JP2018185477A - 光ファイバケーブルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ファイバケーブルの製造効率の向上を図りつつ、光ファイバユニットの形状を安定させながら光ファイバを容易に取り出し可能な光ファイバケーブルおよびその製造方法を提供する。【解決手段】光ファイバケーブル100は、複数本の光ファイバ3を有する光ファイバユニット5を、押さえ巻き6で包んで形成されたコア2と、コア2にSZ状に巻き付けられ、交差部で互いに融着されてコアを結束する複数本の結束材9a、9bと、コアおよび複数本の結束材を被覆する外被101と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブルの製造方法に関する。
下記特許文献1では、複数本の光ファイバを束ねた光ファイバユニットの周囲に、粗巻き紐を螺旋状に巻き付け、この周囲に外被を押出成形してなる光ファイバケーブルを開示している。粗巻き紐は、外被が形成されるまでの間、光ファイバユニットの形状を保持するために用いられている。また、外被を押出成形する際の熱によって破断強度が低下する材質を用いて、粗巻き紐を形成することにより、中間後分岐作業などの際に光ファイバを取り出しやすくしている。
特開2015−40990号公報
上記特許文献1の光ファイバケーブルにおいて、粗巻き紐を螺旋状に巻き付けることで光ファイバユニットの形状を保持するためには、粗巻き紐の巻き付けピッチを、例えば20〜60mm程度と短く設定する必要がある。このため、光ファイバケーブルを製造する際の線速を上げることができず、製造効率を向上させる上での課題となっていた。
また、外被を押出成形する際の熱によって、粗巻き紐の破断強度が低下しすぎた場合には、外被が成形される前に粗巻き紐が切れてしまい、光ファイバユニットの形状を保持できなくなる。逆に、粗巻き紐の破断強度が充分に低下していない場合には、中間後分岐作業などの際に粗巻き紐を刃物などで切断する必要が生じ、光ファイバを傷つける要因となるおそれもある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、光ファイバケーブルの製造効率の向上を図りつつ、光ファイバユニットの形状を安定させながら光ファイバを容易に取り出し可能な光ファイバケーブルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1態様に係る光ファイバケーブルは、複数本の光ファイバを有する光ファイバユニットを、押さえ巻きで包んで形成されたコアと、前記コアにSZ状に巻き付けられ、交差部で互いに融着されて前記コアを結束する複数本の結束材と、前記コアおよび前記複数本の結束材を被覆する外被と、を備えている。
上記態様に係る光ファイバケーブルによれば、光ファイバユニットを押さえ巻きで包むことでコアが形成されている。さらに、複数本の結束材が、コアに対してSZ状に巻き付けられるとともに、交差部で互いに融着されている。この構成により、結束材の結束ピッチを比較的大きくしたとしても、光ファイバユニットを包む押さえ巻きが開いてしまうのを抑止し、この押さえ巻きによって、光ファイバユニットの形状を安定して保持することができる。従って、光ファイバケーブルを製造する際の線速を上げて、製造効率を向上させることも可能となる。
さらに、中間後分岐作業などの際には、交差部で互いに融着されている結束材同士を剥離させることで、容易にコアの結束を解くことができる。これにより、光ファイバを容易に取り出すことができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2態様に係る光ファイバケーブルの製造方法は、複数本の光ファイバを有する光ファイバユニットを押さえ巻きで包み、コアを形成するラッピング工程と、前記コアに複数本の結束材をSZ状に巻き付け、交差部で前記結束材同士を互いに融着させる結束工程と、前記複数本の結束材が巻き付けられたコアの周囲に外被を押出成形する被覆工程と、を有する。
上記態様の光ファイバケーブルの製造方法によれば、上述したような優れた作用効果を奏する光ファイバケーブルを、容易に製造することが可能となる。
本発明の上記態様によれば、光ファイバケーブルの製造効率の向上を図りつつ、光ファイバユニットの形状を安定させながら光ファイバを容易に取り出し可能な光ファイバケーブルおよびその製造方法を提供することができる。
本実施形態の光ファイバケーブルの横断面図である。 図1の光ファイバケーブルを製造する製造装置の概略図である。 図2の結束装置の構成を示す図であって、(a)は結束装置を長手方向に直交する方向から見た側面図であり、(b)は(a)のA方向矢視図である。 光ファイバケーブルから光ファイバを取り出す方法を説明する図である。 変形例に係る光ファイバケーブルの製造装置の概略図である。
まず、本実施形態に係る光ファイバケーブルの構成例を説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、本実施形態の光ファイバケーブル100は、コア2と、コア2にSZ状に巻き付けられた複数の結束材9a、9bと、コア2を被覆する外被101と、外被101内に埋設された一対の抗張力体7および線条体8と、を備えている。光ファイバケーブル100は、光ファイバを収容するための溝が形成されたスロットロッドを有さない、いわゆるスロットレス型の光ファイバケーブルである。
なお、本実施形態では、光ファイバケーブル100の長手方向を単に長手方向といい、長手方向に直交する断面を横断面という。
コア2は、複数の光ファイバ3をそれぞれ有する複数の光ファイバユニット5と、これらの光ファイバユニット5を包む押さえ巻き6と、を備えている。複数の光ファイバユニット5は、SZ状若しくは螺旋状に撚り合わされた状態で、押さえ巻き6によって包まれている。なお、コア2は1つの光ファイバユニット5を押さえ巻き6で包むことで構成されていてもよい。
押さえ巻き6としては、不織布やポリエステルテープなどを用いることができる。また、押さえ巻き6として、不織布やポリエステルテープなどに吸水性を付与したものを用いてもよい。
光ファイバ3としては、光ファイバ心線や光ファイバ素線などを用いることができる。光ファイバユニット5は、複数の光ファイバ3と、これらの光ファイバ3を束ねる結束材4a、4bと、を備えている。光ファイバユニット5は、いわゆる間欠固定テープ心線であってもよい。光ファイバユニット5が間欠固定テープ心線である場合、複数の光ファイバ3は、その延在方向に対して直交する方向に引っ張ると、網目状(蜘蛛の巣状)に広がるように互いに接着されている。詳しくは、ある一つの光ファイバ3が、その両隣の光ファイバ3に対して長手方向で異なる位置においてそれぞれ接着されており、かつ、隣接する光ファイバ3同士は、長手方向で一定の間隔をあけて互いに接着されている。
なお、コア2に含まれる光ファイバユニット5の態様は間欠固定テープ心線に限られず、適宜変更してもよい。
また、複数の光ファイバ3が、結束材4a、4bによって束ねられておらず、そのまま押さえ巻き6によって包まれていてもよい。
光ファイバ3を束ねる結束材4a、4bおよびコア2に巻き付けられる結束材9a、9bとしては、同様の材質を用いることができる。具体的には、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)等の高融点材およびポリプレピレン(PP)等の低融点材からなる繊維を複数本組み合わせたものを用いることができる。なお、低融点材は、高融点材よりも融点が低いものである。結束材4a、4b、9a、9bの材質は上記に限定されず、適宜変更可能である。
外被101の材質としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンプロピレン共重合体(EP)などのポリオレフィン(PO)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)などを用いることができる。外被101の外周面には、光ファイバケーブル100の全長にわたって延びる一対の突起101aが形成されている。
線条体8としては、PPやナイロン製の円柱状ロッドなどを用いることができる。また、PPやポリエステルなどの繊維を撚り合わせた糸(ヤーン)により線条体8を形成し、線条体8に吸水性を持たせてもよい。
一対の線条体8は、コア2を挟んで配設されている。なお、外被101に埋設される線条体8の数は、1または3以上であってもよい。
抗張力体7の材質としては、例えば金属線(鋼線など)、抗張力繊維(アラミド繊維など)、およびFRPなどを用いることができる。一対の抗張力体7は、コア2を挟んで配設されている。なお、外被101に埋設される抗張力体7の数は、1または3以上であってもよい。
次に、上記のような光ファイバケーブル100を製造するための製造装置10Aの構成を、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、製造装置10Aは、複数の第1結束部11と、ラッピング部12と、第2結束部13と、押出成形部14と、を備えており、各部が上流側から下流側に向けてこの順に配置されている。また、製造装置10Aは、線条体8および抗張力体7を、コア2に縦添えして外被101内に埋設するための不図示の繰り出し装置を備えている。これらの繰り出し装置は、例えば第2結束部13と押出成形部14との間に配置される。
第1結束部11は、複数の光ファイバ3を束ねて光ファイバユニット5を形成する役割を果たしている。第1結束部11は、複数の光ファイバボビン11a、結束材ボビン11b、11c、結束装置20A、および加熱装置30Aを有している。
各光ファイバボビン11aは、結束装置20Aに向けて光ファイバ3を送り出す。結束材ボビン11b、11cはそれぞれ、結束装置20Aに向けて結束材4a、4bを送り出す。結束装置20Aは、複数の光ファイバ3を束ね、その周囲に結束材4a、4bをSZ状に巻き付ける。加熱装置30Aは、光ファイバ3の束に巻き付けられた結束材4a、4bを加熱して互いに融着させる。これにより、光ファイバユニット5が形成される。
各第1結束部11とラッピング部12との間には、各第1結束部11から送られた光ファイバユニット5を撚り合わせるための、不図示の撚り装置が配置されている。複数の光ファイバユニット5は、撚り装置によって螺旋状若しくはSZ状に撚り合わされた状態で、ラッピング部12に送り出される。
ラッピング部12は、不図示の撚り装置から送り出された光ファイバユニット5の束の周囲に、押さえ巻き6を巻き付けて、コア2を形成する役割を果たしている。ラッピング部12は、押さえ巻きボビン12aと、フォーミング装置12bと、を有している。
押さえ巻きボビン12aは、押さえ巻き6をフォーミング装置12bに向けて送り出す。フォーミング装置12bは、複数の光ファイバユニット5を束ねて、その周囲に押さえ巻き6を巻き付ける。これにより、コア2が形成される。
第2結束部13は、コア2の周囲に複数の結束材9a、9bをSZ状に巻き付けて結束する役割を果たしている。第2結束部13は、結束材ボビン13a、13bと、結束装置20Bと、加熱装置30Bと、を有している。
結束材ボビン13a、13bは、結束材9aまたは結束材9bを結束装置20Bに向けて送り出す。結束装置20Bは、コア2の周囲に、結束材9a、9bをSZ状に巻き付ける。加熱装置30Bは、結束材9a、9bを加熱して、交差部C(図4(a)参照)でこれらを互いに融着させる。
第1結束部11の結束装置20Aと、第2結束部13の結束装置20Bと、は互いに同様の構成となっている。以下、結束装置20Aおよび結束装置20Bを代表させて、結束装置20Bの構成について説明する。
図3(a)は、結束装置20Bを長手方向に直交する方向から見た側面図であり、図3(b)は図3(a)におけるA方向矢視図である。
図3(a)、(b)に示すように、結束装置20Bは複数の円筒状の部材により構成されている。結束装置20Bは、内側から順にガイド筒21、第1内側筒22、第1外側筒23、第2内側筒24、および第2外側筒25を備えている。これらの部材は、それぞれの中心軸が中心軸線O上に位置する状態で配設されている。ガイド筒21内にはコア2が挿通される。ガイド筒21は、コア2が結束材9a、9bによって結束される前に、押さえ巻き6が開いてしまうのを抑止する役割を果たしている。
第1内側筒22は、第1外側筒23に対して中心軸線O周りに回動可能な状態で、第1外側筒23内に嵌合されている。第1内側筒22の外周面には、その長手方向の全長にわたって延びる溝部22aが形成されている。溝部22a内には、結束材9bが挿通される。
第2内側筒24は、第2外側筒25に対して中心軸線O周りに回動可能な状態で、第2外側筒25内に嵌合されている。第2内側筒24の外周面には、その長手方向の全長にわたって延びる溝部24aが形成されている。溝部24a内には、結束材9aが挿通される。
第1内側筒22および第2内側筒24は、共通する不図示の動力源に接続されており、動力の供給に伴って連動して中心軸線O周りに回動するように構成されている。コア2の周囲に結束材9a、9bをSZ状に巻き付ける際は、コア2がガイド筒21内を通過して下流側に繰り出されるのに伴い、溝部22a、24a内の結束材9a、9bがコア2に対してSZ状に巻きつけられる。このとき、結束材9a、9bは、SZ形状の反転部において互いに交差する(図4(a)参照)。
このようにSZ状に巻き付けられた結束材9a、9bは、結束装置20Bの下流に位置する加熱装置30Bによって加熱される。加熱装置30Bは円筒状の加熱ダイス等であり、その内部において結束材9a、9bを加熱し、結束材9a、9bが互いに交差する交差部Cにおいて、これらを互いに融着させる。
なお、第1結束部11の加熱装置30Aについては、第2結束部13の加熱装置30Bと同様の構成であるため、説明を省略する。
図2に示す押出成形部14では、結束材9a、9bがSZ状に巻き付けられたコア2の周囲に、外被101を押出成形する。
以上のように構成された製造装置10Aを用いて光ファイバケーブル100を製造する場合、まず、第1結束部11において光ファイバユニット5を形成する。
次に、ラッピング部12において、複数の光ファイバユニット5を押さえ巻き6で包み、コア2を形成する(ラッピング工程)。
次に、第2結束部13において、結束装置20Bでコア2の周囲に結束材9a、9bをSZ状に巻き付ける。そして、これら結束材9a、9bを加熱装置30Bで加熱することで、交差部Cで結束材9a、9b同士を互いに融着させる(結束工程)。
次に、押出成形部14において、結束材9a、9bが巻き付けられたコア2の周囲に、外被101を押出成形する(被覆工程)。これにより、光ファイバケーブル100が得られる。
次に、図4(a)、(b)を用いて、上記のように構成された光ファイバケーブル100から光ファイバ3を取り出す際の作業方法について説明する。
まず、外被101の突起101aに刃などの工具を当てて外被101に切り込みを入れ、線条体8を引っ張り出すことで、外被101を切開する。このようにして、図4(a)に示すように、外被101を部分的に切除し、コア2および結束材9a、9bを露出させる。
次に、図4(b)に示すように、交差部Cにおいて互いに融着されている結束材9a、9bを剥離させ、押さえ巻き6を除去する。これにより、光ファイバユニット5を取り出すことができる。光ファイバユニット5が結束材4a、4bで結束されている場合には、この結束材4a、4bを除去することで、光ファイバ3を取り出すことができる。
以下、具体的な実施例を用いて、上記実施形態を説明する。なお、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
本実施例では、図3に示す結束装置20Bの、ガイド筒21の好ましい態様について確認した。コア2として、144心の間欠固定テープ心線の周囲に、吸水性を有する不織布を押さえ巻き6として縦添えして巻き付けたものを採用した。
ガイド筒21の内径を変更することで、横断面におけるガイド筒21の内部空間の断面積を変えて複数の光ファイバケーブル100を製造した結果を、下記表1に示す。
Figure 2018185477
なお、表1に示す断面積比Rは、以下の計算式(1)によって算出される。ここで、Scはコア2の横断面における断面積、すなわち横断面視における光ファイバ3の断面積および押さえ巻き6の断面積の和を示す。また、Spはガイド筒21の内部空間の横断面における断面積を示す。
R=Sc/Sp …(1)
つまり、断面積比Rとは、横断面視における、ガイド筒21の内部空間の断面積Spに対するコア2の断面積Scの比である。断面積比Rが小さいほど、ガイド筒21とコア2との間の隙間が大きくなり、断面積比Rが大きいほど、ガイド筒21とコア2との間の隙間が小さくなる。
また、表1に示すラップ状態とは、144心の間欠固定テープ心線が押さえ巻き6によって隙間なく包まれているか否かを示している。具体的には、製造された光ファイバケーブル100のコア2を確認した結果、上記した隙間から光ファイバが視認された場合はラップ状態が不充分であると判定して×を表示し、光ファイバが視認されなかった場合はラップ状態が良好であると判定して○を表示している。
また、表1に示す通過抵抗とは、コア2がガイド筒21を通過する際の抵抗の大小を示している。具体的には、製造された光ファイバケーブル100のコア2を確認した結果、前記抵抗によって押さえ巻き6が長手方向に裂けていた場合には抵抗が過大であると判定して×を表示し、上記したような裂け目が無かった場合は前記抵抗が適切であると判定して○を表示している。
表1に示すように、断面積比Rが0.3の場合には、ラップ状態が不充分となっている。これは、コア2がガイド筒21内を通過する際の、コア2とガイド筒21の内周面との間の隙間が大きすぎるため、ガイド筒21による押さえ巻き6の開きの抑制効果が不充分となり、押さえ巻き6が開いてしまったためであると考えられる。
表1に示すように、断面積比Rが0.7以上の場合には、通過抵抗が過大となっている。これは、コア2がガイド筒21内を通過する際の、コア2とガイド筒21の内周面との間の隙間が小さすぎるために、コア2がガイド筒21の内周面に押し付けられてしまい、押さえ巻き6が長手方向に裂けてしまったものと考えられる。
一方、断面積比Rが0.4以上0.6以下の範囲内では、ラップ状態および通過抵抗のいずれについても良好な結果が得られた。以上のことから、断面積比Rは0.4以上0.6以下の範囲内とすることが好ましい。
(実施例2)
本実施例では、コア2に対して結束材9a、9bをSZ状に巻き付ける際の結束ピッチPについての、好ましい範囲を確認した。なお、結束ピッチPとは、図4(a)に示すように、結束材9a、9bをSZ状に巻き付ける際の、長手方向における繰り返しの間隔をいう。この結束ピッチPを80mm〜230mmの範囲で変化させて複数の光ファイバケーブル100を製造した結果を、下記表2に示す。
Figure 2018185477
表2に示す伝送損失の欄には、波長1550nmでの伝送損失をOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)によって測定した結果を示している。具体的には、伝送損失が0.25dB/km以下の場合には、結果が良好であると判定して○を表示し、伝送損失が0.25dB/kmを超えた場合には、結果が不充分であると判定して×を表示している。
なお、表2に示すラップ状態は、表1に示すラップ状態と同様の基準によって判定している。
表2に示すように、結束ピッチPが80mmの場合には、伝送損失の判定結果が不充分となっている。これは、結束ピッチPが小さすぎるために、結束材9a、9bが押さえ巻き6を介して光ファイバ3を強く締め付けてしまい、光ファイバ3に側圧が作用することで伝送損失が増大したためであると考えられる。
表2に示すように、結束ピッチPが230mmの場合には、ラップ状態の判定結果が不充分となっている。これは、結束ピッチPが大きすぎるために、結束材9a、9bによる押さえ巻き6の姿勢を保持する効果が不足し、押さえ巻き6が開いてしまったためであると考えられる。
一方、結束ピッチPが100mm以上200mm以下の範囲内では、伝送損失およびラップ状態のいずれの判定結果も良好となっている。以上のことから、結束ピッチPは、100mm以上200mm以下の範囲内であることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバケーブル100によれば、複数の結束材9a、9bがコア2に対してSZ状に巻き付けられるとともに、交差部Cで互いに融着されている。この構成により、結束材9a、9bの結束ピッチPを比較的大きくしたとしても、光ファイバユニット5を包む押さえ巻き6が開いてしまうのを抑止し、この押さえ巻き6によって、光ファイバユニット5の形状を安定して保持することができる。従って、光ファイバケーブル100を製造する際の線速を上げて、製造効率を向上させることが可能となる。
さらに、中間後分岐作業などの際には、交差部Cで互いに融着されている結束材9a、9b同士を剥離させることで、容易にコア2の結束を解くことができる。従って、このコア2から光ファイバ3を容易に取り出すことができる。
また、結束材9a、9bの結束ピッチPを、100mm以上とした場合には、結束材9a、9bが押さえ巻き6を介して光ファイバ3を強く締め付けてしまうのを防ぎ、光ファイバ3の伝送損失を小さく抑えることができる。さらに、この結束ピッチPを200mm以下とした場合には、結束材9a、9bによって押さえ巻き6の形状をより確実に保持し、押さえ巻き6が開いてしまうのを抑止することができる。
また、製造装置10Aを用いた光ファイバケーブル100の製造方法によれば、上記のような優れた作用効果を有する光ファイバケーブル100を容易に製造することができる。
また、第2結束部13の結束装置20Bが有するガイド筒21について、断面積比Rを0.4以上とした場合には、結束材9a、9bによって結束される前に押さえ巻き6が開いてしまうのを、このガイド筒21によって確実に抑えることができる。さらに、断面積比Rを0.6以下とした場合には、コア2がガイド筒21の内周面に押し付けられて、押さえ巻き6が裂けてしまうのを抑止することができる。
また、結束材9a、9bを、高融点材および低融点材の少なくとも2種類の材質により形成し、低融点材の融点が、被覆工程における外被101の押出温度よりも高くなるように設定することで、被覆工程において低融点材が溶融して結束材9a、9b同士の融着が不意に解けてしまうのを防止することができる。さらに、低融点材の融点が、結束工程における加熱装置30Bの温度(例えば加熱ダイスの内周面の温度)よりも低くなるように設定することで、加熱装置30Bによって交差部Cで結束材9a、9b同士を確実に融着させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態の製造装置10Aでは、複数の光ファイバ3から光ファイバケーブル100を形成するまでの工程を一貫して行っていたが、一部の工程を抜き出した製造装置を採用してもよい。
例えば図5に示す光ファイバケーブルの製造装置10Bは、複数のユニットボビン15と、ラッピング部12と、第2結束部13と、を有している。この製造装置10Bでは、予め形成された光ファイバユニット5を各ユニットボビン15からラッピング部12に向けて送り出す。そして、ラッピング部12および第2結束部13を通過したコア2を、巻き取り部16によって巻き取る。そして、次工程にてこのコア2の周囲に外被101を形成する。このように工程を分けることで、製造装置10Bの設置スペースを小さくしてもよい。
また、前記実施形態の製造装置10Aでは、複数の光ファイバ3に結束材4a、4bをSZ状に巻き付けることで光ファイバユニット5を形成したが、光ファイバユニット5の態様はこれに限られない。例えば、1本の結束材を複数の光ファイバ3に螺旋状に巻き付けることで光ファイバユニット5を形成してもよいし、このような結束材を用いず、単に複数の光ファイバ3を束ねたものを光ファイバユニット5としてもよい。
また、前記実施形態の光ファイバケーブル100では、2本の結束材9a、9bをコア2に巻き付けていたが、3本以上の結束材をコア2に対してSZ状に巻き付ける構成を採用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
2…コア 3…光ファイバ 5…光ファイバユニット 6…押さえ巻き 9a、9b…結束材 10A、10B…光ファイバケーブルの製造装置 11…第1結束部 12…ラッピング部 13…第2結束部 20A、20B…結束装置 21…ガイド筒 30A、30B…加熱装置 100…光ファイバケーブル 101…外被 C…交差部 P…結束ピッチ
本発明は、光ファイバケーブルの製造方法に関する。

Claims (6)

  1. 複数本の光ファイバを有する光ファイバユニットを、押さえ巻きで包んで形成されたコアと、
    前記コアにSZ状に巻き付けられ、交差部で互いに融着されて前記コアを結束する複数本の結束材と、
    前記コアおよび前記複数本の結束材を被覆する外被と、
    を備える、光ファイバケーブル。
  2. 前記コアは、複数の前記光ファイバユニットを前記押さえ巻きで包んで形成されている、
    請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記結束材の結束ピッチが、100mm以上200mm以下である、請求項1または2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 複数本の光ファイバを有する光ファイバユニットを押さえ巻きで包み、コアを形成するラッピング工程と、
    前記コアに複数本の結束材をSZ状に巻き付け、交差部で前記結束材同士を互いに融着させる結束工程と、
    前記複数本の結束材が巻き付けられたコアの周囲に外被を押出成形する被覆工程と、
    を有する、光ファイバケーブルの製造方法。
  5. 前記結束工程で用いられる結束装置は、内部を前記コアが通過するガイド筒を有し、
    横断面視において、前記ガイド筒の内部空間の断面積に対する前記コアの断面積の比が、0.4以上0.6以下である、請求項4に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
  6. 前記結束材は、少なくとも高融点材および前記高融点材よりも融点の低い低融点材により形成され、
    前記低融点材の融点が、
    前記被覆工程における前記外被の温度よりも高く、
    前記結束工程において前記結束材を加熱する温度よりも低い、
    請求項4または5に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
JP2017088563A 2017-04-27 2017-04-27 光ファイバケーブルの製造方法 Active JP6340110B1 (ja)

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