示する。
そして、表示制御部33は、予め用意された演算式に主波長と副波長の測定データを代入して、演算値を得る(ステップS22)。
次に、図5〜図7を参照して、表示制御部33が作成した測定結果の画面の表示例について説明する。
図5は、主波長と副波長と演算値の3つの変化を示す測定データグラフの表示画面100を示す。図5A,B,Cに示す3つの表示画面100では、試薬を注入したタイミングと試薬を注入したタイミングの表示形態が異なる。
表示画面100は、横軸を時間(分)、縦軸を吸光度とした測定データのグラフである。この表示画面100の上部には、演算結果の選択ボタン101と、主波長の選択ボタン102と、副波長の選択ボタン103が表示されている。図5の例では、いずれの選択ボタン101,102,103も選択された状態で、グラフ上に主波長aと副波長bと演算結果cを表示した状態を示す。
また、表示画面100の上部には、第1試薬注入タイミングの選択ボタン104と第2試薬注入タイミングの選択ボタン105と第3試薬注入タイミングの選択ボタン106も表示されている。
なお、計算機30を操作するオペレータによるマウスなどを使用したユーザーインターフェースを通した選択ボタン101〜106の操作で、それぞれの項目の表示状態(オン状態)と非表示状態(オフ状態)が選択される。
この図5Aの場合には、表示画面100として、第1試薬注入タイミングを示すラインxと、第2試薬注入タイミングを示すラインyが表示されている。検体注入タイミングを示すラインxは、グラフ上の0秒の位置であり、グラフの左端に表示される。第2試薬注入タイミングを示すラインyは、グラフ上の約4.3分の位置に表示される。
なお、図5Aに示すように複数のラインx、yを1画面中に同時に表示する際には、それぞれのラインx、yの表示態様を変化させるようにしてもよい。例えば、ラインxとラインyは、表示色を変えてもよい。あるいは、ラインyを太線や実線で表示し、ラインxを細い線や破線で表示してもよい。
この図5Bの場合には、表示画面100として、第1試薬注入タイミングを示すラインyのみが表示される。
この図5Cの場合には、表示画面100として、注入タイミングを示すラインx、yは表示されない。
なお、図5A,B,Cは、いずれも横軸が時間であるが、横軸を回転数としてもよい。また、図5では第3試薬の注入タイミングは表示しない例としたが、選択ボタン106がオン状態のときは、表示画面100に、第3試薬の注入タイミングを示すラインが表示される。
さらに、第1試薬の注入タイミングについても、左端の0秒の位置であることで、オペレータは正しいタイミングで検体が注入されて、そのタイミングから分析が行われていることが分かり、自動分析装置1が正しいタイミングで動作していることが分かる。
図6に示す表示画面200は、測定データの一覧を示す測定データリストの例である。
表示画面200は、多波長光度計16が測定した主波長と副波長、及びそれらの波長の測定データから得た演算値のリストである。この表示画面200において、ナンバー[No.]と示された1〜41の数字は、反応ターンテーブル6の回転数を示す。すなわち、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6が1回転して、該当する反応容器26が通過した際に測定を行うものであり、この例では1回転目から41回転目までの測定を行った例を示す。反応ターンテーブル6が1回転する時間は一定であり(例えば十数秒程度)、回転数に1回転する時間を乗算することで、測定時間になる。
検体の注入タイミングの印P1と、第1試薬の注入タイミングの印P2は、図6では同じ図形であるが、異なる図形としたり、あるいは表示色を変えてもよい。
なお、この図6の例の場合には、選択ボタンが表示されない例を示すが、図5の例と同様に、それぞれの注入タイミングの表示のオン・オフを指示する選択ボタンを表示するようにしてもよい。
また、図5及び図6に示す試薬の注入タイミングの表示としては、第1試薬と第2試薬の注入タイミングだけを示したが、さらに異なる注入タイミングの試薬(第3試薬)がある場合には、この第3試薬の注入タイミングを同時に表示してもよい。
図7A,Bに示す画面は、図5に示す表示画面100と同様に、主波長と副波長と演算値の3つの変化を示す測定データグラフの表示画面100である。これらの図7に示す測定データグラフの表示画面100では、横軸として、回転数を示す[Point]の表示である。この回転数は、1回転に要する時間を乗算することで、時間に換算することができる。
また、図7Cに示す表示画面300は、パラメータ設定の画面である。
図7A,Bに示す表示画面100の場合には、図5の例で説明した第1〜第3試薬の注入タイミングの選択ボタン104〜106を表示しない。
なお、図7Cに示すパラメータ設定の表示画面300では、試薬添加タイミングの表示と非表示を一括して選択する例を示したが、パラメータ設定の画面では、複数の試薬のそれぞれの添加タイミングの表示と非表示を個別に選択するようにしてもよい。
なお、上述した実施の形態例で説明した図5〜図7の表示画面は一例を示したものであり、その他の表示形態の表示画面としてもよい。
例えば、図5に示す測定データグラフでは、反応容器に検体を入れたタイミングを左端とし、その検体を入れたタイミングからの経過時間で測定データの変化を示すようにした。これに対して、表示画面として、例えば反応容器に試薬を添加したタイミングをグラフの左端の基点とし、その試薬添加タイミングからの測定データの変化を示すようにしてもよい。この場合でも、左端の基点となる位置が、試薬を添加するタイミングを示すラインや印などの表示を行うのが好ましい。
図7A又は図7Bに示すグラフの表示画面100と、図7Cに示すパラメータ設定画面300についても、1つの画面内に同時に表示してもよい。あるいはまた、図7A又は図7Bに示すグラフの表示画面100の上に、図7Cに示すパラメータ設定画面300を別のウィンドウとして重ねて表示してもよい。さらに、図7Cに示すパラメータ設定画面300は試薬添加タイミングの表示の有無を指示する設定画面の1つの例であり、その他の設定画面で、試薬添加タイミングの表示の有無を指示するようにしてもよい。
また、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
Claims (6)
- 検体を収容する検体容器を保持する検体容器保持部と、
試薬を収容する試薬容器を保持する試薬容器保持部と、
前記検体容器から取り出した検体に、前記試薬容器から取り出した試薬を添加して反応させる反応容器を保持する反応容器保持部と、
前記反応容器内の検体の光学特性を測定し、測定結果を出力する測定部と、
前記測定部が測定した測定データの時間による変化を示す測定データグラフ、又は測定データの一覧を示す測定データリストの表示画面を作成すると共に、前記反応容器に試薬を添加したタイミングを示す表示を前記表示画面に加える表示制御部と、を備える
自動分析装置。 - 前記表示制御部は、前記表示画面に、試薬を添加したタイミングを示す表示のオンとオフを選択するボタンを表示する
請求項1に記載の自動分析装置。 - 前記反応容器に添加される試薬として第1試薬と第2試薬を備え、
前記表示制御部は、前記表示画面に、前記第1試薬を添加したタイミングと前記第2試薬を添加したタイミングを個別に表示し、
前記表示画面に表示される前記ボタンとして、前記第1試薬を添加したタイミングを示す表示のオンとオフを選択する第1のボタンと、前記第2試薬を添加したタイミングを示す表示のオンとオフを選択する第2のボタンとを有する
請求項2に記載の自動分析装置。 - 前記表示制御部は、試薬を添加したタイミングの表示の有無を選択する設定画面を表示し、その設定画面で試薬を添加したタイミングの表示有りと事前に設定がある場合に、前記表示画面で、試薬を添加したタイミングを示す表示を行う
請求項1に記載の自動分析装置。 - 前記表示制御部は、前記表示画面に表示する測定データの一覧を示す測定データリストを作成する際に、試薬を添加したタイミングの測定データに、添加タイミングを示す印を付加するようにした
請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動分析装置。 - 反応容器内の検体に試薬を添加して反応させる試薬添加工程と、
前記反応容器内の検体の光学特性を測定する測定工程と、
光学特性の測定データの時間による変化を示す測定データグラフ、又は測定データの一覧を示す測定データリストの表示画面を作成すると共に、前記反応容器に試薬を添加したタイミングを示す表示を前記表示画面に加える表示画面作成工程と、を含む、
分析結果表示方法。
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