JP2018183773A - ゼオライト触媒の処理方法及び低級オレフィンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
性点上に、生成した軽沸炭化水素成分や水に加えて、未反応のメタノールやジメチルエーテルが吸着し易いため、効率的なストリッピングを行うためには、ゼオライト活性点への吸着能の高い水(水蒸気)がストリッピングガスとして最も好ましく用いられている。これにより、ストリッピングにより回収された軽沸炭化水素成分と水(水蒸気)を含むガスを、メタノール転換反応器出口の生成物ガスと混合させて、同一のプロセスにより、分離精製することができる。一方、上述の通り、水蒸気がゼオライト触媒と接触するため、触媒の永久劣化による活性低下が起こりやすいという問題がある。
[1]メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料とゼオライト触媒とを接触させて低級オレフィンを生成する反応を経たゼオライト触媒を、水素分圧が絶対圧で0.01MPa以上の水素を含むガスに接触させる工程を含むゼオライト触媒の処理方法。
[2]前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが酸素8員環構造ゼオライトである、[1]に記載のゼオライト触媒の処理方法。
[3]前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、International Zeolite Association(IZA)がcomposite building unitとして定めるd6rを骨格中に含む、[1]又は[
2]に記載のゼオライト触媒の処理方法。
[4]前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、アルミノケイ酸塩である、[1]〜[3]のいずれかに記載のゼオライト触媒の処理方法。
[5]前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、International Zeolite Association(IZA)で規定されるコードでCHA又はERIであるゼオライトである、[1]〜
[4]のいずれかに記載のゼオライト触媒の処理方法。
[6]前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトの外表面酸量が、ゼオライトの全酸量に対して8%以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載のゼオライト触媒の処理方法。[7]前記水素を含むガスに接触させる工程において接触温度が250℃以上800℃以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載のゼオライト触媒の処理方法。
[8]メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料を、ゼオライト触媒と接触させる工程を含む、低級オレフィンの製造方法であって、[1]〜[7]のいずれかに記載の処理方法を実施する工程、を含む低級オレフィンの製造方法。
きる。
ゼオライトとは、四面体構造をもつTO4単位(Tは中心原子)がO原子を共有して三次元的に連結し、開かれた規則的なミクロ細孔を形成している結晶性物質を指す。具体的には国際ゼオライト学会(International Zeolite Association;以下これを「IZA」ということがある。)の構造委員会データ集に記載のあるケイ酸塩、リン酸塩、ゲルマニウム塩、ヒ酸塩等が含まれる。
リン酸塩には、例えばアルミノリン酸塩、ガロリン酸塩、ベリロリン酸塩等が含まれる。
ゲルマニウム塩には、例えばアルミノゲルマニウム塩等が、ヒ酸塩には、例えばアルミノヒ酸塩等が含まれる。
さらに、アルミノリン酸塩には、例えばT原子をSiで一部置換したシリコアルミノリン酸塩や、Ga、Mg、Mn、Fe、Co、Znなど2価や3価のカチオンを含むものが含まれる。
ここで、フレームワーク密度(単位:T/nm3)とは、ゼオライトの単位体積(1nm3)当たりに存在するT原子(ゼオライトの骨格を構成する原子のうち、酸素以外の原子)の個数を意味し、この値はゼオライトの構造により決まる。
るいは2価の金属をもつメタロアルミノリン酸塩の(Al+P)/M(但し、Mは2価の金属を示す。)モル比は、通常は5以上、好ましくは10以上であり、通常500以下、好ましくは100以下である。なお、2価の金属は、具体的には、Ga、Mg、Mn、Fe、Co又はZnが挙げられる。前記下限以上とすることにより触媒の耐久性の低下を防ぐことができ、また前記上限以下とすることにより、触媒活性が低下を防ぐことができる。
なお本発明のゼオライトの外表面酸量の値は、国際公開2010/128644号パンフレットに記載の方法で測定することができる。
なお、前記ゼオライトの外表面酸量等は、特に限定はされないが、シリル化処理、水蒸気処理、熱処理、酸処理、イオン交換処理等により調整することができる。
ゼオライトをシリル化処理する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を適宜用いることができ、具体的には液相シリル化や気相シリル化等を行うことができる。
ことにより、外表面酸量が低下するものと考えられる。外表面酸量が低下すると、前記ゼオライトの外表面で起こる副反応が抑制される。具体的には、メタノールの転化反応により、ゼオライト細孔内で生成した低級オレフィンがゼオライトの外表面の酸点と接触することで、目的物以外の成分が生成する反応を抑制する効果があると考えられる。また、外表面酸点のシリル化では、前記ゼオライトが有する細孔を構成する酸点にもシリル基が結合するため、外表面開口部の細孔径が僅かに縮小し、結晶外への分子拡散を抑制する効果もあると考えられる。これにより、より大きい分子である炭素数5以上の炭化水素の生成を抑制することができ、低級オレフィンの選択率が向上するものと考える。
以下、シリル化処理を、液相シリル化を例に取り、具体的に説明する。
シリコーン類としては、具体的にはジメチルシリコーン、ジエチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、エチルハイドロジェンシリコーン、フェニルハイドロジェンシリコーン、メチルエチルシリコーン、フェニルエチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、メチルトリフルオロプロピルシリコーン、エチルトリフルオロプロピルシリコーン、テトラクロロフェニルメチルシリコーン、テトラクロロフェニルエチルシリコーン、テトラクロロフェニルハイドロジェンシリコーン、テトラクロロフェニルシリコーン、メチルビニルシリコーン及びエチルビニルシリコーン等が用いられる。
アルコキシシラン類としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等;の4級アルコキシシラン、トリメトキシメチルシラン、トリメトキシエチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシエチルシラン等;の3級アルコキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン等;の2級アルコキシシラン、メトキシトリメチルシラン、メトキシトリエチルシラン、エトキシトリメチルシラン、エトキシトリエチルシラン等;の1級アルコキシシランが用いられる。好ましくは2級以上のアルコキシシランであり、より好ましくは3級以上のアルコキシシランであり、さらに好ましくは4級アルコキシシランである。
シラザン類としては、具体的には、ヘキサメチルジシラザン、ジプロピルテトラメチルジシラザン、ジフェニルテトラメチルジシラザン、テトラフェニルジメチルジシラザン等が挙げられ、ヘキサメチルジシラザンが好ましい。
できる点で好ましい。なお、上記シリル化剤の量は、シリル化剤に含まれるSi原子のモル数で表すこととし、分子内に複数のSi原子を有するシリル化剤では、そのSi原子の合計のモル数をシリル化剤のモル数として扱うことにする。
かつシリル化速度を維持できる点で好ましい。
水蒸気処理方法は、特に限定されるものではないが、本発明の効果を損なわない範囲において水蒸気を含む気体に接触させることができる。具体的には水蒸気、空気又は不活性ガスで希釈した水蒸気、メタノール及び/又はジメチルエーテルとともに水蒸気を含む反応雰囲気、または水蒸気を生成する反応雰囲気等に接触させる方法などが挙げられる。水蒸気を生成する反応とは、メタノール及び/又はジメチルエーテルの脱水反応のように脱水が起こって水蒸気を生成する反応のことである。なお、条件によって水蒸気が部分的に液体の水として存在しても構わないが、前記ゼオライトに一様な水蒸気処理効果を与えるために、全体が水蒸気の状態で存在していることが好ましい。
なお、過度な水蒸気処理を行うと、分子の結晶内拡散性が必要以上に上昇し、ペンテンやヘキセン等の炭素数5以上の炭化水素分子の生成量が増加する傾向がある。
上限は特に制限されず、100体積%の水蒸気を用いることができる。水蒸気濃度を上記範囲にすることで、短い処理時間で効率的に前記T原子を骨格から除去することができる点で好ましい。
kPa(絶対圧、以下同様)以上、好ましくは75kPa以上、より好ましくは100kPa以上であり、通常2MPa以下、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.5MPa以下である。水蒸気処理の圧力を上記圧力範囲にすることで、短時間で効率的に前記T原子を骨格から除去することができる点で好ましい。
前記有機物としては、特に限定されないが、ゼオライトの水熱合成時に使用する構造規定剤、及び反応によって生成するコーク等が挙げられる。これら有機物は、水熱合成後のゼオライト(以下、焼成前ゼオライトということがある)に水蒸気処理を行った後、空気焼成等の燃焼工程を経て除去することもでき、または空気等の酸素含有ガスで希釈した水蒸気で処理することにより、有機物を除去しながら水蒸気処理することもできる。
アルカリ土類金属を含む化合物の量は、特に限定されないが、前記ゼオライトに対して通常、0.5質量%以上、好ましくは3質量%以上、通常30質量%以下、好ましくは10質量%以下である。
熱処理する方法は、特に限定されるものではないが、具体的には、前記ゼオライトを、空気及び不活性ガスから選ばれる少なくとも1つの雰囲気下で高温処理する方法や、メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む混合ガス雰囲気下で高温処理する方法などが挙げられる。これにより、ゼオライトの全酸量を減少させることができる。
熱処理も水蒸気処理同様に、細孔内部に有機物が存在している状態で行ってもよい。ヘリウムや窒素等の不活性ガスを用いた場合、熱処理により有機物が炭化する場合があるが
、空気での焼成により、除去することができる。
熱処理の時間は、特に限定されるものではないが、通常0.1時間以上、好ましくは0.5時間以上、より好ましくは1.0時間以上である。また触媒活性を著しく阻害しない限りにおいては処理時間の上限はなく、熱処理温度により、処理時間は適宜調整することができる。
本発明のゼオライトの酸処理の方法は、特に限定されるものではないが、具体的には、酸性水溶液を用いる方法が挙げられる。
前記酸性水溶液に用いる酸の種類としては、特に限定されるものではないが、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸、シュウ酸、マロン酸などのジカルボン酸などを使用することができる。これらのうち好ましいのは、硫酸、硝酸、塩酸である。
酸性水溶液中に、シリル化剤を添加することにより、酸処理とシリル化処理を同時に行うこともできる。その際に用いるシリル化剤は、前記シリル化剤と同じである。
ゼオライトのカウンターカチオンは、通常、ナトリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム(NH4)あるいはプロトン(H)である。これらのカウンターカチオンはイオン交換可能であり、適宜、金属イオン交換して使用することができる。
交換する金属としては、特に限定されるものではないが、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属が挙げられる。好ましくはナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムであり、より好ましくはナトリウム、カリウム、カルシウムであり、さらに好ましくはカルシウムである。
用いる溶媒としては、金属源が溶解するものであれば、特に限定されるものではないが、通常、水が用いられる。
なお、本発明における平均一次粒子径とは、一次粒子の粒子径に相当する。したがって、光散乱法などで測定される凝集体の粒子径とは異なる。平均一次粒子径は、走査型電子
顕微鏡(以降、「SEM」と略記する。)又は透過型電子顕微鏡(以降、「TEM」と略記する。)による粒子の観察において、粒子を任意に20個以上測定し、その一次粒子の粒子径を平均して求められる。該粒子が長方形の場合、該粒子の長辺・短辺を計測して(奥行は計測せず)、その和の平均、つまり(長辺+短辺)÷2を算出して、該粒子の一次粒子径とする。
本発明のゼオライトのBET比表面積は、特に限定されるものではないが、通常300m2/g以上、好ましくは400m2/g以上、より好ましくは500m2/g以上であり、通常1000m2/g以下、好ましくは800m2/g以下、より好ましくは750m2/g以下である。上記範囲にあることで、細孔内表面に存在する活性点が十分多く、触媒活性が高くなるため好ましい。なお、BET比表面積は、JIS8830(ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)に準じた測定方法によって測定できる。吸着ガスとして窒素を使用し、1点法(相対圧:p/p0=0.30)でBET比表面積を求められる。
該反応に不活性な物質やバインダーとしては、アルミナまたはアルミナゾル、シリカ、シリカゾル、石英、およびこれらの混合物等が挙げられる。
なお、ゼオライト触媒の全酸量及び外表面酸量を調整するには、酸点を有さないシリカやアルミナ等バインダーとして用いることが好ましい。
なお、アルミナ等の、酸点を有するバインダーを使用した場合には、触媒の全酸量及び外表面酸量の測定方法では、ゼオライトの酸量と共にバインダーの酸量も含んだ合計値として測定される。その場合はバインダー由来の酸量を別法により求め、触媒の酸量からその値を差し引くことによって、バインダー由来の酸量を含まないゼオライトのみの酸量を求めることが可能である。前記バインダーの酸量は、27Al−NMRにおいてゼオライトの酸点に由来する4配位Alのピーク強度からゼオライトの酸量を求め、アンモニア昇温脱離法により求まる触媒の酸量からその値を差し引く方法で求められる。
上述の通り、メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料を、ゼオライト触媒と接触させることで、低級オレフィンを生成することができる。なお、本発明において、低級オレフィンとは、炭素数2以上4以下のオレフィンを意味する。本発明は、エチレン製造及びプロピレン製造において適した方法であり、特に、エチレン製造に適した方法であ
る。
なお、反応原料としては、メタノールのみを用いてもよく、ジメチルエーテルのみを用いてもよく、これらを混合して用いてもよい。メタノールとジメチルエーテルを混合して用いる場合、その混合割合に制限はない。
また、バッチ式、半連続式または連続式のいずれの形態でも行われ得るが、連続式で行うのが好ましく、その方法は、単一の反応器を用いた方法でもよいし、直列または並列に配置された複数の反応器を用いた方法でもよい。
なお、流動床反応器に前述の触媒を充填する際、触媒層の温度分布を小さく抑えるために、石英砂、アルミナ、シリカ、シリカ-アルミナ等の反応に不活性な粒状物を、触媒と
混合して充填してもよい。この場合、石英砂等の反応に不活性な粒状物の使用量には特に限定されない。なお、粒状物は、触媒との均一混合性の面から、触媒と同程度の粒径であることが好ましい。
また、反応器には、反応に伴う発熱を分散させることを目的に、反応基質(反応原料)を分割して供給してもよい。
反応器に供給する全供給成分中の、メタノールとジメチルエーテルの合計濃度(基質濃度)は特に制限はないが、メタノールとジメチルエーテルの和は、全供給成分中、通常5モル%以上、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上、さら好ましくは30モル%以上、特に好ましくは50モル%以上であり、通常95モル%以下、好ましくは90モル%以下、より好ましくは70モル%以下である。基質濃度を上記範囲にすることで、芳香族化合物やパラフィン類の生成を抑制することができ、低級オレフィンの収率を向上させることができる。また反応速度を維持できるため、触媒量を抑制することができ、反応器の大きさも抑制可能となる。
従って、このような好ましい基質濃度となるように、必要に応じて以下に記載する希釈剤で反応基質を希釈することが好ましい。
反応器内には、メタノール及び/又はジメチルエーテルの他に、ヘリウム、アルゴン、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水、パラフィン類、メタン等の炭化水素類、芳香族化合物類、および、それらの混合物など、反応に不活性な気体を存在させることができるが、この中でもヘリウム、窒素、水(水蒸気)が共存しているのが、分離が良好であることから好ましい。
このような希釈剤は、反応原料に含まれている不純物をそのまま希釈剤として使用してもよいし、別途調製した希釈剤を反応原料と混合して用いてもよい。
また、希釈剤は反応器に入れる前に反応原料と混合してもよいし、反応原料とは別に反応器に供給してもよい。
ここで言う重量空間速度とは、触媒(触媒活性成分)の重量当たりの反応原料であるメタノール及び/又はジメチルエーテルの流量であり、ここで触媒の重量とは触媒の造粒・成形に使用する不活性成分やバインダーを含まない触媒活性成分の重量である。また、流量はメタノール及び/又はジメチルエーテルの合計の流量(重量/時間)である。
反応温度は、メタノール及び/又はジメチルエーテルが触媒と接触して低級オレフィンを生成する温度であれば、特に制限されるものではないが、通常250℃以上、好ましくは300℃以上、より好ましくは325℃以上、さらに好ましくは350℃以上であり、通常600℃以下、好ましくは550℃以下、より好ましくは500℃以下、さらに好ましくは450℃以下である。反応温度を上記範囲にすることで、芳香族化合物やパラフィン類の生成を抑制することができるため、低級オレフィンの収率を向上させることができる。また、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化活性を高いレベルで維持することができるため、長時間にわたって高い低級オレフィン収率で製造することができる。さらに、ゼオライトがケイ酸塩の場合、ゼオライト骨格からの脱アルミニウムが抑制されるため、触媒寿命を維持できる点で好ましい。なお、ここでの反応温度とは、触媒層出口の温度をさす。
反応圧力は特に制限されるものではないが、通常0.01MPa(絶対圧、以下同様)以上、好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、さらに好ましくは0.2MPa以上であり、通常5MPa以下、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.7MPa以下、さらに好ましくは0.5MPa以下、特に好ましくは0.4MPa以下、最も好ましくは0.3MPa以下である。反応圧力を上記範囲にすることで芳香族化合物やパラフィン類等の副生成物の生成を抑制することができ、低級オレフィンの収率を向上させることができる。また反応速度も維持できる。
メタノール及びジメチルエーテルの合計の分圧は特に制限されるものではないが、通常
0.005MPa以上(絶対圧、以下同様)、好ましくは0.01MPa以上、より好ましくは0.02MPa以上、さらに好ましくは0.03MPa以上、特に好ましくは0.05MPa以上であり、通常3MPa以下、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.5MPa以下、さらに好ましくは0.3MPa以下、特に好ましくは0.1MPa以下である。原料の分圧を上記範囲にすることで芳香族化合物やパラフィン類等の副生成物の生成を抑制することができ、低級オレフィンの収率を向上させることができる。
本発明において、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化率は特に制限されるものではないが、通常転化率は90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.5%以上であり、通常100%以下である。本発明は、転化率が上記範囲になるように調整することで、芳香族化合物やパラフィン類の副生、および細孔内へのコークの蓄積を抑制することができ、低級オレフィンの収率を向上させることができる。また、生成物中からのメタノール及び/又はジメチルエーテルの分離効率を高めることができる。
例えば、固定床反応器で反応を行う場合には、複数個の反応器を並列に備え、転化率が上記の好ましい範囲から低下した際には、触媒と反応原料との接触を停止し、該触媒を再生工程に供する。固定床反応器においては、反応時間及び再生時間を適宜調整する、すなわち、運転における反応工程と再生工程とを切り替える時間を適宜調整することにより、上記の好ましい範囲の転化率で連続的に運転することができる。
また、流動床反応器で反応を行う場合には、反応器に対して触媒の再生器を付設し、反応器から抜き出した触媒を連続的に再生器に送り、再生器において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら、反応を行うことが好ましい。触媒の反応器内での滞留時間と再生器内での滞留時間を適宜調整することにより、上記の好ましい範囲の転化率で連続的に運転することができる。
メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化によって、その一部が結晶の内部/外表面に、ストリッピング処理により回収可能な軽沸炭化水素成分、再生処理による除去が必要なコーク(多環芳香族などの重質成分)として蓄積する。なお、該反応中に、ゼオライト触媒の活性成分であるゼオライトに対する炭化水素含有量(軽沸炭化水素成分及びコークの含有量の合計)が増加しすぎると、触媒活性が低下する傾向がある。そのため、当該反応中、ゼオライト触媒の活性成分であるゼオライトに対する炭化水素含有量の割合は、30質量%以下に保つことが好ましく、25質量%以下に保つことがより好ましく、20質量%以下に保つことがさらに好ましく、15質量%以下に保つことが特に好ましい。すなわち、ゼオライト触媒のゼオライトに対する炭化水素含有量が、上記の範囲よりも大きくなった際に、該ゼオライト触媒に後述のゼオライト触媒の処理工程を施すことが好ましい。なお、ゼオライトに対する炭化水素含有量の割合は、後述する、ゼオライト触媒の再生処理により調整することができる。一方、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化活性を保ちつつ、パラフィン類の副生を抑制して、低級オレフィンの収率を向上させるために、ゼオライトに対する炭化水素含有量の割合は、0.1質量%以上に保つことが好ましく、3.0質量%以上に保つことがさらに好ましく、5.0質量%以上に保つことが特に好ましい。
したゼオライトを、ヘリウム等の不活性ガス流通下(50cc/min)、200℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、30分間保持することで、吸着水を除去する。続いて、空気流通に切り替え(50cc/min)、600℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、60分間保持する。このときの200℃以上の温度領域での酸化燃焼による重量減少を炭化水素含有量とする。
前記コーク含有量は、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化反応によりコークが蓄積したゼオライトを、ヘリウム等の不活性ガス流通下(50cc/min)、550℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、30分間保持することで、吸着水及び軽沸炭化水素成分を除去する。続いて、空気流通に切り替え(50cc/min)、600℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、60分間保持する。このときの550℃以上の温度領域での酸化燃焼による重量減少をコーク含有量とする。
反応器出口ガス(反応器流出物)としては、反応生成物である、エチレン、プロピレン及びブテン類の低級オレフィン、副生成物及び希釈剤を含む混合ガスが得られる。前記混合ガス中の低級オレフィンの濃度は、特に限定されないが、通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下である。
反応条件によっては反応生成物中に未反応原料としてメタノール及び/又はジメチルエーテルが含まれるが、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化率が100%になるような反応条件で反応を行うのが好ましい。それにより、反応生成物と未反応原料との分離が容易に、好ましくは不要になる。副生成物としては炭素数が5以上のオレフィン類、パラフィン類、芳香族化合物および水が挙げられる。本発明では、所望により、低級オレフィン以外の成分をも分離・回収してもよい。所望の成分を分離・回収した残分には、軽質パラフィン、C5以上のオレフィン、芳香族化合物、スチーム等を含む。この残分の少なくとも一部を、前述した原料ガスの一部に混合して、いわゆるリサイクルガスとして用いることができる。
メタノール転化率(%)=〔[反応器入口メタノール(mol/Hr)−反応器出口メタノール(mol/Hr)]/反応器入口メタノール(mol/Hr)〕×100
ジメチルエーテル転化率(%)=〔[反応器入口ジメチルエーテル(mol/Hr)−反応器出口ジメチルエーテル(mol/Hr)−反応器出口メタノール(mol/Hr)
÷2]/反応器入口ジメチルエーテル(mol/Hr)〕×100
尚、パラフィンは炭素数1から4のパラフィンの合計、芳香族化合物はベンゼン、トルエン、キシレンの合計、C5+は前記芳香族化合物を除いた炭素数5以上の炭化水素の合計である。
・エチレン選択率(%)=〔反応器出口エチレン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・プロピレン選択率(%)=〔反応器出口プロピレン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・ブテン選択率(%)=〔反応器出口ブテン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・C5+選択率(%)=〔反応器出口C5+由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・パラフィン選択率(%)=〔反応器出口パラフィン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・芳香族化合物選択率(%)=〔反応器出口芳香族化合物由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・ジメチルエーテル選択率(%)=〔反応器出口ジメチルエーテル由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口メタノール由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100(ただし、原料にメタノールを用いた場合のみ使用)
なお、本明細書における収率とは、前記原料転化率と、生成した各成分の選択率の積により求められ、具体的にエチレン収率、プロピレン収率、ブテン収率は、それぞれ次の式で表される。
・エチレン収率(%)=原料転化率(%)×エチレン選択率(%)/100
・プロピレン収率(%)=原料転化率(%)×プロピレン選択率(%)/100
・ブテン収率(%)=原料転化率(%)×直鎖ブテン選択率(%)/100
反応器出口ガスとしての、反応生成物である低級オレフィン、未反応原料、副生成物及び希釈剤を含む混合ガスは、公知の分離・精製設備に導入し、それぞれの成分に応じて回収、精製、リサイクル、排出の処理を行えばよい。
い炭化水素を粗分離し、これらを別々の蒸留塔に供給して蒸留を行ってもよい。
低級オレフィンの製造方法において、メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料の転化に伴い、ゼオライト触媒中の炭化水素含有量(軽沸炭化水素成分およびコークの含有量)が増加する傾向がある。特に、ゼオライト触媒中のコーク含有量が増加すると、ゼオライト触媒の活性が低下し、低級オレフィンの収率が低下する傾向がある。従って、本発明においては、軽沸炭化水素成分およびコークが蓄積したゼオライト触媒を、水素を含むガスにより処理することで、触媒活性を回復しながら、低級オレフィンを収率高く製造することが可能となる。
さらに、メタノール及び/又はジメチルエーテルを原料とした場合、低級オレフィンの生成とともに、多量の水が副生するため、水(水蒸気)のような吸着能の高いガスによるストリッピングが効果的であり、ストリッピングガスとしては、水素やメタン等の吸着能の低いガスではなく、水(水蒸気)が好適に用いられてきた。
して好適には用いられない。
従って、従来、メタノール及び/ジメチルエーテルを原料とした低級オレフィンの製造方法におけるゼオライト触媒の再生方法において、日本国特許第5545114号に記載されるような水素を含むガスによるゼオライト触媒の再生工程を適用しても、ゼオライト触媒の触媒活性の大幅な回復が期待できないと考えられていた。
具体的には、前記反応により生成した、ストリッピング可能な軽沸炭化水素と、再生除去が必要なコークを含有する。
上述の通り、水素を含むガスは、水素分圧が絶対圧で0.01MPa以上であるが、好ましくは0.03MPa以上、より好ましくは0.05MPa以上、さらに好ましくは0.10MPa以上であり、通常4MPa以下が好ましく、1MPa以下がより好ましく、0.7MPa以下がさらに好ましく、0.4MPa以下が特に好ましく、0.3MPa以
下が最も好ましい。水素分圧を上記の範囲とすることにより、ゼオライト細孔内部の軽沸炭化水素成分を効率的にストリッピングすることができ、さらに水素化分解によりコークを効率的に除去することができ、かつ、高圧水素を製造するための設備・エネルギーを削減することができる。
孔内の軽沸炭化水素成分の吸着能が低下し、拡散性が向上するため、ストリッピング効果が得られやすい。また、同時に水素化分解によるコークの除去も進みやすくなる。
なお、前記炭化水素含有量の変化率は、以下の各式により算出される値である。
なお、前記コーク含有量の変化率は、以下の各式により算出される値である。
水酸化カリウム(キシダ化学製)0.79g、ヘキサメトニウムブロミド(東京化成工業製)1.4gを順に、水10.7gに溶解し、H-Y型ゼオライト(SiO2/Al2O3比 10、東ソー製HSZ‐350HUA)2.9gを加えた。さらにさらに加えたSiO2に対して2質量%のCHA型ゼオライト(SiO2/Al2O3比25、平均一次粒子径約200nm)0.048gを種結晶として加えてさらに撹拌することにより混合物を得た。前記混合物を100mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、15rpmで回転させながら、180℃で1日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末3.3gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がERI相であることを確認した。ICP元素分析より、SiO2/Al2O3比は10.0であった。水熱合成により得られたERI型ゼオライト(焼成前ゼオライト)を、空気流通下580℃で6時間焼成を行い、K含有ERI型ゼオライトを得た(触媒1)。
水酸化ナトリウム(キシダ化学製)2.09gおよび25重量%のN,N,N‐トリメチル‐1‐アダマンタンアンモニウムハイドロキサイド水溶液(セイケム製,25質量%)47.3gを順次、水89.6gに溶解し、次に水酸化アルミニウム(Aldrich製,酸化アルミニウム換算で50〜57重量%)4.27gを加え混合した後に、シリカ源としてコロイダルシリカSI‐30(SiO2 30重量%,Na 0.3重量%,日揮触媒化成製)111gを加えて十分攪拌した。さらに加えたSiO2に対して10重量%のCHA型ゼオライト(SiO2/Al2O3比25、平均一次粒子径約200nm)を種結晶として加えてさらに攪拌した。次いで、このゲルを1000mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、250rpmで攪拌しながら、160℃で20時間、水熱合成を行った。生成物を濾過、水洗した後、乾燥させた。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がCHA相であることを確認した。XRF分析より、SiO2/Al2O3比は22であった。
水熱合成により得られたCHA型ゼオライト(焼成前ゼオライト)を、空気流通下580℃で6時間焼成を行い、Na含有CHA型ゼオライトを得た。次いで、1Mの硝酸アンモニウム水溶液で80℃、1時間のイオン交換を2回行い、100℃で乾燥した後、空気流通下、500℃で6時間焼成し、プロトン型のCHA型ゼオライトを得た。
次いで、プロトン型のCHA型ゼオライト2.0gに対して、溶媒としてトルエン20ml、シリル化剤としてテトラエトキシシラン5mlを加えて、攪拌しながら70℃で4時間加熱処理を行った。反応終了後、濾過によって固液を分離し、固形分を100℃で乾燥させることにより、シリル化されたプロトン型のCHA型ゼオライトを得た(触媒2)。
触媒2を650℃で、常圧にて50%水蒸気(水蒸気/空気=50/50(体積/体積))流通下、5時間処理することにより、水蒸気処理及びシリル化されたプロトン型のCHA型ゼオライトを得た(触媒3)。
触媒1を用いて、メタノールを原料とする、低級オレフィンの合成反応を行った。反応には、常圧固定床流通反応装置を用い、内径6mmの石英反応管に、上記触媒200mgと石英砂300mgの混合物を充填した。メタノール及び窒素を、メタノールの重量空間速度が0.25Hr‐1で、メタノール30体積%と窒素70体積%となるように反応器に供給し、350℃、0.1MPa(絶対圧)で低級オレフィンの合成反応を実施し、反応器出口ガスをガスクロマトグラフィーにより分析を行った。反応開始12.1時間後の反応成績、及びゼオライト触媒中の炭化水素含有量を表1に示した。
上記反応終了後の炭化水素含有触媒に対して、100体積%の水素ガスを、水素の空間速度がゼオライト質量基準で100mmol/(g‐zeo・hr)となるよう反応器に供給し、500℃、0.1MPa(絶対圧)の条件で1.0時間処理した。処理後の触媒中の炭化水素含有量を表1に示した。次いで、水素処理後の触媒を用いて、再び上記の反応条件にて、低級オレフィンの合成反応を実施した。反応成績を表1に示した。
なお、触媒中に含まれる炭化水素含有量は、別途上記と同様の反応操作を行い、下記の方法により測定した。ヘリウムガス流通下(50cc/min)、200℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、30分間保持した後、空気流通に切り替え(50cc/min)、600℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、60分間保持し、200℃以上の温度領域での酸化燃焼による重量減少を炭化水素の含有量とした。
炭化水素含有量=(200℃以上の温度領域での重量減少÷充填ゼオライト量)×100
触媒1の代わりに、触媒2を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、低級オレフィンの合成反応を行い反応開始9.6時間後の反応成績、及び触媒中の炭化水素含有量を表1に示した。上記反応終了後の炭化水素含有触媒に対して、実施例1と同様の操作を行い、水素ガス処理及び低級オレフィンの合成反応を実施した。反応成績を表1に示した。
触媒3を用いて、メタノールを原料とする、低級オレフィンの合成反応を行った。反応には、常圧固定床流通反応装置を用い、内径6mmの石英反応管に、上記触媒200mgと石英砂300mgの混合物を充填した。メタノール及び窒素を、メタノールの重量空間速度が0.50Hr−1で、メタノール50体積%と窒素50体積%となるように反応器に供給し、400℃、0.1MPa(絶対圧)で低級オレフィンの合成反応を実施した。触媒再生は、反応終了後の炭化水素含有触媒に対して、100体積%の水素ガスを、水素の空間速度がゼオライト質量基準で100mmol/(g−zeo・hr)となるよう反応器に供給し、500℃、0.1MPa(絶対圧)の条件で1.0時間処理した。反応工程と水素再生工程を繰り返し実施した反応結果を表2に示した。
実施例2の反応条件にて、再生処理ガスとして窒素を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行った。反応成績を表3に示した。
Claims (8)
- メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料とゼオライト触媒とを接触させて低級オレフィンを生成する反応を経たゼオライト触媒を、水素分圧が絶対圧で0.01MPa以上の水素を含むガスに接触させる工程を含むゼオライト触媒の処理方法。
- 前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが酸素8員環構造ゼオライトである、請求項1に記載のゼオライト触媒の処理方法。
- 前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、International Zeolite Association(IZA)がcomposite building unitとして定めるd6rを骨格中に含む、請求項1又は2に記載のゼオライト触媒の処理方法。
- 前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、アルミノケイ酸塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゼオライト触媒の処理方法。
- 前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトが、International Zeolite Association(
IZA)で規定されるコードでCHA又はERIであるゼオライトである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゼオライト触媒の処理方法。 - 前記ゼオライト触媒を構成するゼオライトの外表面酸量が、ゼオライトの全酸量に対して8%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゼオライト触媒の処理方法。
- 前記水素を含むガスに接触させる工程において接触温度が250℃以上800℃以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のゼオライト触媒の処理方法。
- メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む原料を、ゼオライト触媒と接触させる工程を含む、低級オレフィンの製造方法であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載のゼオライト触媒の処理方法を実施する工程を含む、低級オレフィンの製造方法。
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