JP6485757B2 - 液体吐出ヘッド、プリンタ - Google Patents

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本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッド、プリンタに関する。
液体吐出装置の一例であるインクジェットプリンタ等に用いられるインクジェットヘッドは、エネルギー発生手段を用いて発生したエネルギーをインクに付与し、ノズルからインク液滴を吐出する。カラー印刷に対応するインクジェットヘッドは、印刷媒体の搬送方向に延びるカラーノズル列とブラックノズル列を備える。カラーノズル列は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のカラーインクをそれぞれ吐出する複数のカラーノズルからなる。ブラックノズル列は、ブラックインクを吐出する複数のブラックノズルからなる。インクジェットプリンタは、搬送方向と直交する走査方向にインクジェットヘッドを1回移動させながら各ノズル列から各色インクを吐出する動作と、印刷媒体をノズル列の長さ分搬送方向に移動する動作とを繰り返すことによって、印刷媒体への印刷を行う。
主に絵や写真等の印刷に利用されるカラーインクに対し、主に文字等の印刷に多用されるブラックインクを吐出するブラックノズル列は、より高速に印刷できることが求められる。ゆえに、ブラックノズル列はカラーノズル列よりも多数のノズルによって構成され、搬送方向に長く形成されている(例えば特許文献1参照)。この構成によって、インクジェットヘッドは、走査方向への1回の移動において、ブラックインクをカラーインクよりも広範囲に印刷することができるので、例えば、ブラックインクのみによるモノクロ印刷を、カラーインクを用いるカラー印刷よりも高速に行うことができる。
特開2002−154208号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、カラーノズル列が形成されたカラーノズル基板と、ブラックノズル列が形成されたブラックノズル基板とをそれぞれ独立に備える。ノズル基板に駆動回路を組み込む場合、カラーノズル基板とブラックノズル基板は、エネルギー発生手段を駆動してインクを吐出させる駆動回路をそれぞれ独立に備える必要がある。ゆえに、特許文献1は、カラーノズル基板とブラックノズル基板の合計面積の大型化、ひいてはインクジェットヘッドの大型化を招くという問題があった。また、カラーノズル基板の駆動回路とブラックノズル基板の駆動回路は、それぞれフレキシブルプリント基板(FPC)を介してインクジェットヘッドの制御回路に接続する。印刷精度を確保するためには、カラーノズル基板とブラックノズル基板をFPCに取り付ける過程において、カラーノズル基板とブラックノズル基板の位置合わせに高い精度が求められるため、インクジェットヘッドの製造コストがかかるという問題があった。さらに、カラーノズル基板の駆動回路とブラックノズル基板の駆動回路に接続する接続線の配線数が多くなるので、FPCの大型化、ひいてはインクジェットヘッドの大型化を招くという問題もあった。
本発明は、カラーノズル列とブラックノズル列を一つのノズル基板に設けることで駆動回路を共通化でき、駆動回路への配線数を減らして小型化を図ることができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、所定の走査方向に移動しながら、前記走査方向と直交する所定の搬送方向に搬送される被吐出媒体に対して液体を吐出するための液体吐出ヘッドであって、半導体基板を基体として形成され、液体の供給源から供給される第一液体を吐出する複数の第一ノズルに連通する第一液体流路と、前記供給源から供給される第二液体を吐出する複数の第二ノズルに連通する第二液体流路とを内部に備えるノズル基板と、前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して前記第一液体流路に設けられ、前記第一液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して前記第二液体流路に設けられ、前記第二液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、前記半導体基板上に設けられ、前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路とを備え、前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは前記搬送方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記搬送方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記走査方向に並んで配置され、前記第一ノズル列の前記搬送方向における長さは、前記第二ノズル列の前記搬送方向における長さよりも長く、前記駆動回路は、前記半導体基板上で、前記搬送方向および前記走査方向に直交する厚み方向において前記第一ノズル列の形成位置が対応する第一対応位置と、前記厚み方向において前記第二ノズル列の形成位置が対応する第二対応位置とに重ならない位置に設けられたことを特徴とする液体吐出ヘッドが提供される。
本発明の態様においては、ノズル基板に設けた1つの駆動回路が第一発生手段と第二発生手段を駆動するので、第一発生手段用の駆動回路と第二発生手段用の駆動回路とを別々に設ける場合と比べ、ノズル基板において駆動回路が占める面積を減らすことができる。さらに、外部回路と駆動回路との電気的な接続を行う接続線の配線数を減らすこともできる。ゆえに、液体吐出ヘッドの小型化を図ることができる。また、1つのノズル基板に第一ノズル列と第二ノズル列とを形成するので、第一ノズル列と第二ノズル列の位置決めの精度確保が容易であり、液体吐出ヘッドの製造コストを低減することができる。
本態様において、前記駆動回路は、前記半導体基板上で、前記走査方向において前記第一対応位置と前記第二対応位置との間の位置に設けられてもよい。ノズル基板内において駆動回路と第一ノズルおよび第二ノズルのそれぞれとの間の距離を小さくできるので、半導体基板上で駆動回路と第一発生手段および第二発生手段とを電気的に接続する接続線の長さを短くすることができる。この構成により、接続線の配線抵抗を小さくできるので、駆動回路が第一発生手段および第二発生手段に出力する第一液体および第二液体の吐出信号に、例えば信号波形のなまりなどの劣化が生ずることを抑制でき、精度よく吐出することができる。
本態様に係る前記ノズル基板において、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記搬送方向の一端側において、それぞれの端部を揃えた状態で配置されてもよい。この場合に、前記駆動回路は、前記半導体基板上で、前記第一対応位置および前記第二対応位置よりも前記搬送方向の一端側の位置に設けられてもよい。走査方向において第一ノズル列と第二ノズル列との間の距離を小さくできるので、ノズル基板を走査方向に細く形成することができ、液体吐出ヘッドの小型化を図ることができる。また、駆動回路と外部回路とを接続する接続線を取り付けるために半導体基板上に設ける電極パッドを、半導体基板の搬送方向一端側にまとめて設けることができるので、電極パッドと接続線との接続を容易且つ信頼性高く行うことができる。ゆえに、接続線の細幅化を図ることができ、液体吐出ヘッドが組み付けられる液体吐出装置の小型化を図ることができる。また、液体吐出ヘッドの小型化、軽量化によって、液体吐出ヘッドを走査方向に移動させるために必要な駆動力の低減を図ることができ、省電力化、駆動モータの小型化等の効果を奏する。
本態様において、前記駆動回路は、前記半導体基板上で、前記第一対応位置および前記第二対応位置よりも、前記走査方向の一端側もしくは他端側の位置に設けられてもよい。ノズル基板内において駆動回路と第一ノズルまたは第二ノズルの一方との間の距離を小さくできるので、半導体基板上で駆動回路と第一発生手段または第二発生手段の一方とを電気的に接続する接続線の長さを短くすることができる。この構成により、接続線の配線抵抗を小さくできるので、駆動回路が第一発生手段または第二発生手段に出力する第一液体または第二液体の吐出信号に、例えば信号波形のなまりなどの劣化が生ずることを抑制でき、精度よく吐出することができる。
本態様において、前記第一ノズル列は前記第二ノズル列よりも前記走査方向の一端側に配置されてもよい。また、前記第一対応位置は、前記第一ノズル列を構成する前記第一ノズルのうち、前記搬送方向において前記第二ノズル列の端部よりも一端側または他端側に位置する第一ノズルの形成位置が、前記半導体基板上で前記厚み方向に対応する第三対応位置を含んでもよい。この場合に、前記駆動回路は、前記半導体基板上で、前記第三対応位置よりも前記走査方向の他端側の位置に設けられてもよい。搬送方向において第一ノズルと第二ノズルが走査方向に並列に配置された位置では、第一ノズルのみが配置された位置と比べノズル密度が大であり、第一発生手段と第二発生手段の駆動に伴う発熱量が大きい。そこで、半導体基板上で、第一ノズルのみが配置された位置に対応する第三対応位置の近傍に駆動回路を設け、第一ノズルのみが配置された位置における第一発生手段の発熱量を、駆動回路の発熱量によって補償する。これにより、第一発生手段、第二発生手段および駆動回路の発熱によって液体に及ぼす熱的影響の均一化を図ることができるので、いずれの第一ノズルからでも第一液体を精度よく吐出することができる。
本態様において、前記ノズル基板の前記厚み方向と直交する平面における外形形状は、前記第一対応位置、前記第二対応位置および前記駆動回路の形成位置が占める領域を囲う外形線に沿う形状であってもよい。ノズル基板の形状を第一対応位置、第二対応位置および駆動回路を取り囲む外形線の形状に合わせた形状にすることで、ノズル基板の大きさを小さく形成することができ、液体吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
インクジェットプリンタ1の概略的な構成を示す図である。 インクジェットヘッド10のインク吐出面71を示す図である。 図2のA−A線において矢視方向からみたインクジェットヘッド10の断面図である。 インクジェットヘッド10を構成する個々のダイ76のウェハー75における配置例を示す図である。 インクジェットヘッド10の製造においてダイシングの工程を説明図である。 変形例であるノズル基板106の形態を示す図である。 変形例であるノズル基板206の形態を示す図である。 変形例であるノズル基板306の形態を示す図である。 変形例であるノズル基板406の形態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明に係る液体吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッド10を搭載するインクジェットプリンタ1の概略的な構成について説明する。図1に示す、インクジェットプリンタ1は、キャリッジ4に設けたインクジェットヘッド10から記録紙Pへ向けてインク液滴を吐出し、記録紙P上に文字、画像等を形成する公知のプリンタである。インクジェットプリンタ1は、搬送ローラ2、プラテンローラ3、キャリッジ4、インクジェットヘッド10等を備える。搬送ローラ2は、プラテンローラ3との間に記録紙Pを挟み、回転駆動して記録紙Pを送り出し、インクジェットプリンタ1の筐体内を搬送方向(例えば水平方向における一方向)に搬送する。
キャリッジ4は、筐体内において、記録紙Pの搬送面に対して例えば上方から向き合う位置に配置され、搬送方向と直交する走査方向に往復移動する。キャリッジ4は、記録紙Pの紙面と向き合う面(例えば下面)に、複数のノズル孔61C,61M,61Y,61K(図2参照)からインクを吐出するインクジェットヘッド10を備える。詳細は後述するが、インクジェットヘッド10は、半導体基板11(図3参照)を基体に、インクを吐出するノズル、ノズルからインクを吐出するエネルギーを発生する素子、素子を駆動する駆動回路等を形成した半導体チップ型のノズル基板6を組み込んだヘッドユニットである。インクジェットヘッド10は、ノズル基板6のノズル孔61C,61M,61Y,61Kが開口するインク吐出面71(図3参照)とは反対側で、インクが供給されるインク供給面18(図3参照)側を上方へ向けたノズル基板6を組み込み、キャリッジ4の下部に取り付けられる。インクジェットプリンタ1は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)各色のインクを収容したカートリッジ(図示略)を装着し、インクジェットヘッド10にインクを供給する。
インクジェットプリンタ1は、搬送ローラ2とプラテンローラ3を回転駆動して記録紙Pを搬送方向に搬送させつつ、キャリッジ4を駆動して走査方向に往復移動させる。キャリッジ4は、記録紙Pの紙面に対して相対的に平行な方向に移動する。キャリッジ4は、カートリッジから供給されるインクをインクジェットヘッド10から吐出し、記録紙Pの紙面に文字、画像等を形成する。搬送ローラ2とプラテンローラ3は、文字、画像等が形成された記録紙Pを筐体外に排出する。
次に、インクジェットヘッド10が備えるノズル基板6の構造の詳細について説明する。ノズル基板6は複数の部材を層状に重ねて作製される。以下の説明では、便宜上、ノズル基板6を構成する層の厚み方向(図3における紙面上下方向)を上下方向とし、インク吐出面71側を上側、インク供給面18側を下側とする。
図2、図3に示す、ノズル基板6は、前述したように半導体チップ型の基板であり、ブラックノズル部65とカラーノズル部66とを一体に備える。ブラックノズル部65は、半導体基板11を基体に、Bkインクを吐出する複数のノズル孔61Kに連通するインク流路56Kを内部に形成した部位である。ノズル孔61Kは、一方向(孔を列として配する方向であり、以下、「配列方向」という。)に沿って二列に整列した状態で配列され、ノズル列62Kを構成する。なお、配列方向と直交し、二列のノズル孔61Kが並ぶ方向(列が並ぶ方向)を、以下、「並列方向」という。ノズル基板6を組み込んだインクジェットヘッド10をキャリッジ4(図1参照)に取り付ける場合に、配列方向はインクジェットプリンタ1の搬送方向に揃えられ、並列方向は走査方向に揃えられる。インク流路56Kの末端は、後述する半導体基板11上に設けた側壁31、ノズル層60等によって、個々のノズル孔61Kに対して個別に区画分けされており、インク室55Kとして構成されている。個々のノズル孔61Kは、それぞれ個々のインク室55Kに連通する。インク室55K内には、インクを吐出するためのエネルギーをインクに与えるエネルギー発生素子として機能する発熱部20Kが、それぞれ設けられる。発熱部20Kは、発熱抵抗体層21上に所定の通電パターンを形成した電極層22,26を設けることによって、発熱抵抗体層21に電流が流れ、発熱できるようにした部位である。
カラーノズル部66は、ブラックノズル部65と共通の半導体基板11を基体に、CMY各色のインクをそれぞれ吐出する複数のノズル孔61C,61M,61Yに各々連通するインク流路56C,56M,56Yを内部に形成した部位である。ノズル孔61C,61M,61Yも同様に、配列方向に沿って二列ずつ整列して設けられ、それぞれノズル列62C,62M,62Yを構成する。カラーノズル部66において、ノズル列62C,62M,62Yは、並列方向に並べた状態に配列され、且つ、ブラックノズル部65のノズル列62Kとも並列方向に並べた状態に配列される。各インク流路56C,56M,56Yの末端は、上記同様、それぞれ側壁31、ノズル層60等によって、個々のノズル孔61C,61M,61Yに対して個別に区画分けされており、それぞれインク室55C,55M,55Yとして構成されている。個々のノズル孔61C,61M,61Yは、それぞれ個々のインク室55C,55M,55Yに連通する。各インク室55C,55M,55Y内にも、それぞれ、発熱部20C,20M,20Yが設けられる。
ノズル基板6は、インク供給面18にインク開口15C,15M,15Y,15Kをそれぞれ開口する。インク開口15C,15M,15Y,15Kは、ノズル基板6内で、それぞれインク流路56C,56M,56Y,56Kに接続する。カートリッジ(図示略)は、インク開口15C,15M,15Y,15Kを介し、各インク流路56C,56M,56Y,56K末端のインク室55C,55M,55Y,55Kに、CMYBk各色のインクを供給する。インク室55C,55M,55Y,55Kに供給されたインクは、発熱部20C,20M,20Y,20Kが加熱すると気泡を発生する。インク室55C,55M,55Y,55K内のインクは発生した気泡に押し出され、各ノズル孔61C,61M,61Y,61Kから吐出される。
前述したように、ノズル基板6は層構造を有する。図3に示すように、ノズル基板6は、インク供給面18側からインク吐出面71側へ向けて、主に、半導体基板11、発熱抵抗体層21、電極層22,26、保護層23、側壁31、ノズル層60、撥水層70を層状に重ねて構成する。半導体基板11および保護層23には、インク開口15C,15M,15Y,15Kが設けられる。インク室55C,55M,55Yは、半導体基板11、発熱抵抗体層21、電極層22,26、保護層23、側壁31およびノズル層60によって区画形成される。CMYBk各色のインクは、インク供給面18側からそれぞれインク開口15C,15M,15Y,15Kを通り、インク室55C,55M,55Y内に供給される。以下、ノズル基板6の各層の構造について説明する。
ノズル基板6は、半導体基板11を備える。半導体基板11は、シリコン製で板状の基体12の両面に、酸化シリコン膜からなり、絶縁および蓄熱の機能を有する絶縁層13,14をそれぞれ形成した基板である。基体12の上面側には、半導体プロセス技術によってトランジスタ、ダイオード、キャパシタ等が作製され、後述する駆動回路40が形成される。駆動回路40の形成部位における絶縁層13には、厚み方向に貫通する複数のビア16が形成される。半導体基板11の絶縁層13側の表面上(図3における上側の表面)には、例えば窒化タンタル(TaN)またはタンタルアルミニウム(TaAl)等を含む発熱抵抗体層21が形成される。発熱抵抗体層21は、絶縁層13上において、インク開口15C,15M,15Y,15Kの形成部位および駆動回路40の形成部位にかからないように設けられる。半導体基板11の絶縁層14側の表面(図3における下側の表面)は、ノズル基板6のインク供給面18である。なお、各層の「表面に形成される」という文言は、各層の表面に直接接触して形成されることは勿論、各層の表面との間に何らかの構成を挟んで形成されることも含む意味である。
発熱抵抗体層21上には、例えばチタン(Ti)、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金等を含む電極層22が形成される。電極層22は発熱抵抗体層21に接して形成され、発熱抵抗体層21よりも通電抵抗が低い。電極層22は所定の部位において発熱部20C,20M,20Y,20Kに相当する部位が除かれた配線パターンを形成する。電極層22がなす配線パターンと絶縁層13に設けた複数のビア16を介して駆動回路40に接続する配線パターンを構成する電極層26が、電極層22に重ねて形成される。駆動回路40から電極層22に流される電流は、電極層22,26がなす配線パターンにおける通電経路が途切れた部位で発熱抵抗体層21を流れ、その部位の発熱抵抗体層21を発熱させる。すなわち、電極層22,26がなす配線パターンによって発熱抵抗体層21に電流が流れるようにした部位が、発熱部20C,20M,20Y,20Kである。発熱部20C,20M,20Y,20Kは、インクを吐出するためのエネルギーをインクに与えるエネルギー発生素子として機能する。発熱部20C,20M,20Y,20Kは、複数のノズル孔61C,61M,61Y,61Kの形成位置にそれぞれ対応する位置に設けられ、発熱部20C,20M,20Y,20Kと同様に二列ずつ整列する(図2参照)。
電極層22,26および発熱抵抗体層21上には、例えば窒化シリコン等を含む絶縁性の保護層23が形成される。保護層23は、電極層22,26および発熱抵抗体層21を物理的および化学的な衝撃から保護する。保護層23は、半導体基板11の絶縁層13上で発熱抵抗体層21が形成されていない部位の一部にも形成されている。また、保護層23は、半導体基板11に形成した駆動回路40(後述)の形成部位も覆う。半導体基板11および保護層23は、層の厚み方向(上下方向)に貫通するインク開口15C,15M,15Y,15Kを開口する。インク開口15C,15M,15Y,15Kの下側(絶縁層14側)の開口は、それじれ、上側(保護層23側)の開口よりも開口面積が大きく形成されている。インク開口15C,15M,15Y,15Kは、平面視、それぞれ二列に並ぶ複数のノズル孔61C,61M,61Y,61Kの各列の間の位置で細長く延びる矩形形状に開口する(図2参照)。また、保護層23上で、発熱部20C,20M,20Y,20Kが設けられた部位には、例えばタンタル(Ta)製の耐キャビテーション膜25が形成されている。耐キャビテーション膜25は、インク吐出時にインク室55C,55M,55Y,55K内で気泡が発生して消滅することによって消泡位置にて生ずる衝撃等から発熱部20C,20M,20Y,20Kを保護する。
保護層23上には、密着層38を介し、例えばエポキシ樹脂で形成した側壁31が設けられている。密着層38は、保護層23と側壁31との密着性を高める。側壁31は、保護層23の上側表面から、上方(インク吐出面71側)へ向けて立設する。図2に示すように、側壁31は、インク開口15C,15M,15Y,15Kを介して供給されるCMYBk各色のインクがそれぞれ流れるインク流路56C,56M,56Y,56Kを形成する。前述したように、各インク流路56C,56M,56Y,56Kの末端は、個々の発熱部20C,20M,20Y,20Kの形成位置をそれぞれ取り囲んで区画割りされ、インク室55C,55M,55Y,55Kとして構成されている。
図3に示すように、側壁31上には、例えばエポキシ樹脂またはポリイミド樹脂からなるノズル層60が形成されている。ノズル層60は、側壁31および側壁31が取り囲んで構成するインク流路56C,56M,56Y,56Kを上方から覆う。ノズル層60は、個々のインク室55C,55M,55Y,55Kに対応し、層の厚み方向に貫通する複数のノズル孔61C,61M,61Y,61Kを開口する。ノズル孔61C,61M,61Y,61Kは円形に開口する。ノズル孔61C,61M,61Y,61Kの下側(インク室55C,55M,55Y,55K側)の開口は、上側(インク吐出面71側)の開口よりも、開口面積が大きく形成されている。ノズル層60の上側表面には、フッ素含有化合物の単分子膜からなる撥水層70が形成されている。撥水層70の上側表面が、ノズル基板6のインク吐出面71である。
図2に示すように、本実施形態のノズル基板6は、ノズル間隔一定であって,ブラックノズル部65に形成されたノズル孔61Kの数が、カラーノズル部66に形成されたノズル孔61C,61M,61Yそれぞれの数よりも多い。ゆえに、ノズル列62Kは、ノズル列62C,62M,62Yのそれぞれよりも、配列方向において長い。ノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとは、それぞれ配列方向の一端側を揃えた状態で、ブラックノズル部65とカラーノズル部66とに設けられる。よって、ノズル列62Kは、配列方向において、ノズル列62C,62M,62Yよりも他端側に突出する。
ブラックノズル部65に形成されたノズル孔61Kが構成するノズル列62Kの形成位置が、半導体基板11(図3参照)において対応する位置を、第一対応位置67とする。また、カラーノズル部66に形成されたノズル孔61C,61M,61Yがそれぞれ形成するノズル列62C,62M,62Yの形成位置が、半導体基板11(図3参照)において対応する位置を、第二対応位置68とする。図2、図3に示すように、半導体基板11上で、並列方向において第一対応位置67と第二対応位置68との間の位置で、厚み方向において第一対応位置67および第二対応位置68に重ならない位置には、駆動回路40が形成されている。
駆動回路40は、半導体プロセス技術によって半導体基板11上に形成した論理回路、増幅回路等を含む公知の構成の回路部である。論理回路は、各ノズル孔61C,61M,61Y,61Kのうち、いずれのノズル孔からCMYBk各色のインクをそれぞれ吐出させるかを指定するアドレス回路である。増幅回路は、論理回路において指定された各ノズル孔61C,61M,61Y,61Kに対応する発熱部20C,20M,20Y,20Kを発熱させるため、論理回路が出力する信号(ノズル指定信号)を増幅する、例えばトランジスタ、FETなどからなる回路である。駆動回路40は、電極層22,26が配線パターンによって形成する接続線(図示略)を介して個々の発熱部20C,20M,20Y,20Kと電気的に接続する。駆動回路40を構成する回路の詳細な図示は省略する。半導体基板11の駆動回路40の形成部位は、保護層23に覆われて保護されている。
上記のように、半導体基板11上で駆動回路40を、並列方向において第一対応位置67と第二対応位置68との間の位置に配置したことで、駆動回路40と各発熱部20C,20M,20Y,20Kとを接続する電極層22,26がなす配線パターンの配線長を短くできる。これにより、電極層22,26における通電抵抗を減らすことができ、例えば、論理回路が出力するノズル指定信号の波形のなまりや遅延、増幅回路が発熱部20C,20M,20Y,20Kに印加する電圧レベルの低下等、吐出に係る信号の劣化を抑制することができる。
図2に示すように、ノズル基板6は、半導体基板11の絶縁層13側表面で、駆動回路40の形成位置41の近傍(本実施形態では配列方向における駆動回路40の両端側方)に、複数のコンタクトパッド24を備える。各コンタクトパッド24はそれぞれ絶縁層13に形成したビア(図示略)を介し、基体12に形成した駆動回路40の回路と電気的に接続する。ノズル基板6を組み込んだインクジェットヘッド10をキャリッジ4(図1参照)に取り付ける場合に、駆動回路40は、フレキシブルプリント基板(FPC)45を介して外部回路と電気的に接続される。FPC45には複数の接続線46が設けられ、それぞれの接続線46の端部には接続パッド47が形成されている。インクジェットヘッド10内で、駆動回路40とFPC45との接続は、コンタクトパッド24と接続パッド47との間をボンディングワイヤ48で接続するワイヤボンディング技術によってなされる。コンタクトパッド24と接続パッド47との間がボンディングワイヤ48で結線された後、接続部位は、全体が、非導電性の樹脂49で被覆されて保護される。なお、駆動回路40とFPC45との接続は、例えば、異方性導電膜(ACF)を用い、ノズル基板6のコンタクトパッド24とFPC45の接続パッド47との間にACFを挟んで両者間を押圧することによって導通させてもよい。
このような構成のノズル基板6は、平面視、第一対応位置67と、第二対応位置68と、駆動回路40の形成位置41とが占める領域を囲う外形線に沿う形状を有する。本実施形態では、ノズル基板6は、第二対応位置68および駆動回路40が占める太幅で短い矩形領域の並列方向側方に、第一対応位置67が占める細幅で長い矩形領域を、配列方向の一端を揃えて接続した凹多角形状に形成される。図4に示すように、ノズル基板6は、半導体基板11のウェハー75上に、ブラックノズル部65、カラーノズル部66および駆動回路40の組からなるダイ76を複数形成し、各ダイ76を凹多角形状に切断することによって得られる。ブラックノズル部65およびカラーノズル部66を、ただ一体にするだけでなく、ダイ76の形状を凹多角形状とし、ブロック状に組み合わせて隙間無く配置することで、1つのウェハー75から得られるダイ76の数を増やすことができる。
ところで、半導体ウェハーをダイシングソーで切断する場合、ダイは矩形に形成される。このため、長さの異なるノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを一体にしても、ダイが矩形に形成されるとノズル孔非形成の領域が生ずる。すると、1つのウェハーから得られるダイの数が、ノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを別体にした場合よりも減る場合があるため、一体化した場合の効果を得られにくい。そこで、本実施形態では凹多角形状のダイ76を得るため、図4、図5に示すように、切断線77に沿ってレーザ光を照射して割断するレーザダイシングによってウェハー75を切断する。
レーザダイシングにおいて好ましい技術は、例えば、浜松ホトニクス株式会社のステルスダイシング(登録商標)技術である。ダイシング工程(図5参照)において、ステルスダイシングによるウェハー75の切断は、以下のように行う。なお、図5のダイシング工程において二点鎖線B内に示す部分図は、図4の二点鎖線Bで囲う部分を拡大し、斜視した図である。半導体のウェハー75に対して透過性を持つ波長のレーザ光を、対物レンズ光学系によって、ウェハー75の内部(厚み方向の略中央部)に焦点を結ぶように集光する。レーザビームは、焦点付近で時間的・空間的に圧縮されて局所的に非常に高いピークパワー密度状態を形成する。すると、ウェハー75の内部においてレーザビームの焦点付近のみで非線形吸収効果が発生するので、前記焦点付近のみで高エネルギーがウェハー75に付与される。従って、切断線77に沿ってレーザビームとウェハー75との相対位置を変化させることで、ウェハー75の表面や裏面の損傷なしに、ウェハー75の内部に対して局所的・選択的なレーザ加工を施し、クラック78を形成することができる(浜松ホトニクス株式会社の技術資料「ステルスダイシング技術とその応用」2005年3月発行を参照)。
レーザ加工により内部にクラック78を形成したウェハー75を個々のダイ76に分割するには、ウェハー75にテープエキスパンド等の外部応力を加え、ウェハー75の表面に亀裂を成長させて分断する公知の手法を用いる。まず、図5に示すように、テープ貼付工程において、公知のテープ貼付装置80(例えば、日本電気株式会社製の真空テープ貼付装置)を用い、レーザ加工を施したウェハー75にダイシングテープ85を貼付ける作業が行われる。ダイシングテープ85は、例えばUVテープであり、UV光を照射すると粘着性が低下し、貼り付けたウェハー75を容易に剥離することができる。この特性により、後述するエキスパンド工程後においてダイシングテープ85からダイ76を剥離する場合に、ノズル基板6は、撥水層70、ノズル層60等の破損を防止することができる。なお、ダイシングテープ85としては、例えば、デンカアドテックス株式会社製のUDV−80J、UDV−100J、UHP−0805MC、UHP−1005M3、UHP−1005AT、UHP−110AT、UHP−110BZ、UHP−110M3等を用いることができる。
テープ貼付装置80は、装置内をゴムシート82によって、第一室83と第二室86との2室に区切られる。ウェハー75は、第二室86内で、ゴムシート82上に組み付けられた治具81上に載置される。また、第二室86内で、ウェハー75上に、ダイシングテープ85を貼り付けたフレーム84が配置される。第二室86内を減圧し、第一室83内を大気開放することで、ゴムシート82は差圧によって第一室83側から押圧されて膨らむ。ゴムシート82は、第二室86内で治具81を持ち上げ、ウェハー75と、ウェハー75上に位置するダイシングテープ85とを密着させる。第二室86内を大気開放すると、差圧によって、ウェハー75とダイシングテープ85とはさらに密着する。ダイシングテープ85に貼り付いたウェハー75をテープ貼付装置80から取り出す。
次に、エキスパンド工程において、公知のウェハー拡張装置90を用い、ダイシングテープ85に貼り付けたウェハー75を個々のダイ76に分割する作業を行う。ダイシングテープ85の上面側にウェハー75を配置させた状態とし、ウェハー拡張装置90の把持部91にダイシングテープ85の縁部を把持させる。ウェハー拡張装置90は、ウェハー75の下方に、上方へ移動する押圧部92を備える。ウェハー拡張装置90は、把持部91を、水平且つウェハー75から遠ざかる方向(図中矢印Dで示す方向)に移動させ、さらに押圧部92を上方(図中矢印Eで示す方向)へ移動させて、ダイシングテープ85を介してウェハー75を突き上げる。ウェハー75にはダイシングテープ85を介してウェハー拡張装置90から均一な引っ張り応力が加えられる。ウェハー75は、ステルスダイシングによって内部に形成されたクラック78をきっかけに劈開し、個々のダイ76に分割される。ウェハー拡張装置90からダイシングテープ85を取り外し、UV光を照射してダイシングテープ85からダイ76を剥がして回収する。以上の工程により、ウェハー75から、平面視、凹多角形状のノズル基板6を得ることができる。
このように、長さの異なるノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを一体にしたノズル基板6を、平面視、凹多角形状に形成することで、矩形の場合に生じたノズル孔非形成の領域を削除することができる。これにより、1つのウェハー75から得られるダイ76の数を増やすことができ、ノズル基板6の小型化を図ることができる。また、ノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを一体にすることによって、発熱部20Kの駆動と、発熱部20C,20M,20Yの駆動とを、1つの駆動回路40によって行うことができる。これにより、別体にした場合に2つ必要となる駆動回路40の形成位置41を1つに減らすことができるので、1つのウェハー75から得られるダイ76の数を増やすことができる。さらに、ノズル基板6と外部回路とを接続するFPC45の接続線46の本数を、1つの駆動回路40との接続に必要な本数に減らすことができる。ゆえに、FPC45の細幅化を図ることができ、キャリッジ4の小型化、ひいてはインクジェットプリンタ1の小型化を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るインクジェットヘッド10は、ノズル基板6に設けた1つの駆動回路40が発熱部20Kと発熱部20C,20M,20Yを駆動するので、発熱部20K用の駆動回路と発熱部20C,20M,20Y用の駆動回路とを別々に設ける場合と比べ、ノズル基板6において駆動回路40が占める面積を減らすことができる。さらに、外部回路と駆動回路40との電気的な接続を行うFPC45の接続線46の配線数を減らすこともできる。ゆえに、ノズル基板6を組み込むインクジェットヘッド10の小型化を図ることができる。また、1つのノズル基板6にノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを形成するので、FPC45に対するノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yの位置決めの精度確保が容易である。ゆえに、ノズル基板6をインクジェットヘッド10に組み込む際に、インクジェットヘッド10に対するノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yの位置決め精度を容易に確保でき、インクジェットヘッド10の製造コストを低減することができる。
ノズル基板6内において駆動回路40とノズル孔61Kおよびノズル孔61C,61M,61Yのそれぞれとの間の並列方向の距離を小さくできるので、半導体基板11上で駆動回路40と発熱部20Kおよび発熱部20C,20M,20Yとを電気的に接続する電極層22,26がなす配線パターンの配線長を短くすることができる。この構成により、電極層22,26における通電抵抗を小さくできるので、駆動回路40が発熱部20Kおよび発熱部20C,20M,20Yに出力するBkインクおよびCMYインクの吐出信号に、例えば信号波形のなまりなどの劣化が生ずることを抑制でき、精度よく吐出することができる。
また、ノズル基板6の形状を第一対応位置67、第二対応位置68および駆動回路40を取り囲む外形線の形状に合わせた形状にすることで、ノズル基板6の大きさを小さく形成することができるので、インクジェットヘッド10の小型化を図ることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。ノズル基板6において、電極層22,26は1層設けたが、絶縁層を間に挟んで2層以上設け、駆動回路40と各発熱部20C,20M,20Y,20Kとの接続において配線パターンが半導体基板11上で平面方向に占める領域を小さくしてもよい。このようにすることで、半導体基板11(ノズル基板6)の平面方向の大きさを小さくできるので、インクジェットヘッド10の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、半導体基板11上における駆動回路40の形成位置41は、厚み方向において第一対応位置67および第二対応位置68に重ならない位置としたが、少なくとも第一対応位置67および第二対応位置68の一方と重なる位置に、駆動回路40を形成してもよい。例えば、半導体基板11上に駆動回路40を形成し、その上層に、発熱抵抗体層21および電極層22,26を形成し、厚み方向に貫通ビアを設ける。駆動回路40と電極層22,26がなす配線パターンとは、貫通ビアを介して電気的に接続すればよい。ノズル基板6をこのように構成する場合、駆動回路40の形成位置41は、例えば、半導体基板11上で、ノズル列62C,62M,62Y,62Kの直下の位置であってもよく、インク開口15C,15M,15Y,15Kの形成位置と厚み方向に重ならなければよい。半導体基板11上において、駆動回路40の形成位置41を、少なくとも第一対応位置67および第二対応位置68の一方に重ねることで、半導体基板11(ノズル基板6)の平面方向の大きさをさらに小さくできるので、インクジェットヘッド10の小型化を図ることができる。
また、ノズル基板6において、半導体基板11上で、駆動回路40の配置位置は、任意に設定することができる。例えば、図6に示す、ノズル基板106は、半導体基板(図示略)上において、ノズル列62Kの形成位置が対応する第一対応位置167と、ノズル列62C,62M,62Yの形成位置が対応する第二対応位置168とを、並列方向に隣り合わせて配置したものである。ノズル列62Kと、ノズル列62C,62M,62Yとは、配列方向の一端側を揃えて配置する。そして、駆動回路40は、形成位置141を第一対応位置167および第二対応位置168よりも配列方向の一端側とし、並列方向に延びた状態に形成する。本変形例においても、ノズル基板106は、平面視、第一対応位置167と、第二対応位置168と、形成位置141とが占める領域を囲う外形線に沿う凹多角形状に形成する。その結果、本変形例におけるノズル基板106の形状は、ノズル基板6の形状よりも、並列方向に短く、配列方向に長い凹多角形状となる。
このように、ノズル基板106は、駆動回路40が、各ノズル列62C,62M,62Y,62Kの端部に隣り合う位置に配置されるので、駆動回路40と各発熱部20C,20M,20Y,20Kとを接続する電極層22,26がなす配線パターンの配線長を短くできる。また、駆動回路40に接続するFPC145は、ノズル基板106の配列方向一端部において駆動回路40のコンタクトパッド(図示略)と接続できるので、細幅化を図ることができ、キャリッジ4の小型化、ひいてはインクジェットプリンタ1の小型化を図ることができる。また、ノズル基板106の並列方向は、キャリッジ4の走査方向に揃えられる。このため、ノズル列62C,62M,62Y,62Kを並列方向に近づけることで、印刷時におけるキャリッジ4の走査方向への移動距離を小さくできるので、印刷の高速化を図ることができる。なお、本変形例において、駆動回路40を、配列方向でノズル列62C,62M,62Y,62Kの他端部側に配置してもよい。
以上のように本変形例では、走査方向に揃えられる並列方向においてノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとの間の距離を小さくできるので、ノズル基板106を並列方向に細く形成することができ、ノズル基板106を組み込むインクジェットヘッド10の小型化を図ることができる。また、駆動回路40と外部回路とを接続するFPC145の接続線(図示略)を取り付けるために半導体基板11上に設けるコンタクトパッドを、半導体基板11の搬送方向に揃えられる配列方向の一端側にまとめて設けることができるので、コンタクトパッドとFPCの接続線との接続を容易且つ信頼性高く行うことができる。ゆえに、FPC145の細幅化を図ることができ、ノズル基板106を組み込むインクジェットヘッド10の小型化、ひいてはインクジェットプリンタ1の小型化を図ることができる。また、インクジェットヘッド10の小型化、軽量化によって、インクジェットヘッド10を走査方向に移動させるために必要な駆動力の低減を図ることができ、省電力化、駆動モータの小型化等の効果を奏する。
また、図7に示す、ノズル基板206のように、半導体基板(図示略)上において、第一対応位置267と第二対応位置268とを並列方向に隣り合わせて配置し、ノズル列62Kと、ノズル列62C,62M,62Yとを、配列方向の一端側を揃えて配置する。この場合に、駆動回路40は、第一対応位置267および第二対応位置268よりも並列方向の一端側で、配列方向に延びた状態に配置してもよい。本変形例においても、ノズル基板206は、平面視、第一対応位置267と、第二対応位置268と、駆動回路40の形成位置241とが占める領域を囲う外形線に沿う凹多角形状に形成する。ノズル基板206の形状は、ノズル基板6と略同様の凹多角形状となる。
このように、ノズル基板206の駆動回路40は、ノズル孔61C,61M,61Yのうち、もっとも外側に位置するノズル列62Mに隣り合う位置に配置される。よって、駆動回路40に接続するFPC245を、ノズル基板206の並列方向一端部側から駆動回路40のコンタクトパッド(図示略)に接続させることができる。ノズル基板206をこのように構成することで、ノズル基板206に接続するFPC245を、並列方向に延ばすことができる。さらに、ノズル基板206と同様の仕様で、ノズル列62Kとノズル列62C,62M,62Yとを配列方向の他端側で揃えて配置したノズル基板215を用意してもよい。この場合に、ノズル基板206とノズル基板215とを配列方向にアレイ状に並べてキャリッジ4に組み付ければ、キャリッジ4は、走査方向への1回の移動で搬送方向において2倍の長さ範囲の印刷が可能となり、印刷の高速化を図ることができる。ノズル基板206に接続するFPC245と、ノズル基板215に接続するFPC247とが共に並列方向に延びて交差しないので、キャリッジ4への取り付けは容易であり好ましい。
以上のように本変形例では、ノズル基板206内において駆動回路40とノズル孔61Kまたはノズル孔61C,61M,61Yの一方との間の距離を小さくできるので、半導体基板11上で駆動回路40と発熱部20Kまたは発熱部20C,20M,20Yの一方とを電気的に接続する電極層22,26がなす配線パターンの配線長を短くすることができる。この構成により、電極層22,26における配線抵抗を小さくできるので、駆動回路40が発熱部20Kまたは発熱部20C,20M,20Yに出力するBkインクまたはCMYインクの吐出信号に、例えば信号波形のなまりなどの劣化が生ずることを抑制でき、精度よく吐出することができる。
なお、上記図7の変形例において、並列方向において第一対応位置267の一端側で、配列方向において第二対応位置268とは重ならない位置に、例えば、駆動回路40とFPC248とを接続する複数のコンタクトパッド243を設けてもよい。このようにすることで、外部回路と駆動回路40とを2本のFPC245,248で接続し、接続線の本数を増やすことができるので、外部回路と駆動回路40との間で単位時間あたりに送受信できるデータ量を増やすことができ、印刷の高速化を図ることができる。または、コンタクトパッド243の代わりに、本変形例における駆動回路40の構成を2カ所に分散して配置し、駆動回路40の並列方向の大きさを小さくすることで、ノズル基板206の小型化を図ってもよい。
あるいは、上記図7の変形例において、駆動回路40を、第一対応位置267および第二対応位置268よりも並列方向の他端側に、配列方向に延びた状態で配置してもよい。この場合、ノズル基板206は、本変形例と比べ、配列方向における駆動回路40の長さが長くなるので、並列方向の長さを短くしても十分に駆動回路40の構成部品を配置する領域を確保することができる。ゆえに、駆動回路40の並列方向の大きさを小さくすることができ、ノズル基板206の小型化を図ることができる。
また、図8に示す、ノズル基板306のように、半導体基板(図示略)上において、第一対応位置367と第二対応位置368とを並列方向に隣り合わせて配置し、ノズル列62Kと、ノズル列62C,62M,62Yとを、配列方向の一端側を揃えて配置する。第一対応位置367のうち、配列方向において第二対応位置368とは重ならない位置を、第三対応位置369とする。この場合に、駆動回路40は、第三対応位置369よりも並列方向の一端側で、配列方向に延びた状態に配置してもよい。本変形例においても、ノズル基板306は、平面視、第一対応位置367と、第二対応位置368と、駆動回路40の形成位置341とが占める領域を囲う外形線に沿う凹多角形状に形成する。その結果、本変形例におけるノズル基板306の形状は、ノズル基板6と略同様の凹多角形状となる。
ノズル基板306において、発熱部20C,20M,20Y,20Kは、第三対応位置369を除く第一対応位置367と第二対応位置368とに密集して設けられ、第三対応位置369には発熱部20Kのみが設けられている。このため、半導体基板上では、発熱部20C,20M,20Y,20Kの配置密度の偏りに伴う温度勾配が生ずる。すると、第三対応位置369に設けられたノズル孔61Kと、第三対応位置369を除く第一対応位置367に設けられたノズル孔61Kとの間で、ノズル孔61Kから吐出されるBkインクに温度差を生じ、表面張力や粘性係数といったインクの物性値が不均等に変化することによって、吐出特性(吐出速度、インク滴の体積等)がばらつく可能性がある。そこで、駆動回路40を、配列方向において、Bkインク用のノズル孔61Kのみが形成された第三対応位置369に隣り合う位置に配置する。この構成により、ノズル基板306は、駆動回路40の駆動に伴う発熱量と、第三対応位置369に設けられた発熱部20Kの発熱量との合計量を、第三対応位置369を除く第一対応位置367と第二対応位置368とに設けられた発熱部20C,20M,20Y,20Kの発熱量の合計量に近づけることができる。よって、ノズル基板306は、半導体基板上における発熱部20C,20M,20Y,20Kの配置密度の偏りに伴う温度勾配を緩和でき、吐出特性のばらつきを抑制することができる。
以上のように本変形例では、搬送方向に揃えられる配列方向においてノズル孔61Kとノズル孔61C,61M,61Yが走査方向に揃えられる並列方向に並んで配置された位置では、ノズル孔61Kのみが配置された位置と比べノズル密度が大であり、発熱部20Kと発熱部20C,20M,20Yの駆動に伴う発熱量が大きい。そこで、半導体基板11上で、ノズル孔61Kのみが配置された位置に対応する第三対応位置369の近傍に駆動回路40を設け、ノズル孔61Kのみが配置された位置における発熱部20Kの発熱量を、駆動回路40の発熱量によって補償する。これにより、発熱部20K、発熱部20C,20M,20Yおよび駆動回路40の発熱によってインクに及ぼす熱的影響の均一化を図ることができるので、いずれのノズル孔61KからでもBkインクを精度よく吐出することができる。
なお、上記図8の変形例において、ノズル基板306と同様の仕様で、ノズル列62Kとノズル列62LC,62LM,62GRとを並列方向においてノズル基板306とは反転した状態に配置させたノズル基板315を用意してもよい。ノズル基板315において、ノズル列62Kとノズル列62LC,62LM,62GRとは、配列方向の一端側で揃えて配置する。ノズル列62LC,62LM,62GRをそれぞれ形成する複数のノズル孔61LC,61LM,61GRは、それぞれ、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、グレー(GR)の各色のインクを吐出するために設けられる。
ノズル基板306,315を並列方向に並べ、1本のFPC345でそれぞれの駆動回路40のコンタクトパッド(図示略)と接続し、キャリッジ4に組み付ける。キャリッジ4は、走査方向への1回の移動で2つのノズル列62KからBkインクを吐出することができる。ゆえにインクジェットプリンタ1は、駆動回路40が記録紙P上の着滴位置に交互にBkインク滴を着滴させる制御を行うことで、Bkインクによる印刷時に、キャリッジ4を倍の速度で走査させることができ、印刷の高速化を図ることができる。また、ノズル基板315がノズル孔61LC,61LM,61GRを備えたことで、インクジェットプリンタ1は、6色のカラーインクによる色再現性の高い高画質印刷を行うことができる。
あるいは、上記図8の変形例において、ノズル基板315が吐出する各色インクの構成をノズル基板306と同じとしてもよい。この場合に、キャリッジ4が走査方向の一方側に移動する場合にはノズル基板306から各色インクを吐出し、走査方向他方側に移動する場合にはノズル基板315から各色インクを吐出してもよい。
また、本実施形態では、ノズル列62Kと、ノズル列62C,62M,62Yとを、配列方向の一端側を揃えて配置した。これに限らず、ノズル列62Kと、ノズル列62C,62M,62Yとの互いの配置位置関係は任意である。例えば、図9に示すように、ノズル列62Kの配列方向中間部に、ノズル列62C,62M,62Yを配置したノズル基板406を作製してもよい。この場合において、ノズル基板406の作製過程では、半導体基板のウェハー475上に形成するダイ476の形状を、ブラックノズル部65の略中央からカラーノズル部66が突出する凹多角形状とする。ウェハー475上には、ダイ476をブロック状に組み合わせて隙間無く配置する。このような形状のノズル基板406であっても、1つのウェハー475から得られるダイ476の数を増やすことができる。
ノズル基板6を備えるインクジェットヘッド10は、発熱部20C,20M,20Y,20Kによる加熱によってCMYBk各色インクを加熱し、発生した気泡によって各ノズル孔61C,61M,61Y,61Kから吐出するサーマル方式の液体吐出ヘッドであるが、これに限らない。例えば、発熱部20C,20M,20Y,20Kの代わりに、電圧を力に変換する圧電素子(ピエゾ素子)を備え、通電によってCMYBk各色インクを加圧し、各ノズル孔61C,61M,61Y,61Kから吐出するピエゾ方式の液体吐出ヘッドであってもよい。
また、インクジェットヘッド10は、CMYBk各色のインクを吐出するノズル基板6を備えたが、インクに限らず、例えば、有機EL材料、DNA分析の試薬、3Dプリンタの造形液等、他の液体の吐出に用いてもよい。また、ノズル基板6のカラーノズル部66は、CMY3色のインクをそれぞれ吐出するノズル列62C,62M,62Yを備えるが、吐出可能なインクは1色でも複数色であってもよく、例えば、LCインク、LMインクを含めた5色のインクをそれぞれ吐出するノズル列を備えてもよい。
なお、本実施形態においては、インクジェットヘッド10が、本発明の「液体吐出ヘッド」に相当する。Bkインクが「第一液体」に相当し、CMYインクが「第二液体」に相当する。ノズル孔61Kが「第一ノズル」に相当し、ノズル孔61C,61M,61Yが「第二ノズル」に相当する。末端にインク室55Kを有するインク流路56Kが「第一液体流路」に相当し、末端にインク室55C,55M,55Yを有するインク流路56C,56M,56Yが「第二液体流路」に相当する。発熱部20Kが「第一発生手段」に相当し、発熱部20C,20M,20Yが「第二発生手段」に相当する。ノズル列62Kが「第一ノズル列」に相当し、ノズル列62C,62M,62Yが「第二ノズル列」に相当する。
6,106,206,306 ノズル基板
10 インクジェットヘッド
11 半導体基板
20C,20M,20Y,20K 発熱部
55C,55M,55Y,55K インク室
56C,56M,56Y,56K インク流路
61C,61M,61Y,61K ノズル孔
62C,62M,62Y,62K ノズル列
67,167,267,367 第一対応位置
68,168,268,368 第二対応位置
369 第三対応位置

Claims (14)

  1. 複数の第一ノズルと、複数の第二ノズルとを備えるノズル基板と、
    前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、
    前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、
    前記ノズル基板上に設けられ、前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路とを備え、
    前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは第一方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記第一方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、
    前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向と交差する第二方向に並んで配置され、
    前記第一ノズル列の前記第一方向における長さは、前記第二ノズル列の前記第一方向における長さよりも長く、
    前記駆動回路は、前記ノズル基板上で、前記第二方向から平面視したときに、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とに重なる位置に設けられたこと
    を特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 複数の第一ノズルと、複数の第二ノズルとを備えるノズル基板と、
    前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、
    前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、
    前記ノズル基板上に設けられ、前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路とを備え、
    前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは第一方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記第一方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、
    前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向と交差する第二方向に並んで配置され、
    前記第一ノズル列の前記第一方向における長さは、前記第二ノズル列の前記第一方向における長さよりも長く、
    前記ノズル基板において、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向の一端側において、それぞれの端部を揃えた状態で配置され、
    前記駆動回路は、前記ノズル基板上で、前記第一ノズル列および前記第二ノズル列よりも前記第一方向の一端側の位置に設けられたこと
    を特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 複数の第一ノズルと、複数の第二ノズルとを備えるノズル基板と、
    前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、
    前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、
    前記ノズル基板上に設けられ、前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路とを備え、
    前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは第一方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記第一方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、
    前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向と交差する第二方向に並んで配置され、
    前記第一ノズル列の前記第一方向における長さは、前記第二ノズル列の前記第一方向における長さよりも長く、
    前記第一ノズル列は、前記第一ノズル列および前記第二ノズル列を含むすべてのノズル列の中で前記第二方向の最も一端側に設けられ、
    前記第二ノズル列は、前記第一ノズル列および前記第二ノズル列を含むすべてのノズル列の中で前記第二方向の最も他端側に設けられ、
    前記駆動回路は、前記ノズル基板上で、前記第一ノズル列および前記第二ノズル列よりも、前記第二方向の一端側もしくは他端側の位置に設けられたこと
    を特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 複数の第一ノズルと、複数の第二ノズルとを備えるノズル基板と、
    前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、
    前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、
    前記ノズル基板上に設けられ、前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路とを備え、
    前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは第一方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記第一方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、
    前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向と交差する第二方向に並んで配置され、
    前記第一ノズル列の前記第一方向における長さは、前記第二ノズル列の前記第一方向における長さよりも長く、
    前記第一ノズル列および前記第二ノズル列よりも前記第二方向の一端側の位置に設け、前記駆動回路に駆動信号を伝達する第一の接続線が接続される第一のコンタクトパッドと、
    前記第一ノズル列よりも前記第二方向の一端側、且つ前記第二ノズル列よりも前記第一方向の一端側の位置に設け、前記駆動回路に駆動信号を伝達する第二の接続線が接続される第二のコンタクトパッドと
    を更に備えたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 前記駆動回路は、前記ノズル基板上で2カ所に分散して配置され、
    第一の駆動回路は、前記第一のコンタクトパッドの形成位置に配置され、
    第二の駆動回路は、前記第二のコンタクトパッドの形成位置に配置されたことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記ノズル基板の厚み方向と直交する平面における外形形状は、前記第一ノズル列、前記第二ノズル列および前記駆動回路の形成位置が占める領域を囲う外形線に沿う形状であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 複数の第一ノズルと、複数の第二ノズルとを備えるノズル基板と、
    前記複数の第一ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第一ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第一発生手段と、
    前記複数の第二ノズルにそれぞれ対応して設けられ、液体を前記第二ノズルから吐出させるエネルギーを発生する複数の第二発生手段と、
    前記第一発生手段および前記第二発生手段を駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路と電気的に接続され、前記ノズル基板上に設けられるコンタクトパッドとを備え、
    前記ノズル基板において、前記複数の第一ノズルは第一方向に沿って配列されて第一ノズル列を形成し、前記複数の第二ノズルは前記第一方向に沿って配列されて第二ノズル列を形成し、
    前記第一ノズル列と前記第二ノズル列は、前記第一方向と交差する第二方向に並んで配置され、
    前記第一ノズル列の前記第一方向における長さは、前記第二ノズル列の前記第一方向における長さよりも長く、
    前記コンタクトパッドは、前記ノズル基板上で、前記第二方向から平面視したときに、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とに重なる位置に設けられたことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 前記コンタクトパッドはフレキシブルプリント基板と接続されることを特徴とする請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第一ノズル列は、第一液体を吐出し、
    前記第二ノズル列は、前記第一液体とは異なる第二液体を吐出することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記ノズル基板は、
    前記第一ノズル列に連通する第一液体流路と、
    前記第二ノズル列に連通する第二液体流路とを有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記液体吐出ヘッドは、前記第二方向に移動しながら、前記第一方向に搬送される被吐出媒体に対して液体を吐出することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のプリンタ。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の前記液体吐出ヘッドを2つ備え、
    2つの前記液体吐出ヘッドは、前記第一方向に重ならず、前記第二方向に並んで配置されることを特徴とする液体吐出装置。
  13. 2つの前記液体吐出ヘッドは、前記第一方向に並んで配置され、前記第二方向に重ならないように配置されることを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置。
  14. 2つの前記液体吐出ヘッドは、前記第二方向に重なって配置されることを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置。
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