JP2018180191A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性や状態の異なる像担持体、帯電部材又はその組み合わせごとに適切な帯電電圧を設定することが可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、像担持体と、帯電部材と、直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧を帯電部材に印加する印加手段と、静電像形成手段と、現像手段と、転写手段と、複数の異なる帯電電圧の交流電圧値の設定を用いてトナーで形成した調整用画像を転写材に転写して出力する出力処理を実行させる出力制御部と、を有する。操作部から調整制御の開始が指示されると、出力制御部は、調整対象の画像形成部の環境情報を取得し、取得した環境情報に応じた所望の放電電流量が得られる帯電電圧の交流電圧値の設定を求める。次に、出力電圧制御部は、求めた帯電電圧の交流電圧値の設定を基準の設定とし、この基準の設定を含めて6水準の帯電電圧の交流電圧値の設定を求め、それぞれの設定で調整用画像を形成する。【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、像担持体を帯電させる方式として、導電性の帯電部材を感光体などの像担持体に接触又は近接させて、その帯電部材に帯電電圧を印加する方式が用いられている。以下、帯電部材を像担持体に接触させる接触帯電方式を例に説明する。
帯電部材としては、導電性ゴムなどで形成された弾性層を有する帯電ローラが広く用いられている。また、帯電電圧として、直流電圧(DC電圧)のみを帯電部材に印加するDC帯電方式と、直流電圧(DC電圧)と交流電圧(AC電圧)とを重畳した振動電圧を帯電部材に印加するAC帯電方式と、がある。AC帯電方式は、AC放電による電位の均し効果によって、像担持体をより均一に帯電させやすいという利点がある。
適切な帯電電圧は、像担持体や帯電部材の特性や使用履歴に応じて変化する。そのため、帯電電圧は、例えば定期的に行われる帯電電圧制御によって、環境、あるいは像担持体や帯電部材の使用履歴などに応じて決定されることが多い。特に、AC帯電方式における交流電圧のピーク間電圧値(ここでは、単に「交流電圧値」ともいう。)の制御方法として、交流電圧値を変化させて交流電流値を検知し、その検知結果に基づいて所望の放電電流量が得られる交流電圧値の設定を決定する方法がある。
また、製造上の振れなどによって、帯電部材の長手方向における電気抵抗や硬度に、個体差や製造ロットごとの差が生じることがある。また、帯電部材の使用量の増加による摩耗や汚れ(トナーや紙粉など)の付着などによって、帯電部材の長手方向における表面状態に差が生じることがある。上述のような帯電電圧制御は、帯電部材の全体に流れる電流などに基づいて帯電電圧を決定するものであるので、この制御だけでは帯電部材の長手方向のいずれかの部分で帯電不良が生じる場合がある。
特許文献1では、帯電電圧の交流電圧値を初期設定として形成したキャリブレーションパターンの長手方向の複数箇所の濃度を中間転写体上でセンサにより検知し、その検知結果に応じて帯電電圧の交流電圧値を所定の幅で上昇させる方法が提案されている。
特開2010―266786号公報
上記従来の方法では、キャリブレーションパターンに画像濃度ムラがあった場合には、帯電電圧の交流電圧値は、像担持体や帯電部材の個々の特性や状態によらず、初期設定から予め設定された幅で一律に上昇させられる。
ここで、AC帯電方式では、一般的に、交流電圧値が大きいほど像担持体の帯電性は安定し、像担持体をより均一に帯電させることができる傾向がある。しかし、交流電圧値が大きすぎると、帯電部材と像担持体との間での放電量が大きくなりすぎて、放電生成物による画像のボケや、像担持体の表層の劣化による像担持体の寿命の低下などの問題が発生する。
そのため、上述のように交流電圧値を一律に上昇させるのではなく、特性や状態の異なる像担持体、帯電部材又はその組み合わせごとに、放電量が必要最小限となるような適切な帯電電圧を設定することが望まれる。
したがって、本発明の目的は、特性や状態の異なる像担持体、帯電部材又はその組み合わせごとに適切な帯電電圧を設定することが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、前記像担持体を帯電させるための直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧を前記帯電部材に印加する印加手段と、帯電した前記像担持体に静電像を形成する静電像形成手段と、前記像担持体に形成された静電像にトナーを供給して画像を形成する現像手段と、前記像担持体に形成された画像を転写材に転写させる転写手段と、複数の異なる前記帯電電圧の交流電圧値の設定を用いてトナーで形成した調整用画像を転写材に転写して出力する出力処理を実行させる出力制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、特性や状態の異なる像担持体、帯電部材又はその組み合わせごとに適切な帯電電圧を設定することが可能となる。
画像形成装置の模式的な断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 感光ドラムの感光層の構成を示す模式的な断面図である。 帯電ローラの近傍の模式的な断面図である。 画像形成装置の要部の機能ブロック図である。 放電電流制御を説明するためのグラフ図である。 帯電電圧設定の調整制御のフローチャート図である。 帯電電圧設定の調整制御を実行させるインターフェースの模式図である。 帯電電圧設定の調整制御において出力されるチャートの模式図である。 帯電電圧設定の調整値を入力するインターフェースの模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置の模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。なお、各画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。図2は、代表して1つの画像形成部Sを示す概略断面図である。本実施例では、画像形成部Sは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、ドラムクリーニング装置6などを有して構成される。
画像形成装置100は、トナー像を担持する像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって図中矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電工程時に、帯電ローラ2には、印加手段としての帯電電源(高圧電源回路)E1から、帯電電圧(帯電バイアス)として直流電圧(DC電圧、DC成分)と交流電圧(AC電圧、AC成分)とが重畳された振動電圧が印加される。本実施例では、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部の上流側及び下流側に形成される帯電ローラ2と感光ドラム1との間の微小な間隙の少なくとも一方で生じる放電によって感光ドラム1を帯電処理する。感光ドラム1の表面は、帯電電圧の直流電圧値と略同一の電位に帯電させられる。帯電ローラ2に当接するように、帯電ローラ2を清掃するための帯電ローラ清掃部材16が設けられている。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段(静電像形成手段)としての露光装置(レーザースキャナー)3によって、画像情報に応じて変調されたレーザービームで走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤を用いて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性に帯電したトナーが付着する。つまり、本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。現像装置4は、現像剤としてのトナー(非磁性トナー粒子)とキャリア(磁性キャリア粒子)とを含む二成分現像剤を収容する現像容器42を有する。また、現像装置4は、現像容器42に回転可能に設けられた現像剤担持体として、外径20mmの現像スリーブ41を有する。また、現像装置4は、現像スリーブ41上の現像剤の量を規制するための規制ブレード43、現像容器42内の現像剤の温度を検出するための現像容器温度センサ44、現像スリーブ41に現像剤を供給するための攪拌スクリュー(図示せず)などを有する。現像スリーブ41は、その中空部に配置された磁界発生手段としてのマグネットローラ(図示せず)が発生する磁界の作用で現像剤を担持して感光ドラム1との対向部に搬送し、感光ドラム1上の静電像に応じてトナーを感光ドラム1に供給する。現像工程時に、現像スリーブ41には、別の印加手段としての現像電源(高圧電源回路)E2から、現像電圧(現像バイアス)として直流電圧(DC電圧、DC成分)と交流電圧(AC電圧、AC成分)とが重畳された振動電圧が印加される。現像電圧の直流電圧値は、帯電ローラ2によって帯電処理されて感光ドラム1に形成された暗部電位と、この暗部電位部が露光装置3によって露光されて感光ドラム1に形成された明部電位と、の間の電位に設定される。
各感光ドラム1と対向するように、中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ71、テンションローラ72及び二次転写対向ローラ73に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ71が回転駆動されることで、図中矢印R2方向に感光ドラム1の周速度と略同一の周速度(プロセススピード)で回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面側には、各感光ドラム1に対応して、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト7とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)T1を形成する。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部T1において、一次転写ローラ5の作用によって中間転写ベルト7上に一次転写される。一次転写工程時に、一次転写ローラ5には、一次転写電源(高圧電源回路)E3から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト7上に重ね合わされるようにして順次転写される。
中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ73と対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73に向けて押圧され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成する。上述のように中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部T2において、二次転写ローラ8の作用によって、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送される記録用紙などの転写材(シート、記録材)Pに二次転写される。二次転写工程時に、二次転写ローラ8には、二次転写電源(高圧電源回路)E4から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。本実施例では、中間転写ベルト7、中間転写ベルト7の張架ローラ71〜73、各一次転写ローラ5、二次転写ローラ8などによって、各感光ドラム1に形成されたトナー像を転写材Pに転写させる転写手段としての転写装置70が構成される。
転写材Pは、給送ユニット9において、カセット91内に、リフタ板92によって所定の給送位置に保持された状態で収納されている。転写材Pは、給送ユニット9の分離給送部材92によって1枚ずつカセット91から給送され、給送搬送ユニット10によって搬送される。そして、この転写材Pは、レジストユニット11によって、斜行が補正された後に、中間転写ベルト7上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部T2へと供給される。
トナー像が転写された転写材Pは、定着前搬送ユニット12によって定着手段としての定着装置13に搬送され、定着装置13によって加熱及び加圧されることでトナー像が定着(溶融固着)される。その後、転写材Pは、排出ユニット14によって、画像形成装置100の装置本体110の外部に設けられた排出トレイ15へと排出(出力)される。
一方、一次転写時に感光ドラム1上に残留したトナーや外添剤(一次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード61と、クリーニング容器62と、を有する。ドラムクリーニング装置6は、回転する感光ドラム1の表面から、感光ドラム1に当接して配置されたクリーニングブレード61によって一次転写残トナーを掻き取って、クリーニング容器62内に収容する。また、ドラムクリーニング装置6には、クリーニングブレード61によって感光ドラム1の表面から掻き落としたトナーが中間転写ベルト7上に落下しないように、厚さ0.1mmのウレタンシートで形成されたスクイシート63が設けられている。また、ドラムクリーニング装置6には、クリーニング容器62内に収容されたトナーを、回収トナーボックス(図示せず)に回収するために搬送する、搬送スクリュー64が設けられている。
また、中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写部T2より下流側かつ中間転写ベルト7の移動方向における最上流の一次転写部T1より上流側に、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置74が配置されている。二次転写工程時に中間転写ベルト7上に残留したトナーや外添剤(二次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置74によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
本実施例では、帯電電源E1、現像電源E2、一次転写電源E3は、それぞれ各画像形成部Sに対して独立して設けられている。
本実施例の画像形成装置100は、中間転写ベルト7の回転速度を、転写材Pの種類や厚みに応じて、350mm/秒、290mm/秒,175mm/秒の3種類の速度に変更することができる。
本実施例では、各画像形成部Sの感光ドラム1、帯電ローラ2、帯電ローラ清掃部材16及びドラムクリーニング装置6は、一体的に画像形成装置100の装置本体110に対し着脱可能なドラムユニット(ドラムカートリッジ)17を構成している。ドラムユニット17は、例えば感光ドラム1が設定された寿命に達した場合などに新品と交換される。また、本実施例では、現像装置4は、画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能な現像ユニット(現像カートリッジ)とされており、例えばキャリアの交換などのために装置本体110から取り外される。
画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の転写材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(プリント動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の転写材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に転写材Pに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写や二次転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写や二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の転写材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の転写材Pと転写材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。本実施例では、後述の放電電流制御や帯電電圧設定の調整制御が、所定のタイミングで非画像形成時に実行される。
本実施例では、画像形成装置100の各部の動作は、画像形成装置100の装置本体110に設けられた制御手段としてのコントローラ部51によって統括的に制御される。コントローラ部51には、記憶手段としてのRAM52、ROM53、バックアップRAM54が接続されている。RAM52は、コントローラ部51の作業用のメモリとして使われる。ROM53には、コントローラ部51が実行するプログラムや各種データが格納される。バックアップRAM54は、コントローラ部51が取得したデータなどをバックアップするために用いられる。そして、コントローラ部51は、画像形成装置100の各部と信号の授受を行い、画像形成装置100の各部の動作を制御する。本実施例との関係では、特に、コントローラ部51は、後述する放電電流制御や帯電電圧設定の調整制御を実行させる。
また、画像形成装置100の装置本体110には、操作部(操作パネル)80が設けられている。操作部80は、ユーザーやサービス担当者などの操作者がコントローラ部51に指示を入力するための入力手段としてのキーやスイッチ、コントローラ部51の制御により操作者に情報を表示するための表示手段としてのディスプレイなどを有する。なお、本実施例では、操作部80のディスプレイはタッチパネルで構成されており、コントローラ部51に指示を入力するための入力手段としても機能する。
また、画像形成装置100は、装置本体110の内部又は外部の少なくとも一方の温度又は湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段として、装置本体110の内部の温度を検知することのできる環境センサ30を有する。本実施例では、各ドラムユニット17の雰囲気環境をより精度よく検知するために、各ドラムユニット17の上方近傍にそれぞれ環境センサ30が設けられている。環境センサ30の検知結果を示す信号は、コントローラ部51に入力される。
2.感光ドラム
図3は、感光ドラム1の感光層の構成を説明するための模式的な断面図である。
感光ドラム1は、導電性を有する支持体である導電性基体1a上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層1cと、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層1dと、がこの順番で積層された積層型のOPC感光層を有する。また、導電性基体1aと電荷発生層1cとの間には、バリアー機能と接着機能とを有する下引き層1bが設けられている。下引き層1bは、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の穴などの被覆、支持体からの電荷注入性改良、又は感光層の電気的破壊に対する保護などのために設けられている。また、電荷発生層1cと電荷輸送層1dとを順次積層した機能分離型の感光層の上には、表面保護層1eが設けられている。
本実施例では、感光ドラム1の外径は30mmである。また、本実施例では、感光ドラム1の表面は、研磨テープ(ラッピングペーパー)、バフ研磨などにより研磨されて、十点平均粗さRz(JIS B0601−1982)が0.2〜2μmとされている。
3.帯電ローラ
図4は、帯電ローラ2の近傍の模式的な断面図である。
帯電ローラ2は、芯金(支持部材)2aの長手方向(回転軸線方向)の両端部がそれぞれ軸受け部材2eによって回転自在に保持されている。また、帯電ローラ2は、両方の軸受け部材2eがそれぞれ押圧バネ2fによって押圧されることで、感光ドラム1に向けて付勢されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転する。
本実施例では、帯電ローラ2の長手方向(回転軸線方向)の長さは330mm、外径は14mmである。帯電ローラ2は、芯金2aの外周に、下層2bと、中間層2cと、表層2dと、がこの順番で積層された3層構成の弾性層を有する。芯金2aは、外径6mmのステンレス丸棒である。下層2bは、カーボン分散の発泡EPDM(エチレンープロピレンージエンゴム)で形成された電子導電層であり、比重は0.5g/cm、体積抵抗値は10〜10Ω・cm、層厚は約3.5mmである。中間層2cは、カーボン分散のNBR(ニトリルゴム)で形成されており、体積抵抗値は10〜10Ω・cm、層厚は約500μmである。表層2dは、フッ素化合物のアルコール可溶性ナイロン樹脂に、酸化錫、カーボンを分散した、イオン導電層であり、体積抵抗値は10〜1010Ω・cm、表面粗さ(JIS規格10点平均表面粗さRz)は1.5μm、層厚は約5μmである。
帯電ローラ2には、直流電圧と交流電圧とを重畳した振動電圧を出力可能な帯電電源E1が接続されている。本実施例では、帯電電源E1は、0〜−1000Vの直流電圧、0〜2800Vpp(ピーク間電圧)の交流電圧の出力が可能である。なお、本実施例では、帯電電圧の交流電圧の周波数は1.5〜2.0kHz程度である。また、帯電電源E1には、電流検知手段としての電流検知回路20が内蔵されている。電流検知回路20は、帯電電源E1が帯電ローラ2に電圧を印加した際に電流検知回路20(帯電電源E1)に流れる交流電流値、すなわち、帯電ローラ2と感光ドラム1との間に流れる交流電流値を検知することができる。電流検知回路20の検知結果を示す信号は、コントローラ部51に入力される。
4.放電電流制御
次に、本実施例における放電電流制御について説明する。
本実施例では、画像形成装置100は、帯電電圧の交流電圧値の基準の設定を決定するための放電電流制御を実行する。放電電流制御では、帯電電圧の交流電圧値の設定を複数の設定に変更し、各設定で感光ドラム1を帯電させた際に帯電電源E1に流れる交流電流値を電流検知回路20で検知する。そして、その検知結果に基づいて、感光ドラム1を帯電させる際の放電電流量を所定の放電電流量に近づけることのできる帯電電圧の交流電圧値の設定を決定する。
図5は、本実施例の画像形成装置100の要部の機能ブロック図である。本実施例では、コントローラ部51は、ROM53に記憶された放電電流制御のプログラムに従って画像形成装置100の各部を制御する放電電流制御部51aとしての機能を有する。本実施例では、放電電流制御部としてのコントローラ部51は、画像形成装置100のメイン電源がOFFからONとされた場合、あるいは積算のプリント枚数が所定のプリント枚数に達した場合などに、放電電流制御を実行させる。
なお、プリント枚数は、1枚の画像を出力するごとに積算されて、カウンタ(計数手段)として機能するバックアップRAM54に記憶されている。また、放電電流制御は、非画像形成時として、メイン電源がOFFからONとされた後の前多回転工程、あるいは積算のプリント枚数が所定のプリント枚数に達した後の前回転工程、紙間工程又は後回転工程などにおいて実行される。ただし、放電電流制御を実行するタイミングは、感光ドラム1や帯電ローラ2(本実施例ではドラムユニット17)の状態が変化し、帯電電圧の印加による放電量が変化することのある任意のタイミングであってよい。また、後述するように、本実施例では、帯電電圧設定の調整制御において調整用画像を形成する前にも、放電電流制御が実行される。
図6を参照して更に説明する。帯電ローラ2と感光ドラム1との間に交流電圧を印加すると、パッシェンの法則に基づく未放電領域では、帯電ローラ2と感光ドラム1との間に流れる交流電流値は線形性を示す。そこで、まず、コントローラ部51は、未放電領域の少なくとも1点の交流電圧値を帯電ローラ2に印加させ、電流検知回路20によって交流電流値を検知させる。そして、コントローラ部51は、その検知結果に基づく交流電圧値と交流電流値との関係を、最小二乗法によって直線近似する(図中f(x))。次に、コントローラ部51は、放電領域の少なくとも1点の交流電圧値を、例えば所定の間隔ごとに変化させて順次帯電ローラ2に印加させ、電流検知回路20によって交流電流値を検知させる。次に、コントローラ部51は、放電領域の交流電圧値に対して検知された交流電流値と、上記f(x)を放電領域まで前方補正した関係における同じ交流電圧値に対応する交流電流値と、の差分ΔIを算出する。このΔIを「放電電流量」と定義する。そして、コントローラ部51は、この算出したΔIを、現在の状況に応じた所望の放電電流量に近づけることのできる交流電圧値及び交流電流値を求める。例えば、図6において、交流電圧値α(Vpp)のときのΔIが所望の放電電流量と略同一である場合、そのときの交流電流値β(μA)を、交流電流値の制御目標値(帯電電圧の交流電圧値の設定)とする。なお、ΔIが所望の放電電流量と所定の範囲内で近似する値である場合に、所望の放電電流量が得られたと判断してもよい(以下同様)。そして、この制御目標値である交流電流値β(μA)を維持するように、帯電電圧の交流電圧を制御(定電流制御)することで、所望の放電電流量を得ることができる。
本実施例では、環境センサ30によって検知される温度に応じて、上記所望の放電電流量が変更される。本実施例では、この所望の放電電流量は、低温環境(20℃未満)では約70μA、常温環境(20℃以上30℃未満)では約60μA、高温環境(30℃以上)では約50μAに設定されている。つまり、温度が第1の温度の場合の所望の放電電流量よりも、第1の温度よりも高い第2の温度の場合の所望の放電電流量の方が小さい。ここで、本実施例では、この所望の放電電流量の値は、仮に後述する帯電電圧設定の調整制御を行わなくても帯電不良が発生しないように、大きめに設定されている。この温度と所望の放電電流量との関係を示す情報(制御テーブル)は、予めROM53に記憶されている。
コントローラ部51は、放電電流制御の結果(本実施例では交流電流値の制御目標値)を、帯電電圧の交流電圧値の基準の設定として、バックアップRAM54に記憶させる。そして、コントローラ部51は、その後の放電電流制御によって更新されるまで、感光ドラム1を帯電させる際にその設定を使用する。
なお、図6のような交流電圧値と交流電流値との関係から、所望の放電電流量が得られる帯電電圧の交流電圧値の設定を決定する方法としては、任意の方法を採用することができる。例えば、放電領域の交流電圧値を逐次変更しながら、ΔIが所望の放電電流量と略同一となる交流電圧値を探すことができる。また、放電領域の少なくとも2点の交流電圧値での交流電流値を検知し、放電領域における交流電圧値と交流電流電流値との関係(例えば最小二乗法による直線近似)を求める。そして、未放電領域における関係(上記f(x))と放電領域における関係との差分(上記ΔIに相当)が所望の放電電流量と略同一となる交流電圧値を演算により求めることができる。
また、放電電流制御において、帯電電圧の交流電圧値の設定を複数の設定に変更して各設定での交流電流値を検知するとは、上述のように出力する交流電圧値を複数の値に変更して、その際に流れる交流電流値を検知することに限定されるものではない。検知される交流電流値が複数の値になるように交流電圧値を変更して、その際の交流電圧値の出力値を検知(記録)することも含むものである。
さらに、帯電電圧の交流電圧値の設定は、上述のように交流電流値の制御目標値に限定されるものではなく、交流電圧値の制御目標値であってよい。例えば、図6において、交流電圧値α(Vpp)のときのΔIが所望の放電電流量と略同一である場合、そのときの交流電圧値α(Vpp)を、交流電圧値の制御目標値(帯電電圧の交流電圧値の設定)とすることができる。そして、この制御目標値である交流電圧値α(Vpp)を維持するように、帯電電圧の交流電圧を制御(定電圧制御)することで、所望の放電電流量を得ることができる。
5.帯電電圧設定の調整制御
次に、本実施例における帯電電圧設定の調整制御について説明する。
本実施例では、画像形成装置100は、上述の放電電流制御で決定される帯電電圧の交流電圧値の設定を基準の設定として、この基準の設定からの調整量(オフセット量)を求める帯電電圧設定の調整制御を実行する。これにより、感光ドラム1や帯電ローラ2(本実施例ではドラムユニット17)の特性(個体差やロット差など)や状態(使用履歴など)に応じて、放電量が必要最小限となるような適切な帯電電圧を精度よく設定できるようになっている。
調整制御では、複数の調整用画像を転写材Pに転写して出力する出力処理が実行される。また、調整制御では、出力された調整用画像の少なくとも1つを指定する指定処理が実行される。また、調整制御では、指定処理における指定結果に基いて帯電電圧の交流電圧値の設定を調整(基準の設定からの調整量(オフセット量)を決定)する調整処理が実行される。
図5に示すように、本実施例では、コントローラ部51は、ROM53に記憶された出力処理のプログラムに従って画像形成装置100の各部を制御する出力制御部51bとしての機能を有する。出力制御部としてのコントローラ部51は、複数の異なる帯電電圧の交流電圧値の設定を用いてトナーで形成した調整用画像を転写材Pに転写して出力する出力処理を実行させる。具体的には、後述するように、複数の異なる帯電電圧の交流電圧値の設定を用いて形成した複数の調整用画像が転写されたチャートを出力する処理を実行させる。また、本実施例では、コントローラ部51は、ROM53に記憶された指定処理のプログラムに従って画像形成装置100の各部を制御する指定制御部51cとしての機能を有する。指定制御部としてのコントローラ部51は、出力された調整用画像の少なくとも1つを指定する指定処理を実行させる。具体的には、後述するように、チャート上の少なくとも1つの調整用画像を指定する情報を入力するためのインターフェースを操作部80のディスプレイに表示させ、このインターフェースを介して操作者によって入力された情報を受け付ける処理を実行させる。また、本実施例では、コントローラ部51は、ROM53に記憶された調整処理のプログラムに従って画像形成装置100の各部を制御する調整制御部51dとしての機能を有する。調整制御部としてのコントローラ部51は、指定処理において指定された調整用画像を形成した際の帯電電圧の交流電圧値の設定に基づいて、画像形成時の帯電電圧の交流電圧値の設定を調整(基準の設定からの調整量(オフセット量)を決定)する。以下、更に詳しく説明する。
図7は、本実施例における調整制御(調整モード)の手順の概略を示すフローチャート図である。この調整制御は、ドラムユニット17が交換された場合(つまり、新品のドラムユニット17が装置本体110に装着された後に最初の画像が形成される前)や、帯電に起因する何らかの画像不良が発生した際に行われることが望ましい。
まず、コントローラ部51は、操作部80から調整制御の開始が指示されると、調整制御を開始させる(S1)。例えば、操作者は、操作部80のディスプレイに表示される図8のようなインターフェースを介して、調整対象の色を選択して調整制御の開始を指示することができる。本実施例では、任意の1色又は複数色(図8中のY、M、C又はK)、あるいは全色(図8中の4C)の調整制御を行うことができるようになっている。なお、調整制御の開始は、操作部80から指示することに限定されるものではなく、画像形成装置100と通信可能に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)などの外部機器にインストールされたプリンタドライバなどから指示できるようになっていてよい。
次に、コントローラ部51は、調整対象の画像形成部Sの環境センサ30により検知される環境情報を取得する(S2)。帯電ローラ2や感光ドラム1は、温度や湿度などの環境によって電気抵抗や誘電率などが変化し、帯電特性が変化する。そのため、精度よく帯電電圧の設定を調整するためには、ドラムユニット17が設置されている環境情報を取得することが望まれる。本実施例では、コントローラ部51は、上述のように各ドラムユニット17の上方近傍に設けられた環境センサ30により検知される温度情報を取得する。
次に、コントローラ部51は、前述した放電電流制御を実行させる(S3)。このとき、コントローラ部51は、S2において取得した温度情報に応じた所望の放電電流量が得られる帯電電圧の交流電圧値の設定(本実施例では交流電流値の制御目標値)を求め、その結果を基準の設定としてバックアップRAM54に記憶させる。
次に、コントローラ部51は、調整用画像を形成する際の帯電電圧の交流電圧値の設定を求める(S4)。本実施例では、コントローラ部51は、S3において求めた帯電電圧の交流電圧値の設定を基準の設定とし、この基準の設定を含めて6水準の帯電電圧の交流電圧値の設定を求める。表1は、常温環境(所望の放電電流量60μA)における6水準の帯電電圧の交流電圧値の設定の一例を示す。
本実施例では、基準の設定と、基準の設定よりも放電電流量(すなわち、交流電流値の制御目標値)が小さい4水準の設定と、基準の設定よりも放電電流量が大きい1水準の設定と、のそれぞれで調整用画像を形成する。また、本実施例では、常温環境では、1水準当たりの放電電流量(すなわち、交流電流値の制御目標値)の変更幅(以下、「変更幅D」ともいう。)は10μAとする。つまり、本実施例では、前述のように、放電電流制御における所望の放電電流量の値は、調整制御を行わなくても帯電不良が発生しないように大きめに設定されている。したがって、調整制御による調整結果は、基準の設定よりも放電電流量(すなわち、交流電流値の制御目標値)が小さくなる方向であることが想定される。そのため、本実施例では、表1に示すように、基準の設定よりも小さい設定の水準を、基準の設定よりも大きい設定よりも多くしている。ただし、これに限定されるものではなく、調整用画像を形成する際の帯電電圧の交流電圧値の設定は、典型的には、基準の設定と、該基準の設定より大きい又は小さい少なくとも1つの設定とに変更されればよい。
なお、表1の「設定」の列は、基準の設定からの調整量(オフセット量)を示す識別記号(以下「オフセット値」ともいう。)を示している。オフセット値「0」は、基準の設定を示す。オフセット値「−1」は、基準の設定から変更幅D(常温環境では10μA)で1段階だけ放電電流量(すなわち、交流電流値の制御目標値)を小さくした設定を示す。同様に、オフセット値「−2」、「−3」、「−4」は、それぞれ2段階、3段階、4段階だけ小さくした設定を示す。一方、オフセット値「+1」は、基準の設定から変更幅D(常温環境では10μA)で1段階だけ放電電流量(すなわち、交流電流値の制御目標値)を大きくした設定を示す。また、表1では、便宜上、帯電電圧の交流電圧値の設定(本実施例では交流電流値の制御目標値)の代わりに所望の放電電流量を記載している。また、表1には、所望の放電電流量が得られる交流電圧値の一例を併せて示している。
ここで、変更幅Dは、環境情報に応じて変更することができる。これにより、帯電特性などに応じて、調整用画像に現れる画像不良(画像濃度ムラなど)を判断しやすくすることができる。本実施例では、表2に示すように、変更幅Dを環境センサ30で検知される温度情報に応じて変更する。つまり、温度が第1の温度の場合の変更幅Dよりも、第1の温度よりも高い第2の温度の場合の変更幅Dの方が小さい。この温度と変更幅Dとの関係を示す情報(制御テーブル)は、予めROM53に記憶されている。ただし、環境によらず変更幅Dを一定としてもよい。
なお、調整制御における帯電電圧の交流電圧値の設定の水準数、変更幅Dは、所望の精度で帯電電圧の交流電圧値の設定を調整できるように適宜選択することができる。典型的には、この水準数は3水準以上、10水準以下程度が好適であり、変更幅Dは3μA以上、20μA以下程度が好適である。
次に、コントローラ部51は、S4で求めた帯電電圧の交流電圧値の設定で調整用画像を形成させ、その調整用画像を転写材Pに転写させ、定着させたチャートを出力させる(S5)。図9は、1色分の6水準の調整用画像が形成されたチャートの一例を示す模式図である。
調整用画像は、帯電ローラ2の長手方向に比較的広く形成されている(帯電ローラ2の長手方向の中央部、中央部よりも一方の端部側、及び中央部よりも他方の端部側を含む長さを有する)ことが望ましい。つまり、前述のように、感光ドラム1や帯電ローラ2(本実施例ではドラムユニット17)の特性や状態により、感光ドラム1や帯電ローラ2の長手方向において局所的な画像不良が発生する場合がある。そのため、感光ドラム1や帯電ローラ2の長手方向の比較的広い範囲の画像不良を確認できることが望ましいからである。このような観点から、転写材Pの搬送方向と略直交する方向において、調整用画像の長さは、その調整用画像が転写される転写材Pの画像形成可能領域の長さと略同一であることが好ましい。また、同様の観点から、調整用画像が転写される転写材Sは、当該画像形成装置100で画像を形成することが可能な転写材Pのうち、搬送方向と略直交する方向の長さが最大の転写材Pであることが好ましい。さらに、調整用画像が転写される転写材Sは、当該画像形成装置100で画像を形成することが可能な転写材Pのうち、搬送方向の長さが最大の転写材Pであることが好ましい。これは、転写材Pの搬送方向に、より多くの水準の帯電電圧の交流電圧値の設定で形成した調整用画像を形成することができ、少ない転写材Pの数で調整制御を行うことが可能となるからである。
本実施例では、チャートの出力には、画像形成装置100において画像を形成することが可能な転写材Pのうち、搬送方向と略直交する方向及び搬送方向のいずれの長さも最大である、330mm×483mm(搬送方向)の転写材Pを用いる。これにより、本実施例では、全色について調整制御を行う場合であっても、1色につき6水準の4色分の調整用画像を1枚の転写材Pに転写した1枚のチャートの出力で済む。ただし、最大サイズの転写材Pを用いてチャートを出力することに限定されるものではなく、例えば調整制御の後(典型的には直後)の画像形成に使用するサイズの転写材Pを用いてチャートを出力するようにしてもよい。
また、本実施例では、各色の調整用画像は、転写材Pの搬送方向の先端側から後端側へと、帯電電圧の交流電圧値の設定を順次大きくする方向に変化させながら形成する。これは、本実施例の構成では、帯電電圧の交流電圧値を大きくする方向に変化させる場合の方が、その逆の場合よりも、電圧値の変更を安定して速く行うことができるからである。ただし、これに限定されるものではなく、電圧出力の収束性や帯電特性などに応じて、帯電電圧の交流電流値の設定を順次小さくしながら複数の調整用画像を形成するようにしてもよい。
また、本実施例では、調整用画像が形成される際に、それぞれの調整用画像を指定するための情報を示す指定用画像も併せて形成される。そして、図9に示すように、この指定用画像がそれぞれの調整用画像と関係付けて転写材Pに転写されたチャートが出力される。本実施例では、指定用画像として、基準の設定からの調整量(オフセット量)を示す上述のオフセット値が、各調整用画像に隣接して(図示の例では上側近傍に)形成される。
なお、調整用画像の濃度は、転写材Pの搬送方向と略直交する方向において略同一の中間調濃度であることが好ましい。つまり、帯電電圧の交流電圧値が適切でない場合に発生する画像不良は、相対的に濃度が薄くなる画像不良と、相対的に濃度が濃くなる画像不良との両方の場合がある。具体的には、放電量過多により相対的に濃度が薄くなる筋状又は点状の画像不良(白スジ、白ポチ)と、放電量不足により相対的に濃度が濃くなる筋状又は点状の画像不良(濃いスジ、濃いポチ)との両方の場合がある。そのため、これら両方の画像不良の確認には、中間調濃度が適している。ただし、これに限定されるものではなく、調整用画像は、画像形成装置100の特性などに応じて、濃いめの画像としたり、薄めの画像としたりしてもよい。ここで、本実施例では、調整用画像を形成する際の帯電電圧の直流電圧値の設定、帯電電圧の交流電圧の周波数、露光装置3の露光量の設定、現像電圧の設定は一定とされる。これらの設定の少なくとも一部を、環境情報などに応じて変更するようにしてもよい。
次に、コントローラ部51は、チャート上の少なくとも1つの調整用画像を指定するためのインターフェースを操作部80のディスプレイに表示させ、操作者により入力される調整用画像を指定する情報を受け付ける(S6)。操作者は、出力されたチャート上の調整用画像を確認し、各色について最も良好に形成されている調整用画像はどれかを判断する。本実施例では、上述のように各調整用画像に隣接して、その調整用画像を形成した際の帯電電圧の交流電圧値の設定に対応するオフセット値が形成されている。したがって、操作者は、操作部80のディスプレイに表示されたインターフェースから、最も良好に形成されていると判断した調整用画像に対応するオフセット値を入力する。図10は、全色の調整制御を行う場合における調整用画像を指定するためのインターフェースの一例を示す。図示の例では、「+」又は「−」ボタンを押下することで、表示されるオフセット値を変化させて、各色についてのオフセット値を選択できる。そして、「OK」ボタンを押下することで、各色について調整用画像を指定する情報をコントローラ部51に入力することができる。なお、調整用画像を指定する情報は、操作部80から入力することに限定されるものではなく、画像形成装置100と通信可能に接続されたPCなどの外部機器にインストールされたプリンタドライバなどから入力できるようになっていてよい。
次に、コントローラ部51は、S6において指定された調整用画像に対応する、基準の設定からの調整量(オフセット量)を示す情報を、バックアップRAM54に記憶させる(S7)。そして、コントローラ部51は、その後の調整制御によって更新されるまで、感光ドラム1を帯電させる際にその情報を使用する。本実施例では、各色について選択されたオフセット値がバックアップRAM54に記憶される。また、前述のように温度ごとの変更幅DがROM53に記憶されている。そして、コントローラ部51は、感光ドラム1を帯電させる際に、直近の放電電流制御で決定された帯電電圧の交流電圧値の設定(本実施例では交流電流値の制御目標値)を、直近の調整制御で求められたオフセット値×変更幅Dだけ調整する。
以上説明したように、本実施例によれば、特性や状態の異なる感光ドラム1、帯電ローラ2又はその組み合わせごとに適切な帯電電圧を設定することが可能となる。つまり、本実施例では、帯電電圧の交流電圧値を細かく変化させて形成した調整用画像が転写されたチャートを出力する調整制御を実行する。これにより、感光ドラム1や帯電ローラ2(本実施例ではドラムユニット17)の特性(個体差やロット差など)や状態(使用履歴など)に応じて、放電量が必要最小限となるような適切な帯電電圧を精度よく設定することが可能となる。このように、本実施例によれば、個々のドラムユニット17に対して、必要最小限の帯電電圧の交流電圧値を精度よく設定することが可能となる。これにより、良好な画像を出力できると共に、ドラムユニット17の長寿命化を図ることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
一般的に、感光ドラム1の帯電電位(暗部電位)と現像スリーブ41に印加される電圧の直流成分との電位差であるカブリ取り電位差Vbakを小さくすると、帯電特性や現像特性が不均一な際の画像濃度ムラが顕著になる。本実施例では、この特性を利用し、調整用画像を形成する際の帯電電圧の直流電圧値と現像電圧の直流電圧値との差分を通常の画像形成時の該差分よりも小さくして、調整用画像に現れる画像不良を判別しやすくする。これにより、潜在的にはあるが現象として現れにくい画像濃度ムラを確認して、適切な帯電電圧の交流電圧値を設定しやすくする。
本実施例では、一例として、通常の画像形成時のカブリ取り電位差Vbackは175Vに設定される。これに対し、調整用画像を形成する際のカブリ取り電位差Vbackは100Vに設定される。本実施例では、特に、調整用画像を形成する際の帯電電圧の直流電圧値を通常の画像形成時とは異ならせることで、調整用画像を形成する際のカブリ取り電位差Vbackを通常の画像形成時とは異ならせる。具体的には、本実施例では、通常の画像形成時は、帯電電圧の直流電圧値は−700V、現像電圧の直流電圧値は−500Vである。これに対し、調整用画像を形成する際は、帯電電圧の直流電圧値が−625Vに変更される。本実施例では、感光ドラム1の表面電位は、帯電ローラ2により帯電された後、現像位置(本実施例では現像スリーブ41と感光ドラム1との対向部)に到達するまでに減衰し、その絶対値が小さくなる。そのため、上記設定により、現像位置におけるカブリ取り電位差Vbackは、通常の画像形成時には175V、調整用画像を形成する際には100Vになる。
なお、本実施例では、調整用画像を形成する際の帯電電圧の直流電圧値を通常の画像形成時と異ならせたが、現像電圧の直流電圧値、又は帯電電圧の直流電圧値及び現像電圧の直流電圧値の両方を通常の画像形成時とは異ならせてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、調整用画像に現れる画像不良を確認しやすくして、より精度よく適切な帯電電圧の交流電圧値を設定することが可能となる。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
調整制御において精度よく画像不良の有無を判断しようとすると、砂地と呼ばれる軽微な点状の画像濃度ムラ(ポチ)や転写材Pの搬送方向と略直交する方向の筋状の画像濃度ムラ(横スジ)の発生の有無を判断することが望まれる。しかし、明度が高いイエローなどの色では、上述のような軽微な画像濃度ムラの発生が認識しにくいことがある。
そこで、本実施例では、上述のように軽微な画像濃度ムラの判断が困難なイエローについての調整制御においては、調整用画像を、当該イエローを含む複数色のトナー(本実施例では2次色)で形成する。複数色のトナーで形成される調整用画像は、中間転写ベルト7上で重ね合わされ、転写材Pに転写された後に、定着装置13において転写材Pに定着される際に混色される。つまり、本実施例では、単色での画像不良の判断が困難か否かによって、調整用画像を当該単色で形成するか、その色を含む2次色で形成するかを異ならせる。
ここで、複数色のトナーで調整用画像を形成する場合も、帯電電圧の交流電圧値の設定を変更するのは、調整対象の1色のトナー像の形成においてのみであり、他方の色のトナー像の形成においては帯電電圧の交流電圧値の設定は基準の設定とされる。
表3は、本実施例における、調整対象の色と、調整用画像を形成するトナーの色と、帯電電圧の交流電圧値の設定を変更する色との関係を示す。本実施例では、イエローについての調整制御では、イエロー及びマゼンタのトナーで調整用画像を形成し、イエローのトナー像の形成においてのみ帯電電圧の交流電圧値の設定を変更する。
なお、本実施例では、イエローについての調整制御においてのみ複数色のトナーで調整用画像を形成したが、複数色についての調整制御においてそれぞれ複数色のトナーで調整用画像を形成してもよい。また、本実施例では、複数色のトナーで形成する調整用画像は2次色としたが、これに限定されるものではなく、例えば3次色であってもよい。
以上、本実施例によれば、単色では画像不良の有無の判断が難しい色についても、より精度よく適切な帯電電圧の交流電圧値を設定することが可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、放電電流制御における所定の放電電流量を温度に応じて変更することで、調整制御における帯電電圧の交流電圧値の基準の設定を変更した。これに対し、感光ドラムや帯電ローラの特性などによっては、帯電特性が湿度(相対湿度、絶対水分量)と相関することがある。したがって、放電電流制御における所定の放電量を湿度に応じて変更することで、調整制御における基準の設定を変更することができる。この場合、典型的には、湿度が第1の湿度の場合の所望の放電電流量(すなわち、帯電電圧の交流電圧値の基準の設定)よりも、第1の湿度よりも高い第2の湿度の場合の所望の放電電流量の方を小さくする。同様に、調整制御における変更幅Dも、湿度に応じて変更することができる。この場合、典型的には、湿度が第1の湿度の場合の変更幅Dよりも、第1の湿度よりも高い第2の湿度の場合の変更幅Dの方を小さくする。なお、上記所望の放電電流量、変更幅Dは、温度及び湿度の両方に応じて変更してもよい。さらに、調整制御は、放電電流制御の結果を基準の設定とすることに限定されるものではなく、調整制御が所定の基準の設定を用いて独立して行われるようになっていてもよい。この場合も、基準の設定を、温度又は湿度の少なくとも一方に応じて変更することができる。
また、上述の実施例では、調整制御が実行される際に放電電流制御が実行されることで、結果として調整制御における基準の設定が感光ドラム又は帯電ローラの少なくとも一方の使用量に応じて変更された。ただし、上述のように、調整制御は、所定の基準の設定を用いて独立して行われるようになっていてもよい。この場合も、帯電電圧の交流電圧値の基準の設定は、感光ドラム又は帯電ローラの少なくとも一方の使用量と相関する指標値(カウンタ(計数手段)の計数結果)に応じて変更することができる。感光ドラムや帯電ローラの使用量と相関する指標値としては、回転回数、回転時間、帯電処理を行った時間や回転回数、プリント枚数などの任意の値を用いることができる。この場合、例えば感光ドラムの使用量の増加に伴う感光層の電気抵抗の低下が比較的大きい系では、使用量と相関する指標値が第1の値の場合の基準の設定よりも、第1の値よりも大きい第2の値の場合の基準の設定の方を小さくすることができる。また、例えば帯電ローラの使用量の増加に伴う帯電ローラの電気抵抗の増加が比較的大きい系では、使用量と相関する指標値が第1の値の場合の基準の設定よりも、第1の値よりも大きい第2の値の場合の基準の設定の方を大きくすることができる。同様に、調整制御における変更幅Dも、感光ドラム又は帯電ローラの少なくとも一方の使用量と相関する指標値に応じて変更することができる。
また、上述の実施例では、感光ドラムと帯電ローラとが一体的にドラムユニットとして装置本体に対し着脱可能とされていたが、感光ドラム又は帯電ローラの少なくとも一方が個別に装置本体に対し着脱可能とされていてもよい。
また、上述の実施例では、操作者が操作部から指示することで調整制御が実行される場合を例に説明したが、感光ドラム又は帯電ローラの少なくとも一方が交換された場合などに、調整制御が自動的に実行されるようになっていてもよい。この場合、感光ドラム、帯電ローラ又はその組み合わせ(ドラムユニット)の装置本体に対する着脱を検知するための着脱検知手段や、これらが新品であることを検知するための新品検知手段を用いることができる。着脱検知手段としては、例えばフォトインタラプタやマイクロスイッチなどの、検知対象の着脱によりON/OFF状態が変化する任意のスイッチなどを、装置本体に設けることができる。また、新品検知手段としては、例えば感光ドラム、帯電ローラ又はその組み合わせ(ドラムユニット)に、これらが新品であること(又は新品ではないこと)を示す情報を記憶する記憶部を設けることができる。そして、コントローラ部は、着脱検知手段や新品検知手段の検知結果に基いて、感光ドラム、帯電ローラ又はその組み合わせの着脱や新品への交換が行われた後、最初の画像を形成する前に、調整制御を実行させることができる。
また、上述の実施例では、帯電部材が被帯電体である感光ドラムの表面に接触している場合を例に説明したが、帯電部材は必ずしも感光ドラムの表面に接触している必要はない。帯電部材と感光ドラムとの間にパッシェンの法則に基づく放電可能領域が設けられていれば、例えば数10μmの空隙(間隙)を有して非接触に近接配置されていてもよい。
また、帯電部材はローラ状の部材に限定されるものではなく、複数の張架ローラに張架された無端状のベルトやブレード状の部材であってもよい。また、像担持体はドラム状の感光体(感光ドラム)に限定されるものではなく、無端ベルト状の感光体(感光体ベルト)であってもよい。静電記録方式の画像形成装置であれば、像担持体はドラム状や無端ベルト状の静電記録誘電体であってよい。
また、上述の実施例では、画像形成装置は中間転写体を有する中間転写方式の画像形成装置であったが、本発明は転写材担持体を有する直接転写方式の画像形成装置にも適用できるものである。直接転写方式の画像形成装置では、各画像形成部の像担持体上に形成されたトナー像は、無端状のベルトなどで構成された転写材担持体に担持されて搬送される転写材上に直接転写される。また、本発明はカラー画像形成装置に限らず、黒単色などの単色の画像形成装置にも適用できるものである。単色の画像形成装置では、一般的に、像担持体上に形成されたトナー像は、像担持体に対向して設けられた転写部材などにより転写材に直接転写される。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
20 電流検知回路
30 環境センサ
51 コントローラ部
E1 帯電電源

Claims (17)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
    前記像担持体を帯電させるための直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧を前記帯電部材に印加する印加手段と、
    帯電した前記像担持体に静電像を形成する静電像形成手段と、
    前記像担持体に形成された静電像にトナーを供給して画像を形成する現像手段と、
    前記像担持体に形成された画像を転写材に転写させる転写手段と、
    複数の異なる前記帯電電圧の交流電圧値の設定を用いてトナーで形成した調整用画像を転写材に転写して出力する出力処理を実行させる出力制御部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 出力された前記調整用画像の少なくとも1つを指定する指定処理を実行させる指定制御部と、
    前記指定処理において指定された前記調整用画像を形成した際の前記帯電電圧の交流電圧値の設定に基づいて前記帯電電圧の交流電圧値の設定を調整する調整処理を実行させる調整制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記出力制御部は、前記出力処理において、それぞれの前記調整用画像を指定するための情報を示す指定用画像をトナーで形成させ、該指定用画像をそれぞれの前記調整用画像と関係付けて転写材に転写して出力させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 転写材の搬送方向と略直交する方向において、前記調整用画像の長さは、該調整用画像が転写される転写材の画像形成可能領域の長さと略同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記調整用画像が転写される転写材は、当該画像形成装置で画像を形成することが可能な転写材のうち搬送方向と略直交する方向の長さが最大の転写材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記調整用画像が転写される転写材は、当該画像形成装置で画像を形成することが可能な転写材のうち搬送方向の長さが最大の転写材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記出力制御部は、前記出力処理において、複数の前記調整用画像が転写された1枚の転写材を出力させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記出力制御部は、前記出力処理において、前記帯電電圧の交流電圧値の設定を、基準の設定と、該基準の設定より大きい又は小さい少なくとも1つの設定と、に変更させ、各設定を用いて前記調整用画像を形成させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 当該画像形成装置の装置本体の内部又は外部の温度又は湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段を有し、
    前記出力制御部は、前記基準の設定を、前記環境検知手段の検知結果に応じて変更することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 当該画像形成装置の装置本体の内部又は外部の温度又は湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段を有し、
    前記出力制御部は、前記基準の設定と前記少なくとも1つの設定との差分を、前記環境検知手段の検知結果に応じて変更することを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体又は前記帯電部材の少なくとも一方の使用量と相関する指標値を計数する計数手段を有し、
    前記出力制御部は、前記基準の設定を、前記計数手段の計数結果に応じて変更することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体又は前記帯電部材の少なくとも一方の使用量と相関する指標値を計数する計数手段を有し、
    前記出力制御部は、前記基準の設定と前記少なくとも1つの設定との差分を、前記計数手段の計数結果に応じて変更することを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記帯電電圧の交流電圧値の設定を複数の設定に変更し、各設定で前記像担持体を帯電させた際に前記印加手段に流れる交流電流値を検知し、該検知結果に基づいて、前記像担持体を帯電させる際の放電電流量を所定の放電電流量に近づけることのできる前記帯電電圧の交流電圧値の設定を決定する放電電流制御を実行させる放電電流制御部を有し、
    前記出力制御部は、前記放電電流制御において決定された前記帯電電圧の交流電圧値の設定を前記基準の設定とすることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. 静電像にトナーを供給するための現像電圧を前記現像手段に印加する別の印加手段を有し、
    前記出力制御手段は、前記出力処理における前記帯電電圧の直流電圧値と前記現像電圧の直流電圧値との差分を、画像形成時の該差分よりも小さくすることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記出力制御部は、前記出力処理における前記帯電電圧の直流電圧値、前記出力処理における前記現像電圧の直流電圧値、又は、前記出力処理における前記帯電電圧の直流電圧値及び前記現像電圧の直流電圧値を、画像形成時とは異ならせることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 複数の前記像担持体と、複数の前記像担持体のそれぞれに対応して設けられた複数の前記帯電部材と、複数の前記帯電部材のそれぞれに対応して設けられた複数の前記印加手段と、複数の前記像担持体のそれぞれに対応して設けられ、それぞれ異なる色のトナーを用いる複数の前記現像手段と、を有し、
    前記出力制御部は、前記出力処理において、複数の色の画像が混色された前記調整用画像を形成させることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記出力制御部は、前記出力処理において、前記複数の色の画像のうち1色の画像を形成する際の前記帯電電圧の交流電圧値の設定を複数の設定に変更させることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
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