JP2018194088A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】オイルクーラに所定以上の油圧が前記オイルクーラに加わることを防止するため前記オイルクーラと並行にバイパスバルブが設けられた油圧制御装置において、前記オイルクーラを通過する作動油量を増加することが可能な車両用自動変速機の油圧制御装置を提供する。【解決手段】アクセル開度が変動した場合に、クラッチ、ブレーキ等に供給するための必要油圧とその油圧と連動してオイルクーラに供給される油圧とを算出し、前記必要油圧を増加させることによりオイルクーラへ供給されるクーラ油量が増加する場合、クーラ油量が増加する流量増加油圧に設定する。【選択図】図8

Description

本発明は、車両用自動変速機の油圧制御装置に係わり、特に、作動油を冷却するオイルクーラに供給する作動油の油圧と油量とに関するものである。
車両用自動変速機の油圧制御装置内の作動油を冷却するためのオイルクーラにおいて、前記オイルクーラ内の配管の耐圧基準以下に油圧を維持することが必要となる。たとえば、特許文献1においては、前記オイルクーラに所定値以上の油圧が供給されることを抑制するため、前記オイルクーラにバイパスバルブを並列的に備えることによって、前記オイルクーラに所定値以上の油圧が供給されることを防止している。
特開2009−97624号公報
しかしながら、オイルクーラに所定値以上の油圧が供給される場合、バイパスバルブが開弁することによって、前記バイパスバルブを経由する作動油量が増加する。一方、前記オイルクーラに供給される作動油量が減少することとなり、これによって作動油の冷却が充分行われない可能性が生じていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、オイルクーラに所定値以上の油圧が供給されることを防止するとともに、前記オイルクーラを経由する作動油量を増加させることが可能な車両用自動変速機の油圧制御装置を供給することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)オイルクーラと前記オイルクーラと並列に備えられたバイパスバルブと前記オイルクーラおよび前記バイパスバルブを経由した作動油が供給される車両用自動変速機の潤滑部とを有し、前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置に供給する油圧に基づいて前記オイルクーラに供給する油圧が決定される車両用自動変速機の油圧制御装置において、(b)前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置の係合が成立する必要油圧を算出し、前記必要油圧より大きい油圧によって前記オイルクーラへ供給される作動油量が増加する場合には、前記必要油圧に替えて前記必要油圧のときよりも前記オイルクーラに供給する流量が増加する流量増加油圧に設定することを特徴とする。
第1発明の車両の油圧制御装置によれば、オイルクーラと前記オイルクーラと並列に備えられたバイパスバルブと前記オイルクーラおよび前記バイパスバルブを経由した作動油が供給される車両用自動変速機の潤滑部とを有し、前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置に供給する油圧に基づいて前記オイルクーラに供給する油圧が決定される車両用自動変速機の油圧制御装置において、前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置の係合が成立する必要油圧を算出し、前記必要油圧より大きい油圧によって前記オイルクーラへ供給される作動油量が増加する場合には、前記必要油圧に替えて前記オイルクーラに供給する流量が増加する流量増加油圧が設定される。これによって、作動油の前記オイルクーラによる冷却性能を改善することが可能となる。
本発明が適用される車両に備えられたエンジンから駆動輪までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。 図1の油圧制御装置の一部であって、オイルクーラとバイパスバルブと車両用自動変速機の潤滑部とからなる油圧回路を示している。 図1の油圧制御装置の一部であって、主にオイルポンプから供給される油圧を元圧にしてライン圧を発生させるとともに、図2のオイルクーラとバイパスバルブと潤滑部とに作動油を供給する油圧回路を示している。 図3の油圧回路における、ライン圧とクーラ流量との関係を示した図である。 図1の車両における、エンジン回転速度とアクセル開度とからエンジントルクを算出するための図の一例である。 図1の車両における、車速とアクセル開度とからギヤ段の切替を判断するための図の一例である。 図4と同様にライン圧とクーラ流量との関係を示すとともに、ライン圧を増加することによってオイルクーラへ供給される作動油量が増加する場合を示した図の一例である。 図1の電子制御装置の制御作動の要部である、アクセル開度に基づくエンジン出力トルクの算出と変速ギヤ段の決定とによって油圧式係合装置への供給油圧を算出するとともに、オイルクーラの油量を増加が可能かを判定する制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10に備えられたエンジン12から駆動輪26までの動力伝達経路の概略構成を説明する図であると共に、車両10に設けられた制御系統の要部を説明する図である。図1において、駆動力源としてのエンジン12により発生させられた動力は、トルクコンバータ14を経て入力軸16から自動変速機18に入力され、自動変速機18の出力軸20から差動歯車装置(ディファレンシャルギヤ)22や一対の車軸(ドライブシャフト)24等を順次介して左右の駆動輪26へ伝達される。
自動変速機18は、車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース内において1組乃至複数組の遊星歯車装置と複数の油圧式係合装置とを有し、その油圧式係合装置によって変速比(ギヤ比)γ(=変速機入力回転速度Ni/変速機出力回転速度No)が異なる複数の変速段(ギヤ段)が択一的に成立させられる公知の遊星歯車式自動変速機である。例えば、自動変速機18は、複数の油圧式係合装置の何れかの掴み替えにより(すなわち油圧式係合装置の係合と解放との切替えにより)変速が実行される、所謂クラッチツゥクラッチ変速を行う有段変速機である。複数の油圧式係合装置はそれぞれ、エンジン12からの動力を受ける入力軸16と駆動輪26に動力を伝達する出力軸20との間で回転とトルクとを伝達する油圧式の摩擦係合装置である。この入力軸16は、自動変速機18の入力軸であるが、トルクコンバータ14のタービン翼車によって回転駆動されるタービン軸でもある。
前記油圧式係合装置は、油圧制御装置28によってそれぞれ係合と解放とが制御され、その油圧制御装置28内のソレノイドバルブ等の調圧によりそれぞれのトルク容量すなわち係合力が変化させられて、それが介挿されている両側の部材を選択的に連結するクラッチCやブレーキBである。
車両10は、図1に示す電子制御装置80を備えている。電子制御装置80は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や自動変速機18の変速制御等を実行するようになっている。この電子制御装置80は、必要に応じてエンジン制御用ECUや変速制御用ECU等に分けて構成される。
電子制御装置80には、ブレーキスイッチ82により検出されたフットブレーキペダルの操作を表す信号Bon、アクセル開度センサ84により検出された運転者による車両10に対する加速要求量(ドライバ要求量)としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度を表す信号θacc、車速センサ86により検出された自動変速機18の出力軸20の回転速度Noutに対応する車速を表す信号V、エンジン回転速度センサ88により検出されたエンジン12の回転速度であるエンジン回転速度を表す信号Ne、シフトポジションセンサ90により検出されるシフト操作装置からのシフトポジションを表す信号Psh等が供給される。
また、電子制御装置80からは、例えばエンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Se、自動変速機18の変速制御のための油圧制御指令信号Spなどがそれぞれ出力される。
図2は、油圧制御装置28の一部であって、第2ライン圧PL2が供給されるトルクコンバータ14から流出する作動油を冷却するオイルクーラ32と、その下流側の自動変速機18の潤滑部34すなわち自動変速機18内の潤滑箇所とが直列に接続されている。さらに、オイルクーラ32の内部の配管の油圧による損傷を防ぐための耐圧基準油圧以下とするために予め定められた許容油圧Paを超える油圧がオイルクーラ32に加えられることを防ぐためのバイパスバルブ42が、オイルクーラ32と並列に設けられている。これにより、オイルクーラ32に加えられる油圧が予め定められた許容油圧Pa以上となった場合には、クーラ油路54からバイパスバルブ42を経由してバイパス油路57、潤滑部油路56へ作動油を流す油路が形成される。バイパスバルブ42は、バイパスバルブ42を開閉する弁子44と弁子44に閉方向の付勢力を与えて弁子44を移動させるスプリング46とをその内部に持っており、オイルクーラ32に加えられる油圧が所定の許容油圧Pa以上であると弁子44がスプリング46の付勢力に抗してバイパスバルブ42が開状態とされる。
図3は、油圧制御装置28の一部を簡略化して示した油圧回路である。エンジン12によって主に駆動される機械式オイルポンプ30は、オイルパン60へ還流してそれに貯留されている作動油をストレーナ62を介して吸い上げ、油路50に圧送する。この機械式オイルポンプ30によって出力される作動油圧を元圧として第1調圧バルブ36および第2調圧バルブ38により、第1ライン圧PL1と第2ライン圧PL2とが発生される。第1ライン圧PL1は、クラッチC、ブレーキB等に必要とされるトルク容量を満たすように設定され、たとえばリリーフ型のレギュレータバルブである第1調圧バルブ36によって、例えばアクセル開度θaccに応じてリニアソレノイドバルブ40から出力される信号油圧PSLTに基づいて調圧される。また、モジュレータ油圧PMは、リニアソレノイドバルブ40の元圧として図示されていないレギュレータバルブによって一定圧に調圧されている。第2ライン圧PL2は、トルクコンバータ14へ作動油を供給するための油圧であり、例えばリリーフ型のレギュレータバルブである第2調圧バルブ38によって、例えばアクセル開度θaccに応じてリニアソレノイドバルブ40から出力される信号油圧PSLTに基づいて調圧される。また、クラッチC、ブレーキB等、機械式オイルポンプ30、および第1調圧バルブ36が油路50によって接続され、第1調圧バルブ36、第2調圧バルブ38、およびトルクコンバータ14が油路52によって接続されている。さらに、トルクコンバータ14、オイルクーラ32、およびバイパスバルブ42が油路54によって接続され、オイルクーラ32、潤滑部34、およびバイパスバルブ42が油路56によって接続され、潤滑部34およびオイルパン60が油路58によって接続されている。
図4は、第1ライン圧PL1(kPa)とオイルクーラ32に流れる単位時間当りの作動油量Qc(L/mh)との関係が示されている。参考として示された図4の並列回路は、トルクコンバータ14とオイルクーラ32とを接続するクーラ油路54にオイルクーラ32と並行に潤滑部34を配置した場合における、第1ライン圧PL1とオイルクーラ32に流れる単位時間当りの作動油流量Qcとの関係を示している。並列回路においては、第1ライン圧PL1がP1においてクーラ流量QcはQc2を示し、第1ライン圧PL1がP5においてクーラ流量QcはQc5となり第2ライン圧PL2の増加とともにほぼ直線的に増加している。図4の直列回路として示される本実施例、すなわち図2および図3における油圧回路においては、バイパスバルブ42およびオイルクーラ32に加えられる油圧が予め定められた許容油圧Pa以上となる場合、すなわち第1ライン圧PL1の油圧P1以上において、バイパスバルブ42が開状態とされる。図4において、第1ライン圧PL1がP1おけるクーラ流量QcはQc3を示している。第1ライン圧PL1をP1から増加させた場合、第1ライン圧PL1がP3において、クーラ流量Qcはその最大の流量であるQc4に達する。さらに第1ライン圧PL1を増加させた場合、クーラ流量Qcは徐々に減少し、P4においてバイパスバルブ42が開状態とされる第1ライン圧PL1がP1以降における最小のクーラ流量Qc1を示している。さらに第2ライン圧PL2を増加させた場合、クーラ流量Qcは多少増加し、第1ライン圧PL1がP5において、クーラ流量Qcは、Qc2となっている。
なお、図4の高速高負荷時として示されている領域は、たとえば、サーキット等において大きいアクセル操作すなわち大きなアクセル開度θaccが生じ、クラッチC、ブレーキB等へ供給する大きなライン油圧PL1が必要とされる領域が示されている。高速高負荷時おいて、クラッチC、ブレーキB等に必要となるクラッチトルク容量が大きい、すなわち大きな第1ライン圧PL1が必要とされる場合、第1調圧バルブ36に入力する信号圧PSLTが必要とされる大きなクラッチトルク容量に対応して引き上げられる。これによって、第1調圧バルブ36と共通の信号圧PSLTが入力する第2調圧バルブ38においても第1ライン圧PL1と連動して第2ライン圧PL2が上昇させられることとなる。これによって、オイルクーラ32の高い油圧からの保護、すなわち許容油圧Pa以下に保つようにバイパスバルブ42が作動するように設定されている。これによってオイルクーラ32は高い油圧から保護されることとなるが、大きいアクセル操作が繰返される走行状態においては、オイルクーラ32を経由する油量、すなわちクーラ流量Qcが減少するため、作動油の冷却性能が充分確保できない場合が生じる。
図1に戻り、電子制御装置80には、エンジン出力トルク判定手段92、ギヤ段判定手段94、必要油圧算出手段96、およびライン圧設定手段98が備えられている。
車両10の走行中において、アクセルの踏込み、すなわちアクセル開度θaccの変動に基づいて、エンジン出力トルク判定手段92は、アクセル開度θaccに対応したエンジン回転速度Neとエンジン出力トルク推定値Teoとの関係、例えば図5に示されている予め記憶されたマップから、実際のエンジン回転速度Neおよびアクセル開度θaccに基づいてエンジン出力トルク推定値Teoを算出する。たとえば、大きなアクセル開度θaccの変動が生じた場合、ギヤ段判定手段94は、車速Vとアクセル開度θaccとの関係、例えば、図6に示すような車速V及びアクセル開度θaccを変数として予め定められた関係(変速マップ、変速線図)に、実際の車速Vおよびアクセル開度θaccを適用し、車両状態を示す点が変速線を横切ることで変速段を判断する。図6の変速マップにおいて、実線はアップシフトが判断されるためのアップシフト線であり、破線はダウンシフトが判断されるためのダウンシフト線である。
必要油圧算出手段96は、エンジン出力トルク判定手段92によって算出されたエンジン出力トルク推定値Teoと、ギヤ段判定手段94によって判定された変更されるギヤ段とから、エンジン出力トルク推定値Teoと変更予定のギヤ段との関係が予め実験的に求められ記憶されているマップに基づいてクラッチC、ブレーキB等の係合が成立するための第1ライン圧PL1である、必要油圧PL1aを算出する。また、ライン圧設定手段98は、例えば図7に示す第1ライン圧PL1とクーラ流量Qcとの予め記憶された関係から、必要油圧PL1aを増加させた場合にクーラ流量Qcを増加することが可能かを判断する。必要油圧PL1aを増加させることによってクーラ流量Qcを増加することが可能である場合には、第1ライン圧PL1を、クーラ流量Qcが必要油圧PL1aのときよりも増加する流量増加油圧PL1ai、好適にはクーラ流量Qcが最大となる最大流量油圧PL1maxに設定する。
図7は、第1ライン圧PL1とオイルクーラ32を通過する作動油の流量、すなわちクーラ流量Qcとの関係の一例を示している。第1ライン圧PL1において、PL11として示されているのは、ギヤ段を構成するクラッチC、ブレーキB等を係合するのに必要な第1ライン圧PL1すなわち必要油圧PL1aである。PL11において、クーラ流量Qcは、Qca1を示し、第1ライン圧PL1の油圧がPL11から上昇するにつれクーラ流量Qcも増加し、第1ライン圧PL1がPL12に達すると、クーラ流量Qcは、最大の流量であるQca2を示し、第1ライン圧PL1をさらに増加すると、クーラ流量Qcは徐々に減少している。図7において、必要油圧PL1aすなわちPL11より高い油圧において必要油圧PL1aにおける流量より高い流量が得られる第1ライン圧PL1である最大流量油圧PL1maxすなわちPL12が存在し、ライン圧設定手段98は、第1ライン圧PL1を最大流量油圧PL1maxに設定する。また、第1ライン圧PL1を必要油圧PL1a以上に増加させてもクーラ流量Qcが増加しない場合は、必要油量PL1aを選択する。なお、図7に一例として示された、第1ライン圧PL1とクーラ流量Qcとの関係が予め記憶されたマップに基づいてクーラ流量の増加の判断と第1ライン圧PL1の設定とが行われる。
図8は、電子制御装置80の制御作動の要部、すなわち、アクセル開度θaccに基づくエンジン出力トルク推定値Teoの算出と変速ギヤ段の決定とによってクラッチC、ブレーキB等の必要油圧PL1aを判定し、オイルクーラ32の油量の増加が可能かを判定することによって、クーラ流量Qcの増加を実行する制御を説明するためのフローチャートである。
図8において、エンジン出力トルク判定手段92の機能に対応するステップ10(以下、ステップを省略する)において、アクセル開度θaccとエンジン回転速度Neとから予め記憶されたマップに基づいてエンジン出力推定トルクTeoが算出される。また、ギヤ段判定手段94の機能に対応するS20において、車速Vとアクセル開度θaccとから予め記憶されたマップに基づいてギヤ段が決定される。さらに必要油圧算出手段96の機能に対応するS30において、S10において算出されたエンジン出力トルク推定値TeoとS20において判定された変更されるギヤ段と、クラッチC、ブレーキB等が係合時に必要とするトルク容量を生じるために必要な第1ライン圧PL1の必要油圧PL1aが算出される。ライン圧設定手段98の機能に対応するS40において、第1ライン圧PL1を必要油圧PL1a以上に設定した場合に、クーラ流量Qcが増加するかが判定される。このS40判定が肯定された場合、ライン圧設定手段98の機能に対応するS50において、第1ライン圧PL1がクーラ流量Qcが最大となる油圧PL1maxに設定される。また、S40判定が否定された場合、ライン圧設定手段98の機能に対応するS60において、第1ライン圧PL1が必要油圧PL1aに設定される。
本実施例によれば、オイルクーラ32とオイルクーラ32と並列に備えられたバイパスバルブ42とオイルクーラ32およびバイパスバルブ42を経由した作動油が供給される自動変速機18の潤滑部34とを有し、自動変速機18のギヤ段を形成する複数のクラッチC、ブレーキB等に供給する第1ライン圧PL1に基づいてオイルクーラ32に供給する油圧が決定される自動変速機18の油圧制御装置28において、自動変速機18のギヤ段を形成する複数のクラッチC、ブレーキB等の係合が成立する必要油圧PL1aを算出し、必要油圧PL1aより大きい油圧によってオイルクーラ32へ供給される作動油量が増加する場合には、必要油圧PL1aに替えてオイルクーラ32に供給する流量が最大となる最大流量油圧PL1maxに設定する。これによって、オイルクーラ32に供給する作動油量であるクーラ流量Qcを増加することが可能となり、作動油のオイルクーラ32による冷却性能を改善することができる。特に、アクセル開度θaccが大きく減少した場合において、クーラ流量Qcを大きく増加できる。例えば、アクセル開度θaccの大きい踏込み操作が行われる状況、すなわちクラッチC、ブレーキB等の大きなトルク容量が要求される場合、第1ライン圧PL1を大きく上昇させる必要が生じるためオイルクーラ32に供給される油圧も高くなり、これによってバイパスバルブ42が作動しクーラ油量Qcの不足が生じやすくなる。このようなオイルクーラ32による作動油の冷却不足が生じやすい、たとえば高速高負荷時等において、アクセル開度θaccが減少された場合、クーラ流量Qcを直ぐに増加することが可能となり、オイルクーラ32による冷却不足を補うことが可能となる。また、アクセルを減少させた場合、通常、車両10は惰性走行を行なっており、エンジン12によって駆動される機械式オイルポンプ30への負荷を増加させたとしても、エンジン12の燃費に与える影響は、エンジンの駆動力による走行時と比較して減少することが可能となり、上記の制御を実行することによる燃費への影響は軽減される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の本実施例において、エンジン出力トルク判定手段92は、アクセル開度θaccによってエンジン出力トルクTeoを算出するものとしたが、予め定めた所定値以上のアクセル開度θacc変化が単位時間内に生じた場合においてのみ、上記のエンジン出力トルクTeoの算出から、第1ライン圧PL1の設定変更までを実施するものとしても良い。
さらに、前述の本実施例においては、エンジン12とトルクコンバータ14と遊星歯車型の有段変速機である自動変速機18とからなる車両を例示したが、必ずしもこれに限らない。例えば有段変速機18に替えてベルト式無段変速機などの自動変速機を用いることもできる。
また、前述の実施例では、流体式伝動装置としてトルクコンバータ14が用いられていたが、それに替えて、フルードカップリングが用いられても良い。
また、図8の作動では、オイルクーラ32へ供給される作動油を増加させるために最大流量油圧PL1maxが設定されていたが、それに替えて、クーラ流量Qcが必要油圧PL1aのときよりも増加する流量増加油圧PL1aiが用いられても一応の効果が得られる。
上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
18:自動変速機
28:油圧制御装置
32:オイルクーラ
34:潤滑部
42:バイパスバルブ
PL1:第1ライン圧
PL1a:必要油圧
PL1ai:流量増加油圧
C:クラッチ(油圧式係合装置)
B:ブレーキ(油圧式係合装置)

Claims (1)

  1. オイルクーラと前記オイルクーラと並列に備えられたバイパスバルブと前記オイルクーラおよび前記バイパスバルブを経由した作動油が供給される車両用自動変速機の潤滑部とを有し、
    前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置に供給する油圧に基づいて前記オイルクーラに供給する油圧が決定される車両用自動変速機の油圧制御装置において、
    前記車両用自動変速機のギヤ段を形成する複数の油圧式係合装置の係合が成立する必要油圧を算出し、前記必要油圧より大きい油圧によって前記オイルクーラへ供給される作動油量が増加する場合には、前記必要油圧に替えて前記必要油圧のときよりも前記オイルクーラに供給する流量が増加する流量増加油圧に設定する
    ことを特徴とする車両用自動変速機の油圧制御装置。
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