JP6962763B2 - 微粒子センサおよび微粒子センサの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、内部に放電素子を気密に保持した微粒子センサ、及びその製造方法を提供する。
れた後に排出するガス取入排出管と、絶縁セラミックからなり、上記接地電位とは異なる放電電位とされる放電電極体を有する放電素子であって、上記放電素子のうち先端側に位置し、上記ガス取入排出管内に配置され、上記放電電極体と上記ガス取入排出管との間の放電により、上記被測定ガス中の上記微粒子を帯電させる素子先端部、及び、上記素子先端部の基端側に位置し、上記放電電極体が内部に配置され外表面から絶縁された被シール部、を有する放電素子と、上記接地電位及び上記放電電位とは異なる第1電位とされ、上記放電素子のうち、上記被シール部よりも基端側の素子基端側部を包囲する包囲部材と、導電性ガラスからなり、上記包囲部材と上記ガス取入排出管との間を導通し、上記放電素子の上記被シール部の上記外表面に密着して気密に封止する導電性シール体と、を備え、 前記包囲部材のうち先端側の先端側部、前記導電性シール体、及び、前記ガス取入排出管のうち基端側の管基端側部の径方向外側に配置され、絶縁セラミックからなる筒状の絶縁スペーサを備え、上記導電性シール体が、上記絶縁スペーサの内周面に気密に密着すると共に、上記導電性シール体を介して、上記包囲部材の上記先端側部及び上記ガス取入排出管の上記管基端側部が、上記絶縁スペーサに固定された微粒子センサである。
しかも、この導電性シール体は、導電性ガラスからなり、第1電位とされた包囲部材とガス取入排出管との間を導通しているので、ガス取入排出管を第1電位とするべく、包囲部材とガス取入排出管との間を導通するのに、主体金具などの金属ブロック状の部材を要しないため、簡単な構成でありながら、内部に放電素子を気密に保持した微粒子センサとすることができる。
加えて、この微粒子センサでは、絶縁スペーサの内周面と導電性シール体との間も気密に密着しており、絶縁スペーサの内側で、導電性シール体により、基端側と先端側との間を気密にシールできる。
しかも、導電性ガラスからなる簡単な構成の導電性シール体を介して、包囲部材の先端側部及びガス取入排出管の管基端側部を絶縁スペーサに固定した微粒子センサを構成できる。
また、ガス取入排出管は、導電性シール体に接触して導通する形態のほか、他の金属部材を介して、導電性シール体に間接に導通する形態としても良い。
しかるに、素子先端部を加熱するための素子ヒータ配線を放電素子に設けた場合、放電電極体での放電により誘導電流が素子ヒータ配線に流れる。このため、微粒子センサを制御する制御回路において、この素子ヒータ配線の一端が接続する接地電位が変動するために、微粒子センサの出力信号にノイズが重畳する場合がある。
これにより、放電電極体での放電による誘導電流が素子ヒータ配線に流れるのが抑制され、接地電位の変動や、それに伴う微粒子センサの出力信号へのノイズの重畳が抑制される。
しかも、シールド電極層を導電性シール体に導通して、シールド電極層を第1電位にできる。このため、シールド電極層を第1電位とするべく、微粒子センサ内に放電素子のシールド電極層に第1電位を供給するための配線を設ける必要が無い。
なお、被シール部の外表面にまで延びる延出部に加えて、被シール部の外表面に、延出部に接続するシールド電極パッドを設け、このシールド電極パッドでも導電性シール体に接続するようにしても良い。
なお、導電性シール体が、ガス取入排出管の管基端部に径方向外側から接触する形態や、管基端部に径方向内側から接触する形態、管基端部に径方向外側及び内側の両方から接触する形態などを採用することができる。
以下、本実施形態に係る微粒子センサ10及び微粒子検知システム1について、図面を参照しつつ説明する。図1は、車両AMに搭載したエンジンENGの排気管EPに微粒子センサ10を適用した状態を説明する説明図である。図2は、実施形態にかかる微粒子センサ10の縦断面図である。図3は、微粒子センサ10のうち、セパレータ75,76内における放電素子60と放電電位ケーブル82及び素子ヒータリード線84,86との接続を拡大して示す、図2と平行な縦断面における縦断面図である。図4は、微粒子センサ10を、図2とは軸線AXの回りに90°ずれた位置で切断した縦断面図である。図5は、微粒子センサ10の分解斜視図である。図6は、微粒子センサ10のうち、放電素子60の斜視図及び分解斜視図である。図7は、微粒子検知システム1に用いる制御装置100の回路構成を示す説明図である。図8は、微粒子センサ10における、排気ガスEGの取り入れ及び排出の様子を模式的に示した説明図である。図9は、微粒子センサ10の製造方法のうち、シール体形成工程を説明する説明図である。
微粒子センサ10は、図2〜図4に示すように、軸線方向GHに延びる直棒状の形態をなしている。この微粒子センサ10は、後述するように、プロテクタ31と自身の素子先端部60Sにおいて突出する針状電極部62Dとの間の気中放電(具体的には、コロナ放電)により、イオンCPを生成する放電素子60を備える。微粒子センサ10は、このほか、放電素子60と電気的絶縁を確保し、放電素子60を保持しつつ、センサグランド電位SGNDとされた導体で取り囲んでファラデーケージをなすセンサグランド部材30を備える。さらにその外側には、センサグランド部材30と電気的絶縁を確保しつつ、これらを囲んで保持し、且つ、排気管EPに取り付けられて、センサグランド電位SGNDとは異なるシャーシグランド電位CGNDとされるシャーシグランド部材20を備える。
外筒22の基端側GKの基端部22Kは、先端部22Sよりも縮径した形態とされ、絶縁ゴム製のグロメット46が嵌め込まれ、金属線で構成された編組チューブ23を介して筒状の編組保持金具24が被せられ、加締められて、グロメット46、編組チューブ23、及び編組保持金具24が、外筒22の基端部22Kに保持されている。
なお、グロメット46には、放電電位ケーブル82、素子ヒータリード線84,86及びスペーサヒータリード線92,94が挿通されている。
なお詳述しないが、この絶縁スペーサ41は、外周面上にスペーサヒータ層41HTが形成されたヒータ付き絶縁スペーサであり、通電により、絶縁スペーサ41の先端部41Sを昇温可能となっている。
これらのうち、放電素子60は、絶縁セラミックからなり、センサグランド電位SGND及びシャーシグランド電位CGNDとは異なる放電電位DVとされる放電電極体62を有する多層配線基板である。またこの放電素子60は、先端側GSに位置し、プロテクタ31内に配置され、放電電極体62(具体的にはその針状電極部62D)とプロテクタ31との間の放電により、イオンCPを生成し、被測定ガスSG中の微粒子Sを帯電させる素子先端部60Sを有している。加えて、素子先端部60Sの基端側GKに位置し、放電電極体62(具体的にはその放電配線62L)が内部に配置され、外表面60CSから絶縁された被シール部60Cを有している(図2,図4,図6参照)。
また、第1内筒39及び第2内筒38は、第1内筒39のケーブル接続部39Cが外側導体82Dに接続しているためセンサグランド電位SGNDとされており、放電素子60のうち、被シール部60Cよりも基端側GKの素子基端側部60Kを包囲している。
さらに、導電性シール体37は、導電性ガラスからなり、第2内筒38とプロテクタ31とに接触して導通し、かつ、放電素子60の被シール部60Cの外表面60CSに密着して放電素子60を気密に封止している。
しかも、この導電性シール体37は、導電性ガラスからなり、第1内筒39を介してセンサグランド電位SGNDとされた第2内筒38とプロテクタ31との間を導通している。このため、プロテクタ31をセンサグランド電位SGNDとするべく、第1内筒39あるいは第2内筒38とプロテクタ31との間を導通する主体金具などの金属ブロック状の部材を要さず、簡単な構成でありながら、内部に放電素子60を気密に保持した微粒子センサ10とすることができる。
しかも、導電性シール体37によって、第2内筒38の先端側部38S及びプロテクタ31の管基端側部31Kを絶縁スペーサ41に固定した簡単な構成の微粒子センサ10とすることができる。
しかも、導電性シール体37は、プロテクタ31の管基端側部31Kのうち管基端部31KKに、基端側GK、径方向内側DI及び径方向外側DOから密着して、プロテクタ31に導通している(図2,図4参照)。
なお、素子ホルダ71のうちホルダ段部71Dは、基端側GKから先端側GSに向けて、プロテクタ31の管段部31KDに係止されている。しかも、この素子ホルダ71は、導電性シール体37に先端側GSから当接して、導電性シール体37を保持している。
但し、滑石圧粉体72を用いず、素子ホルダ71の凹部71Pにセメントを充填固化したり、素子ホルダ71の凹部71Pにも、導電性シール体37をなす導電性ガラスを充填して、素子ホルダ71への放電素子60の固定、及び、素子ホルダ71と導電性シール体37との結合を図るようにしても良い。
なお、図6Bから容易に理解できるように、放電電極体62のうち放電配線62Lは、放電素子60の被シール部60Cにおいて、外表面60CSに露出しておらず、放電素子60の内部に位置している。このため、外表面60CSに導電性シール体37が密着して形成されても、放電電極体62の放電配線62Lが、導電性シール体37に導通することはなく、両者間は絶縁されている。
これらで構成される素子ヒータ配線64は、放電素子60のうち、被測定ガスSGに曝される素子先端部60Sに、ススなどの異物粒子が付着するのを防止したり、付着した異物粒子を除去したりするために、素子先端部60Sを昇温させるべく設けられている。
なお、図6Bから容易に理解できるように、素子ヒータ配線64の素子ヒータリード線64L1,64L2も、放電素子60の被シール部60Cにおいて、外表面60CSに露出しておらず、放電素子60の内部に位置している。このため、外表面60CSに導電性シール体37が密着して形成されても、素子ヒータ配線64の素子ヒータリード線64L1,64L2が、導電性シール体37に導通することはなく、両者間は絶縁されている。
しかるに、このような素子先端部60Sを加熱するために素子ヒータ配線64を設けた場合、放電電極体62での放電により誘導電流が素子ヒータ配線64に流れる。このため、微粒子センサ10を制御する制御装置100(図7参照)において、この素子ヒータ配線64の一端(素子ヒータパッド64P2)が接続するシャーシグランド電位CGNDが変動するために、微粒子センサ10の出力信号(計測制御回路120からの出力信号)にノイズが重畳する場合がある。
しかも、シールド電極層63Sを導電性シール体37に導通してセンサグランド電位SGNDにする。具体的には、シールド電極層63Sに導通するシールド電極パッド63P1を、被シール部60Cの外表面60CSに設けたので、導電性シール体37に容易に導通して、シールド電極層63Sをセンサグランド電位SGNDにできる。このため、シールド電極層63Sをセンサグランド電位SGNDとするべく、微粒子センサ10内に放電素子60のシールド電極層63Sにセンサグランド電位SGNDを供給するための配線を設ける必要が無い。また、導電性シール体37に、拡がりを有するシールド電極パッド63P1で接続するので、シールド電極パッド63P1ひいてはシールド電極層63Sと、導電性シール体37との導通を確実に行うことができる。
プロテクタ31(プロテクタ本体32)の基端側GKには、複数のガス取入口32Iが、周方向に等間隔で並ぶ態様で形成されている(図5参照)。このガス取入口32Iを通じて、微粒子Sを含む被測定ガスSGが、プロテクタ31の内部空間Kに取り入れられる。このガス取入口32Iは、取付金具21の筒状壁部21Wの径方向内側DIに位置している。また、プロテクタ31(プロテクタ本体32)の先端部分には、取り入れた被測定ガスSGを排出するためのガス排出口32Oが形成されている。このガス排出口32Oは、その中心が微粒子センサ10の軸線AXと一致する円形状の開口であり、プロテクタ31の先端部分に1つだけ設けられている。
まず、予め形成しておいた放電素子60を、素子ホルダ71の挿通孔71Hに挿通し、滑石粉末を素子ホルダ71の凹部71Pに充填し圧縮して、放電素子60の素子挿通部60Pを素子ホルダ71に仮固定する。
これにより、放電素子60のうち、素子挿通部60Pよりも基端側GKの被シール部60Cの外表面60CSが、圧縮済みの導電性ガラス粉末に包囲される。
また前述したように、プロテクタ31のうち管基端側部31Kは、段状の管段部31KDを有するほか、この管段部31KDよりも基端側GKに位置し、基端側GKの基端縁31KFを含む管基端部31KKを有している。このため、プロテクタ31の管基端部31KKには、導電性ガラス粉末が径方向外側DOから接触する。
次いで、絶縁スペーサ41等を筒状炉から取り出し、導電性シール体37が溶融(導電性ガラスが軟化)している期間内に、図示しない押圧治具を用いて、図9において矢印で示すように、下方、即ち先端側GSに向けて、素子スリーブ73に押圧力FPを掛ける。そして、この押圧力を保ちつつ徐冷し、導電性シール体37を固化させる。これにより、プロテクタ31、絶縁スペーサ41、素子ホルダ71、滑石圧粉体72、第2内筒38、及び放電素子60に、導電性ガラスからなる導電性シール体37を密着させる。
また、導電性シール体37を介して、第2内筒38の先端側部38S及びプロテクタ31の管基端側部31Kを、絶縁スペーサ41の内周面41Iに容易かつ確実に固定できる。
さらに、放電電位ケーブル82が挿通されている第1内筒39のケーブル接続部39Cの周囲を加締めて、放電電位ケーブル82をケーブル接続部39Cに固定すると共に、放電電位ケーブル82の外側導体82Dをケーブル接続部39Cと導通させる。これにより、第1内筒39をはじめとするセンサグランド部材30を、制御装置100のうちイオン源電源回路110の第1出力端111のセンサグランド電位SGNDに導通させる。
次いで、外筒22の基端部22K内にグロメット46を挿入する一方、外筒22の基端部22Kの径方向外側DOに編組チューブ23及び編組保持金具24を被せ、周囲を加締める。これにより、グロメット46内の放電電位ケーブル82、素子ヒータリード線84,86、及び、スペーサヒータリード線92,94が、グロメット46に保持される。
次いで、第1の変形形態に係る微粒子センサ210について、図10及び図2,図4,図9を参照して説明する。本変形形態1の微粒子センサ210は、実施形態の微粒子センサ10とは、放電素子260の形態が異なる点(図10)、及び、導電性シール体237が2層構造である点(図2,図4,図9)で異なり、その他は同様である。そこで、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、同じ符号を用い、説明を省略あるいは簡略化する。
なお、実施形態の放電素子60におけるシールド電極パッド63P1と同じく、このシールド電極パッド263P1も、放電素子260のうち、被シール部260Cの外表面260CSに位置するように形成されており、この外表面260CSを囲んで気密に密着している導電性シール体237に導通している(図2参照)。従って、シールド電極パッド263P1を含むシールド電極部263も、センサグランド電位SGNDとされる。
これに対し、本変形形態1の微粒子センサ210に係る導電性シール体237も、実施形態に係る導電性シール体37と同形である。但し、図2,図4,図9において破線で示すように、導電性シール体237は、先端側GSに位置する第1導電性シール体237Aと、この基端側GKに位置し、第1導電性シール体237Aとは異なる導電性ガラスからなる第2導電性シール体237Bとの、軸線方向GHに2層構造となっている点で、実施形態の導電性シール体37と異なる。
一方、基端側GKの第2導電性シール体237Bは、金属からなる第2内筒38の先端底部38SSとの、及び、放電素子260の被シール部260Cの外表面260CSに露出するシールド電極部263(具体的には、シールド電極パッド263P1)との導通性の向上のため、第1導電性シール体237Aに用いた導電性ガラスに比して導電性が良好な導電性ガラスからなる。
但し、絶縁スペーサ41、プロテクタ31等を、先端側GSが、下方を向く姿勢としたうえで、絶縁スペーサ41内に導電性ガラス粉末を投入し、プレスして圧縮済みの導電性ガラス粉末を形成するにあたり、まず、第1導電性シール体237A用の導電性ガラス粉末を投入する。その後、図示しないプレス治具を用いて、放電素子60の周囲に投入した第1導電性シール体237A用の導電性ガラス粉末を先端側GSに向けて圧縮する。さらに、第2導電性シール体237B用の導電性ガラス粉末を投入し、再度プレス治具を用いて、2層の導電性ガラス粉末を先端側GSに向けて圧縮して、圧縮済みの導電性ガラス粉末を得る。その後、導電性シール体37の形成と同様に、圧縮済みの2層の導電性ガラス粉末を加熱し軟化させた後に圧縮して、導電性シール体237を形成する。
また、導電性シール体237に導通するシールド電極パッド263P1を介して、シールド電極層263Sをセンサグランド電位SGNDとするので、微粒子センサ210内に放電素子260のシールド電極層263Sにセンサグランド電位SGNDを供給するための配線を設ける必要が無い。
しかも、導電性シール体237に、拡がりを有するシールド電極パッド263P1で接続するので、シールド電極パッド263P1ひいてはシールド電極層263Sと、導電性シール体237との導通を確実に行うことができる。
次いで、第2の変形形態に係る微粒子センサ310について、図11を参照して説明する。本変形形態2の微粒子センサ310は、実施形態及び変形形態1の微粒子センサ10、210とは、放電素子360の形態が異なる点でのみ異なり、その他は同様である。そこで、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、同じ符号を用い、説明を省略あるいは簡略化する。
これに対し、本変形形態2の放電素子360では、第1面360A及び第2面360B(図11Aにおいて、上面及び下面)のいずれにもシールド電極パッドは形成されず、シールド電極層363Sの延出部363SEが、放電素子360の被シール部360Cの外表面360CSのうち、放電素子360の側面をなす側部360CSSに露出している。
また、導電性シール体37に導通する延出部363SEを介して、シールド電極層363Sをセンサグランド電位SGNDとするので、微粒子センサ310内に放電素子360のシールド電極層363Sにセンサグランド電位SGNDを供給するための配線を設ける必要が無い。
次いで、第3の変形形態に係る微粒子センサ410について、図12を参照して説明する。本変形形態3の微粒子センサ410は、変形形態2の微粒子センサ310とは、放電素子460の形態が、放電素子360と一部異なるのみであり、その他は同様である。そこで、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は説明を省略あるいは簡略化する。また、異なる部分のみ符号を変更し、同様の部分は、同じ符号を用いる。
このため、シールド電極層363Sは、その延出部363SEにおいて、放電素子460の被シール部460Cの外表面460CSを囲んで気密に密着している導電性シール体37に導通しており、シールド電極層463Sは、直接、センサグランド電位SGNDとされる。
例えば、実施形態では、放電素子60内にシールド電極層63S等のシールド電極部63を設け、素子ヒータ配線64と放電電極体62との間の電磁シールドを行った。しかし、発生するノイズが小さい場合には、放電素子60内にシールド電極層63S等のシールド電極部63を設けないようにしても良い。
逆に、素子ヒータ配線64と放電電極体62との間の電磁シールドをより確実に行うべく、シールド電極層63Sを複数層設ける、シールド電極層で放電電極体62の放電配線62Lを囲むなどの形態とすることもできる。
あるいは、変形形態2,3の放電素子360,460の側部360CSS,460CSSのうち、延出部363SEに重なる位置に、シールド電極パッドを設けて、導電性シール体37に、より確実に接触し導通するようにしても良い。
10,210,310,410 微粒子センサ
30 センサグランド部材
31 プロテクタ(ガス取入排出管)
31K (プロテクタの)管基端側部
31KD (プロテクタの)管段部
31KK (プロテクタの)管基端部
31KF (プロテクタの)基端縁(基端側の端縁)
37,237 導電性シール体
237A 第1導電性シール体
237B 第2導電性シール体
38 第2内筒(包囲部材,内筒)
38S (第2内筒の)先端側部
38SS (第2内筒の)先端底部
38SH (第2内筒の先端底部の)挿通孔
39 第1内筒(包囲部材)
39C (第1内筒の)ケーブル接続部
41 絶縁スペーサ
41I (絶縁スペーサの)内周面
41D (絶縁スペーサの)段部
41HT スペーサヒータ層
60,260,360,460 放電素子
60S,260S,360S,460S (放電素子の)素子先端部
60P,260P,360P,460P (放電素子の)素子挿通部
60C,260C,360C,460C (放電素子の)被シール部
60CS,260CS,360CS,460CS (被シール部の)外表面
360CSS,460CSS (被シール部の外表面のうち)側部
60K,260K,360K,460K (放電素子の)素子基端側部
461CC (セラミック層の)窪み部
62 放電電極体
62L 放電配線
62D 針状電極部
63,263,363 シールド電極部
63S,262S,363S シールド電極層
363SE (シールド電極層の)延出部
63P1,63P2,63P3,263P1,263P2,263P3 シールド電極パッド
64,264 素子ヒータ配線
64P1,64P2,264P1,264P2,264P3,264P4 素子ヒータパッド
64HT,264HT 素子ヒータ部
71 素子ホルダ
71R (素子ホルダの)外周面
71D (素子ホルダの)ホルダ段部
71H (素子ホルダの)挿通孔
82 放電電位ケーブル
82L 放電電位リード線
82D 外側導体
84,86 素子ヒータリード線
92,94 スペーサヒータリード線
AM 車両
ENG エンジン
EP 排気管(通気管)
EG 排気ガス(測定対象ガス)
SG 被測定ガス
CGND シャーシグランド電位(接地電位)
SGND センサグランド電位(第1電位)
DV 放電電位
Is 信号電流
100 制御装置
110 イオン源電源回路
130 絶縁トランス
140 信号電流検知回路
150 素子ヒータ制御回路
160 スペーサヒータ制御回路
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
CPH 排出イオン
GH 軸線方向
GS 先端側(軸線方向先端側)
GK 基端側(軸線方向基端側)
DO 径方向外側
DI 径方向内側
Claims (8)
- 微粒子を含む測定対象ガスが流通し、接地電位とされた金属製の通気管に装着され、上記測定対象ガス中の上記微粒子を検知する微粒子センサであって、
上記測定対象ガスの一部である被測定ガスを自身の内部に取り入れた後に排出するガス取入排出管と、
絶縁セラミックからなり、上記接地電位とは異なる放電電位とされる放電電極体を有する放電素子であって、
上記放電素子のうち先端側に位置し、上記ガス取入排出管内に配置され、上記放電電極体と上記ガス取入排出管との間の放電により、上記被測定ガス中の上記微粒子を帯電させる素子先端部、及び、
上記素子先端部の基端側に位置し、上記放電電極体が内部に配置され外表面から絶縁された被シール部、を有する
放電素子と、
上記接地電位及び上記放電電位とは異なる第1電位とされ、上記放電素子のうち、上記被シール部よりも基端側の素子基端側部を包囲する包囲部材と、
導電性ガラスからなり、上記包囲部材と上記ガス取入排出管との間を導通し、上記放電素子の上記被シール部の上記外表面に密着して気密に封止する導電性シール体と、を備え、
前記包囲部材のうち先端側の先端側部、前記導電性シール体、及び、前記ガス取入排出管のうち基端側の管基端側部の径方向外側に配置され、絶縁セラミックからなる筒状の絶縁スペーサを備え、
上記導電性シール体が、上記絶縁スペーサの内周面に気密に密着すると共に、
上記導電性シール体を介して、上記包囲部材の上記先端側部及び上記ガス取入排出管の上記管基端側部が、上記絶縁スペーサに固定された
微粒子センサ。 - 請求項1に記載の微粒子センサであって、
前記放電素子は、
一端が前記接地電位に接続され、前記素子先端部を昇温させる素子ヒータ配線、及び、
上記素子ヒータ配線と前記放電電極体との間に介在して両者間を電磁シールドするシールド電極層を有し、
上記シールド電極層は、前記導電性シール体に導通してなる
微粒子センサ。 - 請求項2に記載の微粒子センサであって、
前記放電素子は、
前記被シール部の前記外表面に形成され、前記シールド電極層に導通するシールド電極パッドを有し、
上記シールド電極層は、上記シールド電極パッドを介して、前記導電性シール体に導通してなる
微粒子センサ。 - 請求項2に記載の微粒子センサであって、
前記シールド電極層は、
前記放電素子の前記外表面にまで延びる延出部を有し、
上記シールド電極層は、上記延出部で、前記導電性シール体に接続してなる
微粒子センサ。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の微粒子センサであって、
前記絶縁スペーサは、
径方向内側に張り出した段状のスペーサ段部を有し、
前記ガス取入排出管の前記管基端側部は、
基端側よりも先端側が縮径した段状で、上記スペーサ段部に係止される管段部、及び、
上記管段部よりも基端側に位置し基端側の端縁を含む管基端部を有し、
前記導電性シール体は、
上記管基端部に接触している
微粒子センサ。 - 請求項5に記載の微粒子センサであって、
絶縁セラミックからなり、
外周面に、基端側よりも先端側が縮径し、前記ガス取入排出管の前記管段部に係止される段状のホルダ段部、及び、
前記放電素子のうち前記素子先端部と前記被シール部との間の素子挿通部が挿通された挿通孔を有し、
上記挿通孔で上記放電素子を保持し、
上記導電性シール体に先端側から当接した
素子ホルダを備える
微粒子センサ。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の微粒子センサであって、
前記包囲部材は、
金属からなり、先端側の先端底部が閉じた有底筒状で、
上記先端底部に、前記放電素子を挿通する挿通孔を有し、
上記放電素子の前記素子基端側部を径方向外側から包囲する
内筒を有し、
上記内筒の上記先端底部は、前記導電性シール体に基端側から接触している
微粒子センサ。 - 微粒子を含む測定対象ガスが流通し、接地電位とされた金属製の通気管に装着され、上記測定対象ガス中の上記微粒子を検知する微粒子センサの製造方法であって、
上記測定対象ガスの一部である被測定ガスを自身の内部に取り入れた後に排出するガス取入排出管と、
絶縁セラミックからなり、上記接地電位とは異なる放電電位とされる放電電極体を有する放電素子であって、
上記放電素子のうち先端側に位置し、上記ガス取入排出管内に配置され、上記放電電極体と上記ガス取入排出管との間の放電により、上記被測定ガス中の上記微粒子を帯電させる素子先端部、及び、
上記素子先端部の基端側に位置し、上記放電電極体が内部に配置され外表面から絶縁された被シール部、を有する
放電素子と、
上記接地電位及び上記放電電位とは異なる第1電位とされ、上記放電素子のうち、上記被シール部よりも基端側の素子基端側部を包囲する包囲部材と、
導電性ガラスからなり、上記包囲部材と上記ガス取入排出管との間を導通し、上記放電素子の上記被シール部の上記外表面に密着して気密に封止する導電性シール体と、を備え、
前記包囲部材のうち先端側の先端側部、前記導電性シール体、及び、前記ガス取入排出管のうち基端側の管基端側部の径方向外側に配置され、絶縁セラミックからなる筒状の絶縁スペーサを備え、
上記導電性シール体が、上記絶縁スペーサの内周面に気密に密着すると共に、
上記導電性シール体を介して、上記包囲部材の上記先端側部及び上記ガス取入排出管の上記管基端側部が、上記絶縁スペーサに固定されており、
軟化した導電性ガラスを、上記包囲部材、上記ガス取入排出管、及び、上記放電素子の上記被シール部の外表面に密着させて、上記導電性シール体を形成するシール体形成工程を備える
微粒子センサの製造方法。
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