JP2020153879A - センサ構造体の検査方法 - Google Patents

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敬正 大澤
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英成 松本
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雅幸 本村
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Abstract

【課題】簡易に、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査できる、センサ構造体の検査方法を提供する。【解決手段】第1導体層64L1に導通する第1パッド64P1と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定する測定工程S1と、測定工程S1において測定された絶縁抵抗値を、予め設定した閾値と比較して、絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していると判定する判定工程S2とを備える。第1導体層64L1は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GKの位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GSの位置にまで延びる形状を有する。センサ素子60の外面を通じた第1パッド64P1と導電性シール体37との間の沿面距離は、センサ素子60の厚みよりも大きくされている。【選択図】図9

Description

本発明は、センサ構造体の検査方法に関する。
特許文献1には、センサ構造体の検査方法が開示されている。具体的には、軸線方向に延びる固体電解質層を有するセルを少なくとも1つ以上含むセンサ素子と、このセンサ素子の径方向周囲を取り囲む筒状金属体と、この筒状金属体の内面とセンサ素子の外面とのそれぞれに接してこれらをシールする固定部材とを備えるセンサ構造体について、不良を検知する方法が開示されている。このセンサ構造体のセルには、固定部材によって取り囲まれている位置を跨ぐように、固体電解質層上に一対の導体が形成されている。
特開2010−185871号公報
特許文献1では、センサ構造体の筒状金属体を加熱し、筒状金属体と固定部材との間の熱膨張率差、及び、筒状金属体とセンサ素子との間の熱膨張率差に基づく寸法差を生じさせ、これらの寸法差を生じさせた状態のもと、一対の導体間の断線の有無を検知する。特許文献1には、このようにすることで、センサ素子の折れ等により固体電解質層上に形成された導体が断線しているにも関わらず、固定部材がセンサ素子の外面に密着して当該センサ素子を取り囲む固定部材の存在によって断線している導体間の接触を維持させている場合にも、導体の断線の有無を確実に検出することができる。
つまり、特許文献1の検査方法では、筒状金属体を加熱して上記寸法差を強制的に生じさせることで、固定部材によるセンサ素子の接触性(固定力)を弱くさせ、素子折れ等の破損が生じている場合に、断線した導体間に強制的に隙間ないし位置ズレを生じさせるようにしている。
ところで、本願発明者は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体、及び、このセラミック基体の内部に埋設されている第1導体層、を有し、軸線方向に延びる板状のセンサ素子と、軸線方向に延びる筒状をなし、センサ素子の周囲を包囲する包囲部材であって、第1導体層とは電気的に絶縁された包囲部材と、導電性ガラスからなり、包囲部材に導通すると共に、センサ素子の被シール部の外面に密着して被シール部を封止する導電性シール体と、を備えるセンサ構造体を用いた、微粒子センサの開発を行っている。なお、第1導体層(例えば、ヒータ配線層)は、軸線方向について、被シール部の基端よりも基端側の位置から被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有する。
このようなセンサ構造体では、センサ素子が被シール部の位置で破断することがあった。具体的には、導電性シール体は、例えば、センサ素子の被シール部の周囲に導電性ガラス粉末を配置した後、この導電性ガラス粉末を軟化(または溶融)させた後、これを冷却させることによって形成される。ところが、導電性ガラスの冷却時に、センサ素子の被シール部に応力が発生し、これによってセンサ素子が被シール部の位置で破断することがあった。このセンサ構造体では、センサ素子が被シール部の位置で破断した場合には、第1導体層も断線することになるが、センサ素子の外面に密着している導電性シール体の存在によって、第1導体層の断線箇所の接触導通が維持されることがある。このようなセンサ構造体について、簡易に、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査できる方法が求められていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、簡易に、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査できる、センサ構造体の検査方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体、及び、前記セラミック基体の内部に埋設されている第1導体層、を有し、軸線方向に延びる板状のセンサ素子と、前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記センサ素子の周囲を包囲する包囲部材であって、前記第1導体層とは電気的に絶縁された包囲部材と、導電性ガラスからなり、前記包囲部材に導通すると共に、前記センサ素子の被シール部の外面に密着して前記被シール部を封止する導電性シール体と、を備え、前記センサ素子は、前記第1導体層に導通すると共に当該センサ素子のうち前記被シール部とは異なる部位の外面に露出する第1パッドを有し、前記第1導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の基端よりも基端側の位置から前記被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有し、前記センサ素子の外面を通じた前記第1パッドと前記導電性シール体との間の沿面距離は、前記センサ素子の厚みよりも大きくされているセンサ構造体の検査方法であって、前記第1パッドと前記導電性シール体との間の絶縁抵抗値を測定する測定工程と、前記測定工程において測定された前記絶縁抵抗値を、予め設定した閾値と比較して、前記絶縁抵抗値が前記閾値よりも小さい場合は、前記センサ素子が前記被シール部の位置で破断していると判定する判定工程と、を備えるセンサ構造体の検査方法である。
上述の検査方法では、測定工程において、第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値を測定する。次いで、判定工程において、測定工程において測定された絶縁抵抗値を、予め設定した閾値と比較して、絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していると判定する。一方、測定工程において測定された絶縁抵抗値が閾値以上である場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していないと判定する。このように、上述の検査方法によれば、簡易な方法によって、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査することができる。
なお、閾値は、センサ素子が破断していない場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値R1よりも小さい値で、且つ、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値R2よりも大きな値に設定される。センサ素子が破断していない場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値R1、及び、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値R2は、予め試験を行って求めることができる。
ここで、上述の検査方法について詳細に説明する。検査対象であるセンサ構造体では、センサ素子の外面を通じた第1パッドと導電性シール体との間の沿面距離は、センサ素子の厚みよりも大きくされている。また、第1パッドは、第1導体層に導通すると共にセンサ素子のうち被シール部とは異なる部位の外面に露出している。さらに、第1導体層は、軸線方向(センサ素子の長さ方向に一致する方向)について、被シール部の基端よりも基端側の位置から被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、第1導体層は、被シール部を軸線方向に貫く形状を有している。
従って、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合は、その破断面に第1導体層の断面が露出することになるので、測定工程では、当該破断面を通じた導電性シール体と第1導体層との間の絶縁抵抗値R2が測定されることになる。一方、センサ素子が被シール部の位置で破断していない場合は、測定工程において、センサ素子の外面を通じた第1パッドと導電性シール体との間の絶縁抵抗値R1が測定されることになる。「破断面を通じた導電性シール体と第1導体層との間の沿面距離」は、「センサ素子の外面を通じた第1パッドと導電性シール体との間の沿面距離」よりも短いので、R2<R1となる。
従って、R2<閾値<R1の関係を満たすように閾値を設定しておき、判定工程において、測定工程で測定された絶縁抵抗値を当該閾値と比較することで、適切に、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを判定することができる。具体的には、測定工程において測定された絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していると判定することができる。一方、測定工程において測定された絶縁抵抗値が閾値以上である場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していないと判定することができる。
また、導電性シール体をなす導電性ガラスとしては、例えば、絶縁性ガラス中に、金属粒子などの導電性粒子を分散させたものが挙げられる。このような導電性ガラスからなる導電性シール体の形成に当たっては、絶縁性ガラス粉末と導電性粉末とを含む導電性ガラス粉末を、絶縁性ガラス粉末の軟化点以上に昇温させ、絶縁性ガラス粉末を軟化または溶融させた後、これを冷却させることによって形成する手法が挙げられる。導電性ガラスに用いる導電性粉末としては、例えば、銅粉末、真鍮粉末、ニッケル粉末などの金属粉末や、黒鉛粉末、カーボンブラックなどの非金属の導電性粉末が挙げられる。絶縁性ガラスとしては、ホウケイ酸カルシウムガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラスなどが挙げられる。また、導電性ガラス粉末として、ガラス粉末に金属皮膜をメッキ等によって形成した金属皮膜付きガラス粉末を用いることもできる。
さらに、前記のセンサ構造体の検査方法であって、前記センサ素子は、前記セラミック基体の内部に埋設されると共に前記導電性シール体に導通する第2導体層、を有し、前記第2導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の前記基端よりも前記基端側の位置から前記被シール部の前記先端よりも前記先端側の位置にまで延びる形状を有し、前記第1導体層と前記第2導体層とは、前記被シール部の内側において、前記センサ素子の厚み方向について、前記セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間しているセンサ構造体の検査方法とすると良い。
上述の検査方法では、第2導体層を有するセンサ素子を備えるセンサ構造体について、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査する。第2導体層は、軸線方向(センサ素子の長さ方向に一致する方向)について、被シール部の基端よりも基端側の位置から被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、第2導体層は、被シール部を軸線方向に貫く形状を有している。そして、第1導体層と第2導体層とは、被シール部の内側において、センサ素子の厚み方向について、セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間している。従って、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合は、その破断面に第1導体層の断面と第2導体層の断面が露出することになる。このため、測定工程では、当該破断面を通じた導電性シール体と第1導体層との間の沿面経路、及び、破断面を通じた第2導体層と第1導体層との間の沿面経路のうち、沿面経路の短い方(すなわち、絶縁抵抗値が小さい方)の絶縁抵抗値が測定されることになる。
本発明の他の態様は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体、及び、前記セラミック基体の内部に埋設されている第1導体層、を有し、軸線方向に延びる板状のセンサ素子と、前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記センサ素子の周囲を包囲する包囲部材であって、前記第1導体層とは電気的に絶縁された包囲部材と、導電性ガラスからなり、前記包囲部材に導通すると共に、前記センサ素子の被シール部の外面に密着して前記被シール部を封止する導電性シール体と、を備え、前記センサ素子は、前記第1導体層に導通すると共に当該センサ素子のうち前記被シール部とは異なる部位の外面に露出する第1パッドを有し、前記第1導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の基端よりも基端側の位置から前記被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有し、前記センサ素子の外面を通じた前記第1パッドと前記導電性シール体との間の沿面距離は、前記センサ素子の厚みよりも大きくされているセンサ構造体の検査方法であって、前記第1パッドと前記導電性シール体との間に予め設定した設定電圧値の電圧を印加して、両者の間において絶縁破壊が生じたか否かを確認する電圧印加工程と、前記電圧印加工程において絶縁破壊が生じたことが確認された場合は、前記センサ素子が前記被シール部の位置で破断していると判定する判定工程と、を備えるセンサ構造体の検査方法である。
上述の検査方法では、電圧印加工程において、第1パッドと導電性シール体との間に予め設定した設定電圧値の電圧を印加して、両者の間において絶縁破壊が生じたか否かを確認する。次いで、判定工程において、電圧印加工程において絶縁破壊が生じたことが確認された場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していると判定する。上述の検査方法によれば、このような簡易な方法によって、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査することができる。
なお、電圧印加工程における設定電圧値は、「センサ素子が被シール部の位置で破断していない場合には、第1パッド及びこれに導通する第1導体層と導電性シール体及びこれに導通する部位との間において絶縁破壊が発生することはないが、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合には、第1パッド及びこれに導通する第1導体層と導電性シール体及びこれに導通する部位との間において絶縁破壊が発生する」値に設定される。
すなわち、電圧印加工程における設定電圧値は、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁破壊電圧値である第1絶縁破壊電圧値V1より大きく、且つ、センサ素子が被シール部の位置で破断していない場合における第1パッドと導電性シール体との間の絶縁破壊電圧値である第2絶縁破壊電圧値V2よりも小さい値に設定される。
なお、前述したように、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合は、センサ素子が被シール部の位置で破断していない場合と比べて、第1パッドと導電性シール体との間の沿面距離が短くなる。従って、第1絶縁破壊電圧値V1<第2絶縁破壊電圧値V2となる。第1絶縁破壊電圧値V1及び第2絶縁破壊電圧値V2は、公知の絶縁破壊試験によって求めることができる。
さらに、前記のセンサ構造体の検査方法であって、前記センサ素子は、前記セラミック基体の内部に埋設されると共に前記導電性シール体に導通する第2導体層、を有し、前記第2導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の前記基端よりも前記基端側の位置から前記被シール部の前記先端よりも前記先端側の位置にまで延びる形状を有し、前記第1導体層と前記第2導体層とは、前記被シール部の内側において、前記センサ素子の厚み方向について、前記セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間しているセンサ構造体の検査方法とすると良い。
上述の検査方法では、第2導体層を有するセンサ素子を備えるセンサ構造体について、センサ素子が被シール部の位置で破断しているか否かを検査する。第2導体層は、軸線方向(センサ素子の長さ方向に一致する方向)について、被シール部の基端よりも基端側の位置から被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、第2導体層は、被シール部を軸線方向に貫く形状を有している。そして、第1導体層と第2導体層とは、被シール部の内側において、センサ素子の厚み方向について、セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間している。従って、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合は、その破断面に第1導体層の断面と第2導体層の断面が露出することになる。このため、センサ素子が被シール部の位置で破断している場合の前記絶縁破壊(第1パッドと導電性シール体との間の絶縁破壊)は、破断面を通じた第1導体層と導電性シール体との間の沿面距離、及び、破断面を通じた第1導体層と第2導体層との間の沿面距離のうち、沿面距離が短い方の間で発生することになる。
微粒子センサの縦断面図である。 微粒子センサのセパレータ内におけるセンサ素子の接続を拡大して示す縦断面図である。 微粒子センサの他の縦断面図である。 微粒子センサの分解斜視図である。 センサ素子の斜視図である。 センサ素子の分解斜視図である。 微粒子センサの説明図である。 実施形態にかかる微粒子センサの製造方法を説明する図である。 実施形態及び変形形態にかかるセンサ構造体の検査方法を説明する図である。 実施形態にかかるセンサ構造体の検査方法の流れを示すフローチャートである。 変形形態にかかるセンサ構造体の検査方法の流れを示すフローチャートである。 絶縁抵抗値測定試験の結果を示す図である。
(実施形態)
本発明の実施形態にかかるセンサ構造体の検査方法について説明をする前に、センサ構造体を用いた微粒子センサ10について、図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書においては、図1等に示すように、微粒子センサ10の軸線AXに沿う軸線方向GH(軸線AXが延びる方向、図1において上下方向)のうち、プロテクタ31が配置された側(図1において下方)を先端側GS、これと反対側(図1において上方)を基端側GKとする。また、軸線AXに対し径方向の外方向(図1において左右外向き)を径方向外側DO、内方向(図1において左右内向き)を径方向内側DIとする。
微粒子センサ10は、図1〜図3に示すように、軸線方向GHに延びる直棒状の形態をなしている。この微粒子センサ10は、後述するように、プロテクタ31と自身の素子先端部60Sにおいて突出する針状電極部62Dとの間の気中放電(具体的には、コロナ放電)により、イオンCPを生成するセンサ素子60を備える。微粒子センサ10は、このほか、センサ素子60と電気的絶縁を確保し、センサ素子60を保持しつつ、センサグランド電位SGNDとされた導体で取り囲んでファラデーケージをなすセンサグランド部材30を備える。さらにその外側には、センサグランド部材30と電気的絶縁を確保しつつ、これらを囲んで保持し、且つ、排気管EPに取り付けられて、センサグランド電位SGNDとは異なるシャーシグランド電位CGNDとされるシャーシグランド部材20を備える(図7参照)。
なお、センサグランド部材30には、後述する、プロテクタ31、導電性シール体37、第2内筒38、及び、第1内筒39が含まれる。また、シャーシグランド部材20には、後述する、取付金具21、外筒22、編組チューブ23、及び、編組保持金具24が含まれる。
具体的には、微粒子センサ10は、自身の先端側GSに、筒状の取付金具21を備える。この取付金具21は、径方向外側に膨出して外形六角形状をなす工具係合部21Hを有する。また工具係合部21Hよりも先端側GSには、後述するプロテクタ31(ガス取入排出管)の外周を取り囲む筒状壁部21Wを有している。この筒状壁部21Wの外周には、微粒子センサ10を排気管EPに固定するための雄ネジ部21Nが形成されている。従って、微粒子センサ10は、取付金具21の雄ネジ部21Nを用いて、排気管EPに別途設置された金属製の取付用ボス(図示しない)を介して、排気管EPに固定される。このため、取付金具21は、排気管EPと同じシャーシグランド電位CGNDとされる。
また、取付金具21の基端側GKには、金属製で筒状の外筒22が固設されている。具体的には、取付金具21の基端部21Kに、外筒22の先端部22Sが外嵌されレーザ溶接されて、取付金具21と外筒22とが一体とされている。
外筒22の基端側GKの基端部22Kは、先端部22Sよりも縮径した形態とされ、絶縁ゴム製のグロメット46が嵌め込まれ、金属線で構成された編組チューブ23を介して筒状の編組保持金具24が被せられ、加締められて、グロメット46、編組チューブ23、及び編組保持金具24が、外筒22の基端部22Kに保持されている。
このため、排気管EPに微粒子センサ10の取付金具21を取り付けることで、取付金具21、及びこれに導通する外筒22、編組チューブ23、編組保持金具24が、シャーシグランド電位CGNDとされる。
なお、グロメット46には、放電電位ケーブル82、素子ヒータリード線84,86及びスペーサヒータリード線92,94が挿通されている。
加えて、取付金具21の径方向内側DIには、絶縁性セラミックからなる絶縁ホルダ42、滑石圧粉体43、絶縁性セラミックからなる絶縁スリーブ44、線パッキン45を介して、絶縁性セラミックからなる円筒状の絶縁スペーサ41が保持されている。なお、絶縁ホルダ42、滑石圧粉体43、絶縁スリーブ44、線パッキン45は、取付金具21の基端21KKを径方向内側DIに加締め屈曲させて、軸線方向GHに圧縮されている。
また、外筒22の径方向内側DIには、絶縁スペーサ41のほか、センサ素子60のうち基端側GKの素子基端側部60Kを包囲する円筒状の第1内筒39及び第2内筒38が配置されている。
なお、詳述しないが、この絶縁スペーサ41は、外周面上にスペーサヒータ層41HTが形成されたヒータ付き絶縁スペーサであり、通電により、絶縁スペーサ41の先端部41Sを昇温可能となっている。
絶縁スペーサ41内には、プロテクタ31、導電性シール体37、第2内筒38、素子ホルダ71等を介して、センサ素子60が保持されている。
これらのうち、センサ素子60は、絶縁セラミックからなるセラミック基体60Eと、このセラミック基体60Eの内部に配置された放電電極体62とを有し、軸線方向GHに延びる矩形平板状の多層配線基板である(図5及び図6参照)。放電電極体62は、センサグランド電位SGND及びシャーシグランド電位CGNDとは異なる放電電位DVとされる(図7参照)。このセンサ素子60は、先端側GSに位置し、プロテクタ31内に配置され、放電電極体62(具体的にはその針状電極部62D)とプロテクタ31との間の放電により、イオンCPを生成し、被測定ガスSG中の微粒子Sを帯電させる素子先端部60Sを有している。加えて、素子先端部60Sの基端側GKに、被シール部60Cを有している(図1、図3、図5、及び図6参照)。
一方、プロテクタ31は、センサ素子60の素子先端部60Sを水滴や異物から保護するほか、排気管EP内を流通する排気ガスEGの一部である被測定ガスSGをセンサ素子60の素子先端部60Sの周囲に導く役割を有している(図7参照)。このプロテクタ31は、金属からなる筒状で、微粒子センサ10の先端側GSに配置され、被測定ガスSGをガス取入口32Iから自身の内部空間Kに取り入れた後にガス排出口32Oから排出する。なお、プロテクタ31の先端側GSの部位は、先端側GSに向かうにしたがって縮径するテーパ形状のテーパ部32cとなっている(図7参照)。
また、第1内筒39及び第2内筒38は、第1内筒39のケーブル接続部39Cが外側導体82Dに接続することによってセンサグランド電位SGNDとされており、センサ素子60の素子基端側部60Kを包囲している(図2参照)。
さらに、導電性シール体37は、導電性ガラスからなり、第2内筒38(包囲部材)とプロテクタ31とに接触して導通し、かつ、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着してセンサ素子60を気密に封止している(図1及び図3参照)。
このように、この微粒子センサ10では、導電性ガラスからなる導電性シール体37が、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dを囲んで気密に密着している。このため、センサ素子60は、この被シール部60Cにおいて、導電性シール体37に気密に保持される。
しかも、この導電性シール体37は、導電性ガラスからなり、第1内筒39を介してセンサグランド電位SGNDとされた第2内筒38とプロテクタ31との間を導通している。このため、プロテクタ31をセンサグランド電位SGNDとするべく、第1内筒39あるいは第2内筒38とプロテクタ31との間を導通する主体金具などの金属ブロック状の部材を要さず、簡単な構成でありながら、内部にセンサ素子60を気密に保持した微粒子センサ10とすることができる。
次いで、絶縁スペーサ41と導電性シール体37との関係について説明する。導電性ガラスからなる導電性シール体37は、絶縁スペーサ41の円筒状の内周面41Iに気密に密着している。そして、この導電性シール体37を介して、第2内筒38のうち先端側の先端側部38Sが、また、プロテクタ31のうち、基端側GKに位置する管基端側部31Kが、絶縁スペーサ41に固定されている(図1及び図3参照)。
このように、この微粒子センサ10では、絶縁スペーサ41の内周面41Iと導電性シール体37との間も気密に密着しており、センサ素子60と導電性シール体37とのシールと相俟って、絶縁スペーサ41の内側で、導電性シール体37により、基端側GKと先端側GSとの間を気密にシールすることができる。
しかも、導電性シール体37によって、第2内筒38の先端側部38S及びプロテクタ31の管基端側部31Kを絶縁スペーサ41に固定した簡単な構成の微粒子センサ10とすることができる。
さらに、絶縁スペーサ41、プロテクタ31及び導電性シール体37について説明する。絶縁スペーサ41は、径方向内側DIに張り出した段状のスペーサ段部41Dを有している。一方、概略円筒状のプロテクタ31のうち、基端側GKに位置する管基端側部31Kは、基端側GKよりも先端側GSが縮径した段状の管段部31KDを有するほか、この管段部31KDよりも基端側GKに位置し、基端側GKの基端縁31KFを含む管基端部31KKを有している。そして、このプロテクタ31の管段部31KDは、絶縁スペーサ41のスペーサ段部41Dに、基端側GKから先端側GSに向けて係止されている。即ち、プロテクタ31は、絶縁スペーサ41に固定されている(図1及び図3参照)。
しかも、導電性シール体37は、プロテクタ31の管基端側部31Kのうち管基端部31KKに、基端側GK、径方向内側DI及び径方向外側DOから密着して、プロテクタ31に導通している(図1及び図3参照)。このように、この微粒子センサ10では、導電性シール体37が、プロテクタ31の管基端部31KKに接触しているので、導電性シール体37を介して、確実に、プロテクタ31をセンサグランド電位SGNDとすることができる。
また、矩形板状のセンサ素子60は、絶縁セラミックからなる素子ホルダ71に保持されている。この素子ホルダ71は、その外周面71Rに、基端側GKよりも先端側GSが縮径した段状のホルダ段部71Dを有しているほか、センサ素子60を挿通する挿通孔71Hを有している(図1参照)。この挿通孔71Hには、センサ素子60のうち、素子ホルダ71よりも先端側GSでプロテクタ31内に突出配置される素子先端部60Sと導電性シール体37に気密に密着して取り囲まれた被シール部60Cとの間に位置する、素子挿通部60Pが挿通されている。センサ素子60の素子挿通部60Pは、挿通孔71Hに充填した滑石圧粉体72によって素子ホルダ71に保持されている。なお、素子ホルダ71のうちホルダ段部71Dは、基端側GKから先端側GSに向けて、プロテクタ31の管段部31KDに係止されている。しかも、この素子ホルダ71は、導電性シール体37に先端側GSから当接して、導電性シール体37を保持している(図1及び図3参照)。
上述のように、この微粒子センサ10では、素子ホルダ71のホルダ段部71Dがプロテクタ31の管段部31KDに係止されている。プロテクタ31の管段部31KDは、絶縁スペーサ41のスペーサ段部41Dに係止しているので、素子ホルダ71は、間接的に、絶縁スペーサ41に係止されている。しかもこの素子ホルダ71は、導電性シール体37に先端側GSから当接しているので、導電性シール体37が絶縁スペーサ41内で先端側GSへ移動するのを確実に抑止できる。
なお、本実施形態の微粒子センサ10では、矩形板状のセンサ素子60は、絶縁セラミックからなる素子ホルダ71の挿通孔71Hに挿通され、この挿通孔71Hのうち径大とされた凹部71Pに充填され圧縮された滑石圧粉体72により、素子ホルダ71に固定されている。但し、滑石圧粉体72を用いず、素子ホルダ71の凹部71Pにセメントを充填固化したり、素子ホルダ71の凹部71Pにも、導電性シール体37をなす導電性ガラスを充填したりして、素子ホルダ71へのセンサ素子60の固定、及び、素子ホルダ71と導電性シール体37との結合を図るようにしても良い。
さらに、第1内筒39は、金属からなり、軸線方向GHに延びる筒状をなしている。第2内筒38(包囲部材)は、金属からなり、軸線方向GHに延びる筒状をなしている。より具体的には、第2内筒38は、先端側GSの先端底部38SSが閉じた有底筒状をなしている。但し、先端底部38SSには、センサ素子60を挿通する挿通孔38SHを有している。また、この第2内筒38は、センサ素子60の素子基端側部60Kを径方向外側DOから包囲している。そして、この第2内筒38の先端底部38SSは、導電性シール体37に基端側GKから接触している(図1及び図3参照)。
このように、微粒子センサ10において、第1内筒39と第2内筒38からなる筒体は、先端底部38SSを含む第2内筒38を有しており、第2内筒38によってセンサ素子60の素子基端側部60Kを径方向外側DOから包囲することで、ファラデーケージを構成できる。加えて、第2内筒38の先端底部38SSが導電性シール体37に接触しているので、第2内筒38と導電性シール体37とを適切に導通し、導電性シール体37をセンサグランド電位SGNDとすることができる。
第2内筒38のうち先端側GSの先端側部38S内には、絶縁セラミックからなる素子スリーブ73が配置され、先端側部38Sの加締めにより固定されている。センサ素子60は、この素子スリーブ73の挿通孔73Hにも挿通されて基端側GKに延びている。また、絶縁スペーサ41及び第2内筒38の基端側GKには、センサ素子60の素子基端側部60Kの周りを囲んで、絶縁セラミックからなる外側セパレータ74、下部セパレータ75、上部セパレータ76が配置されている(図1及び図3参照)。
これらのうち、最も先端側GSの外側セパレータ74は、絶縁スペーサ41内及び第2内筒38内に全部が挿入される形態で、第2内筒38に、及び、この第2内筒38を介して間接に絶縁スペーサ41に、基端側GKから先端側GSに向けて係止されている。また、各セパレータ74〜76は、第1内筒39あるいは第2内筒38に、径方向外側DOから覆われており、最も基端側GKに位置する上部セパレータ76は、第1内筒39によって基端側GKからも覆われている。
第1内筒39には、基端側GKに突出する筒状のケーブル接続部39Cが設けられており、このケーブル接続部39C内に放電電位ケーブル82が挿通され,かつ加締め固定されている。より正確には、放電電位ケーブル82の外側導体82Dが、第1内筒39のケーブル接続部39C内で第1内筒39に導通している。これにより、第1内筒39、第2内筒38、導電性シール体37、及び、プロテクタ31は、いずれもセンサグランド電位SGNDとされ、これらでセンサ素子60を取り囲んでファラデーケージをなしている(図1及び図2参照)。
次いで、センサ素子60について詳細に説明する。センサ素子60は、矩形板状をなし、その第1面60A(図5において上面)のうち、中央よりも基端側GKには放電電極パッド62Pが形成され、中央よりも先端側GSにはシールド電極パッド63P1が形成されている。図2に示すように、放電電極パッド62Pには、放電電位接続端子81を介して、放電電位ケーブル82の芯線である放電電位リード線82Lが接続される。これにより、放電電極パッド62Pを含む放電電極体62は、放電電位DVとされ、放電電位ケーブル82を通じて、イオン源電源回路(図示なし)で通電制御される。
一方、シールド電極パッド63P1は、センサ素子60のうち、被シール部60Cの外面60Dに位置するように形成されており、この外面60Dを囲んで気密に密着している導電性シール体37に導通している(図1参照)。従って、シールド電極パッド63P1を含むシールド電極部63(図6参照)は、センサグランド電位SGNDとされる。
また、センサ素子60の第2面60B(図5において下面)のうち、中央よりも基端側GKには、素子ヒータパッド64P1,64P2が形成されている(図6参照)。図2に示すように、この素子ヒータパッド64P1,64P2には、素子ヒータ接続端子83,85を介して、素子ヒータリード線84,86がそれぞれ接続される。これにより、素子ヒータパッド64P1,64P2を含む素子ヒータ配線64(図6参照)は、素子ヒータリード線84,86を通じて、素子ヒータ制御回路(図示なし)で通電制御される。
このセンサ素子60は、絶縁セラミックからなる平板状のセラミック層61A,61B,61C,61D,61Eと、これらの間に介在して、各セラミック層61A〜61E同士を貼り合わせる貼合層65A,65B,65C,65Dを有している(図6参照)。なお、これらの部材によって、セラミック基体60Eが構成されている。
このうち、貼合層65Aとセラミック層61Aとの間で、先端側GS寄りの部位には、概略平板直線状の放電配線62L、及び、この放電配線62Lから先端側GSに延びて、センサ素子60の素子先端部60Sから針状に突出する針状電極部62Dが設けられている(図5及び図6参照)。放電配線62Lは、セラミック層61Aに設けた放電電極ビア62Vを通じて、セラミック層61Aの外側面、即ち、センサ素子60の第1面60Aに設けた放電電極パッド62Pに導通している。なお、図5及び図6から理解できるように、放電電極体62のうち放電配線62Lは、センサ素子60の被シール部60Cにおいて、外面60Dに露出しておらず、センサ素子60の内部に位置している。このため、外面60Dに導電性シール体37が密着して形成されても、放電電極体62の放電配線62Lが、導電性シール体37に導通することはなく、両者間は絶縁されている。
また、セラミック層61Eと貼合層65Dとの間には、互いに平行でかつ軸線方向GHに延びる二本の平板直線状の素子ヒータリード部64L1,64L2、及び、これらの先端側GSを結ぶメアンダ状の配線からなる素子ヒータ部64HTが設けられている(図6参照)。素子ヒータリード部64L1,64L2は、セラミック層61Eに設けた素子ヒータビア64V1,64V2を通じて、セラミック層61Eの外側面、即ち、センサ素子60の第2面60Bに設けた素子ヒータパッド64P1,64P2にそれぞれ導通している。これらで構成される素子ヒータ配線64は、センサ素子60のうち、被測定ガスSGに曝される素子先端部60Sに、ススなどの異物粒子が付着するのを防止したり、付着した異物粒子を除去したりするために、素子先端部60Sを昇温させるべく設けられている。
素子ヒータパッド64P1,64P2には、素子ヒータリード線84,86が接続された素子ヒータ接続端子83,85が接触している(図2参照)。素子ヒータリード線86は、図示しない素子ヒータ制御回路の第2出力端に接続され、シャーシグランド電位CGNDとされる。一方、素子ヒータリード線84は、図示しない素子ヒータ制御回路の第1出力端に接続され、素子ヒータ電位EHVとされる。なお、図6から容易に理解できるように、素子ヒータ配線64の素子ヒータリード部64L1,64L2も、センサ素子60の被シール部60Cにおいて、外面60Dに露出しておらず、センサ素子60の内部に位置している。このため、外面60Dに導電性シール体37が密着して形成されても、素子ヒータ配線64の素子ヒータリード部64L1,64L2が、導電性シール体37に導通することはなく、両者間は絶縁されている。
そのほか、セラミック層61Bと貼合層65Bとの間で、先端側GS寄りの部位には、平板状のシールド電極層63Sが設けられている(図6参照)。このシールド電極層63Sは、セラミック層61B,61Aにそれぞれ設けたシールド電極ビア63V2,63V1及びシールド電極パッド63P3,63P2を通じて、セラミック層61Aの外側面、即ち、センサ素子60の第1面60Aに設けたシールド電極パッド63P1に導通している。なお、貼合層65Aには、シールド電極パッド63P3,63P2を内部に含む形態のスルーホール65ATHが設けられており、シールド電極パッド63P3と63P2とが互いに接触して導通可能となっている。このため、センサ素子60の外面60Dに導電性シール体37が密着して形成されると、シールド電極パッド63P1が導電性シール体37に導通するので、シールド電極部63はいずれの部位も、導電性シール体37に導通し、センサグランド電位SGNDとされる。
プロテクタ31は、先端側GSが窄んだ円筒状のプロテクタ本体32と、このプロテクタ本体32内に収容された複数(本実施形態では4つ)のトラップ部材33,34,35,36から構成されている。プロテクタ31(プロテクタ本体32)の基端側GKには、複数のガス取入口32Iが、周方向に等間隔で並ぶ態様で形成されている(図4参照)。このガス取入口32Iを通じて、微粒子Sを含む被測定ガスSGが、プロテクタ31の内部空間Kに取り入れられる(図7参照)。このガス取入口32Iは、取付金具21の筒状壁部21Wの径方向内側DIに位置している。また、プロテクタ31(プロテクタ本体32)の先端部分には、取り入れた被測定ガスSGを排出するためのガス排出口32Oが形成されている。このガス排出口32Oは、その中心が微粒子センサ10の軸線AXと一致する円形状の開口であり、プロテクタ31の先端部分に1つだけ設けられている。
プロテクタ31(プロテクタ本体32)内で素子ホルダ71よりも先端側GSの内部空間Kに、センサ素子60の素子先端部60Sが突出している。そこで、針状電極部62Dを放電電位DVとして、センサグランド電位SGNDとされたプロテクタ31との間でコロナ放電(気中放電)を発生させると、この内部空間Kに酸素分子等が電離したイオンCPが発生する。このため、内部空間Kに被測定ガスSGを流通させると、被測定ガスSG中の微粒子SにイオンCPが付着し、帯電微粒子SCとなり、ガス排出口32Oから排気管EPに排出される(図7参照)。このようにして排出された排出イオンCPHに相当する電気量が、信号電流として検知される。
一方、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFのガス排出口32Oからの排出を抑制するため、プロテクタ31には、トラップ部材33〜36によって、プロテクタ31内を流通する被測定ガスSGの流通経路を迷路状にしている。これにより、被測定ガスSG中の浮遊イオンCPFを、センサグランド電位SGNDとされたトラップ部材33〜36に効率的に付着させることができる。
即ち、トラップ部材33〜36は、図4及び図7を見れば理解できるように、1又は複数の貫通孔33d,34d,35d,36dが穿孔された板状部33b,34b,35b,36bを有している。しかも、隣り合うトラップ部材に設けた貫通孔同士が、軸線方向GHに見て重ならない配置とされている。このため、図7において破線の矢印で示すように、被測定ガスSGが、各トラップ部材33〜35の貫通孔33d,34d,35dを流通する際、被測定ガスSGが各トラップ部材34〜36の板状部34b,35b,36bに当たって進む流通経路を取る。このため、被測定ガスSG中の浮遊イオンCPFも、センサグランド電位SGNDとされた各トラップ部材34〜36の板状部34b〜36bに衝突したり引き寄せられ易くなったりして、浮遊イオンCPFがガス排出口32Oから排出されるのが抑制される。
次に、本発明の実施形態にかかるセンサ構造体の検査方法、及び、微粒子センサの製造方法について説明する。
まず、予め形成しておいたセンサ素子60を、素子ホルダ71の挿通孔71Hに挿通し、滑石粉末を素子ホルダ71の凹部71Pに充填し圧縮して、センサ素子60の素子挿通部60Pを素子ホルダ71に仮固定する(図8参照)。次いで、絶縁スペーサ41内にプロテクタ31を挿入し、絶縁スペーサ41のスペーサ段部41Dにプロテクタ31の管段部31KDを係合させる。さらに、センサ素子60を仮固定した素子ホルダ71のホルダ段部71Dがプロテクタ31の管段部31KDに係合するように、センサ素子60付きの素子ホルダ71をプロテクタ31内に挿入する(図8参照)。
その後、絶縁スペーサ41等を、プロテクタ31が下方に位置するように保持した状態、即ち、絶縁スペーサ41、プロテクタ31等を、先端側GSが、下方を向く姿勢としたうえで、絶縁スペーサ41内に導電性ガラス粉末を所定量投入し、図示しないプレス治具を用いて、センサ素子60の周囲に投入した導電性ガラス粉末を先端側GSに向けて圧縮する。これにより、センサ素子60のうち、素子挿通部60Pよりも基端側GKに位置する被シール部60Cが、圧縮済みの導電性ガラス粉末に包囲される。また、前述したように、プロテクタ31のうち管基端側部31Kは、段状の管段部31KDを有するほか、この管段部31KDよりも基端側GKに位置し、基端側GKの基端縁31KFを含む管基端部31KKを有している。このため、プロテクタ31の管基端部31KKには、導電性ガラス粉末が径方向外側DOから接触する(図8参照)。
別途、第2内筒38の先端側部38Sに素子スリーブ73を挿入し、先端側部38Sを加締め変形させて、先端側部38S内に素子スリーブ73を固定しておく(図8参照)。この素子スリーブ73付き第2内筒38の挿通孔38SH,73Hに、センサ素子60を挿通させるようにして、素子スリーブ73付き第2内筒38を絶縁スペーサ41内に挿入すると共に、第2内筒38の先端底部38SSを、絶縁スペーサ41内に投入した圧縮済みの導電性ガラス粉末に当接させる(図8参照)。
さらに、絶縁スペーサ41内に投入した圧縮済みの導電性ガラス粉末を、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着させ、また、第2内筒38の先端底部38SS及びプロテクタ31の管基端部31KKに接触させた状態で、これらを筒状炉(図示しない)内に挿入する。そして、絶縁スペーサ41を径方向外側から加熱して、導電性ガラスの軟化点よりも高い温度まで昇温させ、導電性ガラス粉末を軟化または溶融させて、導電性ガラスからなる導電性シール体37を形成する。
次いで、絶縁スペーサ41等を筒状炉から取り出し、導電性シール体37が軟化または溶融(導電性ガラスが軟化または溶融)している期間内に、図示しない押圧治具を用いて、図8において矢印で示すように、下方、即ち先端側GSに向けて、素子スリーブ73に押圧力FPを掛ける。このとき、被シール部60Cの外面60Dの全体にわたって導電性シール体37が接触した状態になる。そして、この押圧力を保ちつつ導電性シール体37を冷却し、導電性シール体37を固化させる。これにより、プロテクタ31、絶縁スペーサ41、素子ホルダ71、滑石圧粉体72、第2内筒38、及びセンサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに、導電性ガラスからなる導電性シール体37を密着させる。
かくして、導電性シール体37の形成のための型を別途用いることなく、第2内筒38及びプロテクタ31に、導電性シール体37を確実に接触導通させ、センサ素子60の被シール部60Cに気密に導電性シール体37を密着させた状態のセンサ構造体15が形成される(図8参照)。このセンサ構造体15では、導電性ガラスからなる導電性シール体37が、センサ素子60に設けたシールド電極パッド63P1にも密着した状態にされている。このため、シールド電極層63Sを、シールド電極パッド63P1を介して導電性シール体37に確実に導通させ、シールド電極層63Sを確実にセンサグランド電位SGNDにすることができる。
さらに、絶縁スペーサ41の内周面41Iにも、第2内筒38の先端側部38S及びプロテクタ31の管基端側部31Kに密着した状態の導電性シール体37を形成している。このため、絶縁スペーサ41の内周面41Iにも導電性シール体37を気密に密着させて、絶縁スペーサ41の径方向内側DIで、導電性シール体37により、基端側GKと先端側GSとの間を気密にシールすることができる。また、導電性シール体37を介して、第2内筒38の先端側部38S及びプロテクタ31の管基端側部31Kを、絶縁スペーサ41の内周面41Iに容易かつ確実に固定できる。
センサ構造体15は、センサ素子60と第2内筒38(包囲部材)と導電性シール体37とを備える。このうち、センサ素子60は、前述したように、電気絶縁性セラミックからなるセラミック基体60E、及び、セラミック基体60Eの内部に埋設されている素子ヒータリード部64L1(第1導体層)を有し、軸線方向GHに延びる矩形平板状をなしている。また、第2内筒38(包囲部材)は、軸線方向GHに延びる筒状をなし、センサ素子60の周囲を包囲しており、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)とは電気的に絶縁されている。導電性シール体37は、導電性ガラスからなり、第2内筒38(包囲部材)に導通すると共に、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着して被シール部60Cを封止している(図8及び図9参照)。なお、図9に示すセンサ構造体15の断面図と、図8に示すセンサ構造体15の断面図とは、軸線AXの周りに90度ずれた位置関係となっている。
なお、センサ素子60は、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通すると共に当該センサ素子60のうち被シール部60Cとは異なる部位(素子基端側部60K)の外面に露出する素子ヒータパッド64P1(第1パッド)を有している(図5及び図6参照)。また、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)は、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。また、センサ素子60の外面を通じた素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の沿面距離は、センサ素子60の厚み(図9において左右方向の寸法)よりも大きくされている。
また、センサ素子60は、セラミック基体60Eの内部に埋設されると共に導電性シール体37に導通するシールド電極層63S(第2導体層)を有している(図6参照)。このシールド電極層63S(第2導体層)は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、シールド電極層63S(第2導体層)は、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。素子ヒータリード部64L1(第1導体層)とシールド電極層63S(第2導体層)とは、被シール部60Cの内部において、センサ素子60の厚み方向DT(図5及び図6において上下方法、図9において左右方向)について、セラミック基体60Eの一部であるセラミック層61C及び61Dを間に挟んで離間している。
ところで、このようなセンサ構造体15では、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断することがあった。具体的には、導電性シール体37は、前述したように、センサ素子60の被シール部60Cの周囲に導電性ガラスの粉末を配置した後、この導電性ガラスの粉末を軟化(または溶融)させた後、これを冷却させることによって形成される。ところが、導電性ガラスの冷却時に、センサ素子60の被シール部60Cに応力が発生し、これによってセンサ素子60が被シール部60Cの位置で破断することがあった。このセンサ構造体15では、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断した場合には、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)も断線することになるが、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着している導電性シール体37の存在によって、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断線箇所の接触導通が維持されることがある。このため、素子ヒータ配線64の抵抗値(すなわち、素子ヒータパッド64P1と64P2との間の抵抗値)の測定によって、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判断することは困難であった。このようなセンサ構造体15について、簡易に、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを検査できる方法が求められていた。
これに対し、本実施形態では、以下のようにして、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを検査する。なお、図9は、実施形態にかかるセンサ構造体15の検査方法(センサ構造体15においてセンサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かの検査方法)を説明する図である。また、図10は、実施形態にかかるセンサ構造体15の検査方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1(測定工程、図10参照)において、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定する。具体的には、公知の絶縁抵抗計5を用いて、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通する素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37に導通する第2内筒38との間の絶縁抵抗値を測定する。詳細には、図9に示すように、絶縁抵抗計5の第1端子6を第2内筒38に接触させると共に、絶縁抵抗計5の第2端子7を素子ヒータパッド64P1(第1パッド)に接触させた状態で、両者間に所定の電圧(例えば、40V)を印加して絶縁抵抗値を測定する。このようにして、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定する。
次いで、ステップS2(判定工程、図10参照)において、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値を、予め設定した閾値と比較する。そして、絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していると判定する。一方、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値が閾値以上である場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定する。このように、本実施形態の検査方法によれば、簡易な方法によって、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを検査することができる。
なお、閾値は、予め行った絶縁抵抗測定試験の結果に基づいて設定する。具体的には、絶縁抵抗試験によって、センサ素子60が破断していないサンプルにおける素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値R1と、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているサンプルにおける素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値R2とを測定する。そして、絶縁抵抗値R1よりも小さく且つ絶縁抵抗値R2よりも大きな値を、閾値に設定する。絶縁抵抗測定試験については、後に詳述する。
ここで、本実施形態の検査方法について詳細に説明する。検査対象であるセンサ構造体15では、センサ素子60の外面を通じた素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の沿面距離は、センサ素子60の厚み(図9において左右方向の寸法)と比べて、極めて大きくされている(図9参照)。また、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)は、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通すると共に当該センサ素子60のうち被シール部60Cとは異なる部位(素子基端側部60K)の外面に露出している。さらに、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)は、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。
従って、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合は、その破断面に素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断面が露出することになるので、ステップS1(測定工程)では、当該破断面を通じた導電性シール体37と素子ヒータリード部64L1(第1導体層)との間の絶縁抵抗値R2が測定されることになる。一方、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していない場合は、ステップS1(測定工程)において、センサ素子60の外面を通じた素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値R1が測定されることになる。「破断面を通じた導電性シール体37と素子ヒータリード部64L1(第1導体層)との間の沿面距離」は、「センサ素子60の外面を通じた素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の沿面距離」よりも極めて短いので、R2<<R1となる。
従って、R2<閾値<R1の関係を満たすように閾値を設定しておき、ステップS2(判定工程、図10参照)において、ステップS1(測定工程)で測定された絶縁抵抗値を当該閾値と比較することで、適切に、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判定することができる。具体的には、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値が閾値よりも小さい場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していると判定することができる。一方、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値が閾値以上である場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定することができる。
なお、本実施形態では、センサ素子60が、セラミック基体60Eの内部に埋設されると共に導電性シール体37に導通するシールド電極層63S(第2導体層)を有している(図6参照)。このシールド電極層63S(第2導体層)は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、シールド電極層63S(第2導体層)は、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。素子ヒータリード部64L1(第1導体層)とシールド電極層63S(第2導体層)とは、被シール部60Cの内部において、センサ素子60の厚み方向DT(図5及び図6において上下方法、図9において左右方向)について、セラミック基体60Eの一部であるセラミック層61C及び61Dを間に挟んで離間している。
従って、センサ素子60が被シール部の60C位置で破断している場合は、その破断面に、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断面とシールド電極層63S(第2導体層)の断面が露出することになる。このため、ステップS1(測定工程)では、当該破断面を通じた導電性シール体37と素子ヒータリード部64L1(第1導体層)との間の沿面経路、及び、当該破断面を通じたシールド電極層63S(第2導体層)と素子ヒータリード部64L1(第1導体層)との間の沿面経路のうち、沿面経路の短い方(すなわち、絶縁抵抗値が小さい方)の絶縁抵抗値が測定されることになる。
その後、上述のステップS2(判定工程)においてセンサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定されたセンサ構造体15を用いて、微粒子センサ10の製造を行ってゆく。具体的には、まず、別途用意した取付金具21の内側に、センサ構造体15の絶縁スペーサ41を挿入する。その後、取付金具21と絶縁スペーサ41との間に、環状の絶縁ホルダ42、滑石粉末からなる環状の滑石圧粉体43、環状の絶縁スリーブ44、線パッキン45を挿入する。その後、取付金具21の基端21KKを内側に屈曲させるように加締めを行って、取付金具21内に絶縁スペーサ41を保持させる。
次いで、第2内筒38内に、外側セパレータ74及び下部セパレータ75をこの順に挿入する。さらに、放電電位ケーブル82の放電電位リード線82Lの先端に圧着した放電電位接続端子81を下部セパレータ75の所定位置に配置して、放電電位接続端子81をセンサ素子60の放電電極パッド62Pに接触させる(図2参照)。次いで、下部セパレータ75の基端側GKに上部セパレータ76をセットし、素子ヒータリード線84,86の先端に圧着した素子ヒータ接続端子83,85を、上部セパレータ76の所定位置にそれぞれ配置して、素子ヒータ接続端子83,85をセンサ素子60の素子ヒータパッド64P1,64P2にそれぞれ接触させる(図2参照)。
次いで、第1内筒39を上部セパレータ76に基端側GKから被せ、第1内筒39及び第2内筒38の径方向周囲の重なり部分を加締めて一体とする。さらに、放電電位ケーブル82が挿通されている第1内筒39のケーブル接続部39Cの周囲を加締めて、放電電位ケーブル82をケーブル接続部39Cに固定すると共に、放電電位ケーブル82の外側導体82Dをケーブル接続部39Cと導通させる。また、スペーサヒータリード線92,94の先端にそれぞれ設けたスペーサヒータ接続端子91,93を、絶縁スペーサ41のスペーサヒータ層41HT(このうち図示しない接続パッド)に接合する(図3参照)。
さらに、外筒22の先端部22Sが取付金具21の基端部21Kに重なるように、取付金具21に外筒22を外嵌し、外筒22の先端部22Sを取付金具21の基端部21Kにレーザ溶接する。次いで、外筒22の基端部22K内にグロメット46を配置する一方、外筒22の基端部22Kの径方向外側DOに編組チューブ23及び編組保持金具24を被せ、周囲を加締める。これにより、グロメット46内の放電電位ケーブル82、素子ヒータリード線84,86、及び、スペーサヒータリード線92,94が、グロメット46に保持される。かくして、本実施形態の微粒子センサ10が完成する(図1〜図3参照)。
(絶縁抵抗測定試験)
ここで、絶縁抵抗測定試験について説明する。本試験では、7つのセンサ構造体15(サンプル1〜7とする)を用意し、それぞれのサンプルについて、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値を測定した。さらに、それぞれのサンプルについて、素子ヒータ配線64の抵抗値(すなわち、素子ヒータパッド64P1と64P2との間の抵抗値)を測定した。その後、それぞれのサンプルを分解して、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを目視で確認した。本試験の結果を図12に示す。なお、図12では、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していなかったサンプルを○印で示し、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していたサンプルを×印で示している。
図12に示すように、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していなかったサンプルの絶縁抵抗値をR1とすると、絶縁抵抗値R1はいずれも、1×1012(Ω)よりも大きな値となった。一方、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していたサンプルの絶縁抵抗値をR2とすると、絶縁抵抗値R2はいずれも、1×1011(Ω)以下の値となった。
この結果より、R2<閾値<R1の関係を満たすように閾値を設定しておき、ステップS2(判定工程、図10参照)において、ステップS1(測定工程)で測定された絶縁抵抗値を当該閾値と比較することで、適切に、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判定することができるといえる。具体的には、閾値は、例えば、1×1012(Ω)に設定すれば良い。ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値が閾値(例えば、1×1012Ω)よりも小さい場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していると判定することができる。一方、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値が閾値(例えば、1×1012Ω)以上である場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定することができる。
なお、図12に示すように、素子ヒータ配線64の抵抗値を比較すると、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していたサンプル(×印)のうち1つのサンプルは、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないサンプル(○印)と同程度の値(約3Ω)となっている。センサ構造体15では、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断した場合には、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)も断線することになるが、当該サンプル(×印)では、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着している導電性シール体37の存在によって、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断線箇所の接触導通が維持されているために、素子ヒータ配線64の抵抗値が、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないサンプル(○印)と同程度の値となったと考えられる。
この結果から、素子ヒータ配線64の抵抗値(すなわち、素子ヒータパッド64P1と64P2との間の抵抗値)の測定によって、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判断することは困難であるといえる。
これに対し、本実施形態の検査方法では、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値に基づいて、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判断する。このような検査方法は、本試験の結果から、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを適切に判断できる方法であるといえる。具体的には、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているセンサ構造体15において、センサ素子60の被シール部60Cの外面60Dに密着している導電性シール体37の存在によって、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断線箇所の接触導通が維持されている場合でも、本実施形態の検査方法を用いることで、適切に、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していることを検出することができる。
(変形形態)
次に、変形形態にかかるセンサ構造体の検査方法について説明する。
前述したように、実施形態では、ステップS1(測定工程、図10参照)において、センサ構造体15の素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定した後、ステップS2(判定工程、図10参照)において、ステップS1(測定工程)において測定された絶縁抵抗値を閾値と比較して、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを判定するようにした。
これに対し、本変形形態では、以下のようにして、センサ構造体15について、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを検査する。図9は、変形形態にかかるセンサ構造体の検査方法を説明する図である。また、図11は、変形形態にかかるセンサ構造体の検査方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップT1(電圧印加工程、図11参照)において、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間に、予め設定した設定電圧値Vsの電圧を印加して、両者の間において絶縁破壊が生じたか否かを確認する。具体的には、公知の直流高圧電源305を用いて、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通する素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37に導通する第2内筒38との間に、予め設定した設定電圧値Vsの電圧(高電圧)を印加する。詳細には、図9に示すように、直流高圧電源305の正極端子に接続された第1端子306を第2内筒38に接触させると共に、直流高圧電源305の負極端子に接続された第2端子307を素子ヒータパッド64P1(第1パッド)に接触させた状態で、両者間に予め設定した設定電圧値Vs(例えば、1kV)の電圧を印加する。
そして、この電圧印加によって、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通する素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37に導通する第2内筒38との間において、絶縁破壊が生じたか否かを確認する。具体的には、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)に導通する素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37に導通する第2内筒38との間に設定電圧値Vs(例えば、1kV)の電圧印加を開始した後、両者間の電圧が突然に大きく低下した場合(両者間に大電流が流れた場合)には、両者の間において絶縁破壊が生じたと判断する。一方、両者間の電圧が設定電圧値Vsで維持された場合(両者間に大電流が流れなかった場合)には、両者の間において絶縁破壊が生じなかったと判断する。
次いで、ステップT2(判定工程、図11参照)において、ステップT1(電圧印加工程)において絶縁破壊が生じたことが確認された場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していると判定する。一方、ステップT1(電圧印加工程)において絶縁破壊が生じなかった場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定する。本変形形態の検査方法によれば、このような簡易な方法によって、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているか否かを検査することができる。
なお、ステップT1(電圧印加工程)における設定電圧値Vsは、「センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していない場合には、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)及びこれに導通する素子ヒータリード部64L1(第1導体層)と、導電性シール体37及びこれに導通するシールド電極層63S(第2導体層)との間において絶縁破壊が発生することはないが、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合には、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)及びこれに導通する素子ヒータリード部64L1(第1導体層)と、導電性シール体37及びこれに導通するシールド電極層63S(第2導体層)との間において絶縁破壊が発生する」値に設定される。
すなわち、ステップT1(電圧印加工程)における設定電圧値Vsは、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合における素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁破壊電圧値である第1絶縁破壊電圧値V1より大きく、且つ、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していない場合における素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁破壊電圧値である第2絶縁破壊電圧値V2よりも小さい値に設定される。
なお、実施形態において説明したように、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合は、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していない場合と比べて、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の沿面距離が短くなる。従って、第1絶縁破壊電圧値V1<第2絶縁破壊電圧値V2となる。第1絶縁破壊電圧値V1及び第2絶縁破壊電圧値V2は、公知の絶縁破壊試験によって求めることができる。
また、検査対象であるセンサ構造体15では、センサ素子60が、セラミック基体60Eの内部に埋設されると共に導電性シール体37に導通するシールド電極層63S(第2導体層)を有している(図6参照)。このシールド電極層63S(第2導体層)は、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、シールド電極層63S(第2導体層)は、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。素子ヒータリード部64L1(第1導体層)とシールド電極層63S(第2導体層)とは、被シール部60Cの内部において、センサ素子60の厚み方向DT(図5及び図6において上下方法、図9において左右方向)について、セラミック基体60Eの一部であるセラミック層61C及び61Dを間に挟んで離間している。
従って、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合は、その破断面に、素子ヒータリード部64L1(第1導体層)の断面とシールド電極層63S(第2導体層)の断面が露出することになる。このため、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断している場合の前記絶縁破壊(第1パッドである素子ヒータパッド64P1と導電性シール体37との間の絶縁破壊)は、当該破断面を通じた素子ヒータリード部64L1(第1導体層)と導電性シール体37との間の沿面距離、及び、当該破断面を通じた素子ヒータリード部64L1(第1導体層)とシールド電極層63S(第2導体層)との間の沿面距離のうち、沿面距離が短い方の間で発生すると考えられる。
前述のステップT2(判定工程)においてセンサ素子60が被シール部60Cの位置で破断していないと判定されたセンサ構造体15は、実施形態と同様に、その後の製造工程に供されて、微粒子センサ10となる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は、上述の実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態等では、検査対象であるセンサ構造体として、微粒子センサ10の仕掛品であるセンサ構造体15を例示した。しかしながら、本発明の検査対象であるセンサ構造体は、これに限定されるものではなく、例えば、酸素センサ等の他のセンサの仕掛品や、微粒子センサ等の完成品であっても良い。
また、実施形態では、素子ヒータリード部64L1を第1導体層とし、素子ヒータパッド64P1を第1パッドとして、ステップS1(測定工程)において、素子ヒータパッド64P1(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定するようにした。しかしながら、放電電極体62の放電配線62Lを第1導体層とし、放電電極パッド62Pを第1パッドとして、ステップS1(測定工程)において、放電電極パッド62P(第1パッド)と導電性シール体37との間の絶縁抵抗値を測定するようにしても良い。
放電電極パッド62Pは、放電配線62Lに導通すると共にセンサ素子60のうち被シール部60Cとは異なる部位(素子基端側部60K)の外面に露出している(図5及び図6参照)。また、放電配線62Lは、軸線方向GHについて、被シール部60Cの基端60CKよりも基端側GK(図8及び図9において上方)の位置から被シール部60Cの先端60CSよりも先端側GS(図8及び図9において上方)の位置にまで延びる形状を有している。すなわち、放電配線62Lは、被シール部60Cを軸線方向GHに貫く形状を有している。また、センサ素子60の外面を通じた放電電極パッド62Pと導電性シール体37との間の沿面距離は、センサ素子60の厚み(図9において左右方向の寸法)よりも大きくされている。従って、放電配線62Lは第1導体層の要件を満たしており、放電電極パッド62Pは第1パッドの要件を満たしている。
なお、この場合のステップS2(判定工程)における閾値は、予め行った絶縁抵抗測定試験の結果に基づいて設定する。具体的には、絶縁抵抗測定試験によって、センサ素子60が破断していないサンプルにおける放電電極パッド62P(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値R11と、センサ素子60が被シール部60Cの位置で破断しているサンプルにおける放電電極パッド62P(第1パッド)と導電性シール体37(これに導通する第2内筒38)との間の絶縁抵抗値R12とを測定し、絶縁抵抗値R11よりも小さく且つ絶縁抵抗値R12よりも大きな値を、閾値に設定する。
また、変形形態においても同様に、放電配線62Lを第1導体層とし、放電電極パッド62Pを第1パッドとして、ステップT1,T2の処理を行うようにしても良い。
10 微粒子センサ
15 センサ構造体
37 導電性シール体
38 第2内筒(包囲部材)
60 センサ素子
60E セラミック基体
60C 被シール部
60CK 基端
60CS 先端
61C,61D セラミック層
62 放電電極体
62L 放電配線(第1導体層)
62P 放電電極パッド(第1パッド)
63S シールド電極層(第2導体層)
63P1 シールド電極パッド
64L1 素子ヒータリード部(第1導体層)
64P1 素子ヒータパッド(第1パッド)
GH 軸線方向
GS 先端側(軸線方向先端側)
GK 基端側(軸線方向基端側)
S1 測定工程
S2 判定工程
T1 電圧印加工程
T2 判定工程

Claims (4)

  1. 絶縁性セラミックからなるセラミック基体、及び、前記セラミック基体の内部に埋設されている第1導体層、を有し、軸線方向に延びる板状のセンサ素子と、
    前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記センサ素子の周囲を包囲する包囲部材であって、前記第1導体層とは電気的に絶縁された包囲部材と、
    導電性ガラスからなり、前記包囲部材に導通すると共に、前記センサ素子の被シール部の外面に密着して前記被シール部を封止する導電性シール体と、を備え、
    前記センサ素子は、前記第1導体層に導通すると共に当該センサ素子のうち前記被シール部とは異なる部位の外面に露出する第1パッドを有し、
    前記第1導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の基端よりも基端側の位置から前記被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有し、
    前記センサ素子の外面を通じた前記第1パッドと前記導電性シール体との間の沿面距離は、前記センサ素子の厚みよりも大きくされている
    センサ構造体の検査方法であって、
    前記第1パッドと前記導電性シール体との間の絶縁抵抗値を測定する測定工程と、
    前記測定工程において測定された前記絶縁抵抗値を、予め設定した閾値と比較して、前記絶縁抵抗値が前記閾値よりも小さい場合は、前記センサ素子が前記被シール部の位置で破断していると判定する判定工程と、を備える
    センサ構造体の検査方法。
  2. 請求項1に記載のセンサ構造体の検査方法であって、
    前記センサ素子は、前記セラミック基体の内部に埋設されると共に前記導電性シール体に導通する第2導体層、を有し、
    前記第2導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の前記基端よりも前記基端側の位置から前記被シール部の前記先端よりも前記先端側の位置にまで延びる形状を有し、
    前記第1導体層と前記第2導体層とは、前記被シール部の内側において、前記センサ素子の厚み方向について、前記セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間している
    センサ構造体の検査方法。
  3. 絶縁性セラミックからなるセラミック基体、及び、前記セラミック基体の内部に埋設されている第1導体層、を有し、軸線方向に延びる板状のセンサ素子と、
    前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記センサ素子の周囲を包囲する包囲部材であって、前記第1導体層とは電気的に絶縁された包囲部材と、
    導電性ガラスからなり、前記包囲部材に導通すると共に、前記センサ素子の被シール部の外面に密着して前記被シール部を封止する導電性シール体と、を備え、
    前記センサ素子は、前記第1導体層に導通すると共に当該センサ素子のうち前記被シール部とは異なる部位の外面に露出する第1パッドを有し、
    前記第1導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の基端よりも基端側の位置から前記被シール部の先端よりも先端側の位置にまで延びる形状を有し、
    前記センサ素子の外面を通じた前記第1パッドと前記導電性シール体との間の沿面距離は、前記センサ素子の厚みよりも大きくされている
    センサ構造体の検査方法であって、
    前記第1パッドと前記導電性シール体との間に予め設定した設定電圧値の電圧を印加して、両者の間において絶縁破壊が生じたか否かを確認する電圧印加工程と、
    前記電圧印加工程において絶縁破壊が生じたことが確認された場合は、前記センサ素子が前記被シール部の位置で破断していると判定する判定工程と、を備える
    センサ構造体の検査方法。
  4. 請求項3に記載のセンサ構造体の検査方法であって、
    前記センサ素子は、前記セラミック基体の内部に埋設されると共に前記導電性シール体に導通する第2導体層、を有し、
    前記第2導体層は、前記軸線方向について、前記被シール部の前記基端よりも前記基端側の位置から前記被シール部の前記先端よりも前記先端側の位置にまで延びる形状を有し、
    前記第1導体層と前記第2導体層とは、前記被シール部の内側において、前記センサ素子の厚み方向について、前記セラミック基体の一部であるセラミック層を間に挟んで離間している
    センサ構造体の検査方法。
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