JP2018196326A - ダクトスリーブ - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れたダクトスリーブを提供する。
【解決手段】複数のさや管ダクトスリーブ21の一方端部を固定支持する固定板22を取り付けることで、ロータス管20が固定される本体管ダクトスリーブ10において、受口部11及び筒部13が設けられたダクトスリーブ本体10Aと、開口部12が設けられたフランジ部材10Bとを、各々に設けられた嵌合端部16、19同士を組み合わせることで一体化されてなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、通信線を保護するダクトスリーブに関する。
近年、情報通信を行うためのネットワーク網の構築にあたっては、通信線がそれぞれ挿通された小径で複数本の樹脂製のさや管を、大径の樹脂製本体管の内部に挿入して構成される通信用管路を地中に埋設することが主流となりつつある。
上述のような通信用管路を用いることで、小さな断面積中に多数の通信線を敷設することができることから、地中の配管量を少なくすることができる。これにより、通信用管路を埋設するための掘削工事等の手間が少なくて済み、工期を短縮することができるとともに、コストを抑えることができるといった利点があることから、上記構成の通信用管路が広く採用されるようになっている。
一般的に、上述のような通信用管路においては、敷設された通信線の点検や、別に敷設された通信線との接続や分岐、あるいは、敷設方向の変更などの作業を必要とする地点にハンドホールが設けられる。通信用管路とハンドホールとを接続する方法としては、例えば、ハンドホールの側壁に形成された貫通孔に本体管ダクトスリーブを固定し、複数本のさや管ダクトスリーブを本体管の内部に挿入して、その一端部を固定板で束ねたロータス管を本体管ダクトスリーブに挿入する方法が従来から行われている。
また、上記構成の接続構造に用いられるロータス管の通信用管路の寸法や材質等は、規格で規定されている。
このような接続構造を有するロータス管として、例えば、可撓性を有する複数のさや管ダクトスリーブと、このさや管ダクトスリーブの一方の端部を固定支持する固定板とを備えたロータス管が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1によれば、上記構成により、施工の際、ハンドホール内からロータス管を本体管ダクトスリーブに挿入し、ロータス管の固定板と本体管ダクトスリーブとをボルト等を用いて接続固定することができる。
特開2010−200489号公報
ここで、特許文献1に記載のようなロータス管が接続される本体管ダクトスリーブは、一般に、樹脂管や樹脂板を材料として切削や加熱加工等によって製造されている。しかしながら、このような加工方法では、製造に手間がかかり、生産性が低いという問題がある。さらに、本体管ダクトスリーブをなすダクトスリーブ本体は、短管を加熱加工して製造されていることから、加工の段階でダクトスリーブ本体に接合され、樹脂板の切削加工等によって得られるフランジ部材との接合部の外径が大きく変化することもあり、嵌合が困難になるおそれがある。
一方、本体管ダクトスリーブを、射出成形によって一体成形することも考えられ、この場合には、製造工程が大幅に削減されることから、生産性が向上するメリットが得られると考えられる。しかしながら、一般に、本体管ダクトスリーブは非常に大きなサイズを有していることから、射出成形によって一体成形して製造する場合には、非常に大きな成形機や、構造が複雑で大型の金型等が必要となる。このため、本体管ダクトスリーブを射出成形で一体的に製造した場合には、製造コストが上昇するおそれがあり、また、成形条件の調整も難しいという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れたダクトスリーブを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、地中埋設管を受け入れ可能な筒状の受口部と、該受口部と一体に形成され、ハンドホール内に連通する開口部に接続される筒部と、を備え、該筒部における前記開口部の周縁部に、前記受口部及び前記筒部に挿通される複数のさや管ダクトスリーブの一方端部を固定支持する固定板を取り付けるための取付部が形成されたダクトスリーブであって、前記受口部及び前記筒部が設けられたダクトスリーブ本体と、前記開口部が設けられたフランジ部材とを、各々に設けられた嵌合端部同士を組み合わせることで一体化されてなることを特徴とする。
本発明によれば、ダクトスリーブ本体とフランジ部材とを、嵌合端部同士を組み付けることで一体化されてなる構成とすることで、各部材のサイズを小さく抑制することができ、フランジ部材の製造への射出成形の適用が容易になる。また、フランジ部材の加工に射出成形を適用した場合には、切削や加熱加工等の方法を用いることなく、高い寸法精度で所望の形状に形成することができることから、ダクトスリーブ本体とフランジ部材とを、確実且つ強固に接合することが可能となる。従って、生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れたダクトスリーブを提供することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部に、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部と当接する鍔体が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、フランジ部材の嵌合端部に鍔体が形成されているので、フランジ部材とダクトスリーブ本体とを接合する際に、押し込み位置の位置決めを容易に行うことができる。また、フランジ部材とダクトスリーブ本体とを接着する場合には、接着剤のはみ出しなどを防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部との間の少なくとも一部に隙間が設けられるとともに、該隙間に接着剤が充填されてなることを特徴とする。
本発明によれば、フランジ部材とダクトスリーブ本体との間に隙間を設けて接着剤を充填することで、仮に、ダクトスリーブ本体の嵌合端部の外径が大きく変化している場合であっても、容易に嵌合することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部の内面がテーパー状に形成されているとともに、前記内面の内径及びテーパー傾斜角が、前記ダクトスリーブ本体の嵌合端部の外径の変化量に応じて、該ダクトスリーブ本体の嵌合端部を圧入嵌合できる範囲とされていることを特徴とする。
本発明によれば、仮に、ダクトスリーブ本体の嵌合端部の外径が大きく変化している場合であっても、フランジ部材の嵌合端部の内面と、ダクトスリーブ本体の嵌合端部とを当接させることができ、両者を圧入嵌合で接合することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、端面当接で接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、仮に、ダクトスリーブ本体の嵌合端部の外径が大きく変化している場合であっても、接合面は端面であり、ダクトスリーブ本体とフランジ部材との各嵌合端部の接合面は当接するので、確実に接合できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、バット融着によって接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、バット融着によってダクトスリーブ本体とフランジ部材との各嵌合端部間が接合されるものなので、高い接合強度が得られるとともに、接合が容易で生産性に優れたものとなる。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、スピンウェルドによって接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、スピンウェルドによってダクトスリーブ本体とフランジ部材との各嵌合端部間が接合されるものなので、高い接合強度が得られるとともに、接合が容易で生産性に優れたものとなる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材が、前記ダクトスリーブ本体との嵌合端部を含む環状板部材と、外周部を形成する外周部材とが組み合わせられてなることを特徴とする。
本発明によれば、フランジ部材が、嵌合端部を含む環状板部材と、外周部を形成する外周部材とに分割され、これらが組み合わせられた構成なので、各部材をさらに小型にでき、射出成形機や金型を小型化でき、射出成形による加工がさらに容易になる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材が、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が組み合わせられてなることを特徴とする。
本発明によれば、フランジ部材を、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が組み合わられた構成とすることで、射出成形による加工がさらに容易になるとともに、成形後の各部材の組み立て加工も容易になる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のダクトスリーブであって、前記フランジ部材が、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が、各々に設けられた嵌合部によって嵌合されてなることと特徴とする。
本発明によれば、フランジ部材を、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が、各々に設けられた嵌合部によって嵌合されてなる構成とすることで、成形後の各部材の組み立て加工がさらに容易になる。また、各部材における嵌合部の形状を共通化することで、これら各部材を射出成形するための金型も共通化することができ、製造コストを抑制することが可能となる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10の何れか一項に記載のダクトスリーブであって、前記取付部が、前記固定板をねじ留め固定するためのねじ用貫通孔を有し、該ねじ用貫通孔の内部に袋状ねじ部材が配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、ねじ用貫通孔の内部に袋状ねじ部材を配置した構成とすることで、ねじ留めによってロータス管を固定する機能と、ねじ用貫通孔に外部からコンクリート等が流入するのを防止する機能の両方が得られる。これにより、部品点数を削減することができ、従来に比べて製造工程を省略することができることから、生産性が向上するとともに、製造コストも削減できる。
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載のダクトスリーブであって、前記袋状ねじ部材が、インサート成形によって前記ねじ用貫通孔の内部に固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、インサート成形により、袋状ねじ部材が前記ねじ用貫通孔の内部に固定された構成なので、従来に比べて製造工程を省略することができ、生産性が向上するとともに、製造コストも削減できる。
本発明に係るダクトスリーブによれば、上記した解決手段によって以下の効果を奏する。
即ち、本発明に係るダクトスリーブによれば、ダクトスリーブ本体とフランジ部材とを、嵌合端部同士を組み合わせることで一体化されてなる構成とすることで、各部材のサイズを小さく抑制することができることから、フランジ部材の製造への射出成形の適用が容易になる。また、フランジ部材の加工に射出成形を適用した場合には、切削や加熱加工等の方法を用いることなく、高い寸法精度で所望の形状に形成することができることから、ダクトスリーブ本体とフランジ部材とを、確実且つ強固に接合することが可能となる。
従って、生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れたダクトスリーブを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、複数のさや管ダクトスリーブを支持する固定板を本体管ダクトスリーブに取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するダクトスリーブ本体とフランジ部材とを組み合わせて一体化する際の手順、並びに、複数のさや管ダクトスリーブを支持する固定板を本体管ダクトスリーブに取り付ける際の手順を示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、複数のさや管ダクトスリーブを支持する固定板を本体管ダクトスリーブに取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図3中における要部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するダクトスリーブ本体とフランジ部材とを組み合わせて一体化した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するダクトスリーブ本体とフランジ部材とを分離した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するダクトスリーブ本体とフランジ部材とが各々の接合端部間で組み合わされた状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するダクトスリーブ本体とフランジ部材とを組み合わせて一体化した状態を示す側面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図8に示した本体管ダクトスリーブの斜視図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図8及び図9に示したフランジ部材をなす環状板部材及び外周部材、並びに、ダクトスリーブ本体を、それぞれ分離した状態で示す側面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図8及び図9に示したフランジ部材をなす環状板部材及び外周部材、並びに、ダクトスリーブ本体を、それぞれ分離した状態の斜視図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブをなすフランジ部材を、同一形状で2つに分割された部材を組み合わせて構成した例を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブをなすフランジ部材を、同一形状で2つに分割された部材が、各々に設けられた嵌合部によって嵌合される構成とした場合の、各部材を分離した状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図13に示したフランジ部材を、同一形状で2つに分割された部材にそれぞれ分割した状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図13及び図14に示したフランジ部材をなす各部材の断面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図16(a)〜図16(d)は、それぞれ、図12に示したフランジ部材をなす各部材を射出成形で加工する場合の、金型のゲート位置、ウェルド位置、ナットインサート部の各々の位置関係について示す平面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、本体管ダクトスリーブを構成するフランジ部材に形成されたねじ用貫通孔の内部に、袋状ねじ部材を配置した状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図17中における要部を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図16及び図17に示したフランジ部材とダクトスリーブ本体とを組み合わせた状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態であるダクトスリーブを説明する模式図であり、図19中における要部を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係るダクトスリーブの一実施形態について、図1〜図20を適宜参照しながらその構成を説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)の構成]
図1は、本実施形態の本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)10に、ロータス管20を取り付けた状態を示す斜視図であり、図2は、本体管ダクトスリーブ10を構成するダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとを組み合わせる際の手順、並びに、ロータス管20を本体管ダクトスリーブ10に取り付ける際の手順を示す斜視図である。このように、本体管ダクトスリーブ10は、一般的に、ロータス管20との接続に用いられる。
また、ロータス管20は、複数のさや管ダクトスリーブ21の一方端部が固定板22に固定支持されたものであり、固定板22には、本体管ダクトスリーブ10にロータス管20を取り付ける際にボルト(第1のねじ部材)30が挿通される貫通孔22aが計4箇所に形成されている(図2及び図4等も参照)。
また、本実施形態の本体管ダクトスリーブ10は、詳細な図示を省略するが、鉄筋コンクリート(RC)製のハンドホールに接続して設置される。ハンドホールは、地中に埋設されるものであり、側壁に形成された貫通孔に本体管ダクトスリーブ10が固定される。また、本体管ダクトスリーブ10と図示略の側壁との隙間は、例えば、硬化接合剤等で埋められることにより、ハンドホール内部への土砂・雨水等の浸入が防止される。
なお、図5及び図6においては、説明の都合上、ロータス管20を取り付けていない状態の本体管ダクトスリーブ10を示しており、図5はダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとを組み合わせた状態、図6は両者を離間させた状態を示している。一方、図3及び図4においては、実際に、本体管ダクトスリーブ10にロータス管20を取り付けた状態を示している。
本実施形態の本体管ダクトスリーブ10は、図1、図3等に示すように(図5、6も参照)、ロータス管20や地中埋設管を受け入れ可能な筒状の受口部11と、この受口部11と一体に形成され、地中埋設状態において非地中側、例えば、図示略のハンドホール内に連通する開口部12に接続される筒部13とを備える。また、開口部12の周縁部に、受口部11及び筒部13に挿通されるロータス管20の固定板22が取り付けられる。ここで、受口部11の内周面14には環状溝部15が形成されており、この環状溝部15には、必要に応じて図示略のゴムパッキンが嵌装される。また、受口部11の外周面の一部と筒部13の外周面には砂付加工が必要に応じて施されている。さらに、開口部12の周壁には、フランジ状に形成された周縁部17が設けられ、この周縁部17に複数のねじ用貫通孔18が形成されている(本実施形態では、周方向に略等間隔に4箇所形成されている)。これらねじ用貫通孔18は、一般的には、本体管ダクトスリーブ10への被取付物、つまりロータス管20の固定板22をねじ留め固定して取り付けるために用いられる。つまり、周縁部17及びねじ用貫通孔18で、ロータス管20の取付部を構成している。
本体管ダクトスリーブ10は、例えば、硬質ポリ塩化ビニル樹脂の射出品あるいは加工品として形成されている。
そして、本実施形態の本体管ダクトスリーブ10は、図2の組み付け図、及び、図3、図4の断面図に示すように、受口部11及び筒部13が設けられたダクトスリーブ本体10Aと、開口部12が設けられたフランジ部材10Bとを、各々に設けられた嵌合端部同士、即ち、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16と、フランジ部材10Bの嵌合端部16とを組み合わせることで一体化されてなる構成とされている。
即ち、ダクトスリーブ本体10Aは、図2及び図3等に示すように、筒状部材として構成され、上述した筒状の受口部11、筒部13を有するとともに、受口部11の内周面14に、環状溝部15が備えられている。
一方、フランジ部材10Bは、図示例のように、開口部12を有するフランジ状の部材として構成され、上述したように、開口部12の周壁に周縁部17を有し、この周縁部17にねじ用貫通孔18が設けられている。
ダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとは、詳細を後述するが、それぞれの嵌合端部16、19の間を、例えば、充填系接着剤によって接合するか、あるいは、各嵌合端部間をバット融着又はスピンウェルド加工によって接合する等の方法で一体化することにより、本体管ダクトスリーブ10を構成することができる。
上述したように、ダクトスリーブ本体10Aは、一般に、短管(樹脂管)を材料として加熱加工等を施すことによって製造されることが多く、この場合、加工時に、フランジ部材10Bと接合される嵌合端部16の外径が大きく変化することがある。また、仮に、ダクトスリーブ本体10Aを射出成形で製造した場合であっても、サイズが大きいため、成形条件の調整等が難しく、嵌合端部16の外径が安定しない場合も考えられる。本実施形態においては、詳細を後述するように、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16、及び、フランジ部材10Bの嵌合端部19を、それぞれ適正形状とし、さらに、接合形態を適正化することにより、仮に、嵌合端部16の外径が大きく変化した場合であっても、この変化量を十分に吸収でき、確実な接合が可能となる。
また、図示例の本体管ダクトスリーブ10は、ねじ用貫通孔18に挿通されるボルト30が、ねじ用貫通孔18の内部に配置されるナット40と螺合されることで、周縁部17にロータス管20の固定板22がねじ留め固定される。
ここで、図3及び図4に示すように、本実施形態の本体管ダクトスリーブ10においては、ねじ用貫通孔18は、ナット40の形状に合わせて、例えば、断面略六角形状とされている。また、図示例においては、ナット40が、ねじ用貫通孔18の内壁18aとの間で若干の間隙を有しながら、緩めに保持された状態で設けられている。また、ナット40は、ねじ切りがなされたねじ孔41と、このねじ孔41の周縁に形成される面取り部41aとを有している。
本実施形態の本体管ダクトスリーブ10においては、上述のように、ダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとを、各々の嵌合端部16、19同士を組み付けて一体化されてなる構成とすることで、本体管ダクトスリーブ10を構成する各部材のサイズを小さく抑制することができることから、本体管ダクトスリーブ10を構成するフランジ部材10Bの製造への射出成形の適用が容易になる。また、フランジ部材10Bを、高い寸法精度で所望の形状に形成することができる。このように、射出成形品からなるフランジ部材10Bで本体管ダクトスリーブ10を構成することで、生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れた本体管ダクトスリーブ10が実現できるものである。
本実施形態においては、図3及び図4に示すように、フランジ部材10Bに設けられた嵌合端部19に、ダクトスリーブ本体10Aに設けられた嵌合端部16と当接する鍔体19aが形成されていることが好ましい。
このように、フランジ部材10Bの嵌合端部19に鍔体19aを形成した場合には、フランジ部材10Bの嵌合端部19とダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16とを接合する際に、端面19cと端面16aとが当接することで、両部材の押し込み位置の位置決めを容易に行うことができる。また、フランジ部材10Bとダクトスリーブ本体10Aとを接着して一体化する場合には、接着剤のはみ出し等が生じるのを鍔体19aによって防止する効果が得られる。
また、本実施形態の本体管ダクトスリーブ10は、図7に示す例のように、フランジ部材10Bに設けられた嵌合端部19と、ダクトスリーブ本体10Aに設けられた嵌合端部19との間の少なくとも一部に隙間が設けられるとともに、この隙間に接着剤、より具体的には充填系接着剤が充填されてなる構成とすることができる。図示例においては、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16と、フランジ部材10Bにおける嵌合端部19の内面19bとの間に、僅かな隙間を設けている。
このように、フランジ部材10Bとダクトスリーブ本体10Aとの間に隙間を設けて充填系接着剤等を充填することで、仮に、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16(筒部13)の外径が、上述したような加熱加工等の影響で大きく変化している場合であっても、容易に接着・嵌合することが可能となる。
また、本実施形態の本体管ダクトスリーブ10は、図7等においては詳細な図示を省略しているが、フランジ部材10Bに設けられた嵌合端部19の内面19bがテーパー状に形成されているとともに、内面19bの内径及びテーパー傾斜角が、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16の外径の変化量に応じて、この嵌合端部16を圧入嵌合できる範囲とされた構成とすることができる。
即ち、ダクトスリーブ本体10Aの製造時の加熱等の条件により、仮に、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16の外径が大きく変化している場合であっても、例えば、フランジ部材10Bの嵌合端部19の内面19bを大きなテーパー傾斜角で形成し、且つ、内径寸法を適正化することにより、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16の外径の大小を問わず、フランジ部材10Bの嵌合端部19の内面19bと、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16とを当接させることができ、両者を嵌合接続することができる。この際、例えば、接着剤等を用いて、互いに当接する嵌合端部16及び嵌合端部19を溶融させながら、圧入嵌合する方法を採用できる。
また、本実施形態においては、図7等(図3及び図4も参照)に示すように、フランジ部材10Bに設けられた嵌合端部19と、ダクトスリーブ本体10Aに設けられた嵌合端部16とが、端面当接で接合されている構成とすることができる。図7に示す例では、上述したように、ダクトスリーブ本体10Aにおける嵌合端部16の端面16aと、フランジ部材10Bにおける嵌合端部19の端面19cとが端面当接している。
このように、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16とフランジ部材10Bの嵌合端部19とを端面当接で接合することにより、仮に、ダクトスリーブ本体10Aの嵌合端部16(筒部13)の外径が大きく変化している場合であっても、接合面は各々の端面16a及び端面19cであり、各々の嵌合端部16、19の接合面が当接する構成なので、確実な接合が可能となる。
また、本実施形態においては、図7等に示すような、各々の嵌合端部16、19間の端面当接による接合が、例えば、各々の端面16a及び端面19cを加熱溶融した後、これら端面16aと端面19cとを圧着して融着する、バット接合によるものであってもよい。
あるいは、各々の嵌合端部16、19間の端面当接による接合が、端面16aと端面19cとを向かい合わせて加圧し、この状態でダクトスリーブ本体10A又はフランジ部材10Bの何れか一方を回転させ、摩擦熱による発熱で端面16a及び端面19cを溶融させた後に回転を停止し、冷却固化することで接合する、スピンウェルドによるものであっても良い。
本実施形態では、各々の嵌合端部16、19間の端面当接による接合に、上述したバット接合あるいはスピンウェルドを適用することで、高い接合強度が得られるとともに、接合が容易で生産性が向上する。
次に、本実施形態においては、図8〜図11に示すように、フランジ部材を、ダクトスリーブ本体10Aと接続する嵌合端部19を含む環状板部材101Cと、外周部を形成する外周部材102Cとが組み合わせられてなる構成のフランジ部材10Cとすることができる。ここで、図8及び図9においては、環状板部材101Cと外周部材102Cとを組み合わせ、さらに、フランジ部材10Bを組み合わせた状態を示している。また、図10及び図11においては、フランジ部材10Cを構成する環状板部材101C及び外周部材102C、並びに、ダクトスリーブ本体10Aを、それぞれ組み合わせた状態を示している。
このように、フランジ部材10Cを、嵌合端部19を含む環状板部材101Cと、外周部を形成する外周部材102Cとに分割し、これらが組み合わせられた構成とすることで、各部材をさらに小型にでき、射出成形機や金型を小型化できることから、射出成形による加工がさらに容易になる。
また、本実施形態においては、図12に示すように、フランジ部材として、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が組み合わせられてなる構成のフランジ部材10Dを採用しても良い。図12に示す例では、フランジ部材10Dが、略同一形状であるU字状部材(同一形状の部材)101D及びU字状部材(同一形状の部材)102Dが、図示略の嵌合爪等によって組み合わせられることで、環状に構成されている。
このように、フランジ部材10Dを、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が組み合わられた構成とすることで、部材がさらに小型になり、射出成形による加工がさらに容易になるとともに、成形後の各部材の組み立て加工も容易になる。
また、本実施形態においては、図13〜図15に示すように、フランジ部材として、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が、各々に設けられた嵌合部によって嵌合されてなるフランジ部材10Eを採用しても良い。図13に示す例においては、フランジ部材10Eが、略同一形状であるU字状部材(同一形状の部材)101EとU字状部材(同一形状の部材)102Eとが組み合わせられる前の離間した状態を示しており、これら各部材を互いに組み合わせる。これにより、図14及び図15に示すような嵌合爪(嵌合部)101aと嵌合係止部(嵌合部)102bとが係合するとともに、嵌合爪(嵌合部)102aと嵌合係止部(嵌合部)101bとが係合し、環状のフランジ部材10Eを構成することができる。
このように、フランジ部材10Eを、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が、各々に設けられた嵌合部(嵌合爪101a、102a、及び、嵌合係止部101b、102b)によって嵌合されてなる構成とすることで、上述したフランジ部材10Dの場合と同様、部材がさらに小型になり、成形後の各部材の組み立て加工がさらに容易になる。また、U字状部材101E及びU字状部材102Eにおいて、各嵌合爪101a、102a、並びに、各嵌合係止部101b、102bの形状を共通化することで、これら各部材を射出成形するための金型も共通化することができるので、製造コストをさらに抑制することが可能となる。
次に、本実施形態では、図3及び図4に示す例のように、ねじ用貫通孔18が、ナット40から突出するボルト30の先端部31が収容可能な長さとされていることがより好ましい。
さらに、本実施形態では、図示例のように、ねじ用貫通孔18に、ボルト30が挿通される側の開口18bとは反対側の開口18cから、ねじ用貫通孔18を塞ぐ蓋部51と、ボルト30の先端部31を収容可能な収容部52とを有した略筒状の押さえ部材50が挿通された構成を採用することができる。
押さえ部材50は、例えば、樹脂材料からなり、詳細な図示を省略するが、蓋部51が、ボルト30の頭部やナット40と同様、平面視した時に略六角形となる形状を有している。また、図示例では、略筒状の収容部52も略六角柱状に形成されており、収容部52がねじ用貫通孔18に挿通された際、収容部52と内壁18aとの間が隙間を有するように構成されている。
押さえ部材50は、例えば、ねじ用貫通孔18の開口18cに形成された段差部18dに、蓋部51の裏側を接着することで、ねじ用貫通孔18を塞ぐように固定しても良い。この際、収容部52と内壁18aとの間の隙間にも、例えば、上述したような充填系接着剤を充填しても良い。
また、押さえ部材50に備えられる収容部52の端部52aが、ナット40と若干の隙間を有するように押さえ部材50を配置することが、ナット40と端部52aとの間の摺動性を確保できる点から好ましい。
本実施形態では、上述のように、ねじ用貫通孔18の一方の開口18cが押さえ部材50によって塞がれている構成を採用することで、例えば、本体管ダクトスリーブ10の設置環境に依るコンクリートや土石等がねじ用貫通孔18の内部に流入することがなく、良好な取付状態を維持することが可能となる。また、図示例のように、押さえ部材50の収容部52に、ボルト30の先端部31が完全に収容される寸法関係とした場合には、ボルト30のナット40へのねじ込みが途中で終了することなく、最後まで確実にねじ込むことができるので、ロータス管20を本体管ダクトスリーブ10に確実に固定することが可能となる。
なお、図3及び図4に示す例においては、押さえ部材50の収容部52とねじ用貫通孔18の内壁18aとの間に隙間が設けられているが、例えば、この隙間に充填系接着剤を封入することにより、押さえ部材50をねじ用貫通孔18内に接着固定してもよい。あるいは、例えば、押さえ部材50の収容部52の側面を雄ねじ状に形成するとともに、ねじ用貫通孔18の内壁18aを雌ねじ状に形成することにより、押さえ部材50をねじ用貫通孔18内にねじ留め固定可能に構成してもよい。
上記構成により、ねじ用貫通孔18内部においてボルト30とナット40とが螺合され、さらに、ナット40から突出するボルト30の先端部31がねじ用貫通孔18内に完全に収容された状態となるので、例えば、全長の長いボルト30を用いた場合であっても、ナット40へのねじ込みが途中で終了することなく、最後まで確実にねじ込むことができる。これにより、ロータス管20を、本体管ダクトスリーブ10に確実に固定することができる。
一方、本実施形態においては、図17〜図20に示す例のように、ねじ用貫通孔18の内部に、上述したナット40及び押さえ部材50に代わり、袋状ナット(袋状ねじ部材)45を配置した構成を採用することも可能である。ここで、図17及び図18においては、ねじ用貫通孔18の内部に袋状ナット45が配置されたフランジ部材10Bを単体で示しており、図19及び図20においては、フランジ部材10Bとダクトスリーブ本体10Aとを組み合わせた状態を示している。
図18及び図20に示すように、袋状ナット45は、筒状のねじ部46と、このねじ部46の一方を塞ぐように配置される半球状の袋体47とから構成され、ねじ開口45a側からボルトを挿入して螺合可能とされている。このような、袋状ナット45は、例えば、フランジ部材10Bを射出成形で加工する際に、インサート成形を行うことで、ねじ用貫通孔18の内部に配置することができる。
ねじ用貫通孔18の内部に袋状ナット45を配置した構成を採用することにより、本体管ダクトスリーブ10にロータス管20の固定板22を取り付ける際、ボルト30との螺合による固定機能と、ねじ用貫通孔18に外部からコンクリート等が流入するのを防止する機能の両方が、袋状ナット45のみで得られる。即ち、ナット40及び押さえ部材50の両方の機能を袋状ナット45が併せ持つことにより、部品点数を削減することができ、また、インサート成形を採用することで、従来に比べて製造工程を一部省略することができることから、生産性が向上するとともに、製造コストも削減できる。
ここで、上述のように、ねじ用貫通孔18の内部に袋状ナット45を配置するインサート成形でフランジ部材10Bを射出成形加工する場合には、金型のゲート位置、ウェルド位置、ナットインサート部の各々の位置を適正に配置することが好ましい。即ち、フランジ部材10Bを射出成形加工する場合、インサート部材である袋状ナット45の位置にウェルドが生じないようにするため、袋状ナット45がインサート配置される各々のねじ用貫通孔18が、金型のゲート間の略中央付近に配置されないように、それらの位置関係を適正化することが好ましい。
具体的には、図16(a)、(b)に示すように、フランジ部材10Bを一体で成形するか、あるいは、図16(c)、(d)に示すように、フランジ部材10Dを2分割として、U字状部材101Dを成形する場合に、各図中に示すような、ゲート位置、ウェルド位置及びナットインサート部の位置関係を採用できる。
図16(a)に示すように、金型のゲートを2箇所としてフランジ部材10Bを一体で射出成形する場合には、各ゲートG1、G2間の中央付近にウェルドW1、W2が形成されるので、袋状ナット45がインサートされる4箇所のねじ用貫通孔18を、ウェルドW1、W2とは離れた位置に配置する。
また、図16(b)に示すように、金型のゲートを4箇所としてフランジ部材10Bを一体で射出成形する場合には、各ゲートG1、G2、G3、G4間のそれぞれ中央付近にウェルドW1、W2、W3、W4が形成されるので、袋状ナット45がインサートされる4箇所のねじ用貫通孔18を、ウェルドW1〜W4とは離れた位置に配置する。
また、図16(c)に示すように、金型のゲートを1箇所としてU字状部材101Dを射出成形する場合には、ウェルドが形成されないことから、袋状ナット45がインサートされる2箇所のねじ用貫通孔18は、それぞれゲートG1から同間隔で配置することができる。
一方、図16(d)に示すように、金型のゲートを2箇所としてU字状部材101Dを射出成形する場合には、各ゲートG1、G2間の中央付近にウェルドW1が形成されるので、袋状ナット45がインサートされる2箇所のねじ用貫通孔18を、ウェルドW1とは離れた位置に配置する。
本実施形態では、ねじ用貫通孔18の内部に袋状ナット45を配置するインサート成形でフランジ部材10B(あるいはU字状部材101D)を射出成形加工するにあたり、ゲート位置、ウェルド位置、ナットインサート部の各々の位置を、上記のような適正配置とすることにより、袋状ナット45のインサート位置にウェルドが形成されるのを回避できる。これにより、インサート部分においてウェルド形成による強度低下等が生じることなく、フランジ部材10B(あるいはU字状部材101D)を、良好なインサート成形条件で射出成形加工することが可能となる。
[本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)とロータス管との接続]
次に、主に図1〜図4を参照しながら、本体管ダクトスリーブ10とロータス管20との接続構造及び接続方法を説明する。
上述したように、図示略のハンドホールは地中に埋設されており、ハンドホールの側壁には貫通孔が形成されている。ハンドホールの貫通孔には、本体管ダクトスリーブ10が固定される。本体管ダクトスリーブ10は、その開口部12がハンドホール内部に臨むように、ハンドホールの側壁に取り付けられる。
続いて、ロータス管20を、本体管ダクトスリーブ10の開口部12側から本体管ダクトスリーブ10の内部へと挿入する。この際、図2に示すように、複数のさや管ダクトスリーブ21側を開口部12に挿入してゆくと、図3及び図4に示すように、固定板22が、本体管ダクトスリーブ10の取付部である、フランジ状に形成された周縁部17に当接する。
そして、図3及び図4に示すように、ロータス管20の固定板22に形成された貫通孔22a、及び、本体管ダクトスリーブ10のねじ用貫通孔18にボルト30を挿入し、ねじ用貫通孔18の内部に配置されたナット40に螺合する。これにより、図1等に示すように、本体管ダクトスリーブ10にロータス管20が確実に支持固定される。
この後、詳細な図示を省略するが、地中埋設管となるロータス管20同士を嵌合することを繰り返し、次に接続される図示略のハンドホールに向けて延設する。そして、隣り合うハンドホール間の配管工事が完了した後に、さや管ダクトスリーブ21内に図示略の通信線を通線する。
なお、本発明に係るダクトスリーブを適用したロータス管の接続構造は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、施工現場の状況等に応じて、適宜、その接続形態を変形させて実施することも可能である。
[作用効果]
以上説明したように、本発明に係る本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)10によれば、上記した構成によって以下の効果を奏する。
即ち、本発明に係る本体管ダクトスリーブ10によれば、ダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとを、嵌合端部16、19同士を組み合わせることで一体化されてなる構成とすることで、各部材のサイズを小さく抑制することができることから、フランジ部材10Bの製造への射出成形の適用が容易になる。また、フランジ部材10Bの加工に射出成形を適用した場合には、切削や加熱加工等の方法を用いることなく、高い寸法精度で所望の形状に形成することができることから、ダクトスリーブ本体10Aとフランジ部材10Bとを、確実且つ強固に接合することが可能となる。
従って、生産性が向上するとともに、形状や寸法安定性にも優れた本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)10を提供することが可能になるという優れた効果を奏する。
なお、以上説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明に係るダクトスリーブは、例えば、通信線を内部に挿通して地中に埋設される通信用管路の分野において、幅広く適用可能である。
10…本体管ダクトスリーブ(ダクトスリーブ)、10A…ダクトスリーブ本体、10B,10C,10D,10E…フランジ部材、101C…環状板部材、102C…外周部材、101D,101E…U字状部材(同一形状の部材)、102D,102E…U字状部材(同一形状の部材)、101a,102a…嵌合爪(嵌合部)、101b,102b…嵌合係止部(嵌合部)、11…受口部、12…開口部、13…筒部、14…内周面、15…管状溝部、17…周縁部(取付部)、18…ねじ用貫通孔(取付部)、18a…内壁、18b、18c…開口、18d…段差部、16,19…嵌合端部、16a…端面(ダクトスリーブ本体の嵌合端部)、19a…鍔体(フランジ部材の嵌合端部)、19b…内面(フランジ部材の嵌合端部)、19c…端面(フランジ部材の嵌合端部)、20…ロータス管、21…複数のさや管ダクトスリーブ(ロータス管)、22…固定板(ロータス管)、22a…貫通孔(ロータス管)、30…ボルト、31…先端部、40…ナット、41…ねじ孔、41a…面取り部、45…袋状ナット(袋状ねじ部材)、45…ねじ開口、46…ねじ部、47…袋体、50…押さえ部材、51…蓋部、52…収容部、52a…端部、G1,G2,G3,G4…ゲート、W1,W2,W3,W4…ウェルド。

Claims (12)

  1. 地中埋設管を受け入れ可能な筒状の受口部と、
    該受口部と一体に形成され、ハンドホール内に連通する開口部に接続される筒部と、を備え、
    該筒部における前記開口部の周縁部に、前記受口部及び前記筒部に挿通される複数のさや管ダクトスリーブの一方端部を固定支持する固定板を取り付けるための取付部が形成されたダクトスリーブであって、
    前記受口部及び前記筒部が設けられたダクトスリーブ本体と、前記開口部が設けられたフランジ部材とを、各々に設けられた嵌合端部同士を組み合わせることで一体化されてなることを特徴とするダクトスリーブ。
  2. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部に、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部と当接する鍔体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダクトスリーブ。
  3. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部との間の少なくとも一部に隙間が設けられるとともに、該隙間に接着剤が充填されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダクトスリーブ。
  4. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部の内面がテーパー状に形成されているとともに、前記内面の内径及びテーパー傾斜角が、前記ダクトスリーブ本体の嵌合端部の外径の変化量に応じて、該ダクトスリーブ本体の嵌合端部を圧入嵌合できる範囲とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダクトスリーブ。
  5. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、端面当接で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のダクトスリーブ。
  6. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、バット融着によって接合されていることを特徴とする請求項5に記載のダクトスリーブ。
  7. 前記フランジ部材に設けられた嵌合端部と、前記ダクトスリーブ本体に設けられた嵌合端部とが、スピンウェルドによって接合されていることを特徴とする請求項5に記載のダクトスリーブ。
  8. 前記フランジ部材が、前記ダクトスリーブ本体との嵌合端部を含む環状板部材と、外周部を形成する外周部材とが組み合わせられてなることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のダクトスリーブ。
  9. 前記フランジ部材が、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が組み合わせられてなることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のダクトスリーブ。
  10. 前記フランジ部材が、少なくとも2以上に分割された同一形状の部材が、各々に設けられた嵌合部によって嵌合されてなることと特徴とする請求項9に記載のダクトスリーブ。
  11. 前記取付部は、前記固定板をねじ留め固定するためのねじ用貫通孔を有し、該ねじ用貫通孔の内部に袋状ねじ部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか一項に記載のダクトスリーブ。
  12. 前記袋状ねじ部材が、インサート成形によって前記ねじ用貫通孔の内部に固定されていることを特徴とする請求項11に記載のダクトスリーブ。
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