JP6196936B2 - 微粒子検知システム - Google Patents

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本発明は、被測定ガス中の微粒子を検知する微粒子検知システムに関する。
従来より、コロナ放電などの気中放電によってイオンを生成し、このイオンを排ガス中の微粒子に付着させ帯電させることにより、車両(内燃機関)の排ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムが知られている。
このような微粒子検知システムのセンサ部(センサ本体)は、例えば、特許文献1に示すように、気中放電を生じさせる放電電位のリード線に導通する放電電極用の接続端子とその他の接続端子(例えば、ヒータ用の接続端子)とを、絶縁性のセパレータで互いに離間させつつ保持している。このセパレータ内では、放電電極を内包し、イオン源をなすセンサユニットの表面に設けられた放電電極用のパッド及びその他のパッドに、各接続端子がそれぞれ接触している。
特開2013−170914号公報
なお、上述の微粒子検知システムは、放電電極用の接続端子に印加する放電電位の基準電位(センサGND)とされる部材と、シャーシ(車体)の電位(シャーシGND)に導通する部材とをセンサ部に有しており、センサGNDとシャーシGNDとは、互いに絶縁されている。この微粒子検知システムは、放電電位とされた放電電極とセンサGNDとされた部材との間で気中放電を生じさせる一方、センサGNDとシャーシGNDとの間に流れる電流を信号電流として検知している。
また、シャーシGNDは、例えばヒータ用の接続端子に印加するヒータ電位の基準電位としても用いられ、ヒータ電位及びシャーシGNDと、放電電位及びセンサGNDとは、互いに独立した電気回路を構成している。
ところが、前述した絶縁性のセパレータの表面に、湿度の影響により水滴が付着するなどして、セパレータ表面の絶縁性が低下した場合には、セパレータの表面を通じて、放電電位とされた放電電極用の接続端子と、シャーシGNDやこれを基準としたヒータ電位とされたヒータ用の接続端子との間に漏れ電流が流れることがある。そして、このような漏れ電流が流れると、検知される信号電流に漏れ電流による誤差を生じ、微粒子の量を正確に検知することができない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、微粒子の量をより正確に検知することができる微粒子検知システムを提供することを目的とする。
その一態様は、気中放電によりイオンを生成するイオン源、及び、上記イオン源の周囲に配置されて第1基準電位とされる第1部材を有するセンサ部と、上記第1基準電位と上記第1基準電位とは絶縁された第2基準電位との間に流れる信号電流を検知する信号電流検知回路とを備える微粒子検知システムであって、上記イオン源は、絶縁材からなり、長手方向に延びる形状をなす絶縁基体、上記絶縁基体に設けられるとともに、上記第1基準電位を基準とした放電電位が印加されて、上記第1部材との間に上記気中放電を生じる放電電極体、上記放電電極体に導通して上記絶縁基体の表面上に形成され、上記放電電位とされる放電電位パッド、及び、上記絶縁基体の表面上に形成され、上記第2基準電位またはこれを基準とした電位で、上記放電電位と異なる異電位とされる異電位パッドを含む電極構造体を有し、上記放電電位とされ、放電電位端子を一端部に有する放電電位リード線と、上記異電位とされ、異電位端子を一端部に有する異電位リード線と、を備え、上記センサ部は、絶縁材からなり、上記電極構造体のうち上記放電電位パッド及び上記異電位パッドが位置する構造体パッド部を、上記長手方向に直交する径方向から包囲すると共に、上記放電電位端子及び上記異電位端子を互いに絶縁した状態で収容してこれらを保持しつつ、上記放電電位端子を上記放電電位パッドに、上記異電位端子を上記異電位パッドに、それぞれ接触させて導通させるセパレータを有し、上記セパレータは、その表面の一部に、当該セパレータの表面を通じて、上記放電電位端子と上記異電位端子との間を流れる漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制膜を有する微粒子検知システムである。
この微粒子検知システムでは、センサ部のセパレータは、その表面の一部に、このセパレータの表面を通じて、放電電位端子と異電位端子との間を流れる漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制膜を有している。
これにより、第1基準電位と第2基準電位との間を流れる信号電流に対する漏れ電流の影響を抑えて、微粒子の量をより正確に検知することができる。
なお、漏れ電流抑制膜としては、例えば、第1基準電位に導通する金属膜が挙げられる。この場合、放電電位端子からセパレータ表面を流れる漏れ電流が、放電電位の基準電位である第1基準電位に流入し、第2基準電位に流入しないので、漏れ電流による信号電流の変動を適切に防止できる。
また、漏れ電流抑制膜としては、撥水性のコーティング膜も挙げられる。セパレータ表面に水滴が付着するのを抑制し、セパレータ表面の絶縁性の低下を防止して漏れ電流を抑制することができる。
第1基準電位は、放電電位の基準電位であり、具体的には、前述したセンサGNDがこれに該当する。また、第2基準電位は、第1基準電位(センサGND)と絶縁されており、具体的には、前述したシャーシGNDがこれに該当する。
なお、信号電流検知回路は、第1基準電位と第2基準電位との間に流れる電流を信号電流として検知する。
さらに、異電位としては、第2基準電位(シャーシGND)またはこれを基準とした電位が該当し、例えば、電極構造体を加熱するためのヒータの両端にそれぞれ印加するヒータ電位が挙げられる。なお、ヒータ電位の一方は、第2基準電位(シャーシGND)とすると良い。さらに、異電位パッドは、このヒータ電位とされ、ヒータに導通するヒータ用パッドが挙げられる。また、異電位端子としては、ヒータ用パッドに接触するヒータ用端子が挙げられる。
また、セパレータとしては、単一のセパレータを用いても良いし、複数のパーツを組み合わせたセパレータを用いても良い。
なお、絶縁基体を構成する絶縁材としては、例えば、絶縁性のガラス、セラミックなどが挙げられる。中でも、アルミナ、ムライト、窒化珪素などの高耐熱性を有する絶縁性セラミックが好適である。
また、絶縁基体に放電電極体を設けた電極構造体としては、例えば、アルミナなどの絶縁性セラミックからなるセラミック基体に、電極構造体を内包したものが挙げられる。また、例えば、セラミック基体の表面に放電電極体を形成した上で、その一部をガラスコートして放電電極体を埋設することにより、セラミック基体及びガラスコートからなる絶縁基体に放電電極体を設けた電極構造体も挙げられる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記漏れ電流抑制膜は、前記第1基準電位に導通する金属膜である微粒子検知システムとすると良い。
この微粒子検知システムでは、漏れ電流抑制膜である金属膜が、第1基準電位に導通している。このため、放電電位端子からセパレータの表面を流れる漏れ電流が、金属膜に届くと、漏れ電流は、この金属膜を通じて第1基準電位に流れ込み、異電位端子に通じる第2基準電位に流れ込まない。このため、信号電流への漏れ電流の影響を抑制することができる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記構造体パッド部において、前記絶縁基体は、第1主面及び第2主面の2つの主面を有する板状であり、前記放電電位パッドは、上記第1主面上に位置し、前記異電位パッドは、上記第2主面上に位置し、かつ、上記放電電位パッドと前記長手方向に離間しており、前記セパレータは、前記放電電位端子及び上記構造体パッド部の上記放電電位パッドを包囲する第1セパレータと、この第1セパレータと上記長手方向に並び、前記異電位端子及び上記構造体パッド部の上記異電位パッドを包囲する第2セパレータとを含み、前記金属膜は、上記セパレータのうち、上記第2セパレータの表面の少なくとも一部に被着してなる微粒子検知システムとすると良い。
この微粒子検知システムでは、構造体パッド部において、絶縁基体は、第1主面及び第2主面を有する板状であり、それぞれの面に位置する放電電位パッドと異電位パッドとは長手方向に離間している。これにより、放電電位パッドと異電位パッドとの絶縁基体上における沿面距離を長めに採ることができ、これらパッド間及びこれに接続する端子間で火花放電が生じるのを抑制すると共に、絶縁基体表面を通じて流れる漏れ電流を抑制することができる。さらに、セパレータは、放電電位端子及び放電電位パッドを包囲する第1セパレータと、異電位端子及び異電位パッドを包囲する第2セパレータとを含み、これらが長手方向に並んでいる。このように、2つに分かれたセパレータを用いることで、絶縁基体及び各端子を保持し易く、長手方向に離間して配置された放電電位パッドと異電位パッドとに、それぞれ適切に放電電位端子及び異電位端子を導通させることができる。
また、2つに分けたセパレータのうち、一方の第2セパレータに漏れ電流抑制膜である金属膜を形成するので、セパレータが一体の場合よりも金属膜の形成が容易である。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記第2セパレータは、前記構造体パッド部の前記第1主面側に配置され、前記長手方向に直交する径方向外側を向く外周面を有する第1主面側部材と、上記構造体パッド部の前記第2主面側に配置され、前記異電位端子を前記異電位パッドに接触させつつ収容してこれを保持する第2主面側部材とからなり、上記第1主面側部材と上記第2主面側部材とで、上記構造体パッド部を上記第1主面側及び上記第2主面側の両側から挟み、前記金属膜は、上記第1主面側部材の上記外周面のうち、少なくとも上記長手方向について前記第1セパレータ寄りの部位に全周にわたり被着してなる微粒子検知システムとすると良い。
この微粒子検知システムでは、第2セパレータは、さらに、第1主面側部材と第2主面側部材とからなる。そして、漏れ電流抑制膜である金属膜は、第2セパレータの第1主面側部材の外周面のうち、少なくとも長手方向について第1セパレータ寄りの部位に全周にわたり被着している。これにより、放電電位端子と異電位端子との間のセパレータ表面を流れる漏れ電流のうち、第2セパレータの第1主面側部材の外周面を通じて、異電位端子を収容する第2主面側部材へと流れる電流を十分に抑制することができる。
また、第2セパレータを2つの部材で構成したので、金属膜を設けることが容易である。
なお、上述のシステムでは、各端子同士や、端子とパッドとの間で、金属膜を介した短絡は生じない。構造体パッド部の第1主面のうち、第1主面側部材に向かい合う部位に、放電電位パッド及び異電位パッドは存在していない。また、放電電位端子は第1セパレータに収容され、異電位端子は第2セパレータのうち第2主面側部材に収容されており、構造体パッド部の第1主面と第1主面側部材との間に、端子やパッドが存在しないからである。
また、前述の微粒子検知システムであって、前記漏れ電流抑制膜は、撥水性のコーティング膜である微粒子検知システムとすると良い。
この微粒子検知システムでは、漏れ電流抑制膜が撥水性のコーティング膜である。このため、湿度の影響などにより、セパレータ表面に水滴が付着すること自体を抑制することができ、これにより、セパレータ表面の絶縁性の低下を防止し、放電電位端子と異電位端子との間に流れる漏れ電流を抑制することができる。
なお、撥水性のコーティング膜としては、例えば、PTFE、PFA、FEPなどのフッ素系樹脂や撥水性の無機質セラミック、ガラスの膜が挙げられる。また、コーティング膜を形成する手法としては、ディップコーティングやスプレーコーティングなどが挙げられる。
また、撥水性のコーティング膜は、セパレータの表面全体(前述したように、セパレータが、放電電位端子を包囲する第1セパレータと異電位端子を包囲する第2セパレータの2つを含む場合には、少なくともいずれか一方の表面全体)に設けるのが、より好ましい。この場合、ディップコーティングを用いると、コーティング膜をより簡易に形成することができる。
さらに、上述のいずれかの微粒子検知システムであって、前記電極構造体は、前記異電位パッドに導通し、当該電極構造体を加熱するヒータ部を内部に有する微粒子検知システムとすると良い。
この微粒子検知システムでは、ヒータ部で電極構造体を加熱することにより、この電極構造体に付着した水滴や煤等の異物を除去し、イオン源に生じた絶縁性の低下を回復させて、適切に気中放電を起こさせてイオンを生じさせることができる。
実施形態に係り、車両に搭載したエンジンの排気管に微粒子検知システムを適用した状態を説明する説明図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、回路部の概略構成を示す説明図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、センサ部の縦断面図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、センサ部の構造を示す分解斜視図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、センサ部のセラミック素子の全体を示す斜視図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、センサ部のセラミック素子の構造を示す分解斜視図である。 実施形態に係る微粒子検知システムのうち、センサ部の電気的機能及び動作と、排気ガスの取り入れ及び排出の様子を模式的に示した説明図である。 実施形態に係り、漏れ電流抑制膜として、金属膜を被着した第2セパレータについての説明図である。 変形形態に係り、漏れ電流抑制膜として、撥水性のフッ素系コーティング膜を被着した第2セパレータについての説明図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る微粒子検知システム1(以下、単にシステム1ともいう)は、図1に示すように、車両AMに搭載したエンジンENGの排気管EPに装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。このシステム1は、センサ部10と、回路部190と、これらを接続する電線165〜168とからなる。
センサ部10は、本システム1におけるセンサ本体をなす。このセンサ部10は、排気管EPに固定され、その先端側の一部が排気管EP内に配置されて、排気ガスEGに接触する(図3参照)。
回路部190は、電線165〜168を介してセンサ部10に接続されており、センサ部10を駆動するとともに、後述する信号電流Isを検知する回路を有している。
電線165〜168のうち、電線165,166は、三重同軸ケーブル(トライアキシャルケーブル)であり、電線167,168は、細径で単芯の絶縁電線である。このうち、電線165は、芯線(中心導体)として放電電位リード線161を含み、電線166は、芯線(中心導体)として補助電位リード線162を含む。また、電線167は、芯線として第1ヒータリード線163を含み、電線168は、芯線として第2ヒータリード線164を含む(図2,図3参照)。
先ず、本システム1のうち、回路部190の概略構成について、図2を参照して説明する。回路部190は、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220と、イオン源電源回路210と、補助電極電源回路240とを有している。
このうち、イオン源電源回路210は、センサGND電位SGNDとされる第1出力端211と、放電電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2出力端212は、放電電位リード線161に接続され、放電電位PV2は、具体的には、センサGND電位SGNDを基準として、正の高電位(例えば、1〜2kV)とされている。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。
一方、補助電極電源回路240は、センサGND電位SGNDとされる補助第1出力端241と、補助電位PV3とされる補助第2出力端242とを有している。補助第2出力端242は、補助電位リード線162に接続され、補助電位PV3は、具体的には、センサGND電位SGNDを基準として、正の直流高電位であるが、放電電位PV2のピーク電位よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
さらに、計測制御回路220の一部をなす信号電流検知回路230は、センサGND電位SGNDとされるイオン源電源回路210の第1出力端211に接続する信号入力端231と、シャーシGND電位CGNDに接続する接地入力端232とを有している。なお、シャーシGND電位CGNDとセンサGND電位SGNDとは、互いに絶縁されており、信号電流検知回路230は、信号入力端231(センサGND電位SGND)と接地入力端232(シャーシGND電位CGND)との間を流れる信号電流Isを検知する。
また、ヒータ通電回路226は、PWM制御によって、後述するセラミック素子100のヒータ部130に通電する回路であり、第1ヒータリード線163に接続される第1ヒータ通電端226aと、第2ヒータリード線164に接続される第2ヒータ通電端226bを有する。なお、第2ヒータ通電端226b及び第2ヒータリード線164は、シャーシGND電位CGNDに導通して、このシャーシGND電位CGNDになっている。また、第1ヒータ通電端226a及び第1ヒータリード線163は、シャーシGND電位CGNDを基準とした電位となっている。
加えて、この回路部190において、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240は、センサGND電位SGNDとされる内側回路ケース250に包囲されている。イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、及び、信号電流検知回路230の信号入力端231は、この内側回路ケース250に接続している。
なお、本実施形態では、この内側回路ケース250は、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240及び絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241に導通して、センサGND電位SGNDとされている。また、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241は、電線165,166の同軸二重の外部導体165G,166Gのうち、センサGND電位SGNDとされる内側の外部導体165G1,166G1に導通している。
一方、絶縁トランス270は、その鉄心271が、一次側コイル272を捲回した一次側鉄心271Aと、電源回路側コイル273及び補助電極電源側コイル274が捲回された二次側鉄心271Bとに、分離して構成されている。このうち、一次側鉄心271Aは、シャーシGND電位CGNDに導通し、二次側鉄心271Bは、センサGND電位SGND(イオン源電源回路210の第1出力端211)に導通している。
さらに、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、内側回路ケース250、及び、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220は、シャーシGND電位CGNDとされる外側回路ケース260に包囲されている。さらに、信号電流検知回路230の接地入力端232、ヒータ通電回路226の第2ヒータ通電端226b及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aは、この外側回路ケース260に接続して、シャーシGND電位CGNDとされている。
なお、本実施形態では、この外側回路ケース260は、内部にイオン源電源回路210、補助電極電源回路240、内側回路ケース250、信号電流検知回路230とヒータ通電回路226とを含む計測制御回路220及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲している。さらに、この外側回路ケース260は、電線165,166の同軸二重の外部導体165G,166Gのうち、シャーシGND電位CGNDとされる外側の外部導体165G2,166G2に導通している。
計測制御回路220は、レギュレータ電源PSを内蔵している。なお、このレギュレータ電源PSは、電源配線BCを通じて、車両AMに搭載された外部のバッテリBTと接続されており、このバッテリBTで駆動される。また、バッテリBTのGND電位は、シャーシGND電位CGNDと共通にされている。
また、計測制御回路220は、マイクロプロセッサ202を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっており、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)、または、これを微粒子量などに換算した値などを、制御ユニットECUに送信可能となっている。
外部からレギュレータ電源PSを通じて計測制御回路220に入力された電力の一部は、絶縁トランス270を介して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に分配される。なお、絶縁トランス270においては、計測制御回路220の一部をなす一次側コイル272と、イオン源電源回路210の一部をなす電源回路側コイル273と、補助電極電源回路240の一部をなす補助電極電源側コイル274と、鉄心271(一次側鉄心271A,二次側鉄心271B)とは、互いに絶縁されている。このため、計測制御回路220から、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に電力を分配できる一方、これら同士間の絶縁を保つことができる。
次いで、本システム1のセンサ本体をなすセンサ部10の機械的構成について、図3の縦断面図及び図4の分解斜視図を参照して説明する。なお、図3において、図中下方をセンサ部10の長手方向HNの先端側GSとし、図中上方を後端側GKとする。また、図4では、図中、下側及び右側ほどセンサ部10の先端側GSとなる。
センサ部10は、長手方向HNに延びる板状で、気中放電により、イオンを生成するセラミック素子100を備える。このほか、このセラミック素子100を絶縁しつつ保持し、かつ、センサGND電位SGNDとされる主体金具50及びこれに結合する部材、主体金具50等と絶縁し、かつ、これらを囲んで保持し、排気管EPに取り付けられて、シャーシGND電位CGNDとされる取り付け金具90及びこれに結合する部材等を備える。
詳細には、センサ部10は、自身の先端側GSに、筒状の取り付け金具90を備える。この取り付け金具90は、径方向外側に膨出して外形六角形状をなすフランジ部91を有し、また、このフランジ部91よりも先端側GSの先端部90sの外周には、排気管EPへの固定に用いる雄ネジが形成されている。センサ部10は、この取り付け金具90の先端部90sの雄ネジによって、排気管EPに別途固定された金属製の取付用ボスBOに取り付けられ、この取付用ボスBOを介して、排気管EPに固定されている。このため、取り付け金具90は、排気管EPと同じシャーシGND電位CGNDとされる。
取り付け金具90の後端側GKには、金属製で筒状の外筒95が固設されている。具体的には、取り付け金具90の後端部90kに、外筒95の先端部95sが外嵌され、レーザ溶接により一体とされている。
取り付け金具90の径方向内側には、絶縁体からなる第1絶縁スペーサ60及び第2絶縁スペーサ61を介して、筒状の主体金具50及びこれと一体とされた内筒80が配置されている。また、これらと共に、取り付け金具90内には、筒状のスリーブ62及び環状の線パッキン63も配置されている。
具体的には、主体金具50は、径方向外側に膨出する円環状のフランジ部51を有しており、また、内筒80も先端部分が円環状のフランジ部81となっている。そして、これらフランジ部51,81同士が重なるように、主体金具50の後端部50kに、内筒80の先端部80sが外嵌され、レーザ溶接により一体とされている。また、一体とされた主体金具50及び内筒80は、両者のフランジ部51,81が、先端側GSに位置する第1絶縁スペーサ60と後端側GKに位置する第2絶縁スペーサ61とに挟まれて、取り付け金具90内に配置されている。さらに、第2絶縁スペーサ61の後端側GKには、スリーブ62が配置されている。取り付け金具90の最後端部90kkとスリーブ62との間には、線パッキン63が配置され、取り付け金具90の最後端部90kkは、径方向内側に屈曲して加締められている。
また、主体金具50の内部には、カップ状の金属カップ52が配設されると共に、この金属カップ52の底部に穴が空いて、イオン源15をなす板状のセラミック素子100が挿通されている。また、セラミック素子100の周りには、先端側GSから後端側GKに向けて順に、アルミナからなりセラミック素子100を保持する筒状のセラミックホルダ53、滑石粉末を圧縮して構成した第1粉末充填層54及び第2粉末充填層55、さらには、アルミナからなる筒状のセラミックスリーブ56が配設されている。なお、このうち、セラミックホルダ53及び第1粉末充填層54は、金属カップ52内に位置している。
さらに、主体金具50の最後端部50kkと、セラミックスリーブ56との間には、加締リング57が配置されており、主体金具50の最後端部50kkは、径方向内側に屈曲して加締められ、加締リング57を介してセラミックスリーブ56を押圧している。これにより、第2粉末充填層55の粉末が圧縮されて、主体金具50内に金属カップ52及びセラミックスリーブ56が固定されると共に、セラミック素子100も主体金具50に気密に保持される。
また、主体金具50の先端部50sには、セラミック素子100を水滴や異物から保護する一方、排気ガスEGをセラミック素子100の周囲に導くためのプロテクタ、具体的には、ステンレス製で二重の筒状をなす内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40が固設され、セラミック素子100の先端部分を径方向外側から包囲している。なお、これら内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40は、主体金具50の先端部50sに、内側プロテクタ45の後端側GKの径大部47を外嵌し、さらに、その外側に、外側プロテクタ40の後端側GKの径大部42を外嵌した後、それぞれレーザ溶接により固設されている。
外側プロテクタ40のうち、筒状の胴部41には、その先端側GSの周上に、排気ガスEGを内部に導入するため長方形の外側導入孔40Iが複数形成されている。また、内側プロテクタ45の筒状の胴部46には、その先端側GS及び後端側GKの周上に、それぞれ三角形と丸型の内側導入孔45Iが複数形成されている。
さらに、内側プロテクタ45の先端部分には、取り入れた排気ガスEG(被測定ガス)を排出するための丸型の排出口45Oが形成されており、この排出口45Oを含む内側プロテクタ45の先端部分は、外側プロテクタ40の先端部分の開口43から外部に突出している。
ここで、内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40に関し、図7を参照して、センサ部10の使用時における内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40への排気ガスEGの取り入れ及び排出について説明する。
図7において、排気ガスEGは、排気管EP内を、図中、左から右に向けて流通している。この排気管EP内を流通する排気ガスEGが、センサ部10の外側プロテクタ40及び内側プロテクタ45の周囲を通ると、その流速が、内側プロテクタ45の排出口45Oの外側で上昇し、いわゆるベンチュリ効果により、排出口45O付近に負圧が生じる。すると、この負圧により、内側プロテクタ45内に取り入れられた取入排気ガスEGIが排出口45Oから排出される。これと共に、外側プロテクタ40の外側導入孔40I周囲の排気ガスEGが、この外側導入孔40Iから外側プロテクタ40内に取り入れられ、さらに、内側プロテクタ45の内側導入孔45Iを通じて、さらに内側プロテクタ45内に取り入れられる。
そして、内側プロテクタ45内の取入排気ガスEGIは、排出口45Oから排出されるので、内側プロテクタ45内には、後端側GKの内側導入孔45Iから先端側GSの排出口45Oに向けて流れる取入排気ガスEGIの気流が生じる。
次いで、図3及び図4を参照したセンサ部10の機械的構成の説明に戻ると、主体金具50の後端側GK、すなわち、主体金具50内に位置するセラミックスリーブ56の後端側GKの外部で、内筒80の内側には、絶縁体からなる絶縁ホルダ70が配置され、この絶縁ホルダ70の挿通孔70cに、セラミック素子100が挿通されている。
また、絶縁ホルダ70の後端側GKには、絶縁体からなる第1セパレータ71が、さらに、その後端側GKには、同じく絶縁体からなる第2セパレータ72が、長手方向HNに並んで配置され、いずれも内筒80の内側に収容されている。
さらに、第2セパレータ72は、第1主面側部材72Aと第2主面側部材72Bとからなる。
第1セパレータ71は、挿通孔71cを有し、この挿通孔71c内に、セラミック素子100を挿通すると共に、放電電位端子73を収容している。一方、第2セパレータ72は、第1挿通孔72c及び第2挿通孔72dを有する。このうち、第1挿通孔72cは、第1主面側部材72A内に位置する。また、第2挿通孔72dは、第1主面側部材72Aと第2主面側部材72Bとの間に形成されている。そして、この第2挿通孔72d内に、セラミック素子100のうち長手方向HN後端側GKの素子後端部100K(図5参照)が位置すると共に、補助電位端子75、第1ヒータ端子76及び第2ヒータ端子77を収容している。セラミック素子100は、後述するように、素子後端部100Kにおいて、第1主面101S1及び第2主面101S2を有している(図5参照)。第1主面側部材72Aは、セラミック素子100の素子後端部100Kの第1主面101S1に対向して配置され、第2主面側部材72Bは、セラミック素子100の素子後端部100Kの第2主面101S2に対向して配置されている。
また、第2挿通孔72dは、図8に示すように、第1主面側部材72Aが構成する第1溝72d1と、第2主面側部材72Bが構成する第2溝72d2とにより形成されている。第1溝72d1は、セラミック素子100の素子後端部100Kの第1主面101S1側の略半分を収容する矩形状の溝を形成している。一方、第2溝72d2は、セラミック素子100の素子後端部100Kの第2主面101S2側の略半分を収容すると共に、補助電位端子75、第1ヒータ端子76及び第2ヒータ端子77を互いに絶縁した状態で収容する3本の溝から構成されている。
なお、第1セパレータ71の挿通孔71c内において、放電電位端子73は、セラミック素子100の後述する放電電位パッド113(図5,図6参照)に接触している。また、第2セパレータ72の第2挿通孔72d内において、補助電位端子75は、セラミック素子100の補助電位パッド125に、第1ヒータ端子76は、セラミック素子100の第1ヒータパッド136に、第2ヒータ端子77は、セラミック素子100の第2ヒータパッド137に、それぞれ接触している。
さらに、放電電位端子73は、第2セパレータ72の第1挿通孔72c内において、放電電位リード線161の一端部161tに接続されている。また、第2セパレータ72の第2挿通孔72d内において、補助電位端子75は、補助電位リード線162の一端部162tに、第1ヒータ端子76は、第1ヒータリード線163の一端部163tに、第2ヒータ端子77は、第2ヒータリード線164の一端部164tに、それぞれ接続されている。
内筒80の後端部80kには、センサGND接続金具82の先端部82sが外嵌され、レーザ溶接されている。また、センサGND接続金具82には、電線165〜168が挿通されている。なお、電線165,166の外部導体165G,166Gのうち、内側の外部導体165G1,166G1は、センサGND接続金具82に導通している。これにより、センサGND接続金具82に導通する内筒80、主体金具50、内側プロテクタ45及び外側プロテクタ40は、いずれもセンサGND電位SGND(第1基準電位)とされている。
さらに、外筒95のうち、後端側GKの小径部96内には、フッ素ゴム製のグロメット84とシャーシGND接続金具83とが配設され、これらに、電線165〜168が挿通されている。なお、電線165,166の外部導体165G,166Gのうち、外側の外部導体165G2,166G2は、それぞれシャーシGND接続金具83に導通している。
このシャーシGND接続金具83は、外筒95の小径部96と共に加締めによって径方向内側に縮径され、グロメット84及びシャーシGND接続金具83は、外筒95の小径部96内に固定されている。これにより、排気管EP及び取付用ボスBOに導通する取り付け金具90、外筒95及びシャーシGND接続金具83は、いずれもセンサGND電位SGNDとは絶縁されたシャーシGND電位CGNDとされる。また、このシャーシGND電位CGNDは、前述したように、車両AMに搭載されたバッテリBT(図2参照)のGND電位と共通にされている。
次いで、セラミック素子100の構造の詳細について説明する。セラミック素子100は、図5及び図6に示すように、板状でアルミナからなる絶縁性のセラミック基体101(絶縁基体)を有しており、このセラミック基体101内に、放電電極体110、補助電極体120及びヒータ部130が埋設されて一体焼結されている。
さらに具体的には、セラミック基体101は、アルミナグリーンシート由来のアルミナからなる3つのセラミック層102,103,104が重なっており、これらの層間には印刷により形成されたアルミナからなる2つの絶縁被覆層105,106が介在している。そして、絶縁被覆層105とセラミック層103の間に放電電極体110が配置されている。また、セラミック層103と絶縁被覆層106の間に補助電極体120が、絶縁被覆層106とセラミック層104の間にヒータ部130が、それぞれ配置されている。そして、これらが一体化してセラミック素子100(電極構造体)が形成されている。
なお、本実施形態では、セラミック素子100のセラミック基体101(絶縁基体)は、図5に示すように、セラミック層103,104からなる第1セラミック部101A上に、セラミック層103,104よりも長手方向HNに短くされた、セラミック層102からなる第2セラミック部101Bを積層した形態を有する。また、第1セラミック部101Aの長手方向HN先端側GSの第1先端101ASよりも、第2セラミック部101Bの長手方向HN先端側GSの第2先端101BSが長手方向HN後端側GKに引き下がっている。
セラミック素子100において、放電電極体110は、長手方向HNに延びる形態を有しており、白金線からなる針状電極部112、この針状電極部112に導通し、セラミック層103の一方の表面103S1上にパターン印刷により形成されたリード部111、及び、リード部111に導通する放電電位パッド113を有する。
放電電極体110のうち、リード部111と、このリード部111が接続する針状電極部112のうち後端側GKの埋設部112Aとは、絶縁被覆層105及びセラミック層102で被覆されて、セラミック基体101内に、具体的には、セラミック層102とセラミック層103の層間に埋設されている。
即ち、セラミック基体101は、放電電極体110のうち、リード部111及び針状電極部112の埋設部112Aを内包している。
一方、白金線からなる針状電極部112のうち先端側GSの露出部112Bは、セラミック基体101のうち、第2セラミック部101Bの第2先端101BSから露出している。しかも、この露出部112Bのうち先端側GSで先細の針状先端部112Sは、自身の先端がセラミック層103の表面103S1から2〜3mm離れるように折り曲げられて、即ち、セラミック層103の表面103S1から離間して、セラミック基体101外の空中に突出している。
放電電位パッド113は、セラミック基体101のうち、長手方向HN後端側GKの基体後端部101Kにおける第1主面101S1上(セラミック層103の表面103S1上)に形成されている。なお、前述したように、放電電位パッド113には、放電電位端子73が接触し導通する。
補助電極体120は、パターン印刷により形成され、セラミック素子100の先端側GSに配置され矩形状をなす補助電極部122、及び、この補助電極部122に導通しセラミック素子100の後端側GKに延びる補助電極リード部121を有する。そして、この補助電極体120(補助電極リード部121,補助電極部122)は、セラミック層103のうち、表面103S1とは、逆側の表面103S2上に形成され、絶縁被覆層106で被覆されて、セラミック基体101内に、具体的には、セラミック層103とセラミック層104の層間に埋設されている。
なお、補助電極体120の補助電極部122は、セラミック基体101の第1セラミック部101Aのうち、第2セラミック部101Bの第2先端101BSよりも長手方向HN先端側GSの内部(セラミック層103とセラミック層104の層間)に埋設されている。
一方、補助電極体120の補助電極リード部121は、後端側GKの端部123から絶縁被覆層106の貫通孔106cを通じて、セラミック層104の一方の表面104S1上に形成した導通パターン124に導通している。さらに、この導通パターン124は、セラミック層104を貫通するスルーホール104h1を通じて、セラミック層104の他方の表面104S2上、即ち、セラミック基体101の基体後端部101Kにおける第2主面101S2上に形成した補助電位パッド125に導通している。なお、前述したように、補助電位パッド125には、補助電位端子75が接触し導通する。
また、セラミック層104の一方の表面104S1上には、ヒータ部130がパターン印刷により形成されている。ヒータ部130は、セラミック素子100の先端側GSに配置され、このセラミック素子100を加熱する発熱部131、及び、この発熱部131に導通し、セラミック素子100の後端側GKに延びる2本のヒータリード部132,133を有する。そして、このヒータ部130は、セラミック層104の一方の表面104S1上に形成されると共に、絶縁被覆層106で被覆されている。
また、ヒータリード部132,133は、その後端側GKの端部134,135から、セラミック層104を貫通するスルーホール104h2を通じて、セラミック層104の他方の表面104S2上、即ち、セラミック基体101の基体後端部101Kにおける第2主面101S2上に形成された第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137に、それぞれ導通している。なお、前述したように、第1ヒータパッド136には、第1ヒータ端子76が、第2ヒータパッド137には、第2ヒータ端子77が、それぞれ接触し導通する。
このように、本実施形態のセラミック素子100では、セラミック基体101の基体後端部101Kにおいて、放電電位パッド113が第1主面101S1上に形成される一方、放電電位パッド113以外の補助電位パッド125、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137が第2主面101S2上に形成されている。
また、放電電位パッド113と、これ以外の補助電位パッド125、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137とは、セラミック基体101の基体後端部101Kにおいて、長手方向HNに互いに離間して配置されている。具体的には、放電電位パッド113は、補助電位パッド125、第1ヒータパッド136及び第2ヒータパッド137よりも、長手方向HN先端側GSに配置されている。これにより、放電電位パッド113とその他のパッド125,136,137とのセラミック基体101上における沿面距離を稼いで(長めに採ることができ)、これらのパッド間及びこれに接続する端子間で火花放電が生じるのを抑制している。
次いで、本システム1における微粒子の検知について説明する。
イオン源15をなすセラミック素子100のうち、放電電極体110、補助電極体120及びヒータ部130は、それぞれ、前述した放電電位リード線161、補助電位リード線162、第1ヒータリード線163及び第2ヒータリード線164を通じて、図3において図示外の回路部190(図1,図2参照)に接続されている。また、電線165,166の内側の外部導体165G1,166G1も、回路部190のうち、イオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241に接続され、センサGND電位SGND(第1基準電位)とされている。そして、これに導通するセンサGND接続金具82等を介して、セラミック素子100(イオン源15)の周囲に配置された内側プロテクタ45も、前述したように、センサGND電位SGND(第1基準電位)とされている。
ここで、放電電極体110の針状電極部112に、回路部190のイオン源電源回路210から、放電電位リード線161、放電電位端子73及び放電電位パッド113を通じて、正の高電圧(例えば、1〜2kV)の放電電位PV2(図2,図6参照)を印加する。すると、この針状電極部112の露出部112Bの針状先端部112Sと、センサGND電位SGND(第1基準電位)とされた内側プロテクタ45(第1部材)との間で、気中放電、具体的には、コロナ放電を生じ、針状先端部112Sの周囲で、イオンCP(図7参照)が生成される。前述したように、外側プロテクタ40及び内側プロテクタ45の作用により、内側プロテクタ45内には、排気ガスEGが取り入れられ、セラミック素子100付近において、後端側GKから先端側GSに向かう取入排気ガスEGIの気流が生じている。このため、生成されたイオンCPは、図7に示すように、取入排気ガスEGI中の微粒子Sに付着する。これにより、微粒子Sは、正に帯電した帯電微粒子SCとなって、取入排気ガスEGIと共に、排出口45Oに向けて流れ、排出される。
一方、補助電極体120の補助電極部122には、回路部190の補助電極電源回路240から、補助電位リード線162、補助電位端子75及び補助電位パッド125を通じて、所定の電位(例えば、100〜200Vの正の直流電位)とされた補助電位PV3(図2,図6参照)を印加する。これにより、イオン源15で生成したイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPF(図7参照)に、補助電極部122からその径方向外側の内側プロテクタ45(捕集極)に向かう斥力を与える。これにより、浮遊イオンCPFを、捕集極(内側プロテクタ45)の各部に付着させて捕集を補助する。かくして、確実に浮遊イオンCPFを捕集することができ、浮遊イオンCPFまでもが排出口45Oから排出されるのを防止する。
本システム1では、排出口45Oから排出された帯電微粒子SCに付着していた排出イオンCPHの電荷量に対応する信号(信号電流Is)を、信号電流検知回路230で検知する。これにより、排気ガスEG中に含まれる微粒子Sの量(濃度)を適切に検知することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、セラミック素子100(イオン源15)の周囲の内側プロテクタ45を、センサGND電位SGNDとし、この内側プロテクタ45との間でコロナ放電を生じさせたが、これと共に、この内側プロテクタ45を捕集極に兼用している。即ち、本実施形態では、内側プロテクタ45(捕集極)で捕集を行うための捕集電位は、センサGND電位SGNDに等しい。
また、回路部190の計測制御回路220のヒータ通電回路226から、第1ヒータリード線163及び第1ヒータ端子76、並びに第2ヒータリード線164及び第2ヒータ端子77を通じて、第1ヒータパッド136と第2ヒータパッド137の間に所定のヒータ通電電圧を印加する。すると、ヒータ部130の発熱部131が通電により発熱し、セラミック素子100を加熱して、このセラミック素子100に付着した水滴や煤等の異物を除去する。これにより、イオン源15に生じた絶縁性の低下を回復できる。
なお、ヒータ通電電圧としては、具体的には、車両AMのバッテリBTの直流のバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をヒータ通電回路226によりパルス制御した電圧を印加する。例えば、第1ヒータリード線163及び第1ヒータ端子76を通じて、第1ヒータパッド136に印加される第1ヒータ電位PVhtは、このバッテリ電圧(DC12Vまたは24V)をパルス制御したプラス側の電位とされる。また、第2ヒータリード線164及び第2ヒータ端子77を通じて、第2ヒータパッド137に印加される第2ヒータ電位は、バッテリBTのGND電位と共通のシャーシGND電位CGND(第2基準電位)とされる(図2,図6参照)。
以上で説明したように、本実施形態のシステム1では、放電電極体110の露出部112B(針状先端部112S)とセラミック素子100の周囲に配置された内側プロテクタ45との間に、コロナ放電を生じさせるために、内側プロテクタ45は、センサGND電位SGNDとされ、放電電位パッド113には、放電電位端子73を通じて、センサGND電位SGNDに対して、直流の高電圧の放電電位PV2が印加される。また、補助電位パッド125には、補助電位端子75を通じて、補助電位PV3が印加される。なお、この補助電位PV3も、センサGND電位SGNDを基準とした電位である。
一方、第1ヒータパッド136には、第1ヒータ端子76を通じて、第1ヒータ電位PVhtが印加され、また、第2ヒータパッド137は、第2ヒータ端子77を通じて、シャーシGND電位CGNDとされる。そして、ヒータ部130に印加されるこれらの電位、即ち、第1ヒータ電位PVht及びシャーシGND電位CGNDは、センサGND電位SGNDとは絶縁されたシャーシGND電位CGNDまたはこれを基準とした電位である。なお、以下では、放電電位PV2と異なるこれら第1ヒータ電位PVht及びシャーシGND電位CGNDを異電位PVht,CGNDともいう。
このように、このシステム1では、放電電位端子73に印加する放電電位PV2が、センサGND電位SGNDを基準とする一方、第1ヒータ端子76及び第2ヒータ端子77(以下、異電位端子76,77ともいう)に印加する異電位PVht,CGNDは、シャーシGND電位CGNDを基準としている。そして、異電位PVht,CGNDと、放電電位PV2及びセンサGND電位SGNDとは、互いに独立した電気回路を構成している。また、センサGND電位SGNDとシャーシGND電位SGNDとの間に流れる信号電流Isを、信号電流検知回路230で検知している。
また、第1セパレータ71及び第2セパレータ72(以下、セパレータ71,72ともいう)は、セラミック素子100のうち、第1ヒータパッド136,第2ヒータパッド137(以下、異電位パッド136,137ともいう)及び放電電位パッド113が位置する素子後端部100K(構造体パッド部)を、径方向から包囲している。そして、セパレータ71,72は、放電電位端子73及び異電位端子76,77を互いに絶縁した状態で収容して保持しつつ、放電電位端子73を放電電位パッド113に、異電位端子76,77を異電位パッド136,137に、それぞれ接触させて導通させている。
ところが、セパレータ71,72の表面各所(セパレータ71,72の外表面や、第1セパレータ71の挿通孔71cを形成する内周面、第2セパレータの第2挿通孔72dを形成する内周面など)に、湿度の影響により水滴が付着するなどして、セパレータ71,72の表面の絶縁性が低下した場合には、セパレータ71,72の表面を通じて、放電電位端子73と異電位端子76,77との間に漏れ電流が流れることがある。この漏れ電流の経路としては、例えば、放電電位端子73から、放電電位端子73を収容する第1セパレータ71の挿通孔71cを形成する内周面及び第1セパレータ71の表面各所を経由して、第2セパレータ72の内周面または外周面に到達し、さらに、第2セパレータの第2挿通孔72d内に収容された異電位端子76,77に届く経路が考えられる。そして、このような漏れ電流が流れると、検知される信号電流Isに漏れ電流による誤差を生じ、微粒子Sの量を正確に検知することができない。
そこで、本実施形態のシステム1では、図8に示すように、セパレータ71,72のうち、第2セパレータ72の第1主面側部材72Aの表面の一部に、放電電位端子73から異電位端子76,77に流れる漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制膜として、金属膜78を被着している。なお、この金属膜78は、銅を蒸着したものである。
具体的には、第2セパレータ72は、長手方向HNに直交する径方向外側HRを向く外周面72mを有している。また、第2セパレータ72の半分をなす第1主面側部材72Aの径方向外側HRを向く外周面72Amは、第2セパレータ72の外周面72mの半分を構成する外側面72Aoと、第2主面側部材72Bと向かい合う内側面72Aiとからなる。なお、内側面72Aiの中央部分は、第2挿通孔72dの第1溝72d1を構成している。また、第2セパレータ72の他の半分をなす第2主面側部材72Bの径方向外側HRを向く外周面72Bmは、第2セパレータ72の外周面72mの残る半分を構成する外側面72Boと、第1主面側部材72Aと向かい合う内側面72Biとからなる。なお、内側面72Biの中央部分は、第2挿通孔72dの第2溝72d2を構成している。
本実施形態では、第1主面側部材72Aの外周面72Amの一部に、銅からなる金属膜78を被着している(図8(a),(b)参照)。
より具体的には、金属膜78は、第1主面側部材72Aの外周面72Amのうち、長手方向HNについて第1セパレータ71寄りの部位(図8(b)において下方)に全周にわたり被着している。但し、金属膜78は、第1セパレータ71と接触しないように、第1主面側部材72Aの外周面72Amのうち、第1セパレータ71寄りの端面72Atからやや引き下がった位置に(図8(b)中、端面72Atよりも上方にスペースを空けて)形成されている。また、この金属膜78は、接点部CTにおいて、内筒80に接しており、この内筒80を通じてセンサGND電位SGND(第1基準電位)に導通している(図8(d)参照)。
なお、素子後端部100K(構造体パッド部)の第1主面101S1のうち、第1主面側部材72Aの内側面72Aiに向かい合う部位には、放電電位パッド113、補助電位パッド125及び異電位パッド136,137が存在していない。また、放電電位端子73は第1セパレータ71に収容され、補助電位端子75及び異電位端子76,77は第2セパレータ72のうち第2主面側部材72Bに収容されており、素子後端部100Kの第1主面101S1と第1主面側部材72Aとの間に、端子やパッドは存在していない。このため、第1主面側部材72Aの表面に金属膜78を設けても、各端子同士や、端子とパッドとの間で、金属膜78を介した短絡は生じない。即ち、金属膜78は、各端子同士や、端子とパッドとの間を短絡させない部位に形成されている(図8(c)参照)。一方、第2主面側部材72Bに金属膜を形成すると、金属膜を介して、保持する補助電位端子75及び異電位端子76,77同士が短絡するおそれがあるので、本例では、その外周面72Bmに金属膜を形成していない。
このように、本実施形態のシステム1では、センサ部10のセパレータ71,72は、その表面の一部(第2セパレータ72の第1主面側部材72Aの外周面72Am)に、このセパレータ71,72の表面を通じて、放電電位端子73と異電位端子76,77との間を流れる漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制膜として、金属膜78を有している。
また、本実施形態のシステム1では、この漏れ電流抑制膜である金属膜78が、センサGND電位SGNDに導通している。このため、放電電位端子73から漏れ出てセパレータ71,72の表面を流れる漏れ電流は、金属膜78に届くと、この金属膜78を通じてセンサGND電位SGNDに流れ込む。即ち、異電位端子76,77に通じるシャーシGND電位CGNDに流れ込まない。このため、信号電流Isへの漏れ電流の影響を抑制することができる。
かくして、セパレータ71,72の表面を通じて、放電電位端子73と異電位端子76,77との間を流れる漏れ電流を抑制し、信号電流Isに対する漏れ電流の影響を抑えて、微粒子の量をより正確に検知することができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、セラミック素子100の素子後端部100Kにおいて、セラミック基体101は、第1主面101S1及び第2主面101S2を有する板状であり、それぞれの面に位置する放電電位パッド113と異電位パッド136,137とは長手方向HNに離間している。これにより、放電電位パッド113と異電位パッド136,137とのセラミック基体101上における沿面距離を稼いで、これらのパッド間及びこれに接続する端子間で火花放電が生じるのを抑制すると共に、セラミック基体101の表面を通じた漏れ電流を抑制することができる。さらに、セパレータ71,72は、放電電位端子73及び放電電位パッド113を包囲する第1セパレータ71と、異電位端子76,77及び異電位パッド136,137を包囲する第2セパレータ72とからなり、これらが長手方向HNに並んでいる。このように、2つに分かれたセパレータ71,72を用いることで、セラミック基体101及び各端子73,76,77を保持し易く、長手方向HNに離間して配置された放電電位パッド113と異電位パッド136,137とに、それぞれ適切に放電電位端子73及び異電位端子76,77を導通させることができる。
また、2つに分かれたセパレータ71,72のうち、一方の第2セパレータ72に漏れ電流抑制膜である金属膜78を形成するので、セパレータが一体の場合よりも金属膜78の形成が容易である。
さらに、本実施形態のシステム1では、第2セパレータ72は、さらに、第1主面側部材72Aと、第2主面側部材72Bとからなる。そして、漏れ電流抑制膜である金属膜78は、第2セパレータ72の第1主面側部材72Aの外周面72Amのうち、長手方向HNについて第1セパレータ71寄りの部位に全周にわたり形成されている。これにより、放電電位端子73と異電位端子76,77との間のセパレータ71,72表面を流れる漏れ電流のうち、第2セパレータ72の第1主面側部材72Aの外周面72Amを通じて、異電位端子76,77を収容する第2主面側部材72Bへと流れる分を十分に抑制することができる。
また、第2セパレータ72を2つの部材で構成することで、金属膜78を簡易に設けることができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、セラミック素子100は、異電位パッド136,137に導通し、このセラミック素子100を加熱するヒータ部130を内部に有している。このため、ヒータ部130でセラミック素子100を加熱することにより、このセラミック素子100に付着した水滴や煤等の異物を除去し、イオン源15に生じた絶縁性の低下を回復させて、適切に気中放電を起こさせてイオンを生じさせることができる。
(変形形態)
次いで、上述の実施形態の変形形態について説明する。実施形態のシステム1では、漏れ電流抑制膜として、セパレータ71,72のうち、第2セパレータ72の第1主面側部材72Aの表面の一部に、センサGND電位SGND(第1基準電位)に導通する金属膜78を形成した。これに対し、本変形形態のシステム1では、図9に示すように、漏れ電流抑制膜として、セパレータ71,72のうち、第2セパレータ72を構成する第1主面側部材72A及び第2主面側部材72Bのそれぞれの表面全体に、絶縁性で撥水性のフッ素系コーティング膜79a,79bを有する。
具体的には、実施形態と同様、第1主面側部材72Aの径方向外側HRを向く外周面72Amは、第2セパレータ72の外周面72mの半分を構成する外側面72Aoと、第2主面側部材72Bと向かい合う内側面72Aiとからなる。本例では、この外周面72Amのほか、第1挿通孔72cの内壁を含む第1主面側部材72Aの表面全体に、フッ素系コーティング膜79aをディップコーティングによって被着している。
また、第2主面側部材72Bの径方向外側HRを向く外周面72Bmは、第2セパレータ72の外周面72mの残る半分を構成する外側面72Boと、第1主面側部材72Aと向かい合う内側面72Biとからなる。本例では、この外周面72Bmを含む第2主面側部材72Bの表面全体にも、フッ素系コーティング膜79bをディップコーティングによって被着している。
なお、本例では、上述の通り、撥水性のコーティング膜79a,79bを、ディップコーティングによって、第1主面側部材72A及び第2主面側部材72Bの表面全体に形成した。しかし、スプレーコーティングなどの他の手法を用いて、撥水性のコーティング膜79a,79bを、第1主面側部材72A及び第2主面側部材72Bの表面の一部(例えば、外周面72Am,72Bm)に形成しても良い。
このように、本変形形態のシステム1では、漏れ電流抑制膜が撥水性のコーティング膜79a,79bである。このため、湿度の影響などにより、セパレータ71,72の表面に水滴が付着すること自体を抑制することができ、これにより、セパレータ71,72の表面の絶縁性の低下を防止し、漏れ電流が流れるのを抑制することができる。
かくして、セパレータ71,72の表面を通じて、放電電位端子73と異電位端子76,77との間に流れる漏れ電流を抑制し、信号電流Isに対する漏れ電流の影響を抑えて、微粒子の量をより正確に検知することができる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は実施形態及び変形形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、放電電位PV2を正の高電位としたが、放電電位PV2を負の高電位としても良い。
また、実施形態では、セラミック素子100(電極構造体)として、アルミナからなるセラミック基体101(絶縁基体)が、放電電極体110の埋設部112Aを内包する形態を示したが、電極構造体において、放電電極体を絶縁基体に設ける構造は、これに限られない。例えば、アルミナ等の絶縁性セラミックからなる基体の表面に放電電極体を印刷等により形成した上で、その一部をガラスコートして埋設部とすることにより、セラミック基体及びガラスコートからなる絶縁基体に放電電極体を設けたセラミック素子(電極構造体)を用いることもできる。
EP 排気管
EG 排気ガス(被測定ガス)
SGND センサGND電位(第1基準電位)
CGND シャーシGND電位(第2基準電位,異電位)
PV2 放電電位
PV3 補助電位
PVht 第1ヒータ電位(異電位)
S 微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
GS 先端側
GK 後端側
HN 長手方向
HR 径方向外側
1 微粒子検知システム
10 センサ部
15 イオン源
40 外側プロテクタ
45 内側プロテクタ(第1部材)
50 主体金具
71 第1セパレータ(セパレータ)
71c 挿通孔
72 第2セパレータ(セパレータ)
72A 第1主面側部材
72Am (第1主面側部材の)外周面
72B 第2主面側部材
72Bm (第2主面側部材の)外周面
72c 第1挿通孔
72d 第2挿通孔
73 放電電位端子
75 補助電位端子
76 第1ヒータ端子(異電位端子)
77 第2ヒータ端子(異電位端子)
78 金属膜(漏れ電流抑制膜)
79a,79b フッ素系コーティング膜(漏れ電流抑制膜)
80 内筒
90 取り付け金具
95 外筒
100 セラミック素子(電極構造体)
100K 素子後端部(構造体パッド部)
101 セラミック基体(絶縁基体)
101S1 第1主面
101S2 第2主面
101K 基体後端部
110 放電電極体
113 放電電位パッド
120 補助電極体
125 補助電位パッド
130 ヒータ部
136 第1ヒータパッド(異電位パッド)
137 第2ヒータパッド(異電位パッド)
161 放電電位リード線
161t (放電電位リード線の)一端部
163 第1ヒータリード線(異電位リード線)
163t (第1ヒータリード線の)一端部
164 第2ヒータリード線(異電位リード線)
164t (第2ヒータリード線の)一端部
190 回路部
210 イオン源電源回路
220 計測制御回路
226 ヒータ通電回路
230 信号電流検知回路
240 補助電極電源回路

Claims (6)

  1. 気中放電によりイオンを生成するイオン源、及び、
    上記イオン源の周囲に配置されて第1基準電位とされる第1部材を有する
    センサ部と、
    上記第1基準電位と上記第1基準電位とは絶縁された第2基準電位との間に流れる信号電流を検知する信号電流検知回路とを備える
    微粒子検知システムであって、
    上記イオン源は、
    絶縁材からなり、長手方向に延びる形状をなす絶縁基体、
    上記絶縁基体に設けられるとともに、上記第1基準電位を基準とした放電電位が印加されて、上記第1部材との間に上記気中放電を生じる放電電極体、
    上記放電電極体に導通して上記絶縁基体の表面上に形成され、上記放電電位とされる放電電位パッド、及び、
    上記絶縁基体の表面上に形成され、上記第2基準電位またはこれを基準とした電位で、上記放電電位と異なる異電位とされる異電位パッドを含む
    電極構造体を有し、
    上記放電電位とされ、放電電位端子を一端部に有する放電電位リード線と、
    上記異電位とされ、異電位端子を一端部に有する異電位リード線と、を備え、
    上記センサ部は、
    絶縁材からなり、上記電極構造体のうち上記放電電位パッド及び上記異電位パッドが位置する構造体パッド部を、上記長手方向に直交する径方向から包囲すると共に、上記放電電位端子及び上記異電位端子を互いに絶縁した状態で収容してこれらを保持しつつ、上記放電電位端子を上記放電電位パッドに、上記異電位端子を上記異電位パッドに、それぞれ接触させて導通させるセパレータを有し、
    上記セパレータは、
    その表面の一部に、当該セパレータの表面を通じて、上記放電電位端子と上記異電位端子との間を流れる漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制膜を有する
    微粒子検知システム。
  2. 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
    前記漏れ電流抑制膜は、
    前記第1基準電位に導通する金属膜である
    微粒子検知システム。
  3. 請求項2に記載の微粒子検知システムであって、
    前記構造体パッド部において、前記絶縁基体は、第1主面及び第2主面の2つの主面を有する板状であり、
    前記放電電位パッドは、上記第1主面上に位置し、
    前記異電位パッドは、上記第2主面上に位置し、かつ、上記放電電位パッドと前記長手方向に離間しており、
    前記セパレータは、
    前記放電電位端子及び上記構造体パッド部の上記放電電位パッドを包囲する第1セパレータと、この第1セパレータと上記長手方向に並び、前記異電位端子及び上記構造体パッド部の上記異電位パッドを包囲する第2セパレータとを含み、
    前記金属膜は、
    上記セパレータのうち、上記第2セパレータの表面の少なくとも一部に被着してなる
    微粒子検知システム。
  4. 請求項3に記載の微粒子検知システムであって、
    前記第2セパレータは、
    前記構造体パッド部の前記第1主面側に配置され、前記長手方向に直交する径方向外側を向く外周面を有する第1主面側部材と、
    上記構造体パッド部の前記第2主面側に配置され、前記異電位端子を前記異電位パッドに接触させつつ収容してこれを保持する第2主面側部材とからなり、
    上記第1主面側部材と上記第2主面側部材とで、
    上記構造体パッド部を上記第1主面側及び上記第2主面側の両側から挟み、
    前記金属膜は、
    上記第1主面側部材の上記外周面のうち、少なくとも上記長手方向について前記第1セパレータ寄りの部位に全周にわたり被着してなる
    微粒子検知システム。
  5. 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
    前記漏れ電流抑制膜は、
    撥水性のコーティング膜である
    微粒子検知システム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記電極構造体は、
    前記異電位パッドに導通し、当該電極構造体を加熱するヒータ部を内部に有する
    微粒子検知システム。
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