以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置10と印刷装置20とを備える。情報処理装置10および印刷装置20は、互いにデータや信号を授受可能に、有線または無線の通信回線を介して接続されている。
情報処理装置10は、印刷データを印刷装置20へ送信する。情報処理装置10は、例えば、有色版データのみからなる印刷データを印刷装置20へ送信する。また、情報処理装置10は、有色版データと光沢制御版データとを統合した印刷データを、印刷装置20へ送信してもよい。
有色版データとは、有色で形成する画像を規定した印刷データである。有色版データは、詳細には、描画領域毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した印刷データである。
光沢制御版データは、特色で印刷する印刷データの一例である。光沢制御版データは、紙に付与する光沢効果を規定した印刷データである。光沢制御版データは、詳細には、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である光沢効果に応じた特色の付着制御を行うため、当該光沢効果の与えられる領域および当該光沢効果の種類を特定した印刷データである。
光沢制御版データは、光沢効果の与えられる領域を0〜100%の濃度値で表したものである。なお、0〜100%の濃度値に代えて、0〜255の階調値で濃度値を表してもよい。光沢制御版データに規定される濃度値は、光沢効果の種類に応じた値である。例えば、複数種類の光沢効果ごとに、対応する濃度値の範囲が予め定められている。
特色は、例えば、金属による金属色、白色、透明、蛍光色、などである。金属色は、金属光沢を再現した色である。金属色は、例えば、金色や銀色などである。なお、金属色は、金色や銀色などの基本となる金属色に、更に、CMYKやRGBなどの色味を加味した色であってもよい。また、蛍光色は、CMYKなどの色味を蛍光色で示した色であればよい。なお、透明とは、例えば透過率が70%以上であることを示す。
印刷装置20は、情報処理装置10から受信した印刷データに基づいて、印刷を行う。例えば、印刷装置20は、電子写真方式の印刷装置20である。
電子写真方式の場合、例えば、印刷装置20には、CMYKの各色の有色トナーと、特色を示すクリアトナーと、が少なくとも搭載されている。また、印刷装置20には、感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナーを含む作像ユニット、及び露光器等が、各トナーに対応して搭載されている。印刷装置20は、情報処理装置10から受信した印刷データに応じて、露光器から光を照射することで、トナー像を感光体上に形成し、記録媒体に転写する。転写されたトナー像は、記録媒体に定着される。これにより、記録媒体に画像が印刷される。
なお、印刷装置20の印刷方法には、公知の様々な技術を利用可能である。例えば、印刷装置20は、インクジェット方式を用いて印刷を行う装置であってもよい。
情報処理装置10は、原稿データに各種処理を施し、原稿データを印刷装置20で実行可能な印刷データに変換し、該印刷データを印刷装置20へ送信する。
原稿データは、画像データの一例である。原稿データは、1または複数の画像オブジェクトを含む。本実施の形態では、情報処理装置10は、原稿データに含まれる画像オブジェクト上に、新たに追加オブジェクトを配置する処理を行う。
追加オブジェクトとは、原稿データに予め含まれる既存の画像オブジェクト上に、新たに追加して配置される画像オブジェクトである。本実施の形態では、追加オブジェクトが、特色オブジェクトである場合を一例として説明する。
特色オブジェクトは、特色で表される画像オブジェクトである。なお、追加オブジェクトは、特色オブジェクトに限定されない。すなわち、追加オブジェクトは、有色の画像オブジェクトであってもよい。
なお、本実施の形態では、追加オブジェクトが特色オブジェクトである場合を、一例として説明する。このため、本実施の形態では、特色オブジェクトと称した場合、追加オブジェクトを示しているものとして説明する。
次に、情報処理装置10の構成を説明する。情報処理装置10は、情報処理装置の一例である。
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置10は、キーボード100、ディスプレイ101、HDD102、RAM103、VRAM104、不図示のROM、入出力インターフェース(I/O)105、及びCPU(Central Processing Unit)106を備えており、コンピュータとしての機能を備えたハードウェア構成となっている。
キーボード100は、入力デバイス(操作部)の一例である。ディスプレイ101は、表示部の一例である。
なお、情報処理装置10が有する後述する各機能は、CPU106がプログラムを実行することによって実現されてもよいし、情報処理装置10が有する各機能のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。CPU106が実行するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供されてもよい。
図3は、情報処理装置10が有する機能の一例を示す図である。説明の便宜上、図3には、追加オブジェクトとして、特色オブジェクトを生成する機能に関する部分を主に例示した。しかし、情報処理装置10が有する機能は、図3に示す機能に限られない。
情報処理装置10は、操作制御部11、データ入力部12、特色オブジェクト生成制御部13、表示制御部14、および記憶部15を有する。
データ入力部12は、キーボード100等の入力デバイスを用いた操作に応じて指定された原稿データを、HDD102や外部装置などのメモリから読取り、記憶部15に記録する。
表示制御部14は、各種画面や画像を、例えば液晶型ディスプレイ装置などの表示部(例えばディスプレイ101)に表示する制御を行う。例えば、表示制御部14は、データ入力部12が読取った原稿データや、後述する各種の操作画面などをディスプレイ101に表示する。
記憶部15は、各種データを記憶する。記憶部15は、例えば、HDD102やRAM103などにより実現する。本実施の形態では、記憶部15は、データ入力部12によって記憶された原稿データや、設定情報や、管理テーブル15Bを記憶する。設定情報および管理テーブル15Bについては、詳細を後述する。
操作制御部11は、キーボード100等の入力デバイスを用いた各種の操作に応じて、イベント情報を生成する。そして、操作制御部11は、生成したイベント情報を、後述する特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
イベント情報は、例えば、特色オブジェクトの生成を実行することを指示する情報、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を示す情報、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを示す情報、設定情報、第1の編集処理を示す情報、第2の編集処理を示す情報、削除対象の追加オブジェクトを示す情報、などである。これらの情報は、操作制御部11に含まれる各機能部によって指定される(詳細後述)。
操作制御部11は、属性指定部11A、ページ指定部11B、設定情報指定部11C、第1の編集処理指定部11D、第2の編集処理指定部11E、および削除指定部11F、を有する。
属性指定部11Aは、ユーザによる操作に応じて、新規に追加する特色オブジェクトを重ねる対象の、画像オブジェクトの属性を指定する。画像オブジェクトの属性は、例えば、画像オブジェクトの種類を示す。画像オブジェクトの属性は、例えば、テキスト、グラフィックス、イメージ、などである。なお、画像オブジェクトの属性は、これらに限定されない。
ページ指定部11Bは、原稿データにおける、特色オブジェクトを生成する対象の1以上のページを、ユーザによる操作に応じて指定する。例えば、原稿データは、複数のページの集合である。また、例えば、原稿データは、PDF(Portable Document Format)形式のデータである。なお、原稿データのデータ形式やページ数は、これらに限定されない。
本実施の形態では、操作制御部11は、表示制御部14によってディスプレイ101に表示されるユーザインターフェース(UI)を介して、ユーザによる各種の操作を受け付ける。図4は、UIの一例を示す図である。
例えば、UI上には、原稿データが表示される。図4の例では、UI上には、特色オブジェクトの生成を指示するためのボタン141が表示される。ユーザによるボタン141の押下を受け付けた場合、操作制御部11は、新規に追加する特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性の指定、および、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページの指定を受け付けるための操作画面を表示する。なお、操作画面は、メインの画面に対するサブ画面であってもよい。
そして、属性指定部11Aは、該操作画面を介して受け付けた操作に応じて、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を指定する。例えば、ユーザは、該操作画面を介して、UIに表示された原稿データに含まれる複数の画像オブジェクトの内の何れかを操作指示する。すると、属性指定部11Aは、操作指示された画像オブジェクトの属性を、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性として指定する。
また、ページ指定部11Bは、該操作画面を介して受付けた操作に応じて、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを指定する。例えば、ユーザは、該操作画面を介して、UIに表示された原稿データにおける、追加オブジェクトを重ねる対象のページを操作指示する。すると、ページ指定部11Bは、操作指示されたページを、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページとして、指定する。
なお、これに限らず、特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性の指定を受け付けるためのボタン、および、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページの指定を受け付けるためのボタンの各々が、UI上に個別に表示される形態であってもよい。
図3に戻り、説明を続ける。設定情報指定部11Cは、ユーザによる操作に応じて、生成すべき特色オブジェクトの設定情報を指定する。
設定情報は、特色オブジェクトに対する設定を示す情報である。設定情報は、光沢効果の種類に応じた濃度値を示す情報を、少なくとも含む。
設定情報指定部11Cは、生成すべき特色オブジェクトの設定情報が記憶部15に記憶されている場合には、記憶部15から設定情報を読出す。そして、設定情報指定部11Cは、読出した設定情報を指定する。一方、生成すべき特色オブジェクトの設定情報が記憶部15に記憶されていない場合には、設定情報指定部11Cは、ユーザからの指示に従って設定情報を指定する。
例えば、上記操作画面は、複数種類の光沢効果と1対1に対応し、且つ、対応する種類の光沢効果を実現するための設定情報の選択を受け付けるための複数の設定ボタンを含む。
そして、何れかの設定ボタンのユーザによる押下を受け付けた場合、設定情報指定部11Cは、押下された設定ボタンに対応する種類の光沢効果を実現するための設定情報が、記憶部15に記憶されているか否かを確認する。そして、設定情報指定部11Cは、該設定情報を記憶部15から読出し、読出した設定情報を指定する。
なお、設定情報が記憶部15に記憶されていない場合がある。この場合、表示制御部14は、設定情報の入力を促す画面を表示すればよい。そして、設定情報指定部11Cは、この画面を介して受け付けた設定情報を、指定すればよい。
本実施の形態では、ユーザは、特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページ、生成すべき特色オブジェクトの設定情報を指定するための操作を行った後に、特色オブジェクトの生成実行を指示するための操作を行う。特色オブジェクトの生成実行を指示するための操作は、例えば、特色オブジェクトの生成実行を指示するためのボタン画像を押下する操作である。
該操作を受け付けた場合、操作制御部11は、特色オブジェクト生成制御部13に対して、各種の指定(属性、ページ、設定情報等の指定)に基づく特色オブジェクトの生成を指示する。例えば操作制御部11は、特色オブジェクトの生成を指示する情報、属性指定部11Aにより指定された属性を示す情報、ページ指定部11Bにより指定されたページを示す情報、設定情報指定部11Cにより指定された設定情報、を含むイベント情報を、後述の特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
次に、第1の編集処理指定部11Dについて説明する。第1の編集処理指定部11Dは、編集処理指定部の一例である。第1の編集処理指定部11Dは、入力デバイスのユーザによる操作に応じて、画像オブジェクトの第1の編集処理を指定する。
第1の編集処理は、編集処理の一例である。第1の編集処理は、画像オブジェクトのサイズ、位置、または形の変更や、画像オブジェクトを削除する処理である。
例えば、画像オブジェクトの第1の編集処理の編集内容ごとに、該第1の編集処理の指定を受け付けるためのボタンがUI上に表示される。編集内容は、サイズの変更、位置の変更、形の変更、削除などを示す。第1の編集処理指定部11Dは、押下されたボタンに対応する編集内容の、第1の編集処理を指定する。
具体的には、ユーザは、入力デバイスを用いて、第1の編集処理の編集内容を指定するための操作を行う。そして、ユーザは、入力デバイスを用いて、第1の処理を行う対象の画像オブジェクトを操作指示し、更に、第1の編集処理を実行することを指示するための操作を行う。
すると、第1の編集処理指定部11Dは、入力デバイスから、第1の編集処理であることを示す情報と、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトを示す情報と、第1の編集処理の編集内容を示す情報と、を受付ける。第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトを示す情報は、原稿データにおける、該画像オブジェクトを一意に識別可能な情報であればよい。第1の編集処理指定部11Dは、これらの情報を受付けることで、第1の編集処理を指定する。
そして、第1の編集処理指定部11Dは、指定した第1の編集処理を示すイベント情報を、特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
なお、以下では、第1の編集処理を示すイベント情報を、第1の編集イベント情報と称して説明する場合がある。第1の編集イベント情報は、第1の編集処理であることを示す情報と、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトを示す情報と、第1の編集処理の編集内容を示す情報と、を含む。
第2の編集処理指定部11Eは、ユーザによる入力デバイスの操作に応じて、特色オブジェクトの第2の編集処理を指定する。第2の編集処理は、原稿データに含まれる全ての特色オブジェクトに対して一括して行う、削除以外の各種の編集処理を示す。
具体的には、第2の編集処理は、特色オブジェクトのサイズ、位置、または形の変更や、特色オブジェクトの濃度値を変更する処理である。特色オブジェクトの濃度値を変更する処理は、特色オブジェクトの光沢効果の種類を変更する処理に相当する。
例えば、表示制御部14は、特色オブジェクトの第2の編集処理の編集内容ごとに、該第2の編集処理の指定を受け付けるためのボタンをUI上に表示する。第2の編集処理の編集内容は、特色オブジェクトのサイズの変更、位置の変更、形の変更、および濃度値の変更などである。第2の編集処理指定部11Eは、押下されたボタンに対応する編集内容の、第2の編集処理を指定する。
具体的には、ユーザは、入力デバイスを用いて、第2の編集処理を指定するための操作を行う。そして、ユーザは、第2の編集処理を実行することを指示するための操作を行う。すると、第2の編集処理指定部11Eは、入力デバイスから、第2の編集処理であることを示す情報と、第2の編集処理の編集内容を示す情報と、を受付ける。第2の編集処理指定部11Eは、これらの情報を受付けることで、第2の編集処理を指定する。そして、第2の編集処理指定部11Eは、指定した第2の編集処理を示すイベント情報を、特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
なお、以下では、第2の編集処理を示すイベント情報を、第2の編集イベント情報と称して説明する。第2の編集イベント情報は、第2の編集処理であることを示す情報と、第2の編集処理の編集内容を示す情報と、を含む。
削除指定部11Fは、ユーザによる入力デバイスの操作に応じて、削除対象の特色オブジェクトを指定する。
例えば、ユーザは、UIに表示された原稿データにおける、削除対象の特色オブジェクトを操作指示し、削除実行を指定するための操作を行う。すると、削除指定部11Fは、入力デバイスから、特色オブジェクトの削除を示す情報と、削除対象の特色オブジェクトを示す情報と、を受付ける。削除対象の特色オブジェクトを示す情報は、原稿データに含まれる、特色オブジェクトを一意に識別可能な情報であればよい。これらの情報を受付けることで、削除指定部11Fは、削除対象の特色オブジェクトを指定する。
そして、削除指定部11Fは、指定した削除対象の特色オブジェクトを示すイベント情報を、特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。なお、以下では、削除対象の特色オブジェクトを示すイベント情報を、特色削除イベント情報と称して説明する場合がある。特色削除イベント情報は、特色オブジェクトの削除を示す情報と、削除対象の特色オブジェクトを示す情報と、を含む。
次に、特色オブジェクト生成制御部13について説明する。特色オブジェクト生成制御部13は、操作制御部11から通知されたイベント情報に基づいて、特色オブジェクトを生成する制御や特色オブジェクトを編集する制御などを行う。
例えば、特色オブジェクト生成制御部13は、第1の特定部13A、第2の特定部13B、生成部13C、管理部13D、第1の編集処理部13E、第3の特定部13F、第2の編集処理部13G、および削除処理部13Hを有する。
第1の特定部13Aは、原稿データに含まれる複数の画像オブジェクトの中から、属性指定部11Aにより指定された属性を示す全ての画像オブジェクトを特定する。より具体的には、第1の特定部13Aは、ページ指定部11Bにより指定されたページに含まれる複数の画像オブジェクトの中から、属性指定部11Aにより指定された属性を示す全ての画像オブジェクトを特定する。
例えば、属性指定部11Aが、属性「テキスト」を指定したと仮定する。また、ページ指定部11Bが、1〜3頁を指定したと仮定する。この場合、第1の特定部13Aは、原稿データの1〜3頁に含まれる、属性「テキスト」の画像オブジェクトをすべて特定する。
第2の特定部13Bは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、特色オブジェクト(すなわち追加オブジェクト)の未積層の画像オブジェクトを特定する。特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトとは、上に特色オブジェクトが重ねて配置されていない、言い換えると、上に特色オブジェクトが積層されていない、画像オブジェクトであることを示す。
なお、特色オブジェクトが重ねて配置(積層)されている、とは、画像オブジェクト上に、特色オブジェクトの少なくとも一部が重ねて配置されていることを示す。このため、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトとは、特色オブジェクトの少なくとも一部が該画像オブジェクト上に重ねて配置されていない、画像オブジェクトを示す。
第2の特定部13Bは、管理部13Dによって管理された情報を用いて、原稿データにおける、追加オブジェクトの未積層の画像オブジェクトを特定する(詳細後述)。
生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクト上に重なる特色オブジェクトを生成する。詳細には、生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトごとに、該画像オブジェクトに少なくとも一部が重なる特色オブジェクトを生成する。
本実施の形態では、生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトごとに、該画像オブジェクトと同じ大きさおよび同じ形状であり、かつ、該画像オブジェクトに重なる特色オブジェクトを生成する。
なお、生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクト上に、少なくとも一部が重なるように、特色オブジェクトを生成すればよい。このため、生成部13Cは、画像オブジェクト上に、完全に重なるように(該画像オブジェクトと同じ大きさおよび同じ形状であり且つ位置も同じ)特色オブジェクトを生成する形態に限定されない。なお、本実施の形態では、生成部13Cが、画像オブジェクト上に完全に重なるように(該画像オブジェクトと同じ大きさおよび同じ形状であり且つ位置も同じ)、特色オブジェクトを生成する場合を、一例として説明する。
また、生成部13Cは、生成した特色オブジェクトに、追加オブジェクトであることを示す追加タグ情報を付加して、原稿データに埋め込む。
図5は、原稿データのファイル構造の一例を示す図である。前述したように、本実施の形態における原稿データは、PDF形式のデータであり、ヘッダー、ボディ、相互参照表、トレーラで構成される。本実施の形態では、生成部13Cは、追加オブジェクトとなる特色オブジェクトに対して、特色オブジェクトの開始を示す開始タグと、特色オブジェクトの終了を示す終了タグと、を付与する。そして、生成部13Cは、開始タグに、追加オブジェクトであることを示す追加タグ情報を埋め込む。
図3に戻って説明を続ける。生成部13Cは、設定情報指定部11Cにより指定された設定情報を用いて、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトごとに、特色オブジェクトを生成する。また、生成部13Cは、特色オブジェクトの生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶する。この設定情報は、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトごとに生成された特色オブジェクトに、共通する設定情報である。
なお、設定情報のデータ形式は任意である。図6は、設定情報のデータ形式の一例を示す模式図である。設定情報は、図6に示すようなXMLのデータ形式であってもよい。なお、設定情報のデータ形式は、XMLに限定されない。
なお、特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクト(説明の便宜上「第1の画像オブジェクト」と称する)より表示の優先順位が高い画像オブジェクト(説明の便宜上「第2の画像オブジェクト」と称する)の少なくとも一部が、第1の画像オブジェクトに重なっている場合がある。すなわち、特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの上層側に、他の画像オブジェクトが配置されている場合がある。
この場合、生成部13Cは、特色オブジェクトの表示の優先順位が、第1の画像オブジェクトよりも高く、かつ、第2の画像オブジェクトよりも低くなるよう、特色オブジェクトを生成する。
図7は、特色オブジェクトの生成方法を表すイメージ図である。画像オブジェクトBは、第1の画像オブジェクトの一例であり、画像オブジェクトAは、第2の画像オブジェクトの一例である。ユーザが、特色オブジェクトを重ねる対象として、画像オブジェクトBの属性を指定したと仮定する。この場合、属性指定部11Aは、画像オブジェクトBの属性を指定する。すると、生成部13Cは、画像オブジェクトBと同じサイズで同じ形状の特色オブジェクトを、画像オブジェクトBの直上に配置するように生成する。このため、画像オブジェクトBより表示の優先順位が高い画像オブジェクトAが、生成された特色オブジェクトによって隠れることはない。
図8は、特色オブジェクトの生成を表すイメージ図である。図8(A)に示すように、特色オブジェクトを生成する対象となる画像オブジェクトの属性として「テキスト」が指定されたと仮定する。この場合、元の原稿データに含まれる画像オブジェクトのうち、「テキスト」の属性を示す画像オブジェクトの真上に、同形状の「テキスト」の属性を示す特色オブジェクトが生成される。
また、図8(B)に示すように、特色オブジェクトを重ねる対象となる画像オブジェクトの属性として「グラフィックス」が指定されたと仮定する。この場合、元の原稿データに含まれる画像オブジェクトのうち、「グラフィックス」の属性を示す画像オブジェクトの真上に、同形状の「グラフィックス」の属性を示す特色オブジェクトが生成される。
また、図8の(C)に示すように、特色オブジェクトを重ねる対象となる画像オブジェクトの属性として「イメージ」が指定されたと仮定する。この場合、元の原稿データに含まれる画像オブジェクトのうち、「イメージ」の属性を示す画像オブジェクトの真上に、同形状の「イメージ」の属性を示す特色オブジェクトが生成される。
このように、本実施の形態では、生成部13Cは、原稿データに含まれる画像オブジェクトの内、指定された属性を示す画像オブジェクトであって、且つ、特色オブジェクトを未積層の全ての画像オブジェクトの各々に対して、特色オブジェクトが重なるように生成される。
ここで、生成部13Cが、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトではなく、第1の特定部13Aによって特定された全ての画像オブジェクトに対して、特色オブジェクトを生成したと仮定する。この場合、以下の問題が生じる場合がある。
図9は、特色オブジェクトの生成の一例を示す説明図である。例えば、図9(A)に示すように、元の原稿データが、複数の画像オブジェクト(画像オブジェクト50A〜50D)を含むと仮定する。そして、ユーザによる入力デバイスの操作指示などによって、画像オブジェクト50B、50C上に、特色オブジェクト60B、60Cが重ねて生成されたと仮定する(図9(B)参照)。
そして、ユーザが、画像オブジェクト50A〜50Dに共通する属性を指定したと仮定する。すると、第1の特定部13Aが、画像オブジェクト50A〜50Dを特定する。生成部13Cが、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクト50A〜50Dに対して特色オブジェクトを生成すると、図9(C)に示す状態となる。すなわち、図9(C)に示すように、生成部13Cは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクト50A〜50Dに対して、それぞれ、特色オブジェクト62A〜62Dを生成する。
このため、生成部13Cが、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトに対して特色オブジェクトを生成すると、既に特色オブジェクト60B、60Cが重ねて生成された画像オブジェクト50B、50Cに対しても、更に、特色オブジェクト62B、62Cが重ねて生成されることとなる(図9(C)参照)。
図10は、生成部13Cが第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトに対して特色オブジェクトを生成した場合の、オブジェクト構成を示す例である。
例えば、図10(A)に示すように、原稿データに、画像オブジェクトA〜Cが含まれると仮定する。
そして、ユーザが、画像オブジェクトBに特有の属性を指定したと仮定する。すると、第1の特定部13Aが、画像オブジェクトBを特定する。そして、生成部13Cが、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトBに対して特色オブジェクトBを生成した場合、オブジェクト構成は図10(B)に示すものとなる。
そして、更に、ユーザが、画像オブジェクトA〜Cに共通する属性を指定したと仮定する。すると、第1の特定部13Aが、画像オブジェクトA〜Cを特定する。そして、生成部13Cが、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトA〜Cに対して、それぞれ特色オブジェクトを生成したと仮定する。この場合、オブジェクト構成は図10(C)に示すものとなる。このように、既に特色オブジェクトBが重ねて生成されていた画像オブジェクトBの上に、更に、特色オブジェクトB’が重ねて生成されてしまう。
このため、生成部13Cが、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトに対して特色オブジェクトを生成すると、既に重ねられた特色オブジェクト上に更に特色オブジェクトが生成される場合があった。このため、ユーザの意図に沿った特色オブジェクトが生成されない場合があった。また、複数の特色オブジェクトが重ねて生成されることで、原稿データのデータサイズが必要以上に大きくなる場合があった。
そこで、本実施の形態では、生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトに対して、特色オブジェクトを重ねて生成する。すなわち、図9(D)に示すように、生成部13Cは、ユーザによって指定された属性を示し、且つ、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクト50A、50Dに対して、特色オブジェクト62A、62Dをそれぞれ重ねて生成する。このため、本実施の形態では、生成部13Cは、既に特色オブジェクト60B、60Cの生成された画像オブジェクト50B、50Cに対しては、更なる特色オブジェクトを生成しない。そして、生成部13Cは、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクト50A、50Dに対してのみ、特色オブジェクト62A、62Dをそれぞれ重ねて生成する。
すなわち、本実施の形態では、生成部13Cは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトに対して、一括して、特色オブジェクトを重ねて生成する。
このため、本実施の形態の情報処理装置10は、ユーザの意図に沿った追加オブジェクトを生成することができる。
図3に戻り、説明を続ける。なお、上述したように、第2の特定部13Bは、管理部13Dによって管理された情報を用いて、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを特定する。
管理部13Dについて詳細に説明する。管理部13Dは、追加管理情報と、画像管理情報と、を対応づけて1対1で管理する。1対1で管理する、とは、ある値の追加管理情報に対応して管理される画像管理情報が、1つであることを示す。同様に、ある値の画像管理情報に対応して管理される追加管理情報が、1つであることを示す。
追加管理情報は、原稿データにおける、追加オブジェクトとしての特色オブジェクトを識別するための情報である。画像管理情報は、原稿データにおける、特色オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトを識別するための情報である。
すなわち、管理部13Dは、生成部13Cによって生成された特色オブジェクトの追加管理情報と、該特色オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトの画像管理情報と、を1対1で管理する。
図11は、追加管理情報と画像管理情報のデータ構成の一例を示す模式図である。図11(A)は、追加管理情報のデータ構成の一例を示す模式図である。追加管理情報は、アプリケーションIDと、追加フラグ情報と、共通識別情報と、を含む。
アプリケーションIDは、特色オブジェクト生成制御部13が行う情報処理を実行するためのアプリケーションの識別情報である。なお、追加管理情報は、アプリケーションIDを含まない形態であってもよい。図11には、アプリケーションIDの一例として、“SCE”を示した。
追加フラグ情報は、追加オブジェクトであることを示す情報である。例えば、追加フラグ情報は、「子」フラグを示す情報である。図11には、「子」フラグを示す情報が“1”である場合を、一例として示した。「子」フラグを示す情報は、画像オブジェクトを「親」とした場合に、該画像オブジェクト上に重ねられた特色オブジェクト、すなわち、該画像オブジェクトと対を為す「子」に相当する特色オブジェクト、であることを示す情報である。
共通識別情報は、該特色オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトと、該特色オブジェクトと、に共通する識別情報である。言い換えると、共通識別情報は、1対1で管理される追加管理情報と画像管理情報に共通して含まれる情報である。図11には、共通識別情報の一例として、“0001”を示した。
図11(B)は、画像管理情報のデータ構成の一例を示す模式図である。画像管理情報は、アプリケーションIDと、画像フラグ情報と、共通識別情報と、を含む。
アプリケーションIDは、追加管理情報と同様である。なお、画像管理情報は、アプリケーションIDを含まない形態であってもよい。
画像フラグ情報は、画像オブジェクトであることを示す情報である。例えば、画像フラグ情報は、「親」フラグを示す情報である。図11には、「親」フラグを示す情報が“0”である場合を一例として示した。「親」フラグを示す情報は、特色オブジェクトを「子」とした場合に、該特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクト、すなわち、該特色オブジェクトと対を為す「親」に相当する画像オブジェクトであることを示す情報である。
画像管理情報に含まれる共通識別情報は、追加管理情報に含まれる共通識別情報と同様である。
図11(C)は、管理テーブル15Bのデータ構成の一例を示す模式図である。管理テーブル15Bは、共通識別情報を管理するテーブルである。なお、管理テーブル15Bのデータ形式は、テーブルに限定されない。
管理部13Dは、生成部13Cによって生成された特色オブジェクトに、追加管理情報を付加し、画像データに埋め込む。例えば、管理部13Dは、生成部13Cによって生成された特色オブジェクトの開始タグ(図5参照)に、追加管理情報を記録する。
また、管理部13Dは、生成された特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクトに、画像管理情報を付加し、画像データに埋め込む。例えば、管理部13Dは、該画像オブジェクトの開始を示す開始タグに、画像管理情報を記録する。
また、管理部13Dは、特色オブジェクトに付加した追加管理情報、および、該特色オブジェクトの重ねられた画像オブジェクトに付加した画像管理情報、に共通して含まれる共通識別情報を、管理テーブル15Bに登録する。これによって、管理部13Dは、共通識別情報を記憶部15へ記憶する。
図3に戻り説明を続ける。第2の特定部13Bは、管理部13Dによって管理された情報を用いて、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを特定する。
詳細には、例えば、第2の特定部13Bは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、画像管理情報を付与されていない画像オブジェクトを、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトとして特定する。
また、例えば、第2の特定部13Bは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトに付与されている画像管理情報を特定する。そして、第2の特定部13Bは、特定した画像管理情報に含まれる共通識別情報が、管理テーブル15Bに登録されていない場合、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトとして特定してもよい。
また、例えば、第2の特定部13Bは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトに付与されている画像管理情報を特定する。そして、第2の特定部13Bは、特定した画像管理情報に含まれる共通識別情報を特定する。さらに、第2の特定部13Bは、特定した共通識別情報を含む追加管理情報を付与された特色オブジェクトが、原稿データに存在するか否かを判断する。そして、第2の特定部13Bは、存在しないと判断した場合、該共通識別情報を含む画像管理情報を付与された画像オブジェクトを、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトとして特定してもよい。
図12は、オブジェクト構成および管理テーブル15Bのデータ構成の推移の一例を示す模式図である。図12には、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトに対して、生成部13Cが特色オブジェクトを生成するときの、推移を示した。
例えば、図12(A)に示すように、原稿データに、画像オブジェクトA〜Cが含まれていると仮定する。この段階では、特色オブジェクトが生成されていないため、管理テーブル15Bには、共通識別情報が未登録の状態である(図12(D)参照)。
そして、ユーザが、画像オブジェクトBに特有の属性を指定したと仮定する。すると、第1の特定部13Aが、画像オブジェクトBを特定する。第2の特定部13Bは、該画像オブジェクトBに画像管理情報が付加されていないことから(図12(A)参照)、画像オブジェクトBを、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクトとして特定する。
生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトB上に重なる特色オブジェクトBを生成する(図12(B)参照)。
管理部13Dは、特色オブジェクトBが生成されると、該特色オブジェクトBに追加管理情報を付加する(図12(B)参照)。例えば、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、追加フラグ情報として「子」フラグを示す“1”と、共通識別情報“0001”と、からなる追加管理情報“SCE10001”を、特色オブジェクトBに付加し、原稿データに埋め込む(図12(B)参照)。
また、管理部13Dは、該特色オブジェクトBを重ねられた画像オブジェクトBに、画像管理情報を付加する。具体的には、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、画像フラグ情報として「親」フラグを示す“0”と、共通識別情報“0001”と、からなる画像管理情報“SCE00001”を、画像オブジェクトBに付加し、原稿データに埋め込む(図12(B)参照)。
さらに、管理部13Dは、これらの対を為す特色オブジェクトBと画像オブジェクトBとに共通する共通識別情報“0001”を、管理テーブル15Bに登録する(図12(E)参照)。
次に、ユーザが、画像オブジェクトA〜Cに共通する属性を指定したと仮定する。すると、第1の特定部13Aが、画像オブジェクトA〜Cを特定する。第2の特定部13Bは、図12(B)に示す画像オブジェクトA〜Cの内、特色オブジェクトを未積層の画像オブジェクトを特定する。例えば、第2の特定部13Bは、画像管理情報を付加されていない画像オブジェクトA、Cを、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクトとして特定する。
そして、生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクトA、Cのそれぞれ上に、特色オブジェクトA、Cを重ねて生成する(図12(C)参照)。
管理部13Dは、特色オブジェクトA、Cが生成されると、該特色オブジェクトA、Cに追加管理情報を付加する。例えば、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、追加フラグ情報として「子」フラグを示す“1”と、共通識別情報“0002”と、からなる追加管理情報“SCE10002”を、特色オブジェクトAに付加し、原稿データに埋め込む(図12(C)参照)。
また、管理部13Dは、該特色オブジェクトAを重ねられた画像オブジェクトAに、画像管理情報を付加する。具体的には、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、画像フラグ情報として「親」フラグを示す“0”と、共通識別情報“0002”と、からなる画像管理情報“SCE00002”を、画像オブジェクトAに付加し、原稿データに埋め込む(図12(C)参照)。
同様に、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、追加フラグ情報として「子」フラグを示す“1”と、共通識別情報“0003”と、からなる追加管理情報“SCE10003”を、特色オブジェクトCに付加し、原稿データに埋め込む(図12(C)参照)。
また、管理部13Dは、該特色オブジェクトCを重ねられた画像オブジェクトCに、画像管理情報を付加する。具体的には、管理部13Dは、アプリケーションID“SCE”と、画像フラグ情報として「親」フラグを示す“0”と、共通識別情報“0003”と、からなる画像管理情報“SCE00003”を、画像オブジェクトCに付加し、原稿データに埋め込む(図12(C)参照)。
さらに、管理部13Dは、これらの対を為す特色オブジェクトAと画像オブジェクトAとに共通する共通識別情報“0002”、および、特色オブジェクトCと画像オブジェクトCとに共通する共通識別情報“0003”を、管理テーブル15Bに登録する(図12(F)参照)。
このように、生成部13Cによって特色オブジェクトが生成されるごとに、生成された特色オブジェクトおよび該特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクトの各々について、管理部13Dが追加管理情報と画像管理情報とを対応づけて1対1で管理する。このため、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性が次回指定されたときには、第2の特定部13Bは、指定された属性を示す画像オブジェクトから、追加オブジェクトの未積層の画像オブジェクトを容易に特定することができる。
なお、管理部13Dによる、追加管理情報と画像管理情報の管理方法は、上記方法に限定されない。例えば、管理部13Dは、追加管理情報と、画像管理情報と、を1対1で対応づけて記憶部15に記憶してもよい。この場合、管理部13Dは、管理テーブル15Bに代えて、管理テーブル15B’を記憶部15に記憶すればよい(図13参照)。
図13は、管理テーブル15B’の一例を示す模式図である。図13に示すように、記憶部15は、管理テーブル15Bに代えて、追加管理情報と、画像管理情報と、を1対1で対応付けた管理テーブル15B’を記憶してもよい。
この場合、管理テーブル15B’に登録される追加管理情報には、特色オブジェクトを一意に識別可能な情報を用いればよい。また、画像管理情報には、画像オブジェクトを一意に識別可能な情報を用いればよい。
また、管理テーブル15B’を記憶部15に記憶する場合、管理部13Dは、追加管理情報および画像管理情報を、原稿データにおける、対応する特色オブジェクトおよび画像オブジェクトの各々に埋め込まない形態であってもよい。
なお、本実施の形態では、管理部13Dは、管理テーブル15B(図11参照)を用いて追加管理情報と画像管理情報とを管理する形態を、一例として説明する。管理テーブル15Bを用いて管理する場合、追加管理情報と画像管理情報の管理が容易である。また、管理テーブル15Bを用いて管理する場合、共通識別情報を特定することで、対となる特色オブジェクトと画像オブジェクトとを容易に特定することが可能となる。
図3に戻り説明を続ける。次に、第1の編集処理部13Eについて説明する。第1の編集処理部13Eは、編集処理部の一例である。
第1の編集処理部13Eは、操作制御部11から第1の編集イベント情報の通知を受付ける。上述したように、第1の編集イベント情報は、第1の編集処理指定部11Dによって指定された第1の編集処理を示すイベント情報である。また、上述したように、第1の編集処理は、特定の画像オブジェクトのサイズ、位置、または形の変更や、画像オブジェクトを削除する処理である。
第1の編集処理部13Eは、受付けた第1の編集イベント情報に基づいて、第1の編集処理の対象の画像オブジェクト、および、該画像オブジェクトに重ねて生成された特色オブジェクトに、指定された第1の編集処理を施す。
例えば、第1の編集イベント情報が、第1の編集処理の編集内容を示す情報として、特定の画像オブジェクトのサイズおよび位置の変更を示す情報を含むと仮定する。この場合、第1の編集処理部13Eは、第1の編集イベント情報に基づいて、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトに対して、サイズおよび位置の編集処理を行う。また、第1の編集処理部13Eは、該画像オブジェクト上に重ねて生成された特色オブジェクトに対しても同様に、サイズおよび位置の編集処理を行う。
このため、画像オブジェクトに特色オブジェクトが重ねて生成されている場合には、第1の編集処理部13Eは、画像オブジェクトに対して指定された第1の編集処理を、該画像オブジェクトと該画像オブジェクトに重ねられた特色オブジェクトの双方に施す。
なお、第1の編集イベント情報に示される、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトに、特色オブジェクトが未積層である場合がある。この場合には、第1の編集処理部13Eは、第1の編集イベント情報に基づいて、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトのみに、指定された第1の編集処理を施せばよい。
また、第1の編集イベント情報が、第1の編集処理の編集内容を示す情報として、画像オブジェクトの削除を示す情報を含むと仮定する。この場合、第1の編集処理部13Eは、第1の編集イベント情報に基づいて、第1の編集処理を実行する対象の画像オブジェクトと、該画像オブジェクトに重ねられた特色オブジェクトと、の双方を、原稿データから削除すればよい。また、このとき、第1の編集処理部13Eは、削除した画像オブジェクトに付与された画像管理情報に含まれる共通識別情報を、管理テーブル15Bから削除すればよい。
次に、第3の特定部13Fおよび第2の編集処理部13Gについて説明する。
第3の特定部13Fは、操作制御部11から第2の編集イベント情報の通知を受け付ける。第2の編集イベント情報の通知を受け付けると、第3の特定部13Fは、原稿データに含まれる、全ての特色オブジェクト(追加オブジェクト)を特定する。
例えば、第3の特定部13Fは、原稿データにおける、追加タグ情報(図5参照)を付加された全ての特色オブジェクトを特定することで、原稿データに含まれる全ての特色オブジェクトを特定する。
第2の編集処理部13Gは、第3の特定部13Fによって特定された全ての特色オブジェクトに対して、第2の編集処理指定部11Eで指定された第2の編集処理を一斉に施す。
このため、第2の編集処理部13Gは、原稿データに含まれる全ての特色オブジェクトに対して、指定された第2の編集処理を一斉に施すことができる。
次に、削除処理部13Hについて説明する。削除処理部13Hは、操作制御部11から特色削除イベント情報の通知を受付ける。特色削除イベント情報を受付けると、削除処理部13Hは、原稿データに含まれる特色オブジェクトの内、削除対象の特色オブジェクトを特定する。そして、削除処理部13Hは、指定された削除対象の特色オブジェクトと、該特色オブジェクトを識別する追加管理情報と、該追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報と、を削除する。
詳細には、削除処理部13Hは、削除対象の特色オブジェクトと、該特色オブジェクトに付与された追加管理情報と、該追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報と、を原稿データから削除する。また、削除処理部13Hは、削除したこれらの追加管理情報および画像管理情報に含まれる共通識別情報を、管理テーブル15Bから削除する。
図14は、特色オブジェクトを削除するときの、オブジェクト構成および管理テーブル15Bのデータ構成の推移の一例を示す模式図である。
例えば、図14(A)に示すように、原稿データに、画像オブジェクトA〜Cが含まれると仮定する。また、生成部13Cおよび管理部13Dの処理によって、画像オブジェクトA〜Cに、特色オブジェクトA〜Cがそれぞれ重ねて生成されており、追加管理情報や画像管理情報が付加されているものとする。また、図14(C)に示すように、管理テーブル15Bには、画像オブジェクトAと特色オブジェクトA、画像オブジェクトBと特色オブジェクトB、画像オブジェクトCと特色オブジェクトC、の各々の対に共通する共通識別情報(“0001”、“0002”、“0003”)が、管理部13Dによって登録されているものと仮定する。
そして、ユーザによる操作指示によって、特色オブジェクトBの削除が指定されたと仮定する。すると、削除処理部13Hは、指定された削除対象の特色オブジェクトBと、該特色オブジェクトを識別する追加管理情報“SCE10001”と、該追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報“SCE00001”と、を原稿データから削除する(図14(B)参照)。このため、図14(B)に示すように、画像オブジェクトBに付加された画像管理情報“SCE00001”が削除されると共に、特色オブジェクトBに付加された特色管理情報“SCE10001”と特色オブジェクトBが原稿データから削除される。
また、削除処理部13Hは、削除した特色オブジェクトBに付加された特色管理情報“SCE10001”に含まれる共通識別情報“0001”を、管理テーブル15Bから削除する(図14(D)参照)。
このため、削除処理部13Hは、特色オブジェクトを原稿データから削除するときは、削除対象の該特色オブジェクトに加えて、該特色オブジェクトに付与された特色管理情報、該特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクトに付与された画像管理情報、およびこれらに共通する共通識別情報を、原稿データおよび管理テーブル15Bから削除することができる。
次に、情報処理装置10が実行する情報処理の手順の一例を説明する。図15は、情報処理装置10が実行する、特色オブジェクトの生成処理の手順の一例を示す、シーケンス図である。なお、図15には、ステップS1の処理前の状態では、原稿データに対して、特色オブジェクトが全く生成されていない状態である場合を示した。
まず、データ入力部12が、キーボード100等の入力デバイス(操作部)を介して、原稿データを指定する操作を受け付ける(ステップS1)。データ入力部12は、ステップS1で指定された原稿データをメモリから読み込み、読み込んだ原稿データを記憶部15に記録する(ステップS2)。また、データ入力部12は、ステップS1で読込んだ原稿データを、表示制御部14で扱えるデータ形式のプレビュー表示用データに変換し、表示制御部14に表示させる(ステップS3)。
次に、操作制御部11(属性指定部11A)が、UIを介して、特色オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を指定するための操作を受け付ける(ステップS4)。すると、操作制御部11の属性指定部11Aが、受付けた操作に応じた属性を指定する(ステップS5)。
次に、操作制御部11(ページ指定部11B)が、UIを介して、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを指定するための操作を受け付ける(ステップS6)。すると、操作制御部11のページ指定部11Bが、受け付けた操作に応じたページを指定する(ステップS7)。
次に、操作制御部11(設定情報指定部11C)が、UIを介して、設定情報を指定するための操作を受け付ける(ステップS8)。操作制御部11は、ユーザによって押下された設定ボタンに対応する光沢効果を実現するための設定情報を記憶部15から読取る(ステップS9)。そして、操作制御部11の設定情報指定部11Cは、読取った設定情報を指定する(ステップS10)。
次に、操作制御部11は、UIを介して、特色オブジェクトの生成を実行することを指示する操作を受け付ける(ステップS11)。すると、操作制御部11は、イベント情報を生成して特色オブジェクト生成制御部13へ通知する(ステップS12)。前述したように、このイベント情報には、特色オブジェクトの生成を指示する情報、ステップS5で指定した属性を示す情報、ステップS7で指定したページを示す情報、ステップS10で指定した設定情報などを含む。
操作制御部11からイベント情報の通知を受けた特色オブジェクト生成制御部13(第1の特定部13A)は、記憶部15から原稿データを読取る(ステップS13)。特色オブジェクト生成制御部13の第1の特定部13Aは、ステップS13で読取った原稿データを構成する複数のページの中から、ステップS7で指定されたページを選択する(ステップS14)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13の第1の特定部13Aは、ステップS14で選択したページに含まれる複数の画像オブジェクトの中から、ステップS5で指定された属性を示す全ての画像オブジェクトを特定する(ステップS15)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13の第2の特定部13Bは、管理テーブル15Bを記憶部15から読取り(ステップS16)、ステップS15で特定された画像オブジェクトの内、特色オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを特定する(ステップS17)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13の生成部13Cが、ステップS17で特定した画像オブジェクトごとに、ステップS10で指定された設定情報を用いて、該画像オブジェクトと同じ形状であり、かつ、該画像オブジェクトの真上に配置される特色オブジェクトを生成する(ステップS18)。
次に、管理部13Dは、ステップS18で生成された特色オブジェクトに追加管理情報を付加して原稿データに埋め込む(ステップS19)。また、ステップS19では、管理部13Dは、ステップS18で生成された特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクトに、画像管理情報を付加して原稿データに埋め込む。
次に、管理部13Dは、ステップS19で特色オブジェクトに付加した追加管理情報および画像オブジェクトに付加した画像管理情報に含まれる、共通識別情報を、記憶部15の管理テーブル15Bに登録する(ステップS20)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、表示制御部14に対して、ステップS18の処理によって特色オブジェクトが追加された原稿データを表示させる制御を行う(ステップS21)。また、ステップS21の処理において、特色オブジェクト生成制御部13は、該原稿データを記憶部15に記憶させる制御を行う。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS18において特色オブジェクトの生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶させる制御を行う(ステップS22)。そして、本シーケンスを終了する。
図16は、特色オブジェクト生成制御部13が実行する、特色オブジェクトの生成処理の手順の一例を示す、フローチャートである。
まず、第1の特定部13Aが、記憶部15から原稿データを取得する(ステップS100)。次に、第1の特定部13Aが、ステップS100で取得した原稿データを構成する複数のページの中から、操作制御部11から通知されたイベント情報で指定されたページを選択する(ステップS102)。
次に、第1の特定部13Aは、ステップS102で選択したページに含まれる画像オブジェクトの内、属性指定部11Aにより指定された属性を示す全ての画像オブジェクトを特定する(ステップS104)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS104で特定した画像オブジェクトごとに、ステップS106〜ステップS118の処理を実行する。
ステップS106では、まず、第2の特定部13Bが、管理テーブル15Bを記憶部15から読取る(ステップS106)。
次に、第2の特定部13Bは、ステップS104で特定された画像オブジェクトであって、処理対象の画像オブジェクトに追加オブジェクトが未積層であるか否かを判断する(ステップS108)。
特色オブジェクトが積層済であると判断した場合(ステップS108:No)、処理対象の画像オブジェクトに対する、ステップS106〜ステップS118の処理は行わない。特色オブジェクトが未積層と判断した場合(ステップS108:Yes)、ステップS110へ進む。
ステップS110では、生成部13Cが、処理対象の画像オブジェクト上に、設定情報指定部11Cによって指定された設定情報を用いて、該画像オブジェクトと同じ形状であり、かつ、該画像オブジェクトの真上に配置される特色オブジェクトを生成する(ステップS110)。
次に、管理部13Dが、ステップS110で生成された特色オブジェクトに付加する追加管理情報を生成する。また、管理部13Dは、該特色オブジェクトを生成された処理対象の画像オブジェクトに付加する画像管理情報を生成する(ステップS112)。
上述したように、管理部13Dは、これらの対となる追加管理情報および画像管理情報には、同じ値の共通識別情報を用いる。また、追加管理情報は、さらに、アプリケーションID“SCE”と、追加フラグ情報として「子」フラグを示す“1”と、を含む。また、画像管理情報は、更に、アプリケーションID“SCE”と、画像フラグ情報として「親」フラグを示す“0”と、を含む。
次に、管理部13Dは、ステップS112で生成した追加管理情報を、ステップS110で生成された特色オブジェクトに付加し、ステップS100で取得した原稿データに埋め込む(ステップS114)。
次に、管理部13Dは、ステップS112で生成した画像管理情報を、該特色オブジェクトを生成された処理対象の画像オブジェクトに付加し、ステップS100で取得した原稿データに埋め込む(ステップS116)。
次に、管理部13Dは、ステップS112で生成した追加管理情報および画像管理情報に含まれる、共通識別情報を、記憶部15の管理テーブル15Bに登録する(ステップS118)。
ステップS104で特定した画像オブジェクトの全てについて、ステップS106〜ステップS118の処理を実行すると、ステップS120へ進む。
ステップS120では、特色オブジェクト生成制御部13が、表示制御部14に対して、ステップS102〜ステップS118の処理によって特色オブジェクトが追加された原稿データを表示させる制御を行う(ステップS120)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS120で表示した原稿データ、および、ステップS110で特色オブジェクトの生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶させる制御を行う(ステップS122)。そして、本ルーチンを終了する。
次に、特色オブジェクト生成制御部13が、第1の編集イベント情報の通知を受付けたときに実行する、第1の編集処理の手順を説明する。図17は、第1の編集処理の手順の一例を示す、フローチャートである。
まず、第1の編集処理部13Eが、操作制御部11から第1の編集イベント情報の通知を受付けたか否かを判断する(ステップS200)。ステップS200で否定判断すると(ステップS200:No)、本ルーチンを終了する。ステップS200で肯定判断すると(ステップS200:Yes)、ステップS202へ進む。
ステップS202では、第1の編集処理部13Eは、編集対象の原稿データを記憶部15から取得する(ステップS202)。
次に、第1の編集処理部13Eは、ステップS202で取得した原稿データに含まれる、編集対象の画像オブジェクトを特定する(ステップS204)。例えば、第1の編集処理部13Eは、ステップS200で取得した第1の編集イベント情報に示される、第1の編集処理の対象の画像オブジェクトを、原稿データから検索する。具体的には、第1の編集イベント情報に含まれる、第1の編集処理の対象を識別する識別情報によって識別される画像オブジェクトを、原稿データから検索する。
次に、第1の編集処理部13Eは、ステップS204で特定した画像オブジェクトに、第1の編集処理を施す(ステップS206)。ステップS206では、第1の編集処理部13Eは、ステップS200で受付けた第1の編集イベント情報に示される、第1の編集処理を、該画像オブジェクトに施す。
次に、第1の編集処理部13Eは、ステップS202で取得した原稿データに含まれる、全ての特色オブジェクトを特定する(ステップS208)。第1の編集処理部13Eは、原稿データに含まれる追加タグ情報を特定することで、特色オブジェクトを特定する。
そして、第1の編集処理部13Eは、ステップS208で特定した特色オブジェクトごとに、ステップS210〜ステップS212の処理を実行する。
まず、第1の編集処理部13Eは、特定した特色オブジェクトが、第1の編集処理の対象の画像オブジェクトに重ねた特色オブジェクトであるか否かを判断する(ステップS210)。例えば、第1の編集処理部13Eは、ステップS206で第1の編集処理を行った画像オブジェクトに含まれる、画像管理情報を読取る。そして、第1の編集処理部13Eは、読取った画像管理情報に含まれる共通識別情報を特定する。そして、第1の編集処理部13Eは、特定した特色オブジェクトに、特定した共通識別情報を含む追加管理情報が付加されているか否かを判別する。該追加管理情報が付加されていると判別した場合、ステップS210で肯定判断すればよい。
なお、ステップS206で第1の編集処理を行った画像オブジェクトに、特色オブジェクトが未積層である場合には、第1の編集処理部13Eは、ステップS208〜ステップS212の処理を省略してよい。未積層であるか否かの判断は、ステップS108(図16参照)と同様にすればよい。
ステップS210で否定判断すると(ステップS210:No)、処理対象の特色オブジェクトに対する、ステップS212の処理は行わない。ステップS210で肯定判断すると(ステップS210:Yes)、ステップS212へ進む。ステップS212では、第1の編集処理部13Eが、特定した特色オブジェクトに、ステップS206と同じ第1の編集処理を施す。そして、ステップS214へ進む。
ステップS208で特定した特色オブジェクトの全てについてステップS210〜ステップS212の処理を実行すると、ステップS214へ進む。ステップS214では、特色オブジェクト生成制御部13が、表示制御部14に対して、ステップS200〜ステップS212の処理によって第1の編集処理の施された原稿データを表示させる制御を行う(ステップS214)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS214で表示した原稿データを、記憶部15に記憶させる制御を行う(ステップS216)。そして、本ルーチンを終了する。
次に、特色オブジェクト生成制御部13が、特色削除イベント情報の通知を受付けたときに実行する、削除処理の手順を説明する。図18は、削除処理の手順の一例を示す、フローチャートである。
まず、削除処理部13Hが、操作制御部11から特色削除イベント情報の通知を受付けたか否かを判断する(ステップS300)。ステップS300で否定判断すると(ステップS300:No)、本ルーチンを終了する。ステップS300で肯定判断すると(ステップS300:Yes)、ステップS302へ進む。
ステップS302では、削除処理部13Hは、原稿データを記憶部15から取得する(ステップS302)。
次に、削除処理部13Hは、ステップS302で取得した原稿データに含まれる、削除対象の追加オブジェクトを特定する(ステップS304)。例えば、削除処理部13Hは、ステップS300で取得した特色削除イベント情報に示される、削除対象の追加オブジェクトを、原稿データから検索する。具体的には、特色削除イベント情報に含まれる、削除対象を識別する識別情報によって識別される特色オブジェクトを、原稿データから検索する。
次に、削除処理部13Hは、ステップS304で特定した、削除対象の特色オブジェクトを、ステップS302で取得した原稿データから削除する(ステップS306)。
次に、削除処理部13Hは、ステップS300で取得した原稿データに含まれる、全ての画像オブジェクトを特定する(ステップS308)。
そして、削除処理部13Hは、ステップS308で特定した画像オブジェクトごとに、ステップS310〜ステップS312の処理を実行する。
まず、削除処理部13Hは、特定した画像オブジェクトが、ステップS300で受付けた特色削除イベント情報に示される、削除対象の特色オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトであるか否かを判断する(ステップS310)。例えば、削除処理部13Hは、ステップS306で削除した特色オブジェクトに付与された、追加管理情報を読取る。なお、削除処理部13Hは、該特色オブジェクトの削除前に、追加管理情報を読取っておけばよい。そして、削除処理部13Hは、読取った追加管理情報に含まれる共通識別情報を特定する。そして、削除処理部13Hは、特定した画像オブジェクトに、特定した共通識別情報を含む画像管理情報が付加されているか否かを判別する。該画像管理情報が付加されていると判別した場合、ステップS310で肯定判断すればよい。
ステップS310で否定判断すると(ステップS310:No)、処理対象の画像オブジェクトに対する、ステップS312の処理は行わない。ステップS310で肯定判断すると(ステップS310:Yes)、ステップS312へ進む。ステップS312では、削除処理部13Hが、特定した画像オブジェクトに付与されている画像管理情報を削除する(ステップS312)。すなわち、該画像管理情報が画像オブジェクトに埋め込まれている場合、削除処理部13Hは、該画像管理情報を該画像オブジェクトから削除する。そして、ステップS314へ進む。
ステップS314では、削除処理部13Hは、ステップS306で削除した特色オブジェクトに付与されていた追加管理情報に含まれる、共通識別情報を、管理テーブル15Bから削除する(ステップS314)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13が、表示制御部14に対して、ステップS300〜ステップS314の処理によって削除処理の施された原稿データを表示させる制御を行う(ステップS316)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS316で表示した原稿データを、記憶部15に記憶させる制御を行う(ステップS318)。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態の情報処理装置10は、属性指定部11Aと、第1の特定部13Aと、第2の特定部13Bと、生成部13Cと、を備える。属性指定部11Aは、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を指定する。第1の特定部13Aは、原稿データ(画像データ)に含まれる画像オブジェクトの中から、指定された属性を示す画像オブジェクトを特定する。第2の特定部13Bは、第1の特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの内、特色オブジェクト(追加オブジェクト)の未積層の画像オブジェクトを特定する。生成部13Cは、第2の特定部13Bによって特定された画像オブジェクト上に重なる追加オブジェクトを生成する。
このように、本実施の形態の情報処理装置10では、生成部13Cは、属性指定部11Aによって指定された属性を示し、且つ、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクトに対して、特色オブジェクト(追加オブジェクト)を重ねて生成する。
このため、本実施の形態では、生成部13Cは、既に特色オブジェクトを重ねられた画像オブジェクトに対しては、更なる特色オブジェクトを生成しない。そして、生成部13Cは、特色オブジェクトの未積層の画像オブジェクトに対してのみ、特色オブジェクトをそれぞれ重ねて生成する。
従って、本実施の形態の情報処理装置10は、ユーザの意図に沿った追加オブジェクトを生成することができる。
また、複数の特色オブジェクトが重ねて生成されることが抑制されるため、上記効果に加えて、原稿データのデータサイズが大きくなることを抑制することができる。
管理部13Dは、特色オブジェクト(追加オブジェクト)を識別する追加管理情報と、該特色オブジェクト(追加オブジェクト)が重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報と、を対応づけて1対1で管理する。第2の特定部13Bは、特定された画像オブジェクトの内、追加管理情報の対応づけられていない画像管理情報によって識別される画像オブジェクトを、特色オブジェクト(追加オブジェクト)の未積層の画像オブジェクトとして特定する。
このため、本実施の形態の情報処理装置10では、上記効果に加えて、追加オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを、容易に特定することができる。
管理部13Dは、生成された追加オブジェクトに、該追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトと該追加オブジェクトとに共通する共通識別情報、および追加オブジェクトであることを示す追加フラグ情報、を含む追加管理情報を付加する。また、管理部13Dは、生成された追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトに、共通識別情報および画像オブジェクトであることを示す画像フラグ情報を含む、画像管理情報を付加する。
このため、本実施の形態の情報処理装置10では、上記効果に加えて、追加オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを、容易に特定することができる。また、例えば、原稿データがPDFデータである場合であっても、追加オブジェクトが未積層の画像オブジェクトを、容易に特定することができる。
また、管理部13Dは、共通識別情報を記憶部15へ記憶する。
また、管理部13Dは、追加管理情報と、画像管理情報と、を1対1で対応づけて記憶部15に記憶する。
また、情報処理装置10は、第1の編集処理指定部11D(編集処理指定部)と、第1の編集処理部13E(編集処理部)と、を備える。第1の編集処理指定部11Dは、画像オブジェクトの第1の編集処理(編集処理)を指定する。第1の編集処理部13Eは、該画像オブジェクトおよび該画像オブジェクトに重ねられた特色オブジェクト(追加オブジェクト)に、指定された第1の編集処理(編集処理)を施す。
このように、本実施の形態では、画像オブジェクトに対する第1の編集処理が指定された場合には、第1の編集処理部13Eが、画像オブジェクトに対して指定された第1の編集処理を、該画像オブジェクトと該画像オブジェクトに重ねられた特色オブジェクトの双方に施す。このため、情報処理装置10は、上記効果に加えて、作業効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、削除指定部11Fと、削除処理部13Hと、を備える。削除指定部11Fは、削除対象の特色オブジェクト(追加オブジェクト)を指定する。削除処理部13Hは、指定された削除対象の特色オブジェクト(追加オブジェクト)と、該特色オブジェクト(追加オブジェクト)を識別する追加管理情報と、該特色オブジェクト(追加オブジェクト)が重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報と、を削除する。
このように、本実施の形態の情報処理装置10では、削除処理部13Hが、指定された削除対象の特色オブジェクトと、該特色オブジェクトを識別する追加管理情報と、該追加オブジェクトが重ねられた画像オブジェクトを識別する画像管理情報と、を削除する。このため、情報処理装置10は、上記効果に加えて、作業効率を向上させることができる。
なお、追加オブジェクトは、特色で表される特色オブジェクトである。
また、追加オブジェクトは、特色で表され、特色は、金属色、白、透明、蛍光、の何れかの色を示す。
また、本実施の形態の情報処理方法は、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を指定する指定ステップと、画像データに含まれる画像オブジェクトの中から、指定された属性を示す画像オブジェクトを特定する第1の特定ステップと、第1の特定ステップによって特定された画像オブジェクトの内、追加オブジェクトの未積層の画像オブジェクトを特定する第2の特定ステップと、第2の特定ステップによって特定された画像オブジェクト上に重なる追加オブジェクトを生成する生成ステップと、を含む。
また、本実施の形態のプログラムは、追加オブジェクトを重ねる対象の画像オブジェクトの属性を指定する指定ステップと、画像データに含まれる画像オブジェクトの中から、指定された属性を示す画像オブジェクトを特定する第1の特定ステップと、第1の特定ステップによって特定された画像オブジェクトの内、追加オブジェクトの未積層の画像オブジェクトを特定する第2の特定ステップと、第2の特定ステップによって特定された画像オブジェクト上に重なる追加オブジェクトを生成する生成ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。