JP2018187922A - 記録ヘッド基板、記録ヘッド基板の製造方法、半導体基板、半導体基板の製造方法、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

記録ヘッド基板、記録ヘッド基板の製造方法、半導体基板、半導体基板の製造方法、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の鋭角部を有効に活用すること。【解決手段】記録ヘッド基板は、複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、第2の辺と、複数のパッドのうちの鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置されたTEG領域と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、記録ヘッド基板、記録ヘッド基板の製造方法、半導体基板、半導体基板の製造方法、およびインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置には、記録媒体の幅方向に対応する長さを有するいわゆるフルライン記録ヘッドを備えている装置がある。フルライン記録ヘッドの中には、複数の記録ヘッド基板を用いて一本の長尺の記録ヘッドを形成するものがある。特許文献1には、半導体チップで構成され、平行四辺形または台形の形状を有する記録ヘッド基板を一列に並べてフルライン記録ヘッドを形成する技術が開示されている。
特開2016−124234号公報
特許文献1に開示されているような平行四辺形または台形の形状を有する記録ヘッド基板では、鋭角部が形成される。鋭角部は、機械的な強度が弱い。インクジェット記録装置の記録ヘッド基板は、一般的なICとは異なり、搬送紙が基板と接触することがある。また、付着したインクをワイピングする際に、基板にワイパーの圧力が加わることがある。このため、強度の弱い鋭角部では、電気信頼性が悪化してしまう恐れがある。
また、鋭角部は、基板内部と比較して応力分布や熱分布が悪い。このため、鋭角部は、トランジスタの特性ばらつきに敏感な高速駆動回路やアナログ回路等の配置に適していない。さらに、鋭角という形状自体も回路ブロックには適しておらず、鋭角の形状に合わせて回路ブロックをレイアウトすることは難しい。こうした回路レイアウト制約によって、基板面積が増大することもある。
本発明は、上記課題に鑑み、鋭角部を有効に活用することができる記録ヘッド基板、記録ヘッド基板の製造方法、半導体基板、半導体基板の製造方法、およびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る記録ヘッド基板は、複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、基板の鋭角部を有効に活用することができる。
記録ヘッド基板レイアウトを示す図である。 記録ヘッド基板の詳細を示す図である。 記録ヘッド基板の詳細を示す図である。 ヒータの接続回路を示す図である。 記録ヘッド基板レイアウトを示す図である。 耐湿リングのレイアウトを示す図である。 耐湿リング断面図である。 耐湿リングのレイアウトを示す図である。 記録装置および記録ヘッドの構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。また、実施形態に記載されている構成要素の相対配置、形状等は、あくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<<実施形態1>>
図1は、本実施形態における記録ヘッド基板101を示す図である。記録ヘッド基板101が複数配列されて、長尺の記録ヘッド(図9(b))が構成される。記録ヘッド基板101は、平行四辺形の基板形状をしている。記録ヘッド基板101は、半導体チップで構成されている。記録ヘッド基板101は、ウエハ基板内部にレーザ光を集光して局所的な加工変質層のパターンを形成し、その形成されたパターンに沿って割断することによって、図1に示すような基板形状で切り出される。このように、記録ヘッド基板101は、ステルスダイシングによるダイシングによって基板形状が形成されている。図1の記録ヘッド基板101では、図1中の右下と左上の2つの角が、鋭角部である。
記録ヘッド基板101には、ヒータ103がアレイ状に複数列並んで配置されている。ヒータ103は、記録用のインクを吐出するための記録素子である。即ち、ヒータ103は、気泡を発生させて液体を吐出するための発熱素子である。なお、ピエゾ方式およびその他の各種液体吐出方式を採用した場合には、各方式に対応した記録素子を用いればよい。ヒータ103の各列は、列間が均等となるように配置されている。
記録ヘッド基板101には、記録ヘッド基板101の長辺に沿って電極パッド(以下、「PAD」という)104が並んで配置されている。PAD104は、ヒータ103を駆動するために用いられる電極パッドである。即ち、PAD104は、記録ヘッド基板101の本来的な用途に用いられる特定の素子(ヒータ103)を駆動するための電極パッドである。本来的な用途とは、記録ヘッド基板の場合には、記録用途となる。PAD104は、記録ヘッド基板101の内部回路に接続されている。すなわち、PAD104はヒータ103に電気的に接続されている電極パッドである。
本実施形態の記録ヘッド基板101においては、TEG領域105が、記録ヘッド基板101の鋭角と、鋭角に最も近いPAD104との間に設けられている。TEG領域とは、TEG(Test Element Group)と呼ばれる評価用の素子や回路が含まれている領域のことである。例えば、トランジスタ、配線、抵抗素子、記録素子、またはプラグのうちの少なくとも1つのTEGが含まれる。これらは、記録ヘッド基板101の本来的な用途(本実施形態では記録用途)には用いられないものである。すなわち、TEGはヒータ103に電気的に接続されていない素子である。例えば、TEGは、ウエハ製造工程を管理するプロセスモニタ用に用いられる。あるいは、TEGは、記録素子のデバイス特性を取得するために用いられてもよい。
記録ヘッド基板101の長辺を、記録ヘッド基板101の鋭角を構成する2辺のうちの第1の辺と規定すると、PAD104は、第1の辺に沿って並んで配置されている。そして、TEG領域105は、記録ヘッド基板101の鋭角部を構成する2辺のうちの第2の辺と、配列されている複数のPADの中から第2の辺に最も近いPAD104との間に設けられている。すなわち、TEG領域105は、その少なくとも一部が、第2の辺と、鋭角部の頂点に最も近いPAD104と、に挟まれるように設けられている。また、TEG領域105は、ヒータ103が設けられた領域と重複しない位置に設けられている。
本実施形態の記録ヘッド基板101において、図1中の上側の回路と下側の回路とは、電気的に分断されている。具体的には、記録ヘッド基板101の2辺の長辺と平行して記録ヘッド基板101の中心部分を通るチップ分離境界線102で、記録ヘッド基板101の回路は分断されている。ヒータ103の配置や回路レイアウト、PAD104の配置は、上側と下側とで点対称配置となっている。本実施形態では、TEG領域105は、図1中の右下部分および左上部分の2箇所に設けられている。TEGは、各種の評価に用いることができ、TEGの数が多ければ多いほど、評価の精度も高まる。従って、本実施形態では、記録ヘッド基板101の2箇所ある鋭角部のうちの、いずれにもTEG領域105が設けられている。しかしながら、この例に限られず、記録ヘッド基板101に含まれる鋭角部のうちの少なくとも1つの鋭角部に対応する位置にTEG領域105が設けられていればよい。
図2は、図1に示す記録ヘッド基板101の詳細を示す図である。本実施形態の記録ヘッド基板101は、4層配線プロセスで形成されているものとする。図2は、図1の記録ヘッド基板101のヒータ層および配線層(4層目)のパターンレイアウトを示す図である。ここで、配線層は、記録ヘッド基板101のヒータ103が配列されている側を上層とする。ヒータ103は、インクを発泡・吐出する発熱素子である。独立供給口202は、その発砲・吐出されるインクを供給する供給口である。独立供給口202は、記録ヘッド基板101内に複数形成されている。配線203は、ベタ配線のパターンになっている。また、配線203のパターンは、独立供給口202の間を梁状に通るパターンを含んでいる。また、配線203のパターンは、TEG領域105とは重複しない。
図3は、記録ヘッド基板101の配線層(3層目)およびプラグのパターンレイアウトを示す図である。プラグ301は、図2の配線203(4層目)と接続されるプラグである。プラグ301の他に下層(2層目)の配線と接続されるプラグも存在するが、ここでは省略する。配線303は、ベタ配線のパターンとなっている。配線303のパターンは、TEG領域105とは重複しない。
図4は、ヒータ103の接続回路図を示す図である。図2、図3、図4を用いてヒータ103の接続構成を説明する。図4に示すように、各ヒータ103および各ドライバトランジスタ403は、共通のヒータ電源401およびヒータGND402と接続されている。ヒータGND402は、図2に示す配線203のようなパターンとなっている。この配線203のパターンは、ヒータ列間をまたいだベタ配線となっており、複数列のドライバトランジスタ403と接続されている。ヒータ電源401は、図3に示す配線303のようなパターンとなっている。この配線303のパターンは、配線203と同様にベタ配線パターンになっており、プラグ301を介して各列の複数のヒータ103と接続される。このように図4のヒータ電源401とヒータGND402とは、図2および図3に示すように重なりあった上下2層のベタ電源配線パターンで形成されている。
図3のパターン3bは、ヒータ103とドライバトランジスタ403とを接続する配線パターンである。図3において一部ベタパターンがくりぬかれているパターン3cは、ドライバトランジスタ403とヒータGND402とを接続するためのパターンである。このように、図2および3に示したような配線パターンによって、図4のヒータ電源401とヒータGND402とは、ヒータ103およびドライバトランジスタ403に接続されている。
図1に戻り、ヒータ103の電圧ロスについて説明する。上述したような配線パターンの記録ヘッド基板101においては、PAD104から最も遠いヒータ103aが、寄生配線抵抗による電圧ロスが最も大きくなる。つまり、ヒータ103とPAD104との距離が大きいほど電圧ロスによる影響が大きくなる。電圧ロスが拡大するとヒートパルスを拡大する必要があり、同じパルスが印加される他のヒータで過剰なエネルギーが印加され、ヒータ103の寿命を短くしてしまう恐れがある。ここで、本実施形態では、記録ヘッド基板101の鋭角部と、最も鋭角部に近いPAD104との間にTEG領域を設けている。このような位置にTEG領域105を設けたとしても、ヒータ103aの電圧ロスに影響を与えることはない。つまり、ヒータ103との距離が離れた位置に存在するTEG PAD204(第二パッド)(図2、図3参照)は、ヒータ103に用いられるのではなく、TEG205(図2、図3参照)に用いられるものである。従って、記録ヘッド基板101の鋭角部と、最も鋭角部に近いPAD104との間にTEG領域を設けることで、鋭角部付近の領域を有効に活用することができる。つまり、図1に示すような平行四辺形の記録ヘッド基板101では、鋭角部付近の領域にTEG205を配置しても、記録ヘッド基板101の電気的特性を損なうことはない。
また、本実施形態の記録ヘッド基板101では、ヒータ103aにおける電圧ロスを緩和するために、PAD104が、鈍角側にシフトして配置されている。そのため、鋭角側端部には広く領域が空く。すなわち、複数のPAD104のうちの鋭角部の頂点に最も近いPAD104と第2の辺との距離が、複数のPAD104のうちの鈍角部の頂点に最も近いPAD104と第2の辺に対向する第3の辺との距離よりも長い。鋭角部は基板強度が弱く、応力分布や熱分布の観点や、レイアウト効率の観点からも回路配置には適していない。このため、鋭角部端部に領域が空いても特に支障はない。一方で、TEGであれば、基板に切り出された状態では基本的には使用されない。従って、鋭角部付近の領域をTEG領域として使用することで、記録ヘッド基板101の領域を有効に活用することができる。同様に、第1の辺に対向する辺に沿って配列された複数のPAD104についても鈍角部側にシフトして配置されていてもよい。
このように、平行四辺形の記録ヘッド基板101において、鋭角部付近の領域にTEG領域105を設けることにより、記録ヘッド基板101の電気特性および電気信頼性を悪化させることなくTEGを配置することが可能になる。さらに、本実施形態の記録ヘッド基板101では、チップ毎にTEGが配置することもできる。従って、ウエハ面内の詳細な工程管理をすることができ、歩留まりの向上が可能となる。
なお、前述したように、鋭角形状に沿って回路ブロックを配置することはレイアウトの制約が大きく、困難である。しかしながら、TEGであれば素子単位であり、単位ブロックが小さいので、鋭角部であっても有効に配置することができる。また、従来のウエハ面の工程管理で用いられるように、ダイシングされるエリアにTEGを配置したり、TEG用のチップを設けたりした場合と比較して、ウエハあたりのチップ収量を増やすことができる。従ってコストダウンを実現することができる。
なお、本実施形態では、図2および図3に示すようにマークアクセサリ領域201を設けている。マークアクセサリ領域とは、ウエハの加工工程における位置合わせのマーク・アクセサリパターンが形成される領域である。マークアクセサリ領域201は、他の領域にあってもよく、領域201をAl(aluminium)配線領域に用いても良い。
また、図1の記録ヘッド基板101は、ヒータ103が配列される基板面の形状が、平行四辺形の例を示したが、これに限られるものではない。上辺と下辺は、平行でなくてもよい。また、左右の斜辺は、平行でなくてもよい。鋭角が形成される形状であればよい。
また、TEG領域105に配置されるTEGは半導体工程管理に使用するTEGでなくてもよい。例えばヒータの特性やドライバトランジスタの特性をTEGより得てもよい。そして、各々の記録ヘッド基板101に適した駆動パルスが与えられるような形態でもよい。つまり、TEGは、記録素子のデバイス特性を取得するために用いられてもよい。
このように、本実施形態では、平行四辺形のような鋭角を有する記録ヘッド基板101において、記録ヘッド基板101の鋭角部付近の領域にTEG領域105を設けている。これにより、扱いの難しかった鋭角部付近の領域を有効に使用することができる。また、電気特性を損ねることなく基板面積のシュリンクができ、コストダウンが実現できる。
また、仮に強度の弱い鋭角部が、例えばワイピングの圧力や搬送紙の接触などによりダメージを受けたとしても、通常通りの記録ヘッド駆動を実現できる。このように、本実施形態の記録ヘッド基板101は、記録ヘッドや本体の電気系統にダメージを与えず、高い電気信頼性を保つことができる。さらには、記録ヘッド基板101毎にTEGが設けられるので、基板毎に半導体工程におけるデバイス特性管理を行うことができ、歩留まりの向上が可能となる。また、記録ヘッド基板毎の特性に合わせた制御を行うことにより、高機能を実現できる。
<<実施形態2>>
実施形態1では、記録ヘッド基板の形状が、平行四辺形である場合を例に挙げて説明した。本実施形態では、記録ヘッド基板の形状が台形である場合を例に挙げて説明する。
図5は、本実施形態における台形の記録ヘッド基板501である。記録ヘッド基板501は、最長辺に沿ってPAD104が並んで配置されている。この最長辺は、鋭角を構成する1辺である。記録ヘッド基板501の両方の鋭角側にTEG領域105が設けられている。記録ヘッド基板501は、図1のようなチップ分離境界線102はなく、基板の一辺のみに、PAD104が配列されている。PAD104およびヒータ103は、左右対称に配置されている。図示しないが、実施形態1の図2および図3と同様のAl配線パターンで、各列のヒータ103に電源が供給される。このような基板形状およびヒータ配置の場合、最も電圧ドロップが大きいヒータ103は、ヒータ103bである。TEG領域105は、PAD104からヒータ103bまでのヒータ電流経路において干渉しない位置に配置される。なお、図5では左右対称レイアウトの例を示したが、左右非対称の構成でもよい。また、台形の例を示したが、上底下底は平行でなくてもよい。左右の鋭角の角度は異なっていてもよい。
以上説明したように、基板ヘッド基板の形状が、平行四辺形の形状ではない場合であっても、鋭角部付近にTEG領域を設けることで実施形態1と同様の効果を得ることができる。
<<実施形態3>>
実施形態3では、耐湿リングが形成された記録ヘッド基板を説明する。耐湿リングとは、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)等の平坦化プロセスを採用している半導体基板において一般的に使用されている部材である。耐湿リングは、チップ切断壁面からの湿度に対してチップ内のデバイスを保護するための壁となる。
図6は、本実施形態における耐湿リング602のパターンを示す。記録ヘッド基板601は、耐湿リング602が形成されていることを除き、実施形態1で説明した記録ヘッド基板101と同様の構成であるものとする。図6に示すように、本実施形態の記録ヘッド基板601は、PAD104や配線パターンを含む駆動回路領域とTEG領域105とを、耐湿リング602によって隔てる構成を採用している。具体的には、記録ヘッド基板601においては、耐湿リング602による保護領域からTEG領域105を除外するように、耐湿リング602のパターンが形成されている。
図7は、耐湿リング602の断面構造の一例を示す図である。Si基板703上には、酸化膜701およびパッシベーション膜702が形成されている。図7に示すように、一般的に、プラグ706や配線705のパターンをスリット状にレイアウトし、Si基板703の最外周を隙間なく囲うことで耐湿リング602が形成される。
耐湿リング602による保護領域からTEG領域105を除外することで、仮に鋭角部にダメージが与えられ、割れが生じたとしても、耐湿リング602の外側(すなわち、チップ端704側)であれば内部回路が電気的なダメージを受けることはない。また、鋭角部は応力が大きいため、ノズル材が剥がれてインクが染みこみ、TEG PAD204を介して記録ヘッド基板601内の酸化膜701に湿気が侵入することが懸念される。しかしながら、本実施形態においては耐湿リング602により内部回路が保護されている。このため、内部回路がダメージを受けることはない。また、TEG領域105のTEG205は、主に製造工程に使用するものである。従って、記録ヘッド基板601を搭載した記録装置において記録処理が行われる中で、仮にデバイス特性が変わってしまったとしても特段問題が生じることはない。
なお、本実施形態ではTEG領域105を耐湿リング602の外に配置する形態を説明した。しかしながらこの形態に限定されるものではない。ヒータ駆動回路領域とTEG領域105との間に耐湿リングによる壁が形成されていればよい。例えば図8に示すように耐湿リングを2重構造にしてTEG領域105を第二の耐湿リング802内に設けてもよい。
以上説明したように、上述した実施形態では、記録ヘッド基板が、平行四辺形や台形に代表されるような、鋭角を含む形状の形態を説明した。このような形状の基板をダイシングする場合、ブレードダイシングに比べてダイシング形状自由度が高いステルスダイシングが有利である。ここで、ブレードダイシングではブレードで基板を削り取って基板同士を分離するため、ブレードの幅分のスクライブ領域がウエハ基板から削り取られる。TEGは一般的にはウエハ製造工程後は不要となるため、ブレードダイシングによってダイシングを行う場合、TEGをこのスクライブ領域に配置することでウエハ基板の面積を有効利用している。一方、ステルスダイシングでは割断して基板同士を分離するため、ダイシングの幅は0である。したがって、ブレードダイシングのようにスクライブ領域にTEGを配置しても、ステルスダイシング後にTEGは基板の辺の近傍に残ることになる。そのため、このTEGが、基板の辺の近傍に設けられる電極パッドにワイヤボンディング等で電気実装を行う際の妨げとなる恐れがある。本実施形態の構成によれば、回路配置が困難である基板の鋭角部付近にTEG配置領域を設けることで、TEGが電気実装時の妨げとなる恐れを抑制し、さらに、基板の領域を有効に活用することができる。
<記録ヘッドおよび記録装置>
上述の実施形態の記録素子基板が搭載されるインクジェット記録ヘッドと、このインクジェット記録ヘッドを用いる記録装置の例について説明する。
図9(a)は、インクジェット記録ヘッド120を用いるインクジェット記録装置1の構成例を説明するための概略斜視図である。本例の記録装置1は、いわゆるフルライン方式であり、記録媒体Pの幅方向全域に渡って延在する長尺の記録ヘッド120が用いられる。記録媒体Pは、搬送ベルトなどを用いる搬送機構130によって矢印A方向に連続的に搬送される。記録媒体Pを矢印A方向に搬送しつつ、記録ヘッド120からインク(液体)を吐出することによって、記録媒体Pに画像が記録される。本実施形態の場合は、記録ヘッド120として、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)のインクを吐出する記録ヘッド120C,120M,120Y,120Bkを用いることにより、カラー画像を記録することができる。
図9(b)は、記録ヘッド120の斜視図である。本実施形態の記録ヘッド120は、記録媒体Pの搬送方向(矢印A方向)と交差(本実施形態の場合は、ほぼ直交)する方向に沿って、複数の記録ヘッド基板101が配置されたフルマルチヘッドである。本実施形態の記録ヘッド基板101は基板面に鋭角を備えているため、複数の記録ヘッド基板101を直線状に配列し、隣接する記録ヘッド基板101同士で繋ぎ合わせて記録ヘッド120を構成することができる。これにより、記録媒体Pの搬送方向における記録ヘッド120の長さ(幅)を小さくすることができる。
101 記録ヘッド基板
103 ヒータ
104 PAD
105 TEG領域

Claims (18)

  1. 複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、
    前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、
    を有することを特徴とする記録ヘッド基板。
  2. 前記TEG領域は、前記複数の記録素子が配置された領域と重複しない、請求項1に記載の記録ヘッド基板。
  3. 前記基板面には、複数の前記鋭角が備わっており、
    前記TEG領域は、前記複数の鋭角の頂点のうちの少なくとも1つに対応する位置に備えられている、請求項1または2に記載の記録ヘッド基板。
  4. 前記基板面の形状は、平行四辺形である、請求項1から3のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  5. 前記基板面の形状は、台形である、請求項1から3のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  6. 前記TEG領域には、トランジスタ、配線、抵抗素子、記録素子、またはプラグのうちの少なくとも1つの前記TEGと、前記TEGに接続する第二パッドとが配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  7. 前記TEGは、ウエハ製造工程を管理するプロセスモニタに用いられる、請求項1から6のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  8. 前記TEGは、前記記録素子のデバイス特性を取得するために用いられる請求項1から6のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  9. 少なくとも2つ以上の記録素子は、前記パッドから引き出しされている配線パターンと共通に接続されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の記録ヘッド基板。
  10. 前記配線パターンは、前記TEG領域と重複しない、請求項9に記載の記録ヘッド基板。
  11. 前記パッド、前記配線パターン、および前記記録素子を含む領域は、耐湿リングによって前記TEG領域と隔てられている、請求項9または10に記載の記録ヘッド基板。
  12. 前記耐湿リングは、前記パッド、前記配線パターン、および前記記録素子を含む領域を囲っており、前記TEG領域は、前記耐湿リングの囲いの外側に配置されている、請求項11に記載の記録ヘッド基板。
  13. 前記TEG領域をさらに囲う第二の耐湿リングが備えられている、請求項11または12に記載の記録ヘッド基板。
  14. 前記基板面は、前記第2の辺に対向する第3の辺と前記第1の辺とで鈍角が構成されており、
    前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと前記第2の辺との距離は、前記複数のパッドのうちの前記鈍角の頂点に最も近いパッドと前記第3の辺との距離よりも長い、請求項1に記載の記録ヘッド基板。
  15. 複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、を有する記録ヘッド基板が複数配列された記録ヘッドを備える、インクジェット記録装置。
  16. 複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、を有する、記録ヘッド基板の製造方法であって、
    ウエハ基板内部に変質層のパターンを形成する工程と、
    前記形成されたパターンに沿って割断することで、前記鋭角を備える前記記録ヘッド基板を切り出す工程と
    を含むことを特徴とする、記録ヘッド基板の製造方法。
  17. 複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、を有する、半導体基板。
  18. 複数の記録素子と、第1の辺に沿って配置され、前記複数の記録素子に電気的に接続される複数のパッドと、を備え、前記第1の辺と第2の辺とで鋭角が構成された基板面と、前記複数の記録素子と電気的に接続されていないTEGを含むTEG領域であって、少なくとも一部が、前記第2の辺と、前記複数のパッドのうちの前記鋭角の頂点に最も近いパッドと、に挟まれるように配置された前記TEG領域と、を有する、半導体基板の製造方法であって、
    ウエハ基板内部に変質層のパターンを形成する工程と、
    前記形成されたパターンに沿って割断することで、前記鋭角を備える前記半導体基板を切り出す工程と
    を含むことを特徴とする、半導体基板の製造方法。
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