JP6798282B2 - Aei型ゼオライトの製造方法 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[2] 前記混合物中のケイ素原子に対する前記M原子の合計のモル比が0.02以上0.6以下であることを特徴とする[1]に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
[3] 前記ケイ素源として、少なくともFAU型ゼオライトを含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
[4] 前記混合物中のケイ素原子に対するアルミニウム原子のモル比が0.10以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
[5] 前記元素M源として少なくともホウ素源を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
[6] ケイ素と、元素M(Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種)と、リンとを含み、ケイ素原子に対する前記M原子の合計のモル比が0.01以上0.4以下であって、かつケイ素原子に対するリン原子のモル比が0.005以上0.20以下であることを特徴とするAEI型ゼオライト。
[7] アルミニウムを含み、かつケイ素原子に対するアルミニウム原子のモル比が0.10以下であることを特徴とする[6]に記載のAEI型ゼオライト。
[8] 前記元素Mとして少なくともホウ素を含むことを特徴とする[6]又は[7]に記載のAEI型ゼオライト。
[9] [6]〜[8]のいずれかに記載のAEI型ゼオライトを含む触媒。
[10] 有機化合物原料を、[9]に記載の触媒に接触させることを特徴とするプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
[11] 前記有機化合物原料がエチレンであることを特徴とする[10]に記載のプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
[12] 前記有機化合物原料がメタノールであることを特徴とする[10]に記載のプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
本発明のAEI型ゼオライト(以下、「本発明のゼオライト」と称す場合がある。)は、ケイ素と、元素M(Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種)と、リンとを含み、ケイ素原子に対する前記M原子の合計のモル比が0.01以上0.4以下であって、かつケイ素原子に対するリン原子のモル比が0.005以上0.20以下であることを特徴とするものである。
本発明のゼオライトは、通常、結晶性を有する。ゼオライトは、通常、ゼオライトと呼ばれる開かれた規則的なミクロ細孔(以下、単に「細孔」ということがある)を形成している多孔質結晶性化合物であり、四面体構造をもつTO4単位(Tは、ゼオライトを構成する酸素以外の元素をいう)が酸素原子を共有して三次元的に連結した構造を有している。
本発名におけるAEI型とは、International Zeolite Association(IZA)が定めるコードでAEIである構造のものをいう。
AEI型構造を有するゼオライトは、3種類の3.8×3.8Åの8員環細孔から構成される3次元細孔を有する。8員環細孔が交差することで、その構造内に広い空洞(ケージ)が存在する。また、AEI型構造のユニットセル(単位胞)は空間座標の定まっている原子で表した場合、その組成はT48O96であり、単斜晶系である。
なおフレームワーク密度(単位:T/nm3)とは、ゼオライトの単位体積(1nm3)当たりに存在する骨格を形成する酸素以外の原子Tの個数を意味し、この値はゼオライトの構造により決まるものである。なお、フレームワーク密度とゼオライトの構造との関係は、IZAの構造委員会(Structure Commission)により編纂されたゼオライトに関するデータ集(Atlas of Zeolite Framework Types,Sixth Revised Edition 2007, ELSEVIER)に示されている。
本発明のゼオライトは、T原子中にケイ素原子を通常70mol%以上含み、ケイ素原子と酸素原子以外に、リンと、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、及び鉄(Fe)からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素Mを含む。
本発明のゼオライトのケイ素原子に対する前記元素M原子の合計のモル比(M/Si)は、通常0.01以上、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.03以上で、通常0.4以下、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.1以下である。前記M/Siモル比が上記範囲にあることで、中程度の酸強度の酸点が十分量となり、有機化合物原料の転化反応において、特に、メタノールを原料として用いた場合、高いメタノール吸着能、高いメタノール転化活性及びオレフィン相互変換活性が得られる。またコーク付着による触媒の失活、ケイ素原子以外のT原子の骨格からの脱離、酸点当たりの酸強度の低下といった現象を防ぐことができる。
本発明のゼオライトのケイ素原子に対するリン原子のモル比(P/Si)は、通常0.005以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、通常0.2以下、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.06以下である。前記P/Siモル比が上記範囲にあることで、コーキングの進行が抑制され易い。
本発明のゼオライトの結晶内に含まれるリン含有量は、特に限定されるものではないが、通常0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上であり、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。ゼオライトの結晶内に含まれるリン含有量を上記範囲とすることで、十分な比表面積が得られ、また、炭化水素成分の高い結晶内拡散性が得られ、有機化合物原料の転化活性が高くなる。また、リン由来の酸強度が調整された酸点での反応により、コーキングが抑制される点で好ましい。尚、本発明のゼオライトは、ゼオライトの骨格内および/または骨格外にリンが一部含有されていてもよいが、好ましくは骨格外にのみ含有されるものである。
本発明のゼオライトのケイ素原子に対するアルミニウム原子のモル比(Al/Si)は、特に限定されるものではないが、通常0.01以上、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.033以上、さらに好ましくは0.067以上であり、通常0.20以下、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.10以下、さらに好ましくは0.08以下である。Al/Siのモル比を上記範囲とすることで、触媒として用いた場合に、コーキングの進行を抑えた上でAl由来の酸強度の強い酸点により、エチレン等の有機化合物原料を効率的に転換することができるため好ましい。
本発明のゼオライトのアルミニウム原子に対する前記元素M原子の合計のモル比(M/Al)は、通常0.01以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1以上であり、通常20以下、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下である。M/Alモル比が高い、つまり、アルミニウム含有量が相対的に低減されたものである方が、エチレンやメタノール等の有機化合物原料の転化反応において、低級オレフィン選択率及び触媒寿命の点で好ましい。また、M/Alモル比が前記上限値以下の場合、耐熱/耐水熱安定性が高くなるため、触媒の長期寿命の点でも好ましい。
本発明のゼオライトの全酸量は、前記ゼオライトの結晶細孔内に存在する酸点の量と、前記ゼオライトの結晶外表面酸点の量(以下、外表面酸量という)の総和である。全酸量は、特に限定されるものではないが、通常0.001mmol/g以上、好ましくは0.01mmol/g以上、より好ましくは0.05mmol/g以上、さらに好ましくは0.10mmol/g以上である。また、通常1.5mmol/g以下、好ましくは0.6mmol/g以下、より好ましくは0.4mmol/g以下、さらに好ましくは0.3mmol/g以下である。全酸量を上記範囲とすることで、有機化合物原料の転化活性が担保されるとともに、ゼオライトの細孔内部におけるコーク生成が抑制され、分子の結晶内拡散性が向上することで、プロピレンと直鎖ブテンの生成を促進することができる点で好ましい。
本発明のゼオライトの全酸量には、ピークトップを240℃未満に有する弱酸点由来の酸量は含めないものとする。これは、TPDプロファイルにおいて、弱酸点由来の吸着と物理吸着との区別が容易ではないためである。
本発明のゼオライトの結晶外表面酸量は、特に限定されるものではないが、ゼオライトの全酸量に対して、通常8%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下、最も好ましくは0%である。外表面酸量が大きすぎる場合には、外表面酸点で起こる副反応によりプロピレンや直鎖ブテンの選択性が低下する傾向がある。これは、外表面酸点で目的物以外の炭化水素を生成する反応が進行するためと推測される。また、前記ゼオライトの細孔内で生成したプロピレンや直鎖ブテンが外表面酸点で更に反応してしまうことも選択率低下の一因であると推測される。
本発明のゼオライトのイオン交換サイトは、特に限定されない。通常、プロトンであるか(以下、「プロトン型」「H型」ともいう)、一部がリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属;マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)やバリウム(Ba)等のアルカリ土類金属;等の金属イオンとされていても良い。イオン交換サイトは、ケージ空間における金属占有容積低減による分子拡散性向上の観点からは、好ましくはプロトン、ナトリウム、カリウム、カルシウムであり、より好ましくはプロトン、ナトリウム、カリウムであり、さらに好ましくはプロトン、ナトリウムであり、特に好ましくはプロトンである。以下、例えばNaイオンで交換されているものを「Na型」ということがある。なお、アンモニウム(NH4)でイオン交換されたものは、反応条件の高温下でアンモニアが脱離するため、通常プロトン型と同等に扱う。
本発明のゼオライトには、上記のイオン交換サイト以外に、Na、K等のアルカリ金属;Mg、Ca等のアルカリ土類金属;Cr、Cu、Ni、Fe、Mo、W、Pt、Re等の遷移金属が担持されていてもよい。ここで、金属担持は、通常、平衡吸着法、蒸発乾固法、ポアフィリング法等の含浸法で行うことができる。
本発明のゼオライト中のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の合計の含有量は、イオン交換サイト以外にもこれらを含有する場合も、上記の含有量の範囲であることが好ましい。
本発明のゼオライトの平均一次粒子径は、特に限定されるものではないが、通常0.1μm以上、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上であり、通常10μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下である。平均一次粒子径を上記範囲とすることで、触媒反応におけるゼオライト結晶内の拡散性及び触媒有効係数が十分高くなり、また、ゼオライト結晶性が十分なものとなり、耐水熱安定性が高くなる点で好ましい。
本発明のゼオライトのBET比表面積は、特に限定されるものではないが、通常300m2/g以上、好ましくは400m2/g以上、より好ましくは500m2/g以上であり、通常1000m2/g以下、好ましくは800m2/g以下、より好ましくは650m2/g以下である。BET比表面積が上記範囲にあることで、細孔内表面に存在する活性点が十分多く、触媒活性が高くなるため好ましい。なお、BET比表面積は、JIS8830(ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)に準じた測定方法によって測定できる。吸着ガスとして窒素を使用し、1点法(相対圧:p/p0=0.30)でBET比表面積が求められる。
本発明のゼオライトの細孔容積は、特に限定されるものではないが、通常0.10ml/g以上、好ましくは0.15ml/g以上、より好ましくは0.20ml/g以上であり、通常0.50ml/g以下、好ましくは0.40ml/g以下、より好ましくは0.35ml/g以下である。細孔容積が上記範囲にあることで、触媒として用いた場合に、有機化合物原料の結晶内拡散性が十分なものとなり、また細孔内表面に存在する活性点が十分に機能するため、触媒活性が高くなる点で好ましい。なお、細孔容積は相対圧法により得られる窒素の吸着等温線から求められる。
本発明のAEI型ゼオライトの製造方法は、ケイ素源と、元素M源(Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種)と、アルカリ金属元素源及び/またはアルカリ土類金属元素源と、ホスホニウムカチオン及び水とを含む混合物(以下、この混合物を「本発明の前駆体混合物」又は単に「前駆体混合物」と称す場合がある。)の水熱合成によりAEI型ゼオライトを製造する方法であって、前駆体混合物中のケイ素原子に対するホスホニウムカチオンのモル比が0.025以上0.5以下であることを特徴とする。
本発明で用いるケイ素源は特に限定されず、微粉シリカ、シリカゾル、シリカゲル、二酸化珪素、水ガラスなどのシリケート、テトラメトキシシランやテトラエトキシシラン等の珪素のアルコキシド、珪素のハロゲン化物などが挙げられる。また、FAU型ゼオライトやCHA型ゼオライトなどのシリカ含有ゼオライトをケイ素源として用いてもよい。
これらケイ素源は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
元素Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄から選ばれる少なくとも1種であり、好ましくはホウ素、鉄であり、より好ましくはホウ素である。水熱合成時の前駆体混合物にホウ素が存在すると、不純物を生成することなく、AEI型を指向し易くなるためである。従って、元素M源として、少なくともホウ素源を用いることが好ましい。
これらの元素M源のうち、反応性の面で硫酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシドが好ましく、コスト面及び作業面で硫酸塩、硝酸塩、水酸化物がより好ましい。
本発明の前駆体混合物は、上記の元素M源以外にその他の元素源を含んでいてもよい。その他の元素は特に限定されないが、亜鉛、ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、錫、クロム、コバルトなどが挙げられる。これら、その他の元素源としては、これらの元素の硫酸塩、硝酸塩、水酸化物、酸化物、アルコキシドなどが挙げられ、反応性の面で硫酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシドが好ましく、コスト面及び作業面で硫酸塩、硝酸塩、水酸化物がより好ましい。
これらのその他の元素源は、本発明の前駆体混合物中に1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
本発明の前駆体混合物には、アルミニウム源を含有していてもよい。
アルミニウム源としては、通常、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酸化アルミニウム、アモルファスの水酸化アルミニウム、結晶性の水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、ベーマイト、擬ベーマイト、アルミナゾル、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドなどが用いられる。また、FAU型ゼオライトやCHA型ゼオライトなどのアルミニウム含有ゼオライトをアルミニウム源として用いてもよい。アルミニウム含有ゼオライトは、アルミニウム源であると同時に、ケイ素源であり、また、後述する種結晶としての機能を有する場合がある。
アルミニウム含有ゼオライトとしては、AEI型、AFX型、BEA型、CHA型、ERI型、FAU型、LTA型、LEV型、OFF型、RHO型等が挙げられ、汎用性や溶解性の点で、好ましくはAEI型、AFX型、CHA型、ERI型、FAU型、LEV型であり、より好ましくはAEI型、CHA型、FAU型であり、さらに好ましくはFAU型である。上記アルミニウム含有ゼオライトは、アルミニウム源であると同時に、ケイ素源であり、また、後述する種結晶としての機能を有するものもある。
アルカリ金属元素源及び/またはアルカリ土類金属元素源のアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素としては特に限定されず、公知のゼオライト合成に使用されるものを用いることができる。アルカリ金属元素としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムなどが挙げられ、アルカリ土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられる。これらは1種が単独に含まれていても、2種以上が含まれていてもよいが、アルカリ性が高く、結晶化を促進し易いアルカリ金属元素を含むことが好ましい。好ましくはナトリウム、カリウム、セシウム、ストロンチウム、バリウムであり、より好ましくはナトリウム、カリウム、セシウムであり、さらに好ましくはナトリウム、カリウムであり、特に好ましくはナトリウムである。
本発明の前駆体混合物中に含まれるホスホニウムカチオンとしては特に限定されず、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラプロピルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらのホスホニウムカチオンのうち、AEI型ゼオライトを指向し易い点で、好ましくはテトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオンであり、より好ましくはテトラエチルホスホニウムカチオンである。
本発明の前駆体混合物中には、構造規定剤として、四級アンモニウムカチオンが含まれていてもよい。四級アンモニウムカチオンとしては、AEI型構造の形成に寄与する構造規定剤となるものであれば特に限定はされず、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチル−2,6−ジメチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジメチル−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンカチオン、N,N−ジメチル−2,6−ジメチルピペリジニウムカチオン、N−エチル−N−メチル−2,6−ジメチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジエチル−2−エチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジニウムカチオン、N,N−ジメチル−2−エチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルピペリジニウムカチオン、N−エチル−N−メチル−2−エチルピペリジニウムカチオン、2,6−ジメチル−1−アゾニウム[5.4]デカンカチオン、N−エチル−N−プロピル−2,6−ジメチルピペリジニウムカチオン等が挙げられる。これらのうち、好ましくはN,N−ジメチル−3,5−ジメチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジエチル−2,6−ジメチルピペリジニウムカチオン、N,N−ジメチル−9−アゾニアビシクロ[3.3.1]ノナンカチオンであり、特に好ましくはN,N−ジメチル−3,5−ジメチルピペリジニウムカチオンである。なお、置換基の配置によるシス−トランス異性体が存在する場合、これらの異性体のいずれを用いてもよく、異性体混合物として用いてもよい。
本発明の前駆体混合物中に種結晶を添加してもよい。この種結晶としては、International Zeolite Association(IZA)がcomposite building unitとして定めるd6rを骨格中に含むゼオライトが好ましく、AEI型、AFX型、CHA型、ERI型、FAU型、LEV型、KFI型、RHO型がより好ましく、AEI型、CHA型、FAU型がさらに好ましい。
本発明において、水熱合成に供される前駆体混合物(スラリーないしゲル)の好適な組成は次の通りである。
上記の前駆体混合物を、反応容器中で加熱することにより(水熱合成)、AEI型ゼオライトを製造することができる。
水熱合成により得られたAEI型ゼオライトは、水熱合成反応液から分離して水洗した後、該ゼオライト中に含まれる構造規定剤を除去することが望ましい。
構造規定剤の除去方法は特に限定されず、焼成や溶媒抽出等のそれ自体既知の通常用いられる方法で行えばよいが、焼成が望ましい。
(本発明のゼオライトの含有量)
本発明の触媒は、本発明のゼオライトを触媒活性成分として含むものである。本発明の触媒中(後述のバインダーを除く触媒活性成分中)に含まれる本発明のゼオライトの含有量は、通常80質量%以上、好ましくは90%質量以上、より好ましくは100質量%である。
本発明の触媒は、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のゼオライト以外の他の活性成分を含んでいてもよい。他の活性成分としては、例えばシリコアルミノリン酸塩等のアルミノリン酸塩等が挙げられる。本発明の触媒中に含まれるアルミノリン酸塩の含有量は、通常20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは0質量%である。シリコアルミノリン酸塩は、高温条件や水蒸気条件に対する安定性が低いため、これを含む場合、その含有量は少ない方が好ましく、本発明のゼオライトの含有量が多い方が好ましい。他の活性成分は、本発明のゼオライト中に混晶の形で含有されてもよいが、通常は、各活性成分を各々合成した後に混合する。
触媒活性成分である本発明のゼオライトは、そのまま触媒として反応に用いてよいし、反応に不活性な物質やバインダーを混合して触媒とし、これを反応に用いてもよい。
触媒の粒子径は、ゼオライトの合成条件や造粒・成形条件により異なるが、平均粒子径として、通常0.01μm〜500μmであり、好ましくは0.1〜100μmである。触媒の粒子径が大きくなり過ぎると、触媒の有効係数が低下する傾向があり、小さすぎると取り扱い性が劣るものとなる。この平均粒子径は、SEM観察等により求めることができる。
本発明のプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法は、上記の本発明のゼオライトを含む本発明の触媒を有機化合物原料に接触させてプロピレン及び直鎖ブテンを製造するものである。
有機化合物原料としては、エチレンやプロピレン、ブテン等の炭化水素化合物、メタノール、ジメチルエーテル、エタノール等の酸素含有化合物を使用することができる。
本発明における反応様式としては、有機化合物原料が反応域において気相であれば特に限定されず、反応器としては、例えば、固定床反応器、移動床反応器や流動床反応器を用いることができる。プロピレンと直鎖ブテンを併産する場合は、転化率の変動に伴い、プロピレン及び直鎖ブテンの選択率が変動する傾向にあることから、プロピレンと直鎖ブテンを一定の割合で製造するために、流動床反応器を用いることが好ましい。
混合して充填しても良い。この場合、石英砂等の反応に不活性な粒状物の使用量には特に限定されない。なお、粒状物は、触媒との均一混合性の面から、触媒と同程度の粒子径であることが好ましい。
反応器に供給する全供給成分中の有機化合物原料の合計濃度(基質濃度)は特に制限はないが、全供給成分中、通常5モル%以上、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上、さら好ましくは30モル%以上、特に好ましくは50モル%以上であり、通常95モル%以下、好ましくは90モル%以下、より好ましくは70モル%以下である。基質濃度を上記範囲にすることで、芳香族化合物やパラフィン類の副生を抑制することができ、プロピレン及び直鎖ブテンの収率を向上させることができる。また反応速度を維持できるため、触媒量を抑制することができ、反応器の大きさも抑制可能となる。
反応器内には、有機化合物原料の他に、ヘリウム、アルゴン、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水、パラフィン類、メタン等の炭化水素類、芳香族化合物類、および、それらの混合物など、反応に不活性な気体を希釈剤として存在させることができるが、この中でもヘリウム、窒素、水(水蒸気)が共存しているのが、反応後、生成物との分離が容易であることから好ましい。
また、希釈剤は反応器に入れる前に有機化合物原料と混合しても良いし、有機化合物原料とは別に反応器に供給しても良い。
ここで言う重量空間速度とは、触媒(触媒活性成分)の重量当たりの反応基質である有機化合物原料の流量であり、ここで触媒の重量とは触媒の造粒・成形に使用する不活性成分やバインダーを含まない触媒活性成分の重量である。また、流量は有機化合物原料(例えば、エチレンおよび/またはメタノールおよび/またはジメチルエーテル)の合計の流量(重量/時間)である。
反応温度は、有機化合物原料(例えば、メタノールおよび/またはジメチルエーテルおよび/またはエチレン)が触媒と接触してプロピレン及び直鎖ブテンを生成する温度であれば、特に制限されるものではないが、通常250℃以上、好ましくは300℃以上、より好ましくは325℃以上、さらに好ましくは350℃以上であり、通常600℃以下、好ましくは500℃以下、より好ましくは450℃以下、さらに好ましくは400℃以下である。反応温度を上記範囲にすることで、芳香族化合物やパラフィン類の副生を抑制することができるため、プロピレン及び直鎖ブテンの収率、とりわけ直鎖ブテン収率を向上させることができる。また、有機化合物原料の転化活性を高いレベルで維持することができるため、長時間にわたって高いプロピレン及び直鎖ブテン収率で製造することができる。さらに、触媒のゼオライト骨格からの脱アルミニウムが抑制されるため、触媒寿命を維持できる点で好ましい。なお、ここでの反応温度とは、触媒層出口の温度をさす。
反応圧力は特に制限されるものではないが、通常0.01MPa(絶対圧、以下同様)以上、好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、さらに好ましくは0.2MPa以上であり、通常5MPa以下、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.7MPa以下、さらに好ましくは0.5MPa以下である。反応圧力を上記範囲にすることで芳香族化合物やパラフィン類等の副生を抑制することができ、プロピレン及び直鎖ブテンの収率を向上させることができる。また反応速度も維持できる。
有機化合物原料(例えば、エチレンおよび/またはメタノールおよび/またはジメチルエーテル)の合計の分圧は特に制限されるものではないが、通常0.005MPa以上(絶対圧、以下同様)、好ましくは0.01MPa以上、より好ましくは0.03MPa以上、さらに好ましくは0.05MPa以上、特に好ましくは0.07MPa以上であり、通常3MPa以下、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.5MPa以下、さらに好ましくは0.3MPa以下、特に好ましくは0.1MPa以下である。原料の分圧を上記範囲にすることで芳香族化合物やパラフィン類等の副生を抑制することができ、プロピレン及び直鎖ブテンの収率を向上させることができる。また反応速度も維持できる。
本発明において、有機化合物原料の転化率は特に制限されるものではないが、例えば、エチレンを有機化合物原料として用いた場合、その転化率は、通常30%以上であり、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50以上であり、通常100%未満、好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下である。また、有機化合物原料としてメタノールおよび/またはジメチルエーテルを用いた場合、その転化率は、通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.5%以上であり、通常100%以下である。転化率が上記範囲になるように調整することで、芳香族化合物やパラフィン類の副生、およびゼオライト細孔内へのコークの蓄積を抑制することができ、プロピレン及び直鎖ブテンの収率を向上させることができ、かつ高い直鎖ブテン/プロピレン比で製造することができる。また、生成物中からの未反応原料の分離効率を高めることができる。
例えば、固定床反応器で反応を行う場合には、複数個の反応器を並列に設け、転化率が上記の好ましい範囲から低下した際には、触媒と反応原料との接触を停止し、該触媒を再生工程に供する。固定床反応器においては、反応時間及び再生時間を適宜調整する、すなわち、運転における反応工程と再生工程とを切り替える時間を適宜調整することにより、上記の好ましい範囲の転化率で連続的に運転することができる。
また、流動床反応器で反応を行う場合には、反応器に対して触媒の再生器を付設し、反応器から抜き出した触媒を連続的に再生器に送り、再生器において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら、反応を行うことが好ましい。触媒の反応器内での滞留時間と再生器内での滞留時間を適宜調整することにより、上記の好ましい範囲の転化率で連続的に運転することができる。
再生方法は特に限定されるものではないが、例えば、空気、窒素、水蒸気、水素等を用いて再生することができ、空気、水素を用いて再生することが好ましい。
反応器出口ガス(反応器流出物)としては、反応生成物である、エチレン、プロピレン及び直鎖ブテン等の低級オレフィン、副生成物及び希釈剤を含む混合ガスが得られる。前記混合ガス中のプロピレン及び直鎖ブテンの濃度は、特に限定されないが、通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下である。
反応器出口ガスとしての、反応生成物であるプロピレン及び直鎖ブテン、未反応原料、副生成物及び希釈剤を含む混合ガスは、公知の分離・精製設備に導入し、それぞれの成分に応じて回収、精製、リサイクル、排出の処理を行えば良い。
本発明の製造方法によって得られたプロピレンは、これを重合することによりポリプロピレンを製造することができる。プロピレンの重合の方法は特に限定されないが、本発明により得られたプロピレンを直接、原料モノマーとして重合反応器に導入して使用することができる。また、本発明により得られたプロピレンは、ポリプロピレン以外にも、後述する各種反応を経てプロピレン誘導品の原料としても利用できる。例えば、アンモニア酸化によりアクリロニトリル、選択酸化によりアクロレイン、アクリル酸及びアクリル酸エステル、オキソ反応によりノルマルブチルアルコール、選択酸化によりプロピレンオキサイド及びプロピレングリコール等が製造することができる。また、プロピレンから、ワッカー反応によりアセトンを製造することができ、更に得られたアセトンよりメチルイソブチルケトンを製造することができる。また、アセトンからは、アセトンシアンヒドリンを経てメチルメタクリレートを製造することができる。また、プロピレンから、水和反応によりイソプロピルアルコールを製造することができる。また、プロピレンとベンゼンと反応させて得られるキュメンを原料に、フェノール、ビスフェノールA、またはポリカーボネート樹脂を製造することができる。
本発明の製造方法によって得られた直鎖ブテンは、脱水素化することによりブタジエンを製造することができる。さらに、ブタジエンは、単独重合によりポリブタジエン(BR)、スチレンとの共重合によりスチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルとスチレンとの共重合によりアクリロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂(ABS樹脂)等を製造することができる。また直鎖ブテンは、その他のブテン誘導品の原料としても利用できる。例えば、直鎖ブテンは、間接水和法によりsec−ブチルアルコールを経て、続く脱水素化反応によりメチルエチルケトンを製造することができる。1−ブテンからは、重合によりポリブテン−1を製造することができ、オキソ反応によりアミルアルコール等を製造することができる。
また、合成したゼオライトの組成は、誘導結合プラズマ発光分光分析により測定した。
粒子の形状は、HITACHIハイテクノロジーズ社製の走査電子顕微鏡S−5200を用いて、導電処理を行った試料を、加速電圧1.0kVで観察をすることにより測定した。
NH3−TPD測定は、日本ベル(現マイクロトラックベル)社製のBELCAT−Aにより行った。
構造規定剤として用いたテトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液は、水110gにテトラエチルホスホニウムブロミド(東京化成工業製)50gおよびイオン交換樹脂(三菱化学製、ダイヤイオン)110gを加えて12時間静置することで調製した。得られたテトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液濃度は2.2M、1.1g/mlであった。
水酸化ナトリウム水溶液(8M,和光純薬工業製)0.54g、調製例1で得たテトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液3.3gを順に、水0.41gに溶解し、ホウ酸(和光純薬工業製)0.82gを加えてホウ酸が溶解するまで撹拌した後、ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比30,ZEOLYST製CBV−760)2.1gを加え、1時間撹拌することにより前駆体混合物を得た。この前駆体混合物を20mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、40rpmで回転させながら、170℃で5日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末2.2gを得た。生成物のXRDパターン(図1)から、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Bモル比は20(B/Si=0.050)、Si/Alモル比は28(Al/Si=0.038)であり、空気焼成した場合のP/Siモル比は0.083、水素焼成した場合のP/Siモル比は0.027であることを確認した。SEM画像より、平均一次粒子径は約0.5μmであることを確認した。
ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比15,ZEOLYST製CBV−720)2.1gを用いた以外は、実施例1と同様の方法と条件で、前駆体混合物を調製し、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.9gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Bモル比は52(B/Si=0.019)、Si/Alモル比は15(Al/Si=0.067)であることを確認した。
ホウ酸の添加量を0.14gとした以外は、実施例2と同様の方法と条件で、前駆体混合物を調製し、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.8gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Bモル比は73(B/Si=0.014)、Si/Alモル比は14(Al/Si=0.071)であることを確認した。
ホウ酸の添加量を0.068gとした以外は、実施例2と同様の方法と条件で、混合物を調製し、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.7gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Bモル比は126(B/Si=0.008)、Si/Alモル比は14(Al/Si=0.071)であることを確認した。
テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液の添加量を2.5gとし、水を0.96g用いた以外は、実施例4と同様の方法と条件で、混合物を調製し、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.5gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Bモル比は358(B/Si=0.003)、Si/Alモル比は12(Al/Si=0.083)であることを確認した。
水酸化ナトリウム水溶液0.27g、テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液3.3gを順に、水0.66gに溶解し、硝酸ガリウム(III)n水和物(純度99.9質量%,和光純薬工業製)0.44gを加えて硝酸ガリウムが溶解するまで撹拌した後、ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比30,ZEOLYST製CBV−760)2.1gを加え、1時間撹拌することにより前駆体混合物を得た。この前駆体混合物を20mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、40rpmで回転させながら、170℃で5日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.5gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI型ゼオライトであることを確認した。ICP元素分析より、Si/Gaモル比は18(Ga/Si=0.056)、Si/Alモル比は18(Al/Si=0.056)であり、空気焼成した場合のP/Siモル比は0.16、水素焼成した場合のP/Siモル比は0.056であることを確認した。
テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液の添加量を0.33gとし、水を2.4g用いた以外は、実施例1と同様の方法と条件で、混合物を調製し、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末2.0gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物が非晶質相とFAU相(少量)であることを確認した。
水酸化ナトリウム水溶液0.54g、テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液9.8gにホウ酸0.82gを加えてホウ酸が溶解するまで撹拌した後、ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比30,ZEOLYST製CBV−760)2.1gを加え、80℃で加熱しながら4.0gの水を蒸発させることにより前駆体混合物を得た。この前駆体混合物を20mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、40rpmで回転させながら、170℃で5日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末2.0gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がFAU相であることを確認した。
水酸化ナトリウム水溶液0.54g、テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液3.3gを順に、水0.41gに溶解させた後、ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比30,ZEOLYST製CBV−760)2.1gを加え、1時間撹拌することにより前駆体混合物を得た。この前駆体混合物を20mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、40rpmで回転させながら、170℃で5日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末1.0gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がBEA相とRTH相の混合相であることを確認した。
水酸化ナトリウム水溶液0.18g、テトラエチルホスホニウムハイドロキサイド水溶液4.4gを順に、水1.1gに溶解させ、10分撹拌した後、ケイ素源としてFAU型ゼオライト(Si/Alモル比15,ZEOLYST製CBV−720)3.0gを加え、1時間撹拌することにより前駆体混合物を得た。この前駆体混合物を20mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、40rpmで回転させながら、170℃で5日間、水熱合成反応に供した。得られた生成物を濾過、水洗した後、100℃で乾燥させ、白色粉末2.3gを得た。生成物のXRDパターンから、得られた生成物がAEI相であることを確認した。ICP元素分析より、Si/Alモル比は11(Al/Si=0.091)であり、空気焼成した場合のP/Siモル比は0.09、水素焼成した場合のP/Siモル比は0.036であることを確認した。
実施例1で得られたAEI型ゼオライトを、水素流通下600℃で6時間焼成を行い、Na型のAEI型ゼオライトを得た。次いで、2.5Mの硝酸アンモニウム水溶液で80℃、3時間のイオン交換を2回行い、100℃で乾燥した後、空気流通下、600℃で3時間焼成し、プロトン型のAEI型ゼオライトを得た。これを触媒として、エチレンを原料とするプロピレン及び直鎖ブテンの合成反応を行った。
反応には、常圧固定床流通反応装置を用い、内径4.0mmの石英反応管に、上記触媒100mgと石英砂約0.010gの混合物を充填した。
エチレン及びヘリウムを、エチレンの重量空間速度が48Hr−1で、エチレン20体積%とヘリウム80体積%となるように反応器に供給し、350℃、0.1MPa(絶対圧)でプロピレン及び直鎖ブテンの合成反応を実施し、反応開始から5分後及び30分後の反応器出口ガスのガスクロマトグラフィーによる分析値から、転化率、選択率及び収率を算出した。その結果を表2に示す。
比較例4で得られたAEI型ゼオライトを用いた以外は、実施例7と同様にプロトン型のAEI型ゼオライトを得、これを触媒として、同様にエチレンを原料とするプロピレン及び直鎖ブテンの合成反応を行った。同様に反応開始から5分後及び30分後の反応器出口ガスのガスクロマトグラフィー分析値から、転化率、選択率及び収率を算出した。その結果を表2に示す。
エチレン転化率(%)=〔[反応器入口エチレン(mol/Hr)−反応器出口エチレ
ン(mol/Hr)]/反応器入口エチレン(mol/Hr)〕×100
尚、パラフィンは炭素数1から4のパラフィンの合計、C5+は芳香族化合物を除いた炭素数5以上の炭化水素の合計である。
・直鎖ブテン選択率(%)=〔反応器出口直鎖ブテン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口エチレン由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・C5+選択率(%)=〔反応器出口C5+由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口エチレン由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・パラフィン選択率(%)=〔反応器出口パラフィン由来カーボンモル流量(mol/Hr)/[反応器出口総カーボンモル流量(mol/Hr)−反応器出口エチレン由来カーボンモル流量(mol/Hr)]〕×100
・プロピレン収率(%)=エチレン転化率(%)×プロピレン選択率(%)/100
・直鎖ブテン収率(%)=エチレン転化率(%)×直鎖ブテン選択率(%)/100
Claims (12)
- ケイ素源と、元素M源(Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種)と、アルカリ金属元素源及び/またはアルカリ土類金属元素源と、ホスホニウムカチオン及び水とを含む混合物の水熱合成により、International Zeolite Association(IZA)で規定されるコードでAEIであるゼオライトを製造する方法であって、前記混合物中のケイ素原子に対するホスホニウムカチオンのモル比が0.025以上0.5以下であることを特徴とするAEI型ゼオライトの製造方法。
- 前記混合物中のケイ素原子に対する前記M原子の合計のモル比が0.02以上0.6以下であることを特徴とする請求項1に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
- 前記ケイ素源として、少なくともFAU型ゼオライトを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
- 前記混合物中のケイ素原子に対するアルミニウム原子のモル比が0.10以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
- 前記元素M源として少なくともホウ素源を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のAEI型ゼオライトの製造方法。
- ケイ素と、元素M(Mは、ホウ素、ガリウム、及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種)と、リンとを含み、ケイ素原子に対する前記M原子の合計のモル比が0.01以上0.4以下であって、かつケイ素原子に対するリン原子のモル比が0.005以上0.2以下であることを特徴とするAEI型ゼオライト。
- アルミニウムを含み、かつケイ素原子に対するアルミニウム原子のモル比が0.10以下であることを特徴とする請求項6に記載のAEI型ゼオライト。
- 前記元素Mとして少なくともホウ素を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のAEI型ゼオライト。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載のAEI型ゼオライトを含む触媒。
- 有機化合物原料を、請求項9に記載の触媒に接触させることを特徴とするプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
- 前記有機化合物原料がエチレンであることを特徴とする請求項10に記載のプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
- 前記有機化合物原料がメタノールであることを特徴とする請求項10に記載のプロピレン及び直鎖ブテンの製造方法。
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