JP2018179860A - 赤外線検出装置の製造方法 - Google Patents

赤外線検出装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018179860A
JP2018179860A JP2017082366A JP2017082366A JP2018179860A JP 2018179860 A JP2018179860 A JP 2018179860A JP 2017082366 A JP2017082366 A JP 2017082366A JP 2017082366 A JP2017082366 A JP 2017082366A JP 2018179860 A JP2018179860 A JP 2018179860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
infrared detection
cavity
chip
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017082366A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6826484B2 (ja
Inventor
菱沼 邦之
Kuniyuki Hishinuma
邦之 菱沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko NPC Corp
Original Assignee
Seiko NPC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko NPC Corp filed Critical Seiko NPC Corp
Priority to JP2017082366A priority Critical patent/JP6826484B2/ja
Publication of JP2018179860A publication Critical patent/JP2018179860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6826484B2 publication Critical patent/JP6826484B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】空間認識を目的とした二次元アレイ状の赤外線検出素子から構成された赤外線検出部を用いた低コストの集光レンズを用いても対象物を正確に空間認識が出来る赤外線検出装置を提供する。【解決手段】半導体基板(チップ)1表面側からアルカリ溶液によるシリコン異方性エッチングにより赤外線検出素子11に対応するキャビティ14を形成し、前記表面側から前記キャビティ14上に複数の赤外線検出素子からなる赤外線検出部を形成する。前記赤外線検出部により検出した赤外線による熱起電力を出力するサーモパイル部を形成し、前記赤外線検出素子が形成された各領域が、それぞれの前記キャビティを通して前記裏面側から露出するまで前記半導体基板1を薄くする。赤外線が開口されたキャビティ底辺を通して素子の吸収膜に入射されるため、キャビティ自体が赤外線を吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の素子に及ばないように防ぐ。【選択図】 図1

Description

本発明は、センサ性能を改善した赤外線検出装置の製造方法に関するものである。
従来の赤外線センサは、シリコンなどの半導体基板(チップ)に形成され、配線基板などの実装基板に実装される。赤外線センサは、外部から赤外線を受光して、温度分布や熱源の有無などを検出するものである。
特許文献1には、従来の赤外線センサ(赤外線検出装置)が開示されている。赤外線検出素子から構成された赤外線検出装置には、サーモパイル型、焦電型およびボロメータ型がある。サーモパイル型赤外線検出素子としては、図7に示すものがある。図に示すサーモパイル型赤外線検出素子は、シリコン半導体基板101の上面に、ダイアフラム102を設けると共に、ダイアフラム102の上面に、p型ポリシリコン110とn型ポリシリコン111とをアルミニウム配線112で交互に接続して、一対の熱電対113を構成している。
この熱電対113は、半導体基板101側を冷接点とし且つ熱吸収領域105側を温接点とした状態で並列に配置し、これらを電気的に直列に連結してサーモパイルを形成している。そして、サーモパイルを配置したダイアフラム102上に、層間絶縁層103を介して熱吸収膜105を設けた構成になっている。このとき、熱吸収膜105は、素子の中央に配置してある。ここで、赤外線検出素子の熱起電圧は、熱吸収膜105と半導体基板101の間の温度差によって決まる。この温度差は、熱吸収膜105の端から半導体基板101の空洞106端までの熱抵抗の大きさに依存する。
半導体基板101に形成した空洞106は、熱電対113の冷接点側と温接点側とを熱的に分離するためのものである。赤外線検出素子は、ダイアフラム102の四隅にエッチング用開口孔107を形成したうえで、シリコンの異方性エッチングを行うことにより、ダイアフラム102下で半導体基板101の上側に開口する四角錐形の空洞106を形成している。
特許文献2には、従来の赤外線検出装置として、焦電型の赤外線センサが開示されている(図8参照)。この図に示す赤外線検出装置は、
パッケージ内に基板上に実装されたセンサチップを配置し、パッケージの上部にレンズを取り付けた構造を有している。このような構成の赤外線検出装置は、物体等の対象物から放射された赤外線をレンズによりセンサチップに集光し、入射された赤外線エネルギーに応じた出力信号をセンサチップから発生させるようになっている。
図において、赤外線検出装置は、開口部100を有する封止缶200と、開口部100に取り付けられた赤外線入射窓300と、前記封止缶200内に位置する例えば薄膜である焦電体400と、赤外線入射窓300の前方に位置し、前記焦電体400付近に像点距離を有するレンズ500と、レンズ500をその光軸方向と垂直方向に左右に可動させるための駆動部600と、前記レンズ500の前方に位置するアパーチャ700より構成されている。
検知すべき対象物より照射された赤外線800は、アパーチャ700を通過し、レンズ500により像点上に位置する焦電体400に赤外線入射窓300を透過後結像する。
特開2002−162291号公報
特開平09−113365号公報
パッケージ内において配線基板上に実装されたチップを配置しパッケージの上部にレンズを取り付けた構造を有する、例えば、特許文献2に記載された、従来の赤外線検出装置は、半導体基板からなるチップに複数の赤外線検出素子からなる赤外線検出部を有している。この赤外線検出部は、アレイ状の複数の赤外線検出素子から構成されている。
また、図9に示す空間認識を目的とした二次元アレイ状の赤外線検出素子からなる赤外線検出部を用いる赤外線検出装置では、低コストの集光レンズを用いることがある。このような低コストの集光レンズを用いると、対象物から照射される赤外線は集光レンズによって十分絞られず、焦点面積が大きくなってしまうという問題が生じてしまう。そして、チップ上の焦点スポット径が赤外線検出素子より十分に大きくなってしまう場合、隣接の素子も感知してしまい、目的とする感知すべき対象物を正確に空間認識が出来ないという問題が生じる。
図9を参照して、この問題を詳細に説明する。
チップ100に形成された赤外線検出素子のうち隣接する3個の赤外線検出素子101、102、103が図示されている。赤外線検出素子には、例えば、サーモパイル素子を用いる。チップ100に形成された赤外線検出素子101、102、103は、ダイアフラム構造の上に設けられている。ダイアフラム構造は、キャビティ104、105、106とこのキャビティを覆ってチップ100表面に形成されたシリコン窒化膜などのメンブレン110、111、112から構成される。サーモパイル素子は、図示はしないが、その上に形成され、その上に赤外線を吸収する吸収部107、108、109が形成されている。
このような構造の赤外線検出装置を用いて対象物から放射される赤外線を検出する。対象物から放射された赤外線は当該装置のレンズ(図示しない)に集光され、チップ100の赤外線検出素子が配列された検出部の所定の赤外線検出素子101に照射される。
この例では赤外線を集光するレンズは、低コストのものを用いているので、集光された赤外線はレンズによって十分絞られず、焦点面積が大きくなってしまう。図示のように、赤外線113の照射領域114は、広がってしまい、したがって、集光された赤外線113は、赤外線検出素子101の吸収部107のみに照射されず、隣接する赤外線検出素子102、103にも照射されるので、感知すべき対象物を正確に空間認識が出来ないことがある。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、空間認識を目的とした二次元アレイ状の赤外線検出素子から構成された赤外線検出部を用いた赤外線検出装置において、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る赤外線検出装置を提供する。
本発明の赤外線検出装置の製造方法の一態様は、二次元アレイ状に形成された複数の赤外線検出素子からなる赤外線検出部を有する赤外線検出装置の製造方法において、半導体基板にその表面側からアルカリ溶液によるシリコン異方性エッチングにより前記赤外線検出素子にそれぞれ対応するキャビティを形成する工程と、前記表面側から前記キャビティ上に赤外線検出部を形成する工程と、前記赤外線検出部により検出した赤外線による熱起電力を出力するサーモパイル部を形成する工程と、前記赤外線検出素子が形成された各領域が、それぞれの前記キャビティを通して前記裏面側から露出するまで前記半導体基板を薄くする工程と、対象物からの赤外線が前記裏面側から入射するよう回路基板上に前記半導体基板を設置する工程とを有することを特徴としている。前記半導体基板チップ裏面に前記開口部を除いて赤外線を通さないバリア層を設けるようにしても良い。
本発明の赤外線検出装置は、集光された赤外線が開口されたキャビティの底辺を通して赤外線検出素子の熱吸収膜に入射されるために、キャビティ自体が赤外線を熱吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の赤外線検出素子の熱吸収膜に及ばないように防いでいるので、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る。
実施例1に係る赤外線検出装置を構成する赤外線検出素子の受光状態を説明するチップの部分断面図。 図1に示す赤外線検出素子が形成されたチップの平面図。 図1に示すチップにレンズにより集光された赤外線が照射される状態を説明する断面図。 実施例2に係る赤外線検出装置を構成するキャビティの製造方法を説明する工程断面図。 実施例3に係る赤外線検出装置を構成するキャビティの製造方法を説明する工程断面図。 実施例4に係る赤外線検出装置を構成するキャビティの製造方法を説明する工程断面図。 従来の赤外線検出素子の平面図(a)及び断面図(b) 従来の焦電型赤外線センサの概略図。 従来の赤外線検出装置を構成する赤外線検出素子の受光状態を説明するチップの部分断面図。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図3を参照して実施例1を説明する。
この実施例で説明する赤外線検出装置は、対象物から放射される赤外線を集光するレンズを備えたサーモパイル型の装置である。
図2は、回路基板に搭載するチップの平面図である。シリコンなどのチップ1には赤外線検出素子11−13を含む複数の赤外線検出素子が作りこまれている。複数の赤外線検出素子は、検出エリア4を構成している。検出エリア4を囲んで周辺エリア5が配置され、そこに検出エリアからの信号を処理する信号処理回路が形成されている。この信号処理回路は他のチップに形成し、チップ1と共に回路基板に形成して両者をボンデイングワイヤで電気的に接続することもできる。
図3に示すように、チップ1は、回路基板10に接着される。回路基板10上のチップ1は、金属ケースなどのパッケージ7により封止される。パッケージ7の天井には集光用のレンズ8が設けられ赤外線が受光できるように構成されている。対象物9から放射された赤外線6は、パッケージ7に設けられたレンズ8により集光され、集光された赤外線2は、チップ1の所定の赤外線検出素子11によりその裏面側から受光される。したがって、チップ1は、表面側を回路基板10に接続し、例えば、フリップチップ接続により回路基板10の回路と電気的に接続される。
この実施例では、赤外線6を集光するレンズ8は、低コストなので、赤外線2は十分絞られず、焦点面積が大きくなってしまう(図1、図3参照)。したがって、赤外線2が照射される領域は広がってしまい、隣接する赤外線検出素子12、13にまで拡散する。
そこで、この実施例では、チップの裏面を薄くしてキャビティの底部を開口すること、チップの裏面から赤外線を受光すること、前記開口部に拡散し進入してきた赤外線を内部に侵入するのを防ぐバリヤとすることにより、このような拡散の影響を防いでいる。そして、バリヤとしてチップ裏面にシリコン酸化膜を被覆している。
以下、図1を参照してチップ1に形成された赤外線検出素子11の構造を説明する(赤外線検出素子12、13は、同じ構造なので説明は略す)。チップ1を構成する半導体基板は、表面及びその反対面に裏面を有しており、表面に赤外線検出素子11−13を含む複数の素子が形成されている。赤外線検出素子は、ダイヤフラム構造を備え、この構造を構成するキャビティは開口され、この開口部を通して、集光された赤外線が赤外線検出素子に照射される。
チップ1には複数のサーモパイル素子(図示しない)が形成されている。サーモパイル素子は、それぞれ専用のダイヤフラム構造の上に形成されている。例えば、赤外線検出素子11のダイヤフラム構造は、チップ1の表面に上方が広くなった凹状に形成されたキャビティ14とその上に位置するメンブレン20から構成され、その上にサーモパイル素子が形成され載置される。そして、サーモパイル素子の上面にはそれぞれ熱吸収膜もしくは赤外線吸収膜(以下、吸収膜という)が形成されている。
サーモパイル素子は、熱電対が複数個直列に形成配置して構成されている。サーモパイルは、非接触で個々の物体から放射される赤外線エネルギーを受けると、そのエネルギーに応じた熱起電力を発生する熱式センサであり、そのエネルギー絶対量(温度)が検出可能である。
サーモパイル素子を構成する熱電対は、温度計の1種であり、異なる2種類の導電材料の細線の両端を接合し、2つの接合点の温度差によって発生する熱起電力を測定することにより温度を測定する装置である。
チップ1上に、異種の導電材料からなる熱電対が複数個直列に接続した構造のサーモパイルを設ける。熱電対の温接点部は、例えば、チップ中心付近に、冷接点部は、その周辺部になるように配置する。サーモパイルは、例えば、SOG(Spin On Glass) などの絶縁膜で覆われている。この絶縁膜上には、サーモパイルの温接点部上で且つ冷接点部上にかからないように、例えば、金、銀などからなる熱を吸収する吸収膜17がアモルファスシリコン膜を介して配設される。
サーモパイル素子は、前述のように、チップ1上のダイヤフラム構造の上に設けられている。このダイヤフラム構造は、キャビティ14とキャビティ14を覆ってチップ1の表面上に形成されるメンブレン20から構成される。
キャビティ14は、シリコン異方性エッチングなどにより形成され、メンブレン20は、例えば、シリコン窒化膜を、例えば、プラズマCVD法により形成される。厚さは、100nm程度である。メンブレン20上に熱電対を構成するポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜を、例えば、BPSG(Boron-doped Phospho-Silicate Glass)膜などの絶縁膜で被覆し、この絶縁膜の表面は平坦化される。そして、平坦化された絶縁膜上に熱電対を構成するアルミニウム膜を形成し、アルミニウム膜とポリシリコン膜とを接合して複数の熱電対を形成する。アルミニウム膜は、吸収膜17をアモルファスシリコン膜を介して搭載する前記絶縁膜により被覆される。
冷接点部は、ヒートシンクの作用をするチップ1上に配置されており吸収膜17に覆われていないので、気体に接触しても温度は変化し難いが、温接点部は、チップ1から浮いたキャビティ14上に形成されているので、熱容量が小さく、更にその上部に吸収膜17が形成されているので、敏感に温度が変化して感度が良い。
次に、図3を参照しながら図1の赤外線検出装置の受光状態を説明する。
対象物9からの赤外線6は、ポリエチレンなどの有機材料やシリコン等の赤外線を透過する材料からなる集光レンズ8により集光され、集光された赤外線2は、キャビティ14底面の開口部から内部に入り、キャビティ14上の吸収膜17に照射される。
赤外線6を集光するレンズ8は、低コストであって、集光された赤外線2は十分絞られず、焦点面積が拡大して、隣接する赤外線検出素子12、13にまで拡散する。赤外線2のチップ1に照射される領域3は、赤外線検出素子11の吸収膜17に照射される領域31と他の赤外線検出素子12、13に拡散する拡散領域32に分かれる。
赤外線2は、キャビティ底部の開口部から吸収膜に照射されるので、開口部の形状に一致させておくことが好ましく、且つ効率的である。また、キャビティ底部の開口部を赤外線の入射路とするとしても、チップの材料であるシリコン自体が赤外線透過材料であるので、入射路以外に赤外線が拡散する恐れは無くならない。そこで、チップ裏面に開口部を除いて赤外線を通さないバリア層を設けることもできる。バリア層は、シリコン酸化膜(SiO2)を用いることができる。
以上、この実施例では、集光された赤外線が開口されたキャビティの底辺を通して赤外線検出素子の吸収膜に入射されるために、キャビティ自体が赤外線を吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の赤外線検出素子の吸収膜に及ばないように防いでいるので、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る。
図4を参照して実施例2を説明する。
この実施例を含め以後の実施例ではチップに用いる半導体基板としてSOI(Silicon on Insulator)基板を用いる。SOI基板40は、図4(a)に示されるように、シリコン基板41と、その上に形成されたシリコン酸化膜からなる絶縁膜42と、絶縁膜42上に形成されたシリコン単結晶層43から構成されている。SOI基板は、シリコン基板に酸素をイオン注入し、加熱処理して絶縁膜を形成する方法か、シリコン基板の表面を酸化し、その上に表面処理をしていない他のシリコン基板を貼り合わせて形成する方法の2通りのいずれかで形成される。
まず、シリコン単結晶層43上の赤外線検出素子が形成される予定の領域にシリコン窒化物などからなるメンブレン44、45を形成する(図4(a))。次に、SOI基板の裏面研削を行って、絶縁膜42を露出させる(図4(b))。
次に、シリコンの異方性エッチングによりメンブレンの下にキャビティ46、47を形成する。エッチングは絶縁膜42が露出するまで行われる。このとき、シリコン酸化膜はストッパーとなる(図4(c))。次に、弗酸などを用いて絶縁膜42をウエットエッチングを行って、キャビティ46、47の底部を除去して開口部を形成する。
さらに、メンブレン上に赤外線検出部(図示しない)を形成し、その上に吸収膜48、49を形成する(図4(d))。
以上、この実施例では、集光された赤外線が開口されたキャビティの底辺を通して赤外線検出素子の吸収膜に入射されるために、キャビティ自体が赤外線を吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の赤外線検出素子の吸収膜に及ばないように防いでいるので、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る。また、キャビティ底部の開口部を吸収膜の形状に一致させることにより効率よく赤外線を赤外線検出素子に照射させることができる。
次に、図5を参照して実施例3を説明する。
この実施例では、キャビティを形成し、吸収膜が形成されるまでSOI基板下層のシリコン基板は除去しないことに特徴がある。
SOI基板50は、図5(a)に示すように、シリコン基板51と、その上に形成されたシリコン酸化膜からなる絶縁膜52と、絶縁膜52上に形成されたシリコン単結晶層53とから構成されている。シリコン単結晶層53上にシリコン窒化物などのメンブレン54、55が形成されている。メンブレンの下に、絶縁膜52及びシリコン単結晶層53をエッチングすることにより、キャビティ56、57が形成されている。エッチングはシリコン基板51が露出するまで行われる。メンブレン55、54上に赤外線検出部(図示しない)が形成され、その上に吸収膜58、59が形成されている。次に、図5(b)に示すように、SOI基板の裏面研削を行って、シリコン基板51をポリッシングして除去し、絶縁膜52を露出させる。
以上、この実施例では、集光された赤外線が開口されたキャビティの底辺を通して赤外線検出素子の吸収膜に入射されるために、キャビティ自体が赤外線を吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の赤外線検出素子の吸収膜に及ばないように防いでいるので、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る。キャビティ開口部は、大きさを吸収膜に一致させる必要があるので、SOI基板上層のシリコン単結晶層の厚みを調整することにより、キャビティ底部の開口部サイズを決定することができる。絶縁膜は、赤外線に対するマスクとして用いられる。
次に、図6を参照して実施例4を説明する。
この実施例では、裏面反射膜を用いたことに特徴がある。
まず、シリコン単結晶層63上の赤外線検出素子が形成される予定の領域にメンブレン64、65を形成する(図6(a))。次に、SOI基板の裏面研削を行って、絶縁膜62を露出させる(図6(b))。次に、シリコンの異方性エッチングによりメンブレンの下にキャビティ66、67を形成する。さらに、絶縁膜62の上にアルミなどの裏面反射膜68を形成する。裏面反射膜68は、キャビティ66、67底面の開口部に相当する部分を開口しておく(図6(c))。
次に、絶縁膜62をウエットエッチングして、キャビティと裏面反射膜の開口の間にある絶縁膜を除去してキャビティを外部と導通するようにする。さらに、メンブレン上に赤外線検出部(図示しない)を形成し、その上に吸収膜69、70を形成する(図6(d))。
以上、この実施例では、集光された赤外線が開口されたキャビティの底辺を通して赤外線検出素子の吸収部に入射されるために、キャビティ自体が赤外線を吸収膜に入射するもののみに限り、他に拡散する赤外線は他の赤外線検出素子の吸収膜に及ばないように防いでいるので、低コストの集光レンズを用いても感知すべき対象物を正確に空間認識が出来る。キャビティ開口部は、大きさを吸収膜に一致させる必要があるので、SOI基板上層のシリコン単結晶層の厚みを調整することにより、キャビティ底部の開口部サイズを決定することができる。絶縁膜及び裏面反射膜は赤外線に対するマスクとして用いることも可能である。
1・・・チップ(半導体基板)
2・・・集光された赤外線
3・・・赤外線の照射領域
4・・・チップの検出エリア
5・・・チップの周辺エリア
6・・・赤外線
7・・・パッケージ
8・・・レンズ
9・・・対象物
10・・・回路基板
11、12、13・・・赤外線検出素子
14、15、16、46、47、56、57、66、67・・・キャビティ
17、18、19、48、49、58、59、69、70・・・吸収膜
20、21、22、44、45、54、55、64、65・・・メンブレン
31・・・赤外線の照射領域
32・・・赤外線の拡散領域
40、50、60・・・SOI基板
41、51、61・・・シリコン基板
42、52、62・・・絶縁膜
43、53、63・・・シリコン単結晶層
68・・・裏面反射膜



Claims (2)

  1. 二次元アレイ状に形成された複数の赤外線検出素子からなる赤外線検出部を有する赤外線検出装置の製造方法において、半導体基板にその表面側からアルカリ溶液によるシリコン異方性エッチングにより前記赤外線検出素子にそれぞれ対応するキャビティを形成する工程と、前記表面側から前記キャビティ上に赤外線検出部を形成する工程と、前記赤外線検出部により検出した赤外線による熱起電力を出力するサーモパイル部を形成する工程と、前記赤外線検出素子が形成された各領域が、それぞれの前記キャビティを通して前記裏面側から開口部が露出するまで前記半導体基板を薄くする工程と、対象物からの赤外線が前記裏面側から入射するよう回路基板上に前記半導体基板を設置する工程とを有することを特徴とする赤外線検出装置の製造方法。
  2. 前記半導体基板チップ裏面に前記開口部を除いて赤外線を通さないバリア層を設けることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。



JP2017082366A 2017-04-18 2017-04-18 赤外線検出装置の製造方法 Active JP6826484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082366A JP6826484B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 赤外線検出装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082366A JP6826484B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 赤外線検出装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018179860A true JP2018179860A (ja) 2018-11-15
JP6826484B2 JP6826484B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=64276067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017082366A Active JP6826484B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 赤外線検出装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6826484B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6135320A (ja) * 1984-07-27 1986-02-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 焦電型赤外検出素子およびその製造方法
JPH08330607A (ja) * 1995-05-29 1996-12-13 Matsushita Electric Works Ltd 小型半導体デバイス及び小型赤外線センサ
JPH09257564A (ja) * 1996-03-27 1997-10-03 Nissan Motor Co Ltd 赤外線検知素子の製造方法
JPH11112038A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Nissan Motor Co Ltd 熱型赤外線検知素子
JP2004037297A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Denso Corp 赤外線センサとその製造方法
JP2011124506A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Kodenshi Corp 電子素子デバイスの製造方法
JP2016017794A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 株式会社リコー 光学センサとその製造方法
US20160163942A1 (en) * 2014-12-04 2016-06-09 Maxim Integrated Products, Inc. Mems-based wafer level packaging for thermo-electric ir detectors

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6135320A (ja) * 1984-07-27 1986-02-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 焦電型赤外検出素子およびその製造方法
JPH08330607A (ja) * 1995-05-29 1996-12-13 Matsushita Electric Works Ltd 小型半導体デバイス及び小型赤外線センサ
JPH09257564A (ja) * 1996-03-27 1997-10-03 Nissan Motor Co Ltd 赤外線検知素子の製造方法
JPH11112038A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Nissan Motor Co Ltd 熱型赤外線検知素子
JP2004037297A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Denso Corp 赤外線センサとその製造方法
JP2011124506A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Kodenshi Corp 電子素子デバイスの製造方法
JP2016017794A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 株式会社リコー 光学センサとその製造方法
US20160163942A1 (en) * 2014-12-04 2016-06-09 Maxim Integrated Products, Inc. Mems-based wafer level packaging for thermo-electric ir detectors

Also Published As

Publication number Publication date
JP6826484B2 (ja) 2021-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9577001B2 (en) Integrated imaging device for infrared radiation and method of production
JP4975669B2 (ja) 赤外線検出器およびこの赤外線検出器を備えた固体撮像素子
JP5751544B2 (ja) 非冷却マイクロボロメータを製造する際に使用するシリコン・オン・インシュレーター(soi)相補型金属酸化物半導体(cmos)ウェーハ
US8304850B2 (en) Integrated infrared sensors with optical elements, and methods
KR20220148772A (ko) 높은 온도 안정성의 간섭 측정 흡수재를 사용하는 표면 미세-기계 가공된 적외선 센서
EP3408630B1 (en) An ir detector array device
US20110155914A1 (en) Infrared sensor and infrared sensor module
JP2019504298A (ja) ウェハレベルパッケージ内の熱赤外線センサアレイ
US10551246B2 (en) IR detector array device
US10883804B2 (en) Infra-red device
CN101563590A (zh) 灵敏度增加的热传感器
JP2005208009A (ja) 赤外線検知式ガスセンサ
JP7394060B2 (ja) 赤外線デバイス
JPH11258038A (ja) 赤外線センサ
KR100759013B1 (ko) 비접촉식 적외선 온도 센서 및 이의 제조 방법
JP2018179860A (ja) 赤外線検出装置の製造方法
US10644047B2 (en) Optoelectronic device with a refractive element and a method of producing such an optoelectronic device
JP3961457B2 (ja) 熱型赤外線撮像素子及びその製造方法
JP2012230010A (ja) 赤外線センサ
CN219319590U (zh) 集成热传感器及器件
JP2014235064A (ja) 赤外線センサおよび赤外線センサ装置
JP2016173250A (ja) 赤外線センサ
JP2014029274A (ja) 半導体物理量センサ

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170707

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6826484

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250