JP2018178911A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常運転時には燃焼室への燃料の直入率を確保する一方、燃料噴射部による燃料噴射によりデポジットの除去を十分に可能とする。【解決手段】吸気ポート4内に燃料を噴射する燃料噴射弁10は、燃焼室3に向けて燃料を噴射する第1の噴射形態と、燃料噴射圧を増加させて第1の噴射形態より噴射角を増大させ、吸気ポート4の内壁にまで燃料が噴射される第2の噴射形態と、に切り換え可能であり、第1の噴射形態の燃料噴射によりエンジン1を所定期間以上運転させた際に、排気行程において第2の噴射形態による燃料噴射により吸気ポート4の内壁に付着したデポジットを洗浄除去する。【選択図】図3
Description
本発明は、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射装置を備えた内燃機関において、吸気通路からデポジットを洗浄除去する技術に関するものである。
内燃機関において、吸気バルブの傘裏部等の吸気通路に堆積したデポジットを除去する技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、燃焼室内に燃料を噴射する直噴インジェクタと吸気通路に燃料を噴射するポートインジェクタを備えた内燃機関において、定期的に圧縮行程中においてポートインジェクタから吸気バルブの傘裏部に向かって燃料を噴射させ、当該燃料によって吸気バルブの傘裏部に付着しているデポジットを洗浄除去するようにしている。
例えば、特許文献1には、燃焼室内に燃料を噴射する直噴インジェクタと吸気通路に燃料を噴射するポートインジェクタを備えた内燃機関において、定期的に圧縮行程中においてポートインジェクタから吸気バルブの傘裏部に向かって燃料を噴射させ、当該燃料によって吸気バルブの傘裏部に付着しているデポジットを洗浄除去するようにしている。
一方、近年では、ポートインジェクタを備えた内燃機関において、ポートインジェクタの燃料噴射位置を燃焼室に近づけて配置したものが提案されている。このように、ポートインジェクタの燃料噴射位置を燃焼室に近づけることで、燃焼室への燃料の直接投入量を増加させて筒内の冷却効果を高め、高負荷時のノッキングを低減させて高出力化を図ることが可能となっている。
しかしながら、このようにポートインジェクタの燃料噴射位置を燃焼室に近づけた内燃機関においては、特許文献1のようにポートインジェクタからの燃料噴射によってデポジットを除去しようとしても、吸気ポートに付着しているデポジットを除去することは困難である。
特に内部EGRや外部EGRを行う内燃機関においては、吸気通路への排気還流量が多くなるに伴って、吸気ポートへのデポジットの付着量が多くなる可能性があり、吸気ポートに付着したデポジットを十分に除去することが要求されている。
特に内部EGRや外部EGRを行う内燃機関においては、吸気通路への排気還流量が多くなるに伴って、吸気ポートへのデポジットの付着量が多くなる可能性があり、吸気ポートに付着したデポジットを十分に除去することが要求されている。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射部を備えた内燃機関において、内燃機関の通常運転時には燃焼室への燃料の直入率を確保する一方、燃料噴射によりデポジットの除去が十分に可能となる燃料噴射装置を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明の内燃機関の燃料噴射装置は、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射部を備えた内燃機関の燃料噴射装置であって、前記燃料噴射部から燃焼室に向けて燃料を噴射する第1の噴射形態と、前記第1の噴射形態より前記燃料噴射部の噴射角を増大させ、少なくとも前記吸気ポートの内壁に向けて燃料を噴射させる第2の噴射形態と、に切り換える燃料噴射制御部を備え、前記燃料噴射制御部は、前記第1の噴射形態の燃料噴射により前記内燃機関を所定期間以上運転させた際に、前記第2の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させて前記吸気ポートを洗浄することを特徴とする。
また、好ましくは、前記燃料噴射制御部は、前記第1の噴射形態の燃料噴射時において、噴射された燃料が前記吸気ポートに直接吹き付けられないように噴射角を設定し、前記第2の噴射形態の燃料噴射時において、噴射された燃料が少なくとも前記吸気ポートの前記燃焼室に近い位置に直接吹き付けられるように噴射角を設定するとよい。
また、好ましくは、前記燃料噴射制御部は、前記燃料噴射部からの燃料噴射圧を変更して、前記第1の噴射形態と前記第2の噴射形態とを切り換えるとよい。
また、好ましくは、前記燃料噴射制御部は、前記燃料噴射部からの燃料噴射圧を変更して、前記第1の噴射形態と前記第2の噴射形態とを切り換えるとよい。
また、好ましくは、前記内燃機関は排気通路から吸気通路に排気を還流させる外部EGR装置を有し、前記燃料噴射装置は、前回の前記吸気ポートの洗浄が終了してからの前記外部EGR装置による排気還流量の積算値を演算する外部EGR量演算部を備え、前記燃料噴射制御部は、前記排気還流量の積算値が所定値以上となった際に、排気行程において前記第2の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させるとよい。
また、好ましくは、前記内燃機関は排気弁及び吸気弁を制御して前記燃焼室に排気を残留させる内部EGR制御部を有し、前記燃料噴射装置は、前回の前記吸気ポートの洗浄が終了してからの前記内部EGR制御部による排気残留量の積算値を演算する内部EGR量演算部を備え、前記燃料噴射制御部は、前記排気残留量の積算値が所定値以上となった際に、排気行程において前記第1の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させるとよい。
本発明の内燃機関の燃料噴射装置によれば、第1の噴射形態の燃料噴射により内燃機関を運転させることで、燃焼室への燃料の直接投入量を増加させて高負荷時のノッキングを低減させて燃焼の安定化を図ることができる。そして、第1の噴射形態の燃料噴射により内燃機関を所定期間以上運転させた際に、第2の噴射形態の燃料噴射により噴射角を増大させて吸気ポートの内壁に燃料を噴射させることで、吸気ポートに付着したデポジットを洗浄除去することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置の概略構成図である。図2は、本実施形態の通常運転時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。図3は、本実施形態の第1の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。図4は、本実施形態の第2の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置の概略構成図である。図2は、本実施形態の通常運転時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。図3は、本実施形態の第1の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。図4は、本実施形態の第2の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示すエンジンの縦断面図である。
本発明の一実施形態に係るエンジン1(内燃機関)は、例えば自動車の走行駆動用エンジンであり、図1に示すように、シリンダヘッド2に、燃焼室3に連通する吸気ポート4及び排気ポート5が設けられるとともに、吸気ポート4と燃焼室3との間を開閉する吸気弁6、排気ポート5と燃焼室3との間を開閉する排気弁7、燃焼室3に面して電極が配置された点火プラグ8が設けられている。
エンジン1のシリンダヘッド2には、吸気ポート4内に燃料を噴射する燃料噴射弁10(燃料噴射部)が備えられている。
燃料噴射弁10は、燃料タンク11からフィードポンプ12によって供給された燃料を吸気ポート4内に噴射する。なお、フィードポンプ12は、吐出圧を通常圧と高圧とに変更可能となっている。
燃料噴射弁10は、燃料タンク11からフィードポンプ12によって供給された燃料を吸気ポート4内に噴射する。なお、フィードポンプ12は、吐出圧を通常圧と高圧とに変更可能となっている。
エンジン1の吸気通路15には、外部から導入した吸気の塵埃を除去するエアクリーナ16と吸気流量を制御するスロットルバルブ17が備えられている。
スロットルバルブ17は、エンジンコントロールユニット50によって作動制御され、吸気通路15の流路面積を調整することで吸気流量を制御する。
エンジン1の排気通路18には、三元触媒等の排気浄化触媒19が備えられている。
スロットルバルブ17は、エンジンコントロールユニット50によって作動制御され、吸気通路15の流路面積を調整することで吸気流量を制御する。
エンジン1の排気通路18には、三元触媒等の排気浄化触媒19が備えられている。
エンジン1には、EGR装置20(外部EGR装置)が備えられている。EGR装置20は、排気を吸気通路15に還流させるEGR通路21と、EGR通路21に介装されたEGRクーラー22及びEGRバルブ23とを備えて構成されている。
EGR通路21は、排気浄化触媒19の下流側の排気通路18と、エアクリーナ16とスロットルバルブ17との間の吸気通路15とを連通している。
EGR通路21は、排気浄化触媒19の下流側の排気通路18と、エアクリーナ16とスロットルバルブ17との間の吸気通路15とを連通している。
EGRバルブ23は、エンジンコントロールユニット50によって作動制御され、EGR通路21の流路面積を調整することで、吸気通路15に還流する排気の流量を制御する。
エアクリーナ16とスロットルバルブ17との間の吸気通路15には、吸気温度を検出する温度センサ30と、吸気圧を検出する圧力センサ31とが備えられている。また、スロットルバルブ17と吸気ポート4との間の吸気通路15には、吸気温度を検出する温度センサ33と、吸気マニホールド圧を検出する圧力センサ34とが備えられている。
エアクリーナ16とスロットルバルブ17との間の吸気通路15には、吸気温度を検出する温度センサ30と、吸気圧を検出する圧力センサ31とが備えられている。また、スロットルバルブ17と吸気ポート4との間の吸気通路15には、吸気温度を検出する温度センサ33と、吸気マニホールド圧を検出する圧力センサ34とが備えられている。
一方、EGRクーラー22とEGRバルブ23との間のEGR通路21には、排気温度を検出する温度センサ36と、排気圧を検出する圧力センサ37とが備えられている。
エンジン1には、冷却水温度を検出する水温センサ38と、クランクシャフト39の回転角を検出するクランク角センサ40を備えている。
また、スロットルバルブ17には、当該スロットルバルブ17の開度を検出するスロットルバルブ開度センサ41が設けられている。EGRバルブ23には、当該EGRバルブ23の開度を検出するEGRバルブ開度センサ42が設けられている
また、図2に示すように、本実施形態の燃料噴射弁10の噴射口55は、吸気ポート4内に配置され、閉弁時における吸気弁6の傘裏部56の位置に向けて燃料を噴射するように配置されている。
エンジン1には、冷却水温度を検出する水温センサ38と、クランクシャフト39の回転角を検出するクランク角センサ40を備えている。
また、スロットルバルブ17には、当該スロットルバルブ17の開度を検出するスロットルバルブ開度センサ41が設けられている。EGRバルブ23には、当該EGRバルブ23の開度を検出するEGRバルブ開度センサ42が設けられている
また、図2に示すように、本実施形態の燃料噴射弁10の噴射口55は、吸気ポート4内に配置され、閉弁時における吸気弁6の傘裏部56の位置に向けて燃料を噴射するように配置されている。
燃料噴射弁10は、フィードポンプ12の吐出圧に伴い燃料噴射圧が通常圧Pd(例えば400〜500kPa)と通常圧Pdより高い所定圧Pu(例えば700kPa)とに切り替わり、噴射口55からの燃料の噴射角が変更可能となっている。
図2の破線で示すように、エンジン1の通常運転時では、燃料噴射圧が通常圧Pdであって、燃料が吸気ポート4に直接吹き付けられないように、燃料噴射弁10の噴射口55の位置を燃焼室3側に極力近づけるとともに、噴射角が小さく設定されている。これにより、吸気弁6の開弁時に燃料を噴射することで、燃焼室3内へ燃料の直接投入率が大きくなるように設定されている。なお、図2は、後述する通常運転時における燃料噴射状態を示しており、吸気行程で燃料を噴射した状態を示す。図2に示すように燃料噴射弁10による噴射角の小さい噴射形態が本発明の第1の噴射形態に該当する。
図2の破線で示すように、エンジン1の通常運転時では、燃料噴射圧が通常圧Pdであって、燃料が吸気ポート4に直接吹き付けられないように、燃料噴射弁10の噴射口55の位置を燃焼室3側に極力近づけるとともに、噴射角が小さく設定されている。これにより、吸気弁6の開弁時に燃料を噴射することで、燃焼室3内へ燃料の直接投入率が大きくなるように設定されている。なお、図2は、後述する通常運転時における燃料噴射状態を示しており、吸気行程で燃料を噴射した状態を示す。図2に示すように燃料噴射弁10による噴射角の小さい噴射形態が本発明の第1の噴射形態に該当する。
また、図3の破線で示すように、フィードポンプ12の吐出圧を制御して燃料噴射弁10からの燃料噴射圧を通常圧Pdから所定圧Puに増加させる高圧燃料噴射を行うことで、燃料噴射弁10の噴射口55からの燃料噴射角を広げ、燃料が少なくとも吸気ポート4の燃焼室3に近い位置近辺に直接吹き付けられるように、燃料噴射弁10の噴射口55の形状や位置、所定圧Puが設定されている。なお、図3は、後述する第1の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示しており、排気行程で燃料を噴射した状態を示す。図3に示すように、燃料噴射弁10による噴射角の大きい噴射形態が本発明の第2の噴射形態に該当する。
また、図4は、後述する第2の清浄運転制御時における燃料噴射状態を示している。第2の清浄運転制御では、排気行程において噴射角の小さい第1の噴射形態で燃料を噴射する。
エンジンコントロールユニット50は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成されている。エンジンコントロールユニット50は、図示しないアクセルポジションセンサ等から入力するアクセル操作量やクランク角センサ40から入力するクランク角の推移に基づいて計測されたエンジン回転速度、その他各種センサからの検出値に基づいて、燃料噴射弁10、点火プラグ8、スロットルバルブ17、EGRバルブ23等の作動制御を行なって、エンジン1の運転制御を行なう。
エンジンコントロールユニット50は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成されている。エンジンコントロールユニット50は、図示しないアクセルポジションセンサ等から入力するアクセル操作量やクランク角センサ40から入力するクランク角の推移に基づいて計測されたエンジン回転速度、その他各種センサからの検出値に基づいて、燃料噴射弁10、点火プラグ8、スロットルバルブ17、EGRバルブ23等の作動制御を行なって、エンジン1の運転制御を行なう。
特に、エンジンコントロールユニット50は、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射時期を変更し、吸気行程に燃料を噴射する吸気行程噴射と排気行程に燃料を噴射する排気行程噴射とに切り替え可能となっている。また、エンジンコントロールユニット50(内部EGR制御部)は、排気弁7及び吸気弁6の開閉時期を制御して、燃焼室3に排気(既焼ガス)を残留させる内部EGRを実行させる機能を有している。
また、図1に示すように、エンジンコントロールユニット50には、外部EGR量(排気還流量)の積算値Veegrを演算する外部EGR量演算部51と、内部EGR量(排気残留量)の積算値Viegrを演算する内部EGR量演算部52を備えている。
外部EGR量演算部51は、例えばEGRバルブ開度センサ42により検出したEGRバルブ23の開度と、圧力センサ37により検出した排気圧と圧力センサ31により検出した吸気圧との差に、温度センサ36により検出した排気温度及び温度センサ30により検出した吸気温度を加味して、外部EGR装置20による排気の還流量である外部EGR量を演算する。外部EGR量の演算手法は公知であり、その詳細な説明は省略する。そして、外部EGR量演算部51は、任意の期間での外部EGR量の積算値Veegrを演算する機能を有している。
外部EGR量演算部51は、例えばEGRバルブ開度センサ42により検出したEGRバルブ23の開度と、圧力センサ37により検出した排気圧と圧力センサ31により検出した吸気圧との差に、温度センサ36により検出した排気温度及び温度センサ30により検出した吸気温度を加味して、外部EGR装置20による排気の還流量である外部EGR量を演算する。外部EGR量の演算手法は公知であり、その詳細な説明は省略する。そして、外部EGR量演算部51は、任意の期間での外部EGR量の積算値Veegrを演算する機能を有している。
内部EGR量演算部52は、例えば吸気弁6及び排気弁7のバルブタイミングと、圧力センサ34により検出した吸気マニホールド圧とにより、内部EGRによる燃焼室3の排気の残留量である内部EGR量を演算する。内部EGR量の演算手法は公知であり、その詳細な説明は省略する。そして、内部EGR量演算部52は、任意の期間での内部EGR量の積算値Viegrを演算する機能を有している。
更に、本実施形態のエンジンコントロールユニット50は、吸気ポート4のデポジットを除去するデポジット清浄運転制御を行う清浄運転制御部53(燃料噴射制御部)を備えている。
図5及び図6は、エンジンコントロールユニット50の清浄運転制御部53におけるデポジット清浄運転制御要領を示すフローチャートである。
図5及び図6は、エンジンコントロールユニット50の清浄運転制御部53におけるデポジット清浄運転制御要領を示すフローチャートである。
図5に示す第1の清浄運転制御は、エンジン運転中に所定時間毎に繰り返し実行される。
始めに、ステップS10では、前回のデポジット清浄運転終了からのエンジン運転が吸気行程噴射主体か否かを判定する。例えば前回のデポジット清浄運転終了からのエンジン運転時間に対する吸気行程噴射運転時間が60%以上である場合に、吸気行程噴射主体であると判定し、ステップS20に進む。吸気行程噴射主体でない場合、例えばデポジット清浄運転終了からのエンジン運転時間に対する吸気行程噴射運転時間が60%未満である場合には、本ルーチンを終了する。
始めに、ステップS10では、前回のデポジット清浄運転終了からのエンジン運転が吸気行程噴射主体か否かを判定する。例えば前回のデポジット清浄運転終了からのエンジン運転時間に対する吸気行程噴射運転時間が60%以上である場合に、吸気行程噴射主体であると判定し、ステップS20に進む。吸気行程噴射主体でない場合、例えばデポジット清浄運転終了からのエンジン運転時間に対する吸気行程噴射運転時間が60%未満である場合には、本ルーチンを終了する。
ステップS20では、水温センサ38からエンジン水温Twを入力し、当該エンジン水温Twが所定値T1以上かつ所定値T2以下であるか否かを判別する。所定値T1については吸気ポート4に燃料が付着し過ぎないように極寒時における第2の噴射形態の燃料噴射を避けるために適宜設定し、所定値T2については第2の噴射形態により燃料噴射しても蒸発してデポジットの清浄が不能である場合を避けるように適宜設定すればよい。エンジン水温Twが所定値T1以上かつ所定値T2以下である場合には、ステップS30に進む。エンジン水温Twが所定値T1未満または所定値T2より高い場合には、本ルーチンを終了する。
ステップS30では、外部EGR量演算部51より前回の清浄運転終了からの外部EGR量の積算値Veegrを入力し、外部EGR量の積算値Veegrが第1の所定値V1以上であるか否かを判別する。外部EGR量の積算値Veegrが第1の所定値V1以上である場合にはステップS40に進む。外部EGR量の積算値Veegrが第1の所定値V1未満の場合には、本ルーチンを終了する。なお、この第1の所定値V1は、デポジット清浄運転を必要とする外部EGR量の積算値に適宜設定すればよい。
ステップS40では、第1の清浄運転制御を開始しステップS50に進む。第1の清浄運転制御の詳細は、以降のステップS50、S60、S70における制御に該当する。
ステップS50では、EGR運転をカットする。詳しくは、EGRバルブ23を閉弁させて外部EGR量を0にする。そして、ステップS60に進む。
ステップS60では、燃料噴射弁10における燃料噴射圧を所定圧Puに上昇させ、図3に示すような第2の噴射形態による燃料噴射を、排気行程において所定量、詳しくは所定間隔で所定回数(最適パルス)実行する。なお、この所定間隔及び所定回数は、吸気ポート4内のデポジットが除去される程度に適宜設定すればよい。そして、ステップS70に進む。
ステップS50では、EGR運転をカットする。詳しくは、EGRバルブ23を閉弁させて外部EGR量を0にする。そして、ステップS60に進む。
ステップS60では、燃料噴射弁10における燃料噴射圧を所定圧Puに上昇させ、図3に示すような第2の噴射形態による燃料噴射を、排気行程において所定量、詳しくは所定間隔で所定回数(最適パルス)実行する。なお、この所定間隔及び所定回数は、吸気ポート4内のデポジットが除去される程度に適宜設定すればよい。そして、ステップS70に進む。
ステップS70では、燃料噴射量調整を行う。詳しくは、エンジンコントロールユニット50においてアクセル操作量等に基づいて演算される必要燃料噴射量からステップS60における高圧燃料噴射による燃料噴射量を減算して燃料噴射不足量を演算し、この燃料噴射不足量を充足するように追加燃料噴射を行う。追加燃料噴射は、例えば燃料噴射圧の上昇あるいは吸気行程での噴射によって行えばよい。そして、本ルーチンを終了する。
図6に示す第2の清浄運転制御は、エンジン運転中に所定時間毎に繰り返し実行される。
以下、図5に示す第1の清浄運転制御と異なる箇所のみ説明する。
ステップS20において、エンジン水温Twが所定値T1以上かつ所定値T2以下である場合には、ステップS100に進む。
以下、図5に示す第1の清浄運転制御と異なる箇所のみ説明する。
ステップS20において、エンジン水温Twが所定値T1以上かつ所定値T2以下である場合には、ステップS100に進む。
ステップS100では、内部EGR量演算部52より前回の清浄運転終了からの内部EGR量の積算値Viegrを入力し、内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上であるか否かを判別する。内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上である場合には、ステップS110に進む。内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2未満の場合には、本ルーチンを終了する。なお、この第2の所定値V2は、デポジット清浄運転を必要とする内部EGR量の積算値に適宜設定すればよい。
ステップS110では、第2の清浄運転制御を開始しステップS50に進む。第2の清浄運転制御についての詳細な制御は、以降のステップS50、S120、S70における制御に該当する。
ステップS50におけるEGR運転のカットの実行後、ステップS120に進む。
ステップS120では、図4に示すように第1の噴射形態による燃料噴射を排気行程において所定量、詳しくは適宜設定した所定間隔で所定回数(最適パルス)実行する。そして、ステップS70に進む。
ステップS50におけるEGR運転のカットの実行後、ステップS120に進む。
ステップS120では、図4に示すように第1の噴射形態による燃料噴射を排気行程において所定量、詳しくは適宜設定した所定間隔で所定回数(最適パルス)実行する。そして、ステップS70に進む。
なお、図5に示すステップS70の燃料噴射量調整については、エンジンコントロールユニット50においてアクセル操作量等に基づいて演算される必要燃料噴射量からステップS120における燃料噴射量を減算して燃料噴射不足量を演算し、この燃料噴射不足量を充足するように追加燃料噴射を行えばよい。
以上のように、第1の清浄運転制御を行うことで、まずEGR運転が停止されることで第1の清浄運転制御中における外部EGRによる排気の流入を防止してデポジットの更なる生成が抑制される。そして、第2の噴射形態による燃料噴射、即ち高圧燃料噴射により燃料噴射弁10から噴射した燃料によって吸気ポート4に付着したデポジットを洗浄する。また、排気行程に燃料噴射することにより、吸気弁6の傘裏部56に付着したデポジットも洗浄される。更には、排気行程噴射を行うことによって、吸気弁6の傘裏部56の温度を低減させることができ、吸気弁6の傘裏部56におけるデポジットの生成を抑制することができる。
以上のように、第1の清浄運転制御を行うことで、まずEGR運転が停止されることで第1の清浄運転制御中における外部EGRによる排気の流入を防止してデポジットの更なる生成が抑制される。そして、第2の噴射形態による燃料噴射、即ち高圧燃料噴射により燃料噴射弁10から噴射した燃料によって吸気ポート4に付着したデポジットを洗浄する。また、排気行程に燃料噴射することにより、吸気弁6の傘裏部56に付着したデポジットも洗浄される。更には、排気行程噴射を行うことによって、吸気弁6の傘裏部56の温度を低減させることができ、吸気弁6の傘裏部56におけるデポジットの生成を抑制することができる。
一方、第2の清浄運転制御を行うことで、まずEGR運転が停止されることで第2の清浄運転制御中における外部EGRによる更なるデポジットの生成が抑制される。そして、排気行程に第1の燃料噴射形態による燃料噴射を行うことによって、吸気弁6の傘裏部56に付着したデポジットを洗浄することができる。また、排気行程噴射を行うことによって、吸気弁6の傘裏部56の温度を低減させて吸気弁6の傘裏部56におけるデポジットの生成を抑制することができる。
なお、第2の清浄運転制御は内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上となった場合に実行されるが、内部EGRにより発生するデポジットは、外部EGRにより発生するデポジットより発生量が少なく、また吸気弁6の傘裏部56のように燃焼室3近辺に限定される。したがって、第1の清浄運転制御のように高圧燃料噴射によるデポジット洗浄を不要とし第2の清浄運転制御により十分にデポジットを洗浄除去することができる。このように不要なデポジット洗浄を抑えることで、デポジット洗浄制御によるエンジン運転の効率低下を抑制することができる。
清浄運転制御部53は、通常運転時には吸気行程において第1の噴射形態により燃料噴射を行うことで、燃焼室3への燃料の直入率を上昇させて燃焼室を冷却し、高負荷時のノッキングを低減させて高出力化を図ることができる。また、第1の噴射形態により所定期間以上運転した場合、詳しくは、外部EGR量の積算値Veegrが第1の所定値V1以上となった場合には第1の清浄運転制御を行い、排気行程での第2の噴射形態の燃料噴射により噴射角を増大させて吸気ポートの内壁に燃料を噴射させ、吸気ポート4に付着したデポジットを広範囲に洗浄除去することができる。また、内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上となった場合には第2の清浄運転制御を行い、排気行程での燃料噴射により、吸気ポート4の燃焼室3付近の部位に付着したデポジットを洗浄除去することができる。このように、エンジン1の運転状況に基づくデポジットの付着状況に対応して適切かつ十分な清浄運転が可能となる。
また、第1の清浄運転制御または第2の清浄運転制御を行うことで必要燃料噴射量に対して燃焼室3内への燃料供給量が少ない場合であっても、燃料噴射量調整制御が行なわれることで、エンジン1の出力確保及び運転の安定化を図ることができる。
なお、本願発明は以上の実施形態に限定するものではない。
例えば、上記実施形態における第1の清浄運転制御及び第2の清浄運転制御については、第1の清浄運転制御のみ行ってもよい。また、内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上となった場合に第1の清浄運転制御を行ってもよい。本発明は、少なくとも通常運転時における第1の噴射形態から、燃料噴射角を大きくした第2の噴射形態に切り換えてデポジット清浄運転を行うように制御すればよく、各種構成の内燃機関に広く適用することができる。
なお、本願発明は以上の実施形態に限定するものではない。
例えば、上記実施形態における第1の清浄運転制御及び第2の清浄運転制御については、第1の清浄運転制御のみ行ってもよい。また、内部EGR量の積算値Viegrが第2の所定値V2以上となった場合に第1の清浄運転制御を行ってもよい。本発明は、少なくとも通常運転時における第1の噴射形態から、燃料噴射角を大きくした第2の噴射形態に切り換えてデポジット清浄運転を行うように制御すればよく、各種構成の内燃機関に広く適用することができる。
1 エンジン(内燃機関)
3 燃焼室
4 吸気ポート
10 燃料噴射弁(燃料噴射部)
50 エンジンコントロールユニット(内部EGR制御部)
51 外部EGR量演算部
52 内部EGR量演算部
53 清浄運転制御部(燃料噴射制御部)
3 燃焼室
4 吸気ポート
10 燃料噴射弁(燃料噴射部)
50 エンジンコントロールユニット(内部EGR制御部)
51 外部EGR量演算部
52 内部EGR量演算部
53 清浄運転制御部(燃料噴射制御部)
Claims (5)
- 吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射部を備えた内燃機関の燃料噴射装置であって、
前記燃料噴射部から燃焼室に向けて燃料を噴射する第1の噴射形態と、前記第1の噴射形態より前記燃料噴射部の噴射角を増大させ、少なくとも前記吸気ポートの内壁に向けて燃料を噴射させる第2の噴射形態と、に切り換える燃料噴射制御部を備え、
前記燃料噴射制御部は、前記第1の噴射形態の燃料噴射により前記内燃機関を所定期間以上運転させた際に、前記第2の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させて前記吸気ポートを洗浄することを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 前記燃料噴射制御部は、前記第1の噴射形態の燃料噴射時において、噴射された燃料が前記吸気ポートに直接吹き付けられないように噴射角を設定し、前記第2の噴射形態の燃料噴射時において、噴射された燃料が少なくとも前記吸気ポートの前記燃焼室に近い位置に直接吹き付けられるように噴射角を設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記燃料噴射制御部は、前記燃料噴射部からの燃料噴射圧を変更して、前記第1の噴射形態と前記第2の噴射形態とを切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記内燃機関は排気通路から吸気通路に排気を還流させる外部EGR装置を有し、
前記燃料噴射装置は、前回の前記吸気ポートの洗浄が終了してからの前記外部EGR装置による排気還流量の積算値を演算する外部EGR量演算部を備え、
前記燃料噴射制御部は、前記排気還流量の積算値が第1の所定値以上となった際に、排気行程において前記第2の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させることを特徴とする請求項11から3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。 - 前記内燃機関は排気弁及び吸気弁を制御して前記燃焼室に排気を残留させる内部EGR制御部を有し、
前記燃料噴射装置は、前回の前記吸気ポートの洗浄が終了してからの前記内部EGR制御部による排気残留量の積算値を演算する内部EGR量演算部を備え、
前記燃料噴射制御部は、前記排気残留量の積算値が第2の所定値以上となった際に、排気行程において前記第1の噴射形態による燃料噴射を所定量実行させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017082111A JP2018178911A (ja) | 2017-04-18 | 2017-04-18 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018178911A true JP2018178911A (ja) | 2018-11-15 |
Family
ID=64282805
Family Applications (1)
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JP2017082111A Pending JP2018178911A (ja) | 2017-04-18 | 2017-04-18 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018178911A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019159929A1 (ja) | 2018-02-14 | 2019-08-22 | 三菱ケミカル株式会社 | 難燃性金属樹脂複合材 |
-
2017
- 2017-04-18 JP JP2017082111A patent/JP2018178911A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019159929A1 (ja) | 2018-02-14 | 2019-08-22 | 三菱ケミカル株式会社 | 難燃性金属樹脂複合材 |
EP4306735A2 (en) | 2018-02-14 | 2024-01-17 | Mitsubishi Chemical Infratec Co., Ltd. | Flame retardant metal-resin composite material |
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