JP2016131501A - 被覆粒状組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、徐放性を確保しつつも、容器等への付着を抑制する被覆粒状組成物、その製造方法、およびこれを含む飲食品を提供することである。【解決手段】水難溶性物質と、水溶性物質と、油脂とを含有する被覆成分で芯材が被覆されてなる被覆粒状組成物であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、被覆粒状組成物により解決される。【選択図】なし
Description
本発明は、被覆粒状組成物、その製造方法、およびこれを含む飲食品に関する。
飲食品、飼料、医薬品、医薬部外品などの分野において用いられる原材料は、徐放性、マスキング性、溶出防止性、耐酸性などの種々の特性を付与するために、被膜剤で被覆することが広く行われている。
例えば、吸収性が良く急激に血中濃度が上がると問題となるものや、代謝が早く血中保持時間が短く活性を発揮する時間が短いものについて、吸収性や代謝を抑えるために徐放性を付与したり、胃酸での低pHのような体内環境下で失活、変性するものについて、耐酸性を付与するなどである。
特許文献1には、直径50μm以下の微粉末を含む芯材を、ツェイン、グルテン、プルラン、ゼラチン、キサンタンガム、寒天、ジェランタンガム又はカラギーナンからなる常温において水難溶性を示す物質により被覆、造粒する工程(A)と、得られた造粒物を油脂により被覆する工程(B)とを含むことを特徴とする被覆粒状組成物の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1記載の発明では、図2に示すように、飲食品等に混合された被覆粒状組成物が、これらの容器等に付着する場合があるということが分かった。被覆粒状組成物が容器等に付着すると、飲食品の外観を損ねることはもちろんのこと、胃瘻患者用の飲食品のようにチューブを通過して摂取される飲食品においては、チューブ内周面への付着により目詰りをおこすなどの問題が生じる可能性がある。
本発明の課題は、徐放性を確保しつつも、容器等への付着を抑制する被覆粒状組成物、その製造方法、およびこれを含む飲食品を提供することである。
上記課題を検討したところ、芯材の被覆成分として、水難溶性物質と油脂以外に、水溶性物質を含有させ、この水溶性物質の溶出量を調整することで、徐放性を確保しながら容器等への付着が抑制されるという知見を見出した。本発明者らは、この知見に基づき鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記課題を解決するものであり、
〔1〕水難溶性物質と、水溶性物質と、油脂とを含有する被覆成分で芯材が被覆されてなる被覆粒状組成物であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、被覆粒状組成物、
〔2〕芯材表面を水難溶性物質で被覆する工程1と、水溶性物質と工程1で得られた水難溶性被覆粒子とを混合する工程2と、前記工程2で得られた混合物を油脂で被覆する工程3とを含む被覆粒状組成物の製造方法であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、製造方法、ならびに
〔3〕〔1〕記載の被覆粒状組成物を含む、飲食品、に関する。
〔1〕水難溶性物質と、水溶性物質と、油脂とを含有する被覆成分で芯材が被覆されてなる被覆粒状組成物であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、被覆粒状組成物、
〔2〕芯材表面を水難溶性物質で被覆する工程1と、水溶性物質と工程1で得られた水難溶性被覆粒子とを混合する工程2と、前記工程2で得られた混合物を油脂で被覆する工程3とを含む被覆粒状組成物の製造方法であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、製造方法、ならびに
〔3〕〔1〕記載の被覆粒状組成物を含む、飲食品、に関する。
本発明によれば、徐放性を確保しつつも、容器等への付着を抑制する被覆粒状組成物、その製造方法、およびこれを含む飲食品を提供することができる。
本発明の被覆粒状組成物は、芯材と、被覆成分とを含有する。被覆成分は、水難溶性物質、水溶性物質、および油脂を含有する。本発明の被覆粒状組成物は、芯材が被覆成分により被覆されるため、芯材溶出の徐放性が確保されている。また、本発明の被覆粒状組成物は、被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部であるため、被覆粒状組成物の容器等への付着が好適に抑制される。この被覆粒状組成物の容器等への付着抑制メカニズムは定かではないが、水溶性物質が水溶液中で特定量溶出することで被覆粒状組成物の表面が改質され、被覆粒状組成物の濡れ性や保水性が良くなるためと推定される。
本明細書において被覆とは、被覆される対象が一部被覆された状態または全部被覆された状態を指す。被覆態様としては、本発明の効果を阻害しない範囲において、被覆成分を構成する各成分が混じり合うことなく独立して被覆された状態でも良いし、2または3の構成成分の一部または全部が混合して被覆された状態でも良い。また、本発明の効果を阻害しない範囲において、前記の被覆成分以外の任意成分が含まれていても良いし、被覆の厚みや順序等も問わない。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の被覆粒状組成物は、芯材の表面が水難溶性物質に被覆されている。芯材の表面が水難溶性物質に被覆されたものを、以下、「水難溶性被覆粒子」ともいう。被覆粒状組成物は、水難溶性被覆粒子の外側に水溶性物質と油脂で被覆されている。ここで水溶性物質と油脂との被覆は、被覆粒状組成物の外側を油脂により完全に被覆されているものではない。水溶性物質が被覆粒状組成物の表面または表面近傍に適量存在してなり、被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である被覆粒状組成物とされている。
芯材としては、生体内での徐放性や耐酸性の望まれる水溶性物質であれば特に限定されないが、例えば、メチルキサンチン、アミノ酸、水溶性ビタミン、水溶性食物繊維、ポリフェノール類などを使用することができる。
メチルキサンチンとしては、カフェイン、テオフィリン、テオブロミンなどが挙げられ、このうちカフェインが好適に使用される。
アミノ酸としては、グルタミン、テアニン、シスチン、システイン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、BCAA、GABAなどが挙げられ、このうちグルタミン、テアニンが好適に使用される。
水溶性ビタミンとしては、アスコルビン酸、ビタミンB群などが挙げられる。
芯材を構成する芯材粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、0.1〜600μmが好ましく、1.0〜250μmがより好ましく、10〜100μmがさらに好ましい。本明細書において、平均粒子径は、粒度分布測定装置(LS 13 320/ベックマン・コールター株式会社製)を用いて、レーザー回折・散乱法により測定したものである。
被覆粒状組成物中の、芯材の含有量は、特に限定されないが、製剤設計の観点から、5〜95質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、45〜80質量%がさらに好ましい。
芯材は、1種または2種以上併用して使用することができ、2種以上併用する場合における芯材の含有量とは、2種以上の芯材の合計量である。
水難溶性物質としては、特に限定されないが、アルコール可溶性物質が好ましい。アルコール可溶性物質としては、例えば、プロラミン、シェラックなどが挙げられる。プロラミンとしては、ツェイン、グリアジン、ホルデイン、セカリンなどを使用することができ、
このうち摂取許容量やレギュレーションの観点から、ツェインが好ましい。
このうち摂取許容量やレギュレーションの観点から、ツェインが好ましい。
本明細書において、水難溶性とは、25℃の水に対する溶解度が1%以下の物質である。
水難溶性物質が芯材等に被覆されることにより、水難溶性物質層が形成されても良い。水難溶性物質層には、本発明の効果を阻害しない範囲において、水難溶性物質の他に、この水難溶性物質に作用する食品用乳化剤などが含まれていても良い。食品用乳化剤としては、例えば、有機酸モノグリセリド、レシチンなどが挙げられる。この場合において、水難溶性物質層中の水難溶性物質の含有量は、75〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、98〜100質量%がさらに好ましい。
芯材100質量部に対する、水難溶性物質の含有量は、特に限定されないが、製剤設計の観点から、5〜95質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましく、10〜40質量部がさらに好ましい。
水難溶性物質は、1種または2種以上併用して使用することができ、2種以上併用する場合における水難溶性物質の含有量とは、2種以上の水難溶性物質の合計量である。
水難溶性被覆粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、1.0〜1000μmが好ましく、10〜800μmがより好ましく、50〜500μmがさらに好ましい。
水溶性物質としては、水溶性多糖類およびシュガーエステルなどを使用することができる。
本明細書において、水溶性多糖類とは、水に溶ける性質を有する多糖類であって、一般に多糖類とは、単糖類2分子以上がグリコシド結合によって脱水縮合して生ずる炭水化物であるが、分子量について特に限定するものではなく、飲食品に使用できるものであれば良い。水溶性多糖類としては、タマリンド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロースなどを使用することができ、このうちナチュラル思考やレギュレーションの観点から、タマリンドが好ましく、冷水可溶タマリンドがより好ましい。
水溶性物質の被覆粒状組成物からの溶出量は、容器等への付着抑制の観点から、水溶性物質溶出試験の開始から30分後の水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01質量部以上であり、0.1質量部以上が好ましく、芯材の過溶出抑制の観点から10質量部以下であり、8質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。即ち、水溶性物質の溶出量は、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部であり、0.1〜8質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
水溶性物質の溶出量は、以下の方法にて評価することができる。
試料の調製:
被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌して試料を調製する。
試験方法:フェノール硫酸法(ガラクトース換算)
0.3mLの試料に5%フェノール溶液を0.3mL添加して混和する。次に濃硫酸1.5mLを滴下して10分間静置した後に再び混和する。さらに20分間静置後、分光光度計を用いてガラクトース検量線で490nmの吸収を測定する。
試料の調製:
被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌して試料を調製する。
試験方法:フェノール硫酸法(ガラクトース換算)
0.3mLの試料に5%フェノール溶液を0.3mL添加して混和する。次に濃硫酸1.5mLを滴下して10分間静置した後に再び混和する。さらに20分間静置後、分光光度計を用いてガラクトース検量線で490nmの吸収を測定する。
水溶性物質の溶出量を評価するその他の試験方法として、キャピラリー電気クロマトグラフィーなどの定量法が挙げられる。
水溶性物質は、接触角が高すぎず、適度に濡れ性のあるものが好ましい。即ち、水溶性物質の接触角は、10度〜80度が好ましく、20度〜75度がより好ましく、35度〜75度がさらに好ましい。接触角の測定の詳細については後述する。なお、水溶性物質の接触角が高いもの、即ち濡れ性が良くないものであっても、タマリンドのように付着防止効果を有するものもあり、必ずしも水溶性物質の濡れ性が要求されるものではない。
水溶性物質が芯材等に被覆されることにより、水溶性物質層が形成されても良い。水溶性物質層には、本発明の効果を阻害しない範囲において、水溶性物質の他に、この水溶性物質に作用するカテキン類やアルカリ金属塩などの物質が含まれていても良い。この場合において、水溶性物質層中の水溶性物質の含有量は、75〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、98〜100質量%がさらに好ましい。
芯材と水難溶性物質の合計含有量100質量部に対する、水溶性物質の含有量は、特に限定されないが、芯材の過溶出抑制の観点から、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜7.5質量部がより好ましく、1.0〜5.0質量部がさらに好ましい。
水溶性物質は、1種または2種以上併用して使用することができ、2種以上併用する場合における水溶性物質の含有量とは、2種以上の水溶性物質の合計量である。
油脂としては、極度硬化油脂、部分硬化油脂などの硬化油脂、ワックス、植物ステロール、蜜蝋などを使用することができ、このうちハンドリングや製剤の安定性の観点から、硬化油脂が好ましく、極度硬化油脂がより好ましい。また、油脂の融点は、50〜65℃が好ましい。
油脂が芯材等に被覆されることにより、油脂層が形成されても良い。油脂層には、本発明の効果を阻害しない範囲において、油脂の他に食品用乳化剤などが含まれていても良い。食品用乳化剤としては、食品に一般使用される乳化剤であれば特に限定されるものではなく、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンなどを使用することができ、油脂表面のべたつき防止の観点から、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。この場合において、油脂層中の油脂の含有量は、75〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、98〜100質量%がさらに好ましい。
芯材と水難溶性物質の合計含有量100質量部に対する、油脂の含有量は、特に限定されないが、水溶性物質の溶出制御の観点から、5〜65質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましく、15〜35質量部がさらに好ましい。
油脂は、1種または2種以上併用して使用することができ、2種以上併用する場合における油脂の含有量とは、2種以上の油脂の合計量である。
容器等への付着抑制の観点から、油脂と水溶性物質の含有量比(油脂/水溶性物質)は、1〜100が好ましく、2〜80がより好ましく、4〜40がさらに好ましい。
その他、被覆粒状組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において任意の添加剤を含むことができる。
任意の添加剤としては、流動性改善剤などを使用することができ、例えば、デキストリンや微粒二酸化ケイ素、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどを使用することができる。
被覆粒状組成物の平均粒子径は、特に限定されないが、1.0〜1000μmが好ましく、10〜800μmがより好ましく、50〜600μmがさらに好ましい。
被覆粒状組成物のプラスチック製の容器等への付着率は、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5.0%以下がさらに好ましい。付着率の測定の詳細については後述する。
本実施形態の被覆粒状組成物は、容器等への付着が抑制されるため、容器等への付着が問題となる飲食品についても好適に使用することができる。
本実施形態の被覆粒状組成物は、芯材表面を水難溶性物質で被覆する工程1と、水溶性物質と工程1で得られた水難溶性被覆粒子とを混合する工程2と、前記工程2で得られた混合物を油脂で被覆する工程3とを含む製造方法により製造することができる。
工程1において、水難溶性物質の被覆は、転動流動コーティング装置、流動層造粒機、撹拌混合造粒装置、微粒子コーティング装置などを用いて、芯材表面に被覆液を連続噴霧〜複数回に分けた噴霧をすることにより、行うことができる。噴霧時の装置設定温度は、特に限定されないが、60℃〜110℃が好ましく、70℃〜100℃がより好ましい。噴霧後、装置設定温度を好ましくは60℃〜110℃、より好ましくは70℃〜100℃条件で乾燥させて、被覆することができる。ここで用いる芯材は、任意の篩い分けにより粒子を均一に調製することができる。またここで用いる被覆液は、水難溶性物質をアルコールなどの溶媒に溶かして調製することができる。
工程2において、工程1で得られた水難溶性被覆粒子と水溶性物質との混合は、高速流動混合機、混合撹拌機などを用いて、乾式混合により行うことができる。混合条件は、特に限定されないが、100〜2000rpmで1〜20分で行うことができる。混合時の装置設定温度は、特に限定されないが、10℃〜60℃が好ましく、15℃〜50℃がより好ましい。ここで用いる水溶性物質は、任意の篩い分けにより粒子を均一に調製することができる。
工程3において、油脂の被覆は、高速流動混合機、流動層造粒機、撹拌混合造粒装置などを用いて、工程2で得られた混合物表面に被覆液を連続噴霧〜複数回に分けた噴霧をすることにより、行うことができる。噴霧時の装置設定温度は、特に限定されないが、10℃〜60℃が好ましく、15℃〜50℃がより好ましい。噴霧後、室温条件で自然乾燥させて、被覆することができる。ここで用いる被覆液は、油脂を溶解させることにより調製することができる。
その他の実施態様の被覆粒状組成物としては、芯材の被覆順として、水溶性物質、水難溶性物質、油脂の順に被覆されたもの、油脂、水溶性物質、水難溶性物質の順に被覆されたもの、水溶性物質、油脂、水難溶性物質の順に被覆されたものなどが挙げられ、いずれも被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部の被覆粒状組成物である。
被覆粒状組成物を含む飲食品としては、特に限定されないが、例えば、ショートブレッドやヌガーなどが挙げられる。また、本実施形態の被覆粒状組成物は、容器等への付着が抑制されるため、粉末飲料や胃瘻患者用の飲食品のようにチューブを通過して摂取される飲食品にも好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1〜5、比較例1〜14
転動流動コーティング装置(MP−01:株式会社パウレック製)に芯材としてカフェイン(平均粒子径:20μm)500gを仕込み、カフェイン100質量部に対してツェイン10質量部、エタノール76.5質量部、水13.5質量部の被覆液を噴霧してコーティングを行なった。コーティングは造粒ができる限り起こらない条件として少量ずつ複数回に分けて添加した。コーティング後に得られた水難溶性被覆粒子のカフェイン含有量は、78質量%であった。次に水難溶性被覆粒子100質量部に対して6.8質量部の割合で表1記載の水溶性物質を添加して高速流動混合機(スーパーミキサー:SM V−20/株式会社カワタ製)を用いて500rpmで10分撹拌して混合物を得た後、溶解した極度硬化油脂を水難溶性被覆粒子100質量部に対して30質量部滴下し、高速流動混合機(スーパーミキサー:SM V−20/株式会社カワタ製)で混合物の表面を覆うように被覆し、被覆粒状組成物を得た。被覆粒状組成物(平均粒子径:165μm)中のカフェイン含有量は、60質量%であった。
転動流動コーティング装置(MP−01:株式会社パウレック製)に芯材としてカフェイン(平均粒子径:20μm)500gを仕込み、カフェイン100質量部に対してツェイン10質量部、エタノール76.5質量部、水13.5質量部の被覆液を噴霧してコーティングを行なった。コーティングは造粒ができる限り起こらない条件として少量ずつ複数回に分けて添加した。コーティング後に得られた水難溶性被覆粒子のカフェイン含有量は、78質量%であった。次に水難溶性被覆粒子100質量部に対して6.8質量部の割合で表1記載の水溶性物質を添加して高速流動混合機(スーパーミキサー:SM V−20/株式会社カワタ製)を用いて500rpmで10分撹拌して混合物を得た後、溶解した極度硬化油脂を水難溶性被覆粒子100質量部に対して30質量部滴下し、高速流動混合機(スーパーミキサー:SM V−20/株式会社カワタ製)で混合物の表面を覆うように被覆し、被覆粒状組成物を得た。被覆粒状組成物(平均粒子径:165μm)中のカフェイン含有量は、60質量%であった。
<付着率>
得られた被覆粒状組成物の付着低減効果を以下の試験条件にて評価した。
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に各実施例、各比較例の被覆粒状組成物を濃度が0.06%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で15分回転させ、容器側面などへの付着を目視で確認した。容器に付着した被覆粒状組成物および付着せずに分散する被覆粒状組成物をデカンテーションにより回収して重量測定を行い、下記式より付着率を算出した。結果を表1に示す。
付着率=100×[付着物の重量]/[付着物の重量+非付着物の重量]
得られた被覆粒状組成物の付着低減効果を以下の試験条件にて評価した。
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に各実施例、各比較例の被覆粒状組成物を濃度が0.06%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で15分回転させ、容器側面などへの付着を目視で確認した。容器に付着した被覆粒状組成物および付着せずに分散する被覆粒状組成物をデカンテーションにより回収して重量測定を行い、下記式より付着率を算出した。結果を表1に示す。
付着率=100×[付着物の重量]/[付着物の重量+非付着物の重量]
<接触角>
各実施例、各比較例に使用した水溶性物質の濡れ性を評価した。
それぞれの水溶性物質を水に0.03%の割合で溶解し、固体試料(カラーフィルター)へ滴下後、この液滴へ光を当て、反対側からカメラで液滴の画像を捉えた。接触角の測定はθ/2法を用いて行い、液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の固体試料表面に対する角度を求め、これを2倍することで接触角を求めた。
各実施例、各比較例に使用した水溶性物質の濡れ性を評価した。
それぞれの水溶性物質を水に0.03%の割合で溶解し、固体試料(カラーフィルター)へ滴下後、この液滴へ光を当て、反対側からカメラで液滴の画像を捉えた。接触角の測定はθ/2法を用いて行い、液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の固体試料表面に対する角度を求め、これを2倍することで接触角を求めた。
実施例1〜5、比較例1〜14から、水溶性物質を使用した場合、水溶性物質を含まない比較例1の場合と比べて、格段に付着率が低減されることがわかる。これは図1、2からも明白である。この効果は、各種水溶性物質の中でタマリンド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、またはシュガーエステルを使用した場合に特に顕著であった。
また、接触角の低い水溶性物質、即ち、濡れ性の良い水溶性物質に付着防止に優れた効果があることがわかった。但し、実施例1のタマリンドガムは、濡れ性は良くないものの付着率が低い。これは、おそらくタマリンドガムの保水性が良いことによるものと思われる。
実施例6〜9、比較例15
水難溶性被覆粒子に対する水溶性物質の混合を表2、3記載のものとした以外は、実施例1と同様に調製した。
水難溶性被覆粒子に対する水溶性物質の混合を表2、3記載のものとした以外は、実施例1と同様に調製した。
<芯材の溶出率>
得られた被覆粒状組成物の徐放効果について、以下の溶出方法および溶出量の測定方法により確認した。結果を表2、3に示す。また、比較対照として、全く被覆処理のされていない参考例1の芯材について、その溶出率をそれぞれ表2、3に示す。
得られた被覆粒状組成物の徐放効果について、以下の溶出方法および溶出量の測定方法により確認した。結果を表2、3に示す。また、比較対照として、全く被覆処理のされていない参考例1の芯材について、その溶出率をそれぞれ表2、3に示す。
<芯材の溶出方法>
試験方法:日本薬局方溶出試験(パドル法)
試験液:水、あるいはpH1.2の試験液(日本薬局方崩壊試験法第1液)900ml
試験条件:37℃、100rpm
試験サンプル:カフェイン100mg相当量の被覆粒状組成物
<芯材の溶出量の測定方法>
1.0mLの試料に水を4.55mL添加して混和した後、分光光度計を用いてカフェイン検量線で270nmの吸収を測定した。
試験方法:日本薬局方溶出試験(パドル法)
試験液:水、あるいはpH1.2の試験液(日本薬局方崩壊試験法第1液)900ml
試験条件:37℃、100rpm
試験サンプル:カフェイン100mg相当量の被覆粒状組成物
<芯材の溶出量の測定方法>
1.0mLの試料に水を4.55mL添加して混和した後、分光光度計を用いてカフェイン検量線で270nmの吸収を測定した。
<水溶性物質の溶出量>
得られた被覆粒状組成物の水溶性物質の溶出量について、以下の溶出方法および溶出量の測定方法により確認し、被覆粒状組成物100質量部に対する水溶性物質の溶出量を算定した。結果を表2、3に示す。
得られた被覆粒状組成物の水溶性物質の溶出量について、以下の溶出方法および溶出量の測定方法により確認し、被覆粒状組成物100質量部に対する水溶性物質の溶出量を算定した。結果を表2、3に示す。
<水溶性物質の溶出方法>
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に被覆粒状組成物の濃度が0.4%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で60分回転させ、経時的にサンプリングした。
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に被覆粒状組成物の濃度が0.4%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で60分回転させ、経時的にサンプリングした。
<水溶性物質の溶出量の測定方法>
試験方法:フェノール硫酸法(ガラクトース換算)
0.3mLの試料に5%フェノール溶液を0.3mL添加して混和した。次に濃硫酸1.5mLを滴下して10分間静置した後に再び混和した。さらに20分間静置後、分光光度計を用いてガラクトース検量線で490nmの吸収を測定した。
試験方法:フェノール硫酸法(ガラクトース換算)
0.3mLの試料に5%フェノール溶液を0.3mL添加して混和した。次に濃硫酸1.5mLを滴下して10分間静置した後に再び混和した。さらに20分間静置後、分光光度計を用いてガラクトース検量線で490nmの吸収を測定した。
<付着防止効果>
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に各実施例、各比較例の被覆粒状組成物を濃度が0.06%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で15分回転させ、容器側面などへの付着を目視で確認し、下記基準で付着防止効果を評価した。
◎:付着物をほとんど認めない
○:付着物がわずかにあるが気にならない
△:付着物が少しある
×:付着物が多い
水を加えたプラスチック容器(容器内径28mm×高さ110mm 製品名:コニカルチューブ/FALCON社製)に各実施例、各比較例の被覆粒状組成物を濃度が0.06%となるように添加し、チューブローテーター(TR−350:アズワン株式会社製)を用いて25℃、20rpm条件で15分回転させ、容器側面などへの付着を目視で確認し、下記基準で付着防止効果を評価した。
◎:付着物をほとんど認めない
○:付着物がわずかにあるが気にならない
△:付着物が少しある
×:付着物が多い
実施例1、2、6〜9、比較例15から、本発明の被覆粒状組成物はいずれも徐放効果を有し、かつ付着防止効果に優れていた。またこの効果は、表3に示すように、酸性条件(pH1.2)下においても有効であることが示された。
以下、各実施例、各比較例に使用したものの詳細である。
カフェイン:カフェイン(抽出物)/白鳥製薬株式会社
ツェイン:小林ツェインDP/小林香料株式会社
タマリンドガム:グリロイド3S/DSP五協フード&ケミカル株式会社製
ヒドロキシプロピルセルロース:セルニーM/日本曹達株式会社
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:メトローズSE−50/信越化学工業株式会社
メチルセルロース:メトローズMCE−25/信越化学工業株式会社
シュガーエステル:DKエステルSS/第一工業製薬株式会社
極度硬化油脂:RH−PL/太陽油脂株式会社製(融点58℃)
その他は、市販の食品添加物品に相当するものを使用した。
カフェイン:カフェイン(抽出物)/白鳥製薬株式会社
ツェイン:小林ツェインDP/小林香料株式会社
タマリンドガム:グリロイド3S/DSP五協フード&ケミカル株式会社製
ヒドロキシプロピルセルロース:セルニーM/日本曹達株式会社
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:メトローズSE−50/信越化学工業株式会社
メチルセルロース:メトローズMCE−25/信越化学工業株式会社
シュガーエステル:DKエステルSS/第一工業製薬株式会社
極度硬化油脂:RH−PL/太陽油脂株式会社製(融点58℃)
その他は、市販の食品添加物品に相当するものを使用した。
<処方例>
以下に処方例を挙げる。
以下に処方例を挙げる。
処方例:ショートブレッド、スナックバー
無塩バター100gとクリームチーズ100gを常温に戻しておき、合わせてクリーム状にする。そこにグラニュー糖80gおよび実施例で作製した被覆粒状組成物8.3gを加えて練り合わせる。薄力粉220gをふるっておき上記にさっくりあわせ、得られた生地をまとめてラップで包み、冷蔵庫で30分以上静置した後、カットして成型する。
成型物を160℃で25分焼成させることで、1食あたりカフェイン0.1g配合ショーとブレッドが得られる。
無塩バター100gとクリームチーズ100gを常温に戻しておき、合わせてクリーム状にする。そこにグラニュー糖80gおよび実施例で作製した被覆粒状組成物8.3gを加えて練り合わせる。薄力粉220gをふるっておき上記にさっくりあわせ、得られた生地をまとめてラップで包み、冷蔵庫で30分以上静置した後、カットして成型する。
成型物を160℃で25分焼成させることで、1食あたりカフェイン0.1g配合ショーとブレッドが得られる。
処方例:ヌガー、ソフトキャンディー
鍋に無塩バター20gを入れて弱火で溶かす。バターが溶けたらマシュマロ300gをいくつかに分けて入れ、液状になるまで常に混ぜる。この混合物にライスクリスピー180gを入れて全体的に混ぜたに後、実施例で作製した被覆粒状組成物1.7gを加えて更に混ぜる。クッキングシートを引いておいたステンレスバットに流し込み、上から押すように形を整える。冷蔵庫で30分以上静置した後、カットして成型することで1食あたりカフェイン0.1g配合ヌガーが得られる。
鍋に無塩バター20gを入れて弱火で溶かす。バターが溶けたらマシュマロ300gをいくつかに分けて入れ、液状になるまで常に混ぜる。この混合物にライスクリスピー180gを入れて全体的に混ぜたに後、実施例で作製した被覆粒状組成物1.7gを加えて更に混ぜる。クッキングシートを引いておいたステンレスバットに流し込み、上から押すように形を整える。冷蔵庫で30分以上静置した後、カットして成型することで1食あたりカフェイン0.1g配合ヌガーが得られる。
処方例:アイスクリーム
脱脂粉乳80g、グラニュー糖120g、グリセリンステアリン酸エステル2g、グアーガム0.6g、ローカストビーンガム0.6g、カラギーナン0.2g、実施例で作製した被覆粒状組成物83gを60℃に加熱した水614.6gに溶解させる。そこにヤシ油80gを投入して十分に混合した後、ホモジナイザーにて圧力150kgf/cm2で均質化させる。これを85℃で15秒間殺菌し、5℃以下に急冷した後、バニラ香料を2g添加し、十分に混合した後、5℃にて一晩エージングを行う。これを連続式アイスクリームフリーザーにてオーバーラン30%でフリージングし、出口温度−5℃にてカップに充填し、−40℃で急速凍結することで、1食あたりカフェイン0.1g配合アイスクリームが得られる。
脱脂粉乳80g、グラニュー糖120g、グリセリンステアリン酸エステル2g、グアーガム0.6g、ローカストビーンガム0.6g、カラギーナン0.2g、実施例で作製した被覆粒状組成物83gを60℃に加熱した水614.6gに溶解させる。そこにヤシ油80gを投入して十分に混合した後、ホモジナイザーにて圧力150kgf/cm2で均質化させる。これを85℃で15秒間殺菌し、5℃以下に急冷した後、バニラ香料を2g添加し、十分に混合した後、5℃にて一晩エージングを行う。これを連続式アイスクリームフリーザーにてオーバーラン30%でフリージングし、出口温度−5℃にてカップに充填し、−40℃で急速凍結することで、1食あたりカフェイン0.1g配合アイスクリームが得られる。
処方例:プリン
生全卵18g、グラニュー糖10g、牛乳64g、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gをよく混合し、カップに充填する。これを蒸し器にて90℃で20分加熱した後、冷却することで、1食あたりカフェイン0.1g配合プリンが得られる。
生全卵18g、グラニュー糖10g、牛乳64g、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gをよく混合し、カップに充填する。これを蒸し器にて90℃で20分加熱した後、冷却することで、1食あたりカフェイン0.1g配合プリンが得られる。
処方例:ゼリー
カラギーナン0.4g、クエン酸ナトリウム0.1g、グラニュー糖10gをよく混合し、水64.35gに撹拌しながら投入する。これを85℃に加熱し、十分に溶解させた後、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17g、100%オレンジジュース20gを添加し、よく混合する。ここにオレンジ香料製剤0.15gを投入してよく混合した後、カップに充填し、冷却してゲル化させることで、1食あたりカフェイン0.1g配合ゼリーが得られる。
カラギーナン0.4g、クエン酸ナトリウム0.1g、グラニュー糖10gをよく混合し、水64.35gに撹拌しながら投入する。これを85℃に加熱し、十分に溶解させた後、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17g、100%オレンジジュース20gを添加し、よく混合する。ここにオレンジ香料製剤0.15gを投入してよく混合した後、カップに充填し、冷却してゲル化させることで、1食あたりカフェイン0.1g配合ゼリーが得られる。
処方例:錠剤
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、粉末還元麦芽糖水飴35g、澱粉分解物(DE値16)46g、ショ糖ベヘニン酸エステル3g、微粒二酸化ケイ素1gを混合して、打錠機にて打錠圧力100kgf/cm2で打錠させることで、1錠あたりカフェイン0.1g配合錠剤が得られる。
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、粉末還元麦芽糖水飴35g、澱粉分解物(DE値16)46g、ショ糖ベヘニン酸エステル3g、微粒二酸化ケイ素1gを混合して、打錠機にて打錠圧力100kgf/cm2で打錠させることで、1錠あたりカフェイン0.1g配合錠剤が得られる。
処方例:ソフトカプセル剤
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、ジグリセリンラウリン酸エステル(太陽化学社製、サンソフトQ−12D)40g、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル5gを均一になるまで混合したものを、ソフトカプセルに充填機で充填することで、1カプセルあたりカフェイン0.1g配合ソフトカプセルが得られる。
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、ジグリセリンラウリン酸エステル(太陽化学社製、サンソフトQ−12D)40g、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル5gを均一になるまで混合したものを、ソフトカプセルに充填機で充填することで、1カプセルあたりカフェイン0.1g配合ソフトカプセルが得られる。
処方例:ハードカプセル剤
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、ジグリセリンラウリン酸エステル(太陽化学社製、サンソフトQ−12D)40g、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル5gを均一になるまで混合したものを、ハードカプセルに充填機で充填することで、1カプセルあたりカフェイン0.1g配合ハードカプセルが得られる。
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7g、ジグリセリンラウリン酸エステル(太陽化学社製、サンソフトQ−12D)40g、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル5gを均一になるまで混合したものを、ハードカプセルに充填機で充填することで、1カプセルあたりカフェイン0.1g配合ハードカプセルが得られる。
処方例:流動食
55〜60℃の水道水にカゼインナトリウム4g、澱粉分解物15gをスリーワンモーター(700rpm)を用いて溶解し、完全に溶解した事を確認後、水道水に溶解した水酸化カリウム0.09g、クエン酸0.09g、塩化ナトリウム0.07g、カルシウム塩0.05g、マグネシウム塩0.025gを添加し、混合した。これに油脂3g、有機酸モノグリセリド0.2gを添加してホモミキサー(8000rpm 10分)をかけた。このときpHを測定し調整した(pH6.8〜7.2)これを再度60℃に湯煎で加温し、ホモジナイザー(500kgf・cm2)をかけて、袋詰めし、レトルト殺菌(121℃、F15)した。殺菌後、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gを添加し撹拌後、粘度を測定し(粘度;25mPa・s以下)、37℃の恒温槽に保存することで1食あたりカフェイン0.1g配合流動食が得られる。
55〜60℃の水道水にカゼインナトリウム4g、澱粉分解物15gをスリーワンモーター(700rpm)を用いて溶解し、完全に溶解した事を確認後、水道水に溶解した水酸化カリウム0.09g、クエン酸0.09g、塩化ナトリウム0.07g、カルシウム塩0.05g、マグネシウム塩0.025gを添加し、混合した。これに油脂3g、有機酸モノグリセリド0.2gを添加してホモミキサー(8000rpm 10分)をかけた。このときpHを測定し調整した(pH6.8〜7.2)これを再度60℃に湯煎で加温し、ホモジナイザー(500kgf・cm2)をかけて、袋詰めし、レトルト殺菌(121℃、F15)した。殺菌後、実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gを添加し撹拌後、粘度を測定し(粘度;25mPa・s以下)、37℃の恒温槽に保存することで1食あたりカフェイン0.1g配合流動食が得られる。
処方例:胃ろう患者用飲食品
市販の栄養剤98.5gにグアーガム酵素分解物0.9gと寒天0.3g、ジェランガム0.3gを添加し、90℃まで昇温した。90℃で5分間保持した後にホモミキサーを用いて10000rpmで3分間撹拌して均質化した後、カップに充填し真空状態にしてシールしたものを121℃にて20分間加熱殺菌をおこなった。ここに実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gを添加することで1食あたりカフェイン0.1g配合胃瘻患者用飲食品が得られる。
市販の栄養剤98.5gにグアーガム酵素分解物0.9gと寒天0.3g、ジェランガム0.3gを添加し、90℃まで昇温した。90℃で5分間保持した後にホモミキサーを用いて10000rpmで3分間撹拌して均質化した後、カップに充填し真空状態にしてシールしたものを121℃にて20分間加熱殺菌をおこなった。ここに実施例で作製した被覆粒状組成物0.17gを添加することで1食あたりカフェイン0.1g配合胃瘻患者用飲食品が得られる。
処方例:粉末飲料
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7gにエリスリトール2g、グレープフルーツ香料15g、スクラロース1g、クエン酸8g、クエン酸三ナトリウム3gをブレンドし、使用前に5Lの水に添加することで1食あたりカフェイン0.1g粉末飲料が得られる。
実施例で作製した被覆粒状組成物1.7gにエリスリトール2g、グレープフルーツ香料15g、スクラロース1g、クエン酸8g、クエン酸三ナトリウム3gをブレンドし、使用前に5Lの水に添加することで1食あたりカフェイン0.1g粉末飲料が得られる。
本発明は、上記の実施態様および実施例によりなんら限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の実施態様を取り得る。
本発明の被覆粒状組成物は、飲食品、飼料、医薬品、医薬部外品などの分野において有用である。
Claims (16)
- 水難溶性物質と、水溶性物質と、油脂とを含有する被覆成分で芯材が被覆されてなる被覆粒状組成物であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、被覆粒状組成物。
- 前記水溶性物質は、水溶性多糖類およびシュガーエステルからなる群より選択された1種以上である、請求項1記載の被覆粒状組成物。
- 前記水溶性多糖類は、タマリンド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群より選択された1種以上である、請求項2記載の被覆粒状組成物。
- 前記水溶性物質の含有量は、前記芯材と前記水難溶性物質の合計含有量100質量部に対して0.1〜10質量部である、請求項1〜3いずれか記載の被覆粒状組成物。
- 前記水難溶性物質は、ツェインを含む、請求項1〜4いずれか記載の被覆粒状組成物。
- 前記油脂は、硬化油脂を含む、請求項1〜5いずれか記載の被覆粒状組成物。
- 前記芯材は、カフェイン、グルタミン、テアニン、アスコルビン酸およびビタミンB群からなる群より選択された1種以上である、請求項1〜6いずれか記載の被覆粒状組成物。
- 芯材表面を水難溶性物質で被覆する工程1と、水溶性物質と工程1で得られた水難溶性被覆粒子とを混合する工程2と、前記工程2で得られた混合物を油脂で被覆する工程3とを含む被覆粒状組成物の製造方法であって、該被覆粒状組成物を25℃の水に0.4質量%となるように添加し、20rpmで30分間撹拌した時の前記水溶性物質の溶出量が、被覆粒状組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である、製造方法。
- 前記水溶性物質は、水溶性多糖類およびシュガーエステルからなる群より選択された1種以上である、請求項8記載の製造方法。
- 前記水溶性多糖類は、タマリンド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロースからなる群より選択された1種以上である、請求項9記載の製造方法。
- 前記水溶性物質の含有量は、前記芯材と前記水難溶性物質の合計含有量100質量部に対して0.1〜10質量部である、請求項8〜10いずれか記載の製造方法。
- 前記水難溶性物質は、ツェインを含む、請求項8〜11いずれか記載の製造方法。
- 前記油脂は、硬化油脂を含む、請求項8〜12いずれか記載の製造方法。
- 前記芯材は、カフェイン、グルタミン、テアニン、アスコルビン酸およびビタミンB群からなる群より選択された1種以上である、請求項8〜13いずれか記載の製造方法。
- 請求項1〜7いずれか記載の被覆粒状組成物を含む、飲食品。
- 胃瘻患者用である、請求項15記載の飲食品。
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---|---|---|---|
JP2015006113A JP2016131501A (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 被覆粒状組成物 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108684938A (zh) * | 2018-04-16 | 2018-10-23 | 广州智特奇生物科技股份有限公司 | 一种植物精油包被液、微胶囊植物精油及其制备方法 |
CN111513146A (zh) * | 2020-04-30 | 2020-08-11 | 江苏中兴药业有限公司 | 一种含有益生菌的水飞蓟油的制备方法 |
JP2021003024A (ja) * | 2019-06-26 | 2021-01-14 | アリメント工業株式会社 | 徐放性被覆食品粉体集合体及びその製造方法 |
-
2015
- 2015-01-15 JP JP2015006113A patent/JP2016131501A/ja active Pending
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