JP2018184016A - 搬送台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送台車の旋回において、調整車輪と床面との間に生じる摩擦力を抑制する。【解決手段】搬送台車は、非自走式の搬送台車であって、被搬送物を載置可能な載置面を有する平板部材を備える台車本体と、平板部材の底面に取り付けられ、底面に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変える3個以上の自由輪と、台車本体に取り付けられ、平板部材の底面側に配置され、底面に略平行な回転軸を共有し、前記回転軸の方向が少なくとも1つの方向に固定される一対の調整車輪であって、底面に平行な任意の方向視で、2個の自由輪の間の位置に配置される調整車輪と、を備える。【選択図】図2

Description

本明細書に開示される技術は、搬送台車に関する。
建設現場や物流倉庫などでは、資材などの被搬送物を搬送する搬送台車が使用される。搬送台車には、電動モータ等の動力源を備え、動力源からの動力により走行する自走式のものや、操作者の手押し等により走行する非自走式のものが存在する。非自走式の搬送台車には、動力源を備えるが、動力源からの動力が、搬送台車を走行させるのに必要な動力よりも小さいために自走することができず、動力源からの動力によって、手押し等に必要な操作者の力が軽減されるパワーアシスト機能を有しているものが含まれる。従来より、非自走式の搬送台車として、例えば被搬送物を載せる略矩形状の平板部材の底面の四隅付近に、該底面に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変える4個の自由輪が取り付けられたものが用いられている。
従来の搬送台車では、操作者が搬送台車の後端部に設けられた手押し部を押しつつ、搬送台車の走行方向を変更することが困難な場合がある。例えば、搬送台車の走行方向を右側に変更する場合、操作者は、搬送台車の前方右側の車輪を中心に走行方向を変更する。この場合には、搬送台車の後端部が大きく振られ、操作者は大回りしなければならず、さらに、被搬送物が長尺状である場合には、被搬送物が障害物等と衝突する。あるいは、操作者は、搬送台車の前方右側の車輪を中心に走行方向を変更する。この場合に、被搬送物が重量物であると、走行方向の変更に必要な操作者の力が過度となる。
このような搬送台車において、平板部材の底面の中央部に配置され、該底面に略平行な回転軸を有する1輪のみの車輪を有する調整車輪を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような搬送台車では、調整車輪が中央部に配置され、調整車輪を中心に搬送台車が旋回されることで、搬送台車の走行方向を容易に変更することができる。
特開平5−310006号公報
上記従来の搬送台車では、調整車輪が1輪のみであるため、調整車輪を中心に搬送台車が旋回される場合、調整車輪は回転軸を中心とした回転動作を行わない。そのため、調整車輪と床面との間に摩擦力が発生し、例えば重量物を搬送する場合、搬送台車の旋回に力が必要となる。また、調整車輪と床面との間の摩擦力により、床面を汚す可能性がある。
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。
(1)本明細書に開示される搬送台車は、非自走式の搬送台車であって、被搬送物を載置可能な載置面を有する平板部材を備える台車本体と、前記平板部材の底面に取り付けられ、前記底面に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変える3個以上の自由輪と、前記台車本体に取り付けられ、前記平板部材の前記底面側に配置され、前記底面に略平行な回転軸を共有し、前記回転軸の方向が少なくとも1つの方向に固定される一対の調整車輪であって、前記底面に平行な任意の方向視で、2個の前記自由輪の間の位置に配置される調整車輪と、を備える。本搬送台車では、調整車輪が、平板部材の底面に平行な任意の方向視で、2個の前記自由輪の間の位置に配置される。つまり、調整車輪が、自由輪よりも平板部材の底面の端部側に配置されておらず、該底面の中央側に配置されている。そのため、調整車輪を中心に搬送台車を旋回することができ、自由輪を中心に搬送台車を旋回する場合に比べて、搬送台車を容易に旋回することができる。また、本搬送台車は、回転軸を共有する一対の調整車輪を有する。そのため、調整車輪を中心に搬送台車が旋回される場合に、一対の調整車輪は、回転軸を中心とした回転動作を行いながら、一対の調整車輪の間に位置する旋回軸周りに回転する。これにより、調整車輪と床面との間に発生する摩擦力が抑制され、搬送台車の旋回操作に必要な力を低減することができるとともに、床面を汚すことを抑制することができる。さらに、本搬送台車では、調整車輪の回転軸の方向が少なくとも1つの方向に固定されるので、調整車輪の回転軸の方向が全く固定されない場合に比べて、搬送台車を該1つの方向に走行させる場合の操作性が向上する。
(2)上記搬送台車において、さらに、前記底面の一辺側に設けられた手押し部を備え、前記少なくとも1つの方向は、前記底面の前記手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向を含む構成としてもよい。本搬送台車では、調整車輪の回転軸の方向が、平板部材の底面のうち、手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向に固定されるので、搬送台車の操作者は、手押し部を押して、操作性よく搬送台車を走行させることができる。
(3)上記搬送台車において、さらに、前記調整車輪の回転軸の方向を複数の方向のうちの1つの方向に固定する方向固定部を備える構成としてもよい。本搬送台車では、方向固定部が、調整車輪の回転軸の方向を複数の方向のうちの1つの方向に固定するので、方向固定部が、調整車輪の回転軸の方向が1つの方向のみに固定する場合に比べて、搬送台車を特定方向に走行させることができるとともに、該特定方向と交差する方向に搬送台車を移動させることができる。
(4)上記搬送台車において、さらに、前記底面の一辺側に設けられた手押し部を備え、前記複数の方向は、前記底面の前記手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向と、前記一辺と略直交する方向とを含む構成としてもよい。本搬送台車では、調整車輪の回転軸の方向が、平板部材の底面のうち、手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向に固定されるので、搬送台車の操作者は、手押し部を押して、操作性よく搬送台車を走行させることができる。また、調整車輪の回転軸の方向が、手押し部が設けられた側の一辺と略直交する方向に固定されるので、搬送台車の操作者は、上述した搬送台車の走行方向と略直交する方向に搬送台車を移動させることができる。
(5)上記搬送台車において、さらに、各前記調整車輪の回転を制動する制動機構を備える構成としてもよい。本搬送台車では、制動機構が一対の調整車輪の各調整車輪の回転を制動するので、いずれか一方の調整車輪のみの回転を制動する場合に比べて、調整車輪の回転を確実に制動することができる。
(6)上記搬送台車において、前記調整車輪は、前記平板部材の底面に取り付けられている構成としてもよい。本搬送台車では、自由輪と調整車輪とが同一の平板部材に取り付けられている。そのため、自由輪と調整車輪とが異なる部材に取り付けられている場合に比べて、搬送台車のがたつきを抑制することができる。
(7)上記搬送台車において、前記台車本体は、前記平板部材に着脱可能に設けられた装着部材を備え、前記調整車輪は、前記装着部材に取り付けられ、前記装着部材が前記平板部材に装着された状態で、前記平板部材の前記底面側に配置され、前記底面に平行な任意の方向視で、2個の前記自由輪の間の位置に配置される構成としてもよい。本搬送台車では、自由輪が取り付けられた平板部材と、調整車輪が取り付けられた装着部材とが着脱可能に設けられている。そのため、複数の平板部材に対して、1つの装着部材を共同で用いることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、搬送補助装置、搬送台車または搬送補助装置の制御方法、それらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態の搬送台車100の側面図である。 第1実施形態の搬送台車100の底面図である。 第1実施形態の搬送補助装置200の側面図である。 第1実施形態の搬送補助装置200のサスペンション機能の説明図である。 スロープ走行時走行時における第1実施形態の搬送台車100の側面図である。 第2実施形態の搬送台車100Aの側面図である。 第2実施形態の搬送台車100Aの上面図である。 操舵装置150が平板部材110から分離された状態における第2実施形態の搬送台車100Aの側面図である。 第2実施形態の搬送補助装置200Aの側面図である。
A.第1実施形態:
A−1.搬送台車100の構成:
第1実施形態の搬送台車100の構成について、図1、図2を参照しつつ説明する。図1は、搬送台車100の側面図であり、図2は、搬送台車100の底面図である。図1、図2には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、X軸正方向を前側と呼び、X軸負方向を後ろ側と呼び、Y軸正方向を右側と呼び、Y軸負方向を左側と呼び、Z軸正方向を上側と呼び、Z軸負方向を下側と呼ぶものとする。図3以降についても同様である。
搬送台車100は、非自走式の台車である。具体的には、搬送台車100は、操作者の後押し動作または引っ張り動作によって、床面FL上を移動する平床台車である。搬送台車100は、平板部材110と、手押し部120と、4個の自由輪(キャスター)130と、支持部材140と、搬送補助装置200と、を備える。
平板部材110は、略矩形状の平板部材である。平板部材110は、上下方向に略直交するように配置されており、天面(載置面)116に荷物等の被搬送物を載置可能である。手押し部120は、平板部材110の底面118における一側端(後端)に位置し、左右方向に延びる一辺(後端辺)から上方に延びるような形状の部材である。手押し部120は、略水平方向に延びる回転軸部材124の軸周りに回転可能に支持されている。図1に破線で示すように、手押し部120が、回転軸部材124の軸周りに回転し、平板部材110の天面116上に折りたたまれることで、複数の搬送台車100を略上下方向に重ねて収容することができる。本実施形態では、平板部材110は、特許請求の範囲における台車本体に相当する。
手押し部120は、一組のハンドル126と、操作部122とを備える。一組のハンドル126は、手押し部120の上端における左右方向の両端に固定して取り付けられている。操作者は、一組のハンドル126を把持して後押し操作または引っ張り操作を行うことにより、搬送台車100を搬送する。各ハンドル126には、後述する一対の調整車輪202の回転動作を緩和あるいは停止させるためのハンドブレーキ128が取り付けられている。操作部122は、例えばジョイスティックや押しボタン等であり、操作者による一対の調整車輪202の車輪軸204の方向の変更指示を受け付ける受付部として機能する。
自由輪130は、水平方向、つまり、平板部材110の底面118に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変えることができる車輪である。4個の自由輪130は、それぞれ、平板部材110の底面118の四隅付近に取り付けられている。搬送台車100が使用される際には、4個の自由輪130の全部または一部が、床面FLに接触して平板部材110を支持する。
支持部材140は、略箱型状の部材であり、平板部材110の中央部近傍における底面118に取り付けられている。搬送補助装置200は、支持部材140を介して平板部材110の底面118に取り付けられている。
A−2.搬送補助装置200の構成:
次に、搬送補助装置200の構成について、図3を参照しつつ説明する。図3は、搬送補助装置200の側面図である。搬送補助装置200は、操作者による搬送台車100の搬送操作を補助する装置であり、より具体的には、搬送台車100の操舵補助機能と回動制御機能とサスペンション機能とを有する装置である。
搬送補助装置200は、一対の調整車輪202と、回転機構210と、サスペンション機構220と、フレーム230と、制動機構280と、制御部240と、バッテリー250とを備える。
一対の調整車輪202は、水平方向、つまり、平板部材110の底面118に略平行な方向に延びる略棒状の車輪軸204周りに回転可能に支持されている(図2の(A)欄参照)。つまり、一対の調整車輪202は、車輪軸204を共有している。各調整車輪202は、車輪軸204周りに、互いに独立して回転可能に支持されている。そのため、一対の調整車輪202は、車輪軸204周りを互いに同一方向、あるいは互いに反対方向に回転することができ、また、それぞれ異なる回転数で回転することができる。
一対の調整車輪202は、サスペンション機構220とフレーム230を介して支持部材140に支持されており、支持部材140を介して平板部材110の底面118に取り付けられている。一対の調整車輪202は、上下方向視で4個の自由輪130を結ぶ直線により囲まれた略矩形状の領域E内に配置されており、具体的には、一対の調整車輪202は、平板部材110の底面118に平行な任意の方向視で、調整車輪202が2個の自由輪130の間に配置されている。つまり、一対の調整車輪202が、自由輪130よりも平板部材110の底面118の端部側に配置されておらず、底面118の中央部側に配置されている。より詳細には、一対の調整車輪202は、平板部材110の底面118の略中央部に配置されている(図2の(A)欄参照)。車輪軸204は、特許請求の範囲における調整車輪の回転軸に相当する。
回転機構210は、操舵用モータ212と、調整プーリ216とを備えている。操舵用モータ212と調整プーリ216とは、支持部材140の内部に配置されている。調整プーリ216は、支持部材140の内壁のうちの下側の部分に取り付けられており、平板部材110の底面118の略中央部を略上下方向に延びる回転軸R1を中心に回転するように支持されている。調整プーリ216は、操舵用モータ212に巻き架けられたベルト214を介して操舵用モータ212から出力される駆動力により回転し、これにより、フレーム230が回転軸R1を中心に回転する。この結果、フレーム230に支持された一対の調整車輪202の車輪軸204の方向が、左右方向と略平行な方向(図2の(A)欄参照)と、左右方向と略直交する方向(図2の(B)欄参照)とに変更される。
サスペンション機構220は、アーム可動式のサスペンション機構であり、支持部材222と、規制部材224と、アーム部材226と、弾性部材228と、を備える。
支持部材222は、略棒状の部材であり、その長手方向の一端において、フレーム230の下端部を略水平方向に延びる軸部材232に回転可能に支持されている。規制部材224は、支持部材222の長手方向の他端に取り付けられており、上下方向に移動可能に支持されている。規制部材224は、上側の一部の図示を省略している。支持部材222は、操作者による手動操作やアクチュエータ(図示せず)などにより規制部材224が下側に移動することで、長手方向の他端が長手方向の一端よりも下側に位置する第1の位置(図3参照)に移動し、規制部材224が上側に移動することで、長手方向の他端が長手方向の一端よりも上側に位置する第2の位置(図4の(D)欄参照)に移動する。
アーム部材226は、略棒状の部材であり、その長手方向の一端に、車輪軸204が支持されている。アーム部材226は、その長手方向の他端において、フレーム230の軸部材232に回転可能に支持されている。弾性部材228は、例えばコイイルバネであり、支持部材222とアーム部材226との間に取り付けられている。
フレーム230は、略水平方向であり、かつ、軸部材232と略直交する方向に延びる腕部234と、腕部234の一端に連結し、上下方向に延びる本体部236とを備える。本体部236の下端部には、軸部材232が形成されている。腕部234の他端は、調整プーリ216に接続されている。フレーム230は、回転軸R1を中心に、調整プーリ216と一体に回転するように支持されており、これにより、本体部236は、回転軸R1周りに回転移動する(図2の(A)、(B)欄参照)。
制動機構280は、リーディングトレーディング形式のドラムブレーキ機構であり、第1の制輪部材282と、第2の制輪部材284と、押付部材286と、第1のワイヤー292と、第2のワイヤー294と、第3のワイヤー296と、連結部材288と、を備える。
第1の制輪部材282と、第2の制輪部材284とは、円弧状をした金属製のシューの表面に、各種繊維を含む摩擦材が張られた部材であり、調整車輪202の内部に配置されている。押付部材286は、調整車輪202の内部において第1の制輪部材282と第2の制輪部材284との間に配置されており、第1の制輪部材282と第2の制輪部材284とを結ぶ結合方向に伸縮可能に設けられている。第1の制輪部材282と、第2の制輪部材284と、押付部材286とは、それぞれ2個ずつ設けられており、一対の調整車輪202の各調整車輪202の内部に、それぞれ1個ずつ配置されている。
第1のワイヤー292は、各押付部材286と連結部材288との間に取り付けられている。なお、第1のワイヤー292は、各押付部材286と連結部材288との間に十分撓ませて取り付けられており、フレーム230の回転により第1のワイヤー292が切断されることが防止されている。第2のワイヤー294と第3のワイヤー296とは、一対のハンドル126に取り付けられた各ハンドブレーキ128と、連結部材288と、の間に取り付けられている。連結部材288は、支持部材140の下側の外壁に取り付けられている。連結部材288は、第1のワイヤー292と第2のワイヤー294とを連結するとともに、第1のワイヤー292と第3のワイヤー296とを連結する。具体的には、第2のワイヤー294と第3のワイヤー296とは、連結部材288の一側端(後端)に取り付けられており、第1のワイヤー292は、連結部材288の他側端(前端)に取り付けられている。連結部材288は、第2のワイヤー294と第3のワイヤー296との少なくとも一方がハンドブレーキ128側に引っ張られることに伴って、第1のワイヤー292を連結部材288側に引っ張る機能を果たす。
制御部240は、CPU(図示せず)や、ROMやRAMなどの記憶部(図示せず)を備えており、CPUが記憶部から読み出したプログラムを実行することにより、搬送補助装置200の各部を制御する。例えば、制御部240は、操作部122を介して受け付けた変更指示に従って、回転軸R1周りに一対の調整車輪202を回転する。バッテリー250は、搬送補助装置200の各部(操舵用モータ212や制御部240など)に電力を供給する。
A−3.搬送補助装置200の操舵補助機能:
操舵補助機能は、操作者が操作部122を操作することにより、車輪軸204の方向を変更したり、固定したりして、搬送台車100の操舵を補助する機能である。操作者は、車輪軸204の方向を変更する際に、操舵用モータ212の状態を、駆動力を出力しない非出力状態から、駆動力を出力する出力状態に切り替え、車輪軸204の方向を略90°変更する変更指示を与える。これにより、操舵用モータ212に巻きかけられたベルト214が回転し、ベルト214の回転により、車輪軸204の方向が回転軸R1周りに略90°回転するように調整される(図2の(B)欄の矢印F3参照)。また、操作者は、車輪軸204の方向を固定する際に、操舵用モータ212の状態を、出力状態から非出力状態に切り替える。これにより、操舵用モータ212の回転が停止し、車輪軸204の方向が固定される。
図2の(A)欄には、操作者が車輪軸204の方向を変更する前の初期状態における車輪軸204の方向を示す底面図が示されており、図2の(B)欄には、操作者が車輪軸204の方向を変更した後の変更状態における車輪軸204の方向を示す底面図が示されている。
図2の(A)欄に示すように、車輪軸204は、初期状態において、左右方向と略平行な方向に固定されている。より詳細には、車輪軸204の方向は、平板部材110の底面118のうち、手押し部120が設けられた側の後端辺と略平行な方向に固定されている。そのため、初期状態では、操作者は、手押し部120を把持して押したり引いたりすることにより、搬送台車100を前後方向に走行させることができる(図2の(A)欄の矢印F1参照)。
図2の(B)欄に示すように、車輪軸204は、変更状態において、左右方向と略直交する方向に固定されている。より詳細には、車輪軸204の方向は、平板部材110の底面118のうち、手押し部120が設けられた側の後端辺と略直交する方向に固定されている。そのため、変更状態では、操作者は、搬送台車100を、走行方向である前後方向と略直交する左右方向に移動させることができる(図2の(B)欄の矢印F4参照)。
つまり、本実施形態の操舵用モータ212は、車輪軸204の方向を、左右方向と略平行な方向と、左右方向と略直交する方向との2つの方向のうちの1つの方向に固定することができる。非出力状態の操舵用モータ212は、特許請求の範囲における方向固定部に相当する。
図2の(A)、(B)欄に示すように、初期状態および変更状態において、調整車輪202は、平板部材110の底面118の略中央部に配置されている。そのため、操作者は、初期状態および変更状態において、調整車輪202を中心に、より詳細には、一対の調整車輪202の間に位置にする回転軸R1周りに搬送台車100を旋回させて、搬送台車100の走行方向を変更することができる(図2の(A)、(B)欄の矢印F2参照)。この際、一対の調整車輪202は、車輪軸204を中心として互いに逆方向に回転する回転動作を行いながら、回転軸R1周りに回転する。
A−4.搬送補助装置200の回転制動機能:
回転制動機能は、操作者がハンドブレーキ128を操作することにより、調整車輪202の回転数を低下させて回転を制動させ、搬送台車100を減速あるいは停止させる機能である。操作者は、搬送台車100を減速あるいは停止させる際に、ハンドブレーキ128を握る操作を行う。これにより、第2のワイヤー294と第3のワイヤー296との少なくとも一方が、ハンドル126側に引っ張られ、第1のワイヤー292を介して、押付部材286が連結部材288側に引っ張られる。これにより、押付部材286が、第1の制輪部材282と第2の制輪部材284とを結ぶ結合方向に延び、これにより、摩擦材が張られた第1の制輪部材282と第2の制輪部材284との表面が、調整車輪202の内側から調整車輪202に押し付けられ、制輪部材284と調整車輪202との摩擦により、調整車輪202の回転を制動させることができる。
押付部材286と第1の制輪部材282と第2の制輪部材284とは、一対の調整車輪202の各調整車輪202の内部に配置されており、操作者のハンドブレーキ128を握る操作により、一対の調整車輪202の両方の調整車輪202において、第1の制輪部材282と第2の制輪部材284との表面が、調整車輪202の内側から調整車輪202に押し付けられる。これにより、調整車輪202の回転が制動される。これにより、一対の調整車輪202のそれぞれの調整車輪202の回転を制動させることができる。
操作者は、調整車輪202の回転を制動させる際に、一対のハンドル126の少なくとも一方のハンドル126に取り付けられたハンドブレーキ128を握ればよい。これにより、第2のワイヤー294と第3のワイヤー296との少なくとも一方が、ハンドル126側に引っ張られ、一対の調整車輪202のそれぞれの調整車輪202の回転を制動させることができる。
A−5.搬送補助装置200のサスペンション機能:
図4は、搬送補助装置200のサスペンション機能の説明図であり、図5は、スロープ走行時における搬送台車100の側面図である。なお、図4では、サスペンション機能の説明のために、制動機構280の記載が省略されている。サスペンション機能は、床面FLに多少の凹凸があっても調整車輪202を床面FLに接触させ続ける機能である。操作者は、サスペンション機能を利用する際に、支持部材222を第1の位置に移動させる。これにより、アーム部材226が弾性部材228の弾性力により下側に移動し、調整車輪202が床面FLに接触する(図4の(A)〜(C)欄参照)。また、操作者は、サスペンション機能を利用しない場合に、支持部材222を第2の位置に移動させる。これにより、アーム部材226が弾性部材228の弾性力により上側に移動し、調整車輪202が床面FLから離間した格納状態となる(図4の(D)欄参照)。なお、格納状態では、調整車輪202の上部がフレーム230の腕部234の下面に当接している。
図4の(A)欄には、例えばスロープの上端部など、凸部走行時におけるサスペンション機構220の状態を示す側面図が示されており、図4の(B)欄には、平面部走行時におけるサスペンション機構220の状態を示す側面図が示されており、図4の(C)欄には、例えばスロープの下端部など、凹部走行時におけるサスペンション機構220の状態を示す側面図が示されており、図4の(D)欄には、格納状態におけるサスペンション機構220の状態を示す側面図が示されている。
図4の(B)欄に示すように、調整車輪202は、平面部走行時において、床面FLに接触する少なくとも3個の自由輪130と床面FLとの接触点を通る仮想平面KL(図5の(A)欄参照)上で、調整車輪202と床面FLとが接触する基準状態となる。
図5の(A)欄には、搬送台車100が、スロープの上端部を走行する際における搬送台車100の側面図が示されている。図5の(A)欄に示すように、搬送台車100がスロープの上端部を走行する凸部走行時には、搬送台車100の前側の自由輪130がスロープの上側の平面部上に位置し、搬送台車100の後ろ側の自由輪130がスロープ上に位置する状態となる。そのため、調整車輪202は、仮想平面KLよりも上側で、スロープの上側の平面部またはスロープに接触する。この場合、調整車輪202は、図4の(A)欄に示すように、基準状態よりも弾性部材228が延びることにより、スロープの上側の平面部またはスロープに接触させることができる。
図5の(B)欄には、搬送台車100が、スロープの下端部を走行する際における搬送台車100の側面図が示されている。図5の(B)欄に示すように、搬送台車100がスロープの下端部を走行する凹部走行時には、搬送台車100の前側の自由輪130がスロープ上に位置し、搬送台車100の後ろ側の自由輪130がスロープの下側の平面部上に位置する状態となる。そのため、調整車輪202は、仮想平面KLよりも下側で、スロープまたはスロープの下側の平面部に接触する。この場合、調整車輪202は、図4の(C)欄に示すように、基準状態よりも弾性部材228が縮むことにより、スロープまたはスロープの下側の平面部に接触させることができる。
以上説明したように、本実施形態の搬送台車100では、平板部材110の底面118に平行な任意の方向視で、調整車輪202が2個の自由輪130の間に配置されている。そのため、調整車輪202を中心に搬送台車100を旋回することができ、いずれか1個の自由輪130を中心に搬送台車100を旋回する場合に比べて、搬送台車100を容易に旋回して、搬送台車100の走行方向を変更することができる。
また、本実施形態の搬送台車100は、車輪軸204を共有する一対の調整車輪202を有する。そのため、調整車輪202を中心に搬送台車100が旋回される場合に、一対の調整車輪202は、車輪軸204を中心とした回転動作を行いながら、一対の調整車輪202の間に位置する回転軸R1周りに回転する。これにより、調整車輪202と床面FLとの間に発生する摩擦力が抑制され、搬送台車100の旋回操作に必要な力を低減することができるとともに、床面FLを汚すことを抑制することができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、調整車輪202の車輪軸204の方向が少なくとも1つの方向に固定されるので、車輪軸204の方向が全く固定されない場合に比べて、搬送台車100を該1つの方向に安定して走行させることができ、搬送台車100の操作性が向上する。
具体的には、車輪軸204の方向が、平板部材110の底面118のうち、手押し部120が設けられた側の後端辺と略平行な方向に固定されるので、搬送台車100の操作者は、手押し部120を押して、操作性よく搬送台車100を走行させることができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、調整車輪202の車輪軸204の方向を2つの方向のうちの1つの方向に固定可能であるので、調整車輪202の車輪軸204の方向が1つの方向のみで固定可能である場合に比べて、搬送台車100を特定方向に走行させることができるとともに、該特定方向と交差する方向に搬送台車100を移動させることができる。
具体的には、車輪軸204の方向が、平板部材110の底面118のうち、手押し部120が設けられた側の後端辺と略平行な方向に固定されるとともに、後端辺と略直交する方向にも固定される。そのため、搬送台車100の操作者は、手押し部120を押して、操作性よく搬送台車100を後端辺と略平行な方向に走行させることができるとともに、上述した搬送台車の走行方向と略直交する方向に搬送台車100を移動させることができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、調整車輪202の回転を制動させる制動機構280を備えるので、例えばスロープの途中などにおいて、搬送台車100が操作不能になり、搬送台車100を減速あるいは停止させたい場合に、制動機構280を用いて調整車輪202の回転を制動させることによって、搬送台車100を減速あるいは停止させる。これにより、搬送台車100が制動機構280を備えない場合に比べて、搬送台車100の安全性を向上することができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、ハンドル126にハンドブレーキ128が設けられており、操作者がハンドブレーキ128を握ることで、操作性よく調整車輪202の回転を制動させることができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、制動機構280が一対の調整車輪202のそれぞれの調整車輪202の回転を制動させるので、一対の調整車輪202のいずれか一方の調整車輪202のみの回転を制動させる場合に比べて、一対の調整車輪202の回転を確実に制動させることができる。
また、本実施形態の搬送台車100では、自由輪130と調整車輪202とが同一の平板部材110に取り付けられている。そのため、自由輪130と調整車輪202とが異なる部材に取り付けられている場合に比べて、搬送台車100のがたつきを抑制することができる。
B.第2実施形態:
B−1.搬送台車100Aの構成:
図6は、第2実施形態における搬送台車100Aの側面図であり、図7は、第2実施形態における搬送台車100Aの上面図である。以下では、第2実施形態における搬送台車100Aの構成の内、上述した第1実施形態における搬送台車100の構成と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を適宜省略する。また、第2実施形態における搬送台車100Aの機能の内、上述した第1実施形態における搬送台車100の機能と同一の機能については、同一の名称を付すことによってその説明を適宜省略する。
搬送台車100Aは、非自走式の平床台車である。搬送台車100Aは、平板部材110と、4個の自由輪130と、操舵装置150と、を備える。
操舵装置150は、操作者が搬送台車100Aを操舵するための装置であり、装着部材160と、手押し部120Aと、2個の補助輪170と、搬送補助装置200Aと、を備える。
装着部材160は、平板部材110の底面側に配置されており、平板部材110に着脱可能に設けられている。装着部材160は、上下方向視で略T字状をしており、前後方向に延びる前後脚部162と、前後脚部162の後端に連結し、左右方向に延びる左右脚部164とを備える。前後脚部162は、左右脚部164の長手方向の略中央部から前側に延びている。前後脚部162と左右脚部164とは、例えば中空の角形鋼管により構成されている。本実施形態では、平板部材110と装着部材160とを併せたものが、特許請求の範囲における台車本体に相当する。
手押し部120Aは、装着部材160の左右脚部164から上方に延びるような形状の部材であり、平板部材110の底面118の一側端(後端)に配置されている。手押し部120Aは、一対の軸部材124Aと、一組のハンドル126と、一対の調整プーリ127と、ベルト129と、を備える。
一対の軸部材124Aは、略棒状の部材であり、左右脚部164の天面166における左右方向の両端から上方に延びている。一組のハンドル126は、一対の軸部材124Aの上端にそれぞれ取り付けられている。各ハンドル126は、対応する軸部材124Aを中心に回転可能に支持されている。各ハンドル126には、ハンドブレーキ128が取り付けられている。また、一組のハンドル126の少なくとも一方には、押しボタン等の操作部122Aが設けられている。操作部122Aは、例えば、操作者による車輪軸204の方向固定指示を受け付ける受付部として機能する。
一対の調整プーリ127は、中空の左右脚部164の内壁のうちの上側の部分(以下、「上内壁」という)に取り付けられている。一対の調整プーリ127は、一対の軸部材124Aの下側にそれぞれ位置しており、軸方向が対応する軸部材124Aの軸方向と一致するように配置されている。各調整プーリ127は、対応する軸部材124Aを介して、対応する軸部材124Aに取り付けられたハンドル126と機械的に接続されており、軸部材124Aの軸周りにハンドル126と一体に回転するように支持されている。ベルト129は、タイミングベルトであり、一対の調整プーリ127と、後述する第1の調整プーリ262と、に巻き架けられている。これにより、一組のハンドル126と、一対の調整プーリ127と、第1の調整プーリ262とは、一体に回転する。
補助輪170は、水平方向、つまり、平板部材110の底面118に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変えることができる車輪である。2個の補助輪170は、左右脚部164の左右方向の両端部における底面168に取り付けられている。搬送台車100Aが使用される際には、2個の補助輪170は、床面FLから離間して配置される。搬送補助装置200Aは、装着部材160(前後脚部162)の前端部における底面168に取り付けられている。
次に、平板部材110と装着部材160との着脱機構について説明する。図6に示すように、平板部材110の底面118の内、装着部材160と対向する部分には、2個の突起112が形成されている。突起112は、平板部材110の底面118から下側に突出している。突起112は、装着部材160が平板部材110に装着される際に、装着部材160の天面166に形成された固定穴172に挿入される。固定穴172に挿入された突起112が、装着部材160に設けられた保持ユニット174により保持された保持状態となることにより、装着部材160が平板部材110に装着される。
保持ユニット174は、ペダル176を備えている。ペダル176は、装着部材160の天面166の内、平板部材110と対向しない部分に形成されている。ペダル176は、装着部材160の天面166から上側に突出している。操作者は、装着部材160を平板部材110から分離する際に、ペダル176を足で踏み込む。これにより、保持ユニット174の保持状態が解除され、装着部材160が平板部材110から分離されることによって、操舵装置150が平板部材110から分離される。
図8は、操舵装置150が平板部材110から分離された状態における搬送台車100Aの側面図である。図8に示すように、操舵装置150が平板部材110から分離されると、手押し部120が設けられた側の装着部材160の左右脚部164が下降し、一対の調整車輪202と2個の補助輪170の全部または一部が、床面FLに接触して装着部材160を支持する。操作者は、一組のハンドル126を把持して後押し操作や、引っ張り操作、または、回転操作を行うことにより、平板部材110と分離した状態の操舵装置150を搬送することができる。
B−2.搬送補助装置200Aの構成:
次に、搬送補助装置200Aの構成について、図9を参照しつつ説明する。図9は、搬送補助装置200Aの側面図である。搬送補助装置200Aは、操作者による搬送台車100Aの搬送操作を補助する装置であり、より具体的には、搬送台車100Aの操舵補助機能と回転制動機能とサスペンション機能とを有する装置である。
搬送補助装置200Aは、ばね部材270と、一対の調整車輪202と、回転機構260と、制動機構280とを備える。
ばね部材270は、略上下方向に伸縮可能な弾性部材である。一対の調整車輪202は、ばね部材270を介して装着部材160(前後脚部162)に支持されている。一対の調整車輪202は、装着部材160が平板部材110に装着された状態で、上下方向視で4個の自由輪130を結ぶ直線により囲まれた略矩形状の領域E内に配置されており、具体的には、平板部材110の底面118に平行な任意の方向視で、調整車輪202が2個の自由輪130の間に配置されている。より詳細には、一対の調整車輪202は、平板部材110の底面118の略中央部に配置されている(図7の(A)欄参照)。
回転機構260は、第1の調整プーリ262と第2の調整プーリ264とを備えている。第1の調整プーリ262は、左右脚部164の左右方向の略中央部に配置されており、中空の左右脚部164の上内壁に取り付けられている。第2の調整プーリ264は、左右脚部164の内部において、第1の調整プーリ262の下側に配置されており、第1の調整プーリ262に取り付けられている。第1の調整プーリ262と第2の調整プーリ264とは、略上下方向の回転軸R2を中心に、一体に回転するように支持されている。
第1の調整プーリ262は、第1の調整プーリ262に巻き架けられたベルト129を介して一対の調整プーリ127から伝達される駆動力により回転し(図7の(A)欄参照)、これにより、第2の調整プーリ264が略上下方向の回転軸R2を中心に回転する。第2の調整プーリ264の回転によって、第2の調整プーリ264に巻き架けられたベルト266を介して、ばね部材270が略上下方向の回転軸R1を中心に回転し、これにより、ばね部材270に支持された調整車輪202の車輪軸204の方向が任意の方向に変更される。車輪軸204の方向により、搬送台車100Aの移動方向が規定される。
制動機構280は、第1の制輪部材282と、第2の制輪部材284と、押付部材286と、第1のワイヤー292と、第2のワイヤー294と、第3のワイヤー296と、連結部材288と、を備えており、連結部材288は、装着部材160(前後脚部162)の上内壁に取り付けられている。
B−3.搬送補助装置200Aの操舵補助機能:
搬送補助機能は、操作者がハンドル126および操作部122Aを操作することにより、車輪軸204の方向を変更したり、固定したりして、搬送台車100Aの走行方向を変更する機能である。操作者は、車輪軸204の方向を変更する際に、ハンドル126を所定の角度だけ回転させる回転操作を行う。これにより、一対の調整プーリ127に巻き掛けられたベルト129が回転し、ベルト129の回転により、第1の調整プーリ262を介して第2の調整プーリ264に巻き掛けられたベルト266が回転する。ベルト266の回転により、調整車輪202が回転軸R1周りに所定の角度だけ旋回するように調整される(図7の(B)欄の矢印F6参照)。また、操作者は、車輪軸204の方向を固定する際に、操作者は方向固定指示を与える。これにより、ハンドル126の回転操作が禁止され、車輪軸204の方向が固定される。操作者は、方向固定指示を与えることで、車輪軸204の方向を複数の方向で固定可能である。回転操作が禁止された状態の一対のハンドル126は、特許請求の範囲における方向固定部に相当する。
図7の(A)欄には、操作者が車輪軸204の方向を変更する前の初期状態における車輪軸204の方向を示す上面図が示されており、図7の(B)欄には、操作者が車輪軸204の方向を変更している変更中状態における車輪軸204の方向を示す上面図が示されている。
図7の(A)欄に示すように、初期状態において、一組のハンドル126は、左右方向と略平行であり、かつ、互いに搬送台車100Aの外側を向いた状態で固定されており、車輪軸204は、左右方向と略平行な方向を向いて固定されている。より詳細には、車輪軸204の方向は、平板部材110の底面118のうち、手押し部120Aが設けられた側の後端辺と略平行な方向に固定されている。そのため、初期状態では、操作者は、手押し部120を把持して押したり引いたりすることにより、搬送台車100Aを前後方向に走行させることができる(図7の(A)欄の矢印F5参照)。
図7の(B)欄に示すように、旋回中状態において、操作者は、一対のハンドル126を、左右方向に対してθだけ回転させており、これに伴って、車輪軸204は、左右方向と略平行な方向からθだけ回転した方向を向いている。つまり、旋回中状態では、操作者は、左右方向に対するハンドル126の方向を調整することにより、車輪軸204の方向を調整することができる(図7の(B)欄の矢印F6参照)。
図7の(A)、(B)欄に示すように、初期状態および旋回中状態において、調整車輪202は、平板部材110の底面118の略中央部に配置されている。そのため、操作者は、初期状態および旋回中状態において、調整車輪202を中心に、より詳細には、一対の調整車輪202の間に位置にする回転軸R1周りに搬送台車100Aを旋回させて、搬送台車100Aの走行方向を変更することができる(図7の(A)、(B)欄の矢印F7参照)。
B−4.搬送補助装置200Aのサスペンション機能:
サスペンション機能は、床面FLに多少の凹凸があっても調整車輪202を床面FLに接触させ続ける機能である。搬送補助装置200Aでは、ばね部材270により垂直可動式のサスペンション機構が構成されており、床面FLに多少の凹凸があっても、ばね部材270が略上下方向に伸縮することにより、調整車輪202を床面FLに接触させ続けることができる。
以上説明したように、本実施形態の搬送台車100Aでは、自由輪130が取り付けられた平板部材110と、調整車輪202が取り付けられた装着部材160とが着脱可能に設けられている。そのため、複数の平板部材110に対して、1つの装着部材160を共同で用いることができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような形態への変形も可能である。
また、上記実施形態では、搬送台車の一例として、平床台車を例示したが、搬送台車はこれらに限られない。例えば、ストレッチャーや移動式ベッド、配膳車等であってもよい。
また、上記実施形態では、搬送台車100は、4個の自由輪130を備えている例を示したが、搬送台車100は、3個の自由輪130を備えるとしてもよいし、5個以上の自由輪130を備えるとしてもよい。この場合、3個の自由輪130、または、5個以上の自由輪130は、一直線上に並ばないように配置される。
また、上記実施形態では、手押し部120に操作部122が設けられているが、操作部122は搬送台車100の他の箇所に設けられてもよい。また、搬送台車100は、必ずしも手押し部120を備える必要は無い。
また、上記実施形態では、調整車輪202は、平板部材110の底面118の略中央部に配置されている例を示したが、これに限られない。調整車輪202は、平板部材110の底面118に平行な任意の方向において2個の自由輪130の間に配置されていれば、必ずしも平板部材110の底面118の略中央部に配置されている必要はなく、例えば、平板部材110の左右方向の中心位置を前後方向に結んだ中心線上に配置されていてもよい。
また、上記実施形態における搬送補助機能の内容は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、調整車輪202の車輪軸204の方向が変更される例を示したが、例えばフレーム230が平板部材110の底面118に溶接されることによって、車輪軸204の方向が特定の方向、例えば、手押し部120が設けられた側の後端辺と略平行な方向に固定されていてもよい。このようにすれば、車輪軸204の方向を該後端辺と略平行な方向に固定できない場合に比べて、搬送台車100を前後方向に走行させる場合の操作性が向上する。なお、車輪軸204が固定される方向は、必ずしも該後端辺と略平行な方向でなくてもよい。
また、上記実施形態では、車輪軸204の方向が2つの方向で固定される場合に、その2つの方向が、手押し部120が設けられた側の後端辺と略平行な方向と、該後端辺と略直交する方向である例を示したが、上記2つの方向は、必ずしも該後端辺と略平行な方向と、該後端辺と略直交する方向でなくてもよい。また、車輪軸204が固定される方向は、3つ以上であってもよい。
また、上記実施形態では、搬送台車100は、サスペンション機能を有する例を示したが、搬送台車100は、必ずしもサスペンション機能を備える必要は無い。この場合には、サスペンション機構220やばね部材270を備える必要は無い。このようにすれば、搬送補助装置200の大型化、複雑化、コストアップを抑制することができる。
また、上記実施形態では、平板部材110にアーム可動式のサスペンション機能が取り付けられており、平板部材110に着脱可能な装着部材160に垂直可動式のサスペンション機能が取り付けられている例を示したが、これに限られない。例えば、平板部材110に垂直可動式のサスペンション機能が取り付けられていてもよい。この場合には、サスペンション機構220を備える必要は無い。このようにすれば、搬送補助装置200の大型化、複雑化、コストアップを抑制することができる。また、装着部材160にサスペンション機能が取り付けられていてもよい。これにより、搬送台車100における上下方向の調整車輪202のストロークを容易に変更することができる。また、調整車輪202を格納状態とすることで、自由輪130のみで搬送台車100を搬送することができる。
また、上記実施形態では、搬送台車100は、回転制動機能を有する例を示したが、搬送台車100は、必ずしも回転制動機能を備える必要は無い。この場合には、制動機構280を備える必要はない。
また、上記実施形態では、制動機構の一例として、ハンドブレーキ128を用いる例を示したが、操作者がペダルを足で踏み込むフットブレーキを用いてもよい。また、制動機構の一例として、リーディングトレーディング形式のドラムブレーキ機構を示したが、他の形式のドラムブレーキ機構でもよければ、ドラムブレーキ以外のブレーキ機構でもよい。
上記実施形態では、非自走式の搬送台車として、操作者の後押し動作または引っ張り動作のみによって、床面FL上を移動する例を示したが、搬送台車は、モータ等の駆動機構により調整車輪を回転駆動することによって、後押し動作または引っ張り動作に必要な操作者の力を軽減するパワーアシスト機能を有していてもよい。なお、パワーアシスト機能では、駆動機構から出力される駆動力が、搬送台車を移動させるのに必要な駆動力よりも小さく、搬送台車は自走することがない。
100、100A:搬送台車 110:平板部材 116:天面(載置面) 118:底面 120、120A:手押し部 122、122A:操作部 124A:軸部材 126:ハンドル 127:調整プーリ 128:ハンドブレーキ 129:ベルト 130:自由輪 140:支持部材 150:操舵装置 160:装着部材 162:前後脚部 164:左右脚部 168:底面 170:補助輪 174:保持ユニット 176:ペダル 200、200A:搬送補助装置 202:調整車輪 204:車輪軸 210:操舵機構 212:操舵用モータ 214:ベルト 216:調整プーリ 220:サスペンション機構 222:支持部材 224:規制部材 226:アーム部材 228:弾性部材 230:フレーム 232:軸部材 260:回転機構 262:第1の調整プーリ 264:第2の調整プーリ 266:ベルト 270:ばね部材 280:制動機構 282:第1の制輪部材 284:第2の制輪部材 286:押付部材 288:連結部材 E:領域 FL:床面 KL:仮想平面 R1、R2:回転軸

Claims (7)

  1. 非自走式の搬送台車であって、
    被搬送物を載置可能な載置面を有する平板部材を備える台車本体と、
    前記平板部材の底面に取り付けられ、前記底面に略平行な任意の方向に回転軸の方向を変える3個以上の自由輪と、
    前記台車本体に取り付けられ、前記平板部材の前記底面側に配置され、前記底面に略平行な回転軸を共有し、前記回転軸の方向が少なくとも1つの方向に固定される一対の調整車輪であって、前記底面に平行な任意の方向視で、2個の前記自由輪の間の位置に配置される調整車輪と、を備える、搬送台車。
  2. 請求項1に記載の搬送台車であって、さらに、
    前記底面の一辺側に設けられた手押し部を備え、
    前記少なくとも1つの方向は、前記底面の前記手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向を含む、搬送台車。
  3. 請求項1または請求項2に記載の搬送台車であって、さらに、
    前記調整車輪の回転軸の方向を複数の方向のうちの1つの方向に固定する方向固定部を備える、搬送台車。
  4. 請求項3に記載の搬送台車であって、さらに、
    前記底面の一辺側に設けられた手押し部を備え、
    前記複数の方向は、前記底面の前記手押し部が設けられた側の一辺と略平行な方向と、前記一辺と略直交する方向とを含む、搬送台車。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の搬送台車であって、さらに、
    各前記調整車輪の回転を制動する制動機構を備える、搬送台車。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の搬送台車であって、
    前記調整車輪は、前記平板部材の底面に取り付けられている、搬送台車。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の搬送台車であって、
    前記台車本体は、前記平板部材に着脱可能に設けられた装着部材を備え、
    前記調整車輪は、前記装着部材に取り付けられ、前記装着部材が前記平板部材に装着された状態で、前記平板部材の前記底面側に配置され、前記底面に平行な任意の方向視で、2個の前記自由輪の間の位置に配置される、搬送台車。
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