JP2018195638A - チップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

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Hiroya Iguchi
裕哉 井口
康人 田中
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Abstract

【課題】わざわざ工程数を増やさなくてもピンホールの発生を抑制することができるチップ抵抗器の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁基板2の表面に所定間隔を存して対向する一対の表電極3を形成する電極形成工程と、これら一対の表電極3間に抵抗体4を形成する抵抗体形成工程と、抵抗体4にレーザ光を照射してトリミング溝6を形成するトリミング溝形成工程と、トリミング溝6の形成後に抵抗体4を覆う保護コート層5をスクリーン印刷する保護コート層形成工程とを備えたチップ抵抗器の製造方法において、抵抗体4にレーザ光を照射して直線状のトリミング溝6を形成した後、抵抗体4を覆う保護コート層5をスクリーン印刷する際に、エポキシ樹脂等の絶縁性ペーストをトリミング溝6の終端から始端に向けて流し込むようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、絶縁基板上に設けられた抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値調整されるチップ抵抗器の製造方法に関する。
一般的にチップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向配置された一対の表電極と、絶縁基板の裏面に所定間隔を存して対向配置された一対の裏電極と、表電極と裏電極を橋絡する端面電極と、対をなす表電極どうしを橋絡する抵抗体と、抵抗体を覆う保護膜等によって主に構成されている。
この種のチップ抵抗器を製造する場合、大判基板に対して多数個分の電極や抵抗体や保護膜等を一括して形成した後、この大判基板を格子状の分割ライン(例えば分割溝)に沿って分割してチップ抵抗器を多数個取りするようにしている。かかるチップ抵抗器の製造過程で、大判基板の片面には抵抗ペーストを印刷・焼成することにより多数の抵抗体が形成されるが、印刷時の膜厚のばらつきや滲み、あるいは焼成炉内の温度むら等の影響により、各抵抗体の抵抗値にばらつきを生じることは避け難いため、大判基板の状態で各抵抗体にトリミング溝を形成して所望の抵抗値に設定するという抵抗値調整作業が行われる。
このような抵抗値の調整作業を行うに際しては、抵抗体にレーザ光を照射してトリミング溝を形成して抵抗値調整した後、抵抗体を湿度などの外部環境から保護する目的で、トリミング溝を覆うように抵抗体上に保護コート層を形成するようにしている。この保護コート層はガラスペーストや樹脂ペースト等の絶縁性ペーストを焼成または加熱硬化させたものからなり、抵抗値の調整時に削ったトリミング溝を保護コート層で埋めることによって耐湿性の向上が図られている。しかし、保護コート層は絶縁性ペーストをスクリーン印刷にて形成したものであるから、絶縁性ペーストが空気を巻き込んでトリミング溝内に満遍なく充填されないことがあり、その場合、絶縁性ペーストを焼成または加熱硬化させる時にピンホールが発生してしまい、耐湿性劣化などの不具合が生じ易くなってしまう。
そこで、このようなピンホールの発生を抑制するために、特許文献1に記載されているように、抵抗体を覆う保護コート層をミドルコート層とオーバーコート層の2層構造にしたり、特許文献2に記載されているように、粘度の小さいペーストを使用して保護コート層を形成したり、特許文献3に記載されているように、保護コート層で埋められるトリミング溝の幅を広くするという技術が提案されている。
特開2000−150210号公報 特開2001−332407号公報 WO97/50095号
しかし、特許文献1に記載された従来技術においては、抵抗体にトリミング溝を形成した後に、そのトリミング溝を覆うようにミドルコート層を形成する工程と、ミドルコート層を覆うようにオーバーコート層を形成する工程とが必要となるため、製造工程が増加して生産性を悪化させるという問題がある。
また、特許文献2に記載された従来技術においては、粘度の小さいペーストを用いて所定膜厚の保護コート層を形成するために、一対の第1電極に接続する抵抗体にトリミング溝を形成した後、保護コート層を形成する前に第1電極に重なる第2電極を厚膜形成し、しかる後、これら一対の第2電極により挟まれた凹部に粘度の小さいペーストを流し込んで硬化させており、このものも電極の形成工程が増加して生産性を悪化させるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載された従来技術においては、トリミング溝の幅を80μm以上としているため、電子部品の小型化に伴って、例えば0603サイズ(外形寸法0.6×0.3mm)や0402サイズ(外形寸法0.4×0.2mm)といった小型のチップ抵抗器を製造する場合、そのような幅広のトリミング溝を形成することができなくなる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、わざわざ工程数を増やさなくてもピンホールの発生を抑制することができるチップ抵抗器の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向する一対の電極を形成する電極形成工程と、前記一対の電極間に抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体にレーザ光を照射してトリミング溝を形成するトリミング溝形成工程と、前記トリミング溝の形成後に前記抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する保護コート層形成工程とを備えたチップ抵抗器の製造方法であって、前記トリミング溝を前記抵抗体の一側面から内方に向けて直線状に形成した後、絶縁性ペーストを前記トリミング溝の終端から始端に向けて流し込んで前記保護コート層を形成することを特徴とする。
このように構成されたチップ抵抗器の製造方法では、レーザ光の照射によって抵抗体の一側面から内方に向けて直線状(Iカット形状)のトリミング溝を形成した後、抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する際に、絶縁性ペーストをトリミング溝の終端から始端に向けて流し込むようにしたので、トリミング溝内の空気が始端側の開放端から排出されることにより、絶縁性ペーストをトリミング溝内に満遍なく充填することができる。したがって、絶縁性ペーストを焼成または加熱硬化させて保護コート層を形成する時に、トリミング溝内にピンホールは発生し難くなり、ピンホールに起因する耐湿性劣化などの不具合を防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向する一対の電極を形成する電極形成工程と、前記一対の電極間に抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体にレーザ光を照射してトリミング溝を形成するトリミング溝形成工程と、前記トリミング溝の形成後に前記抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する保護コート層形成工程とを備えたチップ抵抗器の製造方法であって、前記トリミング溝を前記抵抗体の一側面から内方に向けてL字状に形成した後、絶縁性ペーストを前記トリミング溝の終端から始端に向けて30度〜60度の角度範囲内で流し込んで前記保護コート層を形成することを特徴とする。
このように構成されたチップ抵抗器の製造方法では、レーザ光の照射によって抵抗体の一側面から内方に向けてL字状のトリミング溝を形成した後、抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する際に、絶縁性ペーストをトリミング溝の終端から始端に向けて30度〜60度の角度範囲内で流し込むようにしたので、トリミング溝内の空気が始端側の開放端から排出されることにより、絶縁性ペーストをトリミング溝内に満遍なく充填することができる。したがって、絶縁性ペーストを焼成または加熱硬化させて保護コート層を形成する時に、トリミング溝内にピンホールは発生し難くなり、ピンホールに起因する耐湿性劣化などの不具合を防止することができる。
上記したチップ抵抗器の製造方法において、前記トリミング溝形成工程で発生した抵抗体の削りカスを洗浄等によって除去した後、絶縁性ペーストをスクリーン印刷して保護コート層を形成すると、絶縁性ペーストをトリミング溝内にスムーズに充填させることができる。
また、上記したチップ抵抗器の製造方法において、前記トリミング溝の少なくとも先端部を面取り加工(例えばR加工)した後、絶縁性ペーストをスクリーン印刷して保護コート層を形成すると、トリミング溝の先端(終端)に空気が溜まり難くなるため、より一層ピンホールの発生を抑制することができる。
本発明に係るチップ抵抗器の製造方法によれば、わざわざ工程数を増やさなくてもピンホールの発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器を示し、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿う断面図である。 本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。
以下、発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器1は、直方体形状の絶縁基板2と、絶縁基板2の表面の長手方向両端部に設けられた一対の表電極3と、これら両表電極3の間を橋絡する長方形状の抵抗体4と、抵抗体4を覆う保護コート層5等によって主として構成されており、抵抗体4には直線状に延びるIカット形状のトリミング溝6が形成されている。なお、図示省略されているが、絶縁基板2の裏面には表電極3に対応するように一対の裏電極が設けられており、絶縁基板2の長手方向に沿う両端面には表電極3と裏電極を橋絡する端面電極が設けられている。
絶縁基板2は、後述する大判基板10を縦横の分割溝11,12に沿って分割して多数個取りされたものであり、大判基板10の主成分はアルミナを主成分とするセラミックス基板である。
表電極3は銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものであり、図示せぬ裏電極も同じく銀を主成分とするAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成したものである。また、抵抗体4は酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、この抵抗体4にトリミング溝6を形成することによってチップ抵抗器1の抵抗値が調整されている。
保護コート層5は、エポキシ系樹脂等の絶縁性ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものであり、トリミング溝6を形成した後の抵抗体4を保護コート層5で覆うことにより、抵抗体4は湿度等の外部環境から保護されている。
また、図示せぬ端面電極は、絶縁基板2の端面にAgペーストを塗布して乾燥・焼成させたものや、Agペーストの代わりにNi/Cr等をスパッタしたものであり、この端面電極の表面にはNiやAuあるいはSn等のメッキ層が施されている。
次に、このチップ抵抗器1の製造工程について、図2を用いて説明する。
まず、第1工程として、絶縁基板2が多数個取りされる大判基板10の表面に、Ag系ペーストをスクリーン印刷して乾燥させることによって未焼成の表電極3を形成する(図2(a))。なお、大判基板10には予め1次分割溝11と2次分割溝12が格子状に設けられており、両分割溝11,12によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となるが、表電極3は1次分割溝11を介して隣接する一方のチップ領域の長手方向一端部と他方のチップ領域の長手方向他端部とに跨って連続的に形成する。
また、上記第1工程に前後して、大判基板10の裏面にAg系ペーストをスクリーン印刷して乾燥させることによって未焼成の裏電極(図示省略)を形成する。なお、これら裏電極群の形成位置と表電極3群の形成位置はほぼ対応している。
次に、第2工程として、表電極3と裏電極を850℃程度の高温で焼成する。これにより、大判基板10の表面と裏面にそれぞれ焼成銀からなる表電極3と裏電極が密着して形成される。
次に、第3工程として、大判基板10の表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥させることにより、各チップ領域に未焼成の抵抗体4を形成する(図2(b))。その際、抵抗体4は、長手方向の両端部が表電極3に重なるようにして長方形状に形成される。そして、次なる第4工程で、この抵抗体4を850℃程度の高温で焼成する。
次に、第5工程として、抵抗体4を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷した後、第6工程でこのガラスペーストを600℃程度の高温で焼成することにより、抵抗体4を覆うアンダーコート層(図示省略)を形成する。このアンダーコート層は、次工程で照射されるレーザ光の熱で抵抗体4のトリミング溝6近傍が損傷しないようにするためのものである。
次に、第7工程として、アンダーコート層の上から抵抗体4にレーザ光を照射することにより、抵抗体4の下辺から上方へ直線状に延びるIカット形状のトリミング溝6を形成する(図2(c))。このトリミング溝6によって、抵抗体4の抵抗値を目標抵抗値に調整する。
次に、第8工程として、アンダーコート層の上からトリミング溝6を覆うようにエポキシ系等の樹脂ペーストをスクリーン印刷した後、第9工程でこの樹脂ペーストを200℃程度の低温で加熱硬化させることにより、抵抗体4の全体を覆う保護コート層(オーバーコート層)5を形成する(図2(d))。
このように樹脂ペーストをスクリーン印刷により形成する場合、大判基板10上に図示せぬスクリーンマスク(版)を載置し、このスクリーンマスクの上から樹脂ペーストをスキージすると、樹脂ペーストがスクリーンマスクのメッシュ孔を通って抵抗体4上に押し出されるため、抵抗体4を覆う保護コート層5を形成することができる。その際、図2(d)の矢印Sで示すように、樹脂ペーストのスキージ方向Sがトリミング溝6の終端から始端を向くように設定されており、これにより樹脂ペーストがトリミング溝6の終端から始端に向けて流し込まれることで、トリミング溝6内の空気が始端側の開放端(抵抗体4の下辺)から外部へ排出されるため、樹脂ペーストをトリミング溝6内に満遍なく充填することができる。
ここまでの各工程は多数個取り用の大判基板10に対する一括処理であるが、次なる第10工程では、大判基板10を1次分割溝11に沿って短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行うことより、複数個分のチップ領域が設けられた短冊状基板(図示せず)を得る。
次に、第11工程で、短冊状基板の分割面にAgペーストを塗布して乾燥・焼成したり、Agペーストの代わりにNi/Crをスパッタすることにより、表電極3と裏電極を橋絡する端面電極(図示せず)を形成する。そして、次の第12工程で、短冊状基板を2次分割溝12に沿って分割するという2次ブレーク加工を行うことにより、チップ抵抗器1と同等の大きさのチップ単体(図示せず)を得る。最後に、個片化された各チップ単体の絶縁基板2の長手方向両端部にNiとAuやSn等の電解メッキを施し、保護コート層5から露出する表電極3を覆う図示せぬ外部電極を形成することにより、図1に示すようなチップ抵抗器1が得られる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器1の製造方法では、抵抗体4にレーザ光を照射して直線状(Iカット形状)のトリミング溝6を形成した後、抵抗体4を覆う保護コート層5をスクリーン印刷する際に、エポキシ樹脂等の絶縁性ペーストをトリミング溝6の終端から始端に向けて流し込むようにしたので、トリミング溝6内の空気が始端側の開放端から排出されることにより、絶縁性ペーストをトリミング溝6内に満遍なく充填することができる。したがって、絶縁性ペーストを加熱硬化させて保護コート層5を形成する時に、トリミング溝6内にピンホールは発生し難くなり、ピンホールに起因する耐湿性劣化などの不具合を防止することができる。
なお、第1実施形態例に係るチップ抵抗器1では、トリミング溝6を抵抗体4の下辺から電極間方向と直交する方向へ延びる直線状に形成しているが、図3に示す第2実施形態例のように、トリミング溝6を抵抗体4の下辺から斜め上方向へ延びる直線状に形成しても良い。
図3は図2(c)に対応する工程図であり、同図に示すように、第2実施形態例においては、トリミング溝6が抵抗体4の下辺から斜め上方向へ延びる直線状に形成されているため、その後の工程でトリミング溝6を覆う樹脂ペーストをスクリーン印刷する際に、樹脂ペーストのスキージ方向Sはトリミング溝6の終端から始端を向くように斜め方向に設定されている。
このようにトリミング溝6が斜め方向へ直線状に形成されている場合であっても、トリミング溝6の形成後に保護コート層5を形成する際に、樹脂ペーストをトリミング溝6の長手方向に沿って終端から始端に向けて斜めに流し込むようにすると、トリミング溝6内の空気が始端側の開放端から抵抗体4の外部に排出されるため、樹脂ペーストをトリミング溝6内に満遍なく充填することができる。
図4(a)は第3実施形態例に係るチップ抵抗器1を模式的に示す平面図、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿う断面図であり、便宜上、保護コート層5の図示を省略している。
第3実施形態例に係るチップ抵抗器1では、トリミング溝6の先端部にR加工等の面取り加工(符号Pを付した部分)を施した後に、樹脂ペーストをスクリーン印刷して保護コート層5を形成するようにしている。このような面取り加工を施す手段として、例えば、レーザ光を照射してトリミング溝6を形成した後、レーザ光の焦点をずらした状態で、トリミング溝6の先端部にビーム径が大きいレーザ光を照射することにより、図4(b)に示すように、トリミング溝6の先端部に抵抗体4の表面に向かって上拡がりに傾斜する面取りを形成することができる。
以上説明したように、本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器1の製造方法では、トリミング溝6の先端(終端)に面取り加工が施してあり、このような面取り加工を施した後に、樹脂ペーストをトリミング溝6の終端から始端に向けて流し込むようにしたので、樹脂ペーストが面取り部分によってトリミング溝6内にスムーズに入り込み、トリミング溝6の先端部に空気が溜まり難くなるため、より一層ピンホールの発生を抑制することができる。
図5は第4実施形態例に係るチップ抵抗器1を模式的に示す平面図であり、便宜上、保護コート層5の図示を省略している。
図5に示すように、第4実施形態例に係るチップ抵抗器1では、トリミング溝6が、抵抗体4の下辺から上方へ延びる縦方向スリット6aと、縦方向スリット6aの先端から一方の表電極3に向かって直角に延びる横方向スリット6bとを有するL字状となっており、このようなL字状のトリミング溝6によって抵抗体4の抵抗値を高精度に調整可能としている。
このようにトリミング溝6がL字状に形成されている場合は、トリミング溝6の形成後に保護コート層5を形成する際に、樹脂ペーストのスキージ方向Sはトリミング溝6の終端(横方向スリット6bの先端)から始端を向くように斜めに設定されているが、その角度範囲θを30度〜60度(好ましくは45度)に設定しておくと、トリミング溝6内の空気が始端側の開放端から抵抗体4の外部に排出されるため、樹脂ペーストをトリミング溝6内に満遍なく充填することができる。
なお、本発明は上記各実施形態例の他にも種々の変形例を採用することができ、例えば、トリミング溝6の形成工程(第7工程)で発生した抵抗体4の削りカスを洗浄等によって除去した後、エポキシ樹脂等の絶縁性ペーストをスクリーン印刷して保護コート層5を形成するようにしても良く、このようにすると、絶縁性ペーストをトリミング溝6内にスムーズに充填させることができる。
1 チップ抵抗器
2 絶縁基板
3 表電極
4 抵抗体
5 保護コート層
6 トリミング溝
S スキージ方向

Claims (4)

  1. 絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向する一対の電極を形成する電極形成工程と、前記一対の電極間に抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体にレーザ光を照射してトリミング溝を形成するトリミング溝形成工程と、前記トリミング溝の形成後に前記抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する保護コート層形成工程とを備えたチップ抵抗器の製造方法であって、
    前記トリミング溝を前記抵抗体の一側面から内方に向けて直線状に形成した後、絶縁性ペーストを前記トリミング溝の終端から始端に向けて流し込んで前記保護コート層を形成することを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  2. 絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向する一対の電極を形成する電極形成工程と、前記一対の電極間に抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体にレーザ光を照射してトリミング溝を形成するトリミング溝形成工程と、前記トリミング溝の形成後に前記抵抗体を覆う保護コート層をスクリーン印刷する保護コート層形成工程とを備えたチップ抵抗器の製造方法であって、
    前記トリミング溝を前記抵抗体の一側面から内方に向けてL字状に形成した後、絶縁性ペーストを前記トリミング溝の終端から始端に向けて30度〜60度の角度範囲内で流し込んで前記保護コート層を形成することを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  3. 請求項1または2の記載において、
    前記トリミング溝形成工程で発生した前記抵抗体の削りカスを除去した後、前記絶縁性ペーストをスクリーン印刷して前記保護コート層を形成することを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  4. 請求項1または2の記載において、
    前記トリミング溝の少なくとも先端部を面取り加工した後、前記絶縁性ペーストをスクリーン印刷して前記保護コート層を形成することを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
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