JP5874776B2 - 分光装置 - Google Patents

分光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5874776B2
JP5874776B2 JP2014083429A JP2014083429A JP5874776B2 JP 5874776 B2 JP5874776 B2 JP 5874776B2 JP 2014083429 A JP2014083429 A JP 2014083429A JP 2014083429 A JP2014083429 A JP 2014083429A JP 5874776 B2 JP5874776 B2 JP 5874776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
measurement
potential difference
light
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014083429A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014170236A (ja
Inventor
松野 靖史
靖史 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014083429A priority Critical patent/JP5874776B2/ja
Publication of JP2014170236A publication Critical patent/JP2014170236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5874776B2 publication Critical patent/JP5874776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、入射光の特性を測定する光フィルター、この光フィルターを用いた特性測定方法、この光フィルターを備えた分析機器、および光フィルターを備えた光機器に関する。
従来、ギャップを介して対向配置させる一対の反射膜を備え、このギャップの寸法を変化させることで、入射光から所望の波長の光を分光させる波長可変干渉フィルターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターは、一対の基板と、これらの基板の互いに対向する面にそれぞれ設けられる一対の多層膜(反射膜)と、を備えている。また、この波長可変干渉フィルターの一対の反射膜上には、それぞれ静電駆動電極が形成され、静電駆動電極に電圧を印加することでギャップの間隔が調整可能となっている。
特開平11−142752号公報
ところで、上記特許文献1に記載のような波長可変干渉フィルターを備えた分光測定装置では、波長可変干渉フィルターの静電駆動電極に印加する電圧を切り替えることで、分光される光の波長を切り替えて、各分光された光の光量を測定する。この時、静電駆動電極に印加する電圧を、高電圧から低電圧に切り替えると、一対の反射膜のギャップの間隔が所望の値になるまでの時間が長くなるという問題がある。つまり、静電駆動電極による静電引力Fは以下の式(1)に示すように、印加電圧と、一対の静電駆動電極間の間隔(対向電極間距離)との関数により表される。
Figure 0005874776
ここで、式(1)において、Vは、静電駆動電極への印加電圧、gは、電圧を印加していない初期状態の対向電極間距離、xは、一対の静電駆動電極の相対変位量、αは、定数を示す。上記式(1)に示すように、静電引力Fは、対向電極間距離(g−x)2に反比例するため、対向電極間距離が大きいほど、静電引力Fは小さくなる。したがって、静電駆動電極に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替えて、対向電極間距離を大きくするように静電引力Fを作用させる場合、電圧の切換タイミングで静電引力Fが急に弱くなる。一方、静電駆動電極が設けられる基板には、高電圧印加時に静電引力Fの反力として、基板を初期状態に戻そうとする復元力が作用する。したがって、静電駆動電極に印加する電圧を高電圧から低電圧に切り替えると、その切換タイミングでは、静電引力Fに比べて復元力が大きくなり、ギャップ間隔が所望の値を超えて変動してしまう、いわゆるオーバーシュートが発生する。このようなオーバーシュートが発生すると、静電駆動電極が設けられる基板が減衰自由振動するため、振動がなくなり、ギャップ間隔の変動がなくなるまで、測定を実施することができず、迅速な分光測定が実施できないという問題がある。
本発明では、上記のような問題に鑑みて、迅速な分光測定が可能な光フィルター、特性測定方法、分析機器、および光機器を提供することを目的とする。
本発明の光フィルターは、第一基板と、前記第一基板と対向する第二基板と、前記第一基板に設けられた第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜と対向する第二反射膜と、前記第一基板に設けられた第一電極と、前記第二基板に設けられ、前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間の電位差を制御する電圧制御部と、を備え、前記電圧制御部は、前記電位差を、第一電位差から前記第一電位差より大きい第二電位差に切り替えることを特徴とする。
ここで、本発明では、第一基板および第二基板のうち、いずれか一方が、他方側に撓むことで、第一反射膜および第二反射膜の間隔が変化する構成、および第一基板および第二基板の双方が互いに近接する方向に撓み、第一反射膜および第二反射膜の間隔が変化する構成の双方を含むものとする。
この発明では、電圧制御部は、第一電位差から、前記第一電位差より大きい第二電位差に切り替える。即ち、分光測定装置に入射する入射光から、波長の異なる光を分光させて光の光量を測定する際、電圧制御部は、まず、第一電極と第二電極との電位差を第一電位差に設定し、第一波長を有する光(第一光)を透過させる。その後、第一電極と第二電極との電位差を、第一電位差より高い第二電位差として、第一波長よりも短い波長である第二波長を有する光(第二光)を透過させる。
ここで、第二電位差から、第二電位差より小さい第一電位差に切り替えると、上述したように、第二電位差の時の復元力が、第一電位差の時の静電引力より大きくなる。このため、オーバーシュート等の発生による基板の減衰自由振動の時間が長くなり、迅速な光特性の測定が実施できない。これに対して、本発明では、電圧制御部は、第一電位差から、前記第一電位差より大きい第二電位差に切り替えるため、基板の減衰自由振動を抑制することができ、迅速な分光測定を実施することができる。
本発明の光フィルターでは、前記第二電位差に設定されている期間は、前記第一電位差に設定されている期間より長いことが好ましい。
この発明では、第二電位差に設定されている期間は、第一電位差に設定されている期間より長い。第一電極と第二電極との電位差を第一電位差よりも大きい第二電位差としたとき、基板の復元力も大きくなるため、基板が静止するまでの時間が長くなることがある。すなわち、ギャップ間隔が、定位置に安定するまでの時間が長くなることがある。これに対して、第二電位差の期間を、第一電位差の期間より長く設定することにより、ギャップ間隔を定位置に安定させることができる。
本発明の光フィルターでは、前記電圧制御部は、前記第一電位差に設定するときに前記第一電極に第一電圧を印加し、前記第二電位差に設定するときに前記第一電極に第二電圧を印加し、前記第一電圧は、第一直流電圧であり、前記第二電圧は、第二直流電圧であることが好ましい。
この発明では、一定の電圧である直流電圧を、第一電位差とするときに第一電極に印加し、および第二電位差とするときに第二電極に印加することで、交流電圧を用いる場合に比べて、ギャップ間隔を安定して保持することができる。
本発明の光フィルターでは、前記第一反射膜および前記第二反射膜を透過した光を受光する受光部と、前記受光部により受光された前記光の受光量を測定する測定部と、を備え、前記測定部は、前記第一電位差に設定されたときに前記第一反射膜および前記第二反射膜を透過した第一光の受光量を測定し、前記第二電位差に設定されたときに前記第一反射膜および前記第二反射膜を透過した第二光の受光量を測定することが好ましい。
この発明では、第一電極および第二電極の間の電位差が第一電位差に設定された際、および第二電位差に設定された際のそれぞれに対して、第一反射膜および第二反射膜を透過した光の光量を測定することができる。また、上記のように、電圧が低い第一電位差から電圧が大きい第二電位差に切り替え、順次、第一反射膜および第二反射膜の間の間隔を短くしていくことで、より迅速に、入射光に含まれる各波長成分の光の光量を測定することができる。
本発明の光フィルターでは、前記電圧制御部は、さらに、前記第一電極と前記第二電極との間の前記電位差を前記第二電位差より大きい第三電位差に設定可能であるとともに、前記第二電位差から、前記第三電位差に切り替え、前記第二電位差と前記第三電位差との差の絶対値は、前記第一電位差と前記第二電位差との差の絶対値よりも、小さいことが好ましい。
上述した式(1)から分かるように、静電引力は、電位差の二乗に比例する。したがって、電位差が大きくなる方向に、第一電位差、第二電位差、第三電位差と切り替えたとき、第一電位差と第二電位差との差の絶対値と、第二電位差と第三電位差との絶対値の差が同じ場合、静電引力が急激に増大することになり、オーバーシュートの原因となる。ここで、本発明では、前記第二電位差と前記第三電位差との差の絶対値は、前記第一電位差と前記第二電位差との差の絶対値よりも、小さい。これにより、ギャップ間隔が狭くなった際の静電引力の急激な増大を抑制することができ、オーバーシュートをより抑制することができ、より迅速な分光測定を実施することができる。
本発明の光フィルターでは、前記電圧制御部は、さらに、前記第一電極と前記第二電極との間の前記電位差を前記第二電位差より大きい第三電位差に設定可能であるとともに、前記第二電位差から、前記第三電位差に切り替え、前記第一電位差に設定されたとき、前記第一反射膜および前記第二反射膜の間は、第一間隔に設定され、前記第二電位差に設定されたとき、前記第一反射膜および前記第二反射膜の間は、前記第一間隔よりも小さい第二間隔に設定され、前記第三電位差に設定されたとき、前記第一反射膜および前記第二反射膜の間は、前記第二間隔よりも小さい第三間隔に設定され、前記第一間隔および前記第二間隔の差の絶対値は、前記第二間隔および前記第三間隔の差の絶対値に等しいことが好ましい。
この発明では、第一間隔と第二間隔との差の絶対値が、第二間隔と第三間隔の差の絶対値に等しくなるように、電圧制御部により第一電位差、第二電位差、第三電位差が設定される。すなわち、第一電極および第二電極に印加する電圧を、第一電位差から、第二電位差、第三電位差に上げる際、第一電極と第二電極との間隔(第一反射膜と第二反射膜とのギャップ間隔)が狭くなるほど、電圧上昇値に対する間隔の減少幅が大きくなる。したがって、第一電位差から、第二電位差、第三電位差に順に電位差を変更する際に、その電圧上がり幅が等しいと、第一間隔から第二間隔への変動量に対し、第二間隔から第三間隔への変動量の方が大きくなる。この場合、第一反射膜および第二反射膜の間隔が大きく設定された場合に分光される長波長の光に対しては、電圧を切り替えた際の透過光の波長の変動量が小さく、詳細な光特性の測定を実施することが可能であるが、第一反射膜および第二反射膜の間隔が小さくなるに従って、透過光の波長の変動量も大きくなり、光特性の測定結果も粗くなってしまう。これに対して、上記のように、第一間隔および第二間隔の差の絶対値が、第二間隔および第三間隔の絶対値に等しくなるように、高電圧に切り替えるに従って、電圧上昇値を小さくしていくことで、測定可能な波長域を等波長間隔で区切ることができ、測定可能波長域全体を通して詳細な特性の測定を実施することが可能となる。
この時、本発明の光フィルターでは、前記第二電位差と前記第三電位差との差の絶対値は、前記第一電位差と前記第二電位差との差の絶対値よりも、小さいことが好ましい。
この発明では上記発明と同様に、第一間隔および第二間隔の差の絶対値が、第二間隔および第三間隔の絶対値に等しくなるように、高電圧に切り替えるに従って、電圧上昇値を小さくしていくことで、測定可能な波長域を等波長間隔で区切ることができ、測定可能波長域全体を通して詳細な特性の測定を実施することが可能となる。
本発明の光フィルターでは、前記第一電極と前記第二電極との間の静電容量を測定する静電容量測定部を備えることが好ましい。
この発明では、静電容量測定部により静電容量を測定させることで、第一電極および第二電極の間の間隔を正確に検出することができる。また、第一反射膜および第二反射膜の膜厚が予め測定されていれば、第一電極および第二電極の間隔と、第一反射膜および第二反射膜の膜厚とから、第一反射膜および第二反射膜の間隔であるギャップ間隔を正確に算出することができ、光フィルターを透過する光の波長を正確に求めることができる。
本発明の特性測定方法は、第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられた第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、および前記第二基板に設けられ、前記第一電極に対向する第二電極、を有するエタロンと、前記第一電極および前記第二電極の間の電位差を第一電位差および前記第一電位差より大きい第二電位差のいずれかに設定する電圧制御部と、前記エタロンを透過した光を受光する受光部と、前記受光部により受光された前記光の光量を測定する測定部と、を有する光フィルターにより、測定物の特性を測定する特性測定方法であって、測定物に光を照射する光照射工程と、前記電圧制御部により、前記第一電位差に設定し、前記測定物を透過または反射して、前記エタロンに入射した光から第一光を取り出す第一電圧制御工程と、前記第一光を前記受光部で受光して、受光された前記第一光の受光量を前記測定部で測定する第一測定工程と、前記電圧制御部により、前記第一電位差から第二電位差に設定し、前記測定物を透過または反射して前記エタロンに入射した前記光から第二光を取り出す第二電圧制御工程と、前記第二光を前記受光部で受光して、受光された前記第二光の受光量を前記測定部で測定する第二測定工程と、を備えることを特徴とすることを特徴とする。
この発明では、光照射工程により測定物に光を照射した後、第一電圧制御工程において、第一電極および第二電極の間の電位差を第一電位差に設定して、ギャップ間隔を調整し、第一測定工程で、第一電圧制御工程で設定されたギャップ間隔の第一反射膜および第二反射膜を透過する第一光の受光量を測定する。この後、第二電圧制御工程で、第一電位差よりも大きい第二電位差を第一電極および第二電極間に印加して、その際に透過する第二光の受光量を第二測定工程で測定する。
このように、電位差が低い状態から高い状態に電圧を切り替えて、受光量の疎工程を実施することで、上記発明と同様に、基板の減衰自由振動を抑制することができ、迅速な特性の測定を実施することができる。
本発明の特性測定方法では、前記第二電圧制御工程で、前記第二電位差に設定されている期間は、前記第一電圧制御工程で、前記第一電位差に設定されている期間より長いことが好ましい。
この発明では、上記発明と同様に、第二電位差の期間を、第一電位差の期間より長く設定することにより、ギャップ間隔を定位置に安定させることができる。
本発明の特性測定方法では、前記第一電圧制御工程では、前記第一電極に第一電圧を印加し、前記第二電圧制御工程では、前記第一電極に第二電圧を印加し、前記第一電圧は、第一直流電圧であり、前記第二電圧は、第二直流電圧であることが好ましい。
この発明では、上記発明と同様に、第一電極および第二電極に印加する電圧を直流電圧とすることで、交流電圧を用いた場合のような基板の振動がなくなり、ギャップ間隔を安定して保持することができる。
本発明の特性測定方法では、前記第二測定工程の後に、前記電圧制御部により、前記第一電極と前記第二電極との前記電位差を前記第二電位差より大きい第三電位差に設定し、前記測定物を透過または反射して前記エタロンに入射した光から第三光を取り出す第三電圧制御工程と、前記第三光を前記受光部で受光して、受光された前記第三光の受光量を前記測定部で測定する第三測定工程と、を備え、前記第二電位差と前記第三電位差との差の絶対値は、前記第一電位差と前記第二電位差との差の絶対値よりも、小さいことが好ましい。
この発明では、ギャップ間隔が狭くなった際の静電引力の急激な増大を抑制することができ、オーバーシュートをより抑制することができ、より迅速な分光測定を実施することができる。
本発明の特性測定方法では、前記第二測定工程の後に、前記電圧制御部により、前記第一電極と前記第二電極との前記電位差を前記第二電位差より大きい第三電位差に設定し、前記測定物を透過または反射して前記エタロンに入射した光から第三光を取り出す第三電圧制御工程と、前記第三光を前記受光部で受光して、受光された前記第三光の受光量を前記測定部で測定する第三測定工程と、備え、前記第一電圧制御工程では、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間は第一間隔に設定され、前記第二電圧制御工程では、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間は、前記第一間隔よりも小さい第二間隔に設定され、前記第三電圧制御工程では、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間は、前記第二間隔よりも小さい第三間隔に設定され、前記第一間隔と前記第二間隔との差の絶対値は、前記第二間隔と前記第三間隔との差の絶対値に等しいことが好ましい。
この発明では、上記発明と同様に、第一間隔および第二間隔の差の絶対値が、第二間隔および第三間隔の絶対値に等しくなるように、高電圧に切り替えるに従って電圧上昇値を小さくしていくことで、測定可能な波長域を等波長間隔で区切ることができ、測定可能波長域全体を通して詳細な特性の測定を実施することが可能となる。
本発明の特性測定方法では、前記光フィルターは、前記第一電極と前記第二電極との間の静電容量を測定する静電容量測定部を備え、前記第一測定工程は、前記第一光の受光量を測定するとともに、前記静電容量測定部によって前記第一測定工程における前記第一電極と第二電極との間の静電容量を測定し、前記第二測定工程は、前記第二光の受光量を測定するとともに、前記静電容量測定部によって前記第一測定工程における前記第一電極と第二電極との間の静電容量を測定することが好ましい。
この発明では、静電容量測定部により静電容量を測定させることで、第一電極および第二電極の間の間隔を正確に検出することができる。また、第一反射膜および第二反射膜の膜厚が予め測定されていれば、第一電極および第二電極の間隔と、第一反射膜および第二反射膜の膜厚とから、第一反射膜および第二反射膜の間隔であるギャップ間隔を正確に算出することができ、光フィルターを透過する光の波長を正確に求めることができる。
したがって、第一測定工程、および第二測定工程において、このような静電容量に基づいてギャップ間隔を算出すると同時に、受光部にて受光される受光量を測定することで、受光した光の波長とその光量を同時に取得することができ、より詳細な特性の測定を実施することができる。また、第三測定工程においても、同様に、第三光の受光量の測定と同時に、第一電極と第二電極との間の静電容量を測定することで、第三光に対して、受光した光の波長と、その光量とを同時に測定することができる。
本発明の分析機器は、上述したような光フィルターを備えることを特徴とする。
この発明では、光フィルターにより迅速に所望波長の光を取り出すことができる。したがって、分析機器においても、迅速に取り出された光に基づいて、迅速な分析を実施することができる。
本発明に光機器は、上述したような光フィルターを備えることを特徴とする。
ここで、光機器としては、例えば各波長の光に対して光強度に応じたデータを持たせた場合に、所望の波長からデータを取り出す装置であり、例えば複数の波長の光を混合して光ファイバーなどの媒体により送信するシステムなどに用いられる。
本発明では、上述したように、光フィルターにより所望の波長の光を迅速に抽出することができるため、光機器におけるデータの取得処理も迅速に実施することができる。
本実施形態の分析機器である測色装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態の光フィルターを構成するエタロンの概略構成を示す断面図である。 エタロンの透過特性の例を示す図である。 電圧テーブルデータ825の例を示す図である。 本実施形態の光フィルターの分光測定動作を示すフローチャートである。 本実施形態における静電アクチュエーターに印加される電圧および電圧印加時間を示す図である。
〔第一実施形態〕
以下、本発明に係る一実施形態の分析機器である測色装置を図面に基づいて説明する。
(1.測色装置の構成)
図1は、本発明に係る一実施形態の分析機器である測色装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、測色装置1は、光源装置2と、本発明の光フィルターを構成する分光測定装置3と、測色制御装置4と、を備えている。この測色装置1は、光源装置2から測定物Aに向かって例えば白色光を射出し、測定物Aで反射された光である検査対象光を分光測定装置3に入射させる。そして、分光測定装置3にて検査対象光を分光し、分光した各波長の光の光量をそれぞれ測定する分光特性測定を実施する。言い換えると、測定物Aで反射された光である検査対象光をエタロン5に入射させ、エタロン5から透過した透過光の光量を測定する分光特性測定を実施する。そして、測色制御装置4は、得られた分光特性に基づいて、測定物Aの測色処理、すなわち、どの波長の色がどの程度含まれているかを分析する。
(2.光源装置の構成)
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、測定物Aに対して白色光を射出する。また、複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれており、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定物Aに向かって射出する。
(3.分光測定装置の構成)
分光測定装置3は、測定物Aにより反射された測定対象光を分光し、分光された光の光量を測定することで、分光特性を得る装置である。この分光測定装置3は、図1に示すように、エタロン5と、受光部6と、駆動回路7と、制御回路部8と、を備えている。また、分光測定装置3は、エタロン5に対向する位置に、測定物Aで反射された反射光(測定対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。
受光部6は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、受光部6は、制御回路部8に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御回路部8に出力する。
(3−1.エタロンの構成)
図2は、分光測定装置3を構成するエタロン5の概略構成を示す断面図である。
エタロン5は、例えば、平面視正方形状の板状の光学部材であり、一辺が例えば10mmに形成されている。このエタロン5は、図2に示すように、本発明の第二基板を構成する可動基板52、および第一基板を構成する固定基板51を備えている。これらの2枚の基板51,52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶などにより形成されている。これらの中でも、各基板51,52の構成材料としては、例えばナトリウム(Na)やカリウム(K)などのアルカリ金属を含有したガラスが好ましく、このようなガラスにより各基板51,52を形成することで、後述する反射膜53,54や、各電極の密着性や、基板同士の接合強度を向上させることが可能となる。そして、これらの2つの基板51,52は、例えば常温活性化接合などにより接合されることで、一体的に構成されている。
また、固定基板51と、可動基板52との間には、本発明の第一反射膜を構成する固定反射膜53および第二反射膜を構成する可動反射膜54が設けられる。ここで、固定反射膜53は、固定基板51の可動基板52に対向する面に固定され、可動反射膜54は、可動基板52の固定基板51に対向する面に固定されている。また、これらの固定反射膜53および可動反射膜54は、第一ギャップG1を介して対向配置されている。
さらに、固定基板51と可動基板52との間には、固定反射膜53および可動反射膜54の間の第一ギャップG1の寸法を調整するための静電アクチュエーター55が設けられている。この静電アクチュエーター55は、第一電極551および第二電極552を備えている。
(3−1−1.固定基板の構成)
固定基板51は、厚みが例えば500μmに形成されるガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。具体的には、図2に示すように、固定基板51には、エッチングにより電極形成溝511および反射膜固定部512が形成される。
電極形成溝511は、例えば、エタロン5を厚み方向から見た平面視(以降、エタロン平面視と称す)において、円環形状に形成されている。反射膜固定部512は、前記平面視において、電極形成溝511の中心部に形成され、電極形成溝511の溝底面(電極固定面511A)から可動基板52側に突出して形成される。
そして、電極形成溝511の電極固定面511Aには、静電アクチュエーター55を構成する第一電極551が形成される。また、固定基板51には、電極固定面511Aに連続する図示しない第一電極引出溝が形成され、第一電極551の外周縁の一部から外側に向かって延出する図示しない第一電極引出部が形成されている。この第一電極引出部は、駆動回路7に接続されている。
反射膜固定部512の幅は、電極形成溝511の幅よりも小さい。しかしながら、反射膜固定部512の幅は、電極形成溝511の幅よりも大きくても良く、適宜設定することができる。なお、本実施形態では、図2に示すように、反射膜固定部512の可動基板52に対向する反射膜固定面512Aが、電極固定面511Aよりも可動基板52に近接して形成される例を示すが、これに限らない。電極固定面511Aおよび反射膜固定面512Aの高さ位置は、反射膜固定面512Aに固定される固定反射膜53、および可動基板52に形成される可動反射膜54の間の第一ギャップG1の寸法、第一電極551および可動基板52に形成される後述の第二電極552の間の寸法、固定反射膜53や可動反射膜54の厚み寸法により適宜設定されるものであり、上記のような構成に限られない。例えば反射膜53,54として、誘電体多層膜反射膜を用い、その厚み寸法が増大する場合、電極固定面511Aと反射膜固定面512Aとが同一面に形成される構成や、電極固定面511Aの中心部に、円柱凹溝上の反射膜固定溝が形成され、この反射膜固定溝の底面に反射膜固定面512Aが形成される構成などとしてもよい。
そして、反射膜固定面512Aには、例えば直径が約3mmの円形状に形成される固定反射膜53が固定されている。この固定反射膜53は、AgC単層により形成される反射膜であり、スパッタリングなどの手法により反射膜固定面512Aに形成される。
なお、本実施形態では、固定反射膜53として、エタロン5で分光可能な波長域として可視光全域をカバーできるAgC単層の反射膜を用いる例を示すが、これに限定されず、例えば、エタロン5で分光可能な波長域が狭いが、AgC単層反射膜よりも、分光された光の透過率が大きく、透過率の半値幅も狭く分解能が良好な、例えばTiO2−SiO2系誘電体多層膜反射膜を用いる構成としてもよい。ただし、この場合、上述したように、固定基板51の反射膜固定面512Aや電極固定面511Aの高さ位置を、固定反射膜53や可動反射膜54、分光させる光の波長選択域などにより、適宜設定する必要がある。
さらに、固定基板51は、可動基板52に対向する上面とは反対側の下面において、固定反射膜53に対応する位置に図示略の反射防止膜(AR)が形成されている。この反射防止膜は、低屈折率膜および高屈折率膜を交互に積層することで形成され、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
(3−1−2.可動基板の構成)
可動基板52は、厚みが例えば200μmに形成されるガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。
具体的には、可動基板52には、エタロン平面視において、基板中心点を中心とした円形の変位部521と、変位部521と同軸となる円環状に形成され変位部521の外周部に連結される連結保持部522と、を備えている。
変位部521は、連結保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法である200μmに形成されている。また、変位部521は、反射膜固定部512の反射膜固定面512Aに平行な可動面521Aを備え、この可動面521Aに可動反射膜54が固定されている。ここで、この可動反射膜54と、上記した固定反射膜53とにより、本発明の一対の反射膜が構成される。また、本実施形態では、可動反射膜54と固定反射膜53との間の第一ギャップG1は、初期状態において、例えば450nmに設定されている。
ここで、この可動反射膜54は、上述した固定反射膜53と同一の構成の反射膜が用いられ、本実施形態では、AgC単層反射膜が用いられる。また、AgC単層反射膜の膜厚寸法は、例えば0.03μmに形成されている。
また、可動面521Aには、第一電極551に第二ギャップG2を介して対向する、リング状の第二電極552が形成されている。
また、第二電極552の外周縁の一部からは、図示しない第二電極引出部が外周方向に向かって形成され、駆動回路7に接続されている。そして、駆動回路7から出力される電圧により、第一電極551および第二電極552の間に静電引力が働き、変位部521が反射膜固定部512側に移動することで、第一ギャップG1の間隔が調整される。
さらに、変位部521は、可動面521Aとは反対側の上面において、可動反射膜54に対応する位置に図示略の反射防止膜(AR)が形成されている。この反射防止膜は、固定基板51に形成される反射防止膜と同様の構成を有し、低屈折率膜および高屈折率膜を交互に積層することで形成される。
連結保持部522は、変位部521の周囲を囲うダイアフラムであり、例えば厚み寸法が50μmに形成されている。また、連結保持部522は、弾性を有し、静電アクチュエーター55の静電引力により、変位部521が固定基板51側に移動すると、変位部521を初期位置に戻すように付勢力が働く。すなわち、連結保持部522は、本発明の付勢手段を構成する。
上述のようなエタロン5では、図3に示すような透過特性を有する。図3は、エタロン5の透過特性を示す図である。図3において、「Gap」は第一ギャップの間隔を示す。
エタロン5では、一対に反射膜53,54の間の第一ギャップGの間隔(以降、第一ギャップ間隔と称す)により、透過波長が決定される。すなわち、エタロン5を透過する光は、その半波長の整数倍が第一ギャップ間隔と一致する光であり、半波長の整数倍が第一ギャップ間隔と一致しない光は、反射膜53,54により反射される。したがって、図3に示すように、静電アクチュエーター55により第一ギャップ間隔をg0、g1、g2、g3と変化させることで、エタロン5を透過する光、すなわち透過率が大きい波長がλ0、λ1、λ2、λ3と変化する。
(3−2.駆動回路の構成)
駆動回路7は、エタロン5の第一電極引出部、第二電極引出部、および制御回路部8に接続される。この駆動回路7は、制御回路部8から入力される駆動制御信号に基づいて、第一電極引出部および第二引出部を介して、第一電極551および第二電極552間に駆動電圧を印加し、変位部521を所定の変位位置まで移動させる。
(3−3.制御回路部の構成)
制御回路部8は、分光測定装置3の全体動作を制御する。この制御回路部8は、図1に示すように、例えばCPU81、記憶部82などにより構成されている。そして、CPU81は、記憶部82に記憶された各種プログラム、各種データに基づいて、分光測定処理を実施する。記憶部82は、例えばメモリーやハードディスクなどの記録媒体を備えて構成され、各種プログラム、各種データなどを適宜読み出し可能に記憶する。
ここで、記憶部82には、プログラムとして、電圧制御プログラム821、ギャップ測定プログラム822、光量認識プログラム823、および測定プログラム824が記憶されている。ここで、CPU81により、電圧制御プログラム821が読み出されることにより、本発明の電圧制御部の処理が実行される。また、CPU81により、ギャップ測定プログラム822が読み出されることにより、本発明の静電容量測定部の処理が実行される。すなわち、CPU81は、本発明の電圧制御部および静電容量測定部を構成する。
また、記憶部82には、第一ギャップG1の間隔を調整するために静電アクチュエーター55に印加する電圧値、およびその電圧値を印加する時間を関連付けた電圧テーブルデータ825が記憶されている。
ここで、図4に、電圧テーブルデータ825の例を示す。
記憶部82に記憶される電圧テーブルデータ825は、図4に示すように、電圧印加順を示す番号データ827と、電圧値が記録される電圧データ828と、印加時間が記録される時間データ829とが関連付けられた電圧制御レコード826が、複数記録されるデータである。
ここで、分光測定装置3により、分光可能範囲をN分割し、N+1個の波長に対する光量を取得する場合、電圧テーブルデータ825には、N個の電圧制御レコード826が、例えば番号データ827が小さい順に記録される。
番号データ827が「1」である電圧制御レコード826の電圧データ828には、分光測定装置3により分光測定を実施する際に、最初に静電アクチュエーター55に印加する初期駆動電圧が記録されている。そして、番号データ827が「2」以降の電圧制御レコード826の電圧データ828には、番号データ827が小さいほど小さい電圧値が記録され、番号データ827が増す毎に大きい電圧値が記録される。
つまり、番号データ827が「2」の電圧制御レコード826の電圧データ828には、初期駆動電圧よりも大きい電圧値が記録され、さらに、番号データ827が「3」の電圧制御レコード826の電圧データ828には、番号データ827が「2」である電圧制御レコード826の電圧データ828の電圧よりも大きい電圧値が記録されている。すなわち、番号データ827が「i」である電圧制御レコード826の電圧データ828には、番号データ827が「i−1」である電圧制御レコード826の電圧データ828よりも大きく、番号データ827が「i+1」である電圧制御レコード826の電圧データ828よりも小さい電圧値が記録される。そして、番号データ827が「N」である電圧制御レコード826の電圧データ828には、第一ギャップ間隔を最小値にするための最大電圧値が記録されている。ここで、「i」は、2以上の整数である。また、「N」も、2以上の整数である。
また、各電圧データ828の電圧変動量、すなわち、番号データ827が「i−1」である電圧制御レコード826の電圧データ828の電圧値と、番号データ827が「i」である電圧制御レコード826の電圧データ828の電圧値との差は、番号データ827が大きくなるに従って、小さく設定されている。
なお、電圧データは、設定したい第1ギャップ間隔、可動基板の材質、可動反射膜が設けられている領域に対応する可動基板の大きさや厚さ等によって、適宜設定される。
電圧制御レコード826の時間データ829は、上記のような電圧データ828の電圧を静電アクチュエーター55に継続して印加する時間である。この印加時間は、電圧データ828に応じた電荷が第一電極551および第二電極552に保持され、静電引力により変位部521の変位が完了するまでの時間である。この時間データ829に記録される印加時間は、番号データ827が小さいほど短い印加時間が記録され、番号データ827が増す毎に長い印加時間が記録される。
すなわち、静電アクチュエーター55に印加する電圧が小さい場合では、変位部521に作用する力が小さく、電圧が小さい場合では、変位部521に作用する力が大きくなる。ここで、変位部521に作用する力としては、静電アクチュエーター55による静電引力、および静電引力の反力であり、連結保持部522が弾性変形することで発生する復元力があり、静電アクチュエーター55に印加する電圧が大きいほどこれらの力も大きくなる。
変位部521を変動させた際、変位部521が所望の変位位置を越えて変位してしまうオーバーシュートが発生する場合があり、このようなオーバーシュートが発生した場合、オーバーシュートに伴う振動が静止するまで、時間がかかる。これは、静電引力や復元力が大きいほど起こりやすくなり、振動の振幅も大きくなる。したがって、静電アクチュエーター55に大きな電圧が印加される場合では、変位部521の変動が安定するまでより長い時間を要することとなるので、印加時間を長く設定する必要がある。以上の理由から、電圧制御レコード826の時間データ829には、番号データ827が大きくなるに従って、長い印加時間が記録される。
また、記憶部82には、図示は省略するが、静電アクチュエーター55の各電極551,552に保持される電荷量に対する第一ギャップ間隔を示すギャップ特性データ、および第一ギャップ間隔に対する透過光の波長を示す透過特性データなどが記録されている。
次に、記憶部82に記憶され、CPU81により読み出されることで実行される各種プログラムを説明する。
電圧制御プログラム821は、CPU81を本発明の電圧制御部として機能させるためのプログラムであり、駆動回路7に駆動制御信号を出力して、静電アクチュエーター55の第一電極551および第二電極552間にステップ電圧(直流電圧)を印加して駆動させる制御をする。
具体的には、記憶部82に記憶される電圧テーブルデータ825から、番号データ827の小さい順に、電圧制御レコード826を読み出し、この電圧制御レコード826の電圧データ828に記録される電圧値を、時間データ829に記録される印加時間印加する制御を実施する。
ギャップ測定プログラム822は、CPU81を本発明の静電容量測定部として機能させるためのプログラムであり、第一電極551および第二電極552の静電容量を検出し、第一ギャップ間隔を測定する。具体的には、ギャップ測定プログラム822は、記憶部82に記憶されるギャップ特性データを読み出し、静電アクチュエーター55の各電極551,552に保持される電荷量に対する第一ギャップ間隔を取得する。
光量認識プログラム823は、受光部6から入力される電気信号(光量検出信号)を取得し、受光部6で測定された、エタロン5を透過した光の光量を認識する。
測定プログラム824は、CPU81を本発明の測定部として機能させるためのプログラムであり、ギャップ測定プログラム822による第一ギャップ間隔の測定と、光量認識プログラム823による透過光の受光量に応じた光量検出信号の認識と、を同時に実施させる制御(分光測定処理)をする。
ここで、測定プログラム824は、電圧制御プログラム821により、静電アクチュエーター55に電圧が印加された後、時間データ829に記憶される印加時間が経過したタイミング、すなわち、電圧制御プログラム821により、次の電圧制御レコード826に基づいた電圧が印加される直前で分光測定処理を実施する。
また、測定プログラム824は、記憶部82から透過特性データを読み出し、第一ギャップ間隔に対してエタロン5を透過する透過光の波長を認識する。そして、この透過光の波長と、光量認識プログラム823により認識された透過光の光量とを関連付けた分光測定結果を測色制御装置4に出力する。なお、分光測定結果を記憶部82に記憶し、測定波長域に対する分光測定処理の終了後に測色制御装置4に分光測定結果をまとめて出力する構成などとしてもよい。
(4.測色制御装置の構成)
測色制御装置4は、分光測定装置3および光源装置2に接続されており、光源装置2の制御、分光測定装置3により取得される分光特性に基づく測色処理を実施する。この測色制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。
そして、測色制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、分光特性取得部42、および測色処理部43などを備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
分光特性取得部42は、分光測定装置3に接続され、分光測定装置3から入力される分光特性を取得する。
測色処理部43は、分光特性に基づいて、測定物Aの色度を測定する測色処理を実施する。例えば、測色処理部43は、分光測定装置3から得られた分光特性をグラフ化し、図示しないプリンターやディスプレイなどの出力装置に出力するなどの処理を実施する。
(5.特性測定方法)
次に、上記のような測色装置1を構成する分光測定装置3の動作における特性測定方法について図面に基づいて説明する。
図5は、分光測定装置3の分光測定動作を示すフローチャートである。
上記のよう測色装置1では、入射光(検査対象光)の分光特性を測定するために、まず、測色制御装置4は、まず、光源制御部41により光源装置2を制御して、測定物Aに対して、例えば白色光を照射する(光照射工程)。
この後、分光測定装置3の制御回路部8のCPU81は、電圧制御プログラム821、ギャップ測定プログラム822、光量認識プログラム823、および測定プログラム824を起動させる。また、CPU81は、初期状態として、測定回変数nを初期化(n=0に設定)する(ステップS1)。なお、測定回変数nは、0以上の整数の値をとる。
この後、測定プログラム824は、初期状態、すなわち、静電アクチュエーター55に電圧が印加されていない状態で、エタロン5を透過した光の光量を測定する(ステップS2)。なお、この初期状態における第一ギャップ間隔は、例えば分光測定装置の製造時において予め測定し、記憶部82に記憶しておいてもよい。そして、ここで得られた初期状態の透過光の光量、および第一ギャップ間隔を測色制御装置4に出力する。
次に、電圧制御プログラム821は、記憶部82に記憶されている電圧テーブルデータ825を読み出す(ステップS3)。また、電圧制御プログラム821は、測定回変数nに「1」を加算する(ステップS4)。
この後、電圧制御プログラム821は、電圧テーブルデータ825から、番号データ827が測定回変数nである電圧制御レコード826を読み込み、電圧データ828および時間データ829を取得する(ステップS5)。そして、電圧制御プログラム821は、駆動回路7に駆動制御信号を出力し、電圧データ828に記録される電圧を、時間データ829に記録される印加時間の間、静電アクチュエーター55に印加する処理を実施する(ステップS6)。
また、測定プログラム824は、印加時間経過タイミングで、分光測定処理を実施する(ステップS7)。すなわち、測定プログラム824は、ギャップ測定プログラム822により第一ギャップ間隔を測定させるとともに、光量認識プログラム823により透過光の光量を測定させる。また、測定プログラム824は、記憶部82から透過特性データを読み出し、測定された第一ギャップ間隔に対する透過光の波長を認識する。そして、測定プログラム824は、測定された透過光の光量と、認識した透過光の波長とを関連付けた分光測定結果を測色制御装置4に出力する制御をする。
この後、CPU81は、測定回変数nが最大値Nに達したか否かを判断し(ステップS8)、測定回変数nがNであると判断すると、一連の分光測定動作を終了する。一方,ステップS8において、測定回変数nがN未満である場合、ステップS4に戻り、測定回変数nに「1」を加算する処理を実施し、ステップS5〜ステップS8の処理を繰り返す。
以上の処理により本発明の第一電圧制御工程、第一測定工程、第二電圧制御構成、第二測定工程、第三電圧制御工程、第三測定工程が実施される。すなわち、測定回変数nである時に、第一電極551および第二電極552間に印加される電圧が本発明の第一電圧であり、その電位差が本発明の第一電位差であり、その際のギャップ間隔が本発明の第一間隔となり、その際にエタロン5を透過する光が本発明の第一光となる。また、この後の測定回変数nに1が加算され、測定回変数n+1となった際の第一電極551および第二電極552間に印加される電圧が本発明の第二電圧であり、その電位差が本発明の第二電位差であり、その際のギャップ間隔が本発明の第二間隔となり、その際にエタロン5を透過する光が本発明の第二光となる。さらに、測定回変数nに1が加算され、測定回変数n+2となった際の第一電極551および第二電極552間に印加される電圧が本発明の第三電圧であり、その電位差が本発明の第三電位差であり、その際のギャップ間隔が本発明の第三間隔となり、その際にエタロン5を透過する光が本発明の第三光となる。
図6は、本実施形態における静電アクチュエーター55に印加される電圧および電圧印加時間を示す図である。
上記のような分光測定動作により、エタロン5の静電アクチュエーター55に印加される電圧は、図6に示すように、ステップ電圧が印加される。この時、上述したように、高電圧が印加されて第一ギャップ間隔が狭くなるに従い、電圧切り替え時の電圧変動量△Vは小さく(△V1>△V2>△V3)設定されている。本実施形態では、V1=15V、V2=25V、V3=30V、V4=33Vに設定されており、△V1=10V、△V2=5V、△V3=3Vに設定されている。△V1>△V2>△V3と設定することで、変位部521のオーバーシュートが抑制される。
さらに、図6に示すように、高電圧が印加されて第1ギャップ間隔が狭くなるに従い、印加時間Tは長く(T1<T2<T3<T4)設定される。本実施形態では、T1=100μsec、T2=150μsec、T3=200μsec、T4=250μsecに設定されている。T1<T2<T3<T4と設定することで、さらに静電引力が急激に増大することがなく、変位部521のオーバーシュートの発生をさらに抑制することができ、より迅速な測定が可能となる。また、印加電圧が大きくなると、変位部521に作用する静電引力および復元引力も大きくなるが、上記したように、印加電圧が大きくなるに従って印加時間Tが長く設定されている。このため、これらの力によりオーバーシュートが発生した場合でも、変位部521の変動が安定したタイミングで測定することが可能となり、変位部521の振動による分光測定処理の精度の悪化がなくなる。一方、静電アクチュエーター55に印加される電圧が小さい状態では、静電引力や復元力も小さくなるため、変位部521の変動も少なくなる。本実施形態では、印加電圧が小さい場合、印加時間も小さく設定され、より迅速な測定を実施することが可能となる。なお、図6におけるT0は、初期状態の期間を示している。また、図6においては、一例として、4回の分光測定を行う場合を示している。即ち、T1(V1)のときに第1番目の測定が行われ、T2(V2)のときに第2番目の測定が行われ、T3(V3)のときに第3番目の測定が行われ、T4(V4)の時に第4番目(最後)の測定が行われている。オーバーシュートを抑制するために、V1<V2<V3<V4となっている。最後の測定が終了した後、測定物Aの他の領域の色度を分光測定する場合は、再度、エタロン5を初期状態に戻して、本実施形態の分光測定が行われる。
(6.実施形態の作用効果)
上述したように、上記実施形態の測色装置1における分光測定装置3では、CPU81は、電圧制御プログラム821により、分光測定時に変位部521を変動させて複数波長の分光光に対する光量を測定する際、静電アクチュエーター55に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替える処理を実施する。
このため、静電アクチュエーター55への電圧を切り替えた際に発生する変位部521の変動を迅速に安定化させることができる。すなわち、低電圧から高電圧に電圧を切り替えることで、静電引力の反力である復元力が大きくならず、変位部の変動速度を緩和させることができる。したがって、変位部521がオーバーシュートして振動が発生する不都合を抑制できる。したがって、電圧印加タイミングから測定タイミングまでの時間を短くすることができ、迅速な分光測定処理を実施することができる。また、変位部521の振動を抑制できるため、測定時に変位部521が振動することによる測定精度の悪化などをも抑えることができ、分光測定装置3の測定精度を向上させることができる。
また、CPU81は、電圧制御プログラム821により、電圧テーブルデータ825のデータに基づいて、第一ギャップ間隔が最大である初期状態から、第一ギャップ間隔が最小となる最大電圧印加状態まで、電圧の印加を複数回切り替え、印加電圧値が小さい順に静電アクチュエーター55に電圧を印加する。
このため、エタロン5において分光可能な波長域に対して、複数波長の分光特性を測定することができる。
また、電圧を小刻みに変動させることで、静電引力が急激に大きくなることがなく、オーバーシュートを良好に抑制することができる。したがって、分光測定処理をより迅速に実施することができる。
さらに、上記電圧テーブルデータ825では、電圧値が上がるに従って、電圧変動量が小さくなるように電圧データ828が設定されており、CPU81は、電圧制御プログラム821により、低電圧から高電圧に切り替えるに従って、電圧変動幅が小さくなるように、静電アクチュエーター55への電圧印加を制御する。
このため、第一ギャップ間隔が小さくなった場合、静電アクチュエーター55に印加される電圧の切り替え時に、電圧の変動量が小さく、静電引力が急激に大きくなることがない。したがって、急激な静電引力の増大によるオーバーシュートや、オーバーシュートに伴う変位部521の振動を低減することができ、迅速に分光測定処理を実施することができる。
そして、上記電圧テーブルデータ825では、電圧値が上がるに従って、印加時間が長くなるように時間データ829が設定されており、CPU81は、電圧制御プログラム821により、低電圧から高電圧に切り替えるに従って、静電アクチュエーター55に電圧を印加し続ける印加時間が長くなるように、静電アクチュエーター55への電圧印加を制御する。
このため、静電アクチュエーター55に高電圧を印加した際に、静電引力および静電引力に抗する復元力が大きくなり、これらの力のバランスにより変位部521が振動してしまった場合でも、変位部521の変動が安定するために要する印加時間が設定されているため、測定時に変位部521が振動することがない。すなわち、CPU81は、測定プログラム824により、第一ギャップ間隔の変動がなくなったタイミングで分光測定処理を実施することができ、精度の高い分光測定結果を得ることができる。
一方、静電アクチュエーター55に印加する電圧が小さい場合では、静電引力や復元力も小さくなるため、変位部521はほとんど振動することなく、短時間で所定位置に静止する。本実施形態の分光測定装置3では、静電アクチュエーター55に印加する電圧が小さいほど印加時間も短くなるため、低電圧印加時には、より迅速に測定プログラム824による分光測定処理を実施できる。
そして、CPU81は、測定プログラム824により、エタロン5により分光され透過した光の光量を測定すると同時に、第一ギャップ間隔の測定を実施させる。また、第一ギャップ間隔が測定されると、透過光の波長を求めることができるため、透過光の波長および光量を同時に取得することができる。
ここで、静電アクチュエーター55に印加する電圧に対する第一ギャップ間隔を予め測定してデータとして保持する構成としてもよいが、この場合、電極厚み寸法などの要因により、個々のエタロン5において、所定電圧を印加した際の第一ギャップ間隔が異なるため、個々の分光測定装置のそれぞれにおいて、印加電圧に対する第一ギャップ間隔を測定する必要が生じ、製造工程が煩雑化する。また、測定環境により所定電圧を印加した際の第一ギャップ間隔が変動する場合があり、測定精度が悪化することも考えられる。これに対して、上記のように、静電アクチュエーター55の各電極551,552に保持される電荷保持容量から第一ギャップ間隔を求める方法では、正確な値を求めることができる。したがって、第一ギャップ間隔に対する透過光の波長も正確に求めることができる。これにより、エタロン5により分光されて透過した光の波長およびその光量を正確に測定することができ、精度の高い分光測定処理を実施することができる。
また、本発明の測色装置1では、分光測定装置3により得られた分光測定結果に基づいて、測定プログラム824により測色処理を実施する。上述のように、分光測定装置3からは、正確な分光測定結果を迅速に出力することができるため、測色装置1における測色処理においても、迅速な処理が可能であり、正確な測色処理を実施することができる。
〔変形例〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態において、初期駆動電圧から最大駆動電圧までを複数の段階に分割し、複数回の測定を実施したが、例えば、低電圧である第一電圧から高電圧である第二電圧に切り替える2段階の処理を実施するものであってもよい。この場合でも、静電アクチュエーター55に印加する電圧を、低電圧から高電圧に印加電圧を切り替えるため、高電圧から低電圧に切り替える場合に比べて、変位部521の変動を抑えることができ、迅速な分光測定を実施することができる。
また、上記実施形態では、CPU81は、電圧制御プログラム821により、静電アクチュエーター55に印加する電圧を高電圧に切り替えるに従って、電圧変動幅が小さくなる制御したが、これに限定されず、例えば、先の電圧から所定電圧を差し引いた電圧を切り替え後の電圧として、電圧変動幅を小さくしていくなどの処理を実施してもよい。
さらに、静電アクチュエーター55への電圧切り替え時に、電圧変動幅を一定にする制御であってもよい。この場合でも、静電アクチュエーター55に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替える制御を行うことで、高電圧から低電圧に電圧を切り替える場合に比べて変位部521のオーバーシュートを抑えることができるため、分光測定動作の迅速化を図ることができる。
さらに、CPU81は、電圧制御プログラム821により、静電アクチュエーター55に印加する電圧を高電圧に切り替えるに従って、印加時間を長くする制御を実施したが、これに限定されない。例えば、高電圧印加時に変位部521の変動が安定化するまでの印加時間を固定時間として、どの電圧に切り替えた場合でもこの固定時間だけ電圧を印加する制御を行ってもよい。この場合、上記実施形態に比べて測定に係る時間は長くなるが、電圧制御プログラム821により静電アクチュエーター55に印加する電圧を低電圧から高電圧に切り替える制御を行っているため、固定時間自体の長さが、高電圧から低電圧に切り替えて制御する場合に比べて短くなる。つまり、高電圧から低電圧に切り替える場合に比べて、迅速な分光測定処理を実施することができる。
そして、CPU81は、測定プログラム824により、光量の測定と第一ギャップ間隔の測定とを同時に実施させる構成としているが、これに限定されない。例えば、上述したように、静電アクチュエーター55に印加する電圧に対する第一ギャップ間隔を予め測定してデータとして保持している場合、第一ギャップ間隔を例えば静電アクチュエーターに保持される保持電荷量に基づいて測定する必要がなく、データに基づいて透過光の波長を取得することができる。このような場合では、上述のように、製造工程において、個々の分光測定装置3に対して固有となるデータをそれぞれ測定する必要があり、測定環境を一定に保つ必要はあるが、処理を簡略化することができ、CPU81の処理負荷を軽減した測定を実施することが可能となる。
また、CPU81は、ギャップ測定プログラム822により、静電アクチュエーター55の第一電極551および第二電極552の電荷保持容量を測定する構成としたが、例えば、第一ギャップ間隔を測定するための測定用静電駆動電極を反射膜53,54の外周縁に設ける構成などとしてもよく、圧電素子を変位部521および反射膜固定部512の間に設置し、圧電素子の変位に伴って出力される電流値を検出してもよく、その他、いかなる手段により第一ギャップ間隔を測定するものであってもよい。
そして、上記実施形態では、変位部521が一対の基板の一方である可動基板にのみ形成される例を示したが、例えば、固定基板51の反射膜固定部512も変位可能な構成としてもよい。
上記実施形態において、エタロン5を透過する光を受光部6により受光する構成としたがこれに限定されない。例えば、エタロン5により反射される光を受光部により受光する構成などとしてもよい。
さらに、測色装置1は、測定物Aに光を照射する光源装置2を備える例を示したが、例えば、自ら光を発するディスプレイなどの表示装置を測定物Aとする場合などでは、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
さらには、光源装置2から射出された光が測定物Aに反射され、この反射光を分光測定装置3により測定する構成を例示したが、例えば、エタロン5を透過した光を測定物Aにて反射させ、受光部6により受光させる構成などとしてもよい。
また、上記実施形態において、電圧制御プログラム821、ギャップ測定プログラム822、光量認識プログラム823、および測定プログラム824は、記憶部82に記憶されるプログラムであり、CPU81により読み出されることで実行されるソフトウェアとしての構成例を示したが、これに限定されない。例えば、iCなどの集積回路などによりハードウェアとして構成されるものであってもよい。すなわち、本発明の電圧制御部、静電容量測定部、および測定部は、回路などのハードウェアとして構成されるものであってもよい。
また、上記実施形態では、本発明の分析機器として、検査対象光の色度を測定する測色装置1を例示するが、これに限定されない。すなわち、分析機器としては、例えば、ガス特有の吸収波長を検出することでガス検出を実施するガスセンサーなどにも適用することができる。
さらに、光フィルターを分光測定装置3とし、分析機器である測色装置1に搭載する構成を例示したが、例えば光フィルターは、光機器に搭載されるものであってもよい。
この場合、光機器は、本発明の光フィルターと、光からデータを取り出す光デコード装置とを備える。このような光機器では、光フィルターは、光ファイバーなどの光伝達媒体により伝送された光から所望の波長の光を波長が長い順に抽出す、光デコード装置は、光フィルターにより抽出された所望の波長に対してデコード処理を実施し、その波長に含まれるデータを抽出する。このような光機器では、上記のように光フィルターにより迅速に各波長の光を抽出することができるため、伝送された光からデータを抽出する処理も迅速に開始することができ、迅速なデータ受信が可能となる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…分析機器としての測色装置、3…光フィルターを構成する分光測定装置、5…エタロン、6…受光部、51…第一基板である固定基板、52…第二基板である可動基板、53…第一反射膜である固定反射膜、54…第二反射膜である可動反射膜、81…電圧制御部、静電容量測定部、測定部としてのCPU、551…第一電極、552…第二電極、821…CPUを電圧制御部として機能させる電圧制御プログラム、822…CPUを静電容量測定部として機能させるギャップ測定プログラム、824…CPUを測定部として機能させる測定プログラム。

Claims (2)

  1. 第一基板と、
    前記第一基板と対向する第二基板と、
    前記第一基板に設けられた第一反射膜と、
    前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜と第一ギャップを介して対向する第二反射膜と、
    前記第一基板に設けられた第一電極と、
    前記第二基板に設けられ、前記第一電極と第二ギャップを介して対向する第二電極と、
    前記第一電極と前記第二電極との間の電位差を制御する電圧制御部と、
    を備え、
    前記第一ギャップの寸法は前記第二ギャップの寸法より小さく、
    前記電圧制御部が、第一電位差、前記第一電位差より大きい第二電位差、前記第二電位差より大きい第三電位差を順次生じさせ、
    前記第二電位差に設定されている時間の方が、前記第一電位差に設定されている時間よりも長く、
    前記第三電位差に設定されている時間の方が、前記第二電位差に設定されている時間よりも長く、
    前記第二電位差と前記第三電位差との差の絶対値の方が、前記第一電位差と前記第二電位差との差の絶対値よりも小さいことを特徴とする分光装置。
  2. 請求項1に記載の分光装置において、
    前記第一電極と前記第二電極との間の静電容量を測定する静電容量測定部を備えることを特徴とする分光装置。
JP2014083429A 2014-04-15 2014-04-15 分光装置 Active JP5874776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083429A JP5874776B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 分光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083429A JP5874776B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 分光装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010010716A Division JP5569002B2 (ja) 2010-01-21 2010-01-21 分析機器および特性測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014170236A JP2014170236A (ja) 2014-09-18
JP5874776B2 true JP5874776B2 (ja) 2016-03-02

Family

ID=51692619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014083429A Active JP5874776B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 分光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5874776B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6984211B2 (ja) * 2017-07-28 2021-12-17 セイコーエプソン株式会社 駆動装置及び電子機器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02140028A (ja) * 1988-06-27 1990-05-29 Sharp Corp 波長多重光通信システム
JP2003014641A (ja) * 2001-07-04 2003-01-15 Yokogawa Electric Corp 赤外分析装置
JP4548245B2 (ja) * 2005-06-27 2010-09-22 セイコーエプソン株式会社 波長可変フィルタ
JP5446110B2 (ja) * 2008-03-31 2014-03-19 セイコーエプソン株式会社 受光装置
JP5569002B2 (ja) * 2010-01-21 2014-08-13 セイコーエプソン株式会社 分析機器および特性測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014170236A (ja) 2014-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5569002B2 (ja) 分析機器および特性測定方法
JP5633334B2 (ja) 分光測定装置
JP2011106936A (ja) 分光測定装置、および分析装置
US8848196B2 (en) Spectrophotometer having prompt spectrophotometric measurement
JP6413325B2 (ja) アクチュエーター装置、電子機器、及び制御方法
US20160003993A1 (en) Optical filter, optical filter module, spectrometric measurement apparatus, and optical apparatus
US9291502B2 (en) Spectroscopic measurement device and spectroscopic measurement method
US8462348B2 (en) Tunable interference filter, light sensor and analytical instrument
JP6543884B2 (ja) アクチュエーター制御装置、光学モジュール、電子機器、及びアクチュエーター制御方法
US20130070247A1 (en) Spectroscopic measurement device, and spectroscopic measurement method
JP6897226B2 (ja) 光学モジュール及び光学モジュールの駆動方法
JP2013101071A (ja) 分光測定装置
JP2014126493A (ja) 食品分析装置
US20150138561A1 (en) Spectroscopic measurement apparatus and spectroscopic measurement method
JP2015125082A (ja) 光学モジュール、電子機器、及び光学モジュールの駆動方法
JP5874776B2 (ja) 分光装置
JP5942482B2 (ja) 波長可変干渉フィルターの駆動方法、光学モジュール、及び電子機器
JP2012088419A (ja) 光モジュール、及び光分析装置
JP2018084460A (ja) 波長選択装置及び分光測定装置
JP6844355B2 (ja) 光学モジュール、及び光学モジュールの駆動方法
JP2015225148A (ja) 光学モジュール、電子機器、及び波長可変干渉フィルターの制御方法
JP6011592B2 (ja) 分光測定装置
JP2016050804A (ja) 分光測定装置、及び分光測定方法
JP2017040491A (ja) 光学モジュール及び分光装置
JP6296128B2 (ja) 光学モジュール、電子機器、食物分析装置、分光カメラ、及び波長可変干渉フィルターの駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160104

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5874776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350