JP2018197295A - 炭素繊維強化シート状成形材料、その製造方法及び成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い機械的特性を発揮し、かつ、成形品のそりや変形を抑制することができる炭素繊維強化シート状成形材料を提供する。【解決手段】 熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)及び炭素繊維(d)を含む炭素繊維強化シート状成形材料であって、該熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、該成形材料は、炭素繊維(d)の配合量が成形材料100質量%に対して35〜60質量%であることを特徴とする炭素繊維強化シート状成形材料。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維強化シート状成形材料、その製造方法及び成形品に関する。より詳しくは、住宅設備や自動車、電気等の分野で構造部材用途に有用な炭素繊維強化シート状成形材料、その製造方法及び成形品に関する。
炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPともいう)は比強度、比弾性率が高く、部材を大幅に軽量できることから、スポーツやレジャー用途、航空機、船舶、鉄道車両、自動車等の産業用途といった幅広い分野において注目され、その需要は年々高まりつつある。
CFRP成形品は、プリプレグと呼ばれる連続した強化繊維にマトリックス樹脂を含浸した中間基材を積層し、高温高圧釜で加熱加圧することによりマトリックス樹脂を硬化させるオートクレーブ成形や、あらかじめ部材形状に賦形した連続繊維基材にマトリックス樹脂を含浸および硬化させるRTM(レジントランスファーモールディング)成形等で得ることが一般的である。これらの成形法では連続繊維を使用するため、優れた機械的特性を有するものの、3次元形状やリブ、ボス形状といった細かい凹凸を有する複雑な形状の形成や、材料積層や硬化に時間を要するため成形サイクルに課題がある。
これに対してシートモールディングコンパウンド(以下、SMCともいう)は繊維長が短い不連続繊維を使用するため、一般に連続繊維を使用した成形品に比べて繊維強化樹脂製構造体の機械的特性が低くなるという問題があるものの、材料を流動させて型内に充填させるため、オートクレーブ成形やRTM成形では困難な細かい凹凸を有する複雑な形状を形成するのに好適であり、材料を流動させるが故材料積層にかかる時間を短縮することができ成形サイクルも短い。これまで強化繊維に炭素繊維を使用したカーボンファイバーSMC(以下、CSMCともいう)においては、繊維長が短い故に低下する機械的特性を向上させる製造方法や、物性のばらつきを低減する製造方法(例えば特許文献1及び2参照)に主眼が置かれてきた。
しかし、SMC工法においては、成形時に材料を流動させるため流動方向に炭素繊維が配向し、繊維配向は成形品の反りや変形の原因となる。また成形品の冷却過程において、炭素繊維とマトリックス樹脂の線膨張係数に大きな乖離があることも成形品の反り、変形の原因となっている。炭素繊維は高い剛性をもつため従来のガラス繊維を使用したSMCと比較しこうした反りや変形は大きくなる。
このような課題に対して、成形材料に低収縮化剤や充填材を添加する技術が開発されている(例えば特許文献3参照)。しかしこのような技術では、自動車外板への適用を想定し、極めて平滑な状態(一般に「クラスA」と呼ばれる状態)の達成に主眼が置かれており、構造部材への適用は想定されていなかった。
特開2009−114611号公報 特許第5569708号明細書 特許第5165292号明細書
上述のように、種々の成形材料及びその製造方法が開発されているが、従来のシート状成形材料は、高い機械的特性と、成形品のそり、変形の抑制との両立の点で充分でなく、これらを両立することができるシート状成形材料が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高い機械的特性を発揮し、かつ、成形品のそりや変形を抑制することができる炭素繊維強化シート状成形材料を提供することを目的とする。本発明はまた、このような炭素繊維強化シート状成形材料の製造方法や成形品を提供することも目的とする。
本発明者は、炭素繊維強化シート状成形材料について種々検討したところ、ビニルエステルを含む熱硬化性ポリマー、ビニル単量体、熱可塑性ポリマー及び炭素繊維を含み、炭素繊維の配合量が特定の範囲である構成とすれば、高い機械的特性を発揮し、かつ、成形品のそりや変形を抑制することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)及び炭素繊維(d)を含む炭素繊維強化シート状成形材料であって、該熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、上記成形材料は、炭素繊維(d)の配合量が成形材料100質量%に対して35〜60質量%である炭素繊維強化シート状成形材料である。
上記炭素繊維強化シート状成形材料は、該成形材料を成形して得られた成形品の、JIS K7074(1988年)により測定する曲げ弾性率が、20GPa以上、かつ、下記の測定方法による反り標準偏差が1.0以下であることが好ましい。
<反り標準偏差の測定方法>
JIS B7513(1992年)に規定された精密定盤上に3つの治具を設置する。治具は同じ高さとし、治具を設置する位置は一辺が210mmの正三角形の3つの頂点とする。該成形材料を105〜210mm角で切出して圧縮成形した成形板(300×300mmの正方形(α)、厚さ2mm)を、成形板の重心と上記正三角形の重心とが一致するように治具にのせる。3点支持された成形板において、正方形(β)(280×280mm)を、正方形(α)及び(β)の重心が一致し、かつ、(α)、(β)の各辺が平行となるように配置したときの、正方形(β)の1つの頂点を該精密定盤面を基準とするハイトゲージを用いてゼロ点に設定し、正方形(β)の他の3つの頂点及び4つの辺の中点並びに成形板の重心の各位置においてゼロ点に対する高さを測定する。
ゼロ点及び各測定点を該定盤面をXY平面、ハイトゲージにより測定された高さをZとするXYZ座標で表し、最小二乗法で近似される回帰平面を求める。ゼロ点及び各測定点におけるZ座標の実測値と回帰平面によるZの近似値との差を偏差(δ)、ゼロ点及び各測定点の合計数をnとしたときの、次式で算出される値(σ)を反り標準偏差とする。
σ=√((Σδ)/n)
上記熱可塑性ポリマー(c)の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、5〜20質量%であることが好ましい。
上記炭素繊維(d)は、繊維長が5〜60mmの不連続繊維であることが好ましい。
上記炭素繊維(d)は、任意に炭素繊維束を100本サンプリングしその繊維束の幅をノギスで小数点以下第一位まで測定し平均値を求めた際の平均繊維束幅が1〜10mmであることが好ましい。
上記ビニル単量体(b)は、単官能ビニル単量体及び多官能ビニル単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を含むことが好ましい。
上記炭素繊維強化シート状成形材料は、更に充填材(e)を含むことが好ましい。
上記炭素繊維強化シート状成形材料は、上記(a)〜(c)及び(e)成分を含む樹脂組成物の、JIS K6901(2008年)により測定する25℃における粘度が、0.5〜15Pa・sであることが好ましい。
本発明はまた、上記炭素繊維強化シート状成形材料を成形することにより得られる成形品でもある。
本発明は更に、炭素繊維強化シート状成形材料を製造する方法であって、上記製造方法は、熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)及び熱可塑性ポリマー(c)を含む成分を混合する工程と、上記混合工程により得られた樹脂組成物を炭素繊維(d)に含浸させる工程とを含み、上記熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、上記炭素繊維(d)の使用量は、成形材料100質量%に対して35〜60質量%である炭素繊維強化シート状成形材料の製造方法でもある。
本発明の炭素繊維強化シート状成形材料は、上述の構成よりなり、高い機械的特性を発揮し、かつ、成形品のそりや変形を抑制することができる。それゆえ、各種用途に好適に用いることができる。中でも特に、住宅設備や自動車、電気等の分野で構造部材用途において有用である。
成形板の反り標準偏差の測定に使用する治具(ア)を示した概念図である。 成形板の反り標準偏差を測定する際に、治具(ア)を配置する位置(辺の長さ210mmの正三角形(イ)の頂点)を示した図である。 成形板の反り標準偏差を測定する際に、成形板を配置する位置、及び、測定の基点(ゼロ点)並びに測定点を示した図である。
以下に本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態に該当する。
1、炭素繊維強化シート状成形材料
本発明の炭素繊維強化シート状成形材料(以下、単に「成形材料」ともいう)は、熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)及び炭素繊維(d)を含有する。必要に応じ、更に他の成分を1種又は2種以上含んでいてもよく、各含有成分はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができる。以下では、熱硬化性ポリマー(a)を「(a)成分」とも称す。他の成分も同様である。
上記成形材料は、炭素繊維(d)の配合量が成形材料100質量%に対して35〜60質量%である。炭素繊維(d)の配合量が35質量%未満であると、十分な機械的特性を付与することができず、成形品の軽量化効果が乏しく、60質量%を超えると、樹脂組成物を炭素繊維に十分に含浸させることができない。炭素繊維(d)の配合量がこのような範囲であることと、上記(a)〜(c)成分を含むことを組み合わせることにより、本発明の成形材料は、高い機械的特性を発揮し、かつ、成形品のそりや変形を抑制することができる。
炭素繊維(d)の配合量として好ましくは40〜55質量%である。
上記熱硬化性ポリマー(a)の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、20〜50質量%であることが好ましい。より好ましくは25〜45質量%であり、更に好ましくは30〜40質量%である。
上記ビニル単量体(b)の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、30〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは35〜65質量%であり、更に好ましくは40〜60質量%である。
この範囲にあることで、成形材料の粘度がより適切なものとなって作業性により優れたものとすることが可能になる。
上記熱可塑性ポリマー(c)の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、5〜20質量%であることが好ましい。これにより、成形品の機械的特性の低下を極力抑えたまま、そりや変形をより充分に抑制することができる。
上記成形材料は、更に充填材(e)を含むことが好ましい。充填材(e)を含むことにより、成形品のそりを抑制し、表面の平滑性がより向上することとなる。また、充填材(e)を含むことと、後述する熱可塑性ポリマー(c)の好ましいポリマーとを組み合わせることにより、成形品のそりや変形を更に抑制することができる。
上記成形材料が充填材(e)を含む場合、上記(a)〜(c)及び(e)成分を含む樹脂組成物の、JIS K6901(2008年)により測定する25℃における粘度は、0.5〜15Pa・sであることが好ましい。上記粘度を0.5Pa・s以上とすることにより、シーティング時に樹脂組成物が横からはみ出すことを充分に抑制することができ、このために、安定した繊維含有率の製品を得ることができる。また、上記粘度が15Pa・s以下であれば、含浸させるシートの厚みが大きい場合にも、樹脂組成物を、厚み方向の中心部までより充分に含浸させることができる。樹脂組成物の粘度としてより好ましくは1〜10Pa・sであり、更に好ましくは2〜9.5Pa・sである。
上記(a)〜(c)及び(e)成分を含む樹脂組成物もまた、本発明の1つである。
上記成形材料が充填材(e)を含む場合、(e)成分の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、0.1〜150質量%であることが好ましい。上記(e)成分を配合することにより、成形品のそりや変形をより充分に抑制し、また成形品表面の平滑性を向上することができる。上記配合量を150質量%以下とすることにより、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制し、樹脂組成物を炭素繊維により充分に含浸させることができ、フクレが発生することも充分に抑制することができる。(e)成分の配合量としてより好ましくは0.3〜100質量%であり、更に好ましくは0.4〜50質量%である。
本発明の炭素繊維強化シート状成形材料のシートの厚みは、特に制限されないが、0.5〜4mmであることが好ましい。より好ましくは1〜2mmである。
SMC製造方法においては、シートの厚みが0.5mm以上であればより均一な成形材料を得ることができる。また、シートの厚みが4mm以下であれば樹脂組成物をより充分に含浸させることができ、フクレが発生することをより充分に抑制することができる。
本発明の成形材料は、該成形材料を成形して得られた成形品の、JIS K7074(1988年)により測定する曲げ弾性率が、20GPa以上であり、かつ、上記測定方法により測定するそり、変形の値が3mm以下であることが好ましい。これにより、炭素繊維複合材料として期待される機械的特性をより充分に実現し、かつ、設計通りの成形品をより効率よく得ることができる。
以下では、本発明の成形材料に含まれる必須成分及び任意成分について更に説明する。
1)熱硬化性ポリマー(a)
熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含むものである。
本発明の成形材料は、ビニルエステルと後述する熱可塑性ポリマー(c)とを組み合わせることにより、成形品のそりや変形をより充分に抑制することができる。
上記ビニルエステルは、エポキシ化合物と、不飽和一塩基酸との反応により得られるものであることが好ましい。
上記エポキシ化合物としては、エポキシ基を有する限り特に制限されないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物等の芳香族エポキシ化合物;脂肪族型エポキシ化合物;単環式エポキシ化合物、多環式エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物、アミン型エポキシ化合物等が挙げられる。中でも、機械的強度、耐蝕性、耐熱性等の観点から、ビスフェノール型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物が好ましい。より好ましくはビスフェノール型エポキシ化合物である。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ化合物等が挙げられる。ノボラック型エポキシ化合物としては、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、臭素化ノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ化合物が好ましい。
脂肪族型エポキシ化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールポリグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。これらの中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
脂環式エポキシ化合物としては、水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物、アリサイクリックジエポキシアセタール、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビニルヘキセンジオキシド等が挙げられる。
また、ビスフェノールA等のフェノール化合物や、アジピン酸、セバチン酸、ダイマー酸、液状ニトリルゴム等の二塩基酸により変性したエポキシ化合物を使用することもできる。
上記不飽和一塩基酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸等のモノカルボン酸や、二塩基酸無水物と不飽和アルコール又はグリコールとの反応物等が挙げられる。二塩基酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の脂肪族又は芳香族のジカルボン酸が挙げられる。
中でも、耐熱性、耐薬品性の観点から炭素数が6以下のものが好ましく、より好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸である。
上記エポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させる反応においては、例えば、エポキシ化合物のエポキシ基1モルに対し、不飽和一塩基酸のカルボキシル基の当量が0.8〜1.5モルとなるような比率でエポキシ化合物と不飽和一塩基酸とを用いることが好ましい。より好ましくは、エポキシ化合物のエポキシ基に対する不飽和一塩基酸のカルボキシル基の当量が0.9〜1.1となるような比率でエポキシ化合物と不飽和一塩基酸とを用いることである。
上記エポキシ化合物と不飽和一塩基酸との反応としてはまた、エステル化触媒を用いてもよい。エステル化触媒としては、通常使用される触媒を用いることができ、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリブチルアミン等の三級アミン;トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム等の四級アンモニウム塩;塩化リチウム、塩化クロム等の無機塩;2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;テトラフェニルホスフォニウムブロマイド、テトラメチルホスフォニウムクロライド、ジエチルフェニルプロピルホスフォニウムクロライド、トリエチルフェニルホスフォニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスフォニウムクロライド、ジベンジルエチルメチルホスフォニウムクロライド、ベンジルメチルジフェニルホスフォニウムクロライド等のホスフォニウム塩;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン等のホスフィン類;テトラブチル尿素;トリフェニルスチビン等が挙げられる。これら触媒は、1種類のみを用いてもよく、また、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
上記エポキシ化合物と不飽和一塩基酸との反応は、必要に応じ、少量の重合禁止剤の共存下で行うことができる。これにより、反応工程の初期において生成した反応生成物や不飽和一塩基酸自体の重合反応が進行することが抑制されて、反応生成物のゲル化を抑制することが可能となる。
上記重合禁止剤としては、エポキシ化反応による生成物や不飽和一塩基酸の重合反応を抑制することができるものであればよく、例えば、2,6−ジt−ブチル−4メチルフェノール、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ベンゾキノン、カテコール、ナフテン酸銅等を用いることができる。
上記エポキシ化合物と不飽和一塩基酸との反応はまた、必要に応じて通常の溶媒で希釈して行ってもよいし、必要に応じて酸素の存在下で行ってもよい。エポキシ化合物と不飽和一塩基酸との反応温度については、通常、60℃〜150℃であることが好適である。
上記エポキシ化合物と不飽和一塩基酸との反応により得られたビニルエステルに対して、更に、無水マレイン酸等の酸無水物を反応させることが好ましい。これにより、ビニルエステルがカルボキシル基を有するものとなり、後述する増粘剤として、2価金属の酸化物又は水酸化物を用いることができる。
すなわち、本発明の成形材料は、ビニルエステルとして、エポキシ化合物及び不飽和一塩基酸の反応物と酸無水物との反応物を含むこともまた、好ましい形態の1つである。
熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステル以外のその他の熱硬化性ポリマーを含んでいてもよく、その他の熱硬化性ポリマーとしては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルの含有割合が、熱硬化性ポリマー(a)100質量%に対して、50〜100質量%であることが好ましい。これにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは60〜100質量%であり、更に好ましくは70〜100質量%であり、特に好ましくは80〜100質量%であり、一層好ましくは90〜100質量%であり、最も好ましくは100質量%である。
2)ビニル単量体(b)
ビニル単量体(b)は、単官能ビニル単量体及び多官能ビニル単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を含むものであることが好ましい。
上記単官能ビニル単量体としては芳香族系モノビニル単量体や、単官能(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。
芳香族系モノビニル単量体としては例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリルモノマーとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸等の炭素数1〜20の不飽和モノカルボン酸;酢酸ビニル、アジピン酸ビニル等の炭素数1〜20のビニルエステル;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20の単官能(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
上記多官能ビニル単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の炭素数2〜12を有するアルカンポリオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の炭素数3〜12を有するアルカンポリオールの、3価以上のポリ(メタ)アクリレート;ジアリルフタレート、ジアリルフタレートプレポリマー;トリアリルシアヌレート;等が挙げられる。
これらのビニル単量体は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのビニル単量体の中でも、単官能ビニル単量体を用いることが好適であり、中でも、芳香族系モノビニル単量体、単官能(メタ)アクリルモノマーがより好ましい。芳香族系モノビニル単量体の中でも好ましくはスチレン、ビニルトルエンであり、より好ましくはスチレンである。
単官能(メタ)アクリルモノマーの中でも、炭素数1〜20の環状又は鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル等の芳香族基を有する(メタ)アクリレート類が好ましく、より好ましくは炭素数1〜15の鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート類、芳香族基を有する(メタ)アクリレート類であり、更に好ましくは(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルであり、特に好ましくは(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ベンジルである。
3)熱可塑性ポリマー(c)
熱可塑性ポリマー(c)としては、通常、不飽和ポリエステルの低収縮化剤として使用されている熱可塑性ポリマーを用いることが好ましく、例えば、ポリブタジエン又はその水素添加体、ポリイソプレン又はその水素添加体、芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体又はその水素添加体、スチレン/エチレン/プロピレンブロック共重合体等の芳香族ビニル/エチレン/プロピレンブロック共重合体、ポリスチレン、スチレン/酢酸ビニルブロック共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート等の他、飽和ポリエステル(分子量3000〜100000)やポリエーテル等が好適である。中でも、芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体又はその水素添加体、芳香族ビニル/エチレン/プロピレンブロック共重合体や飽和ポリエステルがより好ましい。
上記芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体としては、例えば、スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族系ビニル単量体と、例えば、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体とを、通常の重合方法によりブロック共重合させて合成されたものであることが好ましく、このようなブロック共重合体として、具体的には、例えば、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体等が好適である。また、熱可塑性ポリマー(c)として、スチレン/ブタジエンブロック共重合体とスチレン/エチレン/プロピレンブロック共重合体とを用いることも本発明の好ましい形態の1つである。
上記芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体においては、芳香族系ビニル単量体と共役ジエン単量体とのモル比が50:50〜5:95であることが好ましく、より好ましくは、30:70〜10:90である。
また上記芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体の数平均分子量は、10000〜500000であることが好適であり、より好ましくは、30000〜200000である。
上記芳香族ビニル/エチレン/プロピレンブロック共重合体においては、芳香族系ビニル単量体とエチレン/プロピレンとのモル比が50:50〜5:95であることが好ましく、より好ましくは、30:70〜10:90である。
また上記芳香族ビニル/エチレン/プロピレンブロック共重合体の数平均分子量は、10000〜500000であることが好適であり、より好ましくは、30000〜200000である。
4)炭素繊維(d)
炭素繊維(d)は、特に制限されないが、繊維長が5〜60mmの不連続繊維であることが好ましい。これにより、細かい凹凸の有する複雑な形状であっても容易に成形することができる。繊維長が5mm以上であれば繊維が嵩高くなることを抑制し、樹脂組成物を炭素繊維により充分に含浸させることができ、フクレが発生することをより充分に抑制することができる。さらに、成形品の機械的特性がより向上する。繊維長が60mm以下であれば、成形条件にもよるが金型内で流動させた際の材料の流動性や、材料流動方向へ繊維が配向することをより充分に抑制し、成形品の反りや変形をより充分に抑制することができる。繊維長としてより好ましくは10〜50mmであり、更に好ましくは12〜25mmである。また、繊維長が12〜25mmであれば、成形品のそりや変形をさらに充分に抑制することができる。
炭素繊維(d)は多数本のフィラメントで構成される繊維束であることが好ましい。上記炭素繊維(d)は、任意に炭素繊維束を100本サンプリングしその繊維束の幅をノギスで小数点以下第一位まで測定し平均値を求めた際の平均繊維束幅が1〜10mmであることが好ましい。平均繊維束幅が1〜10mmであれば、(a)〜(c)成分を含む樹脂組成物の含浸性がより向上することになる。なお、上記繊維束幅は、樹脂組成物の含浸時の炭素繊維(d)の繊維束幅を意味するものとする。
炭素繊維におけるフィラメント数が多い場合、繊維束幅は広くなるが、この場合には、開繊・分繊を行うことにより、繊維束幅を上記好ましい範囲に調整することが好ましい。フィラメント数が多い炭素繊維は、安価であるためこのような炭素繊維を開繊・分繊して使用することにより、生産コストを抑制することができる。
上記炭素繊維の開繊・分繊は、通常用いられる方法により行うことができる。
5)充填材(e)
充填材(e)としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、シリカ、クレー、有機ナノクレー、ガラス粉、黒鉛粉、カーボンブラック、ミルドカーボン、ガラス中空体、マイカ、硫酸バリウム、ガラスビーズ、砕砂、アルミニウム微粉、アルミナ、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン等が好ましい。これらの充填材は1種類のみを用いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。また、更にシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の表面改質剤で表面処理したものも用いることができる。
上記ガラス中空体は、例えば、スコッチライト(登録商標)、グラスバブルズ(商品名、住友スリーエム社製)等が挙げられる。
上記ガラス中空体は、成形体の表面平滑性の点からは平均粒子径が30μm以下であることが好ましい。また、成形品の軽量化の点から、真密度が1.2(g/cm)以下であることが好ましい。より好ましくは真密度が0.3〜0.7g/cmである。真密度とは、言い換えれば、真比重である。
6)その他の成分
本発明の成形材料は、(a)〜(e)成分に加え、必要に応じ、硬化触媒や硬化調節剤(安定剤)、内部離型剤、増粘剤、反応触媒、フィラー分散剤等の添加剤を配合することができる。なお、これら添加剤は、それぞれ1種又は2種以上を用いることができる。
上記硬化触媒としては、通常、不飽和ポリエステル樹脂の硬化剤として使用されるものを用いればよく、例えば、有機過酸化物が好ましく挙げられる。具体的には、t−ブチルパーオキシベンゾエート(TBPB)、t−ブチルパーオキシオクトエート(TBPO)、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート(THPB)、t−ヘキシルパーオキシオクトエート(THPO)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)シクロヘキサン(DDBPH)、t−アミルパーオキシオク卜エート(TAPO)、t−ブチルイソプロピルパーオキシカーボネート(TBIPC)等が挙げられ、その使用量としては、(a)〜(c)成分の総量100質量% に対し、0.5〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.7〜3質量%である。また硬化剤とともに公知の硬化促進剤を併用することもできる。硬化促進剤としては、コバルト、銅、マンガンの有機金属化合物、例えば、それぞれのオクトエート、ナフテネート、アセチルアセトネート等が挙げられる。これらは単独で使用しても、混合して使用しても良い。通常、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して0.01〜1質量%使用される。
上記硬化調整剤(安定剤)としては、特に限定されず、例えば、PBQ(パラベンゾキノン)、MTBHQ(モノt−ブチルハイドロキノン)、BHT(ジt−ブチルヒドロキシトルエン、又は、2,5−ジt−ブチル−4−メチルフェノール)、HQ(ハイドロキノン)、TBC(t−ブチルカテコール)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジン−1−オキシルフリーラジカル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記内部離型剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸や、それらの亜鉛、マグネシウム、カルシウム等との非アルカリ金属塩(いわゆる金属セッケン)の他、シリコン系、フッソ系、パラフィンワックス系、リン酸系、アルキルアンモニウム塩等の化合物等が挙げられ、その使用量としては、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対し、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜7質量%である。
上記増粘剤としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム等の2価金属の酸化物又は水酸化物や、ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。上記ビニルエステルがカルボキシル基を有するものである場合、酸化マグネシウム等の2価金属の酸化物又は水酸化物により、充分に増粘させることができ、成形加工時のハンドリングと流動性を両立した成形材料を得ることができる。
2価金属の酸化物又は水酸化物の中でも、酸化物が好ましい。
2価金属としては、マグネシウム、カルシウムが好ましく、より好ましくはマグネシウムである。
増粘剤として2価金属の酸化物又は水酸化物を用いる場合、その使用量としては、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対し、0.1〜5質量%が好ましい。より好ましくは0.3〜3質量%である。
ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールの末端水酸基とジイソシアネートとを反応させたイソシアネートプレポリマー等が好適である。
上記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられる。
上記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、水素添加4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)等が挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリエンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等が挙げられる。
なお、これらのポリイソシアネート化合物のカルボジイミド変性体、アロファネート体、ビュレット体、トリマー体等を使用することもできる。
増粘剤としてポリイソシアネート化合物を用いる場合、その使用量としては、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対し、0.3〜20質量%が好ましい。
上記反応触媒としては、例えば、ウレタン化触媒が挙げられ、具体的には、トリエチルアミン等の3級アミンや、オクタン酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の有機酸塩等の有機金属化合物を使用することができる。
2、炭素繊維強化シート状成形材料の製造方法
本発明はまた、炭素繊維強化シート状成形材料を製造する方法であって、上記製造方法は、熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)及び熱可塑性ポリマー(c)を含む成分を混合する工程と、上記混合工程により得られた樹脂組成物を炭素繊維(d)に含浸させる工程とを含み、上記熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、上記炭素繊維(d)の使用量は、成形材料100質量%に対して35〜60質量%である炭素繊維強化シート状成形材料の製造方法でもある。
各成分については上述したとおりである。
上記製造方法において、(a)〜(c)を含む成分を混合する工程としては特に限定されないが、(a)〜(c)成分の他に、上記充填材(e)や、必要に応じ、上述の硬化触媒や硬化調節剤、内部離型剤、増粘剤、反応触媒、フィラー分散剤等の添加剤を混合してもよい。
上記混合工程により得られる混合物(樹脂組成物)を炭素繊維(d)に含浸させる工程としては、通常使用されるSMC含浸機を用いて行うことが好ましい。SMC含浸機としては、例えば、月島機械社製SMC含浸機が挙げられる。
なお、上記含浸工程後に熟成工程を行うことが好適であり、熟成温度は20〜60℃、熟成時間は4〜120時間とすることが好ましい。より好ましくは、熟成温度は30〜45℃、熟成時間は12〜60時間である。
3、成形品
本発明は、本発明の成形材料を成形することにより得られる成形品でもある。
本発明の成形品は、通常用いられる圧縮成形法等を用いて、加熱した金型で、適切に加圧しながら硬化させることにより成形品を製造することができる。
上記加熱硬化の温度は、通常180℃未満であり、100℃以上、175℃未満であることが好ましく、より好ましくは、125℃以上、155℃未満である。
100℃未満であると、硬化速度が低下しすぎて実用的でないおそれがあり、180℃を超えると、製品外観が低下したりするおそれがある。また、上記の温度範囲内で、上金型と下金型に温度差をつけて加熱してもよい。
上記加熱時間は、特に限定されるものではなく、重合開始剤の10時間半減期温度、成形品の厚さ等により適宜選択することができる。
型締め速度、真空条件等は、従来公知の条件を採用することができる。
加熱成形時に加圧する場合は、成形品にかかる圧力は、0.3〜20MPaが好ましく、2〜15MPaがより好ましい。
本発明の成形材料を成形する方法としては、特に限定されないが、プレス成形法が好ましい。
上記プレス成形法は、油圧プレスを取り付けた雄・雌一対の金型で、材料を加熱・加圧して成形する圧縮成形法である。プレス成型法により製造される成形品は、金型からの脱型は突き上げピン及び/又はエアー弁により迅速に脱型される。
本発明の成形品の用途は、具体的には、高強度軽量であるため自動車や航空機に代表される輸送機器の構造部材;住宅やその他の建造物の構造部材;太陽電池パネル用部材;スポーツ用途等が挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
1、ビニルエステルの製造
製造例1
攪拌機、温度計、還流管、加熱装置を備えた10リットルフラスコ中でビニルエステル化触媒としてトリエチルアミン3.0gを使用し、2,6−ジt−ブチル−4メチルフェノール(BHT)2.5g存在化、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポミック(登録商標)R140、三井化学(株)製、エポキシ当量187)997g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポミックR301、三井化学(株)製、エポキシ当量480)5120g、メタクリル酸1377gを120℃で酸価が10以下になるまで反応させ、ビニルエステル(A)を得た。
製造例2
ビニルエステル(A)3747gに無水マレイン酸392gを添加し、100〜120℃で反応させ、ビニルエステル(B)を得た。
2、不飽和ポリエステルの製造
製造例3
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器、及び攪拌機を備えたフラスコを反応器とした。この反応器に、無水マレイン酸100モル、プロピレングリコール100モルを仕込んだ。次に上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、180〜200℃の温度範囲で8時間反応させ、不飽和ポリエステルを得た。この不飽和ポリエステルの酸価は27.0mgKOH/gであった。
3、炭素繊維強化シート状成形材料の製造
実施例1〜14及び比較例1〜5
熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)、充填材(e)、内部離型剤、安定剤、硬化触媒(有機過酸化物)を表1に記載する配合量で充分に均一に混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物(ペースト)に増粘剤(ポリイソシアネート又は酸化マグネシウム)を加えて3分撹拌後、直ちにSMC含浸機(月島機械社製)に供給し、25mmチョップの炭素繊維を添加して充分に含浸させた。その後、48時間熟成させて、炭素繊維強化シート状成形材料を得た。
なお、表1において、炭素繊維(d)以外の成分の配合量は、質量部(部)で示し、炭素繊維(d)の配合量は、炭素繊維強化シート状成形材料の総量100質量%に対する割合(質量%)で示した。
また、表1に記載の各成分の詳細は、以下のとおりである。
熱硬化性ポリマー(a):製造例1〜3で得られた、ビニルエステル(A)、ビニルエステル(B)、不飽和ポリエステル
熱硬化性ポリマーは、予め使用するビニル単量体に溶解し使用した。
熱可塑性エラストマー(1):商品名「アサプレン(登録商標)T432」、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、旭化成ケミカルズ社製
熱可塑性エラストマー(2):商品名「Kraton(登録商標)G1701」、スチレン−エチレン/プロピレン−(スチレン)ブロック共重合体、Kraton社製
飽和ポリエステル:商品名「バイロン(登録商標)550」、東洋紡社製
ポリイソシアネート:商品名「コスモネート(登録商標)PH」、三井化学SKCポリウレタン社製
酸化マグネシウム:MgO#40、協和化学工業社製
有機過酸化物:商品名「パーブチル(登録商標)Z」、日本油脂社製
炭酸カルシウム:商品名「NS#200」、日東粉化工業社製
ガラス中空体:商品名「iM30K」、住友3M社製 (真密度:0.60g/cm
ミルドカーボン:商品名「ドナカーボ・ミルド S−241」、大阪ガスケミカル社製
炭素繊維:実施例12以外は商品名「T700SC 12K」東レ社製を用いた。「T700SC 12K」の炭素繊維束幅は7mmであった。
実施例12では商品名「CT−50−4.0/240−E100」、SGL社製を繊維束幅が43mmとなるように開繊加工したのち、3mmピッチで等間隔にOLFA社円形刃(商品名RB60)を通過させ分繊した炭素繊維を用いた。開繊加工した炭素繊維束の平均収束本数は3500本であった。開繊加工後の炭素繊維束幅は3.1mmであった。上記平均収束本数は下記式により求めた。
平均収束本数=(分繊加工した炭素繊維束100本の重量(g)/開繊・分繊加工していない炭素繊維束100本の重量(g))×50,000
実施例1〜14及び比較例1〜5で得られた炭素繊維強化シート状成形材料又は樹脂組成物について、下記方法により各種物性を評価した。
4、物性評価方法
1)樹脂組成物の粘度(含浸時の樹脂組成物の粘度)
表1に示す熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)、充填材(e)、内部離型剤、硬化触媒及び安定剤を含む樹脂組成物(ペースト)について、25℃での粘度をJIS K6901(2008年)に準拠し測定した。
2)樹脂組成物の炭素繊維への含浸性
上記実施例、比較例で得られた炭素繊維強化シート状成形材料を幅方向にカットし、断面を目視確認した際に、シートの厚みの中央付近に樹脂の付着していない炭素繊維が確認されない場合は○、確認された場合は×とした。
3)増粘剤添加後の樹脂組成物の均一性
上記実施例、比較例において増粘剤を添加した樹脂組成物について、40℃下で48時間熟成させた後に、分離の有無を目視確認した。分離がなく、各成分が均一に分散していれば、成形した際のかすれ等をより充分に抑制することができる。
4)成形板外観
上記実施例、比較例で得られた炭素繊維強化シート状成形材料から210mm角に切り出し、積層して300mm角の平板成形用金型の中央に置き140℃、10MPaの条件で5分間加熱、加圧を行い300mm角厚さ約4mmの圧縮成形板を得た。この圧縮成形板について、目視にて、成形板表面状態を確認し、フクレやかすれが認められたものを×とし、これらが認められないものを〇とした。
5)寸法精度(成形収縮率)
圧縮成形板を用い、JIS K6911(1995年)に準拠し成形収縮率を測定した。
形収縮率が−0.20〜−0.05%であることが好適である。この範囲にあることで、より効率的に、反りや変形が少なく平滑性により優れた成形品を得ることができる。
6)反り標準偏差
上記実施例、比較例で得られた炭素繊維強化シート状成形材料を210mm角及び105mm角に切り出し、それぞれ積層して300mm角の平板成形用金型の中央に置き140℃、10MPaの条件で4分間加熱、加圧を行い300mm角厚さ約2mmの圧縮成形板を得た。成形板は金型から脱型後、25℃の室温で24時間放置した。JIS B7513(1992年)に規定された精密定盤上に図1に示す治具(ア)を3個設置した。治具(ア)を置く位置は、図2において×印で示す、正三角形(イ)の頂点とした。正三角形(イ)の重心と、成形板(300×300mmの正方形(α))の重心(図3におけるI)が一致するように成形板を治具(ア)上に乗せ、3点支持された成形板において、正方形(β)(280×280mm)を、正方形(α)及び(β)の重心が一致し、かつ、(α)、(β)の各辺が平行となるように配置したときの、正方形(β)の1つの頂点(図3におけるA)を該精密定盤面を基準とするハイトゲージ(ミツトヨ社 デジタルハイトゲージHDM−30AX)及びプローブ(ミツトヨ社 HDM−AX用タッチプローブ)を用いてゼロ点に設定し、正方形Bの他の3つの頂点(図3におけるC、E、G)及び4つの辺の中点(図3におけるB、D、F、H)並びに成形板の重心(図3におけるI)の各位置においてゼロ点に対する高さを測定した。
該定盤面をXY平面、ハイトゲージにより測定された高さをZとするXYZ座標で、ゼロ点及び各測定点を表し、最小二乗法で近似される回帰平面(近似平面)を求めた。各測定点におけるZ座標の実測値と回帰平面によるZの近似値との差を偏差(δ)、ゼロ点及び各測定点の合計数をnとしたときの、次式で算出される値(σ)を反り標準偏差とした。
σ=√((Σδ)/n)
なお、ゼロ点及び各測定点の合計数nを9としてσを算出した。
反り標準偏差が0.5未満の場合を○、0.5〜1.0の場合を△、1.0を超える場合を×とした。
反り標準偏差が1.0以下であれば、設計通りの成形品をより効率よく得ることができる。
7)曲げ特性(曲げ強度及び曲げ弾性率)
上記6)と同様にして得た圧縮成形板を用いて、JIS K7074(1988年)に準拠して曲げ試験を実施し、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
曲げ弾性率が20GPa以上であれば、炭素繊維複合材料として期待される機械的特性をより充分に実現することができる。
Figure 2018197295

Claims (10)

  1. 熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)、熱可塑性ポリマー(c)及び炭素繊維(d)を含む炭素繊維強化シート状成形材料であって、
    該熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、
    該成形材料は、炭素繊維(d)の配合量が成形材料100質量%に対して35〜60質量%であることを特徴とする炭素繊維強化シート状成形材料。
  2. 前記炭素繊維強化シート状成形材料は、該成形材料を成形して得られた成形品の、JIS K7074(1988年)により測定する曲げ弾性率が、20GPa以上、かつ、下記の測定方法による反り標準偏差が1.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
    <反り標準偏差の測定方法>
    JIS B7513(1992年)に規定された精密定盤上に3つの治具を設置する。治具は同じ高さとし、治具を設置する位置は一辺が210mmの正三角形の3つの頂点とする。該成形材料を105〜210mm角で切出して圧縮成形した成形板(300×300mmの正方形(α)、厚さ2mm)を、成形板の重心と上記正三角形の重心とが一致するように治具にのせる。3点支持された成形板において、正方形(β)(280×280mm)を、正方形(α)及び(β)の重心が一致し、かつ、(α)、(β)の各辺が平行となるように配置したときの、正方形(β)の1つの頂点を該精密定盤面を基準とするハイトゲージを用いてゼロ点に設定し、正方形(β)の他の3つの頂点及び4つの辺の中点並びに成形板の重心の各位置においてゼロ点に対する高さを測定する。
    ゼロ点及び各測定点を該定盤面をXY平面、ハイトゲージにより測定された高さをZとするXYZ座標で表し、最小二乗法で近似される回帰平面を求める。ゼロ点及び各測定点におけるZ座標の実測値と回帰平面によるZの近似値との差を偏差(δ)、ゼロ点及び各測定点の合計数をnとしたときの、次式で算出される値(σ)を反り標準偏差とする。
    σ=√((Σδ)/n)
  3. 前記熱可塑性ポリマー(c)の配合量は、(a)〜(c)成分の総量100質量%に対して、5〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  4. 前記炭素繊維(d)は、繊維長が5〜60mmの不連続繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  5. 前記炭素繊維(d)は、任意に炭素繊維束を100本サンプリングしその繊維束の幅をノギスで小数点以下第一位まで測定し平均値を求めた際の平均繊維束幅が1〜10mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  6. 前記ビニル単量体(b)は、単官能ビニル単量体及び多官能ビニル単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  7. 前記炭素繊維強化シート状成形材料は、更に充填材(e)を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  8. 前記炭素繊維強化シート状成形材料は、
    前記(a)〜(c)及び(e)成分を含む樹脂組成物の、JIS K6901(2008年)により測定する25℃における粘度が、0.5〜15Pa・sであることを特徴とする請求項7に記載の炭素繊維強化シート状成形材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の炭素繊維強化シート状成形材料を成形することにより得られる成形品。
  10. 炭素繊維強化シート状成形材料を製造する方法であって、
    該製造方法は、熱硬化性ポリマー(a)、ビニル単量体(b)及び熱可塑性ポリマー(c)を含む成分を混合する工程と、該混合工程により得られた樹脂組成物を炭素繊維(d)に含浸させる工程とを含み、
    該熱硬化性ポリマー(a)は、ビニルエステルを含み、
    該炭素繊維(d)の使用量は、成形材料100質量%に対して35〜60質量%であることを特徴とする炭素繊維強化シート状成形材料の製造方法。
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