JP2018193900A - エンジンのチェーン潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ポンプチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピンが挿入されるブッシュにエンジンオイルを安定して浸潤できるエンジンのチェーン潤滑装置を提供することを目的とする。【解決手段】エンジンのクランクスプロケット31、及び大径スプロケット36に掛架された燃料ポンプチェーン37と、燃料ポンプチェーン37に対してエンジンオイルを噴射するオイル噴射部50とを備えたエンジンのチェーン潤滑装置4であって、オイル噴射部50が、燃料ポンプチェーン37の内プレートの間に向けてエンジンオイルを噴射可能に構成され、燃料ポンプチェーン37を挟んでオイル噴射部50に対向する部分に、燃料ポンプチェーン37における内プレートと外プレートとの間へ向けて、エンジンオイルの流動を案内する流動案内部を備えたことを特徴とする。【選択図】図4

Description

この発明は、例えばエンジンに設けた駆動スプロケット、及び従動スプロケットに掛架されたチェーンに対して、潤滑油を噴射するようなエンジンのチェーン潤滑装置に関する。
ガソリンや軽油を燃料とする内燃機関は、シリンダブロック内におけるピストンの往復運動を、クランク軸の回転運動に変換して駆動力として出力している。このクランク軸を介して出力された駆動力は、内燃機関に連結された変速機に伝達されるだけでなく、例えばシリンダヘッド内に設けた吸排気弁を開閉動作させるカム軸にも伝達されている。
この際、クランク軸の駆動力は、クランク軸に設けた駆動スプロケットと、カム軸に設けた従動スプロケットとに掛架されたチェーンによって、カム軸に伝達されている。
ところで、エンジンには、駆動スプロケットとチェーンとの摺動抵抗低減のため、チェーンに対して潤滑油を噴射するチェーン潤滑装置が設けられている。
例えば、特許文献1では、排気側カムスプロケット、吸気側カムスプロケット、及びクランクスプロケットに掛架されたタイミングチェーンと、上下方向に延びるチェーンガイドとを備えたタイミングチェーンの潤滑構造において、オイルポンプによって圧送された潤滑油をチェーンガイドの上部に対して噴射するオイルジェットを備えている。
これにより、特許文献1は、噴射された潤滑油をタイミングチェーンの上方から下方へ流動させることができるため、プレートの間隔が狭いサイレントチェーンをタイミングチェーンとして用いた場合であっても、潤滑油をタイミングチェーンに浸潤できるとされている。
ところで、タイミングチェーンなどのチェーンに付着した潤滑油は、チェーンの遠心力により、チェーンを構成するピンの径方向外側へ向けて飛散し易い。このため、チェーン表面に沿って潤滑油を流動させる特許文献1では、チェーンを構成するピンが挿入されるピン孔に潤滑油が浸潤し難いという問題があった。
特にローラーチェーンの場合、特許文献1では、ローラーチェーンの内プレート間に潤滑油が噴射される。このため、特許文献1では、噴射された潤滑油が、チェーンガイドの表面を下方に流下することで、ローラーチェーンのピン孔に潤滑油を浸潤させることができないおそれがあった。
特開2001−303919号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、例えばチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピンが挿入されるピン孔に潤滑油を安定して浸潤できるエンジンのチェーン潤滑装置を提供することを目的とする。
この発明は、エンジンに回転自在に支持された駆動スプロケット、及び従動スプロケットと、前記駆動スプロケット、及び前記従動スプロケットに掛架されたチェーンと、前記駆動スプロケット、及び前記従動スプロケットの間における前記チェーンに対して潤滑油を噴射する潤滑油噴射部とを備えたエンジンのチェーン潤滑装置であって、前記チェーンが、前記駆動スプロケットの回転軸に沿った軸方向に所定間隔を隔てて対向配置された一組の第1プレートを有する第1リンクと、前記第1プレートを挟んで対向配置された一組の第2プレートを有するとともに、前記第1リンクを相対回転可能に支持するピンを有する第2リンクとを備え、前記潤滑油噴射部が、前記第1プレートの間に向けて前記潤滑油を噴射可能に構成され、前記チェーンを挟んで前記潤滑油噴射部に対向する部分に、前記チェーンにおける前記第1プレートと前記第2プレートとの間へ向けて、前記潤滑油の流動を案内する潤滑油案内部を備えたことを特徴とする。
上記チェーンは、ローラーチェーン、ブッシュドチェーン、あるいはサイレントチェーンなどとすることができる。
上記潤滑油案内部は、潤滑油噴射部と対向する部分が凹設された案内部、あるいは潤滑油噴射部と対向する部分が凸設された案内部とすることができる。
この発明により、例えばチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピンが挿入されるピン孔に潤滑油を安定して浸潤させることができる。
具体的には、チェーンを挟んで潤滑油噴射部に対向する部分に潤滑油案内部を備えたことにより、エンジンのチェーン潤滑装置は、チェーンに向けて噴射された潤滑油を、第1プレートと第2プレートとの間に積極的に供給することができる。
これにより、エンジンのチェーン潤滑装置は、潤滑油案内部を設けていない場合に比べて、第1プレートと第2プレートとの間に供給される潤滑油の油量を増加させることができる。このため、エンジンのチェーン潤滑装置は、ピン孔に潤滑油を安定して浸潤でき、ピンの摩耗、及びピン孔の摩耗を抑えることができる。
さらに、第1プレートと第2プレートとの間に供給される潤滑油の油量を潤滑油案内部によって増量することができるため、エンジンのチェーン潤滑装置は、潤滑油噴射部から噴射される噴射量を抑えても、ピン孔に効率よく潤滑油を浸潤させることができる。
従って、エンジンのチェーン潤滑装置は、チェーンを挟んで潤滑油噴射部に対向する部分に設けた潤滑油案内部により、例えばチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピンが挿入されるピン孔に潤滑油を安定して浸潤させることができる。
この発明の態様として、前記チェーンにおける張り側の摺動を支持するチェーンガイドを備え、該チェーンガイドにおける前記チェーンが摺動する面を摺動面として、前記潤滑油案内部が、前記チェーンガイドの前記摺動面における前記駆動スプロケット側端部に形成されたものである。
上記チェーンにおける張り側は、従動スプロケットから駆動スプロケットに向けて走行する部分のことをいう。
この発明により、エンジンのチェーン潤滑装置は、潤滑油案内部をチェーンガイドとは別体で構成した場合に比べて、部品点数の増加を抑えてピン孔に潤滑油を安定して浸潤させることができる。
さらに、チェーンガイドの駆動スプロケット側端部に潤滑油案内部を形成したことにより、エンジンのチェーン潤滑装置は、チェーンが駆動スプロケットに噛み合う直前に、チェーンに潤滑油を供給することができる。
加えて、エンジンのチェーン潤滑装置は、例えば、従動スプロケットの近傍に潤滑油噴出部を設け、チェーンガイドの従動スプロケット側端部に潤滑油案内部を設けた場合に比べて、チェーンの遠心力によって飛散する潤滑油の量を抑えることができる。
これにより、エンジンのチェーン潤滑装置は、駆動スプロケットに噛み合う直前の第1リンク、及び第2リンクに確実に油膜が形成された状態で、チェーンと駆動スプロケットとを噛み合せることができる。
従って、エンジンのチェーン潤滑装置は、例えばチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピン孔に潤滑油を安定して浸潤できるとともに、駆動スプロケットの摩耗、及びチェーンの摩耗を抑えることができる。
またこの発明の態様として、前記潤滑油案内部が、前記軸方向に沿った断面において、前記潤滑油の噴射方向へ向けて突出するように湾曲した断面凹形状に形成されたものである。
この発明により、エンジンのチェーン潤滑装置は、潤滑油案内部がチェーンの走行を阻害することなく、ピン孔に潤滑油をより安定して浸潤させることができる。
具体的には、例えば潤滑油噴射部へ向けて突出した断面凸形状の潤滑油案内部とした場合、潤滑油案内部の頂部がチェーンと接触するおそれがある。そこで、例えば、チェーンと潤滑油案内部との間隔を大きく確保すると、チェーンのピンと潤滑油案内部との距離が遠くなるため、ピン孔に潤滑油が浸潤し難くなるおそれがある。
これに対して、断面凹形状の潤滑油案内部としたことで、エンジンのチェーン潤滑装置は、潤滑油案内部とチェーンとを容易に近接配置できるため、チェーンのピンと潤滑油案内部との距離が遠くなることを抑制できる。このため、エンジンのチェーン装置は、第1プレートと第2プレートとの間により多くの潤滑油を容易に供給でき、ピン孔に潤滑油を安定して浸潤させることができる。
従って、エンジンのチェーン潤滑装置は、断面凹形状の潤滑油案内部としたことにより、潤滑油案内部がチェーンの走行を阻害することなく、ピン孔に潤滑油をより安定して浸潤させることができる。
またこの発明の態様として、前記軸方向から見た軸方向視において、前記従動スプロケットが、前記駆動スプロケットに対して垂直方向、及び水平方向に所定間隔だけオフセットした位置に配設され、前記潤滑油案内部が、前記垂直方向において、前記チェーンよりも下方に配置された構成である。
この発明により、エンジンのチェーン潤滑装置は、チェーンに向けて噴射された潤滑油が垂直方向の下方へ早期に流出することを抑えて、潤滑油をピン孔により確実に浸潤させることができる。
本発明により、例えばチェーンがローラーチェーンの場合であっても、ピンが挿入されるピン孔に潤滑油を安定して浸潤できるエンジンのチェーン潤滑装置を提供することができる。
背面視におけるエンジン及び変速機の外観を示す背面図。 左側面視におけるエンジン本体の外観を示す左側面図。 平面視における燃料ポンプチェーンの外観を示す平面図。 左側面視におけるチェーン潤滑装置の外観を示す側面図。 燃料ポンプチェーン用チェーンガイドの外観を示す外観斜視図。 下方からのオイル噴射部の外観を示す外観斜視図。 図4中のA−A矢視断面図。 噴射されたエンジンオイルの流れを断面図で説明する説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1はエンジン1及び変速機2の背面図を示し、図2はエンジン本体11の左側面図を示し、図3は燃料ポンプチェーン37の平面図を示している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示している。
さらに、矢印Rh及びLhは幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。
加えて、図1中の上方を上方とし、図1中の下方を下方とする。
本実施形態のチェーン装置が配設されるエンジン1は、詳細な図示を省略するが、ガソリンなどを燃料とする内燃機関であって、例えば、車両の前部におけるエンジンルームに配置されている。なお、本実施形態のエンジン1は、図1に示すように、所謂、横置きエンジンであって、その幅方向左側に変速機2が連結されている。
より詳しくは、エンジン1は、図1に示すように、エンジン本体11と、エンジン本体11における幅方向の左側面に装着されたチェーンカバー12とで構成されている。なお、エンジン1は、図2に示すように、左側面視において、下部に対して上部が後方へ僅かにスラントするように配置されている。
エンジン本体11は、図1及び図2に示すように、シリンダブロック13、シリンダブロック13の上面に装着されたシリンダヘッド14、及びシリンダブロック13の下面に装着されたロアブロック15の3つのブロックで構成されている。
シリンダブロック13は、複数の気筒、ピストン(図示省略)、幅方向に延びるクランク軸16、及び燃焼室に燃料を供給する燃料ポンプ(図示省略)などが配設されるブロックである。このシリンダブロック13は、図1及び図2に示すように、左側面視において、シリンダブロック13の下面における前後方向略中央で、クランク軸16を回転自在に支持している。
なお、クランク軸16は、シリンダブロック13の下面上に軸中心が位置するように配置され、左側面視において反時計回りに回転する。
さらに、シリンダブロック13は、図2に示すように、クランク軸16に対して上方かつ前方の位置で、燃料ポンプ(図示省略)を駆動させる燃料ポンプ駆動軸17を回転自在に支持している。
シリンダヘッド14は、燃焼室の上部(図示省略)、吸気ポートを開閉する吸気弁(図示省略)、排気ポートを開閉する排気弁(図示省略)、幅方向に延びるとともに、吸気弁を開閉動作させる吸気カム軸18、及び幅方向に延びるとともに、排気弁を開閉動作させる排気カム軸19などが配設されるブロックである。
このシリンダヘッド14は、図2に示すように、左側面視において、上部前方側で、吸気カム軸18を回転自在に支持するとともに、上部後方側で、排気カム軸19を回転自在に支持している。
なお、吸気カム軸18、及び排気カム軸19は、左側面視において、その軸中心がシリンダヘッド14の上面上に位置するように配置されている。
さらに、シリンダヘッド14の上面には、図1及び図2に示すように、吸気カム軸18、及び排気カム軸19を一体的に覆うようにヘッドカバー20が装着されている。
ロアブロック15は、潤滑油であるエンジンオイルをエンジン1内に循環させるためのオイルポンプ(図示省略)などが配設されるブロックである。このロアブロック15は、図2に示すように、左側面視において、クランク軸16よりも下方の位置で、オイルポンプ(図示省略)を駆動させるオイルポンプ駆動軸21を回転自在に支持している。なお、ロアブロック15の下面には、図1に示すように、オイルポンプ駆動軸21を覆うようにオイルパン22が装着されている。
チェーンカバー12は、図1に示すように、シリンダヘッド14の左側面、及びヘッドカバー20の左側面を一体的に覆う形状の上部チェーンカバー23と、シリンダブロック13の左側面、及びロアブロック15の左側面を一体的に覆う形状の下部チェーンカバー24とで構成されている。
なお、上述した変速機2は、下部チェーンカバー24を介して、エンジン本体11におけるシリンダブロック13、及びロアブロック15に連結されている。
そして、エンジン本体11とチェーンカバー12とで覆われた部分には、図1及び図2に示すように、燃料ポンプ駆動軸17、排気カム軸19、吸気カム軸18、及びオイルポンプ駆動軸21を駆動させるためのチェーン装置3が配置されている。
より詳しくは、エンジン1のチェーン装置3は、図2に示すように、クランク軸16に設けたクランクスプロケット31、オイルポンプ駆動軸21に設けたオイルポンプスプロケット32、クランクスプロケット31、及びオイルポンプスプロケット32に掛架されたオイルポンプチェーン33と、オイルポンプチェーン用テンショナアーム34と、オイルポンプチェーン用テンショナ(図示省略)と、オイルポンプチェーン用チェーンガイド35とを備えている。
さらに、エンジン1のチェーン装置3は、図2に示すように、燃料ポンプ駆動軸17に設けた大径スプロケット36と、クランクスプロケット31、及び大径スプロケット36に掛架された燃料ポンプチェーン37と、燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38と、燃料ポンプチェーン用テンショナ39と、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40とを備えている。
加えて、エンジン1のチェーン装置3は、図2に示すように、大径スプロケット36よりも小径で、燃料ポンプ駆動軸17に設けた小径スプロケット41と、吸気カム軸18に設けた吸気カムスプロケット42と、排気カム軸19に設けた排気カムスプロケット43と、小径スプロケット41、吸気カムスプロケット42、及び排気カムスプロケット43に掛架されたタイミングチェーン44と、タイミングチェーン用テンショナアーム45と、タイミングチェーン用テンショナ46と、タイミングチェーン用チェーンガイド47とを備えている。
オイルポンプチェーン33は、図2に示すように、駆動スプロケットであるクランクスプロケット31と、駆動スプロケットに対する従動スプロケットであるオイルポンプスプロケット32との間において、クランクスプロケット31の駆動力によって左側面視反時計回りに走行可能に配置されている。
このため、オイルポンプチェーン33は、図2に示すように、左側面視において、オイルポンプスプロケット32からクランクスプロケット31へ向けて略上方に走行する部分が張り側、クランクスプロケット31からオイルポンプスプロケット32へ向けて略下方へ走行する部分が緩み側となる。
オイルポンプチェーン用テンショナアーム34は、図2に示すように、オイルポンプチェーン33の緩み側よりも前方に配置されている。
より詳しくは、オイルポンプチェーン用テンショナアーム34は、図2に示すように、後方に突出した円弧部分を有する側面視勾玉形状で、オイルポンプチェーン33の緩み側が摺動可能に形成されている。
そして、オイルポンプチェーン用テンショナアーム34は、左側面視において、その下部が自由端である一方で、その上部がオイルポンプチェーン33の緩み側よりも前方のロアブロック15に回転可能に支持されている。
オイルポンプチェーン用テンショナは、その詳細な図示を省略するが、オイルポンプチェーン用テンショナアーム34の下部を、前方から後方へ向けて、すなわちオイルポンプチェーン33の外周面から内周面へ向けて押圧可能に配置されている。これにより、オイルポンプチェーン用テンショナアーム34が、オイルポンプチェーン33の緩み側に対して張力を付与している。
オイルポンプチェーン用チェーンガイド35は、図2に示すように、オイルポンプチェーン33の張り側よりも後方に配置され、オイルポンプチェーン33における張り側の走行を案内可能に構成されている。
より詳しくは、オイルポンプチェーン用チェーンガイド35は、図2に示すように、左側面視において、オイルポンプチェーン33の張り側における外周面が摺動可能な略上下方向に長い形状に形成されている。
そして、オイルポンプチェーン用チェーンガイド35は、左側面視において、オイルポンプチェーン33の張り側よりも後方のロアブロック15に、その上部、及び下部が締結固定されている。
また、燃料ポンプチェーン37は、図2に示すように、駆動スプロケットであるクランクスプロケット31と、駆動スプロケットに対する従動スプロケットである大径スプロケット36との間において、クランクスプロケット31の駆動力によって左側面視反時計回りに走行可能に配置されている。
このため、燃料ポンプチェーン37は、図2に示すように、左側面視において、大径スプロケット36からクランクスプロケット31へ向けて略後方下方に走行する部分が張り側、クランクスプロケット31から大径スプロケット36へ向けて略前方上方へ走行する部分が緩み側となる。
燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38は、図2に示すように、燃料ポンプチェーン37の緩み側よりも後方上方に配置され、燃料ポンプチェーン37の緩み側における外周面が摺動可能に構成されている。
より詳しくは、燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38は、図2に示すように、クランクスプロケット31の近傍から大径スプロケット36の近傍に至る長さを有するとともに、燃料ポンプチェーン37の緩み側と対向する面が、前方下方へ僅かに突出するように湾曲した側面視略円弧状に形成されている。
この燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38は、その下部が自由端である一方で、その上部が大径スプロケット36の近傍で、かつ燃料ポンプチェーン37の緩み側よりも後方のシリンダブロック13に回転可能に支持されている。
燃料ポンプチェーン用テンショナ39は、図2に示すように、左側面視において、燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38よりも後方上方のシリンダブロック13に締結固定されている。
より詳しくは、燃料ポンプチェーン用テンショナ39は、燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38の下部を、前方下方へ向けて、すなわち燃料ポンプチェーン37の外周面から内周面へ向けて押圧可能に配置されている。これにより、燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38が、燃料ポンプチェーン37の緩み側に対して張力を付与している。
燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40は、図2に示すように、燃料ポンプチェーン37の張り側よりも前方に配置され、燃料ポンプチェーン37における張り側の走行を案内可能に構成されている。
より詳しくは、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40は、図2に示すように、左側面視において、クランクスプロケット31の近傍から大径スプロケット36の近傍に至る長さを有するとともに、燃料ポンプチェーン37の張り側における外周面が摺動可能な形状に形成されている。そして、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40は、左側面視において、燃料ポンプチェーン37の張り側よりも前方のシリンダブロック13に固定されている。
また、タイミングチェーン44は、駆動スプロケットである小径スプロケット41と、駆動スプロケットに対する従動スプロケットである排気カムスプロケット43、及び吸気カムスプロケット42との間において、小径スプロケット41の駆動力によって左側面視反時計回りに走行可能に配置されている。
このため、タイミングチェーン44は、図2に示すように、左側面視において、吸気カムスプロケット42から小径スプロケット41へ向けて略下方に走行する部分が張り側、小径スプロケット41から排気カムスプロケット43へ向けて略上方へ走行する部分が緩み側となる。
タイミングチェーン用テンショナアーム45は、図2に示すように、タイミングチェーン44の緩み側よりも後方に配置され、タイミングチェーン44の緩み側における外周面が摺動可能に構成されている。
より詳しくは、タイミングチェーン用テンショナアーム45は、図2に示すように、小径スプロケット41の近傍から排気カムスプロケット43の近傍に至る長さ、つまりシリンダブロック13とシリンダヘッド14とを跨ぐ長さを有するとともに、タイミングチェーン44の緩み側と対向する面が前方上方へ僅かに突出するように湾曲した側面視略円弧状に形成されている。
そして、タイミングチェーン用テンショナアーム45は、その上部が自由端である一方で、その下部が燃料ポンプチェーン用テンショナアーム38の上部とともに、シリンダブロック13に回転可能に支持されている。
タイミングチェーン用テンショナ46は、図2に示すように、左側面視において、タイミングチェーン用テンショナアーム45よりも後方のシリンダヘッド14の下部に締結固定されている。
より詳しくは、タイミングチェーン用テンショナ46は、タイミングチェーン用テンショナアーム45の上部を、前方上方へ向けて、すなわちタイミングチェーン44の外周面から内周面へ向けて押圧可能に配置されている。これにより、タイミングチェーン用テンショナアーム45が、タイミングチェーン44の緩み側に対して張力を付与している。
タイミングチェーン用チェーンガイド47は、図2に示すように、左側面視において、タイミングチェーン44の張り側よりも前方に配置され、タイミングチェーン44における張り側の走行を案内可能に構成されている。
より詳しくは、タイミングチェーン用チェーンガイド47は、図2に示すように、左側面視において、吸気カムスプロケット42の近傍から小径スプロケット41の近傍に至る上下方向長さを有するとともに、タイミングチェーン44の張り側における外周面が摺動可能な形状に形成されている。
そして、タイミングチェーン用チェーンガイド47は、図2に示すように、左側面視において、タイミングチェーン44の張り側よりも前方のシリンダヘッド14に対して、その上部が六角穴付きボルト48で締結固定されている。
ここで、上述したオイルポンプチェーン33、燃料ポンプチェーン37、及びタイミングチェーン44の構造について図3を用いて説明する。なお、オイルポンプチェーン33、燃料ポンプチェーン37、及びタイミングチェーン44は、同一構成のため、ここでは燃料ポンプチェーン37を用いて説明し、オイルポンプチェーン33、及びタイミングチェーン44の説明を省略する。
燃料ポンプチェーン37は、図3に示すように、内リンク371と、外リンク375とが相対回転可能に連結された、所謂ローラーチェーンである。
具体的には、内リンク371は、図3に示すように、幅方向に所定間隔を隔てて配置された一対の内プレート372と、内プレート372を連結するブッシュ373と、ブッシュ373の外周に装着されたローラー374とで構成されている。
一対の内プレート372は、図2及び図3に示すように、幅方向に厚みを有する左側面視長楕円形状の平板状であって、その長手方向の両端にブッシュ373が嵌合する嵌合孔がそれぞれ開口形成されている。
ブッシュ373は、図3に示すように、内プレート372の嵌合孔に嵌合可能な外径と、後述するピン377が遊嵌可能な内径とを有するとともに、外プレート376と対向する内プレート372の平面372aの間隔と略同等の幅方向の長さを有する略円筒状に形成されている。このブッシュ373は、内プレート372の嵌合孔に対して、圧入あるいは加締め等によって相対回転不可に装着されている。
ローラー374は、図3に示すように、ブッシュ373の外径よりも僅かに大径の内径を有するとともに、幅方向で対向する内プレート372の平面372bの間隔よりも僅かに短い幅方向の長さを有する略円筒状に形成されている。このローラー374は、ブッシュ373に対して相対回転可能に装着されている。
一方、外リンク375は、図3に示すように、一対の内プレート372を挟んで対向配置された一対の外プレート376と、内リンク371のブッシュ373を介して外プレート376を連結するピン377とで構成されている。
一対の外プレート376は、図2及び図3に示すように、幅方向に厚みを有する左側面視長楕円形状の平板状であって、その長手方向の両端にピン377が嵌合する嵌合孔がそれぞれ開口形成されている。なお、一対の外プレート376は、内プレート372との間に所定の隙間を確保するように、内プレート372に対して所定間隔を隔てた位置で対向配置されている。
ピン377は、図3に示すように、内リンク371におけるブッシュ373の内径よりも僅かに小径で、かつ外プレート376の嵌合孔に嵌合可能な外径を有するとともに、幅方向における一対の外プレート376の間隔よりも長い幅方向の長さを有する略円柱状に形成されている。
このピン377は、内リンク371のブッシュ373に対して相対回転可能に装着されるとともに、外プレート376の嵌合孔に対して、圧入あるいは加締め等によって相対回転不可に装着されている。
次に、上述した構成のエンジン1において、潤滑油としてエンジンオイルを燃料ポンプチェーン37に対して噴射するチェーン潤滑装置4について、図4から図7を用いて説明する。
なお、図4はチェーン潤滑装置4の側面図を示し、図5は燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の外観斜視図を示し、図6は下方からのオイル噴射部50の外観斜視図を示し、図7は図4中のA−A矢視断面図を示し、図8は噴射されたエンジンオイルの流れを断面図で説明する説明図を示している。
また、図8は燃料ポンプチェーン37の長手方向に沿った断面図を示し、図8中において、図中の上方側を大径スプロケット36側、図中の下方側をクランクスプロケット側とする。
チェーン潤滑装置4は、図4及び図5に示すように、クランクスプロケット31、大径スプロケット36、燃料ポンプチェーン37、クランクスプロケット31の近傍に配置されたオイル噴射部50、及び燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40とで構成されている。
オイル噴射部50は、図4から図6に示すように、シリンダブロック13とは別体で構成されるとともに、シリンダブロック13から幅方向左側に突出した略円柱状に形成されている。なお、オイル噴射部50は、シリンダブロック13に対して締結ボルト51によって締結固定されている。
このオイル噴射部50は、図4で示すように、左側面視において、オイルポンプによって圧送されたエンジンオイルを、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40のクランクスプロケット31側端部に対して略直交する方向(矢印X)へ向けて噴射するように構成されている。
具体的には、オイル噴射部50の内部には、図5及び図6に示すように、オイルポンプによって圧送されたエンジンオイルが流下するシリンダブロック13の油路と外部とを連通する連通路50aが形成されている。
この連通路50aは、オイル噴射部50の基部から幅方向左側へ向けて延びたのち、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40(後述する流動案内部40b)へ向けて屈曲するとともに、その端部が外部と連通するように形成されている。
また、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40には、図5及び図7に示すように、燃料ポンプチェーン37の張り側が摺動する摺動面40aの略中央に、燃料ポンプチェーン37の走行方向に沿って凹設された流動案内部40bが形成されている。
この流動案内部40bは、燃料ポンプチェーン37のローラー374間を通過したエンジンオイルを、燃料ポンプチェーン37の内プレート372と外プレート376との間に向けて流動させる案内手段として形成されている。
より詳しくは、流動案内部40bは、図5及び図7に示すように、燃料ポンプチェーン37のローラー374と略同等の幅方向の長さの範囲を、摺動面40aよりも略前方下方へ向けて凹設して形成されている。さらに、流動案内部40bは、幅方向に沿った断面形状が、前方下方へ向けて突出した断面略円弧状の湾曲面となるように凹設されている。
換言すると、流動案内部40bは、オイル噴射部50から噴射されたエンジンオイルを、燃料ポンプチェーン37の内プレート372と外プレート376との間に向けて偏向可能な曲率半径の湾曲面で凹設されている。
引き続き、上述した構成のチェーン潤滑装置4において、オイル噴射部50が噴射したエンジンオイルの流れについて図7及び図8を用いて説明する。
クランク軸16が回動開始すると、オイルポンプチェーン33、燃料ポンプチェーン37、及びタイミングチェーン44がそれぞれ走行開始する。このため、オイルポンプによって圧送されたエンジンオイルは、オイル噴射部50から燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40に沿って走行する燃料ポンプチェーン37へ向けて噴射される。
この際、燃料ポンプチェーン37における隣接するローラー374の間(図8中の二点鎖線で示した位置)に噴射されたエンジンオイルは、図7及び図8に示すように、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の流動案内部40bに沿って、その流動方向が偏向される。
より詳しくは、流動案内部40bに噴射されたエンジンオイルは、主に流動案内部40bから内プレート372と外プレート376との間へ向かうとともに、一部がクランクスプロケット31側に位置するローラー374へ向けて流動する。
この際、流動案内部40bから内プレート372と外プレート376との間へ向かうエンジンオイル、及びクランクスプロケット31側に位置するローラー374へ向かうエンジンオイルは、いずれも燃料ポンプチェーン37の下方側から上方側へ回り込むように流動する。
なお、図7中において、流動案内部40bから内プレート372と外プレート376との間へ向かうエンジンオイルの流れをオイルの流れY1とし、クランクスプロケット31側に位置するローラー374へ向かうエンジンオイルの流れをオイルの流れY2として図示している。
そして、内プレート372と外プレート376との間へ向けて偏向されたエンジンオイルは、図7及び図8で示したオイルの流れY1のように、内プレート372と外プレート376の間を通って、ピン377の全周からブッシュ373の内部へ浸潤する。
一方、内プレート372とローラー374との間へ向けて偏向されたエンジンオイルは、図7及び図8で示したオイルの流れY2のように、内プレート372とローラー374との隙間を通って、ローラー374の全周からローラー374の内部へ浸潤する。
このようにして、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、オイル噴射部50から噴射されたエンジンオイルを、相対回転するピン377とブッシュ373との間、及びブッシュ373とローラー374との間に油膜として介在させる。
以上のようなエンジンオイルの流れを実現するエンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン37がローラーチェーンの場合であっても、ピン377が挿入されるブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤させることができる。
具体的には、燃料ポンプチェーン37を挟んでオイル噴射部50に対向する燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40に流動案内部40bを備えたことにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン37に向けて噴射されたエンジンオイルを、内プレート372と外プレート376との間に積極的に供給することができる。
これにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、流動案内部40bを設けていない場合に比べて、内プレート372と外プレート376との間に供給されるエンジンオイルの油量を増加させることができる。このため、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、ブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤でき、ピン377の摩耗、及びブッシュ373の摩耗を抑えることができる。
さらに、内プレート372と外プレート376との間に供給されるエンジンオイルの油量を流動案内部40bによって増量することができるため、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、オイル噴射部50から噴射される噴射量を抑えても、ブッシュ373に効率よくエンジンオイルを浸潤させることができる。
従って、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40に設けた流動案内部40bにより、燃料ポンプチェーン37がローラーチェーンの場合であっても、ピン377が挿入されるブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤させることができる。
また、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の摺動面40aにおけるクランクスプロケット31側端部に流動案内部40bが形成されたことにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、流動案内部40bを燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40とは別体で構成した場合に比べて、部品点数の増加を抑えてブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤させることができる。
さらに、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40のクランクスプロケット31側端部に流動案内部40bを形成したことにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン37がクランクスプロケット31に噛み合う直前に、燃料ポンプチェーン37にエンジンオイルを供給することができる。
加えて、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、例えば、大径スプロケット36の近傍にオイル噴射部を設け、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の大径スプロケット36側端部に流動案内部を設けた場合に比べて、燃料ポンプチェーン37の遠心力によって飛散するエンジンオイルの量を抑えることができる。
これにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、クランクスプロケット31に噛み合う直前の内リンク371、及び外リンク375に確実に油膜が形成された状態で、燃料ポンプチェーン37とクランクスプロケット31とを噛み合せることができる。
従って、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン37がローラーチェーンの場合であっても、ブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤できるとともに、クランクスプロケット31の摩耗、及び燃料ポンプチェーン37の摩耗を抑えることができる。
また、幅方向に沿った断面において、エンジンオイルの噴射方向へ向けて突出するように湾曲した断面凹形状に流動案内部40bが形成されたことにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、流動案内部40bが燃料ポンプチェーン37の走行を阻害することなく、ブッシュ373にエンジンオイルをより安定して浸潤させることができる。
具体的には、例えばオイル噴射部50へ向けて突出した断面凸形状の流動案内部とした場合、流動案内部の頂部が燃料ポンプチェーン37と接触するおそれがある。そこで、例えば、燃料ポンプチェーン37と流動案内部との間隔を大きく確保すると、燃料ポンプチェーン37のピン377と流動案内部との距離が遠くなるため、ブッシュ373に浸潤し難くなるおそれがある。
これに対して、断面凹形状の流動案内部40bとしたことで、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、流動案内部40bと燃料ポンプチェーン37とを容易に近接配置できるため、燃料ポンプチェーン37のピン377と流動案内部40bとの距離が遠くなることを抑制できる。このため、エンジン1の燃料ポンプチェーン37装置は、内プレート372と外プレート376との間により多くのエンジンオイルを容易に供給でき、ブッシュ373にエンジンオイルを安定して浸潤させることができる。
従って、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、断面凹形状の流動案内部40bとしたことにより、流動案内部40bが燃料ポンプチェーン37の走行を阻害することなく、ブッシュ373にエンジンオイルをより安定して浸潤させることができる。
また、左側面視において、大径スプロケット36が、クランクスプロケット31に対して上方、及び前方に所定間隔だけオフセットした位置に配設され、流動案内部40bが、燃料ポンプチェーン37よりも下方に配置されたことにより、エンジン1のチェーン潤滑装置4は、燃料ポンプチェーン37に向けて噴射されたエンジンオイルが下方へ早期に流出することを抑えて、エンジンオイルをブッシュ373により確実に浸潤させることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の駆動スプロケットは、実施形態のクランクスプロケット31に対応し、
以下同様に、
従動スプロケットは、大径スプロケット36に対応し、
チェーンは、燃料ポンプチェーン37に対応し、
潤滑油は、エンジンオイルに対応し、
潤滑油噴射部は、オイル噴射部50に対応し、
駆動スプロケットの回転軸は、クランク軸16に対応し、
軸方向は、幅方向に対応し、
一組の第1プレートは、一対の内プレート372に対応し、
第1リンクは、内リンク371に対応し、
一組の第2プレートは、一対の外プレート376に対応し、
第2リンクは、外リンク375に対応し、
チェーンを挟んで潤滑油噴射部に対向する部分は、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40のクランクスプロケット31側端部に対応し、
潤滑油案内部は、流動案内部40bに対応し、
チェーンガイドは、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40に対応し、
チェーンガイドにおけるチェーンが摺動する面は、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の摺動面40aに対応し、
垂直方向は、上下方向に対応し、
水平方向は、前後方向に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、オイルポンプチェーン33、燃料ポンプチェーン37、及びタイミングチェーン44をローラーチェーンとして説明したが、これに限定せず、ローラーチェーンからローラーを除去したブッシュドチェーンとしてもよい。あるいは複数の内プレートと一対の外プレートとを備えたサイレントチェーンなどとしてもよい。
また、燃料ポンプチェーン37に対してエンジンオイルを噴射するチェーン潤滑装置4としたが、これに限定せず、オイルポンプチェーン33、あるいはタイミングチェーン44に対してエンジンオイルを潤滑油として噴射するチェーン潤滑装置としてもよい。
もしくは、オイルポンプチェーン33、燃料ポンプチェーン37、及びタイミングチェーン44に対して、それぞれエンジンオイルを潤滑油として噴射するチェーン潤滑装置としてもよい。この際、いずれの場合であっても、オイル噴射部50は、駆動スプロケットの近傍において、チェーンの張り側に対して潤滑油としてのエンジンオイルを噴射する構成が望ましい。
また、エンジンオイルを潤滑油として噴射するチェーン潤滑装置4としたが、これに限定せず、エンジンオイルではなく潤滑性を確保できる油脂類を潤滑油として噴射するチェーン潤滑装置としてもよい。
また、内プレート372と外プレート376との間にエンジンオイルを案内する手段としての流動案内部40bを燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40に形成したが、これに限定せず、内プレート372と外プレート376との間にエンジンオイルを案内可能であれば、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40とは別体で構成してもよい。
また、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の流動案内部40bを断面略円弧状の湾曲面としたが、これに限定せず、内プレート372と外プレート376との間にエンジンオイルを案内可能であれば、適宜の断面形状の流動案内部としてもよい。
また、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40における摺動面40aの全体に亘った流動案内部40bを凹設したが、これに限定せず、摺動面40aにおけるオイル噴射部50と対向する部分に流動案内部を形成してもよい。
また、燃料ポンプチェーン37のローラー374と略同等の幅方向の長さの範囲を凹設して流動案内部40bを形成したが、これに限定せず、燃料ポンプチェーン37が摺動する摺動面40aを確保できれば、適宜の幅方向長さの範囲を凹設した流動案内部としてもよい。
例えば、幅方向において、内プレート372の外側の平面372aの間隔よりも大きく、かつ内プレート372と内向する外プレート376の平面の間隔よりも小さい幅方向の長さの範囲を凹設して流動案内部を形成してもよい。
また、燃料ポンプチェーン用チェーンガイド40の摺動面40aに対して凹設された流動案内部40bとしたが、これに限定せず、内プレート372と外プレート376との間にエンジンオイルの流動を案内可能であれば、オイル噴射部50へ向けて摺動面40aに突設された流動案内部であってもよい。
1…エンジン
4…チェーン潤滑装置
16…クランク軸
31…クランクスプロケット
36…大径スプロケット
37…燃料ポンプチェーン
40…燃料ポンプチェーン用チェーンガイド
40a…摺動面
40b…流動案内部
50…オイル噴射部
371…内リンク
372…内プレート
375…外リンク
376…外プレート
377…ピン

Claims (4)

  1. エンジンに回転自在に支持された駆動スプロケット、及び従動スプロケットと、
    前記駆動スプロケット、及び前記従動スプロケットに掛架されたチェーンと、
    前記駆動スプロケット、及び前記従動スプロケットの間における前記チェーンに対して潤滑油を噴射する潤滑油噴射部とを備えたエンジンのチェーン潤滑装置であって、
    前記チェーンが、
    前記駆動スプロケットの回転軸に沿った軸方向に所定間隔を隔てて対向配置された一組の第1プレートを有する第1リンクと、
    前記第1プレートを挟んで対向配置された一組の第2プレートを有するとともに、前記第1リンクを相対回転可能に支持するピンを有する第2リンクとを備え、
    前記潤滑油噴射部が、
    前記第1プレートの間に向けて前記潤滑油を噴射可能に構成され、
    前記チェーンを挟んで前記潤滑油噴射部に対向する部分に、
    前記チェーンにおける前記第1プレートと前記第2プレートとの間へ向けて、前記潤滑油の流動を案内する潤滑油案内部を備えた
    エンジンのチェーン潤滑装置。
  2. 前記チェーンにおける張り側の摺動を支持するチェーンガイドを備え、
    該チェーンガイドにおける前記チェーンが摺動する面を摺動面として、
    前記潤滑油案内部が、
    前記チェーンガイドの前記摺動面における前記駆動スプロケット側端部に形成された
    請求項1に記載のエンジンのチェーン潤滑装置。
  3. 前記潤滑油案内部が、
    前記軸方向に沿った断面において、前記潤滑油の噴射方向へ向けて突出するように湾曲した断面凹形状に形成された
    請求項1または請求項2に記載のエンジンのチェーン潤滑装置。
  4. 前記軸方向から見た軸方向視において、前記従動スプロケットが、
    前記駆動スプロケットに対して垂直方向、及び水平方向に所定間隔だけオフセットした位置に配設され、
    前記潤滑油案内部が、
    前記垂直方向において、前記チェーンよりも下方に配置された
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のエンジンのチェーン潤滑装置。
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