JP2018196940A - 保護層転写シート及び保護層転写シートと被転写体とのセット - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐久性及び被転写体に対する高い接着性及び転写性を有する転写層を備える保護層転写シートの提供【解決手段】本発明の保護層転写シートは、基材と、基材上の、保護層及び接着層を備える転写層と、を備え、接着層が、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は保護層転写シート及び保護層転写シートと被転写体とのセットに関する。
透明性に優れ、中間色の再現性や階調性が高く、従来のフルカラー写真画像と同等の高品質画像を容易に形成することができるという理由から、昇華型熱転写方式により、熱転写画像を形成することが広く行われている。昇華型熱転写方式は、基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートと、他の基材の一方の面に受容層が設けられた被転写体を用い、熱転写シートの背面層から熱を印加して染料層に含まれる色材を受容層に移行させて熱転写画像を形成する方法である(例えば、特許文献1及び2)。
このように昇華型熱転写方式により受容層上に形成した熱転写画像は、階調性に優れるが、熱転写画像が形成された受容層は最表面に位置するため、耐久性に劣るという問題がある。
近年、この問題を解決すべく、熱転写画像が形成された受容層と、保護層を備える保護層転写シートとを重ね合わせ、サーマルヘッドや加熱ロール等を使用して、受容層上に保護層等の転写層を転写し、その耐久性の改善が行われている(特許文献3等参照)。
このような保護層転写シートには、転写層の耐久性の他にも、転写層の被転写体に対する接着性が要求される。
さらに、このような保護層転写シートには、未転写部が発生しない、転写層の高い転写性が要求される。従来の保護層転写シートを用いた場合、転写層の一部に(特には、保護層転写シートの転写開始端部における)未転写部が生じてしまうことがあり、その転写性には改善の余地があった。転写層の厚さを薄くすることにより、転写性を改善することができるが、このような変更は転写層の耐久性及び被転写体に対する接着性の低下を招いてしまう。
特開2013−75480号公報 特開2013−82212号公報 特開2015−85554号公報
今般、本発明者らは、保護層転写シートが備える接着層に特定の樹脂を含有させることにより、転写層の厚さを薄くすることなく、転写層の被転写体に対する接着性及び転写性を改善することができることを見出した。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、高い耐久性及び被転写体に対する高い接着性及び転写性を有する転写層を備える保護層転写シートを提供することである。
また、本発明が解決しようとする課題は、該保護層転写シートと、被転写体とのセットを提供することである。
本発明の保護層転写シートは、基材と、基材上の、保護層及び接着層を備える転写層と、を備え、接着層が、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする。
上記態様においては、接着層におけるポリオレフィン系樹脂と(メタ)アクリル系樹脂との含有量比(ポリオレフィン系樹脂/(メタ)アクリル系樹脂)が、質量基準で、9/1以上、6/4以下であることが好ましい。
上記態様においては、(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度が、40℃以上、100℃以下であることが好ましい。
上記態様においては、接着層の厚さが、0.3μm以上、1.0μm以下であることが好ましい。
上記態様においては、基材と保護層との間に、離型層および剥離層の少なくともいずれか一方をさらに備えることが好ましい。
上記態様においては、保護層と接着層との間に、プライマー層をさらに備えることが好ましい。
本発明の上記保護層転写シートと、被転写体とのセットは、被転写体上に転写された保護層転写シートが備える転写層の被転写体に対する接着力が、0.7N/mm以上であることを特徴とする。
本発明によれば、高い耐久性、被転写体に対する高い接着性、及び転写開始端部においても未転写部が生じないような高い転写性を有する転写層を備える保護層転写シートを提供することができる。
また、本発明によれば、該保護層転写シートと、被転写体とのセットを提供することができる。
図1は、一実施形態における本発明の保護層転写シートの概略図である。 図2は、一実施形態における本発明の保護層転写シートの概略図である。 図3は、一実施形態における本発明の保護層転写シートの概略図である。 図4は、サンプルを固定したエアシリンダのエアシリンダロッド駆動前の状態を示す正面図である。 図5は、図4に表すエアシリンダの側面図である。 図6は、サンプルを固定したエアシリンダのエアシリンダロッド駆動後の状態を示す正面図である。 図7は、図6に表すエアシリンダの側面図である。 図8は、一実施形態における被転写体の概略図である。
<保護層転写シート>
本発明による保護層転写シートを、図面を参照しながら説明する。図1〜3は、一実施形態における本発明の保護層転写シートの概略図である。保護層転写シート10は、基材11と、基材11の一方の面に、保護層12及び保護層上の接着層13を備える転写層14と、を備える。
また、一実施形態において、保護層転写シート10は、図2及び図3に示すように、基材11と保護層12との間に離型層15及び剥離層16のいずれか一方をさらに備える。
なお、図2および3においては、離型層15又は剥離層16のいずれかを備える保護層転写シートの態様について表したが、保護層転写シートは、離型層15及び剥離層16を共に備えていてもよい。
また、一実施形態において、保護層転写シート10は、図2及び図3に示すように、基材11の転写層14を設けた面とは反対の面に、背面層17を備える。
さらに、一実施形態において、保護層転写シート10は、図2及び図3に示すように、任意の層間にプライマー層18を備える。
図1に示される保護層転写シート10を用いて被転写体(図示せず)へ転写層14を転写した場合、保護層12及び接着層13が転写層14として、被転写体へ転写される。
図2に示される保護層転写シート10を用いて被転写体(図示せず)へ転写層14を転写した場合、保護層12、プライマー層18及び接着層13が転写層14として、被転写体へ転写される。
図3に示される保護層転写シート10を用いて被転写体(図示せず)へ転写層14を転写すると、剥離層16、保護層12、プライマー層18及び接着層13が転写層14として、被転写体へ転写される。
以下、本発明の保護層転写シートを構成する各層について説明する。
<基材>
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギー(例えば、サーマルヘッドによる熱)に耐え得る耐熱性を有し、転写層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用することができる。
基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等のビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルポリイミド等のイミド系樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイト等のエンジニアリング樹脂、ポリスチレン、高衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という)を使用することができる。
上記した樹脂の中でも、PET、PEN等のポリエステル系樹脂により構成されるフィルムは、耐熱性、機械的強度に優れるため好ましく、PETが特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」の両方を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を包含することを意味する。
また、上記した樹脂フィルムの積層体を基材として使用することもできる。
上記の積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法、エクストリュージョン法等を利用することにより作製することができる。
基材が上記のような樹脂から構成されるフィルムである場合、該フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
また、保護層等との密着性及び耐ブロッキング性の向上という観点から、基材は、その表面に凹凸を有することが好ましい。
基材表面への凹凸形成手段としては、例えば、マット材練り込み加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マットコーティング加工、ケミカルエッチング加工等が挙げられる。マット材練り込み加工は、無機物、又は有機物を練り込んだ樹脂により、基材を形成する加工法である。マットコーティング加工は、基材表面に、有機物、又は無機物を含むコート材をコーティングし、基材表面に凹凸を付与する加工法である。
基材の厚さは、4μm以上、50μm以下であることが好ましく、12μm以上、30μm以下であることがより好ましい。基材の厚さを上記数値範囲とすることにより、基材の機械的強度と、熱転写時の熱エネルギーの伝達を良好なものとすることができる。
<保護層>
一実施形態において、保護層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、熱硬化性樹脂及び活性光線硬化樹脂等を含む。
耐久性という観点から、保護層は、活性光線硬化樹脂を含むことが好ましい。
なお、本発明において、「活性光線硬化樹脂」とは、活性光線硬化性樹脂に対して活性光線を照射し、活性光線硬化性樹脂を硬化させたものを意味する。
また、本発明において、「活性光線」とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
活性光線硬化性樹脂としては、活性光線照射により重合可能な化合物であれば特に制限なく使用することができる。
例えば、アクリロイル基、ビニル基、アリル基及びイソプロペニル基等のラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマー、重合性オリゴマー、重合性プレポリマー等を使用することができる。
なお、本発明において、「オリゴマー」とは、重量平均分子量(Mw)が1,000より大きく、10,000以下の重合体を、「プレポリマー」とは10,000より大きく、30,000以下の重合体を指す。
また、本発明において、「重量平均分子量(Mw)」は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS−K−7252−1(2008年発行)に準拠した方法で測定することができる。
重合性モノマーとしては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエチレンアクリレート、シリコーンアクリレート及びポリオールアクリレート等を好ましく使用することができる。
また、これらのメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートを使用することもできる。
より具体的には、
(1)2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能アクリレート、
(2)エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリルレート、
(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリレート等が挙げられる。
重合性オリゴマー及び重合性プレポリマーとしては、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、アクリルシリコーン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート等の上記した重合性モノマーの重合体が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂、尿素系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、メラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
一実施形態において、保護層は、重合開始剤を含む。重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系、フォスフィンオキシド系、パーオキシド系、アゾ系の化合物を使用することができ、より具体的には、ベンゾイン、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−モルホリノ−1−プロパノン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等を使用することができる。
保護層における重合開始剤の含有量は、保護層に含まれる活性光線硬化樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましく、1質量部以上、3質量部以下であることがより好ましい。
一実施形態において、保護層は、フィラーを含む。フィラーとしては、有機フィラー、無機フィラー及び有機−無機のハイブリッド型のフィラーが挙げられる。また、フィラーは、粉体であっても、ゾル状のものであってもよいが、塗工液を調整する際の溶剤の選択性が広いため、粉体のものを用いることが好ましい。
保護層に含有されるフィラーは、平均粒子径が1nm以上、200nm以下であることが好ましく、1nm以上、50nm以下であることがより好ましく、7nm以上、25nm以下であることがさらに好ましい。フィラーの平均粒子径を上記数値範囲とすることにより、転写性を向上させることができる。
なお、本発明において、「平均粒子径」とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(日機装(株)製、ナノトラック粒度分布測定装置)を用いて公知の方法により測定することができる。
粉体の有機フィラーとしては、非架橋アクリル系粒子、架橋アクリル系粒子等のアクリル系粒子、ポリアミド系粒子、フッ素系粒子、ポリエチレンワックス等を挙げることが出来る。また、粉体の無機フィラーとしては、炭酸カルシウム粒子、シリカ粒子、酸化チタン等の金属酸化物粒子等を挙げることができる。また、有機−無機のハイブリッド型のフィラーとしては、アクリル樹脂にシリカ粒子をハイブリッドしたもの等が挙げられる。さらに、ゾル状のフィラーとしては、シリカゾル系、オルガノゾル系のもの等を挙げることができる。これらのフィラーは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
保護層におけるフィラーの含有量は、5質量%以上、60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上、50質量%以下であることがよりこのましい。これにより、保護層の耐久性を向上させることができる。
保護層の厚さは、1μm以上、15μm以下であることが好ましく、2μm以上、8μm以下であることが好ましい。保護層の厚さを上記数値範囲とすることにより、保護層転写シートの耐久性及び転写性を良好なものとすることができる。
保護層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上等上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させ、必要に応じ活性光線を照射し、硬化させることにより形成することができる。
ここで、活性光線として電子線を使用する場合、加速電圧は、使用する樹脂や層の厚みに応じて適宜変更することが好ましいが、100kV以上、300kV以下であることが好ましい。
また、照射線量は、活性光線硬化性樹脂の架橋密度が飽和する量が好ましく、具体的には、100kGy以上、300kGy以下であることが好ましく、100kGy以上、200kGy以下であることが好ましい。
電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を使用することができる。
また、活性光線として紫外線を使用する場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が使用される。
<接着層>
接着層は、保護層転写シートの最外層として設けられる層である。
本発明において、接着層は、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする。接着層が、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂を含むことにより、転写層の被転写体に対する接着性及び転写性を向上することができる。
接着層におけるポリオレフィン系樹脂と(メタ)アクリル系樹脂との含有量比(ポリオレフィン系樹脂/アクリル系樹脂)は、質量基準で、9/1以上、6/4以下であることが好ましく、8/2以上、7/3以下であることがより好ましい。ポリオレフィン系樹脂と(メタ)アクリル系樹脂との含有量比を上記数値範囲とすることにより、転写層の被転写体に対する接着性及び転写性をさらに向上することができる。また、ポリオレフィン系樹脂と(メタ)アクリル系樹脂との含有量比を上記数値範囲とすることにより、保護層転写シートの耐ブロッキング性を向上させることができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン、ポリノルボルネン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。なお、α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
また、上記樹脂を(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のよりグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することもできる。
転写層の被転写体に対する接着力向上という観点からは、酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
接着層は、上記したポリオレフィン系樹脂を2種以上含んでいてもよい。
上記したように、ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系モノマーとその他のモノマーとの共重合体であってもよいが、ポリオレフィン系樹脂を構成する全モノマー100質量%に対するポリオレフィン系モノマーの構成割合は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、100質量%、すなわち、ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系モノマーのみにより構成されることが特に好ましい。
ポリオレフィン系モノマーの構成割合を上記数値範囲とすることにより、転写層の被転写体に対する接着性および転写性を向上することができる。
接着層におけるポリオレフィン系樹脂の含有量は、60質量%以上、90質量%以下であることが好ましく、70質量%以上、85質量%以下であることがより好ましい。ポリオレフィン系樹脂の含有量を上記数値範囲とすることにより、転写層の被転写体に対する接着性及び転写性をさらに向上することができる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、(1)(メタ)アクリル酸の重合体もしくはその誘導体、(2)(メタ)アクリル酸エステルの重合体もしくはその誘導体、(3)(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの共重合体もしくはその誘導体、及び(4)(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体もしくはその誘導体、(5)(1)〜(4)のフッ素変性樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ変性樹脂等が挙げられる。
より具体的には、上記(1)に分類される(メタ)アクリル系樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸、上記(2)に分類される(メタ)アクリル系樹脂としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリイソプロピル(メタ)アクリレート、ポリn−ブチル(メタ)アクリレート、ポリi−ブチル(メタ)アクリレート、ポリt−ブチル(メタ)アクリレート、ポリn−へキシル(メタ)アクリレート、ポリラウリル(メタ)アクリレート、ポリ2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリ2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びこれらを構成する2以上のモノマーの共重合体、上記(3)に分類される(メタ)アクリル系樹脂としては、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ベンジルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、上記(4)に分類される(メタ)アクリル系樹脂としては、塩化ビニル−メチル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、ベンジルスチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、塩化ビニル−エチル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、ベンジルスチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、塩化ビニル−プロピル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−プロピル(メタ)アクリレート共重合体、ベンジルスチレン−プロピル(メタ)アクリレート共重合体が挙げられる。
なお、接着層は、上記した(メタ)アクリル系樹脂を2種以上含んでいてもよい。
(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、25℃以上、100℃以下であることが好ましく、30℃以上、80℃以下であることがより好ましく、50℃以上、80℃以下であることがさらに好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)を上記数値範囲とすることにより、転写層の転写性及び保護層転写シートの耐ブロッキング性を向上させることができる。
本発明において、ガラス転移温度(Tg)の測定は、JIS−K−7121に準拠して示差走査熱量測定により求めることができる。
接着層における(メタ)アクリル系樹脂の含有量は、10質量%以上、40質量%以下であることが好ましく、15質量%以上、30質量%以下であることがより好ましい。(メタ)アクリル系樹脂の含有量を上記数値範囲とすることにより、転写層の被転写体に対する接着性及び転写性をさらに向上することができる。
接着層は、本発明の特性を損なわない範囲において、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂以外のその他の樹脂を含んでいてもよい。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、スチレン系樹脂、セルロース系樹脂等を使用することができる。
一実施形態において、接着層は、ワックス材を含む。接着層にワックス材を含有させることにより、保護層転写シートの耐ブロッキング性を向上させることができる。
ワックス材としては、例えば、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、シリコーンワックス、キャンデリラワックス、鯨ロウ、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス等が挙げられる。耐ブロッキング性という観点から、上記ワックス材の中でも、ポリエチレンワックスが好ましい。
なお、接着層は、上記ワックス材を2種以上含んでいてもよい。
接着層におけるワックス材の含有量は、0.1質量%以上、10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上、5質量%以下であることがより好ましい。ワックス材の含有量を上記数値範囲とすることにより、保護層転写シートの耐ブロッキング性をより向上させることができる。
また、接着層は、本発明の特性を損なわない範囲において、可塑材、紫外線安定化材、着色防止材、艶消し材、消臭材、難燃材、耐候材、帯電防止材、糸摩擦低減材、スリップ材、離型材、抗酸化材、イオン交換材、及び着色顔料等の添加材を含んでいてもよい。
接着層の厚さは、0.3μm以上、5.0μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、1.0μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上、0.8μm以下であることが特に好ましいい。接着層の厚さを上記数値範囲とすることにより、転写層の転写性をより向上させることができる。また、接着層の厚さを上記数値範囲とすることにより、転写層の耐久性および被転写体に対する接着力を向上させることができる。
接着層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、保護層上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<離型層>
一実施形態において、本発明の保護層転写シートは、基材と転写層との間に、離型層を備える。保護層転写シートが離型層を備えることにより、転写層の転写性を向上させることができる。なお、離型層は、熱転写時に基材側に留まる層である。
一実施形態において、離型層は、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオール系樹脂、セルロース系樹脂等、シリコーン系樹脂のバインダー樹脂を含む。
上記した材料の中でもシリコーン系樹脂が特に好ましい。
また、一実施形態において、離型層は、シリコーンオイル、リン酸エステル系可塑剤、フッ素系化合物、ワックス、金属石鹸、及びフィラー等の離型材を含む。
離型層の厚さは、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
離型層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<剥離層>
一実施形態において、本発明の保護層転写シートは、基材と保護層との間に、剥離層を備える。保護層転写シートが剥離層を備えることにより、転写層の転写性を向上させることができる。また、剥離層は、転写層を構成する層であり、熱転写時に基材から剥離し、転写される。
なお、保護層転写シートが、離型層を備える場合、剥離層は、離型層と保護層との間に設けられる。
一実施形態において、剥離層は、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、フッ素変性樹脂、ワックス等を含む。
ワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンワックスが特に好ましい。
剥離層の厚さは、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
剥離層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<背面層>
一実施形態において、本発明の保護層転写シートは、転写層が設けられた基材の面と反対の面に、背面層を備える。保護層転写シートが背面層を備えることにより、転写時の加熱によるスティッキングやシワ等の発生を防止することができる。
一実施形態において、背面層は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂としては、例えば、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン変性ウレタン系樹脂、フッ素変性ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、スチレン系樹脂、具体的には、スチレン−アクリロニトリル共重合体の使用がサーマルヘッドと背面層の焼き付き、カスの発生防止の観点から好ましい。
また、一実施形態において、背面層は、イソシアネート化合物等を使用することにより硬化させることのできる2液硬化型の樹脂をバインダー樹脂として含む。このような樹脂としては、ポリビニルアセタール系樹脂やポリビニルブチラール系樹脂等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、特に制限なく従来公知のイソシアネート化合物を使用できるが、その中でも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートが挙げられ、特に2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。
一実施形態において、背面層は、無機又は有機の微粒子を含む。背面層が、このような微粒子を含むことにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワ等の発生をより防止することができる。
無機微粒子としては、例えば、タルク、カオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、窒化ホウ素等の無機微粒子が挙げられる。
有機微粒子としては、(メタ)アクリル系樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン系樹脂、ラウロイル系樹脂、フェノール系樹脂、アセタール系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなる有機樹脂微粒子、又はこれらを架橋材と反応させた架橋樹脂微粒子等が挙げられる。
背面層の厚さは、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であることがより好ましい。背面層の厚さを上記数値範囲とすることにより、熱転写時の熱エネルギーの伝達性を維持しつつ、スティッキングやシワの発生等を防止することができる。
背面層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<プライマー層>
一実施形態において、本発明の保護層転写シートは、任意の層間にプライマー層を備えていてもよい。例えば、このプライマー層は、基材と離型層との間、保護層と接着層との間等に設けることができる。保護層転写シートが、プライマー層を備えることにより、任意の層間の接着力を向上させることができる。
プライマー層は、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニル系樹脂及びセルロース系樹脂等を含むことができる。また、これらの樹脂以外にも、プライマー層は、イソシアネート化合物を含むことができる。イソシアネート化合物としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物が好ましく、例えば、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1−クロロ−2,4−フェニルジイソシアネート、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート及び4,4’,4’’−トリメチル−3,3’,2’−トリイソシアネート−2,4,6−トリフェニルシアヌレート等を挙げることができる。
プライマー層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
プライマー層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、例えば、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<保護層転写シートと被転写体とのセット>
本発明の保護層転写シートと被転写体とのセットは、被転写体上に転写された転写層の被転写体に対する接着力が、0.7N/mm以上であることを特徴とする。接着力を上記数値範囲とすることにより、被転写体に対する転写層の接着性及び転写性を良好なものとしつつ、保護層転写シートの耐ブロッキング性についても良好なものとすることができる。
また、接着力は、0.75N/mm以上であることがより好ましい。
また、一実施形態においては、接着力は、1.0N/mm以下であることが好ましく、0.9N/mm以下であることがより好ましい。
本発明において、接着力の測定方法を、図4〜7を参酌しながら説明する。
図4は、サンプルを固定したエアシリンダのエアシリンダロッド駆動前の状態を示す正面図であり、図5は、その側面図である。また、図6は、サンプルを固定したエアシリンダのエアシリンダロッド駆動後の状態を示す正面図であり、図7は、その側面図である。
まず、転写層を被転写体上に転写し、常温(25℃)、常湿(50%)において、1時間放置した後、これを長さ90mm×幅60mmのサンプル20とする。
次いで、サンプル固定器具23を接合したエアシリンダロッド22を備えるエアシリンダ21(SMC(株)製、MGPM20−50)を準備する。
上記サンプル20を、転写層側の面が上となるよう、サンプル固定器具23上に固定し、エアシリンダロッド21を引き出す。
なお、図4〜7に示すようにサンプル20の固定は、エアシリンダロッド駆動方向に対して垂直方向に行う。
固定したサンプル20に、長さ200mm×幅24mmのセロテープ24(ニチバン(株)製、NO.405−1P)を圧着する。
セロテープ24の一端は、サンプル固定器具23に圧着し、他端は、サンプル20の端辺において90度に折り返し、サンプル固定器具23の上方であって、エアシリンダロッド駆動方向同一直線上に設置したデジタルフォースゲージ25(日本電産シンポ(株)製、FGP−50)に巻き付ける。
エアシリンダ21に流入するエアーをレギュレータが0.59MPaを示すように調整し、エアシリンダロッド22をヘッド方向へ駆動させ、サンプル20からセロテープ24を引き剥がし、フォースゲージ25が記録した最大値を剥離力とした。
なお、エアシリンダロッド22の駆動距離は、サンプル20の幅方向長さよりも長いものを使用する。
また、本発明において、転写層の被転写体への転写は下記条件で行うものとする。
まず、被転写体の樹脂層と保護層転写シートの転写層とを重ね合わせ、次いで、ラミネーター(日本ジー・ビー・シー(株)製、型番GL835PRO)を使用してこれらをラミネートする。
なお、ラミネートは、上下のロール温度150℃、ラミネートスピード15.07mm/秒、ロールニップ幅1mmで行うものとする。
をラミネートする。
ラミネート後、保護層転写シートの基材を剥離することで、被転写体に転写層を転写することが出来る。
<被転写体>
図8に示すように、被転写体30は、支持体31と、受容層32を少なくとも備える。また、一実施形態において、被転写体30は、支持体31上にクッション層33を備える。また、一実施形態において、被転写体30は、受容層32上に樹脂層34を備える。また、一実施形態において、被転写体30は、支持体31又はクッション層33上にバリア層35を備える。さらに、一実施形態において、被転写体30は、支持体31又はクッション層33上に絵柄層36を備える。
以下、被転写体を構成する各層について説明する。
<支持体>
支持体は、受容層を保持することができる程度の機械的強度、及び熱転写時に加えられる熱に耐えることができる程度の耐熱性を有していれば特に限定されることなく、従来公知のものを使用することができる。
支持体として、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙(RC原紙)、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂含浸紙、エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、セルロース紙の表裏をポリエチレンでコートした銀塩写真の印画用紙の支持体として使用されるレジンコート紙、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等から構成されるフィルムを使用することができる。
また、合成樹脂に白色顔料や、充填材を加えて成膜することにより得られる、内部に微細空隙(ミクロボイド)を有するフィルム(多孔質フィルム)も使用できる。
また、上記した材料の任意の組み合わせによる積層体を支持体として使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース系繊維紙と合成紙との積層体及びセルロース系合成紙とプラスチックフィルムとの積層体が挙げられる。
このような積層合成紙は2層体でもよいが、支持体の風合いや質感を出すために、セルロース繊維紙(芯材として使用)の両面に合成紙、プラスチックフィルムや多孔質フィルムを貼合した3層体もしくは3層以上の積層体であってもよい。また、コート紙、レジンコート紙、プラスチックフィルム等の表面上に中空粒子を分散させた樹脂層(中空粒子層)を塗設し、断熱性を付与した積層体であってもよい。
支持体が上記のような樹脂から構成されるフィルムである場合、該フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
また、受容層等との密着性向上の観点から、支持体は、その表面に凹凸を有することが好ましい。なお、支持体に凹凸を形成する手段としては上記した通りである。
支持体の厚さは、機械的強度及び耐熱性という観点からは、30μm以上、300μm以下であることが好ましく、50μm以上、200μm以下であることがより好ましい。
<受容層>
受容層は、顔写真等の画像情報や、カードの種類、氏名、住所、生年月日、有効期限等の文字情報(以下、これらをまとめて個人情報という場合がある)が記録される層であり、画像情報や文字情報の他、画像情報の枠や文字情報以外の固定文字等のフォーマット印刷が施されていてもよい。
一実施形態において、受容層は、昇華性染料又は熱溶融性インキ等の熱移行性の色材を受容し易い従来公知の樹脂材料を含む。このような樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。
また、情報の記録に使用する染料は、従来公知の染料を使用することができる。例えば、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、メチン系染料、インドシアニン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、シアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料等が挙げられる。
また、低いエネルギーで画像の濃淡を表現できると共に、画像耐久性を向上させることができるため、ポストキレート染料を使用することが好ましい。
一実施形態において、受容層は離型材を含む。受容層が離型材を含むことにより、熱転写シート及び保護層転写シートとの離型性を向上させることができる。
離型材としてはポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系又はリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、反応型シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、及び各種シリコーン樹脂等が挙げられ、これらの中でも、シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては油状のシリコーンオイルを用いることができるが、硬化型のシリコーンオイルが好ましい。硬化型シリコーンオイルとしては反応硬化型、光硬化型、及び触媒硬化型等が挙げられるが、反応硬化型及び触媒硬化型のシリコーンオイルが特に好ましい。
画像等の形成にポストキレート染料が使用される場合、受容層は、金属イオン含有化合物を含むことが好ましい。金属イオン含有化合物としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZn2+と、酢酸やステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸等との塩が挙げられる。
また、一実施形態において、受容層は、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、及び微粉末シリカ等の顔料や充填材を含む。受容層が、これらの顔料や充填材を含むことにより、受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を高めることができる。
また、一実施形態において、受容層は、フタル酸エステル化合物、セバシン酸エステル化合物、及びリン酸エステル化合物等の可塑材を含む。
さらに、一実施形態において、受容層は、可塑材、紫外線安定化材、着色防止材、艶消し材、消臭材、難燃材、耐候材、帯電防止材、糸摩擦低減材、スリップ材、離型材、抗酸化材、イオン交換材等の添加材を含む。
受容層の厚さは、1μm以上、50μm以下であることが好ましく、2μm以上、10μm以下であることがより好ましい。
受容層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、例えば、支持体上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<樹脂層>
一実施形態において、被転写体は、受容層上に、樹脂層を備える。被転写体が樹脂層を備えることにより、被転写体と、染料層を備える熱転写シートとの融着及び転写した色素の逆転写を防止することができる。
一実施形態において、樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂の中でも、ポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。なお、樹脂層は、2種以上のポリオレフィン系樹脂を含んでいてもよい。
ポリエチレンの中でも、エチレンアクリル変性ポリエチレン、ウレタン変性ポリエチレン、パラフィン変性ポリエチレン、低分子量ポリエチレン(重量平均分子量400〜3000)がより好ましく、エチレンアクリル変性ポリエチレン及び低密度ポリエチレンが特に好ましい。
また、一実施形態において、樹脂層は、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィン系ワックスを含む。
樹脂層の厚さは、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
樹脂層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、例えば、受容層上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成することができる。
<絵柄層>
一実施形態において、被転写体は、支持体上に、文字情報が形成される絵柄層を備える。また、一実施形態において、絵柄層は、着色剤及びバインダー樹脂を含む。
着色剤は、特に限定されるものではなく、従来公知の着色剤を適宜使用することができる。
バインダー樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、アセタール系樹脂、及びポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
絵柄層の厚さは、特に限定されるものではなく、0.1μm以上、5μm以下とすることができる。
絵柄層は、熱溶融着色層を備える熱転写シートを使用することにより形成することができる。より、具体的には、基材及び熱溶融着色層を少なくとも備える熱転写シートの裏面側(基材の熱溶融着色層が設けられていない側)を熱転写用プリンタが備えるサーマルヘッドを用いて加熱し、熱溶融着色層を被転写体に熱転写することにより形成することができる。
<クッション層>
一実施形態において、被転写体は、支持体上にクッション層を備える。被転写体がクッション層を備えることにより、受容層に形成する画像の品質をより良好なものとすることができる。
一実施形態において、クッション層は、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−水素添加イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエン等が挙げられる。
また、一実施形態において、クッション層は、上記した活性光線硬化性樹脂の硬化物である活性光線硬化樹脂を含む。クッション層が、活性光線硬化樹脂を含むことにより、被転写体の耐薬品性を向上させることができる。
さらに、一実施形態において、クッション層は、上記した重合開始剤を含む。
クッション層の厚さは、3μm以上、50μm以下であることが好ましく、5μm以上、30μm以下であることがより好ましい。
クッション層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、例えば、受容層上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させ、必要に応じ活性光線を照射し、硬化させることにより形成することができる。
<バリア層>
一実施形態において、被転写体は、支持体上にバリア層を備える。被転写体がクッション層を備える場合、バリア層は、クッション層上に設けられることが好ましい。
一実施形態において、バリア層は、水溶性樹脂を含む。
なお、本発明において、「水溶性樹脂」とは、1気圧下、25℃の水100質量部に、1質量部以上溶解する樹脂を意味する。
水溶性樹脂としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
バリア層の厚さは、0.5μm以上、10μm以下であることが好ましく、1μm以上、5μm以下であることがより好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
厚さ25μmのPETフィルム上に、下記の組成からなるプライマー層形成用塗工液を、グラビアコート法により塗布した後、乾燥させ、厚さ0.5μmのプライマー層を形成させた。
(プライマー層形成用塗工液の組成)
・水系ポリウレタン系樹脂(固形分35%) 8質量部
(DIC(株)製、ハイドラン(登録商標)AP−40N)
・エポキシ系樹脂 0.3質量部
(DIC(株)製、ウォーターゾール(登録商標)WSA−950)
・水 10質量部
・溶剤 50質量部
(日本アルコール販売(株)製、ソルミックス(登録商標)A−11)
プライマー層上に、下記の組成からなる離型層形成用塗工液を、グラビアコーターにより塗布した後、乾燥させ、厚さ0.6μmの離型層を形成させた。
<離型層形成用塗工液の組成>
・シリコーンアクリル樹脂 67質量部
((株)ダイセル製、セルトップ(登録商標)226)
・硬化触媒 3質量部
((株)ダイセル製、セルトップ(登録商標)CAT−A)
・ポリエステル系樹脂 3質量部
(東洋紡(株)製、UR−3500)
・トルエン 100質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
離型層上に、下記の組成からなる保護層形成用塗工液を、グラビアコーターにより塗布した後、乾燥させた後に、下記の条件下において、UV露光機(Fusion UV、F600V、LH10ランプ、Hバルブ、反射鏡はコールドタイプ)を用いて紫外線を照射し、厚さ4.5μmの保護層を形成させた。
<保護層形成用塗工液の組成>
・多官能アクリレート 20質量部
(新中村化学工業(株)製、NKエステルA−9300)
・ウレタンアクリレート 20質量部
(新中村化学工業(株)製、NKオリゴマーEA1020)
・ウレタンアクリレート 10質量部
(新中村化学工業(株)製、NKエステルU−15HA)
・反応性バインダー(不飽和基含有) 5質量部
(新中村化学工業(株)製、NKポリマーC24T)
・フィラー(体積平均粒子径12nm) 40質量部
(日産化学工業(株)製、MEK−AC2140)
・界面活性剤(アクリル系界面活性剤) 0.1部
(楠本化学(株)製、LF−1984)
・トルエン 200質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
保護層上に、下記の組成からなるプライマー層形成用塗工液を、グラビアコーターにより塗布した後、乾燥させ、厚さ0.8μmのプライマー層を形成させた。
<プライマー層形成用塗工液の組成>
・ポリエステル系樹脂 3.3質量部
(東洋紡(株)、バイロン(登録商標)200)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 2.7質量部
(日信化学工業(株)、ソルバイン(登録商標)CNL)
・ポリイソシアネート硬化剤 1.5質量部
(三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D110N)
・トルエン 3.3質量部
・メチルエチルケトン 6.7質量部
プライマー層上に、下記の組成からなる接着層形成用塗工液を、グラビアコーターにより塗布した後、乾燥させ、厚さ0.6μmの接着層を形成させ、保護層転写シートを得た(ポリオレフィン系樹脂/(メタ)アクリル系樹脂=9/1)。
<接着層形成用塗工液の組成>
・変性ポリオレフィン系樹脂 31.5質量部
(ユニチカ(株)製、アローベース(登録商標)SQ1221NQ)
・(メタ)アクリル系樹脂(Tg:76℃) 3.5質量部
(東亞合成(株)製、ジュリマー(登録商標)AT−613)
・水 36質量部
・イソプロピルアルコール 18質量部
[実施例2〜6及び8、並びに比較例1〜2]
接着層形成用塗工液の組成及び/又は接着層の厚さを表1に示した組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、保護層転写シートを得た。
[実施例7]
接着層形成用塗工液における(メタ)アクリル系樹脂を、東亞合成(株)製の(メタ)アクリル系樹脂(Tg:44℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして、保護層転写シートを得た。
[実施例9]
接着層形成用塗工液における(メタ)アクリル系樹脂を、ユニチカ(株)製の(メタ)アクリル系樹脂(Tg:28℃)に変更した以外は、実施例2と同様にして、保護層転写シートを得た。
<<保護層転写シートの評価>>
<接着性評価>
下記条件で、実施例及び比較例により得られた保護層転写シートを用いて、下記のようにして作製した被転写体の樹脂層上へ転写層(保護層+プライマー層+接着層)を転写した。
具体的には、まず、被転写体の樹脂層と、保護層転写シートの転写層とを重ね合わせ、ラミネーター(日本ジー・ビー・シー(株)製、型番GL835PRO)を使用し、上下のロール温度150℃、ラミネートスピード15.07mm/秒、ロールニップ幅1mmの条件にて、ラミネートした。次いで、保護層転写シートの基材を剥離し、被転写体の樹脂層上に転写層を転写した。
転写層と、樹脂層との接着力を以下の方法により測定し、その測定結果を表1にまとめた。
まず、転写層を転写した被転写体を、常温(25℃)、常湿(50%)環境下において、1時間放置した後、長さ90mm×幅60mmのサンプルにカットした。
次いで、固定器具を接合したエアシリンダロッドを備えるエアシリンダ(SMC(株)製、MGPM20−50)を準備し、サンプルを、転写層側の面が上となるよう、サンプル固定器具上に固定し、エアシリンダロッドを引き出した。
なお、被転写体の固定は、エアシリンダロッド駆動方向に対して垂直方向に行った。
固定したサンプルに、長さ200mm×幅24mmのセロテープ(ニチバン(株)製、NO.405−1P)を、圧着した。
なお、セロテープの一端をサンプル固定器具に圧着し、他端をサンプルの端辺において90度に折り返し、サンプル固定器具の上方であって、エアシリンダロッド駆動方向同一直線上に設置したデジタルフォースゲージ(日本電産シンポ(株)製、FGP−50)に巻き付けた。
エアシリンダに流入するエアーをレギュレータが0.59MPaを示すように調整し、エアシリンダが備えるエアシリンダロッドをヘッド方向へ駆動させ、サンプルからセロテープを引き剥がし、フォースゲージが記録した最大値を接着力とした。
なお、エアシリンダロッドの駆動距離は、80mmとした。
<被転写体の作製>
厚さ188μmの白色PETフィルムの一方の面に、グラビアコーターにより、下記組成のクッション層形成用塗工液を塗布し、乾燥させた後、水銀灯(300mJ/cm)を用いて活性光線を照射し、硬化させ、厚さ10μmのクッション層を形成させた。
<クッション層形成用塗工液の組成>
・ウレタンアクリレートオリゴマー 50質量部
(新中村化学工業(株)製、NKオリゴUA−160TM)
・アクリル酸エステルポリマー 30質量部
(新中村化学工業(株)製、バナレジンGH−5270)
・ウレタンアクリレートオリゴマー 18質量部
(新中村化学工業(株)製、NKオリゴUA−1280T)
・重合開始剤 2質量部
(BASFジャパン社製、イルガキュア(登録商標)127)
・メチルエチルケトン 100質量部
クッション層上の一部に、グラビアコーターにより、ゼラチンを塗布し、乾燥させ、厚さ0.7μmのバリア層を形成させた。
バリア層上に、グラビアコーターにより、下記組成の受容層形成用塗工液を塗布し、乾燥させ、厚さ2.45μmの受容層を形成させた。
<受容層形成用塗工液の組成>
・ポリビニルブチラール樹脂 6.0質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BX−1)
・金属イオン含有化合物 4.0質量部
(Ni2+[C15COC(COOCH)=C(CH)O
・メチルエチルケトン 80質量部
・酢酸n−ブチル 10質量部
受容層上に、グラビアコーターにより、下記組成の樹脂層形成用塗工液を塗布し、乾燥させ、厚さ0.4μmの樹脂層を形成させ、被転写体を得た。
<樹脂層形成用塗工液の組成>
・ポリプロピレンワックスエマルジョン(30%固形分) 33質量部
(東邦化学工業(株)製、ハイテックE433N)
・水 67質量部
<転写性評価>
上記のように被転写体へ転写した保護層転写シートの転写性を、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:未転写部の発生が、保護層転写シートの転写開始端部から0.5mm未満であった。
B:未転写部の発生が、保護層転写シートの転写開始端部から0.5mm以上、1.0mm未満であった。
NG:未転写部の発生が、保護層転写シートの転写開始端部から1.0mm以上であった。
<耐久性評価>
上記のように作製した被転写体のクッション層のバリア層未形成部分上に、オフセット機を用いた平版オフセット印刷法により、UV硬化型オフセットインキ墨、藍、紅、黄(以上、DIC(株)製、ダイキュア(登録商標))を用いた4色印刷を、AMスクリーン網点の多色印刷(静物画)を施し、絵柄層を形成させた。
次いで、受容層上に、下記テストプリンター条件において、下記のようにして作製した熱転写シートを用い、イエロー、マゼンタ、シアンの染料からなる画像を印画した。
下記条件で、実施例及び比較例により得られた保護層転写シートを用いて、上記のようにして作製した被転写体の樹脂層上へ転写層(保護層+プライマー層+接着層)を転写した。
具体的には、まず、被転写体の樹脂層と、保護層転写シートの転写層とを重ね合わせ、ラミネーター(日本ジー・ビー・シー(株)製、型番GL835PRO)を使用し、上下のロール温度150℃、ラミネートスピード15.07mm/秒、ロールニップ幅1mmの条件にて、ラミネートした。次いで、保護層転写シートの基材を剥離し、被転写体の樹脂層上に転写層を転写した。
転写層の耐久性を、ANSI−INCITS322−2002、5.9 Surface Abrasionに準拠して、テーバー式摩耗試験機((株)東洋精機製作所、NO.410)で3000サイクル実施した。
250サイクル毎に表面の状態を目視にて観察し、下記基準に基づいて、評価した(摩耗輪:CS−10F、荷重:500gf)。また、250サイクル毎に摩耗輪を研磨した。評価結果を表1にまとめた。
A:3000サイクル実施後の画像が良好であった。
B:2000サイクル実施後の画像が良好であったが、3000サイクル実施後の画像は良好ではなかった。
NG:2000サイクル実施後の画像が良好ではなかった。
<熱転写シートの作製>
基材として厚さ6μmの易接着処理済みPETフィルム上に、下記組成の耐熱滑性層用塗工液を塗布、乾燥し、基材の一方の面に乾燥時の厚さが1μmの耐熱滑性層を形成した。
次いで、基材の他方の面に、イエロー染料層用塗工液、マゼンタ染料層用塗工液、シアン染料層用塗工液をそれぞれ乾燥時の厚さが1.1μmとなるように面順次塗布、乾燥し、染料層を形成し、熱転写シートを得た。
<耐熱滑性層用塗工液>
・ポリビニルブチラール樹脂 2.0質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BX−1)
・ポリイソシアネート硬化剤 9.2質量部
(DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750)
・リン酸エステル 1.3質量部
(第一工業製薬(株)製、プライサーフ(登録商標)A208S)
・タルク 0.3質量部
(日本タルク工業(株)製、ミクロエース(登録商標)P−3)
・メチルエチルケトン 43.6質量部
・トルエン 43.6質量部
<イエロー染料層用塗工液>
・下記の化学式で表される色素Y−1 3.0質量部
・ポリビニルブチラール 5.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・エポキシ変性アクリル樹脂 1.0質量部
(東亞合成(株)製、レゼタGP−305)
・ウレタン変性シリコーンオイル 0.5質量部
(大日精化工業(株)製、ダイアロマーSP2105)
・メチルエチルケトン80質量部
・トルエン10質量部
<マゼンタ染料層用塗工液>
・下記の化学式で表される色素M−1 3.0質量部
・ポリビニルブチラール 5.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・エポキシ変性アクリル樹脂 1.0質量部
(東亞合成(株)製、レゼタGP−305)
・ウレタン変性シリコーンオイル 0.5質量部
(大日精化工業(株)製、ダイアロマーSP2105)
・メチルエチルケトン 80質量部
・トルエン 10質量部
<シアン染料層用塗工液>
・下記の化学式で表される色素C−1 3.0質量部
・ポリビニルブチラール 5.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・エポキシ変性アクリル樹脂 1.0質量部
(東亞合成(株)製、レゼタGP−305)
・ウレタン変性シリコーンオイル 0.5質量部
(大日精化工業(株)製、ダイアロマーSP2105)
・メチルエチルケトン 80質量部
・トルエン 10質量部
(テストプリンターの条件)
・サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株)製)
・印画電圧:25.5(V)
・発熱体平均抵抗値:5545(Ω)
・主走査方向印字密度:300(dpi)
・副走査方向印字密度:300(dpi)
・ライン周期:2(msec./line)
・印字開始温度:30(℃)
<耐ブロッキング性評価>
上記実施例及び比較例において作製した保護層転写シートを5cm×5cmの大きさにカットしたサンプルを2枚ずつ作製した。
この2枚のサンプルを、一方の接着層と、他方の基材とが接するように重ね合わせた。次いで、重ね合わせたサンプルを1.47MPaの荷重をかけながら、オーブンで45℃、85%RHの環境下、48時間加熱した。加熱後、2枚のサンプルを手で剥がし、下記基準に基づいて、評価した。
(評価基準)
A:サンプル同士を容易に剥がすことができた。
B:サンプル同士を剥がすことができたが、若干抵抗が生じた。
C:サンプル同士が強固に接着しており、サンプル同士を剥がすのが困難であった(剥離できなかった場合を含む)。
10:保護層転写シート
11:基材
12:保護層
13:接着層
14:転写層
15:離型層
16:剥離層
17:背面層
18:プライマー層
20:サンプル
21:エアシリンダ
22:エアシリンダロッド
23:サンプル固定器具
24:セロテープ
25:デジタルフォースゲージ
30:被転写体
31:支持体
32:受容層
33:クッション層
34:樹脂層
35:バリア層
36:絵柄層

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上の、保護層及び接着層を備える転写層と、を備え、
    前記接着層が、ポリオレフィン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする、保護層転写シート。
  2. 前記接着層における前記ポリオレフィン系樹脂と前記(メタ)アクリル系樹脂との含有量比(ポリオレフィン系樹脂/(メタ)アクリル系樹脂)が、質量基準で、9/1以上、6/4以下である、請求項1に記載の保護層転写シート。
  3. 前記(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度が、40℃以上、100℃以下である、請求項1又は2に記載の保護層転写シート。
  4. 前記接着層の厚さが、0.3μm以上、5.0μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の保護層転写シート。
  5. 前記基材と前記保護層との間に、離型層および剥離層の少なくともいずれか一方をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の保護層転写シート。
  6. 前記保護層と前記接着層との間に、プライマー層をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の保護層転写シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の保護層転写シートと、被転写体とのセットであって、
    前記被転写体上に転写された前記保護層転写シートが備える転写層の前記被転写体に対する接着力が、0.7N/mm以上であることを特徴とする、セット。
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