JP2021003024A - 徐放性被覆食品粉体集合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消化器内で徐々に有効成分が放出される徐放性被覆食品粉体集合体、及び、それを含有する健康食品の提供。【解決手段】有効成分を含有する直径1μm〜1mmの食品核12が可食性被覆材層13によって被覆されてなる徐放性被覆食品粉体11の集合体であって、1個の食品核12が実質的に被覆の単位であり、1個の食品核12の表面が個々に可食性被覆材層13で被覆されており、可食性被覆材層13は可食性タンパク質を含有するものであり、試験開始から2時間までを溶出試験第1液を用い、試験開始2〜24時間までを溶出試験第2液を用いた際に、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下である徐放性被覆食品粉体集合体、及び、それを含有する健康食品。【選択図】図3

Description

本発明は徐放性被覆食品粉体集合体及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、可食性タンパク質を含有する可食性被覆材層によって被覆されて徐放性になっている徐放性被覆食品粉体集合体、その製造方法、及び、該徐放性被覆食品粉体集合体を含有する健康食品に関するものである。
医薬品の製薬分野においては、苦味をマスクして服用を容易にするためや、腸溶性の付与のために、粉体の表面に腸溶性等の機能を持たせたフィルム液を塗布・乾燥させたものが古くから知られている。
特許文献1には、生理活性を有するタンパク質、酵素、タンパク質のリパーゼ阻害剤等の粉末又は顆粒の表面を腸溶性フィルムで被覆した腸溶性製剤が記載されている。
また、特許文献2には、粒径20μm〜200μmの粉体の表面をゼイン又はセラックで被覆する際に、中鎖トリグリセリドとエタノールを噴霧する被覆粉体の製造方法が記載されており、被覆時(製造時)の団粒の発生を抑え、口に含んだときの溶出速度を遅延させ、強固な被覆が可能になるとしている。
特許文献3には、平均粒子径1μm〜200μmの不快味を有する粉体の表面を、胃溶性ポリマー含有組成物で被覆して造粒してなる散剤、細粒剤又は顆粒剤が記載されており、医薬の苦味等の不快味を有効に遮断できるとしている。
また、特許文献4には、医薬成分をアミノアルキルメタアクリレートコポリマーで被覆した顆粒中に含有し、該顆粒外に崩壊剤を含有する口腔内速崩壊性錠剤が記載され、経時的な硬度の低下を抑制し、口当たりを良くするとされている。
特許文献5には、苦味を有する粉末状薬物と流動化剤との混合物を造粒又は被覆するための担体を含み、該担体がエチルセルロース、メタクリル酸コポリマー又はワックス状物質である速崩壊錠が記載されている。
しかしながら、上記技術は全て医薬・薬剤を対象としたものであり、健康食品や一般食品を主な対象としたものではなかった。すなわち、医療用医薬品等の薬剤粉末を対象としたものであり、粉体状の食品を対象としたものではなかった。
粉体状の食品を対象としたものとして、特許文献6等には、牡蠣肉エキス粉末を脂質粉末でコーティングすることにより、経時的にガス発生をなくし、牡蠣独自の生臭さを軽減させた牡蠣肉エキス粉末が開示されている。
しかしながら、この技術は、油脂コーティング(溶融造粒)技術であるため、被覆材が極めて限定されているため、口腔内で溶解しない被覆材しか使用できないし、粉体の表面すなわち食品核の表面を個々に被覆することもできない。
特許文献7には、流動層造粒法を用いて、ポリフェノールを水溶性セルロース誘導体でコーティングすることにより、ポリフェノール顆粒が得られることが開示されている。
しかしながら、該流動層造粒法では、被覆と同時に造粒(顆粒化)まで1段で行ってしまうため、個々の粉体の表面が被覆材で被覆されず、該顆粒が保存中等に割れたときには、新たな破断面が露出してしまう。また、該流動層造粒法では、大量の被覆材を必要とする(厚塗りが必要である)ため、低濃度で均一に個々の粉末の表面が被覆されない。
特許文献8には、システインをコーティングした顆粒剤が開示されている。
しかしながら、これらは徐放性ではない上に、被覆と同時に顆粒化することにより、その後の錠剤化時の打圧によって該顆粒の崩壊が起こることがあり、そのためこの製造方法で得られたものは錠剤化には不適であり、健康食品としての形態が極めて制限されることになる。
特許文献9には、医薬品やにんにく等に含まれる臭気成分を2層で被覆することによって造粒物を得ることが開示されている。
また、特許文献10には、粉末粒子の表面に表面改質材(サイクロデキストリン等)を被覆し、更に被覆材の間隙に撥水性物質(リン脂質やシュラック)を充填することによって、特に吸湿抑制が可能であることが開示されている。
しかしながら、これらは、徐放性を目的としたものではなく、1層目の隙間への充填を必須としており、製造コスト的に問題があった。
薬剤では、胃で吸収させず(剤型を崩壊させず)、腸に来て初めて有効成分を吸収させる(剤型を崩壊させる)と有効である場合が多いが、健康食品や一般食品では、消化器内に入ったときに、口腔内か胃か腸かを問わず、単に、徐々に有効成分が該消化器内に放出されると、むしろ有効である場合が多い。
一般に、健康食品や一般食品では、健常人や未病人が摂取し、常用的に(習慣的に)比較的多く摂取する傾向があるため、病人が薬剤の苦味については諦めて(甘受して)摂取する医薬品に比べ、味及び/又は臭いのマスキングや消化器内での徐放性が重要になると考えられるが、前記したような公知技術では、その目的達成は不十分であった。
更に、健康食品や一般食品では、その最終形態に多様性が要求され、食品粉体の集合体を、錠剤状、顆粒状等に加工してから供給することが多いが、前記したような公知技術では、消化器内に入った後の徐放性については考慮されておらず、また、被覆された後の製剤加工までは考慮されていない。
このように、健康食品や一般食品では、医薬品とは異なった特性が要求されるにもかかわらず、被覆対象である食品核を健康食品や一般食品に特化し、食品としてその効果を発揮する技術が殆どなかった。また、かかる技術を開発しようとする課題設定もなかった。
特開2005−239737号公報 特開2007−089519号公報 特開2008−231029号公報 特開2009−179603号公報 特開2012−036140号公報 特開2012−034614号公報 特開2010−154769号公報 特開2004−161701号公報 特開平6−024963号公報 特開平5−176739号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、徐放性であるために消化器内で徐々に有効成分が放出される徐放性被覆食品粉体集合体を提供することにあり、また、それを含有する健康食品を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水溶性の有効成分を含有する食品核を被覆材で被覆するに当たり、該被覆材としてタンパク質を用いれば、該食品が消化器内で、好適な時期(長期間等)又は部位(臓器の場所等)に溶出され、健康食品や一般食品としての効果をより一層発揮できることを見出した。
更に、該被覆の単位を個々の食品粉体(食品核)とし、その表面を、特定の溶出条件、特に好ましくは特定の粒径分布条件を満たすように、可食性タンパク質で被覆することによって、上記効果をより一層発揮できることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、水溶性の有効成分を含有する直径1μm以上1mm以下の食品核が可食性被覆材層によって被覆されてなる徐放性被覆食品粉体の集合体であって、
該可食性被覆材層が、1種又は2種以上の可食性タンパク質であることを特徴とする徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
また、本発明は、上記可食性被覆材層が、徐放性付与のためには可食性タンパク質のみを含有しpH調整剤を含有しない上記の徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
また、本発明は、上記有効成分の水溶性が、有効成分1gを20℃において完溶させるために必要な水の量が10L以下であるような水溶性である上記の徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
また、本発明は、1個の食品核が実質的に被覆の単位であり、該1個の食品核の表面が個々に上記可食性被覆材層で被覆されており、
日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から2時間までを溶出試験第1液を用い、試験開始2時間から24時間までを溶出試験第2液を用いた際に、該食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下である上記の徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
また、本発明は、日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から24時間までイオン交換水を用いた際に、上記食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下であり、試験開始から24時間後の食品核の成分の溶出率が50質量%以上である上記の徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
また、本発明は、レーザー散乱型粒度分布計を用いて測定し、可食性被覆材層によって被覆する前の食品核の最大径をMAX0、最小径をmin0、体積ピーク径の頻度(%)をV0とし、可食性被覆材層によって被覆した後の粉体の最大径をMAXt、最小径をmint、体積ピーク径の頻度(%)をVtとしたとき、下記の式(1)を満たすように、該1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層によって被覆されているものである上記の徐放性被覆食品粉体集合体を提供するものである。
0.5≦[Vt/(MAXt−mint)]
/[V0/(MAX0−min0)]≦3 ・・・・(1)
また、本発明は、上記の徐放性被覆食品粉体集合体を含有する健康食品であって、
その剤型が、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、又は、固形剤であることを特徴とする健康食品を提供するものである。
一般に、水溶性物質は、水に対する溶解速度が速いので、生体内に早く吸収される一方で生体内での消失も早いことから、「他の機能成分と併用したときに相乗効果が得られ難い」と言うデメリットがある。そして、「他の機能成分と併用して相乗効果が得られる」と言う性能は、医薬に比べて(健康)食品において頻繁に要求される性能である。特に、水溶性のビタミンは、他の機能成分に対する補助成分として使用されるので、該性能が重要となる。
本発明によれば、前記問題点と課題を解決し、一般食品又は健康食品を摂取したときに、消化器内で徐々に有効成分を溶出させて、該有効成分の有する効果が最適に奏される。すなわち、(1)時期(摂取後の時間)、(2)消化器官(胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸等)、及び/又は、(3)有効成分濃度(一時点での消化器内の濃度)に関し、好適に水溶性の有効成分を溶出させることができる。
特に該有効成分が水溶性である場合、本発明によれば、該有効成分の溶出を制御して、併用する他の機能成分と溶出量を合わせ、両成分を同時に生体内に存在させ、互いの相乗効果を奏し易くすることができる。
上記溶出条件は、被覆された可食性被覆材層中の可食性タンパク質の種類、及び/又は、被覆量(単位表面積に対する可食性タンパク質の質量や、可食性被覆材層の厚さ等)によって調節可能である。
上記(1)時期(摂取後の時間)については、例えば、健康食品中の機能性成分が一時期に高濃度で消化器内に放出されるより、長時間に亘って徐々に放出された方がその機能性成分の効果がより奏される場合に有効である。
本発明によれば、機能性成分の有効血中濃度を一定時間維持することが可能となり、その機能性成分の効果を持続的に得ることができる。その結果、例えば、食の細い高齢者に対する服用負担を少なくしても、持続的な栄養補給が可能となるし、糖尿病のヒトに対しては、血糖値の急激な上昇を抑えることができるし、透析患者にナトリウム排出を促すカリウムのバランス良い補給が可能となる。
上記(2)溶出される場所である消化器官(胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸等)について、胃では健康食品中の機能性成分の効果が発揮されずに、腸でその効果が発揮される場合に有効である。胃で効果が発揮されない場合とは、胃で有効成分が分解される、胃で溶出すると胃壁を痛める、等が挙げられる。
「腸溶性」、すなわち、胃において溶解・放出しない性質も、本発明で奏させることができるが、食品分野における「腸溶性」付与については、そのような課題すら殆どなかったので、そのような技術思想は知られていなかった。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体によれば、すなわち、可食性タンパク質を含有する可食性被覆材層で食品核を被覆すれば、胃液の酸性によって特に溶解し難い可食性被覆材層で被覆するまでもなく、胃を通過して腸で溶解させることができる。
すなわち、わざわざ、胃酸の酸性液で溶解せず小腸の中性液で溶解する所謂腸溶性被覆層を用いることをしなくても、健康食品分野では、十分にその効果(胃で溶出せず腸で溶出する効果)を奏させることができる。可食性被覆材層で1個の食品核をそれぞれ被覆すれば、尚更、上記効果を奏させることができる。
医薬では、有効成分の胃酸による分解や、有効成分の胃壁への障害が、致命的な問題となる場合が多い。
しかしながら、健康食品では、医薬ほど厳密である必要がないために、むしろ、徐放性であることの方が、胃であまり溶出せず腸で多くを溶出する効果を好適に奏させることができる。すなわち、腸溶性の可食性被覆材層だと、酸性で溶解させない機構が複雑であるため1個の食品核を個々に被覆する場合にはその効果を発揮しない場合や、被覆が難しくなる場合等があり、(健康)食品では、コストアップになる場合等がある。
このように、医薬における「腸溶性」の公知の技術思想は、食品として利用できないものが多く、食品の開発においては参考にならない。
上記(3)有効成分濃度(一時点での消化器内の濃度)については、例えば、糖が高濃度で消化器内に入ってきたときに健常人でも起こる血糖値スパイクの防止、胃壁への障害等が考えられ、習慣的に健常人や未病人でも摂取する健康食品では重要である。
また、本発明によれば、徐放性が得られると共に、食品粉体の有する味及び/又は臭いをマスキングして、摂取し易く(食べ易く)することもできる。
健康食品には不味いものが多く、また、天然物(に含有されている特定の成分)であったりするため、医療用医薬品に比較して大量に摂取する必要がある場合も多い。
本発明によれば、食品粉体の味や臭いを殆ど感じなくさせる程度にまで低減させることができるので、誰でも嫌な思いをせずに摂取でき、また、大量に又は継続して摂取しなければならない健康食品に特に好適である。
食品は、一般に摂取する量が多いことに加え、その形態に多様性がある。本発明は、食品のかかる多くの形態に適応することが可能である。
医薬品の場合は、多くは病人が摂取できる形態でありさえすればよい。従って、医薬品における公知技術は、食品には応用が効き難い。すなわち、本発明は、前記した「発明が解決しようとする課題」を見出したことにより初めてなされたとも言える。
本発明の被覆粉体食品においては、被覆装置・被覆方法が重要である。食品粉体に対して、凝集粒子の分離機能のある装置を用いることが好ましく、例えば、転動流動層法、側方スプレー式流動層法、解砕整粒機構付流動層法、ワースター式流動層法、ボトム式流動層法等、特定の装置を用いることによって、本発明の効果を奏するように好適に被覆可能である。そのような装置を用いることで、粉体単位で被覆でき、粉体の質量に対して被覆材の質量を低く抑えることが可能となり、徐放性が好適に達成される。また、粉体一つ一つが均一に被覆されると共に、被覆時に凝集や造粒が起らないので、凝集や造粒に無駄に使われる可食性被覆材が少なくなるため、食品粉体自体の特徴を生かすことができる。
本発明の被覆粉体食品は、転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、又は、ボトム式流動層型の装置を用いて、粉体一つ一つの表面を可食性被覆材で被覆させることが、上記効果を得るために特に好ましい。
すなわち、これらの装置を用いると、本発明における「徐放性」が好適に実現され、更に、該被覆粉体食品の保存中の衝撃や、該被覆粉体食品を打錠して錠剤にする際の衝撃に対しても、被覆されていない新たな粉体表面や粉体破損断面が露出することがなく、「徐放性」や「味や臭いのマスキング効果」が減少することがない。これらの装置を用いると、後述するシャープ度比を0.5以上3以下に容易にでき、0.7以上1.5以下ともできる。
例えば、流動層造粒機のように、被覆と同時に造粒したり顆粒状にしたりする装置・方法では、粉体の表面が個々に被覆されていないので、前記した本発明の効果を奏さない場合がある。また、顆粒が崩れたときに、粉体の表面が直接露出して、前記した本発明の効果を奏さない場合がある。
また、例えば、凝集粒子の分離機能のない装置や、撹拌造粒方式等で食品核(食品粉体)の表面を可食性被覆材で被覆した場合、1段の操作で造粒されたり顆粒状になったりする。しかしながら、このように被覆してなる被覆粒体は、好適な徐放性が得られず、また、該顆粒が崩れて食品粉体(食品核)が露出し、徐放性やマスキング性が低下する場合がある。これらの装置を用いると、凝集・造粒と共に、粒度分布がシャープになるので、後述するシャープ度比が3以下にならない場合等がある。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体においては、被覆の単位である食品核が「微粉体が強く凝集した二次粉体」であることはあっても、実質的に一つの「食品粉体(食品核)」の表面が被覆材で被覆されていることが好ましいため、本発明で規定する好適な徐放性が得られる。更に、打錠、運搬・保存時の衝撃に対しても、徐放性が維持される。なお、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を一旦得て、それを含有する顆粒剤では、打錠、衝撃等で該顆粒が崩れても、個々には被覆されているので徐放性が維持される。
本発明によれば、その剤型が、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、又は、固形剤である健康食品において、上記した効果を特に発揮する。
本発明においては、主食、副食、間食、調味料等の種々の「一般食品」と、健康の保持増進に資する食品として販売・利用される、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、固形剤等の「健康食品」とを総合して、単に「食品」と略記することがある。また、飼料やペット用餌も「食品」に含まれる。
食品(健康食品、一般食品)には、栄養機能、嗜好性機能及び生体調節機能がある。これまで、日本では、生体調節機能が公に認められていなかったが、機能性表示食品制度が施行され、1300件以上が受理されており、生体調節機能に係る機能性関与成分が重要視されている。
しかしながら、機能を発揮する十分な量の有効成分の配合、保存期間中の減衰を見越した増量配合等を優先した食品形態とすると、上記した嗜好性機能の低下は勿論、種々の問題が生じる場合が多かった。
このことから、食品(健康食品、一般食品)においては、徐放性やマスキング技術の開発が重要である。一方、医薬品では、嗜好性は全く必要がないので、これは食品特有の課題である。そのため、少なくとも食品独特の発明の(顕著な)効果を得るに当たっては、医薬品における従来の技術は参考にならない。
食品(健康食品、一般食品)は、幼児から老人まで、健常人を含め一般に広く摂取(使用)されるものであり、種々の態様・剤型が望まれているが、本発明によれば、かかる課題を解決することができる。
本発明によれば、徐放性被覆食品粉体集合体を含有させて、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、固形剤等としたときにも徐放性を発揮し、被覆が剥げず造粒部分で割れることもないので、上記徐放性の効果を好適に発揮させることができる。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体における1個の被覆粉体の概略拡大断面図である。 本発明の徐放性被覆食品粉体集合体における1個の被覆粉体の拡大断面写真である。 本発明の徐放性被覆食品粉体集合体の概略拡大断面図である。 (a)個々に被覆後も凝集がない場合 (b)個々に被覆後に凝集した場合 本発明の徐放性被覆食品粉体集合体の拡大断面写真である。 可食性被覆材で被覆中に凝集(すなわち凝集・造粒と共に被覆がなされる)等して、粉体間に可食性被覆材が入り込み顆粒状になった形態、又は、食品核(食品粉体)1個が可食性被覆材層で被覆できなかった場合の拡大断面写真である。 2時間まで溶出試験第1液を、2時間後は溶出試験第2液を用いた評価例1における溶出率(%)を示すグラフである。 開始から24時間までイオン交換水を用いた評価例2における溶出率(%)を示すグラフである。 横軸に粉体の径を縦軸に粉体集合体の体積頻度をとったときの、被覆前の食品核と被覆後の被覆粉体の変化を示す概念図である。 (a)0.5≦[被覆前後のシャープ度比]≦3の場合 (b)[被覆前後のシャープ度比]<0.5の場合 (c)3<[被覆前後のシャープ度比]の場合
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明における徐放性被覆食品粉体は、水溶性の有効成分を含有する直径1μm以上1mm以下の食品核が可食性被覆材層によって被覆されてなる徐放性被覆食品粉体の集合体であって、該可食性被覆材層が、1種又は2種以上の可食性タンパク質であることを特徴とする。
以下、可食性被覆材層を構成する材料・組成物を「可食性被覆材」と記載することがある。また、「食品核」、すなわち、被覆前の徐放性被覆食品粉体を、単に「食品粉体」と記載することがある。
<食品核・食品粉体>
本発明における上記「食品核」すなわち「食品粉体」は、可食性被覆材(層)によって被覆前の粉体であり、可食性であり、かつ、前記した「食品」の概念に含まれるものの粉体を言い、医療用医薬品の粉体は含まれない。食品核には、一般食品の粉体が含まれる他に、機能性表示食品、栄養機能食品、特定保健用食品等、通常「健康食品」と言われているものの粉体が含まれる。
従って、本発明における食品核(食品粉体)は、「医療用医薬品粉体を除く健康食品粉体」又は「一般食品粉体」である。
ここで、被覆前の食品核(食品粉体)の質量平均粒径(体積平均粒径)は、1mm以下が必須であるが、0.5mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましく、0.1mm以下が特に好ましい。また、1μm以上が必須であるが、3μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、30μm以上が特に好ましい。
上限が上記以下であると、小さい単位で可食性被覆材層が設けられているので、後記する溶出率の条件を満たし易い;本発明の徐放性の効果を好適に得易い;打錠や保存中等に食品核が割れることがない;ハンドリングが容易である;等の効果を奏する。
一方、下限が上記以上であると、コーティング装置によって被覆し易い;被覆中等にダマになり難い;食品粉体に加工し易い;食品粉体として入手し易い;等の効果を奏する。
本発明における上記食品核に含有される有効成分は水溶性である。水溶性であるときに、前記した通り、本発明の効果を奏する。
ここで、「水溶性」とは、有効成分1gを20℃において完溶させるために必要な水の量が10L以下であるような性質を言う。
食品核としては、医療用医薬品以外の可食性の粉体であれば、特に限定はなく、食品核の有効成分としては、単一物質、混合物、抽出物、「天然物若しくはその一部の乾燥物」等が挙げられる。
実施例では、食品核としてビタミンB2(リボフラビン)の粉体で詳細に検討しているが、食品核(食品粉体)としては、「溶出率に関する原理」からして、水溶性であれば何でもよく、本発明は、実施例に記載のビタミンB2(リボフラビン)の粉体のみに限定されるものではないことは言うまでもない。なお、リボフラビン1gは、20℃で水1.5Lに完溶する。
<<単一物質の粉体>>
該単一物質は、天然から取り出したものも、合成したものも、天然から取り出してから化学反応等を加えて合成や変性したものも含まれる。また、該単一物質としては、種々の分子量体の集合や、置換基等が異なる誘導体の集合等であって、一括して同一名称が付けられているものも含まれる(ここでの「単一」の概念に含まれる)。
上記単一物質としては、特に限定はなく、あらゆるものが挙げられるが、具体的には、例えば、アミノ酸、タンパク質若しくはペプチド、又は、それらの誘導体、分解物若しくは重合物;単糖、オリゴ糖若しくは多糖、又は、それらの誘導体若しくは分解物;ビタミン又はその誘導体;有機酸又はその塩;天然物から単離した単一物質、又は、それらの分解物;等が挙げられる。
<<<アミノ酸、タンパク質若しくはペプチド、又は、それらの誘導体、分解物若しくは重合物>>>
このうち、上記アミノ酸としては、アミノ基とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物であれば特に限定はないが、9種の必須アミノ酸を含む22種の「タンパク質を構成するアミノ酸」;カルニチン、γ−アミノ酪酸(以下、「GABA」と記載することがある)、L−ドーパ(レボドパ)、ヒドロキシプロリン、セレノメチオニン、β−アラニン、サルコシン、オルニチン、シトルリン、クレアチン、オパイン、トリメチルグリシン、テアニン、トリコロミン、カイニン酸等の「タンパク質を構成しないアミノ酸」等が挙げられる。
また、シスチン、システイン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、サイロキシン、O−ホスホセリン、デスモシン等の「修飾されたアミノ酸」等も挙げられる。
また、分岐鎖のないアミノ酸;ロイシン、イソロイシン、バリン等の必須分岐鎖アミノ酸や必須ではないものも含む分岐鎖アミノ酸(BCAA);等が挙げられる。
上記「アミノ酸の誘導体」としては、グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、ムラミン酸、ノイラミン酸等のアミノ糖;N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン等の「アミノ糖のアセチル化物」;上記アミノ酸若しくはアミノ糖のアミノ基のHがグリコリル基(−COCHOH)で置換された「グリコリル化物」;クレアチン(リン酸エステル);等が挙げられる。
また、3−ヒドロキシ吉草酸(HMB)、3−ヒドロキシ吉草酸カルシウム(HMB−Ca)等の「アミノ酸の脱アミノ体(の塩)」;等が挙げられる。HMBは、ロイシンの脱アミノ体であり、一般に脱アミノ体はアミノ基を持たないが、ここでは、アミノ酸の脱アミノ体も、「アミノ酸の誘導体」とする。
上記「アミノ酸、タンパク質若しくはペプチドの分解物若しくは重合物」としては、上記アミノ酸の誘導体が(共)重合したもの、該重合物の誘導体等が挙げられる。なお、かかる食品核としてのタンパク質は、可食性被覆材層を構成する可食性タンパク質とは区別される。
<<<単糖、オリゴ糖若しくは多糖、又は、それらの誘導体若しくは分解物>>>
上記「単糖、オリゴ糖若しくは多糖、又は、それらの誘導体若しくは分解物」としては、グルコース(ブドウ糖)、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、プシコース、ソルボース、タガトース、アロース、グルコン酸、シアル酸、リボース等の単糖;スクロース(ショ糖)、マルトース(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)、メリビオース、アラビノース、トレハロース、ガラクトオリゴ糖等の二糖やオリゴ糖;デキストリン、難消化性デキストリン、イソマルトデキストリン、シクロデキストリン、澱粉、加工澱粉、ガム、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、セルロース、寒天、プルラン、カードラン、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸、フコイダン等の多糖;それらの誘導体若しくは分解物;等が挙げられる。
特に、上記「糖の誘導体」としては、アルドン酸、ウロン酸等の糖にカルボキシル基が導入された化合物;糖アルコール;アミノ糖;糖の水酸基が水素に置換した化合物;キチン;キトサン;等が挙げられる。
<<<ビタミン>>>
上記「ビタミン」としては、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、葉酸等の水溶性ビタミン;等が挙げられる。
<<<有機酸又はその塩>>>
上記「有機酸又はその塩」としては、可食性の有機酸(塩)が挙げられ、具体的には、クエン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸等の有機酸;それらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の塩;等が挙げられる。
<<<天然物から単離した単一物質、又は、それらの分解物>>>
単一物質のうち、「天然物から単離した単一物質又はそれらの誘導体」としては、縮合型タンニン;没食子酸エステル等の加水分解性タンニン;キチン、キトサン等の多糖;カプサイシン;プロテアーゼ、リパーゼ、オキシゲナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、イソメラーゼ等の食品工業で使用される各種酵素;ルンブロキナーゼ等のキナーゼ;前記した有機酸若しくはその塩、ポリフェノール、テアニン等の植物抽出物からの単離した物質;等が挙げられる。
上記タンニンには、エピカテキン、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキンガレート等のカテキン;茶、ブドウ、ワイン、柿等に含有されるタンニン;等が挙げられる。
上記した「単一物質」には、それらの塩も含まれる。該塩としては、特に限定はされないが、例えば、「アミノ酸、アミノ糖、それらのアセチル化物及び/又はそれらのグリコリル化物」のアミン基が塩酸塩等となったもの;カルボキシル基がナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等になったもの;ビタミンの塩;等が挙げられる。
<<天然物若しくはその一部の乾燥物の粉体>>
「天然物若しくはその一部の乾燥物の粉体」としては、大麦若葉、ケール、ホウレンソウ、長命草(ボタンボウフウ)、明日葉、オリーブ葉、クマザサ、沈香葉(ジンコウヨウ)、桑葉、イグサ(トウシントウ)、ゴーヤー(ニガウリ)、甘藷若葉、等の「植物若しくはその一部」(例えば青汁の原料となる粉体);等の水溶性エキス末が挙げられる。
また、牡蠣、シジミ、アサリ等の貝;イワシ、サンマ、カツオ等の魚;花、葉、種子、果実等の植物(の部位);(筋)肉、内臓、卵等の動物(の部位);各種キノコ;イナゴ、ハチ・ハチミツ等の昆虫(成虫、蛹、幼虫、卵)若しくは昆虫由来物;各種海藻;各種プランクトン;ミドリムシ等の原生動物;各種菌等の乾燥物;等の水溶性エキス末が挙げられる。
<<抽出物又は発酵物の粉体>>
「抽出物の粉体」としては、上記した「天然物若しくはその一部」からの抽出物の乾燥物等が挙げられる。また、植物エキス、肉エキス、魚介エキス等の各種エキスの粉体も挙げられる。
また、これらを原料とした発酵物からの抽出物の乾燥物等も挙げられる。該発酵物としては、それ以外に、例えば、γ−ポリグルタミン酸(γ−PGA)、納豆菌分泌物(納豆のネバネバ)等が挙げられる。
<<食品核に含有される有効成分以外の物質>>
食品核には、上記した有効成分以外の物質が含有されていてもよい。該物質としては、具体的には、例えば、粉体を形成させるための結着剤;添加物;着色剤若しくは遮光剤;芳香性若しくは呈味性物質;防腐剤;増量剤等が挙げられる。該物質も水溶性であることが好ましい。
<可食性被覆材>
本発明における徐放性被覆食品粉体は、可食性被覆材によって食品粉体(食品核)の一個一個が被覆されており、該被覆によって該食品粉体の成分が徐放性になっている。
可食性被覆材層は可食性タンパク質を含有するものであり、該可食性被覆材は可食性タンパク質であることが必須である。
ここで、上記「タンパク質」には「ペプチド」も含まれ、「ペプチド」にはオリゴペプチドやポリペプチドが含まれる。
また、「可食性タンパク質」には、リン酸が結合したリンタンパク質(リン酸化タンパク質)等の、単なる「アミノ酸の結合物」であるタンパク質に、リン酸等と言った基が結合したものも含まれる。
また、少なくとも一部のアミノ酸が、ナトリウム塩、カルシウム塩等の塩になっているものも含まれる。
上記タンパク質としては、例えば、大豆タンパク等の豆タンパク;牛乳等の乳に含有される乳清タンパク;卵タンパク;カゼイン若しくはカゼインの塩;トウモロコシ等に含有されるゼイン(ツェイン);ゼラチン;哺乳類、爬虫類、鳥類等の脊椎動物等に含有されるコラーゲン;卵白加水分解物;エラスチン;等;又は;これらの分解物、誘導体若しくは塩が挙げられる。
可食性タンパク質以外の物質であると、溶出率に関して本発明の何れかの要件を満たさない場合が多く、そのために本発明における「徐放性」とはならない場合がある。また、酸に対して不溶性の物質では、腸溶性は示すが、本発明における「徐放性」とはならない場合がある。
また、可食性タンパク質ではない多糖、単糖、オリゴ糖等であると、好適なコーティング装置を用いても、後記する「被覆前後のシャープ度比」が後記する好適範囲に入らなかったり、例えば、図5に示すように、食品粉体(食品核)の一個一個が可食性被覆材によって被覆されなかったりする場合がある。
上記可食性被覆材は、前記した物質を単独で用いてもよいが、徐放性、被覆性、マスキング性等を調整又は向上させる点から、前記した物質の2種以上を同時に溶解して被覆液とし、食品粉体(食品核)を被覆することも好ましい。また、水溶性が異なる2種以上の可食性被覆剤で別々に被覆した徐放性被覆食品粉体を混合し、任意の溶出曲線を得ることも好ましい。
なお、可食性被覆材層には、特に必須ではないが、目的に合わせて、更に、カラメル、食用香料等の芳香性物質;甘味料、酸味料、調味料等の呈味性物質;二酸化チタン等の着色剤若しくは遮光剤;カラメル、各種食用色素等の着色物質;グリセリン等の可塑剤;酸素遮断物質;防湿剤;紫外線遮断物質;防腐剤;等を含有させることもできる。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、上記可食性被覆材層が、徐放性付与のためには、「可食性タンパク質のみを含有しpH調整剤を含有しない」ことが好ましい。言い換えれば、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、上記可食性被覆材層がpH調整剤を含有しないことが好ましい。
可食性タンパク質にpH調整剤を加えてpHを該可食性タンパク質の等電点以下にして水溶性を低下させた可食性被覆材層では、食品核が好適に可食性被覆材層によって被覆されない場合があり、前記した本発明の課題が解決できない場合がある。
「可食性タンパク質」を可食性被覆材として用い、可食性被覆材層の(付着)量等を調整することによって、下記する溶出率が達成され、後記式(1)を満たすようにでき、前記した本発明の効果を得ることが可能である。可食性被覆材層には、「腸溶性」がなくても、本発明の効果を得ることが可能であり、むしろ特段の「腸溶性」がない場合に更に好適である。
<1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層で被覆されていること>
本発明においては、1個の食品核が実質的に被覆の単位であり、該1個の食品核の表面が個々に上記可食性被覆材層で被覆されていることが必須である。図1ないし図4に、食品核(食品粉体)の表面が個々に可食性被覆材層で被覆されている状態の模式図と実際の写真を示す。
図1、2は、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体における1個の被覆食品粉体の典型的な態様を示すものである。食品核の周りが全て可食性被覆材層によって被覆されている。
図3、4は、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体の典型的な態様を示すものであり、図3(a)のように、個々の被覆食品粉体がバラバラの状態でもよいし、個々に被覆されて被覆直後はバラバラであったものが、図3(b)のように、複数個が寄り集まった状態のものでもよい(本発明に含まれる)。
一方、可食性被覆材で被覆しつつ顆粒状等にしたような形態、すなわち、1段で造粒(顆粒状化)と被覆とを行ったような形態は、1個の食品核が被覆の単位になっておらず、複数個がまとまって可食性被覆材層で被覆されているので本発明には含まれない。このような態様は、複数の食品核の隙間に可食性被覆材が入り込み、例えば、図5に示したような態様となっている。
かかる形態では、被覆の単位である食品核一つ一つが個々に被覆されていないので、好適な徐放性を示さず、保存中の衝撃や打錠する際の衝撃等によって該顆粒が割れ、食品粉体の新たな破断面が露出して徐放性を確保できない場合等がある。
ただし、食品核(食品粉体)を個々に被覆した後に、あらためて、(好ましくは結合剤等を加えて)顆粒状にしたような形態は、前記した本発明の効果(徐放性)を奏するので本発明に含まれる(図3(b)参照)。
後述するが、このように食品核を個々に被覆することに特に適した装置としては、凝集を分離・抑制する機能を有する装置が挙げられ、特に、転動流動層型のコーティング装置、側方スプレー式流動層型のコーティング装置、ワースター式流動層型のコーティング装置、ボトム式流動層型のコーティング装置等の凝集分離機能を有する装置が好ましい。
<溶出率>
<<日本薬局方の溶出試験液を使用>>
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から2時間までを溶出試験第1液を用い、試験開始2時間から24時間までを溶出試験第2液を用いた際に、該食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下であることを特徴とする。
溶出率(%)の算出は実施例に記載の方法で行われ、「溶出率(%)」はそのような方法で測定されたものとして定義される。
試験開始から2時間までの溶出試験第1液への溶出率は、20質量%以下が必須であるが、15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましく、2質量%以上8質量%以下が特に好ましい。
上限が上記以下であると、前記した徐放性の効果が好適に奏される。また、有効成分が胃で吸収されない、胃酸で分解する、胃壁を侵す等の場合に、有効成分が胃液に放出し難いので好適である。
一方、下限が上記以上であると、コーティング装置で被覆し易く、初期の溶出量の過度の低下を図るために不必要に可食性被覆材を使用しないで済む。
また、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率、すなわち試験開始から2時間までの溶出試験第1液への溶出量と、試験開始から2時間から6時間までの溶出試験第2液への溶出量との総和から求めた溶出率は、20質量%以上80質量%以下が必須であるが、21質量%以上70質量%以下が好ましく、22質量%以上60質量%以下がより好ましく、23質量%以上50質量%以下が特に好ましい。
下限が上記以上であると、胃から腸に入ったところで丁度溶出することになるので、例えば有効成分が腸で吸収されるようなものの場合には(すなわち殆どの場合に)好適である。また、有効成分がそもそも腸で徐々に吸収されるようなものの場合には、6時間の時点で多く溶解しても、いちどきに腸で吸収されることがない。
一方、上限が上記以下であると、胃から腸に入った部位又は時期に、急激に有効成分が溶出することが防止され、その後、腸(特に小腸)内で、下に移動しつつ徐々に有効成分が腸(特に小腸)内に放出されるので、前記した効果が好適に奏される。特に、有効成分が腸で急激に吸収されるようなものの場合には、有効成分の腸内での一時期での存在量が少なく調整されるので、有効成分がいちどきに腸で吸収されることを防止できる。
溶出率の時間依存性について、更に好ましくは、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、上記溶出率の要件を満たした上で、試験開始から24時間後の食品核の成分の溶出率が30質量%以上である。
すなわち試験開始から2時間までの溶出試験第1液への溶出量と、試験開始から2時間から24時間までの溶出試験第2液への溶出量との総和から求めた溶出率は、30質量%以上100質量%以下が好ましく、50質量%以上95質量%以下がより好ましく、55質量%以上90質量%以下が更に好ましく、60質量%以上80質量%以下が特に好ましい。
下限が上記以上であると、主に小腸内に有効成分が徐々にかつ最終的に多く溶出され、時間をかけて有効成分を消化器から血中に放出することができるので、前記した本発明の効果が奏される。更に、消化器内に溶出されずに排出される有効成分が少なくなり、有効成分が無駄にならない。
一方、上限は100質量%が理想的ではあるが、実施例にも示したように、溶解残渣がある場合があり、実際の好適範囲は上記である。また、上限が上記以下であると、試験開始から2時間後の溶出量の範囲を前記した範囲に収め易くなる。例えば、24時間後の溶出量を100質量%とすると、2時間後及び/又は6時間後の溶出量を前記した((特に)好ましい)範囲にすることができない場合等がある。
<<イオン交換水を使用>>
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から24時間までイオン交換水を用いた際に、上記食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下であり、試験開始から24時間後の食品核の成分の溶出率が50質量%以上であることが好ましい。
前記した溶出試験第1液と溶出試験第2液を用いたときの溶出率の要件を満たした上で、上記イオン交換水を用いたときの溶出率の要件を満たすことがより好ましいが、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、上記イオン交換水を用いたときの溶出率の要件のみを満たす場合も好適に本発明の前記した効果を奏させることができる。
意外にも、単に溶出試験液として、試験開始から24時間まで常に同一のイオン交換水を用い、該イオン交換水への溶出率をパラメーターとしても、本発明における徐放性の好適範囲を特定できた。
イオン交換水を用いたときの、試験開始から2、6、24時間後の食品核の成分の好ましい溶出率の範囲や、より好ましい若しくは特に好ましい溶出率の範囲等は、前記した溶出試験第1液と溶出試験第2液を用いたときと同様である。
また、該範囲に入っているときの好ましい効果も、前記した溶出試験第1液と溶出試験第2液を用いたときと同様である。
食品分野で、イオン交換水への溶出率の時間変化で、食品の優れた効果が奏される範囲を規定したものは従来ない。本発明において、イオン交換水への溶出率の時間変化をパラメーターとすることで、消化器内での徐放性をより好適に規定することができた。
<被覆層の割合>
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、上記食品核の質量と上記可食性被覆材層の質量の比が、[5:5]〜[9.5:0.5]の範囲に入るように、1個の食品核の表面が個々に該可食性被覆材層で被覆されていることが好ましい。
より好ましくは、[6:4]〜[9:1]の範囲であり、特に好ましくは、[7:3]〜[8:2]の範囲である。
上記可食性被覆材層が薄過ぎると、時間ごとの溶出率が大きくなり過ぎる場合、個々の食品核の被覆層の割合にバラツキが出る場合、被覆層に孔が存在してしまう等して好適に被覆できない場合等がある。
一方、上記可食性被覆材層が厚過ぎると、時間ごとの溶出率が小さくなり過ぎる場合、有効成分に対する可食性被覆材が多くなって食品としての性能に劣る場合、可食性被覆材が無駄になる場合等がある。
上記範囲であると、食品核が可食性被覆材層により均一に被覆された状態になり易く、徐放性の効果をより発揮する。
<被覆前後の粒度分布>
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、レーザー散乱型粒度分布計を用いて測定し、可食性被覆材層によって被覆する前の食品核の最大径をMAX0、最小径をmin0、体積ピーク径の頻度(%)をV0とし、可食性被覆材層によって被覆した後の粉体の最大径をMAXt、最小径をmint、体積ピーク径の頻度(%)をVtとしたとき、下記の式(1)を満たすように、該1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層によって被覆されているものであることが好ましい。
0.5≦[Vt/(MAXt−mint)]
/[V0/(MAX0−min0)]≦3 ・・・・(1)
本発明においては、上記式(1)の、[Vt/(MAXt−mint)]/[V0/(MAX0−min0)]を、「被覆前後のシャープ度比」又は「シャープ度比」と略記する場合がある。
被覆前後の最大径、最小径、体積ピーク径の頻度(%)等は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置で測定して、図8に示したように、横軸に径を、縦軸に体積頻度をとって求めたものであり、更に詳しくは、実施例の装置を用いて測定され、そのように測定された数値として定義される。なお、上記定義によって測定された数値範囲であれば、実際の測定機種は限定されず、どのような装置で測定してもよい。
ここで、「最小径」とは、体積粒度分布の全体積を100%として累積カーブを求めた時の2.5%の値であり、「最大径」とは、体積粒度分布の全体積を100%として累積カーブを求めた時の97.5%の値である。
「体積ピーク径の頻度(%)」とは、図8に示したように、全体を100として、横軸に径を、縦軸に体積頻度をとったときの「体積ピーク径(体積換算でピークを与える径)」における頻度(体積%)である(図8参照)。すなわち、図8のような全体を100としたときの体積粒度分布曲線の高さ(ピーク値(%))である。
被覆前後のシャープ度比は、0.4以上5以下が好ましいが、より好ましくは0.5以上3以下であり、更に好ましくは0.7以上2以下である。特に好ましくは0.8以上1.5以下である。
被覆前後のシャープ度比が、上記範囲であると、食品核が個々に可食性被覆材層によって被覆され、前記した「時間毎の溶出量」(溶出量の時間変化)が達成され易い。また、逆に、前記した「時間毎の溶出量」(溶出量の時間変化)になるように、食品核が被覆されると、被覆前後のシャープ度比は、上記範囲に収まる。「被覆前後のシャープ度比」は、本発明の徐放性に関する前記効果を奏するか否かの優れたパラメーターである。
図8(a)が、本発明における「被覆前後のシャープ度比」の典型例であるが、例えば図8(b)のように、シャープ度比が小さ過ぎる場合、すなわち、被覆により粒度分布がブロードになり過ぎる場合は、好適に被覆がなされていないと考えられ、前記した「時間毎の溶出量」(溶出量の時間変化)が達成されない場合があり、本発明の徐放性に関する前記効果が得られない場合がある。
逆に、例えば図8(c)のように、シャープ度比が大き過ぎる場合、すなわち、被覆により粒度分布がシャープになる場合であっても、好適に被覆がなされておらず、食品核の凝集・造粒が起っている場合もあり、前記した「時間毎の溶出量」(溶出量の時間変化)が達成されない場合があり、本発明の徐放性に関する前記効果が得られない場合がある。
<他の層>
本発明は、限定はされないが、上記可食性被覆材層の外側に、更に機能性を付与するために他の層が設けられていてもよい。
かかる「他の層」としては、保存性向上層、防湿層、遮光層、着色層、香味呈味層等が挙げられる。
<徐放性被覆食品粉体集合体の製造方法>
徐放性被覆食品粉体集合体の製造方法、すなわち、本発明における食品核(食品粉体)の被覆方法は、特に限定はなく、湿式法であっても乾式法であってもよく、具体的には、撹拌法、流動層法、押出法、浸漬法、スプレー法等が挙げられる。中でも、凝集を分離する機能を有する装置・方法が好ましく、転動流動層法、側方スプレー式流動層法、ワースター式流動層法、ボトム式流動層法等、凝集分離・抑制機能を有する装置を用いて製造することが好ましい。
転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、ボトム式流動層型等のコーティング装置においては、給気温度、ローター回転数、スプレーの送風量等を調整することによって被覆することが特に好ましい。
特に限定はないが、食品核が可食性被覆材層によって被覆され、1個の食品核が実質的に被覆の単位であり、該1個の食品核の表面が個々に該可食性被覆材層で被覆されることが好ましいが、上記装置によると上記被覆状態が得られ易い。これらの装置を用いると、後述するシャープ度比を0.5以上3以下に容易にでき、0.7以上2以下ともでき、0.7以上1.5以下ともできる。
中でもより好ましいコーティング装置は、転動流動層型、側方スプレー式流動層型、又は、ワースター式流動層型のコーティング装置であり、これらの装置を用いると、上記した、時間毎の溶出量についての要件、好適な被覆率、被覆前後のシャープ度比(粒度分布の変化)等が得られ、本発明の前記効果が得られる。
その他の装置であると、いくらコーティング条件を調節しても、上記要件を満たしたものができず、本発明の前記効果が得られない場合がある。特に、造粒装置、顆粒製造装置等を用いてコーティングを行うと、コーティング条件をいくら調節しても、例えば図1〜4に示したようなものが全体としてできず、上記種々の要件を満たしたものができず、本発明の前記効果が得られない。
上記被覆方法に用いる具体的装置としては、特に限定はなく、市販のものも好適に用いられる。
転動流動層法に用いられる具体的装置としては、以下に限定はされないが、好ましくは、例えば、(株)パウレック製のMP、フロイント産業(株)製のスパイラルフロー等が挙げられ、側方スプレー式流動層法に用いられる装置としては、フロイント産業(株)製のFL等が挙げられ、ワースター式流動層法に用いられる装置としては、(株)パウレック製のGPCG等が挙げられ、ボトム式流動層法に用いられる装置としては、フロイント産業(株)製のFL−1等が挙げられる。
本発明において、上記被覆方法では、可食性被覆材層を湿式法で設けるので、被覆に先立って被覆液を調製する。可食性被覆材である可食性タンパク質を溶解又は微分散する溶媒・分散媒は、該可食性被覆材が溶解及び/又は分散し、食に適しているものであればどのようなものでもよいが、純水、pH調整水等の水;エタノール;それらの混合溶媒等を用いることが好ましい。
すなわち、被覆粉体食品の製造方法は、前記可食性被覆材を、水及び/又はエタノールを主成分とする可食性溶媒に溶解又は微分散して被覆液を調製し、前記粉体に該被覆液を付与することによって、該粉体の表面を可食性被覆材で被覆することが好ましい。
<製造方法による特定>
本発明は、転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、又は、ボトム式流動層型のコーティング装置によって、1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層によって被覆されたものである前記の徐放性被覆食品粉体集合体であることが、前記理由から好ましい。
なお、本発明の「徐放性被覆食品粉体集合体」における個々の被覆食品粉体の「物」としての被覆態様は、図1及び図3に極めて概略の模式図を示したが、実際は極めて複雑で、転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、又は、ボトム式流動層型のコーティング装置によって被覆して得られる形態を、層の寸法、層厚のバラツキ、物性パラメーター等で特定することは、不可能であるか又はおよそ実際的でない(「不可能・非実際的事情」がある)。従って、本発明の「徐放性被覆食品粉体集合体」の特に好ましい態様については、コーティング装置や被覆方法(製造方法)で特定する以外に方法がない。
<一般食品、健康食品>
本発明は、前記の徐放性被覆食品粉体集合体を含有する健康食品であって、その剤型が、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、又は、固形剤であることを特徴とする健康食品でもある。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を含有させて健康食品とする場合には、該徐放性被覆食品粉体集合体を単に混合させてもよいが、形成剤・賦形剤・結合剤を併用することができる。特に、顆粒剤、錠剤、固形剤等の剤型のときは、それを形成させるための形成剤・賦形剤・結合剤を併用することが好ましい。
また、一般食品や健康食品としての「他の有効成分(粉体)」、芳香性物質、呈味性物質、着色剤若しくは遮光剤、着色物質、防腐剤、増量剤等を混合させることもできる。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を含有させて錠剤とする場合には、好ましくは、有機又は無機の賦形剤、要すればその他の有効成分等と共に、圧縮成形、打錠等により一定の形(錠剤状)にする。なお、チュアブル錠も錠剤状食品に含まれる。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を含有させて顆粒剤とする場合には、好ましくは、顆粒形成に必要な有機又は無機の結合剤、要すればその他の有効成分等と共に顆粒状とする。前記した通り、被覆しつつ顆粒状にすると、前記した溶出率(の時間変化)や(被覆前後の)シャープ度比が得られないが、本発明の前記効果は、一旦本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を得た後ならば、その徐放性被覆食品粉体集合体を顆粒状に加工しても本発明の前記効果は維持される。
粉剤、カプセル剤、固形剤等も、本発明の徐放性被覆食品粉体集合体を含有させて、公知の方法で得ることができる。
本発明の健康食品は、そこに含有される食品核の一つ一つが可食性被覆材で個々に被覆されているので、前記した徐放性被覆食品粉体(集合体)と同様の徐放性等の効果が得られる。
また、錠剤、顆粒剤、固形剤は、それらの製造中や保存中に機械的な衝撃で崩れても、該「崩れ」による剥離は、結合剤・賦形剤等の内部や、結合剤・賦形剤と可食性被覆材との界面で生じ、食品核の内部や、食品核と可食性被覆材との界面では生じ難い。
以下に、製造例及び評価例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの製造例及び評価例に限定されるものではない。
実施例中の「%」は、それが質量に関するものは「質量%」を意味する。
実施例1
有効成分としてリボフラビン400gを用い、リボフラビンからなる体積平均径が120μmの食品核に、転動流動層型コーティング装置(MP−01、株式会社パウレック製)に入れ、インペラー回転数300rpm、吸気温度80℃、吸気量0.6m/minに設定し、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を噴霧しながら被覆(表面コート)を行った。有効成分:表面コートの質量比が7:3となるようにした。
実施例2
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水1530mL中に乳清タンパク濃縮物170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
実施例3
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水3230mL中にブタコラーゲン170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
実施例4
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水1530mL中に卵タンパク質170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
実施例5
実施例1において、転動流動層型コーティング装置に代えて、ワースター式流動層型コーティング装置(MP−01、株式会社パウレック製)を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
実施例6
実施例1において、転動流動層型コーティング装置に代えて、ボトム式流動層型コーティング装置(FL−1、株式会社フロイント製)を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
比較例1
実施例1〜6において、被覆を行わず(可食性被覆材層を形成させず)、実施例1と同様のリボフラビンの食品粉体を準備した。
比較例2
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水1530mL中にヒドロキシプロピルセルロース(HPC)170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
比較例3
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水1530mL中にアラビアガム170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
比較例4
実施例1において、水3230mL中に大豆タンパク質170gを含む被覆液を用いたことに代えて、水1530mL中に、カゼインナトリウム(カゼインNa)170gを含む被覆液を用いた以外は、実施例1と同様にして被覆(表面コート)を行った。
比較例5
実施例1において、転動流動層型コーティング装置に代えて流動層造粒機を用いた以外は実施例1と同様にして被覆処理を行った。
評価例1
<溶出試験液による溶出試験>
上記の実施例1〜6及び比較例2〜5で得られた被覆食品粉体、並びに、上記の比較例1で準備した食品粉体を、日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法で溶出試験を行った。
具体的には、(被覆)食品粉体1gを溶出試験機(Agilent Technologies, Inc. 708DS型溶出試験装置)の回転式バスケットに入れ、ベッセル中の37℃の溶出試験第1液(pH1.2)900mLに、該バスケットを浸漬し、2時間の溶出試験を行い、「2時間後の溶出率(%)」を測定・算出した。
溶出試験2時間後、上記ベッセル中から上記バスケットを取り出し、予め37℃に加温した溶出試験第2液(pH6.8)900mLに、該バスケットを浸漬し、更に、22時間の溶出試験を行った。
試験開始から24時間後、上記バスケット内に残渣があった場合は、該残渣に対して900mLの「残渣測定用イオン交換水」を加え、よく溶解させた後、吸光度を測定した。
溶出試験第1液の溶出試験2時間後の溶出試験第1液の吸光度、その後の、溶出試験第2液の溶出試験22時間後の溶出試験第2液の吸光度、及び、残渣の吸光度を足し合わせて、「24時間後の溶出率(%)」とした。
「溶出率」を算出するために、一定時間毎にベッセル中の溶液を採取し、フィルターろ過(0.45μm)し、リボフラビンの分子吸光係数が高い265nmの紫外線の吸光度を測定した。「溶出率」の算出には下記の式を用い、時間t(h)における溶出率を算出した。特に、「2時間後の溶出率(%)」、「6時間後の溶出率(%)」及び「24時間後の溶出率(%)」の溶出率を算出して表1に記載した。
<「2時間後の溶出率(%)」の定義>
溶出試験第1液による、0時間(試験開始)から2時間後までに溶出したものの吸光度を測定(溶出試験第1液の吸光度を測定)する。
[2時間後までの溶出率(%)]=100×At/(A2+A24+Ar)
<「6時間後の溶出率(%)」と「24時間後の溶出率(%)」の定義>
溶出試験第1液による上記吸光度と、溶出試験第2液による、試験開始2時間後から24時間後までに溶出したものの吸光度を測定(溶出試験第2液の吸光度を測定)し、それらの和をとる。
[2時間後から24時間後までの溶出率(%)]
=100×[A2/(A2+A24+Ar)+At/(A2+A24+Ar)]
At :時間tにおけるそのときの溶出試験液での吸光度(265nm)
A2 :溶出開始2時間における溶出試験第1液の吸光度(265nm)
A24:溶出開始24時間における溶出試験第2液の吸光度(265nm)
Ar :残渣の吸光度であり、「残渣測定用イオン交換水」の吸光度(265nm)
評価例2
<イオン交換水による溶出試験>
上記の実施例1〜6及び比較例2〜5で得られた被覆食品粉体、並びに、上記の比較例1で準備した食品粉体を、日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法で溶出試験を行った。
具体的には、(被覆)食品粉体1gを溶出試験機(Agilent Technologies, Inc. 708DS型溶出試験装置)の回転式バスケットに入れ、ベッセル中の37℃のイオン交換水900mLに、該バスケットを浸漬し、24時間の溶出試験を行い、時間t(h)における溶出率を測定・算出し、特に、「2時間後の溶出率(%)」と「6時間後の溶出率(%)」を表1に記載した。
イオン交換水による、0時間(試験開始)から24時間後までの吸光度を測定(イオン交換水の吸光度を測定)
[24時間後までの溶出率(%)]=100×At/(A24+Ar)
At :時間tにおけるイオン交換水での吸光度(265nm)
A24:溶出開始24時間におけるイオン交換水の吸光度(265nm)
Ar :残渣の吸光度であり、「残渣測定用イオン交換水」の吸光度(265nm)
<評価例1、2共通の溶出試験の判定方法>
<<「2時間後の溶出率(%)」の判定>>
○:2時間後の溶出率(%)が20%以下
×:2時間後の溶出率(%)が20%より大きい
<<「6時間後の溶出率(%)」の判定>>
○:6時間後の溶出率(%)が20%以上80%以下
×:6時間後の溶出率(%)が20%未満又は80%より大きい
−:2時間後の溶出率(%)が十分大きく、6時間後の溶出率が80%より大きくなる ことが明らかであったため測定せず
<<「24時間後の溶出率(%)」の判定>>
○:24時間後の溶出率(%)が50%以上
×:24時間後の溶出率(%)が50%未満
−:6時間後の溶出率(%)の判定が「×」又は「−」であったため測定せず
<溶出率の評価結果>
上記実施例と比較例で得られた又は準備した、(徐放性)(被覆)食品粉体の溶出率(%)の評価結果を以下の表1に示す。
表1の評価例1から分かる通り、可食性被覆材層として、大豆タンパク質、乳清タンパク質、ブタコラーゲン、卵タンパク質、カゼインNaを用いた実施例1〜4、比較例4では、胃液を模した溶出試験第1液(pH1.2)中で、溶出開始2時間において溶出率は20%以下となった。
また、当該可食性被覆材層として、大豆タンパク質、卵タンパク質、乳清タンパク質、ブタコラーゲンを用いた実施例1〜4では、溶出開始から2時間における溶出率は、20%以下であり、溶出開始から6時間における溶出率は、20%以上かつ80%以下であり、溶出開始24時間における溶出率は50%以上であった。
可食性被覆材層として、卵タンパク質を用いた実施例4では、胃液を模した溶出試験第1液(pH1.2)中、及び、イオン交換水中で、溶出開始2時間において溶出率は、20%以下、かつ、溶出開始6時間における溶出率は20%以上80%以下であり、徐放性を示した。ただ、溶出開始24時間における溶出率は、50%より小さく、極めて良好な徐放性を示した訳ではなかったが、耐酸性は示した。
可食性被覆材層として、カゼインNaを用いた比較例4では、胃液を模した溶出試験第1液(pH1.2)中、及び、イオン交換水中で、溶出開始2時間において溶出率は20%以下だったが、溶出開始6時間における溶出率は80%より大きく、良好な徐放性を示さなかったが、耐酸性は示した。
可食性被覆材層として、HPCやアラビアガムを用いた比較例2、3では、胃液を模した溶出試験第1液(pH1.2)中、及び、イオン交換水中で、溶出開始2時間において溶出率は20%より大きくなり、被覆していない比較例1とほぼ同様な溶出挙動を示し、徐放性は示さなかった。
このことから、大豆タンパク質、乳清タンパク質、ブタコラーゲン、卵タンパク質等のタンパク質は、食品核中の有効成分の溶出コントロールが可能な可食性被覆材であることが分かった。
溶出試験開始から24時間までを全てイン交換水で評価した評価例2の結果も、溶出試験液1、2を用いた評価例1の結果とほぼ同様の溶出率の結果が得られた。
このことから、大豆タンパク質、乳清タンパク質、ブタコラーゲン、卵タンパク質等のタンパク質は、水中においても、食品核中の有効成分の溶出コントロールが可能な可食性被覆材であることを示している。更に、それと共に、水に対する溶出率の時間推移で、本発明の効果を有する「徐放性」を規定できることが分かった。
ワースター式流動層型コーティング装置を用いた実施例5、及び、ボトム式流動層型コーティング装置を用いた実施例6では、転動流動層型コーティング装置を用いた実施例1〜4とほぼ同様の溶出挙動を示した。
一方、流動層造粒機を用いた比較例5では、1個の食品核が可食性被覆材層で被覆されている訳ではなかったので、被覆のない比較例1の挙動に近くなった。
評価例3
<SEM観察>
実施例1〜6、比較例5で得られた徐放性被覆食品粉体集合体について、卓上走査型電子顕微鏡(サーモフィッシャーサイエンティフィック製 Pro)を用いてSEM観察した。
<SEM観察の結果>
実施例1〜6においては、全て図1〜4に示したような、良好な単粒子コーティング粉体が得られた。しかしながら、比較例5においては造粒が見られた。
また、可食性被覆材として多糖類を使用した場合は、例えば図5のようになってしまい、良好な単粒子コーティング粉体が得られなかった。
評価例4
<粒度分布の測定・解析(シャープ度比の測定・算出)>
実施例及び比較例で得られた粉体について、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製「MT−3300EXII」)を用いて、該装置の説明書の通りにして粒度分布を測定・解析した。
<シャープ度比の測定結果>
被覆を行っていない比較例1、及び、流動層造粒機を用いたために食品核が個々に可食性被覆材層で被覆されていない比較例5を除いて、被覆前後で全て図8(a)に示したような粒度分布が得られ、シャープ度比は、以下の式(1)を満たしていた。
0.5≦[Vt/(MAXt−mint)]
/[V0/(MAX0−min0)]≦3 ・・・・(1)
実施例・比較例のシャープ度比の測定・算出結果を、以下の表2に記載した。
表2に示したシャープ度比は、何れも0.5以上3以下の範囲に入っていた。
また、ワースター式流動層型コーティング装置を用いた実施例5、及び、ボトム式流動層型コーティング装置を用いた実施例6でも、転動流動層型コーティング装置を用いた実施例1〜4とほぼ同様のシャープ度比を示し、式(1)の値は、可食性被覆材である可食性タンパク質を変化させても、0.5以上3以下の範囲であった。
それに対し、流動層造粒機を用いた比較例5では、凝集が抑制されない装置であったことに起因して、式(1)の値は3を超えるものであった。
実施例7
<(健康)食品>
得られた徐放性被覆食品粉体集合体を用いて、常法に従って、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、固形剤を製造した。
何れも好適に製造することができ、何れも好適な徐放性を示した。
本発明の徐放性被覆食品粉体集合体は、食品としては今までになかった技術思想を有するので、健康食品、一般食品等の、製造分野、製剤分野、食品販売分野を始め、健康管理業分野等に幅広く利用されるものである。
11 徐放性被覆食品粉体
12 食品核(食品粒体)
13 可食性被覆材層

Claims (12)

  1. 水溶性の有効成分を含有する直径1μm以上1mm以下の食品核が可食性被覆材層によって被覆されてなる徐放性被覆食品粉体の集合体であって、
    該可食性被覆材層が、1種又は2種以上の可食性タンパク質であることを特徴とする徐放性被覆食品粉体集合体。
  2. 上記可食性被覆材層が、徐放性付与のためには可食性タンパク質のみを含有しpH調整剤を含有しない請求項1に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  3. 上記有効成分の水溶性が、有効成分1gを20℃において完溶させるために必要な水の量が10L以下であるような水溶性である請求項1又は請求項2に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  4. 1個の食品核が実質的に被覆の単位であり、該1個の食品核の表面が個々に上記可食性被覆材層で被覆されており、
    日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から2時間までを溶出試験第1液を用い、試験開始2時間から24時間までを溶出試験第2液を用いた際に、該食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  5. 試験開始から24時間後の食品核の成分の溶出率が50質量%以上である請求項4に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  6. 日本薬局方の回転バスケット式溶出試験法において、試験開始から24時間までイオン交換水を用いた際に、上記食品核の成分全体に対して、試験開始から2時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以下であり、試験開始から6時間後の食品核の成分の溶出率が20質量%以上80質量%以下であり、試験開始から24時間後の食品核の成分の溶出率が50質量%以上である請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  7. 上記食品核の質量と上記可食性被覆材層の質量の比が、[5:5]〜[9.5:0.5]の範囲に入るように、1個の食品核の表面が個々に該可食性被覆材層で被覆されている請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  8. レーザー散乱型粒度分布計を用いて測定し、可食性被覆材層によって被覆する前の食品核の最大径をMAX0、最小径をmin0、体積ピーク径の頻度(%)をV0とし、可食性被覆材層によって被覆した後の粉体の最大径をMAXt、最小径をmint、体積ピーク径の頻度(%)をVtとしたとき、下記の式(1)を満たすように、該1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層によって被覆されているものである請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
    0.5≦[Vt/(MAXt−mint)]
    /[V0/(MAX0−min0)]≦3 ・・・・(1)
  9. 転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、又は、ボトム式流動層型のコーティング装置によって、1個の食品核の表面が個々に可食性被覆材層によって被覆されたものである請求項1ないし請求項8の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  10. 上記可食性タンパク質が、大豆タンパク質、卵タンパク質、乳清タンパク質、又は、コラーゲンである請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体。
  11. 請求項1ないし請求項10の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体の製造方法であって、
    転動流動層型、側方スプレー式流動層型、ワースター式流動層型、又は、ボトム式流動層型のコーティング装置によって、1個の食品核の表面を、個々に可食性被覆材層によって被覆することを特徴とする徐放性被覆食品粉体集合体の製造方法。
  12. 請求項1ないし請求項10の何れかの請求項に記載の徐放性被覆食品粉体集合体を含有する健康食品であって、
    その剤型が、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、又は、固形剤であることを特徴とする健康食品。

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