JP2018194316A - 微粒子センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に被測定ガスに含まれる微粒子が付着することを低減することができる微粒子センサを提供する。【解決手段】第1介在部材48のうち外側金具10と接触する環状の第1面48b、第1介在部材48のうち絶縁スペーサ47と接触する環状の第2面48c、第2介在部材49のうち内側金具30と接触する環状の第3面49c、第2介在部材49のうち絶縁スペーサ47と接触する環状の第4面49b、外側金具10のうち第1介在部材48と接触する環状の第5面11g、及び、内側金具30のうち第2介在部材49と接触する環状の第6面51gのうちの少なくともいずれかの面に、エアARの一部をセンサ内エア流路FCから被測定ガス進入空間ISへ流出させる凹部48h,49hを形成している。【選択図】図18

Description

本発明は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子センサに関する。
ガス中の微粒子量を計測したい場合がある。例えば、内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、フィルタ下流の排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子センサが求められている。
このような微粒子センサとして、特許文献1には、軸線方向に延びる形態をなすセンサ本体部を有し、センサ本体部のうち軸線方向の先端側の部位を通気管(排気管)の内部に配置して、接地電位とされた通気管の内部を流通する被測定ガス(排気ガス)中の微粒子の量を検知する微粒子センサが開示されている。
特開2016−38248号公報
特許文献1の微粒子センサは、センサ本体部の外部から内部にエアを取り入れるためのエア取入部を有する。さらに、この微粒子センサ(センサ本体部)は、通気管に装着されて接地電位とされる金属製で筒状の外側金具と、接地電位とは異なる基準電位とされ、外側金具によって径方向周囲を囲まれた金属製の内側金具と、内側金具と外側金具との間に配置されて両者を電気的に絶縁する筒状の絶縁スペーサとを備える。さらに、この微粒子センサは、センサ本体部の軸線方向の先端側で、外側金具の内周面と内側金具の外周面との間に、被測定ガス(排気ガス)が進入する被測定ガス進入空間を有している。また、センサ本体部は、エア取入部を通じてセンサ本体部の内部に導入されたエアが、センサ本体部の内部を軸線方向の後端側から先端側に流れてゆく、センサ内エア流路を有している。
また、この微粒子センサは、軸線方向に延びる放電電極体と、放電電極体の対極となる放電対極部(ノズル部材)であって、放電電極体の先端部が配置される放電空間を有し、この放電空間内において放電電極体の先端部との間で気中放電を発生させる放電対極部と、この放電対極部よりも軸線方向の先端側に位置し、気中放電により生じたイオンと被測定ガスとが導入されて混合される混合空間を構成する部位とを備える。なお、放電対極部は、放電空間と混合空間とを連通する連通孔(オリフィス孔)であって、前記エアが当該連通孔を通じて放電空間から混合空間へ流通する(噴出する)連通孔を有している。
この微粒子センサ(センサ本体部)では、エア取入部を通じてセンサ本体部の内部に導入されたエアが、センサ本体部の内部を軸線方向の後端側から先端側に流れてゆくことで、放電空間内に導入された後、当該エアが連通孔を通じて放電空間から混合空間へ噴出されることによって、放電空間内で生じたイオンが当該エアと共に混合空間内に導入される。さらには、当該エアが放電空間から混合空間へ噴出されると、混合空間内の気圧が低下するため、通気管(排気管)内の被測定ガスが、内側金具(混合空間を構成する部位)に形成されているガス導入口を通じて、混合空間内に導入される。このとき、混合空間内には、被測定ガス中の微粒子(ススなど)も導入され、この微粒子に、気中放電により生じたイオンが付着することで、帯電した帯電微粒子が生成される。そして、この微粒子センサでは、基準電位と接地電位との間に帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、被測定ガス中の微粒子の量を検知する。
ところで、内側金具の外周面を外側金具の内周面が包囲することによって形成されている被測定ガス進入空間内には、被測定ガス(排気ガス)に含まれる微粒子(ススなど)も進入する。このため、被測定ガス進入空間内のうち被測定ガスが滞留し易い箇所では、ススなどの微粒子が、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着し、堆積してゆくことがあった。これにより、被測定ガス進入空間において、基準電位とされる内側金具と接地電位とされる外側金具との間の絶縁性が低下し(例えば、堆積したススなどの微粒子を通じた微短絡が生じ)、被測定ガス(排気ガス)に含まれる微粒子の量を適切に検知することができなくなる虞があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に被測定ガスに含まれる微粒子が付着することを低減することができる微粒子センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、軸線方向に延びる形態のセンサ本体部を有し、前記センサ本体部のうち前記軸線方向の先端側の部位を通気管の内部に配置して、接地電位とされた前記通気管の内部を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子センサであって、前記微粒子センサは、前記センサ本体部の外部から内部にエアを取り入れるためのエア取入部を有し、前記センサ本体部は、金属からなり、前記通気管に装着されて前記接地電位とされる筒状の外側金具と、金属からなり、前記接地電位とは異なる基準電位とされ、前記外側金具によって径方向周囲を囲まれた内側金具と、絶縁性セラミックからなり、前記内側金具と前記外側金具との間に配置されて両者を電気的に絶縁する筒状の絶縁スペーサと、金属からなり、前記外側金具と前記絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する環状の第1介在部材と、金属からなり、前記内側金具と前記絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する環状の第2介在部材と、を備え、前記微粒子センサは、前記センサ本体部の前記軸線方向の先端側で、前記外側金具の内周面と前記内側金具の外周面との間に、前記被測定ガスが進入する被測定ガス進入空間を有し、前記センサ本体部は、前記エア取入部を通じて前記センサ本体部の内部に導入された前記エアが、前記センサ本体部の内部を前記軸線方向の後端側から先端側に流れてゆく、センサ内エア流路を有し、前記第1介在部材及び前記第2介在部材は、前記センサ内エア流路と前記被測定ガス進入空間との境界部に配置されており、前記絶縁スペーサのうち前記第1介在部材と接触する面、及び、前記絶縁スペーサのうち前記第2介在部材と接触する面には、前記エアの一部を前記センサ内エア流路から前記被測定ガス進入空間へ流出させる凹部を形成することなく、前記第1介在部材のうち前記外側金具と接触する環状の第1面、前記第1介在部材のうち前記絶縁スペーサと接触する環状の第2面、前記第2介在部材のうち前記内側金具と接触する環状の第3面、前記第2介在部材のうち前記絶縁スペーサと接触する環状の第4面、前記外側金具のうち前記第1介在部材と接触する環状の第5面、及び、前記内側金具のうち前記第2介在部材と接触する環状の第6面のうちの少なくともいずれかの面に、前記エアの一部を前記センサ内エア流路から前記被測定ガス進入空間へ流出させる前記凹部を形成している微粒子センサである。
上述の微粒子センサは、センサ本体部の外部から内部にエアを取り入れるためのエア取入部を有している。さらに、センサ本体部は、通気管に装着されて接地電位とされる金属製で筒状の外側金具と、接地電位とは異なる基準電位とされ、外側金具によって径方向周囲を囲まれた金属製の内側金具と、内側金具と外側金具との間に配置されて両者を電気的に絶縁する筒状の絶縁スペーサとを備えている。
さらに、上述の微粒子センサでは、センサ本体部の軸線方向の先端側で、外側金具の内周面と内側金具の外周面との間に、被測定ガスが進入する被測定ガス進入空間を有している。換言すれば、この微粒子センサは、センサ本体部の軸線方向の先端側において、内側金具の外周面を外側金具の内周面が包囲することによって形成された(外側金具の内周面と内側金具の外周面とによって囲まれた)被測定ガス進入空間を有している。さらに、センサ本体部は、エア取入部を通じてセンサ本体部の内部に導入されたエアが、センサ本体部の内部を軸線方向の後端側から先端側に流れてゆく、センサ内エア流路を有している。
さらに、上述の微粒子センサは、外側金具と絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する金属製で環状の第1介在部材と、内側金具と絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する金属製で環状の第2介在部材とを備えている。この第1介在部材及び第2介在部材は、センサ内エア流路と被測定ガス進入空間との境界部に配置されている。
そして、上述の微粒子センサでは、第1介在部材のうち外側金具と接触する(対向する)環状の第1面、第1介在部材のうち絶縁スペーサと接触する(対向する)環状の第2面、第2介在部材のうち内側金具と接触する(対向する)環状の第3面、第2介在部材のうち絶縁スペーサと接触する(対向する)環状の第4面、外側金具のうち第1介在部材と接触する(対向する)環状の第5面、及び、内側金具のうち第2介在部材と接触する(対向する)環状の第6面のうちの少なくともいずれかの面に、センサ内エア流路を流通するエアの一部をセンサ内エア流路から被測定ガス進入空間へ流出させる(放出する)凹部を形成している。
これにより、この凹部を通じて(詳細には、凹部を構成する面と当該凹部が形成されている面に接触する面とによって囲まれた空間を通じて)、エアを、センサ内エア流路から被測定ガス進入空間内へ流出させる(放出する)ことができる。これにより、被測定ガス進入空間内においてエアの流れを形成することができるので、被測定ガス進入空間内において被測定ガスが滞留するのを防止できる。これにより、被測定ガス(例えば、排気ガス)に含まれる微粒子(例えば、ススなど)が、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着することを低減することができる。例えば、内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着しようとする微粒子を、エアで吹き飛ばすことができる。従って、上述の微粒子センサでは、被測定ガス進入空間において、基準電位とされる内側金具と接地電位とされる外側金具との間の絶縁性が低下し難くなり、被測定ガスに含まれる微粒子の量を適切に検知することが可能となる。
ところで、上述の微粒子センサでは、前記凹部を、絶縁スペーサのうち第1介在部材と接触する(対向する)面、及び、絶縁スペーサのうち第2介在部材と接触する(対向する)面には形成していない。絶縁性セラミックからなる絶縁スペーサの表面に凹部を形成するよりも、金属製の第1介在部材等の表面に凹部を形成するほうが、形成容易で安価となるからである。
また、上述の微粒子センサとしては、例えば、以下のような構成を有するものが挙げられる。具体的には、センサ本体部が、軸線方向に延びる放電電極体と、放電電極体の対極となる放電対極部であって、放電電極体の先端部が配置される放電空間を有し、この放電空間内において放電電極体の先端部との間で気中放電を発生させる放電対極部(内側金具の一部)と、この放電対極部よりも軸線方向の先端側に位置し、気中放電により生じたイオンと被測定ガスとが導入されて混合される混合空間を構成する部位(内側金具の一部)とを備える。なお、放電対極部は、放電空間と混合空間とを連通する連通孔(例えば、オリフィス孔)であって、前記エアが当該連通孔を通じて放電空間から混合空間へ流通する(噴出する)連通孔を有する。また、混合空間を構成する部位には、通気管内を流通する被測定ガスを混合空間内に導入可能とするガス導入口が形成されている。
さらには、この例の微粒子センサは、センサ内エア流路として、エア取入部を通じてセンサ本体部の内部に導入されたエアが、センサ本体部の内部を軸線方向の後端側から先端側に流れてゆくことで、放電空間内に導入され、その後、当該エアが連通孔を通じて放電空間から混合空間へ流出する(噴出する)ことによって、放電空間内で生じたイオンが当該エアと共に混合空間内に導入される、センサ内エア流路を有する。なお、エア取入部を通じてセンサ本体部の内部に導入されたエアの一部は、前述のように、前記凹部を通じて、センサ内エア流路から被測定ガス進入空間内へ流出する(放出される)。
さらに、前記の微粒子センサであって、前記凹部は、前記第1介在部材の前記第1面及び前記第2面、並びに、前記第2介在部材の前記第3面及び前記第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成された複数の溝部であって、前記センサ内エア流路側から前記被測定ガス進入空間側へ延びる複数の溝部である微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、凹部として、第1介在部材の第1面及び第2面、並びに、第2介在部材の第3面及び第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成された複数の溝部を有している。この溝部は、センサ内エア流路側から被測定ガス進入空間側へ延びる形態を有している。凹部として溝部を形成することは容易であり、さらに、外側金具または内側金具よりも、第1介在部材または第2介在部材に溝部を形成したほうが、形成容易で安価となる。
さらに、前記の微粒子センサであって、各々の前記溝部は、前記センサ内エア流路側に位置し、前記センサ内エア流路から前記エアを導入する、複数のエア導入部と、前記被測定ガス進入空間側に位置し、前記エア導入部から導入された前記エアを前記被測定ガス進入空間へ放出する、1つのエア放出部と、前記複数のエア導入部と前記1つのエア放出部とを連結する連結部と、を有する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、各々の溝部が、センサ内エア流路側に位置する(センサ内エア流路に隣接する)複数のエア導入部と、被測定ガス進入空間側に位置する(被測定ガス進入空間に隣接する)1つのエア放出部とを有する。このように、1つの溝部において、エア導入部を複数設けることで、仮に、このうちの1つのエア導入部が異物等により塞がってしまった場合でも、他のエア導入部を通じてエアを当該溝部内に導入させることができ、当該溝部のエア放出部から被測定ガス進入空間へエアを放出することができる。このため、上述の微粒子センサでは、長期間にわたって安定して、溝部を通じて、センサ内エア流路を流通するエアの一部を被測定ガス進入空間へ流出させる(放出する)ことができる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記第1介在部材は、平板環状をなし、前記第1面を前記軸線方向の先端側に向けると共に前記第2面を前記軸線方向の後端側に向けて、前記外側金具と前記絶縁スペーサとの間に介在し、前記第2介在部材は、平板環状をなし、前記第3面を前記軸線方向の後端側に向けると共に前記第4面を前記軸線方向の先端側に向けて、前記内側金具と前記絶縁スペーサとの間に介在し、前記第1面、前記第2面、前記第3面、及び、前記第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成されている前記溝部は、当該溝部が形成されている面の外周から内周にわたって延びる形態を有する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、平板環状をなす第1介在部材について、軸線方向の先端側を向く第1面を、外側金具の第5面(軸線方向の後端側を向く面である)に接触させると共に、軸線方向の後端側を向く第2面を、絶縁スペーサのうち軸線方向の先端側を向く面に接触させて、外側金具と絶縁スペーサとの間に介在させている。このようにすることで、第1介在部材を、外側金具と絶縁スペーサとの間に安定して介在させることができる。
また、平板環状をなす第2介在部材について、軸線方向の後端側を向く第3面を、内側金具の第6面(軸線方向の先端側を向く面である)に接触させると共に、軸線方向の先端側を向く第4面を、絶縁スペーサのうち軸線方向の後端側を向く面に接触させて、内側金具と絶縁スペーサとの間に介在させている。このようにすることで、第2介在部材を、内側金具と絶縁スペーサとの間に安定して介在させることができる。
さらに、第1介在部材の第1面及び第2面、並びに、第2介在部材の第3面及び第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成されている溝部は、当該溝部が形成されている面の外周から内周にわたって延びる形態を有する。このような形態の溝部を設けることで、適切に、当該溝部を通じて、センサ内エア流路を流通するエアの一部を被測定ガス進入空間へ流出させる(放出する)ことができる。
さらに、前記の微粒子センサであって、前記溝部のうち、少なくとも、前記被測定ガス進入空間側に位置して前記エアを前記被測定ガス進入空間へ放出するエア放出部は、前記第1介在部材及び前記第2介在部材の径方向に対して交差する方向に延びる形状を有する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、第1介在部材の第1面または第2面に溝部が形成されている場合、当該溝部のエア放出部が、第1介在部材の径方向に対して交差する方向に延びる形状を有している。また、第2介在部材の第3面または第4面に溝部が形成されている場合、当該溝部のエア放出部が、第2介在部材の径方向に対して交差する方向に延びる形状を有している。従って、溝部のエア放出部から放出されるエアが、筒状をなす被測定ガス進入空間の径方向に対して交差する方向に放出されることになる。これにより、溝部のエア放出部から放出されたエアを、被測定ガス進入空間内を旋回するように流す(例えば、軸線方向の後端側から先端側に向かって螺旋状に流す)ことができる。このようなエアの流れを被測定ガス進入空間内に形成することで、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に、被測定ガスに含まれる微粒子が付着し難くなる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、気中放電で発生させたイオンを、前記被測定ガス中に含まれる前記微粒子に付着させることによって、帯電した帯電微粒子を生成し、前記基準電位と前記接地電位との間に前記帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、気中放電を発生させることでイオンを生成し、このイオンを被測定ガス中に含まれる微粒子に付着させることによって、帯電した帯電微粒子を生成する。より具体的には、例えば、前述したように、放電空間内において、放電電極体の先端部と放電対極部との間で気中放電を発生させ、その後、混合空間内において、当該気中放電により生じたイオンを被測定ガスに含まれる微粒子に付着させることで、帯電した帯電微粒子を生成する。そして、この帯電微粒子の量に応じて基準電位と接地電位との間に流れる信号電流を用いて、被測定ガス中の微粒子の量を検知する。
このような微粒子センサでは、被測定ガスに含まれるススなどの微粒子が、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着して堆積してゆくことで、基準電位とされる内側金具と接地電位とされる外側金具との間の絶縁性が低下する(例えば、堆積したススなどの微粒子を通じた微短絡が生じる)と、被測定ガスに含まれる微粒子の量を適切に検知することができなくなる虞がある。
これに対し、上述の微粒子センサでは、前述のように、被測定ガス進入空間内においてエアの流れを形成することで、被測定ガスに含まれる微粒子が被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着することを低減することができる。従って、上述の微粒子センサでは、被測定ガス進入空間において、内側金具と外側金具との間の絶縁性が低下し難くなり、被測定ガスに含まれる微粒子の量を、長期間にわたって適切に検知することが可能となる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記通気管は、内燃機関の排気管であり、前記被測定ガスは、排気ガスである微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、排気管の内部を流通する排気ガス中の微粒子(ススなど)の量を検知する微粒子センサである。従って、被測定ガス進入空間内には、ススなどの微粒子を含む排気ガスが進入することになる。このような微粒子センサでは、排気ガスに含まれるススなどの微粒子が、被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着して堆積してゆくと、基準電位とされる内側金具と接地電位とされる外側金具との間の絶縁性が低下し易い。
これに対し、上述の微粒子センサでは、前述のように、被測定ガス進入空間内においてエアの流れを形成することで、排気ガスに含まれる微粒子が被測定ガス進入空間を形成する内側金具の外周面及び外側金具の内周面に付着することを低減することができる。従って、上述の微粒子センサでは、被測定ガス進入空間において、内側金具と外側金具との間の絶縁性が低下し難くなり、排気ガスに含まれる微粒子の量を、長期間にわたって適切に検知することが可能となる。
実施形態にかかる微粒子センサを車両のエンジンの排気管に装着した状態を示す概略図である。 実施形態にかかる微粒子センサの斜視図である。 同微粒子センサの縦断面図である。 同微粒子センサの他の縦断面図であり、図3とは直交する方向の縦断面図である。 同微粒子センサを排気管に取り付けた状態の縦断面図である。 同微粒子センサの分解斜視図である。 第1ケーブル及び第2ケーブルの横断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの概略構成を示す図である。 微粒子センサにおける微粒子の取り入れ、帯電、排出の様子を模式的に示す図である。 実施形態にかかる第1介在部材の側面図である。 同第1介在部材の上面図(後端側の平面図)である。 同第1介在部材の下面図(先端側の平面図)である。 図10のD部拡大図である。 実施形態にかかる第2介在部材の側面図である。 同第2介在部材の上面図(後端側の平面図)である。 同第2介在部材の下面図(先端側の平面図)である。 図14のE部拡大図である。 図4のB部拡大図である。 変形形態にかかる第1介在部材及び第2介在部材の下面図(先端側の平面図)である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施形態にかかる微粒子センサ1を、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着した状態を示す概略図である。図2は、微粒子センサ1の斜視図である。図3は、微粒子センサ1の縦断面図である。図4は、微粒子センサ1の他の縦断面図であり、図3とは直交する方向の縦断面図である。図5は、センサ本体部5を排気管EPに取り付けた状態の縦断面図である。図6は、微粒子センサ1の分解斜視図である。また、図18は、図4のB部拡大図であり、エアARの流れを示す図である。
なお、微粒子センサ1の軸線方向GH(軸線AXに沿う方向、図3〜図5において上下方向)のうち、排気管EP(通気管)に装着される側(図3〜図5において下方)を先端側GS、排気管EPの外部に配置される側(図3〜図5において上方)を後端側GKとする。
まず、本実施形態の微粒子検知システム200について説明する。微粒子検知システム200は、図1に示すように、微粒子センサ1と、この微粒子センサ1を駆動する回路部201とを備える。
微粒子センサ1は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。詳細には、微粒子センサ1のセンサ本体部5が、排気管EPに固定され、センサ本体部5の先端側GSの部位が、排気管EP内に配置されて(図5参照)排気ガスEGに晒される。
回路部201は、排気管EPの外部で、第1ケーブル90及び第2ケーブル100を通じて、微粒子センサ1のセンサ本体部5に接続されている。この回路部201は、微粒子センサ1を駆動するとともに、後述する信号電流を検知する回路を有している。
ここで、本実施形態の微粒子センサ1について詳細に説明する。微粒子センサ1は、センサ本体部5と、このセンサ本体部5と回路部201との間を電気的に接続するケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)と、センサ本体部5から延出するエアチューブ40とを備える(図2及び図3参照)。このうち、センサ本体部5は、軸線方向GHに延びる形態をなし、センサ本体先端部6と、この後端側GKに位置するセンサ本体後端部7とを有する。センサ本体先端部6は、接地電位PVEとされた金属製の排気管EPの管取付部EPTに装着され、センサ本体後端部7が排気管EPの外部に配置される(図5及び図8参照)。
また、センサ本体部5から延出するエアチューブ40は、外部の圧送ポンプ330に接続される(図8参照)。また、センサ本体部5から延出する第1ケーブル90及び第2ケーブル100は、外部の回路部201に接続される(図8参照)。
センサ本体部5は、外側金具10、内側金具30、放電電極体70、及び補助電極体80を有する(図3参照)。このうち、外側金具10は、金属からなり、軸線方向GHに延びる円筒状であり、内側金具30とは離間して絶縁された状態で、内側金具30の径方向周囲を囲む。この外側金具10は、接地電位PVEとされた排気管EPの管取付部EPTに装着されて、接地電位PVEとされる(図5及び図8参照)。外側金具10は、第1外側金具11と、この第1外側金具11の後端側GKに溶接された第2外側金具15とによって構成される。
第1外側金具11は、図6に示すように、円筒状でステンレス製の部材である。この第1外側金具11は、円筒状の第1本体部11aと、第1本体部11aの先端側GSに位置して径方向外側に膨出する環状の金具取付部11cと、金具取付部11cから径方向内側に膨出する円環状の外側保持部11b(図4参照)と、この外側保持部11bから先端側GSに延びる円筒状の先端部11dとを有する。なお、金具取付部11cは、その先端側GSに位置する円環状のセンサ座面部11fを有している(図3及び図4参照)。また、先端部11dには、先端側GSに開口する平面視U字状の切り欠きからなるガス導入窓11hが形成されている(図3〜図6参照)。
また、微粒子センサ1は、センサ本体部5の軸線方向GHの先端側GSで、外側金具10(第1外側金具11)の内周面11kと内側金具30の外周面30kとの間に(外側金具10の内周面11kと内側金具30の外周面30kとによって囲まれた)、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)が進入する、略円筒形状の被測定ガス進入空間ISを有している(図4、図5参照)。換言すれば、微粒子センサ1は、センサ本体部5の軸線方向GHの先端側GSにおいて、内側金具30の外周面30kを外側金具10(第1外側金具11)の内周面11kが包囲することによって形成された(外側金具10の内周面11kと内側金具30の外周面30kとによって囲まれた)被測定ガス進入空間ISを有している。なお、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)は、例えば、第1外側金具11のガス導入窓11hを通じて、この被測定ガス進入空間IS内に進入する。
なお、微粒子センサ1のセンサ本体部5のうち、第1外側金具11の金具取付部11cから先端側GSの部分(金具取付部11cを含む先端側GSの部分)が、前述のセンサ本体先端部6であり、第1外側金具11の第1本体部11aから後端側GKの部分(第1本体部11aを含む後端側GKの部分)が、前述のセンサ本体後端部7である。
第1本体部11aの径方向周囲には、後述する締結部材60が、第1外側金具11に対し回転自在に配置されている。また、外側保持部11bは、後述する内側金具30(ホルダ50)の内側保持部51fとの間に、円筒状でアルミナ製の絶縁スペーサ47を保持する部位であり、円環状の第1介在部材48を介して、絶縁スペーサ47に先端側GSから全周にわたり係合している。
絶縁スペーサ47は、絶縁性セラミックからなり、内側金具30(詳細には、ホルダ50のうち円環状の内側保持部51f)と外側金具10(詳細には、第1外側金具11のうち円環状の外側保持部11b)との間に配置されて、内側金具30と外側金具10とを電気的に絶縁している。なお、絶縁スペーサ47のうち、軸線方向GHの先端側GSを向く円環状の面(図3〜図6及び図18において下面)を先端面47b、軸線方向GHの後端側GKを向く円環状の面(図3〜図6及び図18において上面)を後端面47cとする。
また、第1介在部材48は、金属製(具体的には、ステンレス製)で、図10〜図12に示すように、平板円環状をなしている。この第1介在部材48は、円環状の第1面48b(図10及び図18において下面)と、その反対側を向く円環状の第2面48c(図10及び図18において上面)とを有する。第1介在部材48は、第1面48bを軸線方向GHの先端側GSに向けると共に第2面48cを軸線方向GHの後端側GKに向けて、外側金具10(詳細には、第1外側金具11の外側保持部11b)と絶縁スペーサ47(詳細には、絶縁スペーサ47の先端面47b)とに接触しつつ両者の間に介在している(軸線方向GHに挟まれている、図3〜図6及び図18参照)。このようにすることで、第1介在部材48を、外側金具10と絶縁スペーサ47との間に安定して介在させることができる。
なお、図10は、第1介在部材48の側面図である。図11は、第1介在部材48の上面図(後端側GKから見た平面図)である。図12は、第1介在部材48の下面図(先端側GSから見た平面図)である。また、外側金具10(第1外側金具11の外側保持部11b)のうち第1介在部材48の第1面48bと接触する(対向する)円環状の面を、第5面11gとする(図18参照)。
一方、金具取付部11cは、後述するように、締結部材60が係合して、排気管EPの管取付部EPTに取り付けられる部位である。また、センサ座面部11fは、後述するように、円環状で銅製のガスケット18を介して、管取付部EPTの管座面部EPZに対し間接に接する。
第2外側金具15は、図6に示すように、円筒状でステンレス製の部材であり、軸線方向GHに延びる第1貫通孔15b及び第2貫通孔15cを有する(図3参照)。この第2外側金具15の先端部は、第1外側金具11の第1本体部11a内に後端側GKから挿入され、全周にわたり溶接されている。第2外側金具15には、後端側GKに向けて突出する筒状のエア取入部15tが設けられている(図4及び図6参照)。このエア取入部15tは、センサ本体部5のうち軸線方向GHの後端側GKに位置し、センサ本体部5の外部から内部にエアARを取り入れるための部位である。
このエア取入部15tには、エアチューブ40が接続され、円筒状の取付リング16によって加締め固定されている。このエアチューブ40は、エア取入部15tから後端側GKに向けて延出し、エアチューブ40の他端部は、外部に設置された圧送ポンプ330に接続されている(図8参照)。これにより、圧送ポンプ330で生成された清浄なエア(圧縮空気)ARが、エアチューブ40を介して第2外側金具15内(センサ本体部5内)に供給される。
また、第2外側金具15の内部から後端側GKに向けて、2本のケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)が延出している。具体的には、図3に示すように、第2外側金具15の第1貫通孔15bの後端側GKには、第1Oリング23及び円筒状の第1リテーナ25が挿入されており、これらに第1ケーブル90が挿通された態様で、第1ケーブル90が第2外側金具15に保持されている。
第1リテーナ25は、軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の挿入部25cと、これよりも後端側GKに位置する円筒状の加締め接続部25bとを有する。このうち、挿入部25cは、第2外側金具15の第1貫通孔15b内に、後端側GKから挿入される部位である。また、加締め接続部25bは、第1接地電位配線97の先端部97bに接続する部位である。この加締め接続部25bは、自身の内部に第1接地電位配線97の先端部97bを挿入配置した状態で、径方向内側に加締められることで、第1接地電位配線97の先端部97bに圧接した状態で導通している。第1リテーナ25のうち、挿入部25cよりも後端側GKの部位(加締め接続部25bを含む部位)は、第2外側金具15の後端から第2外側金具15の外部に突出して配置されている。
さらに、第2外側金具15の第2貫通孔15cの後端側GKには、第2Oリング24及び円筒状の第2リテーナ26が挿入されており、これらに第2ケーブル100が挿通された態様で、第2ケーブル100が第2外側金具15に保持されている。
第2リテーナ26は、軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の挿入部26cと、これよりも後端側GKに位置する円筒状の加締め接続部26bとを有する。このうち、挿入部26cは、第2外側金具15の第2貫通孔15c内に、後端側GKから挿入される部位である。また、加締め接続部26bは、第2接地電位配線107の先端部107bに接続する部位である。この加締め接続部26bは、自身の内部に第2接地電位配線107の先端部107bを挿入配置した状態で、径方向内側に加締められることで、第2接地電位配線107の先端部107bに圧接した状態で導通している。第2リテーナ26のうち、挿入部26cよりも後端側GKの部位(加締め接続部26bを含む部位)は、第2外側金具15の後端から第2外側金具15の外部に突出して配置されている。
次に、第1ケーブル90及び第2ケーブル100について説明する。なお、図7は、第1ケーブル90及び第2ケーブル100の横断面図である。
第1ケーブル90は、トライアキシャルケーブルであり、図3及び図7に示すように、銅の芯線からなる放電電位配線91と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第1基準電位配線93と、放電電位配線91の径方向周囲を包囲し、放電電位配線91と第1基準電位配線93との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる第1絶縁体層92とを有している。さらに、第1ケーブル90は、第1基準電位配線93の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第1接地電位配線97と、第1基準電位配線93の径方向周囲を包囲し、第1基準電位配線93と第1接地電位配線97との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる絶縁性の第2絶縁体層95とを有する。
さらに、第1ケーブル90は、図7に示すように、第2絶縁体層95の径方向内側表面95bに密着して径方向内側表面95bを覆い、第1基準電位配線93に接触する第1半導電被覆層94と、第2絶縁体層95の径方向外側表面95cに密着して径方向外側表面95cを覆い、第1接地電位配線97に接触する第2半導電被覆層96とを有する。第1半導電被覆層94及び第2半導電被覆層96は、カーボン入りFEPからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第1ケーブル90は、第1接地電位配線97の径方向周囲を被覆する、FEPからなる絶縁性の外側絶縁被覆層98を有している。このように、第1ケーブル90は、第1基準電位配線93と第1接地電位配線97とによって放電電位配線91を二重に包囲すると共に、第1接地電位配線97で第1基準電位配線93を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第1ケーブル90のうち、放電電位配線91の先端部91bは、第1絶縁体層92の先端よりも第1ケーブル90の先端側(図3において上方)に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この放電電位配線91の先端部91bは、図3に示すように、第1接続端子77による加締め接続により、放電電極体70の第1延出部71の後端部(露出部)に接続されている。これにより、放電電位配線91が、放電電極体70に導通する。
なお、放電電位配線91の先端部91bと放電電極体70の第1延出部71の後端部(露出部)とが、第1接続端子77を通じて接続された部位を、放電電位接続部111とする(図3参照)。放電電位接続部111は、放電電位配線91の先端部91bと放電電極体70の第1延出部71の後端部(露出部)と第1接続端子77とにより構成される。
また、第1基準電位配線93の先端部93bは、第1半導電被覆層94の先端よりも第1ケーブル90の先端側に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第1基準電位配線93の先端部93bは、図3に示すように、内側金具30(基準電位部材)の内筒31に接続されている。これにより、第1基準電位配線93が、内側金具30(基準電位部材)に導通する。
また、第1接地電位配線97の先端部97bは、外側絶縁被覆層98の先端よりも第1ケーブル90の先端側に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第1接地電位配線97の先端部97bは、図3に示すように、第2外側金具15の第1貫通孔15b内に挿入された筒状の第1リテーナ25の加締め接続部25bが外嵌し、この第1リテーナ25を通じて第2外側金具15(接地電位部材)に接続されている。これにより、第1接地電位配線97が、外側金具10(接地電位部材)に導通する。
次に、第2ケーブル100について説明する。この第2ケーブル100も、トライアキシャルケーブルであり、図3及び図7に示すように、銅の芯線からなる補助電位配線101と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第2基準電位配線103と、補助電位配線101の径方向周囲を包囲し、補助電位配線101と第2基準電位配線103との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる第1絶縁体層102とを有している。さらに、第2ケーブル100は、第2基準電位配線103の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第2接地電位配線107と、第2基準電位配線103の径方向周囲を包囲し、第2基準電位配線103と第2接地電位配線107との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる絶縁性の第2絶縁体層105とを有する。
さらに、第2ケーブル100は、図7に示すように、第2絶縁体層105の径方向内側表面105bに密着して径方向内側表面105bを覆い、第2基準電位配線103に接触する第1半導電被覆層104と、第2絶縁体層105の径方向外側表面105cに密着して径方向外側表面105cを覆い、第2接地電位配線107に接触する第2半導電被覆層106とを有する。第1半導電被覆層104及び第2半導電被覆層106は、カーボン入りFEPからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第2ケーブル100は、第2接地電位配線107の径方向周囲を被覆する、FEPからなる絶縁性の外側絶縁被覆層108を有している。このように、第2ケーブル100は、第2基準電位配線103と第2接地電位配線107とによって補助電位配線101を二重に包囲すると共に、第2接地電位配線107で第2基準電位配線103を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第2ケーブル100のうち、補助電位配線101の先端部101bは、第1絶縁体層102の先端よりも第2ケーブル100の先端側(図3において上方)に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この補助電位配線101の先端部101bは、図3に示すように、第2接続端子87による加締め接続により、補助電極体80の第2延出部81の後端部(露出部)に接続されている。これにより、補助電位配線101が、補助電極体80に導通する。
なお、補助電位配線101の先端部101bと補助電極体80の第2延出部81の後端部(露出部)とが、第2接続端子87を通じて接続された部位を、補助電位接続部112とする(図3参照)。補助電位接続部112は、補助電位配線101の先端部101bと補助電極体80の第2延出部81の後端部と第2接続端子87とにより構成される。
また、第2基準電位配線103の先端部103bは、第1半導電被覆層104の先端よりも第2ケーブル100の先端側に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第2基準電位配線103の先端部103bは、図3に示すように、内側金具30(基準電位部材)の内筒31に接続されている。これにより、第2基準電位配線103が、内側金具30(基準電位部材)に導通する。
また、第2接地電位配線107の先端部107bは、外側絶縁被覆層108の先端よりも第2ケーブル100の先端側に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第2接地電位配線107の先端部107bは、図3に示すように、第2外側金具15の第2貫通孔15c内に挿入された筒状の第2リテーナ26の加締め接続部26bが外嵌し、この第2リテーナ26を通じて第2外側金具15(接地電位部材)に接続されている。これにより、第2接地電位配線107が、外側金具10(接地電位部材)に導通する。
次に、締結部材60について説明する。この締結部材60は、センサ本体後端部7の径方向周囲、具体的には、第1外側金具11の第1本体部11aの径方向周囲に、回転自在に配置されている。締結部材60は、雄ネジ部61と、この雄ネジ部61の後端側GKに位置する工具係合部63とからなる筒状の部材である(図3〜図6参照)。このうち雄ネジ部61は、外周に雄ネジが形成された円筒状の部位である。一方、工具係合部63は、外形が六角形状の筒状で、センサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに取り付ける際に工具を係合させる部位である。
図5に示すように、排気管EPの管取付部EPTは、円環状の管座面部EPZと、この管座面部EPZから排気管EPの径方向外側に延出し、内周に雌ネジが形成された円筒状の雌ネジ部EPYとを有する。微粒子センサ1のセンサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに装着するにあたり、締結部材60の雄ネジ部61を管取付部EPTの雌ネジ部EPYにねじ込むと、締結部材60の雄ネジ部61の先端が、センサ本体先端部6のうち第1外側金具11の金具取付部11cに係合して、第1外側金具11を含むセンサ本体部5が先端側GSに移動する。
そして、金具取付部11cのうち先端側GSに位置するセンサ座面部11fが、管取付部EPTの管座面部EPZに、ガスケット18を介して間接に接する。締結部材60の雄ネジ部61と管取付部EPTの管座面部EPZとの間に、金具取付部11cが挟持されて、管取付部EPTに第1外側金具11が保持され、管取付部EPTにセンサ本体部5が気密に固定される。なお、締結部材60は、センサ本体部5に対して回転自在に配置されているので、上述のセンサ本体部5の管取付部EPTへの装着は、センサ本体部5を回転させることなく、締結部材60のみを回転させることによって行うことができる。
次に、内側金具30について説明する。この内側金具30は、金属からなり、図3及び図4に示すように、軸線方向GHに延びる外形円柱状であり、前述のように、外側金具10の径方向内側に、外側金具10とは離間し絶縁された状態で配置されている。内側金具30は、第1ケーブル90の第1基準電位配線93及び第2ケーブル100の第2基準電位配線103を通じて、外部の回路部201に接続され、接地電位PVEとは異なる基準電位PV1とされる。この内側金具30は、後端側GKから先端側GSへ順に並ぶ、内筒31と、ホルダ50と、ノズル部材35と、混合排出部材37と、蓋部材39とによって構成されている(図3、図4、図6参照)。
ホルダ50は、ステンレス製で円柱状をなしている。このホルダ50は、その後端側GKの部位が内筒31の先端部内に嵌め込まれた態様で固定されている(図4参照)。ホルダ50は、ホルダ50を軸線方向GHに貫通する孔であって放電電極体70が挿入される第1挿入孔52と、ホルダ50を軸線方向GHに貫通する孔であって補助電極体80が挿入される第2挿入孔53とを有する(図3参照)。
また、第1挿入孔52は、軸線方向GHの後端側GKに開口して接着剤59を収容する接着剤収容部(接着剤収容空間)を有する。この接着剤収容部の内部には、放電電極体70が挿入(挿通)された状態で、接着剤59が収容(充填)されている(図3参照)。これにより、放電電極体70がホルダ50に接着されるので、放電電極体70をホルダ50に固定することができる。
また、第2挿入孔53は、軸線方向GHの後端側GKに開口して接着剤59を収容する接着剤収容部(接着剤収容空間)を有する。この接着剤収容部の内部には、補助電極体80が挿入(挿通)された状態で、接着剤59が収容(充填)されている(図3参照)。これにより、補助電極体80がホルダ50に接着されるので、補助電極体80をホルダ50に固定することができる。
さらに、ホルダ50は、ホルダ50を軸線方向GHに貫通する通気孔57を有している(図4参照)。この通気孔57は、エア取入部15tを通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、当該通気孔57を通じて軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流通する通気孔である。
また、ホルダ50は、その外周面から径方向外側に膨出する円環状をなし、外側金具10の外側保持部11bとの間で絶縁スペーサ47を保持する内側保持部51fを有している(図4、図6参照)。この内側保持部51fは、円環状の第2介在部材49を介して絶縁スペーサ47に後端側GKから全周にわたり係合して、第1外側金具11の外側保持部11bとの間に絶縁スペーサ47を挟んで保持している(図3及び図4参照)。
第2介在部材49は、金属製(具体的には、ステンレス製)で、図14〜図16に示すように、平板円環状をなしている。この第2介在部材49は、円環状の第3面49c(図14及び図18において上面)と、その反対側を向く円環状の第4面49b(図14及び図18において下面)とを有する。第2介在部材49は、第3面49cを軸線方向GHの後端側GKに向けると共に第4面49bを軸線方向GHの先端側GSに向けて、内側金具30(詳細には、ホルダ50のうち円環状の内側保持部51f)と絶縁スペーサ47(詳細には、絶縁スペーサ47の後端面47c)とに接触しつつ両者の間に介在している(軸線方向GHに挟まれている)。このようにすることで、第2介在部材を49、内側金具30と絶縁スペーサ47との間に安定して介在させることができる。
なお、図14は、第2介在部材49の側面図である。図15は、第2介在部材49の上面図(後端側GKから見た平面図)である。図16は、第2介在部材49の下面図(先端側GSから見た平面図)である。また、内側金具30(ホルダ50の内側保持部51f)のうち第2介在部材49の第3面49cと接触する(対向する)円環状の面を、第6面51gとする(図18参照)。
ノズル部材35は、外形円柱状でステンレス製の部材であり、後端側GKからホルダ50の先端部が嵌め込まれて、これに固定されている。このノズル部材35は、ホルダ50よりも軸線方向GHの先端側GSに位置し、放電電極体70の対極となる放電対極部35dを有している。この放電対極部35dは、放電電極体70の先端部である針状先端部73が配置される放電空間DSを有し、この放電空間DS内において放電電極体70の針状先端部73との間で気中放電を発生させる(図3及び図9参照)。
詳細には、放電対極部35dは、ノズル部35aと、このノズル部35aよりも後端側GKに位置する後端側筒壁部35cとを有する。このうち、ノズル部35aは、軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに向かうにしたがって縮径するテーパ形状の内面を有し、その先端部には、放電空間DSと後述する円筒状混合領域MX1(混合空間)とを連通する連通孔35fが形成されている。連通孔35fは、放電空間DSから円筒状混合領域MX1(混合空間)へエアARを噴射させるためのオリフィス孔とされ、微小な内径の孔となっている(図3及び図9参照)。
さらに、ノズル部材35は、放電対極部35dよりも軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の先端側筒壁部35bを有する。この先端側筒壁部35bは、気中放電により生じたイオンCPと排気ガスEG(被測定ガス)とが導入されて混合される円筒状の混合空間(円筒状混合領域MX1という)を構成している。この円筒状混合領域MX1(混合空間)は、ノズル部35aの連通孔35fを通じて、放電空間DSと連通している(図3及び図9参照)。
また、この先端側筒壁部35bには、排気管EPの下流側に向けて開口し、この円筒状混合領域MX1に繋がる1つのガス導入口35hが設けられている(図3及び図4参照)。排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)は、第1外側金具11のガス導入窓11h及び先端側筒壁部35bのガス導入口35hを通じて、円筒状混合領域MX1(混合空間)内に導入される。
混合排出部材37は、外形円柱状でステンレス製の部材であり、後端側GKからノズル部材35の先端部内に嵌め込まれて、これに固定されている。この混合排出部材37は、後端側GKに位置する排出後端部37aと、この排出後端部37aの周縁から先端側GSに延出した円筒状の筒壁部37bとからなる。このうち、排出後端部37aには、径方向内側に膨出する捕集極37cが設けられており、この捕集極37cによって、スリット状の空間であるスリット状混合領域MX2が形成されている。このスリット状混合領域MX2は、前述の円筒状混合領域MX1と連通している(図4参照)。
一方、筒壁部37b内には、円柱状の空間であるガス排出路EXが形成されている。このガス排出路EXは、スリット状混合領域MX2と連通する。また、筒壁部37bには、排気管EPの下流側に向けて開口し、ガス排出路EXに繋がる1つのガス排出口37hが設けられている(図3及び図4参照)。
また、蓋部材39は、円板状でステンレス製の部材であり、混合排出部材37の先端側GSを閉塞している。
内筒31は、軸線方向GHに延びる円筒形状をなすステンレス製の筒状部材である(図3、図4、図6参照)。この内筒31は、半円筒状の第1部材32と半円筒状の第2部材34とからなり、第1部材32と第2部材34が組み合わされることで形成されている。第1部材32と第2部材34は、同一形状をなしている。具体的には、第1部材32と第2部材34は、内筒31を軸線方向GHに二等分した半筒状をなしている。
第1部材32は、半円筒状をなすセパレータ被覆部32bと、その後端側GKに位置する半円柱状の接触導通部32cとを有する。このうち、接触導通部32cは、軸線方向GHに接触導通部32cを貫通する筒状の通気口を有する。なお、第2部材34も、第1部材32と同等の形態を有している。
上述の第1部材32と第2部材34とを組み合わせた内筒31の内部には、電気絶縁性のセパレータ41が収容されている(図3及び図4参照)。詳細には、第1部材32のセパレータ被覆部32bと第2部材34のセパレータ被覆部とによって形成される円筒部内(円筒状のセパレータ収容空間)に、セパレータ41が接触して収容されている。これにより、セパレータ41が内筒31によって保持されている。
また、第1部材32の接触導通部32cと第2部材34の接触導通部34cとによって形成される2つの円筒状接触面の内部には、それぞれ、第1基準電位配線93と第2基準電位配線103とが接触して配置されている。これにより、内筒31が、第1基準電位配線93と第2基準電位配線103とに接触して導通する。
この内筒31は、センサ本体部5の内部に固定されている。具体的には、内筒31の先端部がホルダ50の後端部に外嵌されて、この外嵌部分(内筒31の先端部とホルダ50の後端部)が溶接されることで、内筒31の先端部がセンサ本体部5の内部に固定されている。
また、内筒31は、その後端部が、円筒状の金属保持部材42の内側に挿入されて固定された状態で、金属保持部材42によって保持されている。これにより、第1部材32と第2部材34とが組み合わされて円筒状の内筒31とされた状態を保つことができると共に、内筒31の後端部がセンサ本体部5の内部に固定される。なお、内筒31の後端部と金属保持部材42とは、溶接されて固定されている。
金属保持部材42は、軸線方向GHに延びる円筒状の側壁部42bと、この側壁部42bの後端部に接続する円環状の底部42cとを有する(図4、図6参照)。底部42cには、円形状の通気孔42dが設けられている。前述の第2外側金具15内に供給されたエア(圧縮空気)ARは、金属保持部材42の通気孔42dを通じて、センサ本体部5内を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流通する。
金属保持部材42の後端部は、半円筒状の2つの絶縁部材43bと43cを組み合わせた円筒状の絶縁部材43内に配置されて、絶縁部材43に保持されている。更に、この絶縁部材43の後端側GKには、円環状のゴム部材44が配置され、更にその後端側GKには、C環状のワッシャ45が配置されている(図4、図6参照)。
セパレータ41は、電気絶縁性部材(アルミナを主成分としたセラミック)からなり、軸線方向GHに延びる柱状をなしている(図3、図4、図6参照)。このセパレータ41は、当該セパレータ41を軸線方向GHに貫通する第1貫通孔41b及び第2貫通孔41cを有する。第1貫通孔41bと第2貫通孔41cは、別個独立した貫通孔であり、セパレータ41の壁部を挟んで軸線方向GHに直交する方向(図3において左右方向)に離間している。
セパレータ41の第1貫通孔41bの内部には、第1ケーブル90の先端部及び放電電極体70の第1延出部71が挿入されている。そして、第1貫通孔41bの内部には、放電電位接続部111(放電電位配線91の先端部91bと放電電極体70の第1延出部71の後端部とが、第1接続端子77を通じて接続された部位)が配置されている。
また、セパレータ41の第2貫通孔41cの内部には、第2ケーブル100の先端部及び補助電極体80の第2延出部81が挿入されている。そして、第2貫通孔41cの内部には、補助電位接続部112(補助電位配線101の先端部101bと補助電極体80の第2延出部81の後端部とが、第2接続端子87を通じて接続された部位)が配置されている。
これにより、放電電位PV2となる放電電位接続部111と補助電位PV4となる補助電位接続部112とが、セパレータ41によって電気的に絶縁されている。
従って、本実施形態の微粒子センサ1は、セパレータ41によって、放電電位接続部111と補助電位接続部112とが適切に電気絶縁された微粒子センサとなる。
次に、放電電極体70について説明する。この放電電極体70は、タングステン線からなる放電電極本体部70Aと、放電電極本体部70Aの周囲に位置する第1絶縁パイプ75とを有する。放電電極本体部70Aは、図3に示すように、直棒状の第1延出部71と、その先端部分に位置し、針状に尖った形状の針状先端部73とからなる。この放電電極本体部70A(針状先端部73)は、第1ケーブル90の放電電位配線91を通じて、外部の回路部201に接続され、放電電位PV2とされる。なお、放電電位PV2は、基準電位PV1に対し正の高電位であり、ピーク電位が1〜2kVの電位とされる。
第1延出部71は、その径方向周囲を絶縁セラミックからなる円筒状の第1絶縁パイプ75で被覆されている。但し、第1延出部71の後端部は、第1接続端子77によって放電電位配線91の先端部91bと接続するために、第1絶縁パイプ75で被覆されることなく露出している。
一方、針状先端部73は、放電対極部35dによって構成されている放電空間DS内に配置されており、放電対極部35dと共にイオン源を構成する。即ち、後述するように、基準電位PV1とされる放電対極部35dと、放電電位PV2とされる針状先端部73とは、これらの間において気中放電を発生させ、この気中放電によって微粒子Sに付着させるイオンCPを生成する。
次に、補助電極体80について説明する。この補助電極体80は、ステンレス線からなる補助電極本体部80Aと、補助電極本体部80Aの周囲に位置する円筒状の第2絶縁パイプ85とを有する。補助電極本体部80Aは、図3に示すように、直棒状の第2延出部81と、その先端側GSでU字状に曲げ返された曲げ返し部82と、曲げ返し部82から後端側GKに延びる共に先端が針状に尖った形状の補助電極部83とからなる。
第2延出部81は、その周囲を絶縁セラミックからなる円筒状の第2絶縁パイプ85で被覆されている。但し、第2延出部81の後端部は、第2接続端子87によって補助電位配線101の先端部101bと接続するために、第2絶縁パイプ85で被覆されることなく露出している。また、曲げ返し部82は、ガス排出路EX内に配置されている。
一方、補助電極部83は、スリット状混合領域MX2内に配置されている。この補助電極体80(補助電極部83)は、第2ケーブル100の補助電位配線101を通じて、外部の回路部201に接続され、補助電位PV4とされる。この補助電位PV4は、基準電位PV1に対して正の高電位であるが、放電電位PV2のピーク電位(1〜2kV)よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
ところで、本実施形態の微粒子センサ1では、セパレータ41は、図6に示すように、その外周面に、軸線方向GHに延びる溝部41fを有している。溝部41fは、セパレータ41の外周面41dの一部が径方向内側に凹んだ形態で、軸線方向GHについてセパレータ41の先端から後端にまで延びている。そして、内筒31によってセパレータ41の外周が覆われた状態において、セパレータ41の溝部41fと内筒31の内周面とによって囲まれた通気孔AHが形成されている(図4参照)。さらに、この通気孔AHは、ホルダ50の通気孔57に連通している。
従って、本実施形態の微粒子センサ1では、エア取入部15tと放電空間DSとの間にセパレータ41を設けていても、エア取入部15tを通じてセンサ本体部5の内部に取り入れたエアARを、適切に、センサ本体部5内の軸線方向GHの先端側の放電空間DS内に導入することができる。
本実施形態の微粒子センサ1(センサ本体部5)は、エア取入部15tを通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、センサ本体部5の内部を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流れてゆく、センサ内エア流路FCを有している(図4、図8参照)。より具体的には、このセンサ内エア流路FCは、エア取入部15tを通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、センサ本体部5の内部を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流れてゆき、セパレータ41の溝部41fと内筒31の内周面とによって囲まれた通気孔AHを通り、その後、ホルダ50の通気孔57内を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに通過して放電空間DS内に導入された後、さらに、ノズル部35aの連通孔35fを通じて放電空間DSから円筒状混合領域MX1(混合空間)へ導入される第1流路FC1を含んでいる(図4参照)。なお、エアARが、ノズル部35aの連通孔35fを通じて放電空間DSから円筒状混合領域MX1(混合空間)へ導入されるとき、放電空間DS内で生じたイオンCPが当該エアARと共に円筒状混合領域MX1(混合空間)内に導入される(図4、図8、図9参照)。
また、このセンサ内エア流路FCは、エア取入部15tを通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、センサ本体部5の内部を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流れてゆき、その後、センサ本体部5の内部のうち内筒31の外側及びホルダ50の外側を、軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流れてゆく第2流路FC2も含んでいる。この第2流路FC2は、その軸線方向GHの先端側GSで、第1介在部材48及び第2介在部材49を間に挟んで、被測定ガス進入空間ISと隣接している(図4、図18参照)。換言すれば、第1介在部材48及び第2介在部材49は、センサ内エア流路FC(詳細には、第2流路FC2)と被測定ガス進入空間ISとの境界部に配置されている。
なお、本実施形態の微粒子センサ1は、後述するように、気中放電を発生させることでイオンCPを生成し、このイオンCPを排気ガスEGに含まれる微粒子Sに付着させることによって、帯電した帯電微粒子SCを生成する。より具体的には、放電空間DS内において、放電電極体70の針状先端部73と放電対極部35dとの間で気中放電を発生させ、その後、円筒状混合領域MX1(混合空間)内において、当該気中放電により生じたイオンCPを排気ガスEGに含まれる微粒子Sに付着させることで、帯電した帯電微粒子SCを生成する。そして、この帯電微粒子SCの量に応じて基準電位PV1と接地電位PVEとの間に流れる信号電流を用いて、排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知する。
ところで、被測定ガス進入空間IS内には、排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子S(ススなど)も進入する。このため、従来の微粒子センサでは、被測定ガス進入空間IS内のうち排気ガスEGが滞留し易い箇所(例えば、被測定ガス進入空間ISのうち、ガス導入口35hよりも軸線方向GHの後端側GKに位置する領域)において、ススなどの微粒子Sが、被測定ガス進入空間ISを形成する内側金具30の外周面30k及び第1外側金具11の内周面11kに付着し、堆積してゆくことがあった。これにより、被測定ガス進入空間ISにおいて、基準電位PV1とされる内側金具30と接地電位PVEとされる外側金具10との間の電気絶縁性が低下し(例えば、堆積したススなどの微粒子Sを通じた微短絡が生じ)、排気ガスEGに含まれる微粒子Sの量を適切に検知することができなくなる虞があった。
これに対し、本実施形態の微粒子センサ1では、第1介在部材48のうち、外側金具10(第1外側金具11の外側保持部11b)と接触する(対向する)円環状の第1面48b、及び、絶縁スペーサ47の先端面47bと接触する(対向する)円環状の第2面48cに、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流れるエアAR)をセンサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間ISへ流出させる(放出する)複数の溝部48h(凹部)を形成している(図10〜図13参照)。
第1介在部材48の溝部48hは、センサ内エア流路FC側(第1介在部材48の外周48j側)から被測定ガス進入空間IS側(第1介在部材48の内周48k側)へ延びる形態を有している。より具体的には、第1介在部材48の溝部48hは、第1介在部材48の外周48jから内周48kにわたって延びる形態をなし、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)と被測定ガス進入空間IS側とを連通している(図11、図12、図18参照)。
さらに、第2介在部材49のうち、内側金具30(ホルダ50の内側保持部51f)と接触する(対向する)環状の第3面49c、及び、絶縁スペーサ47の後端面47cと接触する(対向する)環状の第4面49bに、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流れるエアAR)をセンサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間ISへ流出させる(放出する)複数の溝部49h(凹部)を形成している(図14〜図17参照)。
第2介在部材49の溝部49hは、センサ内エア流路FC側(第2介在部材49の外周49j側)から被測定ガス進入空間IS側(第2介在部材49の内周49k側)へ延びる形態を有している。より具体的には、第2介在部材49の溝部49hは、第2介在部材49の外周49jから内周49kにわたって延びる形態をなし、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)と被測定ガス進入空間IS側とを連通している(図15、図16、図18参照)。
これにより、第1介在部材48の溝部48hを通じて(詳細には、第1介在部材48の第1面48bのうち溝部48hを構成する面と外側金具10の第5面11gとによって囲まれた空間からなる連通路を通じて)、エアARを、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間IS内へ流出させる(放出する)ことができる(図18参照)。さらには、第2介在部材49の溝部49hを通じて(詳細には、第2介在部材49の第3面49cのうち溝部49hを構成する面と内側金具30の第6面51gとによって囲まれた空間からなる連通路を通じて)、エアARを、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間IS内へ流出させる(放出する)ことができる(図18参照)。
このようにすることで、被測定ガス進入空間IS内においてエアARの流れを形成することができるので、被測定ガス進入空間IS内において(被測定ガス進入空間ISのうち、ガス導入口35hよりも軸線方向GHの後端側GKに位置する領域においても)、排気ガスEG(被測定ガス)が滞留するのを防止できる。これにより、排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子S(例えば、ススなど)が、被測定ガス進入空間ISを形成する内側金具30の外周面30k及び外側金具10の内周面11kに付着(堆積)することを低減することができる。例えば、内側金具30の外周面30k及び外側金具10の内周面11kに付着しようとする微粒子Sを、エアARで吹き飛ばすことができる。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、被測定ガス進入空間ISにおいて、基準電位PV1とされる内側金具30と接地電位PVEとされる外側金具10との間の電気絶縁性が低下し難くなり、排気ガスEGに含まれる微粒子Sの量を適切に検知することが可能となる。
しかも、本実施形態では、第1介在部材48において、各々の溝部48hが、複数のエア導入部48dと、1つのエア放出部48fと、複数のエア導入部48dと1つのエア放出部48fとを連結する連結部48gとを有している(図11及び図12参照)。ここで、エア導入部48dは、溝部48hのうち、センサ内エア流路FC側(第1介在部材48において外周48j側)に位置する部位であって、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)からエアARを当該溝部48h内に導入する部位である。一方、エア放出部48fは、被測定ガス進入空間IS側(第1介在部材48において内周48k側)に位置する部位であって、エア導入部48dから導入されたエアARを被測定ガス進入空間ISへ放出する部位である。
このように、1つの溝部48hにおいて、エア導入部48dを複数設けることで、仮に、このうちの1つのエア導入部48dが異物等により塞がってしまった場合でも、他のエア導入部48dを通じてエアARを当該溝部48h内に導入させることができ、当該溝部48hのエア放出部48fから被測定ガス進入空間ISへエアARを放出することができる。
さらに、本実施形態では、第2介在部材49において、各々の溝部49hが、複数のエア導入部49dと、1つのエア放出部49fと、複数のエア導入部49dと1つのエア放出部49fとを連結する連結部49gとを有している(図15及び図16参照)。ここで、エア導入部49dは、溝部49hのうち、センサ内エア流路FC側(第2介在部材49において外周49j側)に位置する部位であって、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)からエアARを当該溝部49h内に導入する部位である。一方、エア放出部49fは、被測定ガス進入空間IS側(第2介在部材49において内周49k側)に位置する部位であって、エア導入部49dから導入されたエアARを被測定ガス進入空間ISへ放出する部位である。
このように、1つの溝部49hにおいて、エア導入部49dを複数設けることで、仮に、このうちの1つのエア導入部49dが異物等により塞がってしまった場合でも、他のエア導入部49dを通じてエアARを当該溝部49h内に導入させることができ、当該溝部49hのエア放出部49fから被測定ガス進入空間ISへエアARを放出することができる。
従って、本実施形態の微粒子センサ1では、長期間にわたって安定して、溝部48h及び49hを通じて、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流通するエアAR)を被測定ガス進入空間ISへ放出することができる。
その上、本実施形態では、溝部48hのエア放出部48fを、被測定ガス進入空間ISに向けて(第1介在部材48の内周に向けて)、第1介在部材48の径方向に対して交差する方向に延びる形状(具体的には、直径に対し角度をなす方向に真っ直ぐ延びる形状)としている(図11及び図12参照)。さらに、溝部49hのエア放出部49fを、被測定ガス進入空間ISに向けて(第2介在部材49の内周に向けて)、第2介在部材49の径方向に対して交差する方向に延びる形状(具体的には、直径に対し角度をなす方向に真っ直ぐ延びる形状)としている(図15及び図16参照)。
このような形状とすることで、溝部48hのエア放出部48f(または溝部49hのエア放出部49f)から放出されるエアARが、略円筒状をなす被測定ガス進入空間ISの径方向に対して交差する方向(直径に対し角度をなす方向)に放出されることになる。これにより、溝部48hのエア放出部48f(または溝部49hのエア放出部49f)から放出されたエアARを、被測定ガス進入空間IS内を旋回するように流す(より具体的には、被測定ガス進入空間IS内を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに向かって螺旋状に流す)ことができる。
このようなエアARの流れを被測定ガス進入空間IS内に形成することで、より一層、被測定ガス進入空間ISを形成する内側金具30の外周面30k及び外側金具10(第1外側金具11)の内周面11kに、排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子Sが付着(堆積)し難くなる。これにより、基準電位PV1とされる内側金具30と接地電位PVEとされる外側金具10との間の電気絶縁性が低下し難くなり(例えば、堆積したススなどの微粒子Sを通じた微短絡が生じ難くなり)、排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子Sの量を適切に検知することが可能となる。
なお、溝部48h,49hは、例えば、平板円環形状をなす金属製(ステンレス製)の部材に対し、エッチング処理を行うことで形成することができる。
ところで、第1介在部材48の第2面48cに溝部48h(凹部)を形成することなく、絶縁スペーサ47の先端面47bに溝部(凹部)を形成することで、第1介在部材48の第2面48cと絶縁スペーサ47の先端面47bとの間をエアARが流れるようにして、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流通するエアAR)を被測定ガス進入空間ISへ放出することが可能である。
同様に、第2介在部材49の第4面49bに溝部49h(凹部)を形成することなく、絶縁スペーサ47の後端面47cに溝部(凹部)を形成することで、第2介在部材49の第4面49bと絶縁スペーサ47の後端面47cとの間をエアARが流れるようにして、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流通するエアAR)を被測定ガス進入空間ISへ放出することも可能である。
しかしながら、本実施形態では、絶縁スペーサ47の先端面47b(第1介在部材48に接触する面)に溝部(凹部)を形成することなく、第1介在部材48の第2面48cに溝部48h(凹部)を形成することで、第1介在部材48の第2面48cと絶縁スペーサ47の先端面47bとの間をエアARが流れるようにしている。同様に、絶縁スペーサ47の後端面47c(第2介在部材49に接触する面)に溝部(凹部)を形成することなく、第2介在部材49の第4面49bに溝部48h(凹部)を形成することで、第2介在部材49の第4面49bと絶縁スペーサ47の後端面47cとの間をエアARが流れるようにしている。
その理由は、絶縁性セラミックからなる絶縁スペーサ47の先端面47b及び後端面47cに凹部(溝部)を形成するよりも、金属製の第1介在部材48の第2面48c及び第2介在部材49の第4面49bに凹部(溝部)を形成するほうが、形成容易で安価となるからである。
次いで、微粒子センサ1の電気的機能及び動作について説明する(図8及び図9参照)。まず、外部の回路部201の駆動により、基準電位PV1とされた内側金具30のノズル部35a(放電対極部35d)と、これよりも正の高電位である放電電位PV2とされた放電電極体70の針状先端部73との間において、気中放電(コロナ放電)を発生させる。この気中放電により、大気(空気)中のN2,O2 等が電離した正のイオンCPが発生する。一方で、エアARが、センサ本体部5の後端側GKから放電空間DS内に供給される。このため、発生したイオンCPの一部は、エアARと共に、連通孔35f(オリフィス孔)を通じて放電空間DSから円筒状混合領域MX1に噴射される。
このエアARが、円筒状混合領域MX1に噴射されると、円筒状混合領域MX1の気圧が低下するため、排気管EP内を流通する排気ガスEGが、ガス導入口35hから円筒状混合領域MX1に取り入れられる。この取入ガスEGIは、エアARと混合され、スリット状混合領域MX2及びガス排出路EXを経由して、ガス排出口37hから排出される。その際、排気ガスEG中のススなどの微粒子Sも円筒状混合領域MX1内に取り入れられる。この微粒子Sは、イオンCPが付着して、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態でガス排出口37hからエアARと共に排出される。一方、円筒状混合領域MX1に噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFは、補助電位PV4とされた補助電極体80の補助電極部83から斥力を受け、捕集極37cに付着することで、ガス排出口37hからの排出が抑制される。
前述の気中放電の際、外部の回路部201から放電電極体70の針状先端部73に、放電電流Idが供給される。この放電電流Idの多くは、ノズル部35aに受電電流Ijとして流れ込み、回路部201に戻る。一方、捕集極37cで捕集された浮遊イオンCPFの電荷に起因する捕集電流Ihも、回路部201に戻る。つまり、受電電流Ijと捕集電流Ihの和である受電捕集電流Ijh(=Ij+Ih)が回路部201に戻る。
但し、この受電捕集電流Ijhは、帯電微粒子SCに付着して排出された排出イオンCPHの電荷に対応する電流分だけ、放電電流Idよりも小さい値となる。このため、放電電流Idと受電捕集電流Ijhとの差分(放電電流Id−受電捕集電流Ijh)に相当する信号電流が、基準電位PV1と接地電位PVEとの間を流れる。
従って、この帯電微粒子SCにより排出された排出イオンCPHの電荷量に対応する信号電流を回路部201で検知することにより、排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知できる。このため、本実施形態では、帯電微粒子SCの電荷量に基づいて(詳細には、帯電微粒子SCの電荷量に応じて、基準電位PV1と接地電位PVEとの間を流れる信号電流に基づいて)、排気ガスEG(被測定ガス)中の微粒子Sの量を検知する。
なお、微粒子センサ1によって検知する「微粒子Sの量」としては、排気ガスEG中の微粒子Sの表面積の合計に比例する値を得てもよいし、微粒子Sの質量の合計に比例する値を得てもよい。また、排気ガスEGの単位体積中に含まれる微粒子Sの個数に比例する値(微粒子Sの濃度)を得てもよい。
(変形形態)
本変形形態は、実施形態の微粒子センサ1と比較して、第1介在部材148及び第2介在部材149に形成した溝部(凹部)の形状が異なり、その他は同様である。このため、ここでは、実施形態と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省略または簡略化する。なお、図19は、変形形態にかかる第1介在部材148及び第2介在部材149の平面図である。
前述のように、実施形態の第1介在部材48は、溝部(凹部)として、複数のエア導入部48dと、1つのエア放出部48fと、複数のエア導入部48dと1つのエア放出部48fとを連結する連結部48gとを有する溝部48hを備えていた。このような形態の溝部48hを、第1面48b及び第2面48cに、複数有していた。
これに対し、本変形形態の第1介在部材148は、図19に示すように、溝部(凹部)として、第1介在部材148の外周148jから内周148kにわたって一直線状に延びる溝部148hを有している。この溝部148hは、1つのエア導入部148dと、1つのエア放出部148fとを有している。このような形態の溝部148hを、第1面148b及び第2面(図示なし)に、複数有している。このような溝部148hを、第1介在部材148の第1面148b及び第2面(図示なし)に設けることで、センサ内エア流路FCを流通するエアARの一部(第2流路FC2を流れるエアAR)を、センサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間ISへ流出させる(放出する)ことができる。以上のことは、第2介在部材149についても同様である。
さらに、本変形形態では、実施形態と同様に、溝部148hのエア放出部148fを、被測定ガス進入空間ISに向けて(第1介在部材148の内周に向けて)、第1介在部材148の径方向に対して交差する方向に延びる形状(具体的には、直径に対し角度をなす方向に真っ直ぐ延びる形状)としている。さらに、溝部149hのエア放出部149fを、被測定ガス進入空間ISに向けて(第2介在部材149の内周に向けて)、第2介在部材149の径方向に対して交差する方向に延びる形状(具体的には、直径に対し角度をなす方向に真っ直ぐ延びる形状)としている。
このような形状とすることで、溝部148hのエア放出部148f(または溝部149hのエア放出部149f)から放出されるエアARが、略円筒状をなす被測定ガス進入空間ISの径方向に対して交差する方向(直径に対し角度をなす方向)に放出されることになる。これにより、溝部148hのエア放出部148f(または溝部149hのエア放出部149f)から放出されたエアARを、被測定ガス進入空間IS内を旋回するように流す(より具体的には、被測定ガス進入空間IS内を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに向かって螺旋状に流す)ことができる。
従って、本変形形態でも、被測定ガス進入空間ISを形成する内側金具30の外周面30k及び外側金具10(第1外側金具11)の内周面11kに、排気ガスEG(被測定ガス)に含まれる微粒子Sが付着(堆積)し難くなる。これにより、基準電位PV1とされる内側金具30と接地電位PVEとされる外側金具10との間の電気絶縁性が低下し難くなり、排気ガスEGに含まれる微粒子Sの量を適切に検知することが可能となる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、第1介在部材48の第1面48b及び第2面48cに、凹部(具体的には、溝部48h)を形成した例を示した。しかしながら、第1介在部材48の第1面48bに凹部を形成することなく(あるいは、第1介在部材48の第1面48bに凹部を形成すると共に)、外側金具10(より具体的には、第1外側金具11の外側保持部11b)のうち第1介在部材48の第1面48bと接触する(対向する)第5面11g(図18参照)に凹部を形成するようにしても良い。また、第1介在部材48の第2面48cに凹部を形成することなく、第1介在部材48の第1面48b及び外側金具10の第5面11gの少なくともいずれかに凹部を形成するようにしても良い。
また、実施形態では、第2介在部材49の第3面49c及び第4面49bに、凹部(具体的には、溝部49h)を形成した例を示した。しかしながら、第2介在部材49の第3面49cに凹部を形成することなく(あるいは、第2介在部材49の第3面49cに凹部を形成すると共に)、内側金具30(より具体的には、ホルダ50の内側保持部51f)のうち第2介在部材49の第3面49cと接触する(対向する)第6面51g(図18参照)に凹部を形成するようにしても良い。また、第2介在部材49の第4面49bに凹部を形成することなく、第2介在部材49の第3面49c及び内側金具30の第6面51gの少なくともいずれかに凹部を形成するようにしても良い。
つまり、第1介在部材48の第1面48b、第1介在部材48の第2面48c、第2介在部材49の第3面49c、第2介在部材49の第4面49b、外側金具10の第5面11g、及び、内側金具30の第6面51gの少なくともいずれかの面に、センサ内エア流路FCを流れるエアARの一部(第2流路FC2を流れるエアAR)をセンサ内エア流路FC(第2流路FC2)から被測定ガス進入空間ISへ流出させる(放出する)凹部(例えば、溝部)を形成することで、本発明の作用効果を奏する。
また、実施形態では、第1介在部材48の第1面48b及び第2面48cに、凹部として、第1介在部材48の外周48jから内周48kにわたって延びる溝部48hを形成した例を示した。しかしながら、凹部は、このような溝部に限定されるものではなく、エアARの一部をセンサ内エア流路FCから被測定ガス進入空間ISへ流出させることができるものであれば、いずれの形態であっても良い。例えば、ショットブラストによって、第1介在部材48の第1面48b及び第2面48cの表面を粗くすることで、第1介在部材48の第1面48b及び第2面48cに、多数の微細な凹部を形成するようにしても良い。
1 微粒子センサ
5 センサ本体部
10 外側金具
11 第1外側金具
11g 第5面
11k 内周面
15 第2外側金具
15t エア取入部
30 内側金具
30k 外周面
31 内筒
35d 放電対極部
47 絶縁スペーサ
47b 先端面(第1介在部材と接触する面)
47c 後端面(第2介在部材と接触する面)
48,148 第1介在部材
48b,148b 第1面
48c 第2面
48h,49h,148h,149h 溝部(凹部)
48d,49d,148d,149d エア導入部
48f,49f,148f,149f エア放出部
48g,49g 連結部
48j,49j,148j,149j 外周
48k,49k,148k,149k 内周
49,149 第2介在部材
49b,149b 第4面
49c 第3面
50 ホルダ
51g 第6面
70 放電電極体
73 針状先端部
80 補助電極体
201 回路部
330 圧送ポンプ
AR エア
DS 放電空間
MX1 円筒状混合領域(混合空間)
EP 排気管(通気管)
EG 排気ガス(被測定ガス)
FC センサ内エア流路
FC1 第1流路
FC2 第2流路
GH 軸線方向
GS 軸線方向の先端側
GK 軸線方向の後端側
IS 被測定ガス進入空間
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
PVE 接地電位
PV1 基準電位

Claims (7)

  1. 軸線方向に延びる形態のセンサ本体部を有し、前記センサ本体部のうち前記軸線方向の先端側の部位を通気管の内部に配置して、接地電位とされた前記通気管の内部を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子センサであって、
    前記微粒子センサは、前記センサ本体部の外部から内部にエアを取り入れるためのエア取入部を有し、
    前記センサ本体部は、
    金属からなり、前記通気管に装着されて前記接地電位とされる筒状の外側金具と、
    金属からなり、前記接地電位とは異なる基準電位とされ、前記外側金具によって径方向周囲を囲まれた内側金具と、
    絶縁性セラミックからなり、前記内側金具と前記外側金具との間に配置されて両者を電気的に絶縁する筒状の絶縁スペーサと、
    金属からなり、前記外側金具と前記絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する環状の第1介在部材と、
    金属からなり、前記内側金具と前記絶縁スペーサとに接触しつつ両者の間に介在する環状の第2介在部材と、を備え、
    前記微粒子センサは、前記センサ本体部の前記軸線方向の先端側で、前記外側金具の内周面と前記内側金具の外周面との間に、前記被測定ガスが進入する被測定ガス進入空間を有し、
    前記センサ本体部は、前記エア取入部を通じて前記センサ本体部の内部に導入された前記エアが、前記センサ本体部の内部を前記軸線方向の後端側から先端側に流れてゆく、センサ内エア流路を有し、
    前記第1介在部材及び前記第2介在部材は、前記センサ内エア流路と前記被測定ガス進入空間との境界部に配置されており、
    前記絶縁スペーサのうち前記第1介在部材と接触する面、及び、前記絶縁スペーサのうち前記第2介在部材と接触する面には、前記エアの一部を前記センサ内エア流路から前記被測定ガス進入空間へ流出させる凹部を形成することなく、
    前記第1介在部材のうち前記外側金具と接触する環状の第1面、前記第1介在部材のうち前記絶縁スペーサと接触する環状の第2面、前記第2介在部材のうち前記内側金具と接触する環状の第3面、前記第2介在部材のうち前記絶縁スペーサと接触する環状の第4面、前記外側金具のうち前記第1介在部材と接触する環状の第5面、及び、前記内側金具のうち前記第2介在部材と接触する環状の第6面のうちの少なくともいずれかの面に、前記エアの一部を前記センサ内エア流路から前記被測定ガス進入空間へ流出させる前記凹部を形成している
    微粒子センサ。
  2. 請求項1に記載の微粒子センサであって、
    前記凹部は、前記第1介在部材の前記第1面及び前記第2面、並びに、前記第2介在部材の前記第3面及び前記第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成された複数の溝部であって、前記センサ内エア流路側から前記被測定ガス進入空間側へ延びる複数の溝部である
    微粒子センサ。
  3. 請求項2に記載の微粒子センサであって、
    各々の前記溝部は、
    前記センサ内エア流路側に位置し、前記センサ内エア流路から前記エアを導入する、複数のエア導入部と、
    前記被測定ガス進入空間側に位置し、前記エア導入部から導入された前記エアを前記被測定ガス進入空間へ放出する、1つのエア放出部と、
    前記複数のエア導入部と前記1つのエア放出部とを連結する連結部と、を有する
    微粒子センサ。
  4. 請求項2または請求項3に記載の微粒子センサであって、
    前記第1介在部材は、平板環状をなし、前記第1面を前記軸線方向の先端側に向けると共に前記第2面を前記軸線方向の後端側に向けて、前記外側金具と前記絶縁スペーサとの間に介在し、
    前記第2介在部材は、平板環状をなし、前記第3面を前記軸線方向の後端側に向けると共に前記第4面を前記軸線方向の先端側に向けて、前記内側金具と前記絶縁スペーサとの間に介在し、
    前記第1面、前記第2面、前記第3面、及び、前記第4面のうち、少なくともいずれかの面に形成されている前記溝部は、当該溝部が形成されている面の外周から内周にわたって延びる形態を有する
    微粒子センサ。
  5. 請求項4に記載の微粒子センサであって、
    前記溝部のうち、少なくとも、前記被測定ガス進入空間側に位置して前記エアを前記被測定ガス進入空間へ放出するエア放出部は、前記第1介在部材及び前記第2介在部材の径方向に対して交差する方向に延びる形状を有する
    微粒子センサ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    気中放電で発生させたイオンを、前記被測定ガス中に含まれる前記微粒子に付着させることによって、帯電した帯電微粒子を生成し、前記基準電位と前記接地電位との間に前記帯電微粒子の量に応じて流れる信号電流を用いて、前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する
    微粒子センサ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記通気管は、内燃機関の排気管であり、
    前記被測定ガスは、排気ガスである
    微粒子センサ。
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