JP7062461B2 - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよびその製造方法に関する。
従来、基板と、通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する複数の発熱素子と、発熱素子の液体との絶縁性を確保する絶縁層と、熱および物理的、化学的衝撃から発熱素子を保護する導電性保護層と、を順に含む素子基板、を備えた液体吐出ヘッドがある。このような素子基板の製造工程や液体吐出ヘッドの記録動作等において、静電気放電(Electro-Static-Discharge、以下ESDとも記す)に起因して、素子基板の絶縁層に絶縁破壊が生じることがある。
特許文献1には、この現象を防ぐために、導電性保護層がゲート接地型MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)に接続された構成が記載されている。
米国特許第7267430号明細書
しかしながら、ESDから絶縁層を保護するためのESD保護素子として特許文献1に記載のゲート接地型MOSを配置する場合、約100μm角程度の領域を必要とする。そのため、複数の発熱素子のレイアウト次第では、素子基板内にMOSを配置するためのスペースを確保することが困難となる。特に、複数の素子基板が連なることで記録媒体の幅に対応した長さを有する所謂ライン型の記録ヘッドでは、隣接する素子基板のつなぎ部における黒スジや白抜けへの対策上、発熱素子列の列方向端部にMOSを配置する構成を採用することはできない。
本発明の目的は、上記課題を解決するものである。すなわち、通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する発熱素子を含む素子基板(特には複数の素子基板)を含む液体吐出ヘッドにおいて、静電気放電(ESD)電流によって素子基板の絶縁層に絶縁破壊が生じる虞を低減することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する複数の発熱素子が配列された発熱素子列と、前記複数の発熱素子を覆う導電性保護層と、前記複数の発熱素子と前記導電性保護層との間に配された絶縁層と、前記導電性保護層と電気接続され、外部との接続のための外部接続端子と、をそれぞれ有する第1の素子基板および第2の素子基板を含む複数の素子基板と、
前記第1の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第1の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第1の配線を含む第1のフレキシブル配線基板と、
前記第2の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第2の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第2の配線を含む第2のフレキシブル配線基板と、
前記第1の配線および前記第2の配線と電気接続された共通配線を含む電気配線基板と、を含み、
前記導電性保護層は、前記発熱素子列を覆う帯状部分と、前記帯状部分と前記外部接続端子とを接続する接続部分と、を含み、
前記接続部分は、前記帯状部分の異なる複数の部分と、前記帯状部分の異なる複数の部分にそれぞれ対応する異なる複数の前記外部接続端子と、を接続することを特徴とする

本発明によれば、通電によって液体吐出のためのエネルギを発生する発熱素子を備える液体吐出ヘッドにおいて、素子基板の表面から流入した静電気放電(ESD)電流を、効果的に分散および減衰させることができる。したがって、記録素子基板内に保護素子等の構成を設けることなく、ESD電流による絶縁層の絶縁破壊が生じる虞を低減することが可能となる。
第1の実施形態の素子基板の平面模式図および配線接続図である。 第2の実施形態の配線接続図である。 第3の実施形態の素子基板の平面模式図である。 第4の実施形態の素子基板の平面模式図である。 液体吐出装置を説明するための図である。 液体吐出ヘッドの構成を示す斜視図である。 吐出モジュールの構成を示す斜視図である。 記録素子基板の構成を示す平面模式図である。 発熱素子の平面模式図および断面図である。 隣接する素子基板の位置関係を示す平面模式図である。 素子基板の製造フローを示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を用いて本発明の実施の形態の例を説明する。本実施形態は複数の記録素子基板を連ねることによって記録媒体の幅に対応した長さを有する、所謂ライン型の記録ヘッドであるが、記録媒体に対してスキャンを行いながら記録を行う、所謂シリアル型の記録ヘッドにも本発明を適用することができる。シリアル型の記録ヘッドとしては、例えばブラックインク用、およびカラーインク用記録素子基板を各1つずつ搭載する構成が挙げられる。また、これに限らず、数個の記録素子基板を吐出口列方向に吐出口をオーバーラップさせるよう配置した、記録媒体の幅よりも短い、短尺のラインヘッドを作成し、それを記録媒体に対してスキャンさせる形態のものであってもよい。本発明の実施形態は、インクを吐出して記録を行う記録ヘッドに限らず、液体を吐出する液体吐出ヘッド全般に広く適用することができる。
(記録装置)
図5に、本実施形態の液体吐出装置として、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置1000(以下、記録装置とも称す)の概略構成を示す。記録装置1000は、記録媒体2を搬送する搬送部1と、記録媒体の搬送方向と略直交して配置されるページワイド型のライン型液体吐出ヘッド3と、を備え、複数の記録媒体2を連続もしくは間欠に搬送しながら1パスで連続記録を行うライン型記録装置である。記録媒体2はカット紙に限らず、連続したロール紙であってもよい。記録装置1000は、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4種類のインクを吐出可能な液体吐出ヘッド(記録ヘッド)3を備えている。また、液体吐出ヘッド3には、液体吐出ヘッド3へ電力および吐出制御信号を伝送する電気制御部が電気的に接続される。
(液体吐出ヘッドの構成)
第1の実施形態に係る液体吐出ヘッド3の構成について説明する。図6(a)および図6(b)は本実施形態に係る液体吐出ヘッド3の斜視図である。液体吐出ヘッド3は、1つの記録素子基板でCMYKの4色のインクを吐出可能な記録素子基板(以下、単に素子基板ともいう)10が直線上に15個配列(インラインに配置)されてなるライン型の液体吐出ヘッドである。図6(a)に示すように、液体吐出ヘッド3は、これら15個の素子基板10のそれぞれと、対応する個別のフレキシブル配線基板40および共通の電気配線基板90を介して電気的に接続された信号入力端子91および電力供給端子92を、さらに備える。信号入力端子91および電力供給端子92は記録装置1000の制御部と電気的に接続され、それぞれ、吐出駆動信号および吐出に必要な電力を素子基板10に供給する。電気配線基板90内の電気回路によって配線を集約することで、信号入力端子91および電力供給端子92の数を素子基板10の数に比べて少なくすることができる。これにより、記録装置1000に対して液体吐出ヘッド3を組み付ける時または液体吐出ヘッド3の交換時に取り外しが必要な電気接続部の数が少なくて済む。図6(b)に示すように、液体吐出ヘッド3に設けられた液体接続部50は、記録装置1000の液体供給系と接続される。これによりCMYK4色のインクが記録装置1000の供給系から液体吐出ヘッド3に供給され、また液体吐出ヘッド3内を通ったインクが記録装置1000の供給系へ回収されるようになっている。このように各色のインクは、記録装置1000の経路と液体吐出ヘッド3の経路を介して循環可能である。
(吐出モジュール)
図7(a)に1つの吐出モジュール500の斜視図を、図7(b)にその分解図を示す。吐出モジュール500の製造方法としては、まず素子基板10およびフレキシブル配線基板40を、予め液体連通口31が設けられた支持部材30上に接着する。その後、素子基板10上の外部接続端子16と、フレキシブル配線基板40上の端子41とをワイヤーボンディングによって電気接続し、その後にワイヤーボンディング部(電気接続部)を封止材で覆って封止部を形成する。フレキシブル配線基板40上の端子であって素子基板10とは離間している端子42は、電気配線基板90の接続端子93(図6(a)参照)との電気接続を担う。支持部材30は、素子基板10を支持する支持体であるとともに、素子基板10と流路部材(不図示)とを流体的に連通させる流路部材であるため、平面度が高く、また十分に高い信頼性をもって素子基板と接合できるものが好ましい。材質としては例えばアルミナや樹脂材料が好ましい。
(素子基板の構造)
図8および図9を用いて、第1の実施形態に係る液体吐出ヘッド3の素子基板10の構造について説明する。図8は本実施形態の素子基板10の概略図であり、図8(a)は平面模式図であり、図8(b)は図8(a)の部分VIIIbの拡大図である。図9は、図8(b)における1つの発熱抵抗素子101の周辺領域に関して拡大した模式図であり、図9(a)は発熱抵抗素子101の近傍の平面模式図であり、図9(b)は図9(a)のIXb-IXb線に沿って取った断面図である。以下の説明では発熱抵抗素子に電流が流れる方向をX方向とする。また、X方向と直交する方向であって、発熱抵抗素子ないし吐出口が配列する方向に沿った方向をY方向とする。X方向およびY方向と直交する方向をZ方向とする。Z方向は吐出口形成面と直交する方向であり、液体が吐出する方向に沿っている。
図9(b)に示すように、記録素子基板10は、基板114と、吐出口形成部材108と、を有している。基板114は、Siにより形成される基材113と、基材上に形成される蓄熱層104と、を含んでいる。
蓄熱層104は、熱酸化膜、SiO膜、SiN膜等の絶縁性の材料によって形成され、発熱抵抗素子において発生するジュール熱の一部を蓄積し、液体吐出ヘッド3の熱応答特性を良好に維持する機能を有している。蓄熱層104は、発熱抵抗素子の温度を記録に必要な所定の温度まで短時間で上昇させるのに寄与する。
蓄熱層104上には、通電によって液体(インク)を吐出するための熱エネルギを発生する発熱抵抗素子101が設けられている。発熱抵抗素子とは、2以上の電極が設けられて電極間の電位差に応じて発熱する抵抗体である。以下、本明細書において、発熱抵抗素子を単に発熱素子ともいうものとする。発熱素子101はTaSiNなどのTa化合物から形成されている。その膜厚(Z方向の寸法)は0.01~0.05μm程度であって、後述する電気配線103の膜厚と比べてはるかに小さい。
発熱素子101は絶縁層105で覆われている。絶縁層105は、液体(インク)との絶縁性を確保して発熱素子を保護するために発熱素子を覆うように設けられた層であり、SiNなどの絶縁体で形成されている。絶縁層105はSiOまたはSiCで形成されていてもよい。絶縁層105の膜厚は0.15~0.3μm程度である。
絶縁層105は導電性保護層106で覆われている。導電性保護層106は、液体(インク)の発泡および消泡時における熱および物理的、化学的衝撃から発熱素子を保護するための層であり、耐キャビテーション層とも称される。導電性保護層(耐キャビテーション層)106は、例えばTaからなり、膜厚は0.2~0.3μm程度である。導電性保護層106は、Taの他、IrやRuなどの白金族によって形成されていてもよく、また、これらの材料によって形成された複数の層が積層された積層膜であってもよい。
基板114の発熱素子101が形成された面104aの側に、吐出口形成部材108が設けられている。吐出口形成部材108は各発熱素子101に対応した吐出口109を有し、基板114とともに吐出口109毎の圧力室107を形成している。
図8に示すように、素子基板10の中央部には、複数の発熱素子101が長手方向(Y方向)に延びる列状に配置されており、複数の独立インク供給口300aおよび300bのそれぞれからなる列が、発熱素子101の列を間に挟むように配置されている。圧力室107は独立インク供給口300aおよび300bと連通しており、独立インク供給口から供給されるインクが圧力室107に導入される。なお、圧力室107を通ってインクを循環させる場合は、独立インク供給口300aおよび300bのうちの一方を、インクを回収する回収口として用いればよい。
図8(a)および図9(b)に示すように、素子基板10には、発熱素子101を駆動するための駆動回路203が設けられている。駆動回路203は基板114の短手方向Xにおける端部に設けられた外部接続端子16に接続されており、外部接続端子16を介して液体吐出ヘッドの外部から供給される記録信号に応じて、発熱素子101の駆動電流を生成する。基板114に設けられた蓄熱層104内には、電気配線103が延びている。電気配線103(103a、103b、103c、103d)は、信号配線や電源配線等のパターンであり、発熱素子101に電力を供給する発熱素子駆動配線103cおよび発熱素子にグランド電位を印加する発熱素子駆動グランド配線103dを含む。電気配線103は蓄熱層104に埋め込まれるように設けられている。電気配線103は接続部材102を介して、駆動回路203と発熱素子101とを電気的に接続している。電気配線103はアルミニウムからなり、膜厚(Z方向寸法)は0.6~1.2μm程度である。供給された電流によって発熱素子101が発熱し、高温となった発熱素子101は圧力室107内のインクを加熱して気泡を発生させる。この気泡によって吐出口109の近傍のインクが吐出口109から吐出され、記録が行われる。
蓄熱層104内には、電気配線103と発熱素子101とを接続するための接続部材102が複数設けられている。図9(b)に示すように、接続部材102は膜厚方向(Z方向)に延在しており、図9(a)に示すように、複数の接続部材102はY方向に沿って互いに間隔をおいて配置されている。接続部材102は発熱素子101が設けられる面に直交する方向(-Z方向)に見て、発熱素子101に覆われている。接続部材102は、X方向における発熱素子101の両端近傍(一端側と他端側)に設けられており、電気配線103と発熱素子101とを接続している。そのため、発熱素子101において電流はX方向に沿って流れる。本実施形態では、接続部材102は、断面が略正方形の複数の部材として、発熱素子101のY方向の幅Wの全体に亘るように略均等に配置されている。このような接続部材102の形状および配置は、発熱素子101においてX方向に沿って流れる電流の流れ方が発熱素子の全面で略均一となるようにする観点、および、製造容易性の観点に基づいている。接続部材102は電気配線103の端部付近からZ方向に延びるプラグとしての機能を有する。接続部材102は、本実施形態では上述のように概ね正方形の断面を有しているが、角部が丸められていてもよく、正方形に限らず長方形、円形、楕円形など他の形状をとることもできる。接続部材102はタングステンで形成されているが、チタン、白金、コバルト、ニッケル、モリブデン、タンタル、ケイ素のいずれか、またはそれらの化合物で形成することができる。接続部材102は、電気配線103と一体形成されてもよい。すなわち、電気配線103の一部を厚さ方向に切り欠くことで電気配線103と一体化された接続部材102を形成してもよい。
図9(b)に示すように、電気配線103は、蓄熱層104中に設けられており、接続部材102によって発熱素子101に接続されている。このように発熱素子101に対して裏面側(基材113側)から電気接続を行うため、本実施形態においては発熱素子101の表面側(基材側とは反対側)を覆う電気配線が不要となっている。発熱素子101の膜厚は上述のように0.01~0.05μm程度であり、電気配線が発熱素子の表面側を覆う従来構成に比べて段差が格段に小さい。よって膜厚0.15~0.3μm程度の絶縁層105で十分なカバレッジ性を確保することができるので絶縁層105の薄化が可能となり、インクへの熱伝達効率が格段に向上する。これにより、消費電力の低減と、発泡の安定化による高画質化を両立することができる。導電性保護層106のパターニング精度と信頼性の向上、吐出口形成部材108の基板114への密着性と加工精度の向上なども見込むことができ、高画質化だけではなく製造面でのメリットも得ることができる。
発熱素子101に対する接続部材102の接続位置は発熱素子101のX方向の実質的な長さ(有効長L)を規定する。発熱素子101の有効長Lは、X方向における発熱素子101の一端側と他端側の接続部材102の間隔に等しい。発熱素子101の有効長Lの寸法精度を高めることで、液体の発泡が生じる領域である発泡領域111のX方向の長さの寸法精度を高めることができる。従来の液体吐出ヘッドは、一般に、電気配線103をウェットエッチングでエッチングして発熱素子の形状を形成するため、発熱素子101の有効長Lの寸法精度を向上することは難しい。これに対し、本実施形態では、平坦な蓄熱層104にドライエッチングでホールを形成し、ホールに接続部材102の材料を埋め込むことで接続部材102を形成するため、従来構成に比べて発熱素子101の有効長Lの寸法精度が相対的に高い。発熱素子101は薄い発熱素子101の膜をパターニングすることで形成できるため、発熱素子101のY方向の幅Wについても寸法精度を高めることが可能である。
発熱素子101の寸法精度の向上により発熱素子101間での発泡特性のばらつきが低減する。これにより液体吐出ヘッドの高画質化が実現できるほか、ばらつきを見込んだ過剰なエネルギ投入が不要となり、消費電力の低減を実現することができる。また、接続部材102をホールに埋め込まずに、つまりプラグを設けずに、ホールから直接、電気配線103と接続する構成に対しても、本発明の構成は平坦な下地に発熱素子の膜が成膜されるため、信頼性の高い発熱素子を形成することができる。
より均一なインク吐出特性を得るために、発泡ばらつきや抵抗値ばらつきに対し精度が必要であるため、発熱素子101の下地(下部領域)は平坦であることが好ましい。従来は、発熱素子の直下およびその周辺には、段差が生じないように配線パターンを配置することが困難であった。本実施形態の構成では各層の電気配線103および発熱素子101の下地部はCMP(化学機械研磨)等の処理により平坦化している。それにより、図9(b)に示すように、接続部材102の発熱素子101との当接面102aと、蓄熱層104の発熱素子101との当接面104aと、は同一平面に設けられている。このように、発熱素子101の下地(下部領域)を平坦化することで、発熱素子101の真下の発熱素子101と基材113との間の蓄熱層104の領域やその周辺に電気配線103等の配線パターンを通すことが可能となる。さらにはその領域にトランジスタを配置することも可能となるため、素子基板10の面積を小さくすることができ、液体吐出ヘッド3のローコスト化、および吐出口109の高密度化が可能となる。本実施形態においては、図9(b)に示すように、Siにより形成される基材113の蓄熱層104との界面領域に、駆動回路203およびフィールド酸化膜132が形成されている。フィールド酸化膜132は、隣接素子間の素子分離等の機能を有し、基材113と蓄熱層104とを分離する。
(素子基板間の位置関係)
図10は、隣り合う2つの吐出モジュールにおける、素子基板の隣接部を部分的に拡大して示す平面図である。図8に示したように、本実施形態では略平行四辺形の素子基板を用いている。図10に示すように、各素子基板10における吐出口109が配列される各吐出口列14(14a、14b、14c、14d)は、図中矢印で示す記録媒体の搬送方向に対し、一定角度傾くように配置されている。それによって素子基板10同士の隣接部における吐出列は、少なくとも1つの吐出口同士が記録媒体の搬送方向にオーバーラップするような位置関係にある。図10では、D線上の2つの吐出口が互いにオーバーラップ関係にある。このような配置によって、仮に素子基板10の位置が所定位置から多少ずれた場合でも、オーバーラップする吐出口の駆動制御によって、記録画像の黒スジや白抜けを目立たなくするようにすることができる。複数の素子基板10を千鳥配置ではなく、直線上(インライン)に配置した場合においても、図10に示すような構成によって、記録媒体の搬送方向における液体吐出ヘッド3の長さ(寸法)の増大を抑えることができる。また、素子基板10同士のつなぎ部における黒スジや白抜け対策を行うことができる。なお、本実施形態では素子基板の主平面は平行四辺形であるが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば長方形、台形、その他形状の素子基板を用いた場合でも、本発明の構成を好ましく適用することができる。
図1(a)に、本実施形態における素子基板10の平面模式図を示す。複数の発熱素子101からなる発熱素子列(発熱抵抗素子列)101Rは、基板の形状に合わせて複数配置されている。素子基板の外部との電気接続のための複数の外部接続端子16は、素子基板10の長辺に沿って配置されている。素子基板10に配置された発熱素子101等の液体との絶縁性を確保するため、素子基板において発熱素子の上層に絶縁層105(図9(b))が形成されている。導電性保護層106は、絶縁層の上層に設けられている。導電性保護層106は、発熱素子列101Rを覆う帯状部分と、発熱素子列101Rを覆う位置とは異なる位置に配置され、複数の外部接続端子16のうちの導電性保護層と外部との電気接続のための外部接続端子16と帯状部分とを接続する接続部分と、を含む。本実施形態では、それぞれ1列の発熱素子列101Rを覆う複数の帯状部分が設けられており、複数の帯状部分は接続部分によって互いに接続されている。接続部分は、各帯状部分の異なる複数の部分(本例では、Y方向(列方向)における一端側と他端側)と、対応する異なる複数の外部接続端子16と、をそれぞれ接続する。これにより、導電性保護層106は素子基板10上でループ形状を形成している。
本実施形態の構成によれば、素子基板10の表面からESD電流が流入した場合に、電流が導電性保護層106から外部接続端子へ流れることで、ESD電流を素子基板の外部に効果的に逃がすことができる。また、本実施形態では、導電性保護層106がループ形状であり、接続部分の端部が異なる外部接続端子16に接続されている。そのため、素子基板10の表面端部からESD電流が流入したとしても、その流入箇所に最も近い外部接続端子16から電流を逃がすことができる。
このように、本実施形態によれば、素子基板上にESD保護素子等の特別な構成を設けることなく、ESD電流をその流入場所によらずに外部接続端子へと逃がすことができる。本実施形態では発熱素子列は2つの外部接続端子と接続しているが、本発明においてはこれに限定されず、発熱素子列は1つまたは3つ以上の複数の外部接続端子と接続していてもよい。接続している外部接続端子の数が多いと、流入したESD電流を流入箇所の近傍の外部接続端子からより速やかに外部に逃がすことができる。また、接続している外部接続端子の数が少ないと、設計上、コンパクトな構成とすることが可能となる。
また、発熱素子列の配置に応じて、導電性保護層のループ形状を構成する複数の発熱素子列をグループ分けして、それぞれのグループに対して異なる外部接続端子を接続してもよい。この場合も、ESD電流を速やかに逃がす観点から、それぞれの導電性保護層のループに対して少なくとも2つの外部接続端子を有することが望ましい。
ここで、素子基板10の絶縁層105にピンホール等の欠損があると、発熱素子101と導電性保護層106とが導通してしまい、導電性保護層106と液体(インク)との間で電気化学反応を起こし、導電性保護層106が変質することが懸念される。この導電性保護層106の変質によって、発熱素子101から液体に伝わるエネルギの熱効率が変化してしまうため、素子基板10の製造段階において発熱素子101と導電性保護層106との間の絶縁性を検査する必要がある。そのため、素子基板(ウエハ)の状態において、導電性保護層106を電気的にフロート(電位が独立した状態)とし、導電性保護層106と接続された外部接続端子16を用いて、導電性保護層106と発熱素子101との絶縁性を検査できる形態としている。絶縁性の検査を行う観点からも、導電性保護層を複数の外部接続端子と接続する構成が好ましい。
図11は、本発明の実施形態における素子基板の製造工程のフローチャートである。各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。S1からS4までは、ウエハ状態の基材113に対して、駆動回路203等の回路パターンを形成し、電気配線103および発熱素子101、絶縁層105、ならびに導電性保護層106を形成する工程である。
次に、S5において、導電性保護層106の電気検査を行う。この電気検査工程は、ウエハ状態の基材113を切断する前に行われる。電気検査工程では、各種回路の動作確認、電圧に対する耐圧性確認だけでなく、前述のように、使用時に液体と接触する導電性保護層106の発熱素子101および電気配線103に対する絶縁性が確保されているかどうかの検査がなされる。
発熱素子101および電気配線103に対する導電性保護層106の絶縁性を検査するためには、使用時に液体が圧力室107に充填されている状態を模擬する。模擬にあたっては、導電性保護層106の電位をグランド電位(基準となる電位(0V))に設定し、発熱素子に電力を供給するための発熱素子駆動配線103cおよび発熱素子駆動グランド配線103dに正電位を印加すればよいと考えられる。しかしながら、発熱素子駆動グランド配線(以下、単に駆動グランド配線ともいう)103dに正電位を印加することはできない。これは、駆動グランド配線103dにはESDによる破壊に対する保護素子(保護回路)が入っており、その耐圧性能上、駆動グランド配線103dに高電位をかけられないためである。そのため、本実施形態では、発熱素子駆動配線(以下、単に駆動配線ともいう)103cおよび駆動グランド配線103dといった電気配線の電位をグランド電位に設定して、導電性保護層106に負電位を印加する。これによって、電位の相対関係を使用時と合わせることができ、使用時に液体が圧力室107に充填されている状態を模擬することができる。
電気検査においては、導電性保護層106に印加する電圧に対してリーク電流の閾値を設け、閾値より大きい電流の流れが検出されれば不良品と判定し、閾値より小さい電流の流れが検出されれば良品であると判定することができる。
次にS6において、基材113にドライフィルムを貼りあわせ、レジストコーティング等を用いて吐出口形成部材108を形成する。次にS7において、基材113をダイシングテープに貼り付ける。次にS8において、基材113をレーザダイシング等により切断する。すなわち、素子基板の周縁部に沿って切断することにより、個別の素子基板をウエハから切り出す。
切断後、S9において、ダイシングテープが素子基板から剥がされる。このようにして、本発明の実施形態における素子基板が製造される。製造された素子基板は吐出モジュールに組み込まれて、複数の吐出モジュールが液体吐出ヘッドに組み込まれ、1つの液体吐出ヘッドが製造される。
図1(b)は、図1(a)に示す本発明の第1の実施形態における素子基板の導電性保護層の、液体吐出ヘッドの電気配線基板との接続を示す模式図である。各素子基板10の外部接続端子16は、フレキシブル配線基板40を介して、液体吐出ヘッド3の電気配線基板90に接続されている。各素子基板の導電性保護層106は、複数の外部接続端子16のうち、導電性保護層を外部に接続するための2つの外部接続端子(導電性保護層用の接続端子)16を介して、電気配線基板90に設けられた1つの共通配線94に接続されている。この接続を担う配線は、2つの外部接続端子からそれぞれ延び、フレキシブル配線基板40上で1つの配線に束ねられ(接続され)、1つの配線として共通配線94に接続されている。複数の素子基板10の導電性保護層106は、電気配線基板90の共通配線94を介して、互いに接続されている。そのため、各導電性保護層の電気容量は、実質的には、相互接続された複数の導電性保護層の電気容量の合計となり、単独の導電性保護層の電気容量と比べて大きい。したがって、本実施形態によれば、液体吐出ヘッドの記録動作等において吐出口などから流入して導電性保護層106に達したESD電流を、効果的に分散・減衰させることができ、ESDによる絶縁層の破壊を抑えることが可能となる。
また、上述のように、本実施形態では、2つの外部接続端子16と共通配線94との接続を担う配線は、フレキシブル配線基板40上で1つの配線に束ねられて(接続されて)おり、つまり、共通配線と接続される配線は集約されて数が低減されている。この構成によれば、素子基板10が組み込まれた吐出モジュールを液体吐出ヘッドに組み込む際に必要な電気接続部の数が少なくて済む。すなわち、導電性保護層106を複数の外部接続端子16と接続することにより、ESD電流を素子基板10から外部へ逃がしやすくしつつ、フレキシブル配線基板40の端子42と電気配線基板90の接続端子93との電気接続部の数を少なくすることができる。
また、本実施形態は、上述の導電性保護層と、発熱素子および電気配線と、の絶縁性の検査の観点においても優れている。すなわち、ESD電流から絶縁層を保護するために素子基板内で導電性保護層106がグランド電位とされた構成の場合には、素子基板の絶縁性の検査を行うことは困難である。本実施形態においては、素子基板を液体吐出ヘッドに組み込む前に絶縁性の検査を行うことができる。さらに、その後に液体吐出ヘッドに組み込まれた状態では、複数の素子基板10の導電性保護層106が電気配線基板90の共通配線94を介して互いに接続されることにより、ESDによる絶縁層の破壊を抑えることが可能となる。
(第2の実施形態)
図2を用いて、本発明の液体吐出ヘッドに係る第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
図2(a)は、図1(b)と同様に、素子基板の導電性保護層の、液体吐出ヘッドの電気配線基板との接続を示す模式図である。導電性保護層106は各素子基板において2つの外部接続端子16に接続され、そのそれぞれから延びる配線は、フレキシブル配線基板上で1つの配線に束ねられて(接続されて)電気配線基板上で共通配線と接続されている点は、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態においては、さらに、電気配線基板90の共通配線94の電位はグランド電位とされている。本実施形態は、複数の素子基板の導電性保護層106が1つの共通配線94に接続され、共通配線94の電位がグランド電位とされることで、各導電性保護層に流入したESD電流の効果的な流出経路を確保することができるというさらなる効果を奏する。
図2(b)は、図2(a)の構成の変形例を示す。図2(b)において、各素子基板において導電性保護層106は2つの外部接続端子16に接続されている点は、図2(a)の構成と同様である。本変形例においては、その2つの外部接続端子のそれぞれから延びる配線は、フレキシブル配線基板40上で接続されることなく別個の配線として、フレキシブル配線基板40を介して直接的に、電気配線基板90の共通配線94に接続されている。この構成によれば、フレキシブル配線基板40内での配線レイアウトが単純となって、作製が容易となるとともに、フレキシブル配線基板40内で配線にかかるストレスが低減された配線取り回しが可能となる。この構成は、特に、2つの外部端子の間隔が離れている場合や、フレキシブル配線基板のX方向の長さが短い場合に、好ましく採用することができる。
1つの液体吐出ヘッド内で、図2(a)および図2(b)の構成のいずれかまたはそれらの組み合わせを適宜採用することができる。つまり、1つの液体吐出ヘッドは、図2(a)に示す接続構成および図2(b)に示す接続構成のうちの一方または両方を含んでいてもよい。また、各素子基板において導電性保護層106が3つ以上の外部接続端子16に接続されている場合、3つ以上の外部接続端子のそれぞれから延びる配線は、その全部または一部がフレキシブル配線基板40上で互いに接続されていてもよく、いなくてもよい。本実施形態において、フレキシブル配線基板40内の結線レイアウトの自由度は高く、フレキシブル配線基板40内の結線レイアウトに応じて、配線レイアウトをより効率的なものとすることができる。
図2(c)は、図2(b)の構成の変形例を示す。本変形例においては、図2(b)に示す構成に対して、各素子基板10はさらにグランド端子(VSS)18を備える。グランド端子18は、電気配線103や接続部材102を介して素子基板10の基材113に接続され、素子基板10内でグランド電位とされている。素子基板10のグランド端子(VSS)18は、素子基板10上では導電性保護層106および電気配線103のいずれとも接続されていない。図2(c)に示すように、素子基板10のグランド端子(VSS)18は、外部接続端子16と共通配線94とを接続するフレキシブル配線基板40上の配線に接続される。この構成によると、各導電性保護層に流入したESD電流を、フレキシブル配線基板40上の配線を通って、共通配線94に向かって流すことができるのに加えて、グランド端子(VSS)18を介して基材113に向かって流すことができる。すなわち、各導電性保護層に流入したESD電流の、より効果的な流出経路を確保することができる。また、導電性保護層106以外の電気配線103や回路にESD電流が流入した場合にも、フレキシブル配線基板40上の配線を通って共通配線94へ向かうESD電流の流出経路を確保することができる。なお、図では、各素子基板における2つの外部接続端子16のそれぞれから延びる配線の一方のみがグランド端子(VSS)18と接続されているが、その両方が接続されていてもよい。
以上のように、第2の実施形態によれば、液体吐出ヘッドの記録動作等において吐出口などから流入したESD電流を効果的に分散・減衰させることができ、ESDによる絶縁層の破壊を抑えることが可能となり、記録ヘッドの信頼性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図3を用いて、本発明の液体吐出ヘッドに係る第3の実施形態について説明する。図3は素子基板の平面模式図である。第1の実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。本実施形態において、導電性保護層106は、複数の発熱素子列101Rの全列を覆っており、複数の(2つ)外部接続端子16へと接続されている。換言すると、本実施形態において、導電性保護層106は、素子基板10上の複数の発熱素子列101Rの全体を覆う1つの帯状部分を有するものとして設けられている。素子基板10において導電性保護層106の面積を増大させることで、導電性保護層106の電気容量が大きくなる。導電性保護層106の帯状部分は、実質上、素子基板10の略全面に亘って配置されていてもよい。本実施形態によれば、素子基板の表面より流入したESD電流の分散効果は高くなる。
(第4の実施形態)
図4を用いて、本発明の液体吐出ヘッドに係る第4の実施形態について説明する。図4は、素子基板の平面模式図である。第1の実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。本実施形態の素子基板10は、第1の実施形態で説明した素子基板を互いに関して反転させたもの2つ(素子基板AおよびB)を結合した形態の構成を有する。素子基板AおよびBは同一基材113に設けられていてもよい。本実施形態の素子基板10では、図中に示す分断線17を境目として、素子基板Aと素子基板Bは、互いに対して電気的に非接続となっている。本実施形態のように、複数の外部接続端子16が並ぶ外部接続端子列が基板の中央部を挟んで両端側にある場合は、分断線17で区切られたグループ内において、導電性保護層106を最寄りの外部接続端子16へ接続することで、経路を短縮することができる。これにより、本実施形態によれば、ESD電流を速やかに逃がすことができる。
(他の実施形態)
上述の第1から第4の実施形態において、各素子基板10の導電性保護層106は2つの外部接続端子16に接続されているものとして説明したが、本発明においてはこれに限定されない。各素子基板10の導電性保護層106は1つまたは3つ以上の複数の外部接続端子16に接続されていてもよい。接続している外部接続端子の数が多いと、流入したESDを最寄りの外部接続端子から速やかに外部に逃がすことができる。また、接続している外部接続端子の数が少ないと、設計上、コンパクトな構成が可能となる。
上述の実施形態において、導電性保護層106は、複数の発熱素子列101Rのうちの1列または全列を覆う1つまたは複数の帯状部分を有するものとして説明したが、本発明においてはこれらに限定されない。導電性保護層106は、導電性保護層としての機能を果たし、且つ、本発明の範囲を逸脱しない限り、その形状、およびそれが覆う発熱素子列101Rの数または発熱素子101の数等に制限はない。例えば、1つの発熱素子列101Rに関して、導電性保護層106は、発熱素子列101Rに含まれる複数の発熱素子101の一部を覆う部分と、残部を覆う部分と、を有していてもよい。
上述の第4の実施形態において分断線17を境目としてグループ分けされた素子基板Aおよび素子基板Bは、互いに関して回転対称であり同一の構成を有していた。しかしながら、本実施形態では、導電性保護層を最寄りの外部接続端子へ接続することができれば、上述の電流を逃がす経路短縮の効果を奏することができ、本発明に適用可能なグループ分けの形式は本実施形態に限定されない。
上述の実施形態の種々の構成を、本発明の範囲を逸脱することなく適宜組み合わせることができることは、当業者にとって明らかである。
以上に説明した本発明の実施形態によれば、通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する発熱素子を含む素子基板を備えた液体吐出ヘッドにおいて、素子基板への静電気の流入により絶縁層の絶縁破壊が生じることを抑制することができる。本発明の実施形態によれば、ESDからの絶縁層の保護のために素子基板上にゲート接地型MOS等のESD保護素子を設ける必要がない。そのため、素子基板の大型化を招くことがなく、複数の素子基板を備える液体吐出ヘッドにおける複数の素子基板のレイアウトの自由度が高くなる。これにより、コンパクトな構成を有しローコストの液体吐出ヘッドの提供が可能になる。
10 記録素子基板(素子基板)
16 外部接続端子
40 フレキシブル配線基板
90 電気配線基板
101 発熱抵抗素子(発熱素子)
106 導電性保護層(耐キャビテーション層)

Claims (12)

  1. 通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する複数の発熱素子が配列された発熱素子列と、前記複数の発熱素子を覆う導電性保護層と、前記複数の発熱素子と前記導電性保護層との間に配された絶縁層と、前記導電性保護層と電気接続され、外部との接続のための外部接続端子と、をそれぞれ有する第1の素子基板および第2の素子基板を含む複数の素子基板と、
    前記第1の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第1の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第1の配線を含む第1のフレキシブル配線基板と、
    前記第2の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第2の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第2の配線を含む第2のフレキシブル配線基板と、
    前記第1の配線および前記第2の配線と電気接続された共通配線を含む電気配線基板と、を含み、
    前記導電性保護層は、前記発熱素子列を覆う帯状部分と、前記帯状部分と前記外部接続端子とを接続する接続部分と、を含み、
    前記接続部分は、前記帯状部分の異なる複数の部分と、前記帯状部分の異なる複数の部分にそれぞれ対応する異なる複数の前記外部接続端子と、を接続することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記帯状部分の異なる複数の部分は、前記発熱素子列の列方向における一端側と他端側に位置することを特徴とする、請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第1の素子基板および前記第2の素子基板のうちの少なくとも1つは、複数の前記発熱素子列を有し、
    前記複数の前記発熱素子列は、前記複数の前記発熱素子列のうちの少なくとも1列をそれぞれ覆う複数の前記帯状部分によって覆われ、
    前記接続部分は、前記複数の前記帯状部分を互いに接続することを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の素子基板における複数の前記外部接続端子からそれぞれ延びる複数の前記第1の配線は、前記第1のフレキシブル配線基板上で相互に接続されることにより数が低減されて、前記共通配線と接続されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第1の素子基板における複数の前記外部接続端子からそれぞれ延びる複数の前記第1の配線は、前記複数の前記第1の配線の数に対応する複数の部分で前記共通配線と接続されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記共通配線の電位はグランド電位とされていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1の素子基板は、前記第1の素子基板においてグランド電位とされたグランド端子をさらに備え、
    前記グランド端子は、前記第1の配線に電気接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記液体吐出ヘッドは、前記第1の素子基板および前記第2の素子基板を含む前記複数の素子基板が記録媒体の幅に対応した長さに並ぶように配置されたライン型であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 通電によって液体吐出のための熱エネルギを発生する複数の発熱素子が配列された発熱素子列と、前記複数の発熱素子を覆う導電性保護層と、前記複数の発熱素子と前記導電性保護層との間に配された絶縁層と、前記導電性保護層と電気接続され、外部との接続のための外部接続端子と、をそれぞれ有する第1の素子基板および第2の素子基板を含む複数の素子基板と、
    前記第1の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第1の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第1の配線を含む第1のフレキシブル配線基板と、
    前記第2の素子基板の前記外部接続端子を介して前記第2の素子基板の前記導電性保護層と電気接続された第2の配線を含む第2のフレキシブル配線基板と、
    前記第1の配線および前記第2の配線と電気接続された共通配線を含む電気配線基板と、を含み、
    前記導電性保護層は、前記発熱素子列を覆う帯状部分と、前記帯状部分と前記外部接続端子とを接続する接続部分と、を含み、
    前記第1の素子基板および前記第2の素子基板のうちの少なくとも1つは、複数の前記発熱素子列を有し、
    前記複数の前記発熱素子列の全体は、前記素子基板の全面を覆う前記帯状部分によって覆われることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    電気配線に電気接続された前記発熱素子と、前記絶縁層と、前記導電性保護層と、前記外部接続端子と、が形成された基材を提供する工程と、
    前記導電性保護層の電気検査を行う工程と、
    前記電気検査が行われた後の前記基材を含む前記第1の素子基板および前記第2の素子基板を作製し、前記第1の素子基板および前記第2の素子基板のそれぞれの前記導電性保護層を、前記外部接続端子を介して前記電気配線基板に設けられた前記共通配線に電気的に接続する工程と、
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記電気検査は、前記電気配線の電位をグランド電位とした状態で、前記導電性保護層に負電位を印加した際のリーク電流の検出により行うことを特徴とする請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記電気配線は、静電気に対する保護回路を含むことを特徴とする請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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