JP2013186998A - 点火プラグ及び点火システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アーク放電の発生電圧値を所定値以上とすることで、中心電極へと印加される交流電圧を増大させた場合であっても、アーク放電を発生させることなく、コロナ放電をより確実に発生させる。
【解決手段】点火プラグ1は、軸線CL1方向に延びる軸孔4を有する絶縁碍子2と、軸孔4の先端側に挿設される中心電極5と、絶縁碍子2の少なくとも一部の外周に設けられる筒状の主体金具3とを備え、中心電極5に交流電圧を印加することで、中心電極5を起点とするコロナ放電を発生させる。大気中において、中心電極5に直流電圧を印加したとき、中心電極5及び主体金具3間で絶縁碍子2の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値が15kV以上とされる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、交流電圧が印加されることでコロナ放電を発生させる点火プラグ及びこれを有する点火システムに関する。
従来、内燃機関等の燃焼装置においては、火花放電(アーク放電)により混合気へと着火する点火プラグが使用されている。一般に点火プラグは、軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔に挿通される中心電極と、絶縁体の外周に設けられる主体金具とを備えている。また近年では、着火性の更なる向上を図るべく、交流電圧を点火プラグに印加することで、中心電極を起点とするコロナ放電を発生させ、混合気への着火を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2009−8100号公報
ところで、上述したコロナ放電を発生させる点火プラグにおいては、コロナ放電をより確実に発生させるとともに、着火性の向上を図るために、中心電極へと印加される交流電圧を大きなものとすることが好ましい。しかしながら、中心電極に対する印加電圧を単に大きくした場合には、中心電極及び主体金具間において絶縁体の表面を這ったアーク放電が生じてしまい、着火性を十分に向上させることができないおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、アーク放電の発生電圧値を所定値以上とすることで、中心電極へと印加される交流電圧を増大させた場合であっても、アーク放電を発生させることなく、コロナ放電をより確実に発生させることができる点火プラグ及び点火システムを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
前記絶縁体の少なくとも一部の外周に設けられる筒状の主体金具とを備え、
前記中心電極に交流電圧を印加することで、前記中心電極を起点とするコロナ放電を発生させる点火プラグであって、
大気中において、前記中心電極に直流電圧を印加したとき、前記中心電極及び前記主体金具間で前記絶縁体の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値が15kV以上とされることを特徴とする。
上記構成1によれば、大気中において、中心電極に直流電圧を印加したとき、中心電極及び主体金具間で絶縁体の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値が15kV以上となるように構成されている。従って、中心電極へと印加される交流電圧を増大させた場合であっても、アーク放電の発生を効果的に抑制することができ、コロナ放電をより確実に発生させることができる。
また、アーク放電を発生させることなく、コロナ放電を発生可能な電圧範囲の上限値が上がるため、中心電極に対してより大きな交流電圧を印加することができる。その結果、着火性の向上を図ることができる。
尚、アーク放電が発生する際の電圧値を15kV以上とする手法としては、例えば、絶縁体の表面を這った中心電極及び主体金具間の最短距離(沿面距離)を大きなものとする手法や、後述する構成4の手法などを挙げることができる。
構成2.本構成の点火プラグは、上記構成1において、前記絶縁体の先端は、前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置し、
前記中心電極の少なくとも一部は、前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の内周に配置されており、
前記軸線方向に沿った前記主体金具の先端から前記絶縁体の先端までの距離が10mm以下とされることを特徴とする。
前記沿面距離の増大を図るために、軸線方向先端側に向けた主体金具先端に対する絶縁体先端の突出長を増大させることが考えられる。しかしながら、前記突出長を過度に大きくしてしまうと、絶縁体のうち主体金具の先端から突出する部位が過熱されてしまい、ひいては前記絶縁体の内周に位置する中心電極も過熱されてしまうおそれがある。中心電極が過熱されてしまうと、共振周波数がずれてしまい、中心電極への投入電力が低下してしまうおそれがある。その結果、高温環境下において、良好な着火性を維持できないことが懸念される。
この点、上記構成2によれば、軸線に沿った主体金具の先端から絶縁体の先端までの距離が10mm以下とされている。従って、絶縁体のうち主体金具の先端から突出する部位の過熱をより確実に防止することができ、ひいては前記部位の内周に位置する中心電極の過熱もより確実に防止することができる。その結果、点火プラグにおけるインピーダンスの変化を抑制することができ、高温環境下においても良好な着火性を維持することができる。
構成3.本構成の点火プラグは、上記構成1又は2において、前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の外周には、前記絶縁体の周方向に沿って延びる環状の突部、及び、前記絶縁体の周方向に沿って延びる環状の溝部のうちの少なくとも一方が設けられることを特徴とする。
上記構成3によれば、絶縁体のうち主体金具の先端から突出する部位の外周には、絶縁体の周方向に沿って延びる環状の突部や溝部が設けられている。従って、前記沿面距離の増大を図ることができ、コロナ放電を一層確実に発生させることができる。
尚、上記構成3は、高温環境下における良好な着火性の実現を図るべく、距離Lが10mm以下とされ、軸線に沿った主体金具の先端から絶縁碍子の先端までの距離を大きくすることによる沿面距離の増大が難しい点火プラグに対して、特に好適である。
構成4.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記絶縁体の先端は、前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置し、
前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の最大外径は、前記主体金具の先端の内径よりも大きいことを特徴とする。
上記構成4によれば、絶縁体の表面を這った主体金具及び中心電極間の沿面経路は、絶縁体の先端部に設けられた、外径が主体金具の先端の内径よりも大きい部位を回り込む経路となる。従って、沿面距離を一層増大させることができ、コロナ放電をより一層確実に発生させることができる。
また、上記構成4によれば、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さを増大させることができる。ここで、中心電極に対する電圧の印加に伴い、電荷を有する粒子(電子やイオン)が前記沿面経路に沿って移動する際に、沿面経路のうち軸線と交差する方向に延びる経路においては粒子同士の衝突等による摩擦が発生する。従って、軸線と交差する方向に延びる経路を粒子が移動する際には、軸線に沿って延びる経路を粒子が移動する際に必要な電力(エネルギー)よりも大きな電力が必要となる。従って、上記構成4を採用し、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さを増大させることで、アーク放電をより発生しにくくすることができ、ひいてはコロナ放電を一層確実に発生させることができる。
構成5.本構成の点火プラグは、上記構成4において、前記絶縁体のうち前記最大外径を有する部位と、前記絶縁体のうち前記主体金具の内周に配置される部位とは一体であることを特徴とする。
上記構成4を実現するにあたっては、例えば、絶縁体の先端部に別体のリング状部材を接合することで、絶縁体の先端部の外径を主体金具の先端の内径よりも大きくすることが考えられる。しかしながら、この場合には、別部材の接合部位において絶縁体の破損が生じやすくなってしまうとともに、製造コストの増大を招いてしまうおそれがある。
この点、上記構成5によれば、絶縁体のうち前記最大外径を有する部位(絶縁体の先端部)と、絶縁体のうち主体金具の内周に配置される部位(絶縁体の先端部に連なる部位)とが一体とされている。従って、絶縁体の破損をより確実に防止することができるとともに、製造コストの増大抑制を図ることができる。
構成6.本構成の点火システムは、上記構成1乃至5のいずれかに記載の点火プラグと、
前記点火プラグに交流電圧を印加する交流電源と、
前記交流電源及び前記中心電極間の通電経路と直列的に接続される共振コイルとを備えることを特徴とする。
上記構成6によれば、基本的には上記構成1等と同様の作用効果が奏されることとなる。
尚、中心電極、主体金具、及び、これらの間に配置される絶縁体を有する点火プラグは、静電容量を有している。従って、静電容量を有する点火プラグと、これと直列接続された共振コイルとにより直列共振回路が構成され、当該直列共振回路により交流電源から出力される交流電圧は昇圧される。そして、昇圧された交流電圧が中心電極に印加されることで、コロナ放電をより確実に発生させることができる。
点火システムの概略構成を示すブロック図である。 点火プラグへの同軸ケーブルの接続状態を示す一部破断拡大正面図である。 点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さを増大させることにより、電極間で粒子を移動させる際に必要な電力がより増大することを説明するための説明図である。 点火プラグの別例を示す一部破断正面図である。 点火プラグの別例を示す一部破断正面図である。 第2実施形態における、点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 第2実施形態における、点火プラグの別例を示す一部破断正面図である。 放電長X等を説明するためのサンプルの先端部の模式図である。 アーク放電発生電圧値の異なる各サンプルにおける、放電長Xを示すグラフである。 距離Lを種々変更したサンプルにおける、放電長維持割合を示すグラフである。 (a)は、絶縁碍子の先端部を平坦状としたサンプルの模式図であり、(b)は、絶縁碍子の先端部に突部を設けたサンプルの模式図である。 (a)は、沿面経路の軸線に沿った長さを、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さよりも大きくしたサンプルの模式図であり、(b)は、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さを、沿面経路の軸線に沿った長さよりも大きくしたサンプルの模式図である。 別の実施形態における、点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 別の実施形態における、点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 別の実施形態における、点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 別の実施形態における、点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、点火システム101の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、点火システム101は、内燃機関ENに取付けられた点火プラグ1と、交流電源51と、共振コイル61とを備えている。尚、図1では、点火プラグ1を1つのみ示しているが、実際の内燃機関ENには複数の気筒が設けられ、各気筒に対応して点火プラグ1が設けられる。そして、交流電源51からの電圧が、図示しないディストリビュータを介して各点火プラグ1に印加されるようになっている。
交流電源51は、点火プラグ1に対して比較的高周波数(例えば、50kHz〜100MHz)の交流電圧を印加するものである。また、交流電源51は、所定の電子制御装置(ECU)71により、点火プラグ1に対する交流電圧の印加タイミング(すなわち、コロナ放電の発生タイミング)が制御されるようになっている。
さらに、交流電源51及び点火プラグ1間の通電経路は、導電性金属からなる内部導体62と、当該内部導体62の外周に配置された導電性金属からなる筒状の外部導体63とを有する同軸ケーブル64により構成されている。同軸ケーブル64により交流電源51及び点火プラグ1間を接続することで、電力の反射防止が図られている。尚、本実施形態では、図2に示すように、同軸ケーブル64は、内部導体62が後述する端子電極6の接続部6Aに接続され、外部導体63が後述する主体金具3の工具係合部19に接続されている。
加えて、前記共振コイル61は、内部導体62に対して直列的に接続されており、所定のインダクタンスを有している。また、点火プラグ1は、所定の静電容量を有している。従って、共振コイル61と点火プラグ1とにより直列共振回路が構成されることとなり、当該直列共振回路により交流電源51から供給される交流電圧が昇圧され、昇圧された電圧が点火プラグ1へと印加されるようになっている。そして、点火プラグ1は、交流電圧の印加に伴い、後述する中心電極5を起点としたコロナ放電を発生させるように構成されている。
次いで、交流電圧が印加される点火プラグ1の構成を説明する。
点火プラグ1は、図3に示すように、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。尚、図3では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外側に膨出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、及び、中胴部12は、主体金具3の内部に収容されている一方で、脚長部13の大部分は、主体金具3の先端から露出している。すなわち、絶縁碍子2の先端は、主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置している。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。尚、本実施形態では、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位の最大外径は、主体金具3の先端の内径よりも小さなものとされている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には、中心電極5が挿設されている。中心電極5は、全体として棒状をなしており、その先端部は、軸線CL1方向先端側に向けて先細るテーパ状とされている。また、中心電極5は、熱伝導性に優れる金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)等〕からなる内層5Aと、Niを主成分とする合金からなり、前記内層5Aを覆う外層5Bとを備えている。
加えて、中心電極5は、その先端部が絶縁碍子2の先端から軸線CL1方向先端側へと突出しており、結果として、中心電極5の一部は、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位の内周に配置されている。さらに、中心電極5の先端部には、Ni、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、又は、これらの金属のうちの少なくとも一種を主成分とする合金からなるチップ27が設けられている。
さらに、軸孔4の後端側には、炭素鋼等の金属により形成された棒状の端子電極6が挿設されている。端子電極6の後端部には、径方向外側に膨出形成された接続部6Aが設けられており、当該接続部6Aは、絶縁碍子2の後端から突出している。
加えて、中心電極5と端子電極6との間には、カーボン等の導電性物質とガラス成分とを含んでなるガラスシール部7が配設されている。当該ガラスシール部7により、中心電極5と端子電極6とがそれぞれ電気的に接続されるとともに、中心電極5及び端子電極6が絶縁碍子2に固定されている。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を内燃機関の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15よりも後端側には鍔状の座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を内燃機関に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の先端部内周には、径方向内側に向けて突出形成された環状の突起部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向けて挿入され、自身の段部14が前記突起部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。
さらに、絶縁碍子2及び主体金具3間の気密性を確保し、燃焼室内における良好な気密性を実現すべく、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材22,23が介在され、リング部材22,23間にはタルク(滑石)24の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、リング部材22,23及びタルク24を介して絶縁碍子2を保持している。尚、段部14及び突起部21間に、円環状をなす金属製の板パッキンを設けることとしてもよい。この場合には、燃焼室内の気密性を一層高めることができる。
また、主体金具3に対する絶縁碍子2の挿通容易性、及び、絶縁碍子2に対する中心電極5や端子電極6の挿通容易性を高めるという観点から、絶縁碍子2の外周面と主体金具3の内周面との間、及び、絶縁碍子2の内周面と中心電極5等の外周面との間には、若干の隙間(空気層)が形成されている。そして、本実施形態では、絶縁碍子2のうち、主体金具3及び中心電極5等との間で隙間を形成する部位が、所定の金属材料からなる金属層25,26(尚、図3では、金属層25,26を実際よりも厚く示している)で覆われている。具体的には、絶縁碍子2の外周面のうち、軸線CL1方向に沿って加締め部20よりもやや後端側から主体金具3の先端までの間に位置する面が金属層25で覆われており、絶縁碍子2の内周面が金属層26で覆われている。また、金属層25は、主体金具3と電気的に接続されており、金属層26は、中心電極5と電気的に接続されている。尚、絶縁碍子2のうち大径部11の後端よりも後端側に位置し主体金具3に挿通されている部位の外周面と、主体金具3の内周面との間には、タルク24が充填されているため、空気層が存在しないことがあり得る。そのため、絶縁碍子2のうちタルク24に接触する部位の外周面に、金属層25を設けないこととしてもよい。
さらに、本実施形態では、絶縁碍子2の表面を這って主体金具3の先端と中心電極5の先端部との間を最短で結ぶ経路(沿面経路)の長さ(沿面距離)が比較的大きなもの(例えば、12mm以上)とされており、大気中において、中心電極5に直流電圧を印加したとき、中心電極5及び主体金具3間で絶縁碍子2の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値(アーク放電発生電圧値)が15kV以上とされている。
尚、アーク放電発生電圧値を大きくするにあたっては、前記沿面経路の軸線CL1と直交する方向に沿った長さAを増大させることが特に有効である。これは、次の理由による。例えば、図4に示すように、電極ER1,ER2間に、表面に段差が形成された絶縁碍子INが配置される構成である場合、絶縁碍子INの表面を這った両電極ER1,ER2間の沿面経路CRは、両電極ER1,ER2間で最短距離を形成する線分の延びる方向(いわば軸線CL1方向)と交差する方向に沿って延びる沿面経路CR1(図4中、太線で示す部位)を有することとなる。ここで、電極ER1,ER2間への電圧印加に伴い、電荷を有する粒子(電子やイオン)が前記沿面経路CRに沿って移動する際に、沿面経路CR1においては粒子同士の衝突等に起因する摩擦が発生することとなる。そのため、粒子を沿面経路CR1に沿って移動させる際には、両電極ER1,ER2間で最短距離を形成する線分の延びる方向(軸線CL1方向)に沿って粒子を移動させる場合と比較して、より多くの電力(エネルギー)が必要となる。従って、沿面経路の軸線CL1と直交する方向に沿った長さAを増大させることで、アーク放電発生電圧値をより増大させることができ、アーク放電をより発生しにくくすることができる。
尚、図5に示すように、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位(脚長部13)の外周に、絶縁碍子2の周方向に沿って延びる環状の溝部28Aを少なくとも1つ設けることで、沿面距離を増大させ、ひいてはアーク放電発生電圧値を15kV以上に増大させることとしてもよい。また、図6に示すように、脚長部13の外周に、絶縁碍子2の周方向に沿って延びる環状の突部28Bを少なくとも1つ設けることで、沿面距離を増大させ、アーク放電発生電圧値を15kV以上に増大させることとしてもよい。尚、突部28Bは、別部材を接合することで絶縁碍子2に設けることとしてもよい。
図3に戻り、上記のようにアーク放電発生電圧値が15kV以上とされる一方で、本実施形態では、軸線CL1に沿った主体金具3の先端から絶縁碍子2の先端までの距離Lが10mm以下とされており、絶縁碍子2及び中心電極5が燃焼室の中心側に向けて過度に突出しないように構成されている。
さらに、本実施形態では、内燃機関ENのピストン(図示せず)が、中心電極5の先端部に最も接近した状態において、前記ピストンと中心電極5の先端部との間の最短距離が18mm以上となるように構成されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、大気中において、中心電極5に直流電圧を印加したとき、中心電極5及び主体金具3間で絶縁碍子2の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値が15kV以上となるように構成されている。従って、中心電極5へと印加される交流電圧を増大させた場合であっても、アーク放電の発生を効果的に抑制することができ、コロナ放電をより確実に発生させることができる。
また、アーク放電を発生させることなく、コロナ放電を発生可能な電圧範囲の上限値が上がるため、中心電極5に対してより大きな交流電圧を印加することができる。その結果、着火性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、軸線CL1に沿った主体金具3の先端から絶縁碍子2の先端までの距離Lが10mm以下とされている。従って、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端から突出する部位の過熱をより確実に防止することができ、ひいては前記部位の内周に位置する中心電極5の過熱もより確実に防止することができる。その結果、点火プラグ1におけるインピーダンスの変化を抑制することができ、高温環境下においても良好な着火性を維持することができる。
加えて、交流電力は導体の外表面を伝わって流れる性質を有し、主体金具3の内周面や外周面を伝わって流れるところ、本実施形態では、外部導体63が、工具係合部19に対して接続されている。従って、主体金具3の後端を回り込んで流れる交流電力の導電経路を比較的短いものとすることができる。これにより、導電経路における抵抗を比較的小さくすることができ、電力の損失を抑制することができる。その結果、一層大きなコロナ放電を発生させることができ、優れた着火性を実現することができる。
加えて、本実施形態において、絶縁碍子2の表面には、金属層25,26が設けられている。従って、絶縁碍子2と主体金具3及び中心電極5との間の隙間(空気層)における誘電体バリア放電の発生を防止することができ、中心電極5を起点とするコロナ放電をより確実に発生させることができる。
また、前記ピストンが中心電極5の先端部に最も接近した状態において、前記ピストンと中心電極5の先端部との間の最短距離が18mm以上とされている。従って、前記ピストンと中心電極5間におけるアーク放電の発生をより一層確実に防止することができ、コロナ放電をより一層確実に発生させることができる。
〔第2実施形態〕
次いで、第2実施形態について上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1実施形態では、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位の最大外径が、主体金具3の先端の内径よりも小さくされている。これに対して、本第2実施形態では、図7に示すように、絶縁碍子2の先端部には、絶縁性セラミック(例えば、アルミナ等)からなる環状の鍔部29が接合されている。そして、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位の最大外径が、主体金具3の先端の内径よりも大きくされている。
尚、図8に示すように、絶縁碍子31のうち主体金具32の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置する部位の最大外径を、主体金具32の先端の内径よりも大きくするとともに、絶縁碍子31のうち前記最大外径を有する部位と、絶縁碍子31のうち主体金具32の内周に配置される部位とが一体となるように点火プラグ30を構成してもよい。
また、点火プラグ30は、例えば、主体金具32に対してその先端から後端側に向けて絶縁碍子31を挿入し、絶縁碍子31の外周に設けられた段部33を主体金具32の後端部内周に設けられた突起部34に係止させた上で、主体金具3の先端部に加締め部35を形成することにより得ることができる。さらに、段部33及び突起部34間に、円環状をなす金属製の板パッキン36を設けるとともに、主体金具32の先端部と絶縁碍子31の先端部との間に、リング部材37,38と、これらに挟まれたタルク(滑石)39とを設けることで、絶縁碍子31及び主体金具32間、ひいては燃焼室内における気密性を十分に確保することができる。
尚、板パッキン36を省略し、段部33を突起部34に対して直接的に接触させることとしてもよいし、リング部材37,38やタルク39を省略し、加締め部35を絶縁碍子31に対して直接的に接触させることとしてもよい。尚、加締め部35を絶縁碍子2に対して直接的に接触させる場合には、いわゆる熱加締めにより加締め部35を形成し、良好な気密性の維持を図ることとしてもよい。
以上、本第2実施形態によれば、絶縁碍子2の表面を這った主体金具3及び中心電極5間の沿面経路をより長くすることができるとともに、前記沿面経路の軸線CL1と直交する方向に沿った長さをより増大させることができる。その結果、コロナ放電のより確実な発生を図ることができる。
また、絶縁碍子31のうち前記最大外径を有する部位と、絶縁碍子31のうち主体金具32の内周に配置される部位とを一体とした場合には、絶縁碍子31の破損をより確実に防止することができるとともに、製造コストの低減を図ることができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、図9に示すように、主体金具と電気的に接続された、脚長部の表面を覆う金属被膜MCの軸線に沿った長さKを種々変更することで、大気中において中心電極に直流電圧を印加したときにおける、中心電極及び主体金具(金属被膜)間で絶縁碍子の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値(アーク放電発生電圧値)を種々異なるものとした点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて放電長測定試験を行った。放電長測定試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、サンプルに対してアーク放電が発生しない電圧範囲での最大の交流電圧を印加した。そして、交流電圧の印加に伴い発生した、中心電極の先端を起点とするコロナ放電COの軸線に沿った最大長(放電長)X(mm)を測定した。尚、放電長Xが大きいほど、着火性に優れるということができる。
図10に、アーク放電発生電圧値の異なる各サンプルにおける、放電長Xを表すグラフを示す。尚、サンプルは、脚長部の外径Cを2mm又は3mmとした。図10においては、脚長部の外径Cを2mmとしたサンプルの試験結果を丸印で示し、脚長部の外径Cを3mmとしたサンプルの試験結果を三角印で示す。また、当該試験において、交流電源は、発振周波数を5MHz、出力電力(投入される電力量の1秒当たりの平均値)を500Wとし、点火プラグに対して1msの間交流電圧を印加した。
図10に示すように、アーク放電発生電圧値を15kV以上としたサンプルは、放電長Xが顕著に増大し、極めて優れた着火性を有することが分かった。これは、コロナ放電を発生可能な電圧範囲の上限がより大きなものとなったため、点火プラグに対してより大きな交流電圧を印加可能となったことによると考えられる。
上記試験の結果より、アーク放電を発生させることなく、コロナ放電をより確実に発生可能とし、ひいては点火プラグに対して比較的大きな交流電圧を印加可能とし、着火性の向上を図るという点から、大気中において、中心電極に直流電圧を印加したとき、中心電極及び主体金具間で絶縁碍子の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値を15kV以上とすることが好ましいといえる。
次に、脚長部の外径Cを2mm又は3mmとした上で、軸線に沿った主体金具の先端から絶縁碍子の先端までの距離Lを種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、加熱時着火性試験を行った。加熱時着火性試験の概要は次の通りである。すなわち、常温、かつ、大気雰囲気下において、コロナ放電を発生可能な電圧範囲での最大電圧をサンプルに対して印加し、前記放電長(加熱前放電長X1)を測定した。次いで、サンプルを水冷チャンバーに取付けた上で、絶縁碍子のうち主体金具の先端から突出する部位を所定のバーナーにて加熱した。そして、加熱直後に、コロナ放電を発生可能な電圧範囲での最大電圧をサンプルに対して印加し、放電長(加熱時放電長X2)を測定するとともに、前記加熱前放電長X1に対する前記加熱時放電長さX2の割合(放電長維持割合)を算出した。ここで、放電長維持割合が大きいほど、高温環境下で着火性の低下が生じにくく、内燃機関の動作時等における高温環境下にて高着火性を維持できるといえる。
図11に、当該試験の結果を示す。尚、図11においては、脚長部の外径Cを2mmとしたサンプルの試験結果を丸印で示し、脚長部の外径Cを3mmとしたサンプルの試験結果を三角印で示す。また、バーナーによる加熱条件は、外径Cを3mmとし、距離Lを6mmとしたサンプルにおいて、中心電極の先端部が650℃となる条件とした。
図11に示すように、距離Lを10mm超としたサンプルは、高温環境下において着火性がやや低下しやすいことが分かった。これは、絶縁碍子及びこれに挿通された中心電極が過熱されたことにより、点火プラグのインピーダンスが変化し、共振周波数がずれてしまったことで、中心電極への投入電力が低下してしまったためであると考えられる。
これに対して、距離Lを10mm以下としたサンプルは、高温環境下においても優れた着火性を有することが確認された。
上記試験の結果より、高温環境下において良好な着火性を維持すべく、軸線方向に沿った主体金具の先端から絶縁碍子の先端までの距離Lを10mm以下とすることが好ましいといえる。
次いで、図12(a)に示すように、脚長部の外径Cを4mm、前記距離Lを8mmとした上で、脚長部の外周面を軸線CL1と平行な平坦状とした点火プラグのサンプルPと、図12(b)に示すように、前記外径Cを4mm、前記距離Lを8mmとした上で、脚長部の外周に、絶縁碍子の周方向に沿って延びる環状の突部28Bを3つ設けた点火プラグのサンプルQとを作製した。そして、各サンプルについて、大気中において中心電極に直流電圧を印加し、絶縁碍子の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値(アーク放電発生電圧値)を測定した。尚、サンプルQにおいては、突部の外径E(mm)を5.5mmとした。
上記サンプルP,Qについてアーク放電発生電圧値を測定したところ、サンプルQは、そのアーク放電発生電圧値がサンプルPのアーク放電発生電圧値よりも3kV増大し、アーク放電の抑制効果により優れることが分かった。これは、主体金具及び中心電極間の沿面距離がより増大したことによると考えられる。尚、絶縁碍子の周方向に沿って延びる環状の溝部を設けた場合においても、突部を設ける場合と同様の作用効果が奏されると考えられる。
上記試験の結果より、アーク放電の発生を抑制し、コロナ放電をより一層確実に発生させるためには、絶縁碍子のうち主体金具の先端よりも軸線方向先端側に位置する部位の外周に、絶縁碍子の周方向に沿って延びる環状の突部、及び、絶縁碍子の周方向に沿って延びる環状の溝部のうちの少なくとも一方を設けることが好ましいといえる。
尚、突部や溝部を設けることは、高温環境下において良好な着火性を維持すべく、距離Lが10mm以下とされ、軸線に沿った主体金具の先端から絶縁碍子の先端までの距離を大きくすることによる沿面距離の増大が難しい点火プラグに対して、特に好適である。
次に、図13(a)に示すように、絶縁碍子の表面を這った主体金具及び中心電極間の沿面経路のうち、軸線と直交する方向に延びる経路の長さAを2mmとし、前記沿面経路のうち軸線方向に延びる経路の長さBを10mmとした点火プラグのサンプルRと、図13(b)に示すように、絶縁碍子のうち主体金具の先端よりも先端側に位置する部位の最大外径を主体金具の先端の内径よりも大きくすることで、前記長さAを5mmとし、前記長さBを7mmとした(すなわち、サンプルRの沿面距離と同一の沿面距離とした)点火プラグのサンプルSとを作製し、両サンプルR,Sについてアーク放電発生電圧値を測定した。
上記サンプルR,Sについてアーク放電発生電圧値を測定したところ、サンプルSは、そのアーク放電発生電圧値がサンプルRのアーク放電発生電圧値よりも大きなものとなり、沿面距離が同一の大きさであるにも関わらず、アーク放電がより発生しにくいことが分かった。これは、沿面経路のうち軸線と交差する方向に沿った経路を粒子が移動する際には、粒子が軸線に沿って移動する際と比較して、より大きな電力(エネルギー)が必要となることに起因すると考えられる。
上記結果より、アーク放電をより確実に防止し、コロナ放電をより一層確実に発生させるためには、絶縁碍子のうち主体金具の先端よりも軸線方向先端側に位置する部位の最大外径を、主体金具の先端の内径よりも大きくし、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さAをより大きなものとすることが好ましいといえる。
尚、絶縁碍子のうち主体金具の先端よりも先端側に位置する部位の最大外径を、主体金具の先端の内径よりも大きくすることは、高温環境下において良好な着火性を維持すべく、距離Lが10mm以下とされ、軸線に沿った主体金具の先端から絶縁碍子の先端までの距離を大きくすることによる沿面距離の増大が難しい点火プラグに対して、特に好適である。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、中心電極5及び端子電極6は、ガラスシール部7を介して電気的に接続されているが、図14に示すように、中心電極5及び端子電極6間を接続する導電性金属からなる導通部40を設け、ガラスシール部7を介することなく、中心電極5及び端子電極6を電気的に接続してもよい。この場合には、交流電力を伝達する際における電力の損失を効果的に抑制することができる。その結果、より大きなコロナ放電を発生させることができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
尚、中心電極5及び端子電極6のうちの一方に、他方の電極に対して突出する突出部を形成し、当該突出部と他方の電極とを直接的に接触させることとしてもよい。
(b)上記実施形態では、中心電極5の先端部が絶縁碍子2の先端から軸線CL1方向先端側へと突出しているが、図15に示すように、中心電極5の先端部が絶縁碍子2の先端よりも軸線CL1方向後端側に位置するように構成してもよい。
(c)上記実施形態では、主体金具3の先端部に設けられた突起部21に対して絶縁碍子2の段部14が係止される構成とされている。これに対して、図16に示すように、前記大径部11の先端面11Aを、主体金具3の後端側に設けられた、軸線CL1方向先端側に向けて内径の減少するテーパ部3Aに対して係止することとしてもよい。この場合には、絶縁碍子2のうち主体金具3の先端よりも先端側に位置する部位の外径をより大きなものとすることができる。従って、主体金具3及び中心電極5間の沿面距離をより増大させることができるとともに、沿面経路の軸線と直交する方向に沿った長さAをより大きくすることができる。その結果、アーク放電の発生を一層確実に抑制することができ、コロナ放電をより一層確実に発生させることができる。
尚、図16に示すように、気密性の向上を図るべく、先端面11A及びテーパ部3A間に環状の板パッキン41を設けてもよい。また、板パッキン41を設けることなく、先端面11Aをテーパ部3Aに対して直接的に係止してもよい。
(d)上記第2実施形態では、主体金具32に設けられた突起部34及び加締め部35により絶縁碍子31が保持されている。これに対して、図17に示すように、加締め部35を省略する一方で、絶縁碍子31の後端部外周等に対して、所定の樹脂(例えば、フッ素樹脂等)からなり主体金具32の後端部に直接又は間接的に接触する筒状の中間部材45を固定することで、絶縁碍子31を保持することとしてもよい。尚、この場合には、前記中間部材45の内部に、共振コイル61を埋め込むこととしてもよい。また、絶縁碍子31及び主体金具32間に、リング部材37,38やタルク39を設けなくてもよい。
(e)上記実施形態では、絶縁碍子2のうち、主体金具3及び中心電極5等との間で隙間を形成する部位に金属層25,26が設けられている。これに対して、絶縁碍子2のうち前記隙間を形成する部位の一部のみに金属層を設けることとしてもよい。また、金属層を省略することとしてもよい。
(f)上記実施形態では、交流電源51からの電圧がディストリビュータを介して各点火プラグ1に印加されるようになっているが、点火プラグ1ごとに交流電源51を設けることとしてもよい。
(g)上記実施形態では、点火プラグ1の外部に共振コイル61が設けられているが、点火プラグ1の内部において、中心電極5に対する交流電圧の印加経路と直列的に接続された共振コイルを設けることとしてもよい。
(h)上記実施形態において、絶縁碍子2及び主体金具3は加締め固定されているが、主体金具3に対して絶縁碍子2を圧入することで、両者を固定することとしてもよい。
1…点火プラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
28A…溝部
28B…突部
51…交流電源
61…共振コイル
101…点火システム
CL1…軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
    前記絶縁体の少なくとも一部の外周に設けられる筒状の主体金具とを備え、
    前記中心電極に交流電圧を印加することで、前記中心電極を起点とするコロナ放電を発生させる点火プラグであって、
    大気中において、前記中心電極に直流電圧を印加したとき、前記中心電極及び前記主体金具間で前記絶縁体の表面を這ったアーク放電が発生するときの電圧値が15kV以上とされることを特徴とする点火プラグ。
  2. 前記絶縁体の先端は、前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置し、
    前記中心電極の少なくとも一部は、前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の内周に配置されており、
    前記軸線方向に沿った前記主体金具の先端から前記絶縁体の先端までの距離が10mm以下とされることを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の外周には、前記絶縁体の周方向に沿って延びる環状の突部、及び、前記絶縁体の周方向に沿って延びる環状の溝部のうちの少なくとも一方が設けられることを特徴とする請求項2に記載の点火プラグ。
  4. 前記絶縁体の先端は、前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置し、
    前記絶縁体のうち前記主体金具の先端よりも前記軸線方向先端側に位置する部位の最大外径は、前記主体金具の先端の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  5. 前記絶縁体のうち前記最大外径を有する部位と、前記絶縁体のうち前記主体金具の内周に配置される部位とは一体であることを特徴とする請求項4に記載の点火プラグ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の点火プラグと、
    前記点火プラグに交流電圧を印加する交流電源と、
    前記交流電源及び前記中心電極間の通電経路と直列的に接続される共振コイルとを備えることを特徴とする点火システム。
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