JP3299823B2 - 複数オーバレイ印刷装置、複数オーバレイ出力装置及び複数オーバレイ印刷システム - Google Patents

複数オーバレイ印刷装置、複数オーバレイ出力装置及び複数オーバレイ印刷システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ装置における
オーバレイの印刷技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】オーバレイ機能は、予め作成された印刷
データがプリンタ装置内のオーバレイメモリにオーバレ
イとして登録され、印刷実行時に、このオーバレイが、
ホスト装置（印刷アプリケーションを実行するコンピュ
ータシステムなど）からデータメモリに転送されてくる
通常の印刷データ（以後、一般印刷データという）に重
ね合わせられて印刷される機能である。
【０００３】即ち、図１３に示されるように、ホスト装
置で作成された例えば表の枠罫線を示すオーバレイ１３
０２が、プリンタ装置内のオーバレイメモリ１３０１に
予め転送される。次に、ホスト装置からプリンタ装置内
のデータメモリ１３０３に、表の各項目を表すデータで
ある一般印刷データ１３０４が転送される。印刷実行時
には、オーバレイメモリ１３０１に保持されているオー
バレイ１３０２と、データメモリ１３０３に転送された
一般印刷データ１３０４が、順次、出力メモリ１３０５
に、ビットイメージを表す印刷データ１３０６として展
開され、カット紙に印刷される。プリンタ装置として
は、レーザプリンタ、液晶プリンタ、インクジェットプ
リンタなどが採用できる。
【０００４】上述のようなオーバレイ機能を用いること
により、例えば表の枠は同じで項目値のみが異なる複数
枚の表が印刷されるような場合に、表の枠罫線を示すデ
ータを表毎にホスト装置からプリンタ装置へ転送する必
要がなくなり、印刷時間を短縮することができる。
【０００５】ここで従来は、印刷される１ページにつき
１つのオーバレイが作成され、それぞれのページに、必
ず１つのオーバレイが対応付けられている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上述の説明からわかる
ように、従来は、印刷される１ページ内に１種類のオー
バレイしか出力できない。
【０００７】このため、例えば図１４に示されるよう
に、１つのページ内のオーバレイが複数のいくつかのオ
ーバレイの組合せとして表現できるような場合でも、組
合せ後の複雑な形状の全体を１つのオーバレイとして定
義しなければならない。このため、オーバレイを、オー
バレイ部品の組合せとして効率的に設計できないという
問題点を有している。
【０００８】また、例えば図１５の(a) 、(b) 、(c) と
して示されるように、Ａ、Ａ′、及びＡ″という３種類
のオーバレイを印刷に使用したい場合を考える。この場
合、オーバレイＡとオーバレイＡ′は、○マークの部分
しか形状が異ならず、オーバレイＡとオーバレイＡ″
は、△マークの部分しか形状が異ならない。しかし、従
来は、オーバレイＡ、Ａ′、及びＡ″をそれぞれ別々に
定義し、プリンタ装置内のオーバレイメモリに登録しな
ければならない。即ち、複数のオーバレイ間でそれらの
形状が一部しか異ならなくても、形状が同じ部分も含め
て各オーバレイを別々に定義しなければならない。この
ため、ホスト装置からプリンタ装置へ転送されるオーバ
レイのデータ量が非常に多くなってしまって、多くの転
送時間が必要となり、また、オーバレイメモリについて
大きな記憶容量が必要となってしまうという問題点を有
している。
【０００９】更に、例えば図１６の(a) 又は(b) に示さ
れるように、印刷紙の１ページ（物理ページ）が複数の
論理ページ（コマ）に分割され、各コマに複数の論理ペ
ージのうちのそれぞれの論理ページの印刷データが印刷
される場合を考える。この場合に、各コマ即ち各論理ペ
ージに対応するオーバレイの形状が必要となる。しか
し、従来は、１つの物理ページにつき１つのオーバレイ
を作成する必要がある。このため、複数コマ印刷が実行
される毎に、例えば、図１６(a) の場合には２コマをカ
バーするようなオーバレイＥを、図１６(b) の場合には
４コマをカバーするようなオーバレイＦを作成する必要
があった。即ち、複数コマ印刷の実行時におけるオーバ
レイの定義が非常に煩雑であるという問題点を有してい
る。
【００１０】本発明は、印刷される１ページにつき複数
種類のオーバレイを定義可能とすることを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】図１は、本発明のブロッ
ク図である。本発明は、オーバレイデータとそのオーバ
レイデータ以外の印刷データである一般印刷データとを
重ねて印刷する印刷システムを前提とする。
【００１２】まず、例えば、ＣＰＵと、主記憶装置と、
補助記憶装置と、プリンタインタフェース装置とを少な
くとも含むコンピュータシステムであって、所定の印刷
アプリケーションを実行するホスト装置１０１内に、次
のようなオーバレイ設定手段１０２、複数コマ処理手段
１０３、オーバレイ転送手段１０４、及び印刷オーバレ
イ指定手段１０５を有する。
【００１３】即ちまず、オーバレイ設定手段１０２（オ
ーバレイ設定部２０４に対応する）は、１つ以上のオー
バレイのそれぞれに対応して、そのオーバレイの印刷要
素を示すオーバレイデータ（オーバレイの印刷要素であ
る直線要素の端点の座標を示すベクトルデータに対応す
る）と、そのオーバレイの印刷位置を示すオーバレイ位
置情報（開始座標及び終了座標に対応する）と、そのオ
ーバレイの縮尺を示すオーバレイ縮尺情報（拡大／縮小
率に対応する）とを設定する。
【００１４】複数コマ処理手段１０３（複数コマ処理部
２０７に対応する）は、ページが複数のコマに分割され
る場合の形式が設定された場合に、その設定内容に従っ
て、オーバレイ設定手段１０２で設定された１つ以上の
オーバレイのそれぞれに対応するオーバレイ位置情報及
びオーバレイ縮尺情報を変換する。
【００１５】オーバレイ転送手段１０４（出力制御部２
０６に対応する）は、オーバレイ設定手段１０２によっ
て設定された１つ以上のオーバレイのそれぞれに対応す
るオーバレイデータ、並びに、そのオーバレイに対応す
る複数コマ処理手段１０３で変換されたオーバレイ位置
情報及びオーバレイ縮尺情報を、プリンタ装置１０６に
転送する。
【００１６】印刷オーバレイ指定手段１０５（出力制御
部２０６に対応する）は、印刷実行時に、印刷ページ
（物理ページ）毎に、印刷を実行すべき１つ以上のオー
バレイをプリンタ装置１０６に指定する。
【００１７】次に、プリンタ装置１０６内に、以下のよ
うなオーバレイ記憶手段１０７及び印刷処理手段１０８
を有する。即ちまず、オーバレイ記憶手段１０７（オー
バレイメモリ部２１０及び印刷データメモリ部２０９に
対応する）は、１つ以上のオーバレイのそれぞれに対応
するオーバレイ転送手段１０４から転送されたオーバレ
イデータ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮尺情
報を記憶する。
【００１８】印刷処理手段１０８（印刷処理部２１１に
対応する）は、印刷ページ毎に、印刷オーバレイ指定手
段１０５から指定された１つ以上のオーバレイのそれぞ
れに対応して、オーバレイ記憶手段１０７に記憶された
オーバレイデータを、オーバレイ記憶手段１０７に記憶
されたオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報に従
って展開し、その展開されたデータ及び一般印刷データ
を展開して得られるデータに基づいて印刷を実行する。
【００１９】以上の本発明の構成において、ホスト装置
１０１又はプリンタ装置１０６の何れか一方のみの構成
も本発明の権利範囲である。また、複数コマ印刷を必要
としない場合には、複数コマ処理手段１０３は必ずしも
必要ではない。
【００２０】また、オーバレイ縮尺情報も必ずしも必要
ではない。更に、オーバレイ記憶手段１０７には、オー
バレイデータ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮
尺情報の全てが記憶される必要は必ずしもない。即ち、
オーバレイ記憶手段１０７にはオーバレイデータのみが
記憶され、印刷オーバレイ指定手段が、オーバレイ位置
情報及びオーバレイ縮尺情報を指定するように構成する
こともできる。
【００２１】
【作用】オーバレイ設定手段１０２は、オーバレイのそ
れぞれに対応して、オーバレイデータ、オーバレイ位置
情報、及びオーバレイ縮尺情報を設定できる。この場合
に、１つの印刷ページにつき必ずしも１つのオーバレイ
を設定する必要はない。即ち、ユーザは、例えば、１つ
の印刷ページ内の任意の位置に配置される複数のオーバ
レイを設定することができる。そして、各オーバレイ毎
に、オーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報を設定
できる。
【００２２】次に、オーバレイ転送手段１０４は、設定
された１つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオー
バレイデータ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮
尺情報を、プリンタ装置１０６内のオーバレイ記憶手段
１０７に転送することができる。
【００２３】そして、プリンタ装置１０６内の印刷処理
手段１０８は、印刷ページ毎に、オーバレイ記憶手段１
０７に記憶された任意のオーバレイデータを、オーバレ
イ記憶手段１０７に記憶されたオーバレイ位置情報及び
オーバレイ縮尺情報に従って展開し、その展開されたデ
ータ及び一般印刷データを展開して得られるデータに基
づいて印刷を実行することができる。即ち、１つの印刷
ページ内のオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報
に基づいて決定される任意の位置に、１つ以上のオーバ
レイを任意に配置することができるのである。
【００２４】従って、１つの印刷ページ内のオーバレイ
が複数のいくつかのオーバレイの組合せとして表現でき
るような場合には、それぞれのオーバレイをオーバレイ
設定手段１０２において別々に設定して、プリンタ装置
１０６へ転送することができる。
【００２５】また、必要に応じ、特定のオーバレイの縮
尺をオーバレイ縮尺情報を用いて変更し、そのオーバレ
イを他のオーバレイと組み合せて、プリンタ装置１０６
へ転送することもできる。
【００２６】更に、オーバレイが予めプリンタ装置１０
６内のオーバレイ記憶手段１０７（オーバレイメモリ部
２１０）に転送されていれば、印刷実行時に、ホスト装
置１０１からプリンタ装置１０６へは、各オーバレイデ
ータを新たに転送する必要はない。この場合には、必要
に応じて、印刷オーバレイ指定手段１０５が、各オーバ
レイのオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報が設
定された制御レコードと、そのオーバレイをオーバレイ
記憶手段１０７から読み出すための読出し指示が設定さ
れた制御レコードを転送するのみでよい。そして、印刷
処理手段１０８は、オーバレイデータをオーバレイ記憶
手段１０７から読み出し、そのデータに対応する座標及
び縮尺をオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報に
応じて変更した後に、そのデータをビットマップ形式等
を有するデータに展開することができる。
【００２７】加えて、一部分のみが異なる複数種類のオ
ーバレイを設定したい場合は、基本となるオーバレイ
と、形状が異なる部分に対応するオーバレイを別々に設
定し、それらを順次プリンタ装置１０６へ転送すればよ
い。そして、印刷実行時には、印刷処理手段１０８が、
それらのオーバレイを適宜組み合わせて印刷することが
できる。
【００２８】このように、ホスト装置１０１からプリン
タ装置１０６へは、部品としての必要なオーバレイのデ
ータのみを転送すればよいため、転送時間の最適化が可
能となる。また、オーバレイ記憶手段１０７の記憶容量
の最適化も図れる。
【００２９】一方、複数コマ印刷の実行時には、複数コ
マ処理手段１０３が、複数コマの設定内容に従って、オ
ーバレイ設定手段１０２で設定された１つ以上のオーバ
レイのそれぞれに対応するオーバレイ位置情報及びオー
バレイ縮尺情報を変換する。そして、このように変換さ
れたオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報が、オ
ーバレイ転送手段１０４によってプリンタ装置１０６に
転送され、印刷処理手段１０８によって処理されること
によって、元々のオーバレイデータにいっさい変更を加
えることなく、複数コマ印刷に対応するオーバレイの印
刷を実行することができる。
【００３０】また、各コマに印刷されるべきオーバレイ
が全て同じである場合には、１つのオーバレイデータ
と、各コマのそれぞれに対応する制御レコードをプリン
タ装置１０６へ転送するだけで、複数コマ印刷を実行す
ることができる。
【００３１】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき詳細に説明する。図２は、本発明の実施例の全体構
成図である。
【００３２】アプリケーション実行部２０１は、所定の
印刷アプリケーションを実行するホスト装置であり、例
えば、ＣＰＵと、主記憶装置と、補助記憶装置と、プリ
ンタインタフェース装置とを少なくとも含むコンピュー
タシステムが実行する機能として実現される。
【００３３】プリンタ部２０２は、例えばレーザプリン
タ装置である。アプリケーション実行部２０１におい
て、一般印刷データ設定部２０３は、ユーザの指示に従
って、オーバレイ以外の文字データなどの一般印刷デー
タを設定する。この部分は、周知のワードプロセッサア
プリケーションの機能として実現される。
【００３４】また、オーバレイ設定部２０４は、ユーザ
の指示に従って、オーバレイを、ベクトルデータのマク
ロを使って定義する。ここでは、例えば、表の枠罫線を
構成する各罫線要素の２つの端点の座標位置を示すベク
トルデータが複数組定義されることによって、表の枠罫
線を示すオーバレイが設定される。また、オーバレイ設
定部２０４は、図３を使って後述するように、１つのオ
ーバレイ全体の開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率
を設定できることが、本発明に関連する大きな特徴であ
る。
【００３５】印刷データ出力部２０５は、出力制御部２
０６と複数コマ処理部２０７とを含み、ユーザの指示に
従って、一般印刷データ設定部２０３で設定された一般
印刷データと、オーバレイ設定部２０４で定義されたオ
ーバレイとを、印刷データ２０８としてプリンタ部２０
２へ出力する。
【００３６】印刷データ出力部２０５において、出力制
御部２０６は、一般印刷データとオーバレイとを、プリ
ンタ部２０２が解釈できるコードである印刷データ２０
８に変換して、プリンタ部２０２へ出力する。また、複
数コマ処理部２０７は、ユーザによって複数コマ印刷が
指示された場合に、一般印刷データとオーバレイに対し
て、後述する座標変換及び拡大／縮小率変換を実行し、
変換毎の一般印刷データとオーバレイを出力制御部２０
６へ出力する。
【００３７】次に、プリンタ部２０２は、印刷データメ
モリ部２０９、オーバレイメモリ部２１０、印刷処理部
２１１、及び出力メモリ部２１２を含む。印刷データメ
モリ部２０９には、アプリケーション実行部２０１から
転送されてきた印刷データ２０８が格納される。この印
刷データ２０８には、前述したように、一般印刷データ
とオーバレイとが含まれている。
【００３８】オーバレイメモリ部２１０には、アプリケ
ーション実行部２０１から転送されてきた印刷データ２
０８に含まれるオーバレイが格納される。印刷処理部２
１１は、アプリケーション実行部２０１から印刷データ
メモリ部２０９に、印刷紙の１ページ（以後、物理ペー
ジという）分の印刷データ２０８が転送される毎に、印
刷データメモリ部２０９から１物理ページ分の印刷デー
タ２０８を読み出してビットマップ形式のデータに展開
し、その展開されたデータを出力メモリ部２１２に格納
する。その後、特には図示しないレーザ制御機構に対し
て印刷開始指示がなされる。この結果、出力メモリ部２
１２に格納されたビットマップ形式の各ドットデータに
基づいて、印刷紙への印刷が実行される。なお、印刷処
理部２１１は、必要に応じて、オーバレイメモリ部２１
０から１物理ページ分のオーバレイを読み出してビット
マップ形式のデータに展開し、その展開されたデータを
出力メモリ部２１２に格納する。
【００３９】図３は、図２のオーバレイ設定部２０４の
構成図である。まず、ユーザは、オーバレイ要素設定部
３０６を使って、例えば、表の枠罫線を構成する各罫線
要素の２つの端点の座標値であるベクトルデータを複数
組定義することにより、表の枠罫線を示すオーバレイを
設定する。この設定部は、例えばグラフィカルユーザイ
ンタフェースを備え、ユーザによるカーソル又はマウス
などの操作に基づいて、ベクトルデータを順次生成す
る。このようにして設定されたベクトルデータの組は、
オーバレイ設定制御部３０４によって、１つのオーバレ
イの構成要素としてオーバレイ蓄積部３０５に蓄積され
る。オーバレイ蓄積部３０５は、例えば特には図示しな
い主記憶装置又はディスク記憶装置の記憶機能として実
現される。
【００４０】また、ユーザは、開始座標設定部３０１及
び終了座標設定部３０２によって、現在作成しているオ
ーバレイの開始座標及び終了座標を設定することができ
る。例えば、図６に示されるように、オーバレイＡにつ
いては、物理ページ上の座標(X1,Y1) が開始座標として
設定されて、座標(X2,Y2) が終了座標として設定され
る。また、オーバレイＢについては、座標(X3,Y3) が開
始座標として設定され、座標(X4,Y4) が終了座標として
設定される。このようにして設定されたそれぞれのオー
バレイに対応する開始座標及び終了座標は、オーバレイ
設定制御部３０４によって、それぞれのオーバレイに対
応する制御レコードとして、オーバレイ蓄積部３０５に
蓄積される。
【００４１】更に、ユーザは、必要ならば、拡大／縮小
率設定部３０３により、現在作成されているオーバレイ
のデフォルトの拡大／縮小率を設定することができる。
拡大／縮小率が設定されない場合には、各オーバレイの
拡大／縮小率は１００％（等倍率）に設定される。この
ようにして設定されたそれぞれのオーバレイに対応する
拡大／縮小率は、オーバレイ設定制御部３０４によっ
て、それぞれのオーバレイに対応する制御レコードとし
て、オーバレイ蓄積部３０５に蓄積される。
【００４２】開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が
設定された制御レコードは、例えば以下に示される形式
を有する。 ｛オーバレイの識別子、開始座標、終了座標、拡大／縮
小率｝ここで、１つの物理ページにつき必ずしも１つの
オーバレイを作成する必要はない。このため、ユーザ
は、例えば、１つの物理ページ内の任意の位置に配置さ
れる複数のオーバレイを設定することができる。そし
て、各オーバレイ毎に、開始座標、終了座標、及び拡大
／縮小率を設定することができる。
【００４３】次に、ユーザによって、特には図示しない
ディスク記憶装置などの蓄積部に記憶されている一般印
刷データと、図３のオーバレイ蓄積部３０５に記憶され
ているオーバレイが指定された後に、印刷開始が指示さ
れると、図２の出力制御部２０６は、図４に示される動
作フローチャートに対応する動作の実行を開始する。こ
の動作は、例えば、特には図示しないＣＰＵによって所
定のプリンタドライバプログラムが実行されることによ
り、実現される。
【００４４】図４において、まず、ステップ４０１で
は、オーバレイの印刷指示がユーザによってなされたか
否かが判定される。ステップ４０１の判定がＮＯの場合
には、ステップ４０５で、ユーザによって指定された一
般印刷データが、特には図示しない蓄積部から読み出さ
れ、プリンタ部２０２内の印刷データメモリ部２０９に
転送される。
【００４５】ステップ４０１の判定がＹＥＳの場合に
は、ステップ４０２で、指示されたオーバレイは、既に
プリンタ部２０２内のオーバレイメモリ部２１０に転送
されているか否かが判定される。
【００４６】ステップ４０２の判定がＮＯなら、ステッ
プ４０３で、ユーザによって指定されたオーバレイの制
御レコードと、それに続くオーバレイのベクトルデータ
が、オーバレイ蓄積部３０５（図３）から読み出され、
印刷データ２０８として、プリンタ部２０２内の印刷デ
ータメモリ部２０９とオーバレイメモリ部２１０に転送
される。なお、ユーザによって複数コマ印刷が指定され
ている場合には、図１１を使って後述するように、オー
バレイ蓄積部３０５から読み出され制御レコードは、複
数コマ処理部２０７（図２）で変換された後に、ステッ
プ４０３で、プリンタ部２０２へ出力される。
【００４７】一方、ステップ４０２の判定がＹＥＳな
ら、ステップ４０４で、ユーザにより指定されたオーバ
レイの開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が設定さ
れた制御レコードと、そのオーバレイをオーバレイメモ
リ部２１０から読み出すための読出し指示が設定された
制御レコードが、印刷データ２０８として、プリンタ部
２０２内の印刷データメモリ部２０９に転送される。ユ
ーザによって複数コマ印刷が指定されている場合には、
オーバレイ蓄積部３０５から読み出された上述のオーバ
レイの開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が設定さ
れた制御レコードは、複数コマ処理部２０７で変換され
た後に、ステップ４０４で、プリンタ部２０２へ出力さ
れる。
【００４８】上述のステップ４０３又は４０４の処理の
後は、再びステップ４０１が実行され、ユーザによって
他のオーバレイの印刷指示がなされているか否かが判定
される。
【００４９】このようにして、１つ以上のオーバレイが
プリンタ部２０２に出力された後、ステップ４０１の判
定がＮＯとなると、次に、ステップ４０５で、ユーザに
よって指定された一般印刷データが、特には図示しない
蓄積部から読み出され、プリンタ部２０２内の印刷デー
タメモリ部２０９に転送される。
【００５０】以上の出力制御部２０６の動作において、
一般印刷データである改ページによって区切られる１つ
の物理ページ内には、複数のオーバレイを含ませること
ができる点が、本発明に関連する大きな特徴である。
【００５１】続いて、図２のプリンタ部２０２内の印刷
処理部２１１は、アプリケーション実行部２０１から印
刷データメモリ部２０９に印刷データ２０８が転送され
てくると、図５に示される動作フローチャートに対応す
る動作の実行を開始する。この動作は、例えば、プリン
タ部２０２が内蔵する特には図示しないＣＰＵによって
所定の制御プログラムが実行されることにより、実現さ
れる。
【００５２】図５において、まず、ステップ５０１で
は、印刷データメモリ部２０９から１組の印刷データ２
０８が読み出される。次に、ステップ５０２では、その
印刷データ２０８が制御レコードであるか否かが判定さ
れる。この制御レコードには、前述したオーバレイの制
御レコードのほか、一般印刷データ中の制御レコードも
含まれる。
【００５３】ステップ５０２の判定がＹＥＳの場合に
は、ステップ５０３で、その制御レコードに対応する制
御レコード処理が実行される。例えば特定のオーバレイ
の開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が設定された
制御レコードに対応して、現在より以後に後述するステ
ップ５０５で展開処理されるそのオーバレイに含まれる
ベクトルデータの座標の原点である開始座標を設定する
処理、そのベクトルデータの座標軸の単位の拡大／縮小
率を設定する処理、そのベクトルデータの座標の有効範
囲を設定する処理等が実行される。
【００５４】また、例えば特定のオーバレイをオーバレ
イメモリ部２１０から読み出すための読出し指示が設定
された制御レコードに対応して、現在より以後にステッ
プ５０１で、オーバレイメモリ部２１０からそのオーバ
レイのデータが読み出されるように、所定の設定がなさ
れる。
【００５５】更に、例えば一般印刷データの制御レコー
ドに対応して、現在より以後に後述するステップ５０８
で展開処理される一般印刷データの物理ページ内での印
刷開始位置を設定する処理、その一般印刷データの文字
種を設定する処理、その一般印刷データの文字サイズを
設定する処理などが実行される。
【００５６】ステップ５０３が実行された後は、ステッ
プ５０１が再び実行され、新たな印刷データ２０８が、
印刷データメモリ部２０９又はオーバレイメモリ部２１
０から読み出される。
【００５７】次に、ステップ５０１で読み出された印刷
データ２０８が制御レコードではなく、ステップ５０２
の判定がＮＯの場合には、ステップ５０４で、その印刷
データ２０８がオーバレイのベクトルデータであるか否
かが判定される。
【００５８】ステップ５０４の判定がＹＥＳの場合は、
ステップ５０５で、そのオーバレイのベクトルデータ
が、ビットマップ形式のデータに展開され、その結果得
られるビットマップ形式のデータが、出力メモリ部２１
２に転送される。具体的には、ベクトルデータを構成す
る２組の座標データによって規定される直線上のドット
位置が計算され、出力メモリ部２１２上のそのドット位
置に対応するビットアドレスに値１が設定される。この
とき、ベクトルデータの座標は、前述したオーバレイの
制御レコードによって設定される開始座標を原点とする
相対座標で示されている。従って、ベクトルデータを構
成する２組の座標データは、前述したステップ５０３で
設定された開始座標に基づいて、物理ページ上の座標に
変換された後に、ドット位置が計算される。このとき、
ステップ５０３で拡大／縮小率が設定されていれば、座
標の縮尺がその拡大／縮小率に従って変換される。
【００５９】ステップ５０５が実行された後は、ステッ
プ５０１が再び実行され、新たな印刷データ２０８が、
印刷データメモリ部２０９又はオーバレイメモリ部２１
０から読み出される。
【００６０】次に、ステップ５０１で読み出された印刷
データ２０８が制御レコードでもオーバレイのベクトル
データでもなく、ステップ５０２及び５０４の判定が何
れもＮＯの場合には、ステップ５０６及び５０７で、そ
の印刷データ２０８が改ページコード又はエンドコード
であるか否かが判定される。
【００６１】ステップ５０６及び５０７の判定が共にＮ
Ｏならば、ステップ５０８で、その印刷データ２０８で
ある一般印刷データが、ビットマップ形式のデータに展
開され、その結果得られるビットマップ形式のデータ
が、出力メモリ部２１２に転送される。具体的には、一
般印刷データである文字コードに対応するベクトルデー
タが、プリンタ部２０２に内蔵される特には図示しない
ベクトルフォントメモリから読み出され、オーバレイの
ベクトルデータの場合（ステップ５０５）と同様にし
て、ビットマップ形式のデータに展開される。
【００６２】ステップ５０８が実行された後は、ステッ
プ５０１が再び実行され、新たな印刷データ２０８が、
印刷データメモリ部２０９又はオーバレイメモリ部２１
０から読み出される。
【００６３】ここで、ステップ５０１で読み出された印
刷データ２０８が改ページコードを示す一般印刷データ
であり、ステップ５０６の判定がＹＥＳの場合には、印
刷紙の１物理ページ分の印刷データ２０８が出力メモリ
部２１２に得られたことになる。この場合には、ステッ
プ５０９で、現在までのステップ５０５又は５０８にお
いて出力メモリ部２１２に展開された１物理ページ分の
ビットマップ形式のデータに対する印刷開始の指示が、
特には図示しないレーザ制御機構に対してなされる。
【００６４】その後、印刷処理部２１１は、ステップ５
１０で、印刷が終了するまで待機する。１物理ページ分
のデータの印刷が終了して、ステップ５１０の判定がＹ
ＥＳとなると、ステップ５０１が再び実行され、新たな
物理ページに対応する印刷データ２０８が、印刷データ
メモリ部２０９又はオーバレイメモリ部２１０から読み
出され、それに対して、ステップ５０２以降の処理が実
行される。
【００６５】更に、ステップ５０１で読み出された印刷
データ２０８がエンドコードを示す一般印刷データであ
って、ステップ５０７の判定がＹＥＳの場合には、最後
の物理ページに対応する印刷データ２０８が出力メモリ
部２１２に得られたことになる。この場合には、ステッ
プ５１１で、現在までのステップ５０５又は５０８にお
いて出力メモリ部２１２に展開された最後の物理ページ
に対応するビットマップ形式のデータに対する印刷開始
の指示が、特には図示しないレーザ制御機構に対してな
される。
【００６６】その後、印刷処理部２１１は、ステップ５
１２で、印刷が終了するまで待機する。最後の物理ペー
ジに対応するデータの印刷が終了して、ステップ５１２
の判定がＹＥＳとなると、印刷処理部２１１は、印刷処
理を終了する。
【００６７】以上説明したように、本発明では、まず、
出力制御部２０６の動作によって、一般印刷データであ
る改ページによって区切られる１つの物理ページ内に、
複数のオーバレイを含ませることができ、かつ、印刷処
理部２１１の動作によって、１つの物理ページ内に複数
のオーバレイを展開することができる。
【００６８】従って、例えば図７に示されるように、１
つの物理ページ内のオーバレイが複数のいくつかのオー
バレイの組合せとして表現できるような場合には、それ
ぞれのオーバレイＢ、Ｃ、及びＤをオーバレイ設定部２
０４において別々に定義し、プリンタ部２０２へ転送す
ることができる。
【００６９】また、必要に応じ、特定のオーバレイの拡
大／縮小率を変更し、そのオーバレイを他のオーバレイ
と組み合せて、プリンタ部２０２へ転送することもでき
る。この場合に、全てのオーバレイが予めプリンタ部２
０２内のオーバレイメモリ部２１０に転送されていれ
ば、アプリケーション実行部２０１からプリンタ部２０
２へは、各オーバレイのデータを新たに転送する必要は
なく、各オーバレイの開始座標、終了座標、及び拡大／
縮小率が設定された制御レコードと、そのオーバレイを
オーバレイメモリ部２１０から読み出すための読出し指
示が設定された制御レコードを転送するのみでよい。そ
して、印刷処理部２１１は、オーバレイのベクトルデー
タをオーバレイメモリから読み出し、そのベクトルデー
タに対応する開始座標、終了座標、又は拡大／縮小率を
必要に応じて変更した後に、そのベクトルデータをビッ
トマップ形式のデータに展開すればよい。
【００７０】更に、例えば図８の(a) 、(b) 、(c) とし
て示されるように、○マークの部分と△マークの部分の
みが異なる３種類のオーバレイを定義したい場合には、
オーバレイＡと、○マークの部分のみに対応する１つの
オーバレイと、△マークの部分のみに対応する１つのオ
ーバレイを別々に定義し、それらを順次プリンタ部２０
２へ転送すればよい。そして、第１の物理ページではオ
ーバレイＡのみを印刷させ、第２の物理ページではオー
バレイＡと○マークの部分のみに対応するオーバレイと
を印刷させ、第３の物理ページではオーバレイＡと△マ
ークの部分のみに対応するオーバレイとを印刷させるこ
とができる。この場合に、第２及び第３の物理ページの
印刷時には、オーバレイＡのデータを新たにプリンタ部
２０２に転送する必要はなく、第１の物理ページの印刷
時にオーバレイメモリ部２１０に転送されたオーバレイ
Ａを利用できる。
【００７１】このように、ホスト装置からプリンタ装置
へは、部品としての必要なオーバレイのデータのみを転
送すればよいため、転送時間の最適化が可能となる。ま
た、オーバレイメモリ部２１０の記憶容量の最適化も図
れる。
【００７２】次に、図９は、図２の印刷データ出力部２
０５内の複数コマ処理部２０７の構成図である。複数コ
マ処理部２０７は、座標変換部９０１、拡大／縮小率変
換部９０２、及び複数コマ設定部９０３とから構成され
る。
【００７３】今、ユーザは、予め一般印刷データ設定部
２０３及びオーバレイ設定部２０４を使い、例えば図１
０(a) に示されるように、４物理ページ分の一般印刷デ
ータａ、ｂ、ｃ、ｄと、４物理ページ分のオーバレイ
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを作成しているとする。そして、複数コ
マ印刷が指定されずに、上述の４物理ページ分の印刷デ
ータ２０８に対応する印刷が実行された場合は、図１０
(b) に示されるように、各物理ページ毎に１つずつのオ
ーバレイと一般印刷データが印刷される。
【００７４】次に、ユーザは、複数コマ印刷を設定した
い場合には、複数コマ設定部９０３を使って、印刷紙の
１物理ページが論理ページ（コマ）に分割される場合の
形式を設定する。例えば図１１に示されるように、ユー
ザは、１物理ページが４コマに分割されるように設定を
行うことができる。
【００７５】複数コマ設定部９０３での設定の後、座標
変換部９０１は、オーバレイ設定部２０４内のオーバレ
イ蓄積部３０５（図３）から、各物理ページに対応する
オーバレイＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄの開始座標、終了座標、及び
拡大／縮小率が設定されたそれぞれの制御レコードを読
み出し、開始座標と終了座標を変換する。即ち、座標変
換部９０１は、第１ページに対応するオーバレイＡの制
御レコードについて、それに含まれる開始座標が図１１
に示される物理ページ上の座標(x11,Y11) に等しくなる
ように、開始座標と終了座標をシフトする。同様に、座
標変換部９０１は、第２、第３、及び第４ページに対応
するオーバレイＢ、Ｃ、及びＤの各制御レコードについ
て、それぞれに含まれる開始座標が図１１に示される物
理ページ上の座標(x21,Y21) 、(x31,Y31) 、及び(x41,Y
41) に等しくなるように、各開始座標と各終了座標をシ
フトする。
【００７６】次に、拡大／縮小率変換部９０２は、上述
のオーバレイＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄに対応する各制御レコード
において、それぞれに含まれる拡大／縮小率を変換す
る。即ち、拡大／縮小率変換部９０２は、各制御レコー
ドに含まれる拡大／縮小率が全て１００％であった場合
に、全ての拡大／縮小率を５０％に変換する。
【００７７】以上のように開始座標及び終了座標がシフ
トされ、かつ拡大／縮小率が変換された制御レコード
が、出力制御部２０６によって印刷データメモリ部２０
９に転送され、印刷処理部２１１によって処理されるこ
とによって、元々のオーバレイのベクトルデータにいっ
さい変更を加えることなく、図１１に示されるようにし
て、複数コマ印刷に対応するオーバレイの印刷を実行す
ることができる。
【００７８】この場合に、各物理ページのオーバレイが
予めプリンタ部２０２内のオーバレイメモリ部２１０に
転送されていれば、アプリケーション実行部２０１から
プリンタ部２０２へは、各オーバレイのデータを新たに
転送する必要はなく、複数コマ処理部２０７によって各
オーバレイの開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が
変更された制御レコードと、そのオーバレイをオーバレ
イメモリ部２１０から読み出すための読出し指示が設定
された制御レコードを転送するのみでよい。そして、印
刷処理部２１１は、オーバレイのベクトルデータをオー
バレイメモリから読み出し、そのベクトルデータに対応
する開始座標、終了座標、又は拡大／縮小率を、複数コ
マ処理部２０７で変更された制御レコードに対応するよ
うに変更した後、そのベクトルデータをビットマップ形
式のデータに展開すればよい。
【００７９】また、各コマに印刷されるべきオーバレイ
が全て同じである場合には、図１２(a) 又は(b) に示さ
れるように、１つのオーバレイのベクトルデータと、２
つ又は４つのコマのそれぞれに対応する制御レコードを
プリンタ部２０２へ転送するだけで、２コマ又は４コマ
の複数コマ印刷を実行することができる。
【００８０】なお、各コマ内に複数のオーバレイを設定
することも勿論可能である。以上の実施例で、印刷処理
部２１１は、オーバレイメモリ部２１０に記憶されてい
るオーバレイのベクトルデータを印刷する場合、アプリ
ケーション実行部２０１から転送されてくるそのオーバ
レイに対応する開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率
が設定された制御レコードに従って、オーバレイメモリ
部２１０に記憶されているそのオーバレイのベクトルデ
ータを展開するように動作することができる。この場合
には、オーバレイメモリ部２１０には、必ずしも開始座
標、終了座標、及び拡大／縮小率が設定された制御レコ
ードを記憶させる必要はない。或いは、印刷処理部２１
１は、オーバレイメモリ部２１０に記憶されているオー
バレイのベクトルデータを印刷する場合に、オーバレイ
メモリ部２１０に既に記憶されているそのオーバレイに
対応する開始座標、終了座標、及び拡大／縮小率が設定
された制御レコードに従って、オーバレイメモリ部２１
０に記憶されているそのオーバレイのベクトルデータを
展開するように動作することもできる。
【００８１】また、オーバレイの位置を示す情報は、開
始座標と終了座標に限定される必要はなく、位置を示す
何等かの情報であればよい。更に、拡大／縮小率は、必
ずしも必須のものではない。
【００８２】加えて、上述の実施例では、オーバレイの
ベクトルデータと制御レコードは、印刷実行時に印刷デ
ータメモリ部２０９とオーバレイメモリ部２１０に転送
されるように構成されているが、本発明はこれに限られ
るものではない。即ち、オーバレイのベクトルデータと
制御レコードは、任意のタイミングで、予めオーバレイ
メモリ部２１０に転送されるように構成されてもよい。
【００８３】
【発明の効果】本発明によれば、１つの印刷ページ内の
オーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺情報に基づいて
決定される任意の位置に、１つ以上のオーバレイを任意
に配置することが可能となる。
【００８４】従って、１つの印刷ページ内のオーバレイ
が複数のいくつかのオーバレイの組合せとして表現でき
るような場合には、それぞれのオーバレイを別々に設定
し、プリンタ装置へ転送することが可能となる。
【００８５】また、必要に応じ、特定のオーバレイの縮
尺をオーバレイ縮尺情報を用いて変更し、そのオーバレ
イを他のオーバレイと組み合せて、プリンタ装置へ転送
することも可能となる。
【００８６】更に、オーバレイが予めプリンタ装置に転
送されていれば、印刷実行時に、ホスト装置からプリン
タ装置へは、各オーバレイデータを新たに転送する必要
はなく、新たなオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮尺
情報を転送するだけで、オーバレイの印刷位置及び縮尺
を変更することが可能となる。
【００８７】加えて、一部分のみが異なる複数種類のオ
ーバレイを設定したい場合は、基本となるオーバレイ
と、形状が異なる部分に対応するオーバレイを別々に設
定し、それらを順次プリンタ装置へ転送すればよい。そ
して、印刷実行時には、それらのオーバレイを適宜組み
合わせて印刷することが可能となる。
【００８８】このように、ホスト装置からプリンタ装置
へは、部品としての必要なオーバレイのデータのみを転
送すればよいため、転送時間の最適化が可能となる。ま
た、オーバレイ記憶手段の記憶容量の最適化も図れる。
【００８９】一方、複数コマ印刷の実行時には、複数コ
マの設定に応じて変換されたオーバレイ位置情報及びオ
ーバレイ縮尺情報がプリンタ装置に転送され、印刷処理
されることによって、元々のオーバレイデータにいっさ
い変更を加えることなく、複数コマ印刷に対応するオー
バレイの印刷を実行することが可能となる。
【００９０】また、各コマに印刷されるべきオーバレイ
が全て同じである場合には、１つのオーバレイデータ
と、各コマのそれぞれに対応する制御レコードをプリン
タ装置へ転送するだけで、複数コマ印刷を実行すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のブロック図である。
【図２】本発明の実施例の全体構成図である。
【図３】オーバレイ設定部の構成図である。
【図４】出力制御部の動作フローチャートである。
【図５】印刷処理部の動作フローチャートである。
【図６】オーバレイ設定部の動作説明図である。
【図７】複数オーバレイの出力動作の説明図（その１）
である。
【図８】複数オーバレイの出力動作の説明図（その２）
である。
【図９】複数コマ処理部の構成図である。
【図１０】複数コマ処理部の動作説明図（その１）であ
る。
【図１１】複数コマ処理部の動作説明図（その２）であ
る。
【図１２】複数コマ処理部の動作説明図（その３）であ
る。
【図１３】オーバレイの例を示した図である。
【図１４】従来技術の問題点の説明図（その１）であ
る。
【図１５】従来技術の問題点の説明図（その２）であ
る。
【図１６】従来技術の問題点の説明図（その３）であ
る。
【符号の説明】
１０１ ホスト装置 １０２ オーバレイ設定手段 １０３ 複数コマ処理手段 １０４ オーバレイ転送手段 １０５ 印刷オーバレイ指定手段 １０６ プリンタ装置 １０７ オーバレイ記憶手段 １０８ 印刷処理手段 ２０１ アプリケーション実行部 ２０２ プリンタ部 ２０３ 一般印刷データ設定部 ２０４ オーバレイ設定部 ２０５ 印刷データ出力部 ２０６ 出力制御部 ２０７ 複数コマ処理部 ２０８ 印刷データ ２０９ 印刷データメモリ部 ２１０ オーバレイメモリ部 ２１１ 印刷処理部 ２１２ 出力メモリ部 ３０１ 開始座標設定部 ３０２ 終了座標設定部 ３０３ 拡大／縮小率設定部 ３０４ オーバレイ設定制御部 ３０５ オーバレイ蓄積部 ３０６ オーバレイ要素設定部 ９０１ 座標変換部 ９０２ 拡大／縮小率変換部 ９０３ 複数コマ設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城本 義夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 渡辺 裕城 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平４−272879（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−133733（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−278863（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−173690（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−254516（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41J 21/00 G06F 3/12

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】オーバレイデータと該オーバレイデータ以
    外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷す
    る印刷装置において、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータを記憶するオー
    バレイ記憶手段（１０７）と、 印刷ページ毎に、ホスト装置（１０１）から指定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、前記オー
    バレイ記憶手段（１０７）に記憶されたオーバレイデー
    タを、該オーバレイの印刷位置を示す前記ホスト装置
    （１０１）から指定されたオーバレイ位置情報に従って
    展開し、該展開されたデータ及び前記一般印刷データを
    展開して得られるデータに基づいて印刷を実行する印刷
    処理手段（１０８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷装置。
  2. 【請求項２】オーバレイデータと該オーバレイデータ以
    外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷す
    る印刷装置において、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータを記憶するオー
    バレイ記憶手段（１０７）と、 印刷ページ毎に、ホスト装置（１０１）から指定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、前記オー
    バレイ記憶手段（１０７）に記憶されたオーバレイデー
    タを、該オーバレイの印刷位置を示す前記ホスト装置
    （１０１）から指定されたオーバレイ位置情報及び該オ
    ーバレイの縮尺を示す前記ホスト装置（１０１）から指
    定されたオーバレイ縮尺情報に従って展開し、該展開さ
    れたデータ及び前記一般印刷データを展開して得られる
    データに基づいて印刷を実行する印刷処理手段（１０
    ８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷装置。
  3. 【請求項３】請求項１に記載の複数オーバレイ印刷装置
    に接続され、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報とを設定するオ
    ーバレイ設定手段（１０２）と、 該オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された１
    つ以上のオーバレイの それぞれに対応するオーバレイデ
    ータ及びオーバレイ位置情報を、前記複数オーバレイ印
    刷装置に転送するオーバレイ転送手段（１０４）と、 印刷実行時に、印刷ページ毎に、印刷を実行すべき１つ
    以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記オー
    バレイ設定手段（１０２）で設定されたオーバレイ位置
    情報を、前記複数オーバレイ印刷装置に指定する印刷オ
    ーバレイ指定手段（１０５）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ出力装置。
  4. 【請求項４】請求項２に記載の複数オーバレイ印刷装置
    に接続され、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報と、該オーバレ
    イの縮尺を示すオーバレイ縮尺情報とを設定するオーバ
    レイ設定手段（１０２）と、 該オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された１
    つ以上のオーバレイのそれおれに対応するオーバレイデ
    ータ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮尺情報
    を、前記複数オーバレイ印刷装置に転送するオーバレイ
    転送手段（１０４）と、 印刷実行時に、印刷ページ毎に、印刷を実行すべき１つ
    以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記オー
    バレイ設定手段（１０２）で設定されたオーバレイ位置
    情報及びオーバレイ縮尺情報を、前記複数オーバレイ印
    刷装置に指定する印刷オーバレイ指定手段（１０５）
    と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ出力装置。
  5. 【請求項５】オーバレイデータと該オーバレイデータ以
    外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷す
    る印刷システムにおいて、 ホスト装置（１０１）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報とを設定するオ
    ーバレイ設定手段（１０２）と、 該オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された１
    つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイデ
    ータ及びオーバレイ位置情報を、プリンタ装置 （１０
    ６）に転送するオーバレイ転送手段（１０４）と、 印刷実行時に、印刷ページ毎に、印刷を実行すべき１つ
    以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記オー
    バレイ設定手段（１０２）で設定されたオーバレイ位置
    情報を、前記プリンタ装置（１０６）に指定する印刷オ
    ーバレイ指定手段（１０５）と、 を有し、 前記プリンタ装置（１０６）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応する前記オーバ
    レイ転送手段（１０４）から転送されたオーバレイデー
    タ及びオーバレイ位置情報を記憶するオーバレイ記憶手
    段（１０７）と、 前記印刷ページ毎に、前記印刷オーバレイ指定手段（１
    ０５）から指定された１つ以上のオーバレイのそれぞれ
    に対応して、前記オーバレイ記憶手段（１０７）に記憶
    されたオーバレイデータを、前記印刷オーバレイ指定手
    段（１０５）から指定されたオーバレイ位置情報に従っ
    て展開し、該展開されたデータ及び前記一般印刷データ
    を展開して得られるデータに基づいて印刷を実行する印
    刷処理手段（１０８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷システ
    ム。
  6. 【請求項６】オーバレイデータと該オーバレイデータ以
    外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷す
    る印刷システムにおいて、 ホスト装置（１０１）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報と、該オーバレ
    イの縮尺を示すオーバレイ縮尺情報とを設定するオーバ
    レイ設定手段（１０２）と、 該オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された１
    つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイデ
    ータ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮尺情報
    を、プリンタ装置（１０６）に転送するオーバレイ転送
    手段（１０４）と、 印刷実行時に、印刷ページ毎に、印刷を実行すべき１つ
    以上のオーバレイと、 該オーバレイに対応する前記オー
    バレイ設定手段（１０２）で設定されたオーバレイ位置
    情報及びオーバレイ縮尺情報を、前記プリンタ装置（１
    ０６）に指定する印刷オーバレイ指定手段（１０５）
    と、 を有し、 前記プリンタ装置（１０６）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応する前記オーバ
    レイ転送手段（１０４）から転送されたオーバレイデー
    タ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮尺情報を記
    憶するオーバレイ記憶手段（１０７）と、 前記印刷ページ毎に、前記印刷オーバレイ指定手段（１
    ０５）から指定された１つ以上のオーバレイのそれぞれ
    に対応して、前記オーバレイ記憶手段（１０７）に記憶
    されたオーバレイデータを、前記印刷オーバレイ指定手
    段（１０５）から指定されたオーバレイ位置情報及びオ
    ーバレイ縮尺情報に従って展開し、該展開されたデータ
    及び前記一般印刷データを展開して得られるデータに基
    づいて印刷を実行する印刷処理手段（１０８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷システ
    ム。
  7. 【請求項７】請求項１に記載の複数オーバレイ印刷装置
    に接続され、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報とを設定するオ
    ーバレイ設定手段（１０２）と、 印刷ページが複数のコマに分割される場合の形式が設定
    された場合に、該設定内容に従って、前記オーバレイ設
    定手段（１０２）で設定された１つ以上のオーバレイの
    それぞれに対応するオーバレイ位置情報を変換する複数
    コマ処理手段（１０３）と、 前記オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイ
    データ及び該オーバレイに対応する前記複数コマ処理手
    段（１０３）で変換されたオーバレイ位置情報を、前記
    複数オーバレイ印刷装置に転送するオーバレイ転送手段
    （１０４）と、 印刷実行時に、前記印刷ページ毎に、印刷を実行すべき
    １つ以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記
    複数コマ処理手段（１０３）で変換されたオー バレイ位
    置情報を、前記複数オーバレイ印刷装置に指定する印刷
    オーバレイ指定手段（１０５）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ出力装置。
  8. 【請求項８】請求項２に記載の複数オーバレイ印刷装置
    に接続され、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報と、該オーバレ
    イの縮尺を示すオーバレイ縮尺情報とを設定するオーバ
    レイ設定手段（１０２）と、 印刷ページが複数コマに分割される場合の形式が設定さ
    れた場合に、該設定内容に従って、前記オーバレイ設定
    手段（１０２）で設定された１つ以上のオーバレイのそ
    れぞれに対応するオーバレイ位置情報及びオーバレイ縮
    尺情報を変換する複数コマ処理手段（１０３）と、 前記オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイ
    データ、並びに、該オーバレイに対応する前記複数コマ
    処理手段（１０３）で変換されたオーバレイ位置情報及
    びオーバレイ縮尺情報を、前記複数オーバレイ印刷装置
    に転送するオーバレイ転送手段（１０４）と、 印刷実行時に、前記印刷ページ毎に、印刷を実行すべき
    １つ以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記
    複数コマ処理手段（１０３）で変換されたオーバレイ位
    置情報及びオーバレイ縮尺情報を、前記複数オーバレイ
    印刷装置に指定する印刷オーバレイ指定手段（１０５）
    と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ出力装置。
  9. 【請求項９】オーバレイデータと該オーバレイデータ以
    外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷す
    る印刷システムいおいて、 ホスト装置（１０１）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報とを設定するオ
    ーバレイ設定手段（１０２）と、 印刷ページが複数のコマに分割される場合の形式が設定
    された場合に、該設定 内容に従って、前記オーバレイ設
    定手段（１０２）で設定された１つ以上のオーバレイの
    それぞれに対応するオーバレイ位置情報を変換する複数
    コマ処理手段（１０３）と、 前記オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイ
    データ及び該オーバレイに対応する前記複数コマ処理手
    段（１０３）で変換されたオーバレイ位置情報を、プリ
    ンタ装置（１０６）に転送するオーバレイ転送手段（１
    ０４）と、 印刷実行時に、前記印刷ページ毎に、印刷を実行すべき
    １つ以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記
    複数コマ処理手段（１０３）で変換されたオーバレイ位
    置情報を、前記プリンタ装置（１０６）に指定する印刷
    オーバレイ指定手段（１０５）と、 を有し、 前記プリンタ装置（１０６）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応する前記オーバ
    レイ転送手段（１０４）から転送されたオーバレイデー
    タ及びオーバレイ位置情報を記憶するオーバレイ記憶手
    段（１０７）と、 前記印刷ページ毎に、前記印刷オーバレイ指定手段（１
    ０５）から指定された１つ以上のオーバレイのそれぞれ
    に対応して、前記オーバレイ記憶手段（１０７）に記憶
    されたオーバレイデータを、前記印刷オーバレイ指定手
    段（１０５）から指定されたオーバレイ位置情報に従っ
    て展開し、該展開されたデータ及び前記一般印刷データ
    を展開して得られるデータに基づいて印刷を実行する印
    刷処理手段（１０８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷システ
    ム。
  10. 【請求項１０】オーバレイデータと該オーバレイデータ
    以外の印刷データである一般印刷データとを重ねて印刷
    する印刷システムにおいて、 ホスト装置（１０１）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応して、該オーバ
    レイの印刷要素を示すオーバレイデータと、該オーバレ
    イの印刷位置を示すオーバレイ位置情報と、該オーバレ
    イの縮尺を示すオーバレイ縮尺情報とを設定するオーバ
    レイ設定手段（ １０２）と、 印刷ページが複数のコマに分割される場合の形式が設定
    された場合に、該設定内容に従って、前記オーバレイ設
    定手段（１０２）で設定された１つ以上のオーバレイの
    それぞれに対応するオーバレイ位置情報及びオーバレイ
    縮尺情報を変換する複数コマ処理手段（１０３）と、 前記オーバレイ設定手段（１０２）によって設定された
    １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応するオーバレイ
    データ、並びに、該オーバレイに対応する前記複数コマ
    処理手段（１０３）で変換されたオーバレイ位置情報及
    びオーバレイ縮尺情報を、プリンタ装置（１０６）に転
    送するオーバレイ転送手段（１０４）と、 印刷実行時に、前記印刷ページ毎に、印刷を実行すべき
    １つ以上のオーバレイと、該オーバレイに対応する前記
    複数コマ処理手段（１０３）で変換されたオーバレイ位
    置情報及びオーバレイ縮尺情報を、前記プリンタ装置
    （１０６）に指定する印刷オーバレイ指定手段（１０
    ５）と、 を有し、 前記プリンタ装置（１０６）内に、 １つ以上のオーバレイのそれぞれに対応する前記オーバ
    レイ転送手段（１０４）から転送されたオーバレイデー
    タ、オーバレイ位置情報、及びオーバレイ縮尺情報を記
    憶するオーバレイ記憶手段（１０７）と、 前記印刷ページ毎に、前記印刷オーバレイ指定手段（１
    ０５）から指定された１つ以上のオーバレイのそれぞれ
    に対応して、前記オーバレイ記憶手段（１０７）に記憶
    されたオーバレイデータを、前記印刷オーバレイ指定手
    段（１０５）から指定されたオーバレイ位置情報及びオ
    ーバレイ縮尺情報に従って展開し、該展開されたデータ
    及び前記一般印刷データを展開して得られるデータに基
    づいて印刷を実行する印刷処理手段（１０８）と、 を有することを特徴とする複数オーバレイ印刷システ
    ム。
  11. 【請求項１１】前記オーバレイデータは、該オーバレイ
    データに対応するオーバレイの印刷要素である直線要素
    の端点の座標を示すベクトルデータである、ことを特徴
    とする請求項１〜１０のいずれか１つに記載の複数オー
    バレイ印刷 装置、複数オーバレイ出力装置、又は複数オ
    ーバレイ印刷システム。
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