JP7349236B2 - 運搬台車 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 展示日 平成29年9月28日から9月29日 展示会名 からくり改善くふう展2017 開催場所 ポートメッセなごや 第3展示館(愛知県名古屋市港区金城ふ頭2丁目2番地)
本発明は、運搬台車に関する。
工場の生産ラインや物流ライン等では、部品や製造物、製造機具等を運搬するための運搬台車が広く用いられている。このような運搬台車は、車輪を、その進行方向が自在に変更可能な自由輪とすることで、複雑な搬送経路に沿って台車を走行させることが可能になる。
また、一つの台車に自由輪と固定輪を共に設け、自由輪によって台車の進行方向を可変とすると共に、固定輪によって、走行の軌道を安定させたものが既に存在する。例えば特許文献1の台車は、台車の下面の4隅に自由輪を設けると共に、下面中央に固定輪を設けている。これにより、台車の進行方向を自在に変更することができると共に、台車の走行の軌道を安定させることができる。
特開2015-81017号公報
運搬台車によって積載物を運搬する状況は様々であり、例えば、直進のみの経路をより素早く運搬したい場合や、小回りが何度も必要な複雑な経路を進行する場合、積載物が軽量である場合や重量物である場合等がある。この点、特許文献1のように、特定の車輪を自由輪とし、特定の車輪を固定輪とする台車では、多様な状況に対して、必ずしも適切な構成とはならなかった。
例えば、台車の進行方向を変更するために自由輪は必要となるが、直進のみの経路運搬したい場合には、自由輪を設けることで台車の進行方向が安定しなくなってしまい、台車を素早く直進させることが難しくなってしまう。また、前輪を自由輪とした構成では、積載物の重量が大きい場合に、積載物の重量に影響されて前輪の進行方向が安定せず、操作が困難となってしまう。このように、積載物を運搬する条件は様々であり、それぞれの状況に柔軟に対応できる台車が求められていた。
以上のように、本発明では、運搬経路や積載物の重量等の運搬条件の多様な変化に対応することのできる運搬台車を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、 荷台と、複数のキャスターと、前記キャスターを、固定輪と自由輪とに切り換え可能な複数の切換機構と、水平方向に延在し、作業者が把持可能な把持部と、前記把持部に設けられ、前記切換機構を操作する複数の操作部と、を備えた運搬台車であって、前記切換機構は、前記キャスターの運搬台車に対する回転を規制する規制部を有し、前記操作部に対する操作力により、前記規制部の前記キャスターに対する規制の有無を切り換えることができ、前記キャスターは運搬台車の前方向および後方向にそれぞれ設けられ、前記把持部の幅方向一方側に設けられた前記操作部の操作により前記前方向のキャスターの固定輪と自由輪とを切り換え可能で、前記把持部の幅方向他方側に設けられた前記操作部の操作により前記後方向のキャスターの固定輪と自由輪とを切り換え可能であり、前記把持部を把持する動作により、前記操作部を操作可能であることを特徴とする。
本発明によれば、操作部の操作によって、自由輪と固定輪の切り換えを適宜行うことができるので、運搬台車が、多様な運搬条件に柔軟に対応することができる。
上記の運搬台車では、切換機構として、第一切換機構と第二切換機構を少なくとも備えるとともに、操作部の操作力を複数の切換機構に伝達する伝達部材をさらに備え、第一切換機構と第二切換機構は、それぞれ異なるキャスターの切り換え動作を行い、伝達部材と第一切換機構のうちの一方が凸部を有し、他方が凸部よりも長尺の凹部を有し、凸部が、凹部に挿入されることにより、伝達部材と第一切換機構とが連結され、操作部の操作による操作力が、凸部を介して伝達部材から第一切換機構に伝達されることで、第一切換機構は、一方向へ移動して切り換え動作を行い、かつ、操作力は、伝達部材から第二切換機構へ伝達され、第一切換機構が、キャスターの進行方向を変更する回転動作によって一方向へ移動した際に、凸部が、凹部内を相対移動する構成とすることができる。
上記のような構成では、操作部の操作時には、伝達部材が、第一切換機構と第二切換機構とに操作力を伝達し、それぞれの切換機構の切り換え動作を実行することができる。一方、第一切換機構がキャスターの回転動作により移動する際には、凸部が凹部内を移動することで、キャスターの回転動作による移動力が、伝達部材の側に伝達しない。従って、この移動力が、伝達部材から第二切換機構に伝達することもない。つまり、伝達部材は、第一切換機構と第二切換機構とに操作部の操作力を伝達することができ、かつ、第一切換機構の側からの移動力を、第二切換機構の側に伝達しないようにすることができる。
本発明によれば、キャスターの自由輪と固定輪の切り換えを適宜行うことができるので、多様な運搬条件に柔軟に対応することができる。
本実施形態に係る台車の斜視図である。 ハンドルの拡大図である。 下側の荷台の後方側の底面図である。 下側の荷台の後方側の底面図である。 下側の荷台の後方側の底面図である。 挿入部の部分拡大図である。 キャスターの回転動作を示す図である。 第一伝達部材の変形例を示す図である。 固定具を示す正面図である。 固定具を示す側面図である。 台車の変形例を示す斜視図である。
図1に示すように、運搬台車1は、側枠2と、荷台3,4と、固定具5と、下側の荷台4に設けられた複数のキャスター6とを主に備える。なお、以下の説明では、図1のX1方向を台車1の前方側、それとは反対のX2方向を台車1の後方側と呼ぶ。また、図1のY1方向を台車1の右側、Y2方向を台車1の左側と呼ぶ。
台車1は、荷物を積載するための二つの荷台3,4を有する。上側の荷台3は、取付部31で側枠2に対して上下移動可能に取り付けられており、下側の荷台4に対して昇降可能に設けられる。
キャスター6は、荷台4の下面の4隅に設けられている。
側枠2の上部は、作業者が把持するためのハンドル21である。ハンドル21の下面には、操作部22が設けられる。操作部22は、ハンドル21の左右にそれぞれ一つずつ設けられている。
図2に示すように、操作部22は、上方へ押し上げ可能(図2の実線部から点線部へ操作可能)に設けられる。作業者は、ハンドル21を把持する動作に伴って、操作部22の下面を押し上げ、操作部22を上方へ操作することが可能である。また、作業者が操作部22の押し上げを解除することにより、操作部22は、自重によって降下し、元の位置に戻ることができる。
図3は、荷台4の後方側を、その下面側から見た図である。以降の説明では、まず、図の右側に設けられた一方のキャスター6aを用いて説明する。
図3に示すように、キャスター6は、フォーク部材62と、車輪63とを備える。車輪63は、フォーク部材62に支持されている。また、フォーク部材62は、取付板61により、荷台4の下面に取り付けられている。
キャスター6(フォーク部材62)は、荷台4に対して回転可能(図の両矢印方向に回転可能)に取り付けられている。作業者が台車1を操作時に、フォーク部材62が回転することにより、車輪63の進路を変更し、台車1を所望の方向へ進行させることができる。このように、キャスター6は、その進行方向を自在に変更可能な自由輪として機能することができる。
フォーク部材62には、円弧状の突起部64が設けられる。突起部64は、フォーク部材62の、車輪63を支持する側とは反対側に設けられる。
キャスター6よりも図の下方側には、第一伝達部材71、切換機構としての挿入部材72、第二伝達部材73、そして、第三伝達部材74等が設けられる。
第一伝達部材71は、図の左右方向に延在する水平部と、水平部の途中にその一端が連結され、図の上下方向に延在する垂直部とによって構成されたT字状をなす。そして、第一伝達部材71は、水平部と垂直部との交差地点である支持部71aで、荷台4の下面に固定されており、支持部71aを中心に回転可能に設けられる。
第一伝達部材71の第一端部(水平部の一端)71bには、ワイヤー75やハーネス76等の複数の線状部材が連結されている。これらの線状部材は、側枠2内に連通する孔23を介して側枠2(図2参照)内部に延在し、第一端部71bに連結される側とは反対側の端部が、ハンドル21の側の所定の位置で固定されている。
第一伝達部材71の第二端部(水平部の他端)71cは、挿入部材(第一切換機構)72に連結されている。
第一伝達部材71の第三端部(垂直部の他端)71dは、第二伝達部材73の一端に連結されている。また、第二伝達部材73は、その他端が第三伝達部材74に連結されている。第二伝達部材73は、一方のキャスター6aの側と他方のキャスター6bの側とを連結する部材である。
第三伝達部材74は、略L字状をなしており、第一端部74bが第二伝達部材73の他端に連結され、第二端部74cが他のキャスター6bの挿入部材(第二切換機構)72‘に設けられた、長孔72b1に挿入されている。また、第三伝達部材74は、支持部74aで、荷台4の下面に固定されており、支持部74aを中心に回転可能に設けられる。
図4に示すように、挿入部材72は、挿入部72aと、連結部72bと、付勢部材としてのバネ72cとを備える。なお、図4では、便宜上、キャスター6を簡略化して記載している。
挿入部72aは、2枚の取付板72dを貫通して設けられる棒状部材である。挿入部72aの一端は、突起部64に形成された挿入孔64aに挿入可能に設けられており、他端は連結部72bに固定されている。
連結部72bは、その一端が挿入部72aに連結され、他端が第一伝達部材71の第二端部71cに連結されている。連結部72bの他端側には長孔72b1が設けられる。長孔72b1は、挿入部材72の移動方向に延在する長尺の孔部である。
第一伝達部材71の第二端部71cには、図4の紙面裏側へ突出する凸部71c1が設けられる。凸部71c1が、長孔72b1に挿入されることで、連結部72bと第一伝達部材71とが連結される。第二端部71cは、凸部71c1が長孔72b1内を移動することにより、挿入部材72に対して上下方向に相対移動可能に設けられる。
2枚の取付板72dは、ネジ等の固定部材により、荷台4の下面に固定されている。挿入部72aおよび連結部72bは、2枚の取付板72dによって、図の上下方向に一体的に移動可能に支持されている。
図6に示すように、挿入部72aの2枚の取付板72dに挟まれた部分には、バネ72cが巻き付けられている。バネ72cは、その一端72c1が挿入部72aに固定され、他端72c2が下側の取付板72dに固定されている。バネ72cの付勢力により、挿入部72a(および連結部72b)は図の上方へ付勢されており、挿入部72aは、一端72c1が上側の取付板72dの下面に当接する位置に配置される。
本実施形態の台車1では、挿入部72aの挿入孔64aへの挿入の有無により、キャスター6を固定輪とするか自由輪とするかを切り換えることができる。つまり、図3に示すように、フォーク部材62は、荷台4に対して回転可能に設けられており、車輪63の移動方向を自在に変更し、キャスター6を自由輪として機能させることができる。一方、図4に示すように、挿入孔64aに挿入部72aを挿入することにより、フォーク部材62の回転を規制し、キャスター6を、車輪63の走行方向を図の上下方向に固定した固定輪とすることができる。
図4の状態では、バネ72cにより、挿入部72aおよび連結部72bが図の上方へ付勢されている。これにより、挿入部72aが挿入孔64aに挿入されている。また、連結部72bの図の上方への移動により、凸部71c1が長孔72b1の一端(図の下端)に配置され、凸部71c1が長孔72b1を形成する壁部に当接している。
このように、外力を加えない状態では、各キャスター6は固定輪にされている。次に、キャスター6を固定輪から自由輪へ切り換える動作について説明する。
図3に示すように、第一伝達部材71の第一端部71bに連結されるワイヤー75やハーネス76等の線状部材は、他方側の端部が操作部22(図2参照)の側に連結されており、外力を加えない状態では、ハーネス76が弛緩した状態になっている。そして、ハンドル21の下面に設けられた操作部22(図2参照)を上方に押し上げることにより、ハーネス76がハンドル21の側(台車1の上部側)に引っ張られて緊張状態になる。
これにより、図4に示すように、ワイヤー75および第一端部71bが図の上方へ引っ張られる(図の矢印参照)。そして、第一伝達部材71は、支持部71aを中心にして時計回りの方向へ回転し、第二端部71cの側は図の下方へ押し下げられる(図4の矢印参照)。
第二端部71cが下方に押し下げられることにより、挿入部材72は、凸部71c1から、長孔72b1を介して押し下げる力を受ける。これにより、図5に示すように、挿入部72aおよび連結部72bが、バネ72cの付勢力に抗して図の下方へ移動し、挿入部72aの一端が挿入孔64aから抜き出される。これにより、挿入部72aによる規制が解除されてフォーク部材62が荷台4に対して回転可能になり、キャスター6が自由輪として機能することができる。
このように、ハンドル21に設けられた操作部22(図2参照)を操作することにより、キャスター6を固定輪から自由輪に切り換えることができる。また、本実施形態では、図2に示した右側の操作部22を操作することにより、図4に示す左右のキャスター6a、6bの両方について、固定輪から自由輪への切り換えを同時に行うことができる。上記の説明では、図4の右側のキャスター6aの切り換え動作を説明したが、以下、左側のキャスター6bの切り換え動作についても説明する。
図4に示すように、第一端部71bが上方へ引っ張られることで、第一伝達部材71が支持部71aを中心に時計回りの方向へ回転し、第三端部71dが図の左側へ移動する。第三端部71dの移動により、第三端部71dに連結された第二伝達部材73が左の方向へ移動する。これにより、第二伝達部材73に連結された第三伝達部材74が、支持部74aを中心に反時計回りの方向へ回転する。
そして、第三伝達部材74が反時計回りの方向へ回転すると、第二端部74cが図の下方向へ移動する。これにより、図5に示すように、挿入部材72’が第二端部74cによって図の下方へ押し下げられる。これにより、キャスター6aと同様に、他方のキャスター6bの側の挿入部材72’が、フォーク部材62の突起部64から抜き出され、他方のキャスター6bが固定輪から自由輪に切り換えられる。
以上のように、本実施形態では、ハンドル21に設けられた操作部22を押し上げることにより、左右両方のキャスター6を固定輪から自由輪に切り換えることができる。なお、以上の説明では、ハンドル21の右側に設けられた操作部22を操作することにより、台車1の後方に設けられた二つのキャスター6a、6bの切り換え動作を行う場合を説明した。そして、ハンドル21の左側に設けられた操作部22を操作することにより、同様の動作によって、台車1の前方に設けられた二つのキャスター6の切り換え動作を行うことができる。つまり、図3に示すように、左側の操作部22に連結されたハーネス76’は、図の下方に延在して、台車1の前方側のキャスター6に連結されている。このため、左側の操作部22を操作することにより、前方側の挿入部材をキャスターから抜き出し、前方の両側のキャスターを固定輪から自由輪に切り換えることができる。なお、前方側のキャスター6や各伝達部材、および、挿入部材の構成は、後方側の構成と同様であるため、その記載を省略する。
このように、本実施形態では、前方側の左右のキャスター6と後方側の左右のキャスター6との固定輪と自由輪との切り換えを独立して行うことができる。従って、台車1を操作する際の状況に応じた切り換えが可能になり、台車1の操作性が向上する。例えば、操作部22を操作しない状態では、全てのキャスター6が固定輪になっており、キャスター6の進行方向が前方に固定されるため、台車1の直進動作を円滑に行うことができる。また、これとは逆に、全てのキャスター6を自由輪に切り換えることで、台車1の進行方向を自在に変更することができ、台車1に複雑な経路を進行させることができる。さらに、前輪のみを自由輪とすることで、台車1の小回りがききやすくなり、進行方向の細かな変更が容易になる。また、台車1に重量物を積載している場合には、後輪のみを自由輪とすることにより、重量物の運搬時の進路変更が容易になる。
また、本実施形態では、ハンドル21の下部に操作部22を設けることにより、ハンドル21を把持する動作に伴って操作部22を押し上げる動作を行うことができる。つまり、台車1を操作可能な状態を維持しながら、キャスター6の固定輪から自由輪への切り換えができる。従って、キャスターの切り換え動作によって台車による運搬動作が中断されることがないため、円滑な運搬動作を行うことができる。
また、固定輪から自由輪に切り換えられたキャスター6は、一定距離だけ走行すると、自動的に自由輪から固定輪に切り換るようになっている。以下、自由輪になったキャスター6の固定輪への切り換わり動作について、図5の右側のキャスター6aを用いて説明する。
操作部22の押し上げによって、キャスター6を固定輪から自由輪に切り換えた後、作業者による操作部22の押し上げが解除されると、図5に示すように、第一端部71bが図の上方へ引っ張られる力が解除され、第二端部71cが挿入部材72を図の下方へ押し下げる力も解除される。下方へ押し下げる力を解除された挿入部材72は、バネ72cの付勢力によって図の上方へ移動する。これにより、挿入部材72は、図4の位置に復帰し、挿入部72aを挿入孔64aに挿入可能な状態になる。
また、操作部22の押し上げが解除されると、キャスター6bの側の挿入部材72も同様に図4の位置に復帰する。つまり、図5に示すように、操作部22の押し上げが解除されると、第一端部71bが図の上方へ引っ張られる力が解除されて第三端部71dが図の左方向へ押し出される力が解除される。これにより、第二伝達部材73が左方向へ押し出す力が解除され、第三伝達部材74を図の下方へ押し下げる力が解除される。従って、第三伝達部材74が他方のキャスター6bの側の挿入部材72を図の下方へ押し下げる力が解除され、挿入部材72はバネ72cの付勢力により、図4の位置に復帰する。このように、操作部22の押し上げが解除されると、両側の挿入部材72、72’が元の位置に復帰することになる。
一方、自由輪となったキャスター6は、作業者のハンドル21の操作に従って回転し、その進行方向を変更する。そして、図7(a)に示すように、ハンドル21による特定方向への操作が解除されると、キャスター6は、車輪63が後方正面(図の上側正面)に配置される位置に自動的に移動しようとする(図の矢印参照)。一方、フォーク部材62の周状において、車輪63と反対側に設けられた突起部64は、前方である挿入部72aの側へ移動する。
このキャスター6の回転移動の途中で、図7(b)に示すように、突起部64が挿入部72aの先端に当接し、挿入部材72を図の下方へ押し込む力が働く。図7(c)に示すように、挿入部材72を図の下方へ押し込みながら、キャスター6が回転する。そして、挿入孔64aが挿入部72aに対向する位置まで移動することで、バネ72cの付勢力によって挿入部材72が図の上方へ移動し、挿入部72aが挿入孔64aに挿入される。これにより、フォーク部材62の回転動作が規制され、キャスター6が再び自由輪から固定輪に切り換えられる。
本実施形態では、第二端部71cを、長孔72b1を介して挿入部材72に連結した構成としていることにより、キャスター6の自由輪から固定輪への切り換え動作時に、挿入部材72を下方へ押し下げる力が、第一伝達部材71に伝達しない構成とすることができる。つまり、図7(b)から図7(c)のように、突起部64からの押圧によって連結部72bが図の下方に移動すると、第一伝達部材71の凸部71c1が、長孔72b1内をその上方へ相対移動する。つまり、挿入部材72の図の下方への移動時に、第一伝達部材71に対して図の下方へ押し下げる力が作用しない。
仮に、図7(b)から図7(c)の過程における挿入部材72の図の下方への移動に伴って、凸部71c1が図の下方へ移動する構成であったとする。この場合、図4に示すように、キャスター6aの自由輪から固定輪への切り換え時に、第二端部71cが図の下方へ押し下げられて、第一伝達部材71が時計回りに回転してしまう。これにより、第二伝達部材73が図の左方向へ移動して第三伝達部材74は反時計回りに回転する。そして、第三伝達部材74の反時計回りの回転により、キャスター6bの側の挿入部材72’が下方へ押し下げられてしまう。つまり、一方のキャスター6aが自由輪から固定輪に切り換わる動作により、他方のキャスター6b側の挿入部材72’が、キャスター6bを固定輪から自由輪へ切り換える動きをしてしまうことになる。これは、他方のキャスター6bが先に自由輪から固定輪に切り換わった場合でも、一方のキャスター6aに対して同様の現象が発生する。従って、このような構成では、両方のキャスター6a、6bを自由輪から固定輪に切り換えることができなくなってしまう。
本実施形態では、上記のように、第一伝達部材71と挿入部材72の連結部分を長孔72b1にすることにより、キャスター6aの自由輪から固定輪への切り換わり時に、挿入部材72の移動による力が、第一伝達部材に伝達すること、ひいては、他方のキャスター6bに伝達することを防止している。これにより、両方のキャスター6a、6bを自由輪から固定輪へ切り換えることができるようになる。
以上のように、本実施形態の第一伝達部材71は、操作部22の操作力を両側の挿入部材72,72’に伝達して、両方のキャスター6a、6bの固定輪から自由輪への切り換えを可能とする。また一方で、一方のキャスター6の自由輪から固定輪への切り換わり時には、この切り換わりによる一方の挿入部材72の移動力を、他方の挿入部材72’へ伝達しないようにすることができ、両方のキャスター6a、6bの自由輪から固定輪への切り換えも可能とすることができる。なお、長孔72b1は、溝部であってもよい。また、前方の両側のキャスター6についても、自由輪から固定輪への切り換えは同様の動作により行われるため、その記載を省略する。
このように、本実施形態では、操作部22(図2参照)の押し上げを解除した後、台車1を一定距離走行させるだけで、フォーク部材62が前方を向こうとする力(突起部64が台車の前方を向こうとする回転動作)により、キャスター6を自動的に自由輪から固定輪に切り換えることができる。従って、自由輪から固定輪からの切り換えに特別な動作を必要とせず、台車1の操作性がより向上する。また、操作部22を把持し続けることで、自由輪の状態を維持することもできる。
以上の説明では、挿入部材72の側に長孔72b1を設け、第一伝達部材71の側に凸部71c1を設ける構成とした。しかし、図8に示すように、第一伝達部材71の第二端部71cに長孔71c2を設け、連結部72bに長孔71c2に挿入される連結部(凸部)72b2を設ける構成であってもよい。
また、本実施形態では、第一伝達部材71の凸部が挿入部材72の凹部に挿入される構成としたが、第一伝達部材71と挿入部材72との間に、挿入部材に操作力を伝達する他の部材が配置され、第一伝達部材71の凸部が他の部材の凹部に挿入される構成であってもよい。この場合、挿入部材72および他の部材を、キャスター6の自由輪と固定輪との切り換えを行う切換機構とみなすことができる。
次に、台車1を地面に固定するための固定具について説明する。
図9(a)に示すように、固定具5は、ペダル51と、第一連結部材52と、第二連結部材53と、取付板54,55と、支持板56と、固定部57等を主に有する。固定具5は、荷台4の後方側下面に設けられている。
ペダル51は、回転軸51aを中心に回転可能に設けられる。ペダル51の回転により、一端51bが取付板55の上部に、他端51cの側が取付板54に、それぞれ当接可能に設けられており、図9(a)では、他端51cの側が取付板54に当接した状態を示している。また、他端51cには重量物が固定されている。
回転軸51aは、図9(a)の紙面手前側から奥方向へ延在して、その他端側が直方体状の箱部材58内部に挿入されており、箱部材58によって回転可能に支持されている。回転軸51aの他端は、第一連結部材52の一端52aに連結される。一端52aは、箱部材58にその位置で固定されている。また、第一連結部材52は、他端52bが第二連結部材53の一端53aに連結されている。このように、第一連結部材52と第二連結部材53が、図の上下方向に連結された構成をしている。また、第二連結部材53の他端53bは、固定部57に当接する。
取付板54、55は、固定具5の両側に設けられ、支持板56をその両側から支持する。支持板56は、固定部57を支持する。
固定部57は、板バネ57aと、当接部57bを有する。当接部57bは、ゴムなどの弾性部材によって構成される。当接部57bは、ネジによって板バネ57aの一端に固定される。固定部57は、支持板56および取付板54,55を介して、荷台4に取り付けられている。
作業者が、ペダル51の端部のうち、上方に配置されている端部(図では一端51b)を踏んで押し下げることにより、図9(b)に示すように、ペダル51が回転軸51aを中心に時計回りに回転し、一端51bが取付板55に当接する位置まで移動する。この際、ペダル51の回転力が、回転軸51aを介して第一連結部材52の一端52aに伝達される。第一連結部材52は、一端52aが箱部材58に固定されており、ペダル51の回転力を伝達されることにより、一端52aを支点にして他端52bの側が回転する。これにより、図9(a)から図9(b)のように、第一連結部材52、および、それに連結される第二連結部材53が回転する。
この回転により、第一連結部材52および第二連結部材53は、傾斜した状態から垂直に起立した状態にその姿勢を変更し、第二連結部材53の他端53bの側が下方へ移動する。
図10は、固定具5を側面から見た図であり、図10(a)はペダル51が図9(a)の位置に配置された状態、図10(b)は図9(b)の位置に配置された状態をそれぞれ示している。図10(a)から図10(b)にかけて、ペダル51が回転し、第二連結部材53の他端53bが下方へ移動することで、他端53bが板バネ57aを下方へ押圧する。これにより、図10(b)に示すように、板バネ57aが、他端53bの位置で下方へ押し下げられて湾曲する。なお、図10(b)では、板バネ57aを誇張して湾曲させている。
そして、湾曲した板バネ57が水平に戻ろうとする弾性力により、当接部57bが地面Gに押し当てられる。固定部57は、支持板56および取付板54,55を介して、荷台4に取り付けられており、当接部57bが地面Gに押し当てられる力により、荷台4、ひいては、台車1全体が地面Gに固定される。
これとは逆に、図9(b)の状態から、他端51cを押し下げることにより、ペダル51が回転軸51aを中心に反時計回りに回転し、他端51cの側が取付板54に当接する。これにより、固定具5が図9(a)および図10(a)の姿勢に復帰し、当接部57bの地面Gへの当接が解除される。これにより、台車1の地面Gへの固定状態が解除される。このように、ペダル51を操作することにより、固定具5による台車1の地面Gへの固定の有無を容易に切り換えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
図11に、台車1の変形例を示す。
図11に示すように、台車1は、その前後両方にハンドル21を設けた構成であってもよい。この場合、それぞれのハンドル21に操作部22を一つずつ設けることができる。そして、例えば、前方のハンドル21に設けた操作部22を操作することにより、後方のキャスター6の自由輪と固定輪の切り換えができ、反対に、後方のハンドル21に設けた操作部22を操作することにより、前方のキャスター6の自由輪と固定輪の切り換えができる構成とすることができる。
また、台車1の前方と後方の両方に固定具5が設けられる。両側の固定具5に設けられたペダルは、軸59で連結されており、いずれのペダルを踏み込んでも、片側に設けられた固定部を操作し、台車1の地面への固定の有無を切り換えることができる。
1 台車
2 側枠
21 ハンドル
22 操作部
3,4 荷台
6 キャスター
71 第一伝達部材(伝達部材)
71a 支持部
71b 第一端部
71c 第二端部
71c1 連結部(凸部)
71d 第三端部
72 挿入部材(第一切換機構)
72a 挿入部
72b 連結部
72b1 長孔(凹部)
72c バネ(付勢部材)
72’ 挿入部材(第二切換機構)
73 第二伝達部材
74 第三伝達部材
5 固定具

Claims (2)

  1. 荷台と、
    複数のキャスターと、
    前記キャスターを、固定輪と自由輪とに切り換え可能な複数の切換機構と、
    水平方向に延在し、作業者が把持可能な把持部と、
    前記把持部に設けられ、前記切換機構を操作する複数の操作部と、
    を備えた運搬台車であって、
    前記切換機構は、前記キャスターの運搬台車に対する回転を規制する規制部を有し、
    前記操作部に対する操作力により、前記規制部の前記キャスターに対する規制の有無を切り換えることができ、
    前記キャスターは運搬台車の前方向および後方向にそれぞれ設けられ、
    前記把持部の幅方向一方側に設けられた前記操作部の操作により前記前方向のキャスターの固定輪と自由輪とを切り換え可能で、前記把持部の幅方向他方側に設けられた前記操作部の操作により前記後方向のキャスターの固定輪と自由輪とを切り換え可能であり、
    前記把持部を把持する動作により、前記操作部を操作可能であることを特徴とする運搬台車。
  2. 前記切換機構として、第一切換機構と第二切換機構とを少なくとも備えるとともに、伝達部材をさらに備え、
    前記伝達部材は前記操作部の操作力を前記第一切換機構および前記第二切換機構に伝達し、
    前記第一切換機構と前記第二切換機構とは、それぞれ異なる前記キャスターの切り換え動作を行い、
    前記伝達部材と前記第一切換機構のうちの一方が凸部を有し、他方が前記凸部よりも長尺の凹部を有し、
    前記凸部が、前記凹部に挿入されることにより、前記伝達部材と前記第一切換機構とが連結され、
    前記操作部の操作による操作力が、前記凸部を介して前記伝達部材から前記第一切換機構に伝達されることで、前記第一切換機構は、一方向へ移動して前記切り換え動作を行い、かつ、前記操作力は、前記伝達部材から前記第二切換機構へ伝達されて前記第二切換機構が前記切り換え動作を行い、
    前記第一切換機構が、前記キャスターの進行方向を変更する回転動作によって前記一方向へ移動した際に、前記凸部が、前記凹部内を相対移動する請求項1記載の運搬台車。
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