JP2018189775A - 光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法 - Google Patents

光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ファブリペロー干渉フィルタを用いて安定した光の計測を可能とする光計測制御プログラムを提供する。
【解決手段】光計測制御プログラムは、空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、一対のミラー部間に生じる電位差に応じて一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出器と、を含む光検出装置において、光検出器から出力される電気信号を取得することによって計測対象となる光を計測する処理をコンピュータに実行させる光計測制御プログラムであって、電気信号の取得が開始される前に、一対のミラー部間に生じる電位差を計測対象の光の波長に応じた設定電位差に達するまで段階的に増加させるように制御する電圧制御部、及び、電圧制御部が一対のミラー部間に設定電位差を生じさせた状態で、電気信号を取得する信号取得部、としてコンピュータを機能させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法に関する。
従来、ファブリペロー干渉型の光フィルタを備えた光検出装置が知られている。例えば特許文献1に開示されている分光測定装置は、光フィルタと、光フィルタを透過した光を受光する受光素子とを備えている。この光フィルタは、互いに対向する第1基板と第2基板とを有しており、第1基板と第2基板との間の距離は、静電アクチュエータによって制御される。距離が制御されることによって、光フィルタの透過波長が制御される。
特開2011−191492号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、電圧が印加されていない初期の状態から目標とする電圧に到達するまでに、電圧が急速に印加されている。この場合、印加された電圧が目標とする電圧を超える、いわゆるオーバーシュートが生じ得る。そのため、空隙が目標よりも小さくなり、プルイン現象に起因するスティッキングが生じるおそれがある。この場合、安定した計測が困難となるおそれがある。
本発明の一側面は、ファブリペロー干渉フィルタを用いて安定した光の計測を可能とする光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法を提供することを目的とする。
一側面の光計測制御プログラムは、空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、一対のミラー部間に生じる電位差に応じて一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出器と、を含む光検出装置において、光検出器から出力される電気信号を取得することによって計測対象となる光を計測する処理をコンピュータに実行させる光計測制御プログラムであって、電気信号の取得が開始される前に、一対のミラー部間に生じる電位差を、計測対象の光の波長に応じた設定電位差に達するまで段階的に増加させるように制御する電圧制御部、及び、電圧制御部が一対のミラー部間に設定電位差を生じさせた状態での電気信号を取得する信号取得部、としてコンピュータを機能させる。
一側面の光計測システムは、空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、一対のミラー部間に生じる電位差に応じて一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出部と、一対のミラー部間に生じる電位差を制御するとともに、光検出部から出力された電気信号を取得する制御部と、を含み、制御部は、ファブリペロー干渉フィルタを透過する光の波長が計測対象の光の波長となるように、計測対象の光の波長に応じた設定電位差を一対のミラー部間に生じさせる電圧制御部と、電圧制御部が設定電位差を一対のミラー部間に生じさせた状態での電気信号を取得する信号取得部と、を含み、電圧制御部は、信号取得部によって電気信号の取得が開始される前に、一対のミラー部間に生じる電位差を設定電位差に達するまで段階的に増加させる。
また、一側面の光計測方法は、空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、一対のミラー部間に生じる電位差に応じて一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出器と、を含む光検出装置を用いて、光検出器から出力される電気信号を取得することによって計測対象となる光を計測する光計測方法であって、電気信号の取得が開始される前に、一対のミラー部間に生じる電位差を計測対象の光の波長に応じた設定電位差に達するまで段階的に増加させる電圧制御ステップと、電圧制御ステップの後に、一対のミラー部間に設定電位差を生じさせた状態での電気信号を取得する信号取得ステップと、を含む。
このような光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法では、一対のミラー部間に生じる電位差の大きさに応じて、一対のミラー部間の距離が制御される。これによって、ファブリペロー干渉フィルタを透過する光の波長が制御され得る。この場合、計測対象の光の波長に応じた設定電位差が生じることによって、計測対象の波長の光を検出できる。ここで、一対のミラー部間に生じる電位差は、設定電位差に達するまで段階的に増加する。そのため、急激に電位差が増加する場合に比べて、オーバーシュートの発生が抑制される。これにより、一対のミラー部同士のスティッキングが抑制される。したがって、ファブリペロー干渉フィルタを用いた安定した光の計測が可能となる。
また、一側面においては、一対のミラー部間に生じる電位差が設定電位差に達してから、待機時間を経過した後の信号が取得されてもよい。この構成によれば、一対のミラー部間に生じさせる設定電位差の増加の影響によってファブリペロー干渉フィルタの温度が上昇したとしても、待機時間によってファブリペロー干渉フィルタの温度が安定することにより、ファブリペロー干渉フィルタの透過波長の変動を抑制できる。
また、一側面においては、一対のミラー部間に生じる電位差が設定電位差に達した後であって、電気信号が取得される前に、ファブリペロー干渉フィルタの温度が取得されてもよい。この構成によれば、電気信号が取得される時のファブリペロー干渉フィルタの温度に近い温度が取得され得る。これにより、例えば、計測された温度に基づいて、設定電位差の補正を行うことができる。
また、一側面においては、電気信号が取得された後に、一対のミラー部間に生じる電位差が設定電位差から段階的に減少してもよい。この構成によれば、計測終了後に、一対のミラー部同士の距離が段階的に変化するので、当該ミラー部が振動することが抑制される。この場合、例えば、次回の計測を迅速に開始することが可能である。
また、一側面においては、設定電位差として、互いに異なる複数の波長に応じた複数の設定電位差が含まれ、複数の設定電位差のそれぞれが一対のミラー部間に順番に生じ、電気信号の取得が開始される前に、一対のミラー部間に生じる電位差が複数の設定電位差のうち最初の設定電位差に達するまで段階的に増加してもよい。この場合、光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法によって、分光スペクトルを得ることができる。
また、一側面においては、複数の設定電位差が順次大きくなる順番で、複数の設定電位差のそれぞれが一対のミラー部間に生じてもよい。この場合、最初に一対のミラー部間に生じる設定電位差が最小となっているので、スティッキングが発生するリスクを低減することができる。
また、一側面においては、複数の設定電位差が順次小さくなる順番で、複数の設定電位差のそれぞれが一対のミラー部間に生じてもよい。この場合、ファブリペロー干渉フィルタに対する電気的な負荷が低減されながら光の計測が進行するため、ファブリペロー干渉フィルタの温度変化を抑制できる。これにより、ファブリペロー干渉フィルタを透過する光の波長の変動が抑制される。
一側面の光計測制御プログラム、光計測システム及び光計測方法によれば、ファブリペロー干渉フィルタを用いた安定した光の計測を可能とする。
図1は、一実施形態の光検出装置の断面図である。 図2は、ファブリペロー干渉フィルタの斜視図である。 図3は、図2のIII―III線に沿った断面図である。 図4は、光検出装置の駆動方法を説明するためのブロック図である。 図5は、光検出装置による計測の流れを示すテーブルである。 図6は、ファブリペロー干渉フィルタに印加される電圧と時間との関係を示すグラフである。 図7は、光計測制御プログラムを示す図である。 図8は、光検出装置による計測の流れの別例を示すテーブルである。 図9は、ファブリペロー干渉フィルタに印加される電圧と時間との関係の別例を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。なお、本実施形態に係る光計測システムは、一例として、流体中の物質の識別、ラインを流れるプラスチックのソーティング等に利用され得る。このような用途では、高速で複数のサンプルを連続して計測することがある。
まず、光計測システムの説明に先立ち、光計測システムに用いられる光検出装置の一例について、図1〜3を参照して説明する。図1に示すように、光検出装置1は、パッケージ2を備えている。パッケージ2は、ステム3と、キャップ4と、を有するCANパッケージである。キャップ4は、側壁5及び天壁6によって一体的に構成されている。ステム3及びキャップ4は、金属材料によって形成されており、互いに気密に接合されている。金属材料によって形成されたパッケージ2において、側壁5の形状は、所定のラインLを中心線とする円筒状である。ステム3及び天壁6は、ラインLに平行な方向において互いに対向しており、側壁5の両端をそれぞれ塞いでいる。
ステム3の内面3aには、配線基板7が固定されている。配線基板7の基板材料としては、例えば、シリコン、セラミック、石英、ガラス、プラスチック等を用いることができる。配線基板7には、光検出器(光検出部)8、及びサーミスタ等の温度検出器16(図4参照)が実装されている。光検出器8は、ラインL上に配置されている。より具体的には、光検出器8は、その受光部の中心線がラインLに一致するように配置されている。光検出器8は、例えば、InGaAs等が用いられた量子型センサ、サーモパイル又はボロメータ等が用いられた熱型センサ等の赤外線検出器である。紫外、可視、近赤外の各波長域の光を検出する場合には、光検出器8として、例えば、シリコンフォトダイオード等を用いることができる。なお、光検出器8には、1つの受光部が設けられていてもよいし、或いは、複数の受光部がアレイ状に設けられていてもよい。更に、複数の光検出器8が配線基板7に実装されていてもよい。温度検出器16は、ファブリペロー干渉フィルタ10の温度変化検出できるように、例えばファブリペロー干渉フィルタ10に近接した位置に配置されてもよい。
配線基板7上には、複数のスペーサ9が固定されている。各スペーサ9の材料としては、例えば、シリコン、セラミック、石英、ガラス、プラスチック等を用いることができる。複数のスペーサ9上には、ファブリペロー干渉フィルタ10が例えば接着剤によって固定されている。ファブリペロー干渉フィルタ10は、ラインL上に配置されている。より具体的には、ファブリペロー干渉フィルタ10は、その光透過領域10aの中心線がラインLに一致するように配置されている。なお、スペーサ9は、配線基板7に一体的に構成されていてもよい。また、ファブリペロー干渉フィルタ10は、複数のスペーサ9によってではなく、1つのスペーサ9によって支持されていてもよい。
ステム3には、複数のリードピン11が固定されている。より具体的には、各リードピン11は、ステム3との間の電気的な絶縁性及び気密性が維持された状態で、ステム3を貫通している。各リードピン11には、配線基板7に設けられた電極パッド、光検出器8の端子、温度検出器16の端子、及びファブリペロー干渉フィルタ10の端子のそれぞれが、ワイヤ12によって電気的に接続されている。なお、光検出器8、温度検出器16及びファブリペロー干渉フィルタ10は、配線基板7を介して各リードピン11に電気的に接続されていてもよい。例えば、それぞれの端子と配線基板7に設けられた電極パッドとを電気的に接続し、電極パッドと各リードピン11とをワイヤ12によって接続してもよい。これにより、光検出器8、温度検出器16、及びファブリペロー干渉フィルタ10のそれぞれに対する電気信号の入出力等が可能である。
パッケージ2には、開口2aが形成されている。より具体的には、開口2aは、その中心線がラインLに一致するようにキャップ4の天壁6に形成されている。ラインLに平行な方向から見た場合に、開口2aの形状は、円形状である。天壁6の内面6aには、開口2aを塞ぐように光透過部材13が配置されている。光透過部材13は、天壁6の内面6aに気密接合されている。光透過部材13は、ラインLに平行な方向において互いに対向する光入射面13a及び光出射面(内面)13b、並びに側面13cを有している。光透過部材13の光入射面13aは、開口2aにおいて天壁6の外面と略面一となっている。光透過部材13の側面13cは、パッケージ2の側壁5の内面5aに接触している。つまり、光透過部材13は、開口2a内及び側壁5の内面5aに至っている。このような光透過部材13は、開口2aを下側にした状態でキャップ4の内側にガラスペレットを配置し、そのガラスペレットを溶融させることで、形成される。つまり、光透過部材13は、融着ガラスによって形成されている。
光透過部材13の光出射面13bには、接着部材15によって、バンドパスフィルタ14が固定されている。つまり、接着部材15は、天壁6の内面6aに接合された光透過部材13を介して、天壁6の内面6aに対してバンドパスフィルタ14を固定している。バンドパスフィルタ14は、光透過部材13を透過した光のうち、光検出装置1の測定波長範囲の光(所定の波長範囲の光であって、ファブリペロー干渉フィルタ10の光透過領域10aに入射させるべき光)を選択的に透過させる(すなわち、当該波長範囲の光のみを透過させる)。バンドパスフィルタ14の形状は、四角形板状である。より具体的には、バンドパスフィルタ14は、ラインLと平行な方向において互いに対向する光入射面14a及び光出射面14b、並びに4つの側面14cを有している。バンドパスフィルタ14は、光透過性材料(例えば、シリコン、ガラス等)によって四角形板状に形成された光透過部材の表面に、誘電体多層膜(例えば、TiO2、Ta2O5等の高屈折材料と、SiO2、MgF2等の低屈折材料との組合せからなる多層膜)が形成されたものである。
接着部材15は、バンドパスフィルタ14の光入射面14aの全領域に配置された第1部分15aを有している。つまり、第1部分15aは、接着部材15のうち、互いに対向する光透過部材13の光出射面13bとバンドパスフィルタ14の光入射面14aとの間に配置された部分である。更に、接着部材15は、ラインLに平行な方向から見た場合にバンドパスフィルタ14の外縁から外側に突出した第2部分15bを有している。第2部分15bは、側壁5の内面5aに至っており、側壁5の内面5aに接触している。また、第2部分15bは、バンドパスフィルタ14の側面14cに接触している。
以上のように構成された光検出装置1においては、外部から、開口2a、光透過部材13及び接着部材15を介して、光がバンドパスフィルタ14に入射すると、所定の波長範囲の光が選択的に透過させられる。バンドパスフィルタ14を透過した光がファブリペロー干渉フィルタ10の光透過領域10aに入射すると、所定の波長範囲の光のうち所定の波長の光が選択的に透過させられる。ファブリペロー干渉フィルタ10の光透過領域10aを透過した光は、光検出器8の受光部に入射して、光検出器8によって検出される。すなわち、光検出器8は、ファブリペロー干渉フィルタ10を透過した光を電気信号に変換して出力する。例えば、光検出器8は、受光部に入射される光の強度に応じた大きさの電気信号を出力する。
図2及び図3に示すように、ファブリペロー干渉フィルタ10では、第1ミラー部35と第2ミラー部36との間(一対のミラー部間)の距離に応じた光を透過させる光透過領域10aがラインL上に設けられている。光透過領域10aは、例えば円柱状の領域である。光透過領域10aにおいては、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離が極めて精度良く制御される。つまり、光透過領域10aは、ファブリペロー干渉フィルタ10のうち、所定の波長を有する光を選択的に透過させるために第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離を所定の距離に制御することが可能な領域であって、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離に応じた所定の波長を有する光が透過可能な領域である。
ファブリペロー干渉フィルタ10は、矩形板状の基板21を備えている。基板21は、ラインLに平行な方向において互いに対向する第1表面21a及び第2表面21bを有している。第1表面21aは、光入射側の表面である。第2表面21bは、光検出器8側(すなわち、光出射側)の表面である。第1表面21aには、第1層構造体30が配置されている。第2表面21bには、第2層構造体40が配置されている。
第1層構造体30は、第1反射防止層31、第1積層体32、第1中間層33及び第2積層体34がこの順で第1表面21aに積層されることで、構成されている。第1積層体32と第2積層体34との間には、枠状の第1中間層33によって空隙(エアギャップ)Sが形成されている。基板21は、例えば、シリコン、石英、ガラス等からなる。基板21がシリコンからなる場合には、第1反射防止層31及び第1中間層33は、例えば、酸化シリコンからなる。第1中間層33の厚さは、例えば、数十nm〜数十μmである。
第1積層体32のうち光透過領域10aに対応する部分は、第1ミラー部35として機能する。第1積層体32は、複数のポリシリコン層と複数の窒化シリコン層とが一層ずつ交互に積層されることで、構成されている。第1ミラー部35を構成するポリシリコン層及び窒化シリコン層のそれぞれの光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。なお、第1ミラー部35は、第1反射防止層31を介することなく、第1表面21aに直接的に配置されていてもよい。
第2積層体34のうち光透過領域10aに対応する部分は、第2ミラー部36として機能する。第2ミラー部36は、ラインLに平行な方向において、空隙Sを介して第1ミラー部35と対向している。第2積層体34は、複数のポリシリコン層と複数の窒化シリコン層とが一層ずつ交互に積層されることで、構成されている。第2ミラー部36を構成するポリシリコン層及び窒化シリコン層のそれぞれの光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。
第1積層体32及び第2積層体34では、窒化シリコン層の代わりに酸化シリコン層が配置されていてもよい。また、第1積層体32及び第2積層体34を構成する各層の材料としては、上述した材料の他に、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウム、フッ化カルシウム、シリコン、ゲルマニウム、硫化亜鉛等を用いることができる。
第2積層体34において空隙Sに対応する部分には、第2積層体34における第1中間層33とは反対側の表面34aから空隙Sに至る複数の貫通孔34bが形成されている。複数の貫通孔34bは、第2ミラー部36の機能に実質的に影響を与えない程度に形成されている。複数の貫通孔34bは、エッチングによって第1中間層33の一部を除去して空隙Sを形成するために用いられたものである。
第1ミラー部35には、光透過領域10aを囲むように第1電極22が形成されている。第1ミラー部35には、光透過領域10aを含むように第2電極23が形成されている。すなわち、第1ミラー部35は、第1電極22及び第2電極23を含んでいる。第1電極22及び第2電極23は、第1積層体32のうち空隙Sに最も近いポリシリコン層に不純物をドープして低抵抗化することで、形成されている。第2ミラー部36には、第3電極24が形成されている。すなわち、第2ミラー部36は、第3電極24を含んでいる。第3電極24は、ラインLに平行な方向において、空隙Sを介して第1電極22及び第2電極23と対向している。第3電極24は、第2積層体34のうち空隙Sに最も近いポリシリコン層に不純物をドープして低抵抗化することで、形成されている。なお、第2電極23の大きさは、光透過領域10aの全体を含む大きさであることが好ましいが、光透過領域10aの大きさと略同一であってもよい。
第1層構造体30には、一対の第1端子25及び一対の第2端子26が設けられている。一対の第1端子25は、光透過領域10aを挟んで互いに対向している。各第1端子25は、第2積層体34の表面34aから第1積層体32に至る貫通孔内に配置されている。各第1端子25は、配線22aを介して第1電極22と電気的に接続されている。一対の第2端子26は、一対の第1端子25が互いに対向する方向に垂直な方向において、光透過領域10aを挟んで互いに対向している。各第2端子26は、第2積層体34の表面34aから第1中間層33の内部に至る貫通孔内に配置されている。各第2端子26は、配線23aを介して第2電極23と電気的に接続されていると共に、配線24aを介して第3電極24と電気的に接続されている。
第1積層体32における第1中間層33側の表面32aには、トレンチ27,28が設けられている。トレンチ27は、配線23aにおける第2端子26との接続部分を囲むように環状に延在している。トレンチ27は、第1電極22と配線23aとを電気的に絶縁している。トレンチ28は、第1電極22の内縁に沿って環状に延在している。トレンチ28は、第1電極22と第1電極22の内側の領域(すなわち、第2電極23が存在する領域)とを電気的に絶縁している。第2積層体34の表面34aには、トレンチ29が設けられている。トレンチ29は、第1端子25を囲むように環状に延在している。トレンチ29は、第1端子25と第3電極24とを電気的に絶縁している。各トレンチ27,28,29内の領域は、絶縁材料であっても、空隙であってもよい。
第2層構造体40は、第2反射防止層41、第3積層体42、第2中間層43及び第4積層体44がこの順で第2表面21bに積層されることで、構成されている。第2反射防止層41、第3積層体42、第2中間層43及び第4積層体44は、それぞれ、第1反射防止層31、第1積層体32、第1中間層33及び第2積層体34と同様の構成を有している。このように、第2層構造体40は、基板21を基準として第1層構造体30と対称の積層構造を有している。つまり、第2層構造体40は、第1層構造体30と対応するように構成されている。第2層構造体40は、基板21の反り等を抑制する機能を有している。
第3積層体42、第2中間層43及び第4積層体44には、光透過領域10aを含むように開口40aが形成されている。開口40aの中心線は、ラインLに一致している。開口40aは、例えば円柱状の領域であり、光透過領域10aと略同一の径を有している。開口40aは、光出射側に開口しており、開口40aの底面は、第2反射防止層41に至っている。開口40aは、第1ミラー部35及び第2ミラー部36を透過した光を通過させる。
第4積層体44の光出射側の表面には、遮光層45が形成されている。遮光層45は、例えばアルミニウム等からなる。遮光層45の表面及び開口40aの内面には、保護層46が形成されている。保護層46は、例えば酸化アルミニウムからなる。なお、保護層46の厚さを1〜100nm(好ましくは、30nm程度)にすることで、保護層46による光学的な影響を無視することができる。
以上のように構成されたファブリペロー干渉フィルタ10は、空隙Sを介して互いに対向する一対の第1ミラー部35,第2ミラー部36を有し、一対の第1ミラー部35,第2ミラー部36間に生じる電位差に応じて一対の第1ミラー部35,第2ミラー部36間の距離が変化する。すなわち、ファブリペロー干渉フィルタ10においては、一対の第1端子25及び一対の第2端子26を介して第1電極22と第3電極24とに電圧が印加される。これにより、当該電圧によって第1電極22と第3電極24との間に電位差が生じ、当該電位差に応じた静電気力が第1電極22と第3電極24との間に発生する。当該静電気力によって、第2ミラー部36が、基板21に固定された第1ミラー部35側に引き付けられ、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離が調整される。このように、ファブリペロー干渉フィルタ10では、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離が可変とされている。
ファブリペロー干渉フィルタ10を透過する光の波長は、光透過領域10aにおける第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離に依存する。したがって、第1電極22と第3電極24とに印加する電圧を調整することで、透過する光の波長を適宜選択することができる。第1電極22と第3電極24との間の電位差が大きいほど、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離が小さくなり、ファブリペロー干渉フィルタ10を透過する光の波長は短くなる。第2電極23は、第3電極24と同電位である。したがって、第2電極23は、光透過領域10aにおいて第1ミラー部35及び第2ミラー部36を平坦に保つための補償電極として機能する。
光検出装置1では、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加する電圧を変化させながら(すなわち、ファブリペロー干渉フィルタ10において第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離を変化させながら)、ファブリペロー干渉フィルタ10の光透過領域10aを透過した光の強度を光検出器8において検出することで、分光スペクトルを得ることができる。
続いて、図4を参照して光計測システムについて説明する。図4に示すように、光計測システム100は光検出装置1、電源装置60及び制御装置70を含んでいる。上述のように、光検出装置1は、ファブリペロー干渉フィルタ10、光検出器8及び温度検出器16を含んでいる。電源装置60は、ファブリペロー干渉フィルタ10を構成する一対の第1ミラー部35,第2ミラー部36間に電圧を印加し得る。より具体的には、電源装置60は、リードピン11に電気的に接続されており、一対の第1端子25及び一対の第2端子26を介して第1電極22と第3電極24との間に電圧を印加する。
制御装置70は、電圧制御部71、信号データ取得部(信号取得部)72及び温度データ取得部(温度取得部)73を有している。制御装置70は、演算処理が行われるCPUなどの演算回路と、RAM及びROMといったメモリにより構成される記憶装置と、入出力装置と、を含むコンピュータによって構成され得る。例えば、制御装置70は、スマートフォン、タブレット端末などを含むスマートデバイスなどのコンピュータによって構成されてもよい。制御装置70は、電源装置60と電気的に接続されている。また、制御装置70は、光検出装置1の光検出器8及び温度検出器16と電気的に接続されている。制御装置70において実行される光計測方法は、記憶装置に格納されたプログラムに基づいて実行され得る。
電圧制御部71は、例えばユーザによって設定された条件に基づいて、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧を制御する。すなわち、電圧制御部71は、電源装置60に対して制御信号を出力し、電源装置60からファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧を制御する。例えば、電圧制御部71は、印加される電圧の大きさ、印加のタイミング及び印加の継続時間を指定する制御信号を電源装置60に対して出力する。なお、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧とは、第1電極22と第3電極24との間に印加される電圧のことである。
信号データ取得部72は、光検出器8によって変換された電気信号を取得する。例えば、信号データ取得部72は、電圧制御部71から電源装置60に出力される制御信号と、取得された光検出器8からの電気信号とに基づいて、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加された電圧と、当該電圧が印加されている状態で取得された電気信号とを関連付けて保持し得る。
温度データ取得部73は、ファブリペロー干渉フィルタ10の温度を取得する。本実施形態では、温度データ取得部73は、光検出装置1における温度検出器16からの入力値に基づいてファブリペロー干渉フィルタ10の温度を取得する。例えば温度検出器16がサーミスタである場合、温度データ取得部73はサーミスタの電気抵抗値を取得し、当該電気抵抗値から温度を導出する。
本実施形態の制御装置70においては、電圧制御部71は、ファブリペロー干渉フィルタ10を透過する光の波長が計測対象の光の波長となるように、計測対象の光の波長に応じた電位差(設定電位差)を一対のミラー部間に生じさせる。例えば、電圧制御部71は、計測対象の光の波長に応じて、設定された電圧(以下、設定電圧という)をファブリペロー干渉フィルタ10に印加することができる。ここで、電圧制御部71における設定電圧の導出方法の一例について説明する。
まず、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧(制御電圧)とピーク透過波長との実測データを計測し、制御電圧とピーク透過波長との関係を、制御電圧を変数とする多項式(一例として7次式)でフィッティングする。続いて、フィッティングによって多項式の係数を波長換算係数として導出する。そして、波長換算係数によって特定される多項式を用いて、制御電圧とピーク透過波長とが一対一で対応したリスト、例えば0.25mVピッチの制御電圧に対するピーク透過波長のリストを作成する。このリストでは、印加する電圧の範囲を限定してもよい。この場合、ファブリペロー干渉フィルタ10に対して過剰に電圧が印加されることが抑制でき、ファブリペロー干渉フィルタ10が損傷(スティッキングなど)することが抑制される。
次に、このピーク透過波長のリストに基づいて、例えば、1nmピッチのピーク透過波長に対する制御電圧のリストを作成する。制御電圧のリストの波長範囲は、ファブリペロー干渉フィルタ10の対応波長範囲(例えば、1550−1850nm)に合わせて設定され得る。制御電圧のリストでは、波長の範囲を限定してもよい。この場合、ファブリペロー干渉フィルタ10に対して過剰に電圧が印加されることが抑制でき、ファブリペロー干渉フィルタ10が損傷(スティッキングなど)することが抑制される。なお、制御電圧のリストは、フィッティングによって導出された多項式を用いて、作成してもよい。この場合、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧(制御電圧)とピーク透過波長との実測データを計測し、制御電圧とピーク透過波長との関係を、ピーク透過波長を変数とする多項式(一例として7次式)でフィッティングする。続いて、フィッティングによって多項式の係数を電圧換算係数として導出し、得られた多項式を用いて制御電圧のリストを作成する。これにより、計測対象として指定される光の波長に応じた設定電圧を導出することができる。また、制御電圧のリストを参照することによって、信号データ取得部72では、光検出器8から入力された電気信号をピーク透過波長に対応付けることができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ10のピーク透過波長は温度変化の影響を受ける。そこで、本実施形態では、ファブリペロー干渉フィルタ10の温度に応じた、制御電圧のリストを補正したリストを作成してもよい。例えば、温度データ取得部73によって取得されたファブリペロー干渉フィルタ10の温度と、前述の制御電圧のリストとに基づいて、1nmピッチのピーク透過波長に対する温度補正された制御電圧のリストを作成する。ピーク透過波長が温度によって略一定の割合で変動する場合、温度補正のための係数を用いて温度補正された制御電圧のリストを作成することができる。
また、光計測システム100の回路構成によっては、ファブリペロー干渉フィルタ10に対して実際に印加される電圧と、電圧制御部71によって指定される電圧との間にズレが生じる場合がある。そこで、必要に応じて、電圧の誤差を補正してもよい。例えば、回路による電圧の誤差を反映して、1nmピッチのピーク透過波長に対する制御電圧のリストを作成してもよい。あるいは、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ10に実際に印加されている電圧を測定する機構を更に設けてもよい。すなわち、測定された電圧と電圧制御部71によって指定される電圧との間にズレがある場合、このズレを解消するように制御電圧を調節するフィードバック制御を行ってもよい。この場合、電圧制御部71によって指定された電圧と、実際にファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧との誤差を抑制することができる。
続いて、制御装置70によって実行される制御についてより詳細に説明する。図5は、制御装置70による制御の流れを示すテーブルである。このテーブルでは、制御装置70によって実行される各制御の項目が示されている。また、制御の項目ごとに電圧制御部71によって指定される電圧の状態が示されている。また、図6は、図5のテーブルに従って制御された場合のファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧と時間との関係を模式的に示すグラフである。本実施形態においては、第1電極22の電位を0Vに固定し、第2電極23及び第3電極24に電圧を印加している。すなわち、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加された電圧の大きさは、第1電極22と第3電極24との間に生じる電位差に相当する。
図5に示すように、光計測システム100による測定の開始時においては、電圧制御部71は、電圧を印加しない指定を含む制御信号を電源装置60に対して出力する。すなわち、ファブリペロー干渉フィルタ10には未だ電圧は印加されていない。開始時点においては、例えばユーザが計測対象となる波長の範囲を指定してもよい。このような指定は、制御装置70の入力装置等によって行われ得る。また、計測対象となる波長の範囲は予め決められていてもよい。
続いて、制御装置70による制御は、測定開始電圧設定(電圧制御ステップの一例)に移行する。測定開始電圧設定では、電圧制御部71は、信号データ取得部72によって電気信号の取得が開始される前に、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧を設定電圧に達するまで段階的に上昇(増加)させる。すなわち、電圧制御部71は、電源装置60に対して電圧の印加を開始するように制御信号を出力する。これにより、一対のミラー部間に生じる電位差は、設定電圧に対応する設定電位差に達するまで段階的に増加する。電圧制御部71は、計測対象となる波長の範囲のうち最初に検出される波長に応じた設定電圧を1波長目電圧として設定する。そして、電圧制御部71は、電圧の印加の開始から、1波長目電圧に達するまで、段階的に電圧を上昇させる。本実施形態では、電圧制御部71によって電圧が階段関数状に制御されている。例えば、電圧制御部71によって指定される電圧の値は、0Vから開始され、5msecごとに1Vきざみで上昇してもよい。図6に示すように、測定開始電圧設定の処理は、時間t0〜t1の間に実行される。この場合、時間t1における電圧V1の値が、1波長目電圧となる。本実施形態では、電圧制御部71によって指定される電圧の値は、上述の制御電圧のリストに基づいており、温度等に基づく補正がなされていてよい。
なお、本明細書で「電圧を設定電圧に達するまで段階的に上昇(下降)させる」とは、現在の電圧から設定電圧に達するまでに、少なくとも1段階、現在の電圧と設定電圧との間の電圧が目標の電圧として設定されることを意味する。この場合、時間に対する印加電圧の変化量は、現在の電圧から目標の電圧に達する際に大きく変化する。そして、一旦変化量が小さくなった後、再度、次の目標の電圧に向けて変化量が大きくなる。この工程が設定電圧に達するまで繰り返されることによって、電圧が設定電圧まで段階的に上昇する。
続いて、制御装置70による制御は、電圧上昇後待ち時間に移行する。この制御において、電圧制御部71は、1波長目電圧を印加する制御信号を電源装置60に出力した状態を所定の待機時間(例えば200msec)だけ維持する。この待機時間は、例えばユーザによって自由に設定できてもよい。
続いて、制御装置70による制御は、温度計測(温度取得ステップの一例)に移行する。温度計測の制御において、温度データ取得部73は、ファブリペロー干渉フィルタ10の温度を取得する。この制御は、電圧設定、取得待ち時間及び処理時間から構成されている。電圧制御部71は、電圧設定として、1波長目電圧を印加する制御信号を電源装置60に対して出力する。温度データ取得部73は、取得待ち時間として指定された時間(例えば1msec)だけ経過した後に、温度検出器16からの入力値を取得する。そして、処理時間として指定された時間(例えば4msec)が経過するまでの間に、温度データ取得部73によって取得された温度のデータが処理される。すなわち、この処理時間の間に温度のデータが制御装置70の記憶装置に記録され得る。また、例えば、取得された温度のデータに基づいて、制御電圧のリストが補正されてもよい。この場合、以降の処理では、補正された電圧のリストを参照して生成された設定電圧が用いられる。図6に示すように、電圧上昇待ち時間の処理及び温度計測の処理は、時間t1〜t2の間に実行される。時間t1〜t2の間は、電圧V1が維持されている。
続いて、制御装置70による制御は、1波長目測定に移行する(信号取得ステップの一例)。1波長目測定の制御において、信号データ取得部72は、設定電圧として1波長目電圧が印加された状態における光検出器8の電気信号を取得する。すなわち、信号データ取得部72は、設定電圧に対応した電位差が一対のミラー部間に生じている状態での電気信号を取得する。この制御は、電圧設定、取得待ち時間及び処理時間から構成されている。電圧制御部71は、電圧設定として、1波長目電圧を印加する制御信号を電源装置60に対して出力する。1波長目測定の直前に、1波長目電圧を印加する制御信号を再度出力することによって、意図する電圧が測定時に印加されることが保障される。また、温度による補正が成されたリストに基づく電圧が確実に設定される。信号データ取得部72は、取得待ち時間として指定された時間(例えば1msec)だけ経過した後に、光検出器8からの電気信号を取得する。そして、処理時間として指定された時間(例えば4msec)が経過するまでの間に、信号データ取得部72によって取得された電気信号のデータが処理される。すなわち、この処理時間の間に電気信号のデータが制御装置70の記憶装置に記録され得る。図6に示すように、1波長目測定は、時間t2〜t21の間に実行される。本実施形態では、測定開始電圧設定が終了した時間t1から1波長目測定が終了した時間t21まで、継続して1波長目電圧が設定電圧として印加されている。
続いて、制御装置70による制御は、2波長目測定に移行する。2波長目測定の制御において、信号データ取得部72は、設定電圧として2波長目電圧が印加された状態での光検出器8の電気信号を取得する。この制御においても、1波長目測定と同様に、電圧設定、取得待ち時間及び処理時間から構成されている。電圧制御部71は、電圧設定として、2波長目電圧を印加する制御信号を電源装置60に対して出力する。信号データ取得部72は、取得待ち時間として指定された時間(例えば1msec)だけ経過した後に、光検出器8からの電気信号を取得する。そして、処理時間として指定された時間(例えば4msec)が経過するまでの間に、信号データ取得部72によって取得された電気信号のデータが処理される。以降、3波長目測定、4波長目測定……の順番に、計測対象となる波長の範囲の測定が終了するまで測定が繰り返される。この場合、電圧制御部71は、複数の設定電圧のそれぞれをファブリペロー干渉フィルタ10に順番に印加する。図6に示すように、2波長目測定の処理は時間t21〜t22までの間に実行され。3波長目測定以降の測定の処理は時間t22〜t3までの間に実行される。また図示例するように、計測対象となる波長の長さが短くなるにつれて、すなわち、印加される設定電圧が大きくなるにつれて、電圧の変化量(設定電圧同士の差)が小さくなっている。
図6に示すように、本実施形態では、設定電圧に応じた波長が順次小さくなる順番で測定が実行されている。すなわち、1波長目電圧である電圧V1が設定電圧の中で最も小さく、次いで、2波長目電圧(電圧V2)の順に大きくなり、最後の計測対象の電圧V3が最大の電圧となっている。本実施形態では、計測対象の波長が1nmきざみで設定されている。この場合、図示のように、計測対象の波長が小さくなるに従って、設定電圧の上昇の大きさが小さくなっている。
続いて、制御装置70による制御は、計測完了後電圧設定に移行する。計測完了後電圧設定の処理において、電圧制御部71は、計測対象の範囲の波長の光が全て計測された後に、印加される電圧を計測完了時の設定電圧(図6の例では電圧V3)から段階的に下降させる。これにより、一対のミラー部間に生じる電位差は、段階的に減少する。例えば、電圧制御部71によって指定される電圧の値は、計測完了時の設定電圧(電圧V3)から開始され、5msecごとに1Vきざみで下降してもよい。本実施形態では、電圧制御部71によって電圧が階段関数状に制御されている。また、電圧制御部71によって指定される電圧の値が0Vになったときに、計測完了後電圧設定の処理が終了する。これによって、光計測システム100による測定が終了する。光計測システム100では、上記の処理によって、計測対象の範囲における波長の光の分光スペクトルを取得することができる。
図7は、コンピュータを制御装置70として機能させるための光計測制御プログラムP1が格納された記録媒体70aを示す図である。記録媒体70aに格納された光計測制御プログラムP1は、電圧制御モジュールP11、信号データ取得モジュールP12及び温度データ取得モジュールP13を備える。電圧制御モジュールP11、信号データ取得モジュールP12及び温度データ取得モジュールP13を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の電圧制御部71、信号データ取得部72及び温度データ取得部73の機能と同様である。
光計測制御プログラムP1は、記録媒体70aにおけるプログラム記録領域に記録されている。記録媒体70aは、例えばCD−ROM、DVD、ROM、半導体メモリ等の記録媒体によって構成されている。光計測制御プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
以上説明した光計測システム100によれば、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧(すなわち、第1ミラー部35と第2ミラー部36との間の電位差)の大きさに応じて、第1ミラー部35と第2ミラー部36との距離が制御される。これによって、ファブリペロー干渉フィルタ10を透過する光の波長が制御され得る。この場合、計測対象の光の波長に応じた設定電圧を印加することによって、計測対象の波長の光を検出できる。ここで、電圧制御部71は、ファブリペロー干渉フィルタ10に対する電圧の印加を開始してから、設定電圧に達するまで、印加される電圧を段階的に上昇させる。すなわち、一対のミラー部間の電位差は段階的に増加する。そのため、急激に電圧を印加する場合に比べて、オーバーシュートの発生が抑制される。これにより、第1ミラー部35と第2ミラー部36とのスティッキングが抑制される。したがって、ファブリペロー干渉フィルタ10を用いた安定した光の計測が可能となる。本実施形態のファブリペロー干渉フィルタ10では、第2ミラー部36を含む薄膜状の第2積層体34が印加電圧に応じて移動する。この場合、軽量且つ剛性の低い第2積層体34は、印加電圧に対して追従しやすい。したがって、急激な電圧の印加によって電圧のオーバーシュートが生じると、目標とする電圧を越えた電圧に対して第2積層体34が直ちに追従して移動する。この場合、プルイン現象によってスティッキングが生じる可能性がある。そのため、電圧の上昇幅を制限することによってオーバーシュートを抑制しながら印加電圧を段階的に上昇させる本実施形態の方法が特に有効である。
また、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ10と光検出器8とを小型のパッケージに収納した場合、ファブリペロー干渉フィルタ10の配線と光検出器8の配線とが近接することがある。この場合、ファブリペロー干渉フィルタ10に対して電圧を印加したときに、電圧の変化に応じて、光検出器8の検出信号にクロストークノイズが発生する場合がある。例えば、高速での計測のように、電圧を印加してから速やかに計測を行う場合には、光検出器8の検出信号にクロストークノイズが残ってしまい、安定した計測が困難となるおそれがある。本実施形態では、設定電圧に達するまでの電圧を段階的に上昇させることによって、印加される電圧の変化量の大きさを小さくしている。このように電圧の変化量の大きさを小さくすることによって、クロストークノイズの発生が抑制される。
また、設定電圧に達するまでの電圧を急激に印加すると、ファブリペロー干渉フィルタ10の可動部分が急激に変形し、ミラー部分が振動することが考えられる。この場合、当該振動が安定するまでに長い時間が必要となり、安定した計測が困難となるおそれがある。本実施形態では、段階的に電圧を印加することによって、ミラー部同士の距離が段階的に変化するので、ミラー部分の振動が抑制される。したがって、光を安定して計測することが可能となる。
また、信号データ取得部72は、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧が設定電圧に達してから、待機時間を経過した時に電気信号を取得し得る。この構成によれば、設定電圧を印加する際の電圧の上昇の影響によってファブリペロー干渉フィルタ10の温度が上昇したとしても、待機時間によってファブリペロー干渉フィルタ10の温度が安定することにより、ファブリペロー干渉フィルタ10の透過波長の変動を抑制できる。
また、温度データ取得部73は、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧が設定電圧に達した後であって、信号データ取得部72が電気信号を取得する前に、ファブリペロー干渉フィルタ10の温度を取得し得る。この構成によれば、信号データ取得部72によって電気信号が取得される際のファブリペロー干渉フィルタ10の温度に近い温度を取得できる。これにより、例えば、計測された温度に基づいて、設定電圧の補正を行うことができる。
また、電圧制御部71は、信号データ取得部72が計測対象の光の波長に対応する電気信号を取得した後に、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される電圧を設定電圧から段階的に下降させてもよい。この構成によれば、計測終了後に、第1ミラー部35と第2ミラー部36との間の距離が段階的に変化するので、ミラー部が大きく振動することが抑制される。
また、電圧制御部71は、複数の設定電圧のそれぞれをファブリペロー干渉フィルタ10に順番に印加しており、信号データ取得部によって複数の設定電圧に対応した電気信号が取得されている。この場合、光計測システムによって、分光スペクトルを得ることができる。
また、電圧制御部71は、複数の設定電圧が順次大きくなる順番で、複数の設定電圧のそれぞれをファブリペロー干渉フィルタ10に印加し得る。この場合、最初にファブリペロー干渉フィルタ10に印加される設定電圧は、全ての設定電圧の中で最小の値となる。そのため、1波長目電圧が高い場合に比べて最初に印加される電圧の絶対値が小さく抑えられ、クロストークノイズの発生を抑制できる。また、最大の設定電圧に達する際(すなわち、第1ミラー部35と第2ミラー部36とが最も近接する際)の電圧の変動量を小さくすることができ、スティッキングが発生するリスクを低減できる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られない。
例えば、制御装置70によって実行される制御の流れは、図5に示した形態に限られない。制御装置70によって実行される制御の他の例について、図8に示す。図8の例の説明において、図5との共通部分については、適宜説明を省略する。
図8に示すように、他の例における制御装置70による制御では、1サンプル目、2サンプル目、というように任意の数のサンプルの計測が繰り返し実行される。各サンプルを計測する場合の計測開始電圧設定、電圧上昇後待ち時間、温度計測、1波長目測定等、及び計測完了後電圧設定の制御については、上記の実施形態と同様である。図8の例では、一のサンプルの計測と次のサンプルの計測との間にサンプル間待ち時間の処理が設定されている。図示例では、一例として300msecの待ち時間が設定されている。この待ち時間は、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ10の振動が収束するための時間である。本例では、計測完了後電圧設定の制御によって、一対のミラー部同士の距離が段階的に変化するので、当該ミラー部が振動することが抑制される。そのため、サンプル間待ち時間を短く設定することができ、高速で複数のサンプルを連続して計測する場合に有利である。なお、測定の高速性を重視する場合には、サンプル間待ち時間を設けなくてもよい。
また、上記の実施形態では、設定電圧に応じた波長が順次小さくなる順番で測定が実行される例を示したが、例えば、設定電圧に応じた波長が順次大きくなる順番で測定が実行されてもよい。この場合、図9に示すように、測定開始電圧設定の処理が実行される時間t0から時間t1までの間に、電圧V3に達するまで段階的に電圧が上昇する。電圧V3は、計測対象の波長の中で最短の波長に対応する電圧である。そして、時間t1〜t2の間に、電圧上昇待ち時間の処理及び温度計測の処理が実行される。1波長目測定の処理は、時間t2〜t21の間に実行される。3波長目測定以降の測定の処理は時間t22〜t3までの間に実行される。計測完了後電圧設定の処理は時間t3から時間t4の間に実行される。
図9の例のように、電圧制御部71によって、複数の設定電圧が順次小さくなる順番で、複数の設定電圧のそれぞれがファブリペロー干渉フィルタ10に印加されてもよい。この場合、測定が進行するに従って、ファブリペロー干渉フィルタ10に印加される設定電圧が小さくなっている。一般に、ミラーの近傍に設けた電極への電圧の印加によって一対のミラーの間の距離を制御するファブリペロー干渉フィルタでは、電圧上昇に伴う温度上昇の方が、電圧下降に伴う温度下降よりも急激に進行する。特に、上記の実施形態のようにミラーを含む第1積層体32の一部、及びミラーを含む薄膜状の第2積層体34を構成する層の一部を電極として利用する場合には、この傾向がより顕著に現れやすい。したがって、温度が上昇しやすい電圧上昇時に測定を行う形態よりも、温度が下降し難い電圧降下時に測定を行う形態の方が、同じ測定時間内におけるファブリペロー干渉フィルタの温度変化を抑制できる。これにより、ファブリペロー干渉フィルタ10を透過する光の波長の変動が抑制される。
また、上記実施形態では、ファブリペロー干渉フィルタ10と光検出器8とが一つのパッケージに収容された光検出装置1を例示したが、これに限定されない。ファブリペロー干渉フィルタを透過した光が光検出器によって検出できればよく、必ずしも一つのパッケージに収容される必要はない。例えばファブリペロー干渉フィルタと光検出器とは別体として、それぞれ別々に配置されてよい。
また、上記実施形態では、測定開始電圧設置及び測定完了後電圧設定の制御において、電圧が階段関数状に上昇又は下降する例を示したが、当該制御では、電圧が段階的に上昇又は下降する形態であればよく、特に階段関数状であることに限定されない。
また、上記実施形態では、測定の開始時においてファブリペロー干渉フィルタ10に電圧が印加されていない例を示したが、これに限定されない。例えば、測定の開始時において、ファブリペロー干渉フィルタ10の第2ミラー部36が初期位置(印加電圧が0Vの時の第2ミラー部36の位置)から大きく移動しない程度の電圧が印加されていてもよい。この場合、印加される電圧を1波長目電圧まで上昇させる際の電圧の変動量が小さくなるので、スティッキングが発生するリスクを低減できる。
また、上記実施形態では、1波長目測定の直前に温度が計測される例を示したが、これに限定されない。例えば、継続的に温度を計測することによって、2波長目以降の測定を行う際に、ピーク透過波長に対する制御電圧のリストを随時補正してもよい。
また、上記実施形態で示した各波長における処理時間(4msec)の間に、光検出器の信号が複数回分(例えば128回分)検出され、検出された信号が計測データ取得部によって平均化されてもよい。この構成によれば、光検出器からの電気信号に含まれるノイズの影響を低減することができる。光検出器からの電気信号に含まれるノイズが大きい場合には、信号の検出回数がさらに増やされて、平均化されてもよい。この場合、必要に応じて各波長における処理時間が増加されてもよい。
1…光検出装置、8…光検出器(光検出部)、70…制御装置(制御部)、71…電圧制御部、72…信号データ取得部(信号取得部)、73…温度データ取得部(温度取得部)、100…光計測システム。

Claims (21)

  1. 空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、前記一対のミラー部間に生じる電位差に応じて前記一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、前記ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出器と、を含む光検出装置において、前記光検出器から出力される電気信号を取得することによって計測対象となる光を計測する処理をコンピュータに実行させる光計測制御プログラムであって、
    前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を、前記計測対象の光の波長に応じた設定電位差に達するまで段階的に増加させるように制御する電圧制御部、及び、
    前記電圧制御部が前記一対のミラー部間に前記設定電位差を生じさせた状態での前記電気信号を取得する信号取得部、として前記コンピュータを機能させる、光計測制御プログラム。
  2. 前記信号取得部は、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達してから、待機時間を経過した後の前記電気信号を取得する、請求項1に記載の光計測制御プログラム。
  3. 前記コンピュータを前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する温度取得部として更に機能させ、
    前記温度取得部は、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達した後であって、前記信号取得部が前記電気信号を取得する前に、前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する、請求項1又は2に記載の光計測制御プログラム。
  4. 前記電圧制御部は、前記信号取得部によって前記電気信号が取得された後に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記設定電位差から段階的に減少させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光計測制御プログラム。
  5. 前記設定電位差は、互いに異なる複数の波長に応じた複数の設定電位差を含み、
    前記電圧制御部は、
    前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に順番に生じさせ、
    前記信号取得によって前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記複数の設定電位差のうち最初の設定電位差に達するまで段階的に増加させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光計測制御プログラム。
  6. 前記電圧制御部は、前記複数の設定電位差が順次大きくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項5に記載の光計測制御プログラム。
  7. 前記電圧制御部は、前記複数の設定電位差が順次小さくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項5に記載の光計測制御プログラム。
  8. 空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、前記一対のミラー部間に生じる電位差に応じて前記一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、
    前記ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出部と、
    前記一対のミラー部間に生じる電位差を制御するとともに、前記光検出部から出力された電気信号を取得する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    前記ファブリペロー干渉フィルタを透過する光の波長が計測対象の光の波長となるように、前記計測対象の光の波長に応じた設定電位差を前記一対のミラー部間に生じさせる電圧制御部と、
    前記電圧制御部が前記設定電位差を前記一対のミラー部間に生じさせた状態での前記電気信号を取得する信号取得部と、を含み、
    前記電圧制御部は、前記信号取得部によって前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記設定電位差に達するまで段階的に増加させる、光計測システム。
  9. 前記信号取得部は、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達してから、待機時間を経過した後の前記電気信号を取得する、請求項8に記載の光計測システム。
  10. 前記制御部は、前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する温度取得部を更に含み、
    前記温度取得部は、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達した後であって、前記信号取得部が前記電気信号を取得する前に、前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する、請求項8又は9に記載の光計測システム。
  11. 前記電圧制御部は、前記信号取得部によって前記電気信号が取得された後に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記設定電位差から段階的に減少させる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の光計測システム。
  12. 前記設定電位差は、互いに異なる複数の波長に応じた複数の設定電位差を含み、
    前記電圧制御部は、
    前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に順番に生じさせ、
    前記信号取得部によって前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記複数の設定電位差のうち最初の設定電位差に達するまで段階的に増加させる、請求項8〜11のいずれか一項に記載の光計測システム。
  13. 前記電圧制御部は、前記複数の設定電位差が順次大きくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項12に記載の光計測システム。
  14. 前記電圧制御部は、前記複数の設定電位差が順次小さくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項12に記載の光計測システム。
  15. 空隙を介して互いに対向する一対のミラー部を有し、前記一対のミラー部間に生じる電位差に応じて前記一対のミラー部間の距離が変化するファブリペロー干渉フィルタと、
    前記ファブリペロー干渉フィルタを透過した光を検出する光検出器と、を含む光検出装置を用いて、前記光検出器から出力される電気信号を取得することによって計測対象となる光を計測する光計測方法であって、
    前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記計測対象の光の波長に応じた設定電位差に達するまで段階的に増加させる電圧制御ステップと、
    前記電圧制御ステップの後に、前記一対のミラー部間に前記設定電位差を生じさせた状態での前記電気信号を取得する信号取得ステップと、を含む、光計測方法。
  16. 前記信号取得ステップでは、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達してから、待機時間を経過した時に前記電気信号を取得する、請求項15に記載の光計測方法。
  17. 前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する温度取得ステップを更に含み、
    前記温度取得ステップでは、前記一対のミラー部間に生じる電位差が前記設定電位差に達した後であって、前記信号取得ステップによって前記電気信号を取得する前に、前記ファブリペロー干渉フィルタの温度を取得する、請求項15又は16に記載の光計測方法。
  18. 前記電圧制御ステップでは、前記信号取得ステップによって前記電気信号が取得された後に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記設定電位差から段階的に減少させる、請求項15〜17のいずれか一項に記載の光計測方法。
  19. 前記設定電位差は、互いに異なる複数の波長に応じた複数の設定電位差を含み、
    前記電圧制御ステップは、
    前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に順番に生じさせ、
    前記信号取得ステップによって前記電気信号の取得が開始される前に、前記一対のミラー部間に生じる電位差を前記複数の設定電位差のうち最初の設定電位差に達するまで段階的に増加させる、請求項15〜18のいずれか一項に記載の光計測方法。
  20. 前記電圧制御ステップでは、前記複数の設定電位差が順次大きくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項19に記載の光計測方法。
  21. 前記電圧制御ステップでは、前記複数の設定電位差が順次小さくなる順番で、前記複数の設定電位差のそれぞれを前記一対のミラー部間に生じさせる、請求項19に記載の光計測方法。
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