JP2018186755A - 反応安定性向上微粒子混合食品 - Google Patents

反応安定性向上微粒子混合食品 Download PDF

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Abstract

【課題】保存中等にメイラード反応等で変色することを抑制した混合食品を提供すること。【解決手段】アミン化合物を含有する食品a、及び、還元性を有する化合物を含有する食品bが共存してなる混合食品であって、該食品a及び該食品bの両方が微粒子の状態であって、少なくとも一方の微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされているか、又は、該食品a若しくは該食品bの一方だけが微粒子の状態であって、該微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることを特徴とする混合食品。【選択図】図1

Description

本発明は混合食品に関するものであり、更に詳しくは、アミン化合物を含有する食品と、還元性を有する化合物を含有する食品とが共存していても、メイラード反応等による褐変が抑制される混合食品に関するものである。
製薬分野においては、防湿性、平滑性、強度アップ、外観アップ、呑み易さ、保存安定性等を確保するために、錠剤化した素錠の表面に、ショ糖、ゼラチン等のフィルム液を塗布・乾燥させた糖衣錠が古くから知られている。
例えば、特許文献1には、素錠の表面に、ゼイン、プルラン、マルチトール等をコートした糖衣錠が記載されており、安定性と速やかな崩壊性を有する糖衣錠ができるとしている。
しかしながら、糖衣錠は、ある程度大きなサイズに錠剤化してなる錠剤(素錠)の表面に対して、塗膜形成材がコートされているものであり、「有効成分自体である微粒子」の表面がコートされているものではない。
有効成分の粉末又は顆粒がコートされているものとして、特許文献2には、生理活性を有するタンパク質、酵素、タンパク質のリパーゼ阻害剤等の粉末又は顆粒の表面を、ゼイン、セラック、カルボシキメチルエチルセルロース、エチルセルロース等の腸溶性フィルムで被覆した腸溶性製剤が記載されている。
特許文献3には、粒径20μm〜200μmの粉体の表面をゼイン又はセラックで被覆する際に、中鎖トリグリセリドとエタノールを噴霧する被覆粉体の製造方法が記載されており、被覆時(製造時)の団粒の発生を抑え、口に含んだときの溶出速度を遅延させ、強固な被覆が可能になるとしている。
特許文献4には、平均粒子径1μm〜200μmの不快味を有する粉体の表面を、胃溶性ポリマー含有組成物で被覆して造粒してなる散剤、細粒剤又は顆粒剤が記載されており、医薬の苦味等の不快味を有効に遮断できるとしている。
特許文献5には、医薬成分をアミノアルキルメタアクリレートコポリマーで被覆した顆粒中に含有し、該顆粒外に崩壊剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤が記載され、経時的な硬度の低下を抑制し、口当たりを良くするとされている。
特許文献6には、苦味を有する粉末状薬物と流動化剤との混合物を造粒又は被覆するための担体を含み、該担体がエチルセルロース、メタクリル酸コポリマー又はワックス状物質である速崩壊錠が記載されており、苦味等の不快味のマスキングと口腔内での速崩壊の両立が図れるとされている。
しかしながら、上記技術は全て、主に医薬・薬剤を対象としたものであり、崩壊性、腸溶性、溶出速度の調節、不快味の遮断、硬度低下の抑制等を目的としたものであり、健康食品や一般食品を主な対象としたものではなかった。
また、被覆の目的や被覆されたものの用途が、褐変防止用でもメイラード反応抑制用でもなかった。従って、2種類の物質の共存下での問題点、すなわち2種類の物質の反応による問題点を解決したものでもなかった。そのため、2種類の化合物の共存を必須の態様(条件)としたものではなかった。
メイラード反応を抑制したものとして、特許文献7には、粒子径5μm〜200μmのクレアチンと非還元性の糖質を配合し、長期間保存してもメイラード反応による変色が少ないとされる食品又は医薬品の製造方法が記載されている。
また、特許文献8には、マルチトールを含有する核の周囲をマルチトール層でコートした球状顆粒が記載されており、低カロリーで虫歯の原因とならず、メイラード反応や分解反応が起り難く、十分な硬度を有し、滑らかな口解け感を与えるとしている。
しかしながら、これらの技術は何れも、メイラード反応を抑制したと言っても、配合する糖質を非還元性の糖質にしたり(特許文献7)、カルボニル基を持たないためにメイラード反応がそもそも起こらない糖(特許文献8)を用いたりすることによって、メイラード反応を抑制したものであり、メイラード反応をする糖、すなわち還元性を有する糖に対して、該糖が関与するメイラード反応を抑制したものではなかった。
また、前記技術は何れも主に医薬品を対象としたものであり、健康食品や一般食品を対象として、微粒子の表面をコートして、褐変防止やメイラード反応を抑制したものは殆どなかった。
健康食品や一般食品では、アミノ酸、タンパク質等、アミン化合物(を含有するもの)が極めて多く、一方、食品に使用される糖には、グルコース(ブドウ糖)、マルトース(麦芽糖)、デキストリン等、還元糖が多い。
また、例えば、食品に多用されている澱粉は、主たる化学構造では一見アルデヒド基を有さないが、澱粉も分子末端等に還元性基を若干は含むものである。また、還元性を有さないとされているスクロース(ショ糖)も若干は加水分解して還元性を有する単糖を生成しており、それがメイラード反応を起こす。
このように、健康食品や一般食品では、アミン化合物を含有する食品や、還元性を有する化合物を含有する食品が極めて多く、それらを共存させて提供する際に、褐変等の問題が生じていた。特に保存中に褐変等が生じていた。
あるいは、健康食品分野では、経時によってこのような褐変が生じるために、アミン化合物と還元性化合物の共存を避ける必要があり、混合食品である健康食品の製品自体の範囲がそもそも制限されていた。
健康食品や一般食品では、経時による保存安定性が強く要求されるが、メイラード反応抑制や褐変防止に関しては、前記したように公知技術では不十分であった。
また、健康食品や一般食品では、製品(成分組成等)に多様性が要求されるが、独自の形態によってメイラード反応を抑制して褐変を防止して製品に多様性をもたらそうとする発明課題自体がそもそも殆どなかった。
特開2013−194034号公報 特開2005−239737号公報 特開2007−089519号公報 特開2008−231029号公報 特開2009−179603号公報 特開2012−036140号公報 特開2000−245396号公報 特開2001−039860号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、保存中等にメイラード反応等で変色・褐変することを抑制した混合食品を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、混合すると(混合しておくと)メイラード反応によって褐変する「アミン化合物と還元性を有する化合物」であっても、それらを含有する食品の表面に対して特定の処理を施すと、該褐変が抑制されることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アミン化合物を含有する食品a、及び、還元性を有する化合物を含有する食品bが共存してなる混合食品であって、
該食品a及び該食品bの両方が微粒子の状態であって、少なくとも一方の微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされているか、又は、該食品a若しくは該食品bの一方だけが微粒子の状態であって、該微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることを特徴とする混合食品を提供するものである。
また、本発明は、上記可食性塗膜形成材が、多糖、オリゴ糖、単糖、糖アルコール、有機酸、タンパク質、ペプチド、ガム、脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス、乳化剤、及び、これらの誘導体からなる群から選ばれた1種以上の物質を含有する上記の混合食品を提供するものである。
また、本発明は、上記食品aが含有するアミン化合物が、アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物、それらのグリコリル化物、それらの重合物、該重合物の誘導体、又は、それらの塩である上記の混合食品を提供するものである。
また、本発明は、上記食品bが含有する還元性を有する化合物が、還元性を有する糖若しくは還元性を有する糖由来化合物である上記の混合食品を提供するものである。
また、本発明は、上記食品a及び上記食品bの両方が微粒子の状態である上記の混合食品を提供するものである。
また、本発明は、上記食品a又は上記食品bの何れか一方のみの表面が可食性塗膜形成材で表面コートされている上記の混合食品を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と上記課題を解決し、「アミン化合物を含有する食品a」及び「還元性を有する化合物を含有する食品b」の両方が共存してなる混合食品であっても、メイラード反応による「褐変等の変色」を抑制し、安定性を向上させた混合食品を提供することができる。
前記した通り、健康食品を含む食品においては、アミン化合物を含有するものや、還元性を有するものが極めて多い。本発明によれば、このような組み合わせでも、それらが互いに接触するように共存していても、変色を防止・抑制することが可能である。
以下、主食、副食、間食等のあらゆる形の「一般食品」や、顆粒剤、粉剤、錠剤、カプセル剤等のあらゆる剤型の「健康食品」を総合して、単に「食品」と略記することがある。また、飼料やペット用餌も「食品」に含まれる。
食品は、経時で変色した場合、通常はそれを食しても健康上の被害はない場合が多いが、経時での変色は、製品価値を著しく下げ、一般需要者は変色した食品は購入しないし、一旦購入しても経時で変色したものを食することには抵抗がある。また、メイラード反応によって、栄養成分や機能性成分の含量低下が大きな問題となることがある。特に、2015年から施行された機能性表示食品は、機能性成分が賞味期限内において成分表示値を下回ってはいけない。しかし、製造後の保存状態や保存期間によっては、メイラード反応により、機能性成分が成分表示値の下限値を下回る可能性があり、メイラード反応を防止することが重要である。
更に、健康食品等の場合、有効成分自体の変色が大きな問題になることは勿論、「食品の一種である(食品に概念的に含まれる)カプセル皮膜」の変色も大きな問題となる。
前者の有効成分自体の変色の場合、そもそもメイラード反応を強く起こす2種の成分を併用することを避けざるを得ず、食品形態を制限するものであった。本発明によれば、メイラード反応による変色を防止又は抑制できるので、保存安定性が良くなることに加え、食品形態の幅を広げることもでき、今までにない組み合わせの健康食品を提供することができる。
また、後者のカプセル剤の場合、例えばアミン化合物であるゼラチンをカプセル皮膜として使用することが多いが、経時によって該皮膜の内側に斑点状等の褐変が生じる場合がある。本発明によれば、このような褐変を防止又は抑制できるので保存安定性がよくなり、保存方法に幅ができると共に、実質的な使用期限を延長させたり、有効成分の下限値を下回らせたりしないことができる。
一般食品の場合、メイラード反応による着色は、むしろ美味しそうに見せることに役立つ場合もあるが、食品によっては外観の変化は障害になることがある。本発明によれば、メイラード反応を防止・抑制できるので、食品の着色等の外観変化を低減させ得ることに加え、食品の素材の選択幅を広げ、今までにない形態(組み合わせ、形状等)の混合食品を提供することができる。
粉末状食品(微粒子)の状態でサンプルビンに入れて静置した場合の写真である。 (a)セラックコート化GABA粉末(実施例1) (b)GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末を50℃で16時間静置(比較例1) (c)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末(粉末状食品)を50℃で16時間静置(実施例2) 混合粉末を顆粒化した顆粒状食品の状態で静置した場合の写真である。 (a)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末を顆粒化した顆粒状食品の写真(実施例44) (b)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末を顆粒化した顆粒状食品を40℃で4週間静置したときの写真(実施例45) (c)GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末を顆粒化した顆粒状食品を40℃で4週間静置したときの写真(比較例4) 混合粉末を含有させたカプセル化食品の状態で静置した場合の写真である。 (a)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が含有されたカプセル化食品の写真(実施例46) (b)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が含有されたカプセル化食品を40℃で4週間静置したときの写真(実施例47) (c)GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が充填されたカプセル化食品を40℃で4週間静置した時の写真(比較例6) 混合粉末が配合された錠剤型食品の状態で静置した場合の写真である。 (a)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が配合された錠剤型食品の写真(実施例48) (b)セラックコート化GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が配合された錠剤型食品を40℃で4週間静置したときの写真(実施例49) (c)GABA粉末とグルコース粉末の混合粉末が配合された錠剤型食品を40℃で4週間静置したときの写真(比較例8) 本発明の混合食品の微粒子の状態を示す概略拡大断面図である。 (a)一次粒子の表面がコートされている場合 (b)コートされた微粒子が凝集して凝集粒子を形成している場合 (c)一次粒子が凝集して凝集粒子を形成し該凝集粒子の表面がコートされている場合 (d)二次粒子である微粒子の表面がコートされている場合
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
<混合食品、食品aと食品bに共通事項>
本発明の混合食品は、アミン化合物を含有する食品a、及び、還元性を有する化合物を含有する食品bが共存してなっており、
該食品a及び該食品bの両方が微粒子の状態であって、少なくとも一方の微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされているか、又は、
該食品a若しくは該食品bの一方だけが微粒子の状態であって、該微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることを特徴とする。
ここで、上記「含有する」とは、メイラード反応に好条件で保存経時させたときに、メイラード反応をして若干でも変色する程度に含有することを言い、食品aや食品bに不純物程度で含有されている場合も、「含有する」の定義(概念)に含まれる。
限定はないが、具体的には、食品a又は食品bの全体に対して、例えば、0.01質量%以上含有される場合が挙げられ、好ましくは0.1質量%以上含有され、特に好ましくは1質量%以上含有される場合が挙げられる。上限は特に限定はなく100質量%でもよい。
本発明の混合食品は、用途が限定された「褐変防止用混合食品」であることが好ましい。「褐変」とはメイラード反応等によって引き起こされる変色のことを言う。また、本発明において「微粒子」と「粉末」は、互いに読み替えることができるものとする。
<アミン化合物を含有する食品a>
<<アミン化合物>>
本発明の混合食品において、上記食品aが含有するアミン化合物としては、還元性を有する化合物とメイラード反応をし得るアミン化合物であれば特に限定はないが、具体的には例えば、アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物、それらのグリコリル化物、それらの重合物、該重合物の誘導体、それらの塩等が挙げられる。
タンパク質等、それらの重合物(の誘導体)は、一般に「アミン化合物」と言われない場合があったとしても、それらがメイラード反応をする場合にはアミン基を若干でも含有しているので、本発明では「アミン化合物」と言う。
ここで、「アミン化合物」とは、1級アミン化合物(アミノ基含有化合物)、2級アミン化合物、3級アミン化合物を包含するものである。
また、下記する「上記食品aが含有するアミン化合物」は、後述する可食性塗膜形成材で表面コートされる(側の)食品が含有するものでもよいし、表面コートされない(側の)食品が含有するものでもよい。
上記アミノ酸としては、アミノ基とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物であれば特に限定はないが、9種の必須アミノ酸を含む22種の「タンパク質を構成するアミノ酸」;カルニチン、γ−アミノ酪酸(以下、「GABA」と記載することがある)、L−ドーパ(レボドパ)、ヒドロキシプロリン、セレノメチオニン、β−アラニン、サルコシン、オルニチン、シトルリン、クレアチン、オパイン、トリメチルグリシン、テアニン、トリコロミン、カイニン酸等の「タンパク質を構成しないアミノ酸」等が挙げられる。また、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、サイロキシン、O−ホスホセリン、デスモシン等の「修飾されたアミノ酸」等も挙げられる。
上記アミノ糖としては、糖の水酸基がアミノ基で置換されたものであれば特に限定はないが、グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、ムラミン酸、ノイラミン酸等が挙げられる。
上記「それらのアセチル化物」としては、上記アミノ酸若しくはアミノ糖のアミノ基のHがアセチル基(−COCH)で置換されたもの等が挙げられる。具体的には例えば、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン等の2級アミン;等が挙げられる。
また、上記「それらのグリコリル化物」としては、上記アミノ酸若しくはアミノ糖のアミノ基のHがグリコリル基(−COCHOH)で置換されたもの等が挙げられる。
該「アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物、それらのグリコリル化物」(を含有する食品a)は、微粒子として可食性塗膜形成材で表面コートされることが好ましい。もし食品aと食品bの両方が微粒子で一方の微粒子のみが表面コートされる場合は、上記のアミン化合物はメイラード反応を起こし易いので、限定はされないが、表面コートされる側であることが好ましい。
上記「それらの重合物、該重合物の誘導体」としては、上記「アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物及び/又はそれらのグリコリル化物」が重合したもの、又は、該重合物の誘導体が挙げられ、具体的には、ペプチド、タンパク質、それらの誘導体(修飾体)(誘導タンパク質等)、それらの(一部)加水分解物(タンパク加水分解物等)等が挙げられる。ここで、「誘導タンパク質」とは、天然のタンパク質が熱、酵素等によって変質したタンパク質を言う。
具体的には、タンパク質としては、食品に含まれる各種タンパク質、トウモロコシに含まれるゼイン(ツェイン)等が挙げられ、誘導タンパク質としては、ゼラチン等が挙げられ、タンパク加水分解物としては、各種旨味調味料として知られている化合物等が挙げられる。これらの重合体は、実際にメイラード反応をするため、アミン基を若干は含むとされるので、本発明では、「アミン化合物」であるとする。
実際、ゼラチンをカプセル皮膜とするカプセル剤の内側は、内容物との間でメイラード反応をして斑点状等の褐変を引き起こす場合がある。
なお、食品bの側が表面コートされて、ここで言う「アミン化合物(を含有する食品a)」の側が表面コートされない場合もあり得る(本発明に含まれる)。
上記「それらの塩」としては、塩であれば特に限定はされないが、具体的には例えば、上記「アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物及び/又はそれらのグリコリル化物」のアミン基が塩酸塩等となったもの;カルボキシル基がナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等になったもの;等が挙げられる。
好ましい化合物(を含有する食品a)だけが微粒子になっていれば、該微粒子は可食性塗膜形成材で表面コートされることが必須である。もし、食品aと食品bの両方が微粒子になっていて、一方の微粒子のみが表面コートされる場合は、表面コートされる側であってもされない側であってもよい。
<<食品a中の「その他の化合物」>>
上記「アミン化合物を含有する食品a」としては、上記アミン化合物自体からなる食品aでもよく、上記アミン化合物と「その他の化合物」を含有するものでもよい。
例えば、健康食品の場合、上記アミン化合物単独では好適に微粒子化し難い場合等は、「その他の化合物」との混合物で微粒子を形成してもよく、上記アミン化合物単独では効果が強過ぎる場合は、「その他の化合物」で希釈してもよい。
「その他の化合物」を含有する場合、該「その他の化合物」としては、限定はないが、例えば、各種可食性の、賦形剤、増量剤、希釈剤、担体、微粒子形成剤、防腐剤、カプセル形成剤等が挙げられ、後述する芳香性物質、呈味性物質等も挙げられる。
<<上記以外の食品a>>
また、「アミン化合物を含有する食品a」としては、上記したもの以外に、例えば、肉、魚貝、卵、豆、穀物等が挙げられる。
その場合の「アミン化合物」とは、肉、魚貝、卵、豆、穀物等の食品に含有されるアミン化合物である(を指す)。例えば、肉、魚貝、卵、豆、穀物等に含有されるタンパク質等が挙げられる。その場合の「その他の化合物」とは、食品aに含有されるアミン化合物以外のものである(を指す)。
これらの食品aは、微粒子であり可食性塗膜形成材で表面コートされていてもよく、微粒子ではあるが表面コートされていなくてもよい(食品bの方が表面コート)。
また、食品bの方が微粒子であり表面コートされていて、食品aの方は微粒子でなくてもよい。
<還元性を有する化合物を含有する食品b>
<<還元性を有する化合物>>
本発明の混合食品において、上記食品bが含有する還元性を有する化合物としては、アミン化合物とメイラード反応をし得るものであれば特に限定はないが、還元性を有する糖若しくは還元性を有する糖由来化合物であることが好ましい。
該「還元性を有する糖」としては、ケトン基を有するケトース、アルデヒド基を有するアルドースが挙げられる。該還元性を有する糖としては、全ての単糖;ラクトース、アラビノース、マルトース等のマルトース型二糖やオリゴ糖;等が挙げられる。
上記「還元性を有する糖由来化合物」としては、アルドン酸、ウロン酸等の糖にカルボキシル基が導入された化合物;糖アルコール;アミノ糖;糖の水酸基が水素に置換した化合物;等が挙げられる。
砂糖、テーブルシュガー、スクロース(ショ糖)、トレハロース、糖アルコール等、一般に還元性を有さない糖又は糖由来化合物として(と言う名称で)入手したもの(存在しているもの)であっても、そこにメイラード反応をし得る物質が不純物程度にでも一般に含有されているようなものであれば、それらも本発明では「還元性を有する糖若しくは糖由来化合物」に該当する。
還元性を有する化合物としては、健康食品や一般食品として多く使用されている点、メイラード反応による褐変を抑制したいとの要望が強い点又は該要望が強い食品に含まれている点等から、限定はされないが、具体的には例えば、グルコース(ブドウ糖)、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、プシコース、ソルボース、タガトース、アロース、リボース、マルトース(麦芽糖)、ラクトース、メリビオース、ガラクトオリゴ糖、アラビノース、デキストリン、澱粉、又は、それらの誘導体等が好ましい化合物として挙げられる。
「フルクトース(果糖)」は、主たる化学式ではケトースであるが、アルデヒド基を有する化学構造に転移しているアルドースも含むものであり、「澱粉」も分子末端等に還元性基を含むものである。
また、上記「それらの誘導体」としては、糖にカルボキシル基が導入された化合物、糖アルコール、アミノ糖、糖の水酸基が水素に置換した化合物等が挙げられる。
なお、食品aの側が表面コートされて、ここで言う「還元性を有する糖若しくは還元性を有する糖由来化合物(を含有する食品b)」の側が表面コートされない場合もあり得る(本発明に含まれる)。
食品bだけが微粒子になっていれば、食品bは可食性塗膜形成材で表面コートされていることが必須である。もし、食品aと食品bの両方が微粒子になっていて、一方の微粒子のみが表面コートされている場合は、食品bは表面コートされる側であってもされない側であってもよい。
<<食品b中の「その他の化合物」>>
上記「還元性を有する化合物を含有する食品b」としては、上記還元性を有する化合物自体からなるものでもよく、上記還元性を有する化合物と「その他の化合物」を含有するものでもよい。
例えば、健康食品の場合、上記還元性を有する化合物単独では好適に微粒子化し難い場合等は、「その他の化合物」との混合物で微粒子を形成してもよく、上記還元性を有する化合物単独では効果が強過ぎる場合は、「その他の化合物」で希釈してもよい。
「その他の化合物」を含有する場合、該「その他の化合物」としては、各種可食性の、賦形剤、増量剤、希釈剤、担体、微粒子形成剤、防腐剤、カプセル形成剤等が挙げられ、後述する芳香性物質、呈味性物質等も挙げられる。
<<上記以外の食品b>>
また、「還元性を有する化合物を含有する食品b」としては、上記したもの以外に、例えば、発酵が必要なパン;発酵が必要でない蒸しパン;せんべい、クッキー、(パン)ケーキ等の菓子;団子;うどん、スパゲッティ等の麺;飯;たこ焼き、お好み焼き、クレープ、ホットケーキ等の粉物;饅頭;等が挙げられる。
これらの食品bは、微粒子であり可食性塗膜形成材で表面コートされていてもよく、微粒子ではあるが表面コートされていなくてもよい(食品aの方が表面コート)。
また、食品aの方が微粒子であり表面コートされていて、食品bの方は微粒子でなくてもよい。
<可食性塗膜形成材>
本発明における可食性塗膜形成材は、食に適した物質であり(すなわち可食性であり)、固形物の表面に対して被膜を作るようなものであればどのような物質でもよいが、好ましいものとして、多糖、オリゴ糖、単糖、糖アルコール、有機酸、タンパク質、ペプチド、ガム、脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス、乳化剤等や、これらの誘導体や組合せが挙げられる。すなわち、本発明は、該可食性塗膜形成材が、多糖、オリゴ糖、単糖、糖アルコール、有機酸、タンパク質、ペプチド、ガム、脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス、乳化剤、及び、これらの誘導体からなる群から選ばれた1種以上の物質を含有する混合食品であることが好ましい。
具体的には、上記多糖としては、例えば、デンプン、デンプン分解物、デキストリン、難消化性デキストリン、イソマルトデキストリン、シクロデキストリン、カラギーナン、ペクチン、セルロース、寒天、プルラン、カードラン、アルギン酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸、フコイダン等が挙げられる。
また、上記多糖は、微粒子化したものでもよく、ナノ粒子にまで微粒化されていてもよい。
また、上記多糖を化学修飾等した糖誘導体としては、多糖の、ヒドロキシプロピル化物、メチル化物、ヒドロキシプロピルメチル化物、カルボキシメチル化物、コハク酸誘導体等が挙げられる。
具体的には、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、オクテニルコハク酸澱粉等が挙げられる。これらは(一部)塩であってもよい。
オリゴ糖とは二糖以上の糖を言う。上記オリゴ糖としては、例えば、大豆オリゴ糖、マルチトール、乳糖、ショ糖、ラクチュロース、マルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等が挙げられる。
また、上記単糖としては、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース等が挙げられる。
上記糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール等が挙げられる。
上記有機酸としては、例えば、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸等が挙げられ、これらのカルシウム等の有機酸塩も含まれる。
上記タンパク質とペプチドは、何れもアミノ酸が縮合したものであり、本発明で「ペプチド」はタンパク質より縮合数が小さいものを言い、通常は50個以下の長さであり、オリゴペプチド、ポリペプチド等が含まれる。
上記タンパク質又はペプチドとしては、例えば、ゼイン、ゼラチン、コラーゲン、これらの分解物等が挙げられる。
上記ガムとしては、グァーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アラビアガム、キサンタンガム、タマリンドガム等が挙げられる。
上記脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等が挙げられる。
上記脂肪酸エステルとしては、上記脂肪酸等が結合したグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
また、上記ワックスとしては、セラック、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス等が挙げられる。
上記乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。
可食性塗膜形成材は、上記した物質を1種だけ含有していてもよく、2種以上を組み合わせて含有していてもよい。
また、目的に合わせて、更に、カラメル、食用香料等の芳香性物質;甘味料、酸味料、調味料等の呈味性物質;二酸化チタン等の着色剤若しくは遮光剤;カラメル、各種食用色素等の着色物質;グリセリン等の可塑剤;酸素遮断物質;防湿剤;紫外線遮断物質等を含有することも好ましい。
<混合食品>
本発明の混合食品は、
(1)上記した食品a及び食品bの両方が微粒子の状態であって、少なくとも一方の微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされているか、又は、
(2)上記食品a若しくは食品bの一方だけが微粒子の状態であって、該微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることを特徴とする。
<<微粒子>>
ここで、「微粒子」とは、平均粒径が2mm以下のものを言い、1mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましく、0.3mm以下が特に好ましい。また、下限は特に限定はないが、平均粒径として0.1μm以上が好ましく、1μm以上が特に好ましい。
また、該微粒子は、一次粒子でもよく、図5(d)に示したように、一次粒子が複数個で形成された二次粒子でもよい。
表面コートされた微粒子は、図5(a)に示したように、それぞれが単独で存在していてもよく、図5(b)に示したように、表面コートされた微粒子が、複数個凝集して存在していてもよいことは言うまでもない。
<<表面コート>>
上記した「微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされている」とは、図5(a)(b)のように一次粒子であれ、図5(d)のように二次粒子であれ、微粒子1個ずつがそれぞれ表面コートされている形態を含むことは勿論のこと、図5(c)に示したように、複数個の微粒子がまとまって表面コートされている形態をも含む。
また、通常は微粒子が単独で存在していても、可食性塗膜形成材で表面コートする際に、複数個の微粒子がまとまって、その最表面が可食性塗膜形成材で表面コートされ、図5(c)のようになった形態も本発明に含まれる。
なお、図5(c)に示したように、微粒子同士の間に隙間がある場合、その隙間に可食性塗膜形成材が入り込んでいてもいなくてもよい。
<<混合食品の形態>>
限定はされないが、上記(1)のように、上記食品a及び食品bの両方共が微粒子の状態であることが、本発明の効果をより奏するために好ましい。
限定はされないが、更に、微粒子状の食品a及び微粒子状の食品bが混合された、錠剤、顆粒剤若しくは散剤の状態の(健康)食品が好ましく、微粒子状の食品a及び微粒子状の食品bが混合されたものを内包したカプセル状の(健康)食品も好ましい。
本発明の混合食品(の形態)としては、図1に示したように、食品a微粒子と食品b微粒子とを混合した粉末状食品であることが好ましく、図2に示したように、食品a微粒子と食品b微粒子とを混合して造粒した顆粒状食品(造粒化食品)であることも好ましく、図3に示したように、食品a微粒子と食品b微粒子とを混合後に、カプセルに充填した「ソフトカプセル化食品、ハードカプセル化食品等のカプセル化食品」であることも好ましく、図4に示したように、食品a微粒子と食品b微粒子と賦形剤とを混合し、打錠機にて錠剤化してなる錠剤化食品であることも好ましく、図示はしないがグミ状食品であることも好ましい。
上記食品aと上記食品bのうち片方だけが微粒子であって、他方は微粒子の状態でない態様も本発明には含まれる。微粒子の状態でない態様としては、本発明の「微粒子」より大きな粒子状態、略平面状態、前記した<<上記以外の食品a>>や、<<上記以外の食品b>>の形態等が挙げられる。
また、カプセルの内包物が微粒子の状態の食品a若しくはbであり、(微粒子の状態ではない)カプセル皮膜が食品b若しくはaである場合も本発明に含まれる(「a」「b」は同順)。この場合、内包物である微粒子は可食性塗膜形成材で表面コートされている。
上記(2)のように、上記食品a又は上記食品bの何れかが微粒子の状態ではない場合は当然のこととして、上記食品a又は上記食品bの両方共が微粒子の状態の場合であっても、上記食品a又は上記食品bの何れか一方のみの表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることが、製造の容易さ、コスト低減のために好ましい。また、一方のみが表面コートされているだけで、前記した本発明の効果が奏される場合が多いからである。
なお、メイラード反応が起り易い食品aと食品bの組み合わせの場合等には、両方の微粒子が可食性塗膜形成材で表面コートされていることも好ましい。
<表面コートの方法、混合食品の製造方法>
可食性塗膜形成材を目的とする微粒子にコートする方法は、限定はされないが、湿式造粒コーティング法、乾式造粒コーティング法等の何れでもよく、用手法でもコーティングが可能である。
湿式造粒コーティング法としては、例えば、撹拌造粒法、流動層造粒法、側方スプレー式流動層造粒法、転動流動層造粒法、ワースター流動層造粒法、押出造粒法、浸漬法等が挙げられるが、限定されるものではない。
一方、乾式造粒コーティング法としては、例えば、加熱撹拌造粒法、溶融造粒法、押出造粒法、ボールミルコーティング法、ドライ撹拌造粒法等が挙げられるが、限定されるものではない。
また、用手法としては、表面コートされる微粒子に、可食性塗膜形成材を溶媒に溶解したコーティング溶液を噴霧して練合し、乾燥及び粉砕を繰り返す方法等が挙げられる。
可食性塗膜形成材を溶解する溶媒は、該可食性塗膜形成材が溶解及び/又は分散し、食に適しているものであればどのようなものでもよいが、水、pH調整水、エタノール、それらの混合溶媒等を用いることが好ましい。
本発明の混合食品は、食品aと食品bを共存させた後、すなわち略最終段階で、結合剤、賦形剤、カプセル皮膜、食品aに含まれる前記した「その他の化合物」、食品bに含まれる前記した「その他の化合物」等を用いて、限定はされないが、例えば、粉末状食品、顆粒状食品、ソフトカプセル化食品、ハードカプセル化食品、錠剤型食品、グミ状食品等として好適な形態にすることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
<表面コートされた食品aの調製−1>
GABA粉末500gを転動流動層型コーティング装置MP−01(株式会社パウレック製)に入れ、インペラー回転数300rpm、吸気温度70℃、吸気量0.7m/minに設定し、水1000mL中に水溶性セラック50gを含む水溶液を噴霧しながら表面コート(被覆化)を行い、平均粒子径が100μmのセラックコート化GABA粉末を得た(図1(a))。
比較例1
コート化していないGABA粉末3gと、グルコース粉末3gを10mLのサンプルビン中で均一に混合し、50℃で16時間静置した。その結果、図1(b)に示す通り、白色から黒色に褐変するメイラード反応が認められた。
実施例2
実施例1で得られたセラックコート化GABA粉末3gと、グルコース粉末3gを10mLのサンプルビン中で均一に混合して得られた粉末状食品を、50℃で16時間静置したが、図1(c)に示す通り、色の変化は殆ど認められなかった。
実施例3
<表面コートされた食品aの調製−2>
GABA粉末500gに、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の20質量%エタノール溶液を250mL噴霧し、該粉末が造粒しないように撹拌した。その後、50℃、3時間乾燥して、HPCコート化GABA粉末を得た。
実施例4
<表面コートされた食品bの調製−1>
グルコース粉末500gを転動流動層型コーティング装置MP−01に入れ、インペラー回転数300rpm、吸気温度70℃、吸気量0.7m/minに設定し、水1000mL中に水溶性セラック50gを含む水溶液を噴霧しながら被覆化を行い、平均粒子径300μmのセラックコート化グルコース粉末を得た。
実施例5
<表面コートされた食品bの調製−2>
グルコース粉末500gに、HPCの20質量%エタノール溶液を250mL噴霧し、該粉末が造粒しないように撹拌した。その後、50℃、3時間乾燥して、HPCコート化グルコース粉末を得た。
実施例6
比較例1で使用した静置前の混合粉末と、比較例1で得られた静置後の混合粉末を、それぞれ1%(w/v)になるように、精製水にて溶解し、それぞれ465nmの吸光度(Ab465)を測定した。なお、当該波長における吸光度が0.8を超える場合には、吸光度が0.8以下になるように精製水にて希釈を行い、測定後、その値に希釈率を積算し、1%(w/v)の吸光度に換算した。
その結果、静置前の吸光度は0.001であったが、静置後の吸光度は2.763であり、吸光度の変化が大きく、測定値においても、強いメイラード反応が起きていると判断できる結果が得られた。
一方、実施例2で使用した静置前の混合粉末と、実施例2で得られた静置後の混合粉末を、上記比較例1と同様に測定した。
その結果、静置前の吸光度は0.013であり、静置後の吸光度は0.014であり、吸光度の変化は殆どなく、測定値においても、メイラード反応が起きていないと判断できる結果が得られた。
実施例6における、比較例1の粉末と実施例2の粉末の測定値を下記の数式に当てはめ、メイラード反応の抑制率を計算した。
その結果、「コート化していないGABA粉末」と「グルコース粉末」の混合後の静置(比較例1)に比べて、「セラックコート化GABA粉末」と「グルコース粉末」の混合後の静置(実施例2)は、メイラード反応が抑制されており、そのメイラード抑制率は、下記の計算により、100%であった。
[メイラード抑制率(%)]
=100×[1−(0.014−0.013)/(2.763−0.001)]
=100
実施例7〜12
食品aとして実施例1で得られたセラックコート化GABA粉末1gと、食品bとして、コート化していない種々の化合物の粉末を混合し、70℃、湿度50%の環境下で24時間静置した。対照として、食品aとしてコート化していないGABA粉末1gと、食品bとして種々の化合物の粉末を同条件で静置した。
それぞれの未静置粉末と静置後の粉末を1質量%(w/v)になるように水によく溶解し、沈殿物を遠心分離機により除去した後、メイラード反応生成物(着色)を分光光度計による465nmの吸光度により測定した。メイラード抑制率の算出は、実施例6と同様に行った。
結果を以下の表1に示す。
実施例13〜22
食品aとして、実施例3で得られたHPCコート化GABA粉末1gと、食品bとして、コート化していない種々の化合物の粉末とを、実施例6と同様に評価した。
結果を以下の表2に示す。
実施例23〜27
食品bとして、「実施例4で得られたセラックコート化グルコース粉末1g、若しくは、実施例5で得られたHPCコート化グルコース粉末1g」と、食品aとして、コート化していない種々の化合物の粉末とを、実施例6と同様に評価した。
ただし、静置条件は、50℃、湿度40%の環境下で24時間静置した。
結果を以下の表3に示す。
実施例28〜33
食品aとして、実施例1で得られたセラックコート化GABA粉末1gと、食品bとして、コート化していない種々の化合物の粉末とを、実施例6と同様に評価した。
ただし、静置条件は、50℃、湿度40%の環境下で24時間静置した。
結果を以下の表4に示す。
実施例34〜43
食品aとして、実施例3で得られたHPCコート化GABA粉末1gと、食品bとして、コート化していない種々の化合物の粉末とを、実施例6と同様に評価した。
ただし、静置条件は、50℃、湿度40%の環境下で24時間静置した。
結果を以下の表5に示す。
実施例44
セラックコート化GABA粉末2kgとグルコース粉末1kgを混合後、流動層造粒機(フロイント工業社製FLO−5)に投入した。風量は、0.5m/minとし、風の温度は給気70℃及び排気35℃とした。結合剤として、0.6%(w/v)のグアガム水溶液を上部からスプレーしながら、1時間処理を行なった。結合剤は、混合粉末100質量部に対して20質量部になるよう噴霧した。その結果、2.9kgの顆粒状食品を得ることができた(図2(a))。
実施例45
実施例44で作製した顆粒状食品を、40℃で4週間静置したが、顆粒状食品の色の変化は、ほとんど認められなかった(図2(b))。
比較例3
GABA粉末2kgとグルコース粉末1kgを混合後、流動層造粒機(フロイント工業社製FLO−5)に投入した。風量は、0.5m/minとし、風の温度は給気70℃及び排気35℃とした。結合剤として、0.6%(w/v)のグアガム水溶液を上部からスプレーしながら、1時間処理を行なった。結合剤は、混合粉末100質量部に対して20質量部になるよう噴霧した。その結果、3.0kgの顆粒状食品を得ることができた。
比較例4
比較例3で作製した顆粒状食品を40℃で4週間静置したところ、顆粒状食品はメイラード反応により黒変化した(図2(c))。
実施例46
セラックコート化GABA粉末25g、グルコース粉末25g、結晶セルロース49g、及び、ステアリン酸カルシウムを良く混合し、32メッシュサイズの網目を有する篩にて篩通した。この混合粉末を、卓上ハードカプセル充填機(アキュレス社製モデル100)にて、3号のゼラチンハードカプセル(カプスゲル社製)に充填した。1粒に粉末が200mg充填されたカプセル化食品500粒を作製した(図3(a))。
実施例47
実施例46で作製したカプセル化食品を、40℃で4週間静置したが、内容物である混合粉末の色の変化は、ほとんど認められなかった(図3(b))。
比較例5
GABA粉末25g、グルコース粉末25g、結晶セルロース49g、及び、ステアリン酸カルシウムを良く混合し、32メッシュサイズの網目を有する篩にて篩通した。この混合粉末を、卓上ハードカプセル充填機(アキュレス社製モデル100)にて、3号のゼラチンハードカプセル(カプスゲル社製)に充填した。1粒に粉末が200mg充填されたカプセル化食品を500粒作製した。
比較例6
比較例5で作製したカプセル化食品を、40℃で4週間静置したところ、内容物である混合粉末はメイラード反応により黒変化した(図3(c))。
実施例48
セラックコート化GABA粉末25g、グルコース粉末25g、結晶セルロース25g、マルチトール22g、微粒二酸化ケイ素1g、及び、ステアリン酸カルシウム2gを、32メッシュサイズの網目を有する篩にて篩通した。この混合粉末を、500μmにて篩過した。この混合粉末を、φ9.0mmサイズの杵臼をセットした打錠機SEワークプレス(岡田精工社製)を用いて、打錠圧力1000kgfにて打錠化を行った。質量が約300mgの錠剤型食品を308粒作製した(図4(a))。
実施例49
実施例48で作製した錠剤型食品を、40℃で4週間静置したが、色の変化はほとんど認められなかった(図4(b))。
比較例7
GABA粉末25g、グルコース粉末25g、結晶セルロース25g、マルチトール22g、微粒二酸化ケイ素1g、及び、ステアリン酸カルシウム2gを、32メッシュサイズの網目を有する篩にて篩通した。この混合粉末を、500μmにて篩過した。この混合粉末を、φ9.0mmサイズの杵臼をセットした打錠機SEワークプレス(岡田精工社製)を用いて、打錠圧力1000kgfにて打錠化を行った。質量が約300mgの錠剤型食品を約298粒作製した。
比較例8
比較例7で作製した錠剤型食品を、40℃で4週間静置したところ、錠剤型食品はメイラード反応により黒変化した(図4(c))。
上記表1ないし表5の「メイラード抑制率」が全て正の値であること等から明らかなように、また、図1〜4からも明らかなように、食品aと食品bを共存させた状態で経時させたとき、可食性塗膜形成材で表面コートしてある場合は、表面コートしていない場合に比較して、変色が抑制されることが示された。
本発明の「微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされている混合食品」は、メイラード反応等による変色が抑制されるので、健康食品分野、一般食品分野、医薬品分野等に広く利用されるものである。

Claims (12)

  1. アミン化合物を含有する食品a、及び、還元性を有する化合物を含有する食品bが共存してなる混合食品であって、
    該食品a及び該食品bの両方が微粒子の状態であって、少なくとも一方の微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされているか、又は、該食品a若しくは該食品bの一方だけが微粒子の状態であって、該微粒子の表面が可食性塗膜形成材で表面コートされていることを特徴とする混合食品。
  2. 上記可食性塗膜形成材が、多糖、オリゴ糖、単糖、糖アルコール、有機酸、タンパク質、ペプチド、ガム、脂肪酸、脂肪酸エステル、ワックス、乳化剤、及び、これらの誘導体からなる群から選ばれた1種以上の物質を含有する請求項1に記載の混合食品。
  3. 上記多糖の誘導体が、多糖の、ヒドロキシプロピル化物、メチル化物、ヒドロキシプロピルメチル化物、カルボキシメチル化物、又は、コハク酸誘導体である請求項2に記載の混合食品。
  4. 上記タンパク質又はペプチドが、ゼイン、ゼラチン、コラーゲン、又は、これらの分解物である請求項2又は請求項3の何れかの請求項に記載の混合食品。
  5. 上記可食性塗膜形成材が、更に、芳香性物質、呈味性物質、遮光剤、着色物質、可塑剤、酸素遮断物質、防湿剤、及び/又は、紫外線遮断物質を含有する請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の混合食品。
  6. 上記食品aが含有するアミン化合物が、アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物、それらのグリコリル化物、それらの重合物、該重合物の誘導体、又は、それらの塩である請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の混合食品。
  7. 上記食品bが含有する還元性を有する化合物が、還元性を有する糖若しくは還元性を有する糖由来化合物である請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の混合食品。
  8. 上記還元性を有する糖若しくは還元性を有する糖由来化合物が、グルコース(ブドウ糖)、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、プシコース、ソルボース、タガトース、アロース、リボース、マルトース(麦芽糖)、ラクトース、メリビオース、ガラクトオリゴ糖、アラビノース、デキストリン、澱粉、又は、それらの誘導体である請求項7に記載の混合食品。
  9. 上記食品a及び上記食品bの両方が微粒子の状態である請求項1ないし請求項8の何れかの請求項に記載の混合食品。
  10. 上記食品a又は上記食品bの何れか一方のみの表面が可食性塗膜形成材で表面コートされている請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の混合食品。
  11. 褐変防止用である請求項1ないし請求項10の何れかの請求項に記載の混合食品。
  12. 上記混合食品が、粉末状食品、顆粒状食品、ソフトカプセル化食品、ハードカプセル化食品、錠剤型食品、又は、グミ状食品である請求項1ないし請求項11の何れかの請求項に記載の混合食品。
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