JP2018184534A - シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents
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〔1〕
(A)下記平均組成式(1)
R1 nSiO(4-n)/2 (1)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)
で表され、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
100質量部、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)下記一般式(2)
R2 mSi(OR3)(4-m) (2)
(式中、R2は独立に水素原子又は非置換もしくは置換1価炭化水素基であり、R3は同一又は異種の非置換もしくは置換のアルキル基であり、mは0、1、2又は3である。)
で表されるアルコキシシラン(C−1)と動的光散乱法による体積基準の粒度分布における50%累積分布径が1〜200nmである酸化セリウムゾル(C−2)と水(C−3)との混合液 0.01〜50質量部、
(D)硬化剤 有効量
を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。
〔2〕
(C)成分の混合液において、酸化セリウムの含有量が0.1〜10質量%である〔1〕に記載のシリコーンゴム組成物。
〔3〕
(C)成分のアルコキシシランと酸化セリウムゾルと水の混合液中に含まれる水が、(C−1)成分のアルコキシシラン中のアルコキシ基のモル数の0.3〜5倍モル量である〔1〕又は〔2〕に記載のシリコーンゴム組成物。
〔4〕
(C)成分の混合液のpHが1.0〜5.0又は9.0〜11.0であり、且つ、(C−2)成分の酸化セリウムゾル中における酸化セリウムの含有量が1〜50質量%である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔5〕
硬化剤(D)が有機過酸化物である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔6〕
硬化剤(D)が、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒との組み合わせからなる付加反応硬化型である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物の硬化物からなるシリコーンゴム硬化物。
本発明のシリコーンゴム組成物は、下記(A),(B),(C−1)〜(C−3)及び(D)成分、
(A)下記平均組成式(1)
R1 nSiO(4-n)/2 (1)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)
で表され、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
100質量部、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)下記一般式(2)
R2 mSi(OR3)(4-m) (2)
(式中、R2は独立に水素原子又は非置換もしくは置換1価炭化水素基であり、R3は同一又は異種の非置換もしくは置換のアルキル基であり、mは0、1、2又は3である。)
で表されるアルコキシシラン(C−1)と動的光散乱法による体積基準の粒度分布における50%累積分布径が1〜200nmである酸化セリウムゾル(C−2)と水(C−3)との混合液 0.01〜50質量部、
(D)硬化剤 有効量
を必須成分として含有するものである。
本発明において(A)成分は、下記平均組成式(1)で表されるオルガノポリシロキサンである。
R1 nSiO(4-n)/2 (1)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)
<(B)補強性シリカ>
(B)成分である補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加される充填材であり、この目的のためにはBET吸着法による比表面積が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/g、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満であると、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
(C)成分は、下記一般式(2)で表されるアルコキシシラン(C−1)と動的光散乱法による体積基準の粒度分布における50%累積分布径が1〜200nmである酸化セリウムゾル(C−2)と水(C−3)との混合液である。
R2 mSi(OR3)(4-m) (2)
(式中、R2は独立に水素原子又は非置換もしくは置換1価炭化水素基であり、R3は同一又は異種の非置換もしくは置換のアルキル基であり、mは0、1、2又は3である。)
(D)成分は硬化剤であり、この硬化剤としては、上記(A)成分を硬化させ得るものであれば特に限定されるものではない。硬化剤としては、下記の(D−1)有機過酸化物硬化剤及び/又は(D−2)付加反応硬化剤を用いることができる。
(D−1)有機過酸化物硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。
(D−2)付加反応硬化剤としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒とを組み合わせて用いることができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、一分子中に2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜200個、更に好ましくは4〜100個程度のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を含有すれば、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよく、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の架橋剤として公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができ、例えば、下記平均組成式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができる。
R4 pHqSiO(4-p-q)/2 (3)
本発明のシリコーンゴム組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において上記成分に加え、必要に応じて、その他の成分として、粉砕石英、結晶性シリカ、珪藻土、炭酸カルシウム等の充填材、着色剤、引き裂き強度向上剤、受酸剤、アルミナや窒化硼素等の熱伝導率向上剤、離型剤、充填材用分散剤として各種アルコキシシラン、特にフェニル基含有アルコキシシラン及びその加水分解物、ジフェニルシランジオール、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子シロキサンなどの、熱硬化型のシリコーンゴム組成物における公知の充填材や添加剤を任意に添加してもよい。その他の成分は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
下記の実施例1〜4及び比較例1〜4で調製したシリコーンゴム組成物について、JIS K 6249:2003に準拠して作製した試験用硬化物シートを用いて、各種物性〔硬さ(デュロメーターA)、引張強さ、切断時伸び〕を測定した。その結果を表1に示す。
下記の実施例1〜4及び比較例1〜4で調製したシリコーンゴム組成物について、ヘーズメーター(スガ試験機(株)製、型式:HGM−2)を用いて、200℃、4時間ポストキュア後の2mm厚シリコーンゴム硬化物シートの光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
(混合液1の調製)
ジメチルジメトキシシラン190g、酸化セリウムゾル(粒子径:10nm、商品名:CESL−30N、第一稀元素化学工業(株)製)2g、pH3.5の塩酸水50gを混合し、混合液1を調製した。
(混合液2の調製)
酸化セリウムゾルを2gではなく、1gにした以外は調製例1と同様にして、混合液2を調製した。
ジメチルジメトキシシランではなく、メチルトリメトキシシランを使用した以外は調製例1と同様にして、混合液3を調製した。
酸化セリウムゾルを添加しない以外は、調製例1と同様にして、混合液4を調製した。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)40質量部に、調製例1で調製した混合液1を24.2質量部添加し、ニーダーにて混練りし、170℃にて2時間加熱処理して組成物(ベースコンパウンド1)を調製した。
混合液1ではなく、混合液2を24.1質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
混合液1ではなく、混合液3にした以外は、実施例1と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
硬化剤として側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)0.25質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を二本ロールにて添加し、均一に混合して生ゴム状のシリコーンゴム組成物を製造した後、該組成物を120℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアを行い、2mm厚のシートを作製した以外は、実施例1と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
混合液1ではなく、混合液4を24.0質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
混合液1ではなく、混合液4を24.0質量部と酸化セリウムゾル(CESL−30N、第一稀元素化学工業(株)製)を0.2質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)40質量部に、調製例1で調製した混合液4を24.0質量部添加し、ニーダーにて混練りし、170℃にて2時間加熱処理して組成物(ベースコンパウンド1)を調製した。
混合液1ではなく、混合液4を24.0質量部添加した以外は、実施例4と同様にして、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
Claims (7)
- (A)下記平均組成式(1)
R1 nSiO(4-n)/2 (1)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)
で表され、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
100質量部、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)下記一般式(2)
R2 mSi(OR3)(4-m) (2)
(式中、R2は独立に水素原子又は非置換もしくは置換1価炭化水素基であり、R3は同一又は異種の非置換もしくは置換のアルキル基であり、mは0、1、2又は3である。)
で表されるアルコキシシラン(C−1)と動的光散乱法による体積基準の粒度分布における50%累積分布径が1〜200nmである酸化セリウムゾル(C−2)と水(C−3)との混合液 0.01〜50質量部、
(D)硬化剤 有効量
を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。 - (C)成分の混合液において、酸化セリウムの含有量が0.1〜10質量%である請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
- (C)成分のアルコキシシランと酸化セリウムゾルと水の混合液中に含まれる水が、(C−1)成分のアルコキシシラン中のアルコキシ基のモル数の0.3〜5倍モル量である請求項1又は2に記載のシリコーンゴム組成物。
- (C)成分の混合液のpHが1.0〜5.0又は9.0〜11.0であり、且つ、(C−2)成分の酸化セリウムゾル中における酸化セリウムの含有量が1〜50質量%である請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
- 硬化剤(D)が有機過酸化物である請求項1〜4のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
- 硬化剤(D)が、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒との組み合わせからなる付加反応硬化型である請求項1〜4のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物の硬化物からなるシリコーンゴム硬化物。
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