JP2018178052A - タイヤ用ゴム組成物とその製造方法およびアンダートレッド - Google Patents
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Abstract
【課題】押出成形に際して耳切れや穴あきが発生せず、スチールブレーカーとトレッドの間にバンドが配置されたタイヤにおいて、バンドとトレッドとを十分に接着して優れた高速耐久性を発揮することができるアンダートレッドの製造技術を提供する。【解決手段】アンダートレッド製造用のゴム組成物であって、ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されているゴム組成物。合成ゴムが、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種であるゴム組成物。前記ゴム組成物が押出成形されて、シート状に形成されているアンダートレッド。【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物とその製造方法およびアンダートレッドに関し、詳しくは、空気入りタイヤのスチールブレーカーとバンドとの間に配置されるアンダートレッドの製造に用いられるタイヤ用ゴム組成物とその製造方法およびアンダートレッドに関する。
空気入りタイヤは、インナーライナー、カーカスプライ、スチールブレーカー、トレッド、サイドウォールなど、種々のゴム材料を積層して形成されている。そして、トレッドとスチールブレーカーとの間にはアンダートレッドが配置されている。
このアンダートレッドは、アンダートレッド用に混練されたゴム組成物を押出成形することにより作製されるが、従来より、このゴム組成物のゴム成分としては、タイヤ成形時におけるアンダートレッドとスチールブレーカーとの接着性の観点から100%天然ゴム(NR)が一般的に使用されている(例えば、特許文献1、2)。
しかしながら、天然ゴムは、他の合成ゴムに比べて高ムーニー粘度で加工性が悪い。そこで、通常は、しゃっ解剤を添加して素練りを行い、ムーニー粘度を低下させた後に、その他の配合材料と混練してゴム組成物の製造を行っているが、得られたゴム組成物の可塑性は十分に低いと言えなかったため熱入れが困難で、押出成形に際して、耳切れや穴あきの発生が避けられなかった。このような耳切れや穴あきの発生は、タイヤの耐久性に影響すると共に、ユニフォミティーの低下を招くため、手作業などによって補修する必要があるが、この作業は作業者にとって大きな負担となる。
一方、近年、タイヤの高速耐久性に対する要請は益々強くなっており、この要請に応えるために、スチールブレーカーとトレッドの間に有機繊維からなるバンドを配置して高速耐久性を図ることが行われている。これに伴って、アンダートレッドはバンドを挟んでスチールブレーカーと接着されることになり、アンダートレッドとスチールブレーカーとが直接接触するケースは少なくなった。
このため、スチールブレーカーとトレッドとの接着ではなく、バンドとトレッドとを十分に接着させてバンドによる高速耐久性を十分に発揮させると共に、押出成形における耳切れや穴あきの発生を十分に低減することができるアンダートレッドが求められている。
上記より、本発明は、押出成形に際して耳切れや穴あきが発生せず、スチールブレーカーとトレッドの間にバンドが配置されたタイヤにおいて、バンドとトレッドとを十分に接着して優れた高速耐久性を発揮させることができるアンダートレッドの製造技術を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
アンダートレッド製造用のゴム組成物であって、
ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されていることを特徴とするゴム組成物である。
アンダートレッド製造用のゴム組成物であって、
ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されていることを特徴とするゴム組成物である。
請求項2に記載の発明は、
前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物である。
前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物である。
請求項3に記載の発明は、
前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物である。
前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物である。
請求項4に記載の発明は、
40〜70重量部の天然ゴムと30〜60重量部の合成ゴムとからゴム成分100重量部が構成されているゴム成分に、所定の配合材料を配合して、密閉式混練機を用いて混練することにより、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物を製造することを特徴とするゴム組成物の製造方法である。
40〜70重量部の天然ゴムと30〜60重量部の合成ゴムとからゴム成分100重量部が構成されているゴム成分に、所定の配合材料を配合して、密閉式混練機を用いて混練することにより、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物を製造することを特徴とするゴム組成物の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、
前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項4に記載のゴム組成物の製造方法である。
前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項4に記載のゴム組成物の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、
前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴムを用いることを特徴とする請求項5に記載のゴム組成物の製造方法である。
前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴムを用いることを特徴とする請求項5に記載のゴム組成物の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物が押出成形されて、シート状に形成されていることを特徴とするアンダートレッドである。
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物が押出成形されて、シート状に形成されていることを特徴とするアンダートレッドである。
請求項8に記載の発明は、
厚みが、0.30〜1.50mmであることを特徴とする請求項7に記載のアンダートレッドである。
厚みが、0.30〜1.50mmであることを特徴とする請求項7に記載のアンダートレッドである。
請求項9に記載の発明は、
トレッドおよびスチールブレーカーを備え、前記トレッドと前記スチールブレーカーとの間にバンドが設けられた空気入りタイヤであって、
前記トレッドと前記バンドの間に、請求項7または請求項8に記載のアンダートレッドが配置されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
トレッドおよびスチールブレーカーを備え、前記トレッドと前記スチールブレーカーとの間にバンドが設けられた空気入りタイヤであって、
前記トレッドと前記バンドの間に、請求項7または請求項8に記載のアンダートレッドが配置されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項10に記載の発明は、
前記トレッドが、単層構造であることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤである。
前記トレッドが、単層構造であることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤである。
請求項11に記載の発明は、
前記トレッドがキャップトレッドとベーストレッドを備えた複層構造であり、前記アンダートレッドが、前記ベーストレッドと前記バンドとの間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤである。
前記トレッドがキャップトレッドとベーストレッドを備えた複層構造であり、前記アンダートレッドが、前記ベーストレッドと前記バンドとの間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤである。
本発明によれば、押出成形に際して耳切れや穴あきが発生せず、スチールブレーカーとトレッドの間にバンドが配置されたタイヤにおいて、バンドと十分に接着して優れた高速耐久性を発揮させることができるアンダートレッドの製造技術を提供することができる。
[1]本発明の概要
最初に、本発明の検討経過を交えながら、本発明の概要について説明する。
最初に、本発明の検討経過を交えながら、本発明の概要について説明する。
本発明においては、アンダートレッド製造用のゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ともいう)として、ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されているゴム組成物を使用する。
耳切れや穴あきの発生を抑制する手段として、ゴム成分に合成ゴムを使用することは、これまでも検討されたことがある。しかし、当時は現在ほど高速耐久性に対する要請が強くなかったため、バンドがないタイヤへの適用として検討されていた。
そして、検討の結果、ゴム成分に合成ゴムを使用したアンダートレッドの場合には、スチールブレーカーへの湿熱接着が阻害されて、十分な接着性を確保できないことが分かったため、実施には至らなかった。
その後、高速耐久性の改善を目的として、上記したように、スチールブレーカーとトレッドの間にバンドを配置することが提案されるようになり、アンダートレッドに求められる役割が変化してきた。
このような状況下、本発明者は、バンドとの間に十分な接着性を確保するためには、バンドのトッピングゴム組成物にも使用されている合成ゴムを使用することに思い至った。
そして、鋭意検討の結果、ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されているゴム組成物を使用すればよいことが分かった。
即ち、バンドのトッピングゴム組成物と同様の合成ゴムを使用することにより、バンドとの間に十分な接着性を確保して、タイヤの高速耐久性を確保できる。そして、このようなゴム組成物は、可塑性に優れ、熱入れも容易であるため、押出成形時、耳切れや穴あきの発生を十分に抑制することができる。
また、可塑性に優れ、熱入れも容易なゴム組成物を使用することにより、リユースゴム、即ち、トレッドゴム部材に加工されたが不具合があり成形工程に進めなかったゴムや押し出し工程での初期の重量/寸法が安定するまでに押出されたゴム、押し出し終了時に押し出し機内に残ったゴムなどを少なくして、短時間に立ち上げることができ、生産性を大きく向上させることができる。
[2]本発明の実施の形態
次に、具体的な実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
次に、具体的な実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
1.ゴム組成物における配合材料
本実施の形態において、ゴム組成物は、ゴム成分、カーボンブラック、プロセスオイル、加硫薬品などの配合材料を混練することにより得ることができる。
本実施の形態において、ゴム組成物は、ゴム成分、カーボンブラック、プロセスオイル、加硫薬品などの配合材料を混練することにより得ることができる。
(1)ゴム成分
本実施の形態において、ゴム成分としては、ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと30〜60重量部の合成ゴムから構成されるゴム成分が使用される。
本実施の形態において、ゴム成分としては、ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと30〜60重量部の合成ゴムから構成されるゴム成分が使用される。
ゴム成分をこのような構成とすることにより、ゴム組成物の可塑性を十分に低下させて、押出成形時、耳切れや穴あきの発生を抑制すると共に、タイヤ成形工程において、バンドとの間の粘着性を確保することができる。20〜50重量部であるとより好ましく、30〜40重量部であるとさらに好ましい。
天然ゴムとしては特に限定されず、SIR20、RSS♯3、TSR20など、ゴム工業において一般的な天然ゴムだけでなく、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素化天然ゴム(HNR)、脱タンパク天然ゴム(DPNR)などの改質天然ゴムも使用できる。なお、これらの天然ゴムは単独で使用することもできるが、2種以上を併用してもよい。
そして、合成ゴムとしては、バンドのトッピングゴム組成物においても配合されている合成ゴムがバンドとの接着性確保の点から好ましく、具体的には、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などを好ましく使用することができ、これらの内でも、SBRゴムが特に好ましい。なお、これらの合成ゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(2)カーボンブラック
カーボンブラックは、製品タイヤにおけるアンダートレッドに要求される補強性を担保するために配合される。本実施の形態においては、ゴム成分100重量部に対して30〜70重量部配合されることが好ましい。これにより、アンダートレッドに要求される補強性を十分に発揮させると共に、ゴム組成物中に十分に分散させることができる。40〜60重量部であるとより好ましく、45〜55重量部であるとさらに好ましい。
カーボンブラックは、製品タイヤにおけるアンダートレッドに要求される補強性を担保するために配合される。本実施の形態においては、ゴム成分100重量部に対して30〜70重量部配合されることが好ましい。これにより、アンダートレッドに要求される補強性を十分に発揮させると共に、ゴム組成物中に十分に分散させることができる。40〜60重量部であるとより好ましく、45〜55重量部であるとさらに好ましい。
カーボンブラックは特に限定されず、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなど、ゴム工業において一般的に使用されるカーボンブラックを使用することができ、単独で使用することもできるが、2種以上を併用してもよい。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、30〜180m2/gが好ましく、50〜140m2/gであるとより好ましく、70〜110m2/gであるとさらに好ましい。なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定される。
また、カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、50〜100ml/100gが好ましく、60〜90ml/100gであるとより好ましく、65〜80ml/100gであるとさらに好ましい。なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K 6217−4:2001に準拠して測定される。
(3)プロセスオイル
プロセスオイルは、ゴム組成物の軟化のために配合され、本実施の形態においては、ゴム成分100重量部に対して30重量部以下とすることが好ましい。15重量部以下であるとより好ましく、5〜10重量部であるとさらに好ましい。
プロセスオイルは、ゴム組成物の軟化のために配合され、本実施の形態においては、ゴム成分100重量部に対して30重量部以下とすることが好ましい。15重量部以下であるとより好ましく、5〜10重量部であるとさらに好ましい。
プロセスオイルとしては特に限定されず、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイル、植物油脂、及びこれらの混合物等、従来公知のオイルを使用できる。これらの内でも、アロマ系プロセスオイルが好ましい。
(4)その他
本実施の形態においては、上記した各配材料に加えて、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫剤(硫黄など)、加硫促進剤(スルフェンアミド系、グアニジン系加硫促進剤など)などを適宜配合することが好ましい。
本実施の形態においては、上記した各配材料に加えて、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫剤(硫黄など)、加硫促進剤(スルフェンアミド系、グアニジン系加硫促進剤など)などを適宜配合することが好ましい。
2.ゴム組成物の製造
本実施の形態において、ゴム組成物は以下の手順に従って製造される。
本実施の形態において、ゴム組成物は以下の手順に従って製造される。
最初に、加硫剤と加硫促進剤とを除いた各配合材料を混練機に投入して、所定の温度で、所定の時間混練する。
混練機としては、従来公知の密閉式混練機を使用することが好ましい。具体的な密閉式混練機としては、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどを挙げることができ、この内でも、混練効率の点からバンバリーミキサーが好ましい。
次に、上記で得られた混練ゴムに、加硫剤および加硫促進剤を加えて、さらに混練し、本実施の形態に係るゴム組成物の製造を完了する。
3.アンダートレッドの押出成形
上記で得られたゴム組成物は、押出成形機を用いて、所定の温度で熱入れした後、シート状に押出成形することにより、アンダートレッドに加工される。アンダートレッドの厚みはタイヤのサイズや要求性能に応じて適宜設定されるが、通常は0.30〜1.50mm程度が好ましい。
上記で得られたゴム組成物は、押出成形機を用いて、所定の温度で熱入れした後、シート状に押出成形することにより、アンダートレッドに加工される。アンダートレッドの厚みはタイヤのサイズや要求性能に応じて適宜設定されるが、通常は0.30〜1.50mm程度が好ましい。
このとき、本実施の形態に係るゴム組成物は可塑性に優れ、熱入れが容易であるため、押出成形に際して、短時間で所定の幅、所定の厚みのシート状に加工することができ、耳切れや穴あきの発生を大きく低減させることができる。そして、短時間で段替えができるため、リユースゴムの発生量を従来に比べて大きく低減することができる。
4.タイヤの成形
得られたアンダートレッドは、次工程である成形工程において、バンドとトレッドとの間に配置されるように、成形ドラム上で貼り合わされる。このとき、本実施の形態に係るアンダートレッドは、バンドとの接着性を十分に有しているため、バンドと十分に接着させることができる。
得られたアンダートレッドは、次工程である成形工程において、バンドとトレッドとの間に配置されるように、成形ドラム上で貼り合わされる。このとき、本実施の形態に係るアンダートレッドは、バンドとの接着性を十分に有しているため、バンドと十分に接着させることができる。
そして、成形されたタイヤを加硫することにより、空気入りタイヤの製造が完了する。このとき、トレッドとバンドとは、耳切れや穴あきがないアンダートレッドによって、十分に接着されているため、十分な高速耐久性を発揮することができると共に、ユニフォミティーの低下を招くことがない高品質の空気入りタイヤを安定して提供することができる。
以下、実施例に基づき、本発明をより具体的に説明する。
1.アンダートレッドの製造
表1に示す各配合材料を神戸製鋼社製バンバリーミキサーBB24011Dローターに、充填率が72%となるように投入して、ローター回転数60rpmで、混練温度が160℃に達するまで混練りしてゴム組成物を作製した。
表1に示す各配合材料を神戸製鋼社製バンバリーミキサーBB24011Dローターに、充填率が72%となるように投入して、ローター回転数60rpmで、混練温度が160℃に達するまで混練りしてゴム組成物を作製した。
なお、表1における具体的な各配合材料は、以下の通りである。
天然ゴム:TSR20
SBR:住友化学社製SBR1502
BR:宇部興産社製BR150B
IR:日本ゼオン社製ニポールIR2200
カーボンブラック:キャボットジャパン社製ショーブラックN330(N2SA:79m2/g、DBP101ml/100g)
オイル:出光興産社製ダイアナプロセスNH−70S(アロマ系プロセスオイル)
老化防止剤:大内新興化学工業社製ノクラックRD(ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン))
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業社製酸化亜鉛2種
硫黄:フレキシス社製クリステックスHSOT20
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
天然ゴム:TSR20
SBR:住友化学社製SBR1502
BR:宇部興産社製BR150B
IR:日本ゼオン社製ニポールIR2200
カーボンブラック:キャボットジャパン社製ショーブラックN330(N2SA:79m2/g、DBP101ml/100g)
オイル:出光興産社製ダイアナプロセスNH−70S(アロマ系プロセスオイル)
老化防止剤:大内新興化学工業社製ノクラックRD(ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン))
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業社製酸化亜鉛2種
硫黄:フレキシス社製クリステックスHSOT20
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
各ゴム組成物を、熱入れ押し出し機とクッションカレンダーを用いて厚み0.7mmのシートに圧延成形して、アンダートレッドを作製した。
この圧延成形のとき、段替えに要する時間を測定したところ、比較例に比べて、各実施例では50%程度短縮でき、実施例のゴム組成物が可塑性に優れ、熱入れも容易であることが確認できた。また、耳切れや穴あきの発生を確認したところ、比較例では発生が確認されたが、各実施例では確認されなかった。
2.タイヤの作製
作製された各アンダートレッドを、タイヤ成形工程において、バンドとトレッドとの間に配置して帯状トレッドゴム部材を作製した後、サイズ195/65R15のタイヤを成形し、その後加硫成形して試験体の各タイヤを製造した(N=1000本)。
作製された各アンダートレッドを、タイヤ成形工程において、バンドとトレッドとの間に配置して帯状トレッドゴム部材を作製した後、サイズ195/65R15のタイヤを成形し、その後加硫成形して試験体の各タイヤを製造した(N=1000本)。
3.試験方法
製造された各タイヤについて、以下の項目について評価した。
製造された各タイヤについて、以下の項目について評価した。
(1)帯状トレッドゴム部材不良率
作製された各帯状トレッドゴム部材について所定の品質検査を行い、合格となった帯状トレッドゴム部材の本数をカウントした。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、不良数が少なく、良好であることを示す。
作製された各帯状トレッドゴム部材について所定の品質検査を行い、合格となった帯状トレッドゴム部材の本数をカウントした。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、不良数が少なく、良好であることを示す。
(2)高速耐久性
製造された各タイヤについて、JIS4230:1998に規定された方法に準じて高速耐久性試験を行い評価した。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、高速耐久性が良好であることを示す。
製造された各タイヤについて、JIS4230:1998に規定された方法に準じて高速耐久性試験を行い評価した。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、高速耐久性が良好であることを示す。
(3)帯状トレッドゴム部材生産性
各実施例および比較例において、アンダートレッドのゴム配合を種々変更することによる帯状トレッドゴム部材の生産性を評価した。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、帯状トレッドゴム部材生産性が良好であることを示す。
各実施例および比較例において、アンダートレッドのゴム配合を種々変更することによる帯状トレッドゴム部材の生産性を評価した。評価は、従来例である比較例における結果を100とする相対指数で行った。数値が大きいほど、帯状トレッドゴム部材生産性が良好であることを示す。
(4)評価結果
各評価の結果を表2に示す。
各評価の結果を表2に示す。
表2より、ゴム成分100重量部が40〜70重量部の天然ゴムおよび30〜60重量部の合成ゴムから構成されるゴム成分を使用することにより、十分な高速耐久性が確保できることが分かる。
そして、対応するアンダートレッドの厚みを0.30〜1.50mmからサイズの異なるタイヤにおいて対応する厚みにアンダートレッドを作製した場合にも、同様であることを確認した。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
Claims (11)
- アンダートレッド製造用のゴム組成物であって、
ゴム成分100重量部が、40〜70重量部の天然ゴムと、30〜60重量部の合成ゴムから構成されていることを特徴とするゴム組成物。 - 前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物。
- 40〜70重量部の天然ゴムと30〜60重量部の合成ゴムとからゴム成分100重量部が構成されているゴム成分に、所定の配合材料を配合して、密閉式混練機を用いて混練することにより、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物を製造することを特徴とするゴム組成物の製造方法。 - 前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムから選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項4に記載のゴム組成物の製造方法。
- 前記合成ゴムとして、スチレンブタジエンゴムを用いることを特徴とする請求項5に記載のゴム組成物の製造方法。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物が押出成形されて、シート状に形成されていることを特徴とするアンダートレッド。
- 厚みが、0.30〜1.50mmであることを特徴とする請求項7に記載のアンダートレッド。
- トレッドおよびスチールブレーカーを備え、前記トレッドと前記スチールブレーカーとの間にバンドが設けられた空気入りタイヤであって、
前記トレッドと前記バンドの間に、請求項7または請求項8に記載のアンダートレッドが配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記トレッドが、単層構造であることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッドがキャップトレッドとベーストレッドを備えた複層構造であり、前記アンダートレッドが、前記ベーストレッドと前記バンドとの間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤ。
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