JP2018177145A - 車両のドア開閉ユニット、スライドドア開閉装置の設置方法 - Google Patents

車両のドア開閉ユニット、スライドドア開閉装置の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドア開閉ユニットをロッカー内に収納する際の作業の効率を向上させることである。【解決手段】車両ボディ10のスライドドア開口部12の下縁部を形成するロッカー30内に設置され、スライドドアを開閉方向に移動させる車両のドア開閉ユニット50であって、ドア開閉機構と、ドア開閉機構を収納し、スライドドアの開閉方向に延びるユニットケース51とを備えており、ユニットケース51には、そのユニットケース51をロッカー30の側面開口35hからロッカー30内に収納する際に支持される被支持部520が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、スライドドアを開閉方向に移動させる車両のドア開閉ユニットと、スライドドア開閉装置の設置方法に関する。
車両のスライドドア開閉装置は、スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットと、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータを備えている。従来は、ドア開閉ユニットとアクチュエータとを一体化した状態で、車両ボディの所定位置に設置していた。しかし、車両ボディの構造上の理由からドア開閉ユニットとアクチュエータとを一体化した状態で設置するのが難しい場合がある。
特許文献1に記載の技術では、図11に示すように、ドア開閉ユニット102を車両ボディ110の側面開口114hからロッカー114内に設置し、アクチュエータ103を車室内のフロア116上に設置するようにしている。そして、アクチュエータ103の設置過程で、図12に示すように、アクチュエータ103のハウジング105から下方に突出した出力軸103rをフロア116の開口(図示省略)等に通し、ドア開閉ユニット102のケース102c内の駆動プーリ102pに連結するようにしている。上記構成により、アクチュエータ103の出力軸103rが回転すると、ドア開閉ユニット102のケース102c内の駆動プーリ102pが回転し、ドア開閉ユニット102の働きでスライドドアが開閉方向に移動するようになる。
特開2012−131457号公報
上記した車両のスライドドア開閉装置の設置作業では、ドア開閉ユニット102を車両ボディ110における幅狭の側面開口114hからロッカー114内に収納する工程がある。さらに、アクチュエータ103の出力軸103rをドア開閉ユニット102の駆動プーリ102pに連結する際、ドア開閉ユニット102をロッカー114内の所定位置で支持しておく必要がある。このため、面倒な作業が多く、作業効率が低い。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ドア開閉ユニットをロッカー内に収納する際の作業の効率を向上させることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、スライドドアを開閉方向に移動させる車両のドア開閉ユニットであって、ドア開閉機構と、前記ドア開閉機構を収納し、前記スライドドアの開閉方向に延びるユニットケースとを備えており、前記ユニットケースには、そのユニットケースを前記ロッカーの側面開口から前記ロッカー内に収納する際に支持される被支持部が設けられている。
本発明によると、ドア開閉ユニットのユニットケースには、そのユニットケースをロッカーの側面開口からロッカー内に収納する際に支持される被支持部が設けられている。このように、ユニットケースに被支持部が設けられているため、ユニットケースを支持し易くなる。したがって、ドア開閉ユニットのユニットケースをロッカー内に収納し、さらにドア開閉機構に対してアクチュエータを連結する作業の効率が向上する。
請求項2の発明によると、ユニットケースの被支持部は、前記ユニットケースの長手方向に複数ヶ所設けられている。このため、ユニットケースを下方からバランス良く支えることができる。
請求項3の発明によると、ユニットケースにおいて被支持部が設けられている面は、前記被支持部の位置がそれ以外の位置よりも窪んで形成されている。即ち、ユニットケースは、被支持部がある部分の厚み寸法がそれ以外の部分の厚み寸法よりも小さくなる。そして、ユニットケースの窪んだ被支持部を支える構成のため、ユニットケースを支えた状態で前記ユニットケースをロッカーの幅狭の側面開口に通し易くなる。
請求項4の発明によると、ユニットケースの被支持部には、支持治具の嵌合部が嵌合する被嵌合部が形成されている。このため、支持治具によりユニットケースを安定的に支持できるようになる。
請求項5の発明は、スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットが車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータが車室内のフロア上に設置される車両のスライドドア開閉装置の設置方法であって、前記ドア開閉ユニットのユニットケースの被支持部を支持治具の先端で支持した状態で、前記支持治具を使用して前記ユニットケースを前記ロッカーの側面に形成された側面開口から前記ロッカー内に収納する工程と、前記ユニットケースを前記支持治具により前記ロッカー内で支持した状態で、前記アクチュエータの出力軸を前記ドア開閉ユニットのユニットケース内に収納されたドア開閉機構に対して連結する工程とを有する。
請求項6の発明によると、ドア開閉ユニットのドア開閉機構は、伝動ベルトを駆動させて前記スライドドアを開閉方向に移動させる構成で、前記伝動ベルトにドアブラケットが連結されており、前記支持治具には、前記ユニットケースの被支持部を支持した状態で、前記ドアブラケットを支持できるブラケット支持部を備える治具が使用される。このため、ドアブラケットをユニットケースと共に安定的に支持できるようになる。
本発明によると、ドア開閉ユニットをロッカー内に収納する作業の効率を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係るスライドドア開閉装置を備える車両の模式斜視図である。 車両ボディに対するスライドドア開閉装置のドア開閉ユニットとアクチュエータとを設置する方法を表す斜視図である。 図2のIII矢視拡大図である。 車両ボディ(ロッカー)に対してドア開閉ユニットを設置する方法を表す縦断面図である。 車両ボディに対するスライドドア開閉装置のアクチュエータとドア開閉ユニットとの連結構造を表す縦断面図である。 スライドドア開閉装置の全体平面図である。 ドア開閉ユニットのユニットケース内の構成を表す部分平断面図である。 前記ユニットケースの側面図である。 前記ユニットケースの被支持部を下方から見た斜視図である。 前記ユニットケースの支持治具の先端部を表す斜視図である。 従来のスライドドア開閉装置のドア開閉ユニットとアクチュエータとの設置方法を表す斜視図である。 従来のスライドドア開閉装置のドア開閉ユニットとアクチュエータとの連結構造を表す縦断面図である。
〔実施形態1〕
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のドア開閉ユニット、及びそれを備えるスライドドア開閉装置について説明する。本実施形態に係るスライドドア開閉装置は、車両ボディのリヤドア開口部を開閉するスライドドアの開閉装置である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、本実施形態に係るスライドドア開閉装置を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
<車両ボディ10の概要について>
本実施形態に係るスライドドア開閉装置40について説明する前に車両ボディ10の概要について説明する。車両ボディ10には、図1に示すように、運転席や助手席等の前部座席に対応するフロントドア開口部11と、後部座席に対応するリヤドア開口部12とが形成されている。車両ボディ10の両ドア開口部11,12の間には、上下方向に延びるセンターピラー14が設けられている。また、両ドア開口部11,12の下縁部には、車両前後方向に延びるロッカー30が形成されており、ロッカー30にセンターピラー14の下端部が接続されている。そして、前記フロントドア開口部11がドアヒンジを中心に回動可能なフロントドア(図示省略)により開閉可能に構成されている。また、リヤドア開口部12がスライドドア23により開閉可能に構成されている。
車両ボディ10には、図1に示すように、スライドドア23をスライド方向にガイドするアッパーガイドレール16とロアガイドレール17とセンターガイドレール18とが設けられている。アッパーガイドレール16とロアガイドレール17とはリヤドア開口部12の上下に設けられており、センターガイドレール18はリヤドア開口部12の後側の高さ方向中央位置に設けられている。ロアガイドレール17は、後記するように、ロッカー30内の所定位置に設けられている。各ガイドレール16,17,18には、スライドドア23の上端部、下端部及び中央部にそれぞれ設けられたガイドローラーユニット19,20,21が各ガイドレール16,17,18に沿って転動可能な状態で連結されている。これにより、スライドドア23は各ガイドレール16,17,18に沿ってスライドが可能になる。
<ロッカー30及びフロア構造について>
ロッカー30は、図4、図5に示すように、車両前後方向に延びるロッカーインナー33とロッカーアウター34とサイドアウター35とが左右方向から合わせられることで筒状に形成されている。また、ロッカー30の外側面、即ち、ロッカーアウター34とサイドアウター35とには、図2、及び図4、図5に示すように、スライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50(後記する)を右方向から収納するための細長い側面開口34h,35hが前後方向に延びるように形成されている。側面開口34h,35hは、センターピラー14の後側でスライドドア23のスライド範囲とほぼ等しい長さ寸法で形成されている。さらに、ロッカー30の内側には、図4、図5に示すように、側面開口34h,35hの位置に開口部が合わせられる細長く浅い箱状のロッカー内箱36が設けられている。
ロッカー内箱36は、前記スライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50が収納される箱体であり、アッパパネル36uとロアパネル36dとが上下から合わせられることで形成される。そして、ロッカー内箱36の右端の開口部の周縁がロッカーアウター34の側面開口34hの周縁に内側から接合されている。また、図5に示すように、ロッカー内箱36においてドア開閉ユニット50の駆動プーリ収納部510が収納される部分(以下、張り出し部360という)がロッカーインナー33の壁面開口部33hから室内側(左側)に突出している。即ち、前記ロッカー30とロッカー内箱36とが本発明のロッカーに相当する。
ロッカー内箱36を構成するアッパパネル36uの下面には、図4、図5に示すように、所定位置にロアガイドレール17が下向きに取付けられている。また、ロッカー内箱36のアッパパネル36uには、張り出し部360の所定位置にスライドドア開閉装置40のアクチュエータ43の下部ハウジング433が上方から挿入される上面開口36eが形成されている。
ロッカー30を構成するロッカーインナー33の下側面と車両ボディ10のフロアパネル37間には、図5に示すように、ロッカー内箱36の張り出し部360を下側から覆うように、フロアサイドパネル38が設けられている。また、フロアサイドパネル38の上部縦壁面とロッカーインナー33の上側面間には、ロッカー内箱36の張り出し部360を上側から覆うように、フロアステップパネル39が設けられている。フロアステップパネル39には、ロッカー内箱36の上面開口36eと重なる位置にスライドドア開閉装置40のアクチュエータ43の下部ハウジング433が上方から挿入される開口39hが形成されている。
<スライドドア開閉装置40について>
スライドドア開閉装置40は、スライドドア23を各ガイドレール16,17,18に沿ってスライドさせる装置であり、図5〜図7に示すように、スライドドア23を開閉移動させるドア開閉ユニット50と、前記ドア開閉ユニット50を駆動させるアクチュエータ43とから構成されている。
<ドア開閉ユニット50について>
ドア開閉ユニット50は、図5〜図7に示すように、細長いユニットケース51と、駆動プーリ52と、複数の従動プーリ53f,53b,53m、及び支持プーリ54a,54bと、伝動ベルト55と、ドアブラケット57とから構成されている。即ち、前記駆動プーリ52と、従動プーリ53f,53b,53m、及び支持プーリ54a,54bと、伝動ベルト55等とが本発明のドア開閉機構に相当する。
ユニットケース51は、図6、図7に示すように、ロアガイドレール17に沿って配置されるケース本体部51mと、ケース本体部51mの前部左側に突出して形成されたと駆動プーリ収納部510とを備えている。駆動プーリ収納部510は上部開放形の容器状に形成されており、駆動プーリ収納部510の上部開口部が、図5に示すように、蓋部511によって塞がれるようになっている。蓋部511の中央には、アクチュエータ43の下部ハウジング433が嵌合する貫通孔511hが形成されている。
ユニットケース51の駆動プーリ収納部510には、図7に示すように、中央位置に円盤状の駆動プーリ52が収納されており、駆動プーリ52の右後方に第1支持プーリ54a、駆動プーリ52の左方に第2支持プーリ54bが設けられている。そして、駆動プーリ52に対して後側から掛けられた伝動ベルト55の一端側が駆動プーリ52と第2支持プーリ54bとの間を通過して駆動プーリ収納部510から前方に引き出されている。また、駆動プーリ52に対して後側から掛けられた伝動ベルト55の他端側が第1支持プーリ54aに対して前方から掛けられて駆動プーリ収納部510から後方に引き出されている。
駆動プーリ収納部510から前方に引き出された伝動ベルト55は、図6、図7に示すように、ユニットケース51のケース本体部51mの前端に設けられた第1従動プーリ53fに前方から掛けられて後方に曲げられ、ケース本体部51mの外側を通って後方に導かれる。そして、ケース本体部51mの外側を通って後方に導かれた伝動ベルト55は、ケース本体部51mの後端に設けられた第2従動プーリ53bに後方から掛けられて前方に曲げられ、ケース本体部51mの内側を通って駆動プーリ収納部510の第1支持プーリ54aまで戻される。
そして、ケース本体部51mの外側に位置する伝動ベルト55の一部にドアブラケット57が固定されている。また、ケース本体部51mには、外側と内側とに位置する伝動ベルト55間に第3従動プーリ53mが長さ方向に間隔をおいて複数設けられている。これにより、ドア開閉ユニット50の駆動プーリ52が軸心回りに回転すると、駆動プーリ52に掛けられた伝動ベルト55が駆動プーリ52の外周面に沿って移動する。そして、伝動ベルト55は、第1従動プーリ53f、第2従動プーリ53b、第3従動プーリ53m、及び第1、第2支持プーリ54a,54bの働きでユニットケース51のケース本体部51mの外側、及び内側に沿って移動する。これにより、ケース本体部51mの外側の伝動ベルト55に固定されたドアブラケット57が車両前後方向に移動するようになる。
<アクチュエータ43について>
アクチュエータ43は、ドア開閉ユニット50の駆動プーリ52を正転、あるいは逆転させることにより、ドア開閉ユニット50を駆動させる機構である。アクチュエータ43は、図5等に示すように、駆動モータ、及び減速機構(図示省略)と、前記駆動モータ、及び減速機構を収納するハウジング430とを備えている。そして、ハウジング430の前側中央部に減速機構の出力軸43pが縦向きの状態で回転可能に支持されている。アクチュエータ43のハウジング430は、下側が開放された上部ハウジング431と、上側が開放された下部ハウジング433とからなり、上下のハウジング431,433の開口が合わせられてボルト止めされることで、中空容器状に形成される。
下部ハウジング433の下端部には、図5に示すように、アクチュエータ43の出力軸43pを同軸に収納する円筒形の筒状部433eが設けられている。そして、下部ハウジング433の筒状部433eがフロアステップパネル39の開口39hとロッカー内箱36のアッパパネル36uの上面開口36eとに通されて、ユニットケース51の駆動プーリ収納部510における蓋部511の貫通孔511hと嵌合するように構成されている。また、筒状部433eの先端中央には、アクチュエータ43の出力軸43pの先端部が突出する軸穴433xが形成されている。そして、下部ハウジング433の筒状部433eから突出したアクチュエータ43の出力軸43pがドア開閉ユニット50の駆動プーリ52の中心円筒部52eに挿入固定される。
<支持治具60、及びユニットケース51の被支持部520について>
支持治具60は、スライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50をロッカー30の側面開口34h,35hからロッカー30内に設置する際に、ドア開閉ユニット50のユニットケース51のケース本体部51m(以下、ユニットケース51という)を下方から支持する治具である。ここで、ユニットケース51は、図8に示すように、そのユニットケース51の上面51uが平坦なのに対して、前記ユニットケース51の下面51dが支持治具60により支持される被支持部520の位置で窪んでいる。そして、被支持部520がユニットケース51の前部と後部とに形成されている。
ユニットケース51の被支持部520には、図9に示すように、天井部分に前後方向に延びる左リブ521と右リブ522とが設けられている。そして、左リブ521の中央前側と右リブ522の中央前側とが前側連結リブ523により連結されている。また、左リブ521の中央後側と右リブ522の中央後側とが後側連結リブ524により連結されている。即ち、ユニットケース51の被支持部520の天井中央には、左リブ521、右リブ522、前側連結リブ523、及び後側連結リブ524からなる角枠520wが形成されている。また、左リブ521と右リブ522とには、角枠520wの位置に前後方向に延びるスリット部521s,522sが形成されている。
支持治具60は、図3等に示すように、棒状の治具本体部60mと、治具本体部60mに対して横方向に突出したブラケット支持部60kとから構成されている。治具本体部60mは、先端側にユニットケース51の被支持部520を下方から支える支持部62が設けられており、基端部側に把持部68が設けられている。支持治具60(治具本体部60m)の支持部62は、図10等に示すように、把持部68に対して十分に薄肉に形成されている。支持部62に対して基端部寄りの位置には、上面が徐々に盛り上がることで肉厚寸法が大きくなる肉厚増加部63が設けられている。そして、肉厚増加部63よりも基端部側が一定の肉厚寸法に設定されている。
支持治具60の支持部62の上面には、図10に示すように、ユニットケース51の被支持部520における角枠520wの前側連結リブ523と後側連結リブ524間に嵌め込まれる前側突起66と後側突起67とが形成されている。また、支持治具60の支持部62の上面には、前側突起66、後側突起67に対して若干先端寄りの位置に、ユニットケース51の被支持部520における角枠520wの左リブ521を弾性力で挟む挟み部65が設けられている。挟み部65は一対の突起の先端で角枠520wの左リブ521を挟む構成であり、前記突起の先端には左リブ521のスリット部521sに掛かる爪65tが形成されている。
支持治具60のブラケット支持部60kは、図3に示すように、支持治具60の支持部62によりドア開閉ユニット50のユニットケース51の被支持部520が支持された状態で、ドア開閉ユニット50のドアブラケット57を支持する部分である。これにより、ドア開閉ユニット50の伝動ベルト55に固定されて、ユニットケース51に対して位置決めができなかったドアブラケット57を支持治具60のブラケット支持部60kによりユニットケース51に対して位置決めが可能になる。上記したように、支持治具60の支持部62の前側突起66と後側突起67、及び挟み部65が本発明の支持治具の嵌合部に相当する。また、ユニットケース51の被支持部520の左リブ521、右リブ522、前側連結リブ523、及び後側連結リブ524(角枠520w)が本発明のユニットケースの被支持部の被嵌合部に相当する。
<スライドドア開閉装置40の設置について>
先ず、ドア開閉ユニット50のユニットケース51における被支持部520の角枠520wに対して支持治具60の支持部62の前側突起66、後側突起67、及び挟み部65を下方から嵌合させる。そして、ドア開閉ユニット50のユニットケース51の被支持部520を支持治具60の支持部62により下方から支持する。さらに、ドア開閉ユニット50のドアブラケット57を支持治具60のブラケット支持部60kにより下方から支持する。この状態で、支持治具60の把持部68を把持し、図2〜図4に示すように、ドア開閉ユニット50を右方向からロッカー30の側面開口34h,35hを通し、ロッカー内箱36の内側の所定位置に収納する。
次に、アクチュエータ43の下部ハウジング433の筒状部433eを、図5に示すように、フロアステップパネル39の開口39h、及びロッカー内箱36のアッパパネル36uの上面開口36eに挿入し、筒状部433eの先端をドア開閉ユニット50の駆動プーリ収納部510(蓋部511の貫通孔511h)に嵌合させる。そして、下部ハウジング433の筒状部433eから下方に突出したアクチュエータ43の出力軸43pをドア開閉ユニット50の駆動プーリ52の中心円筒部52eに挿入固定する。この状態で、アクチュエータ43の下部ハウジング433をドア開閉ユニット50のユニットケース51にネジ止め等することでスライドドア開閉装置40の組み付けが終了する。
スライドドア開閉装置40の組み付けが終了すると、ユニットケース51の被支持部520から支持治具60の支持部62が外される。そして、スライドドア開閉装置40の組み付け後、スライドドア23のガイドローラーユニット20がロッカー30の側面開口34h,35hからロッカー内箱36に挿入され、ガイドローラーユニット20とスライドドア開閉装置40のドア開閉ユニット50のドアブラケット57との連結が行われる。
<本実施形態に係るスライドドア開閉装置40の長所について>
本実施形態に係るスライドドア開閉装置40によると、ドア開閉ユニット50のユニットケース51には、そのユニットケース51をロッカー30の側面開口34h,35hからロッカー30内に収納する際に、下方から支持される被支持部520が設けられている。このように、ユニットケース51に被支持部520が設けられているため、ユニットケース51を下方から支持し易くなる。したがって、ドア開閉ユニット50のユニットケース51をロッカー30内に収納し、さらにドア開閉ユニット50の駆動プーリ52(ドア開閉機構)に対してアクチュエータ43を連結する作業の効率が向上する。
また、ユニットケース51の被支持部520は、ユニットケース51の長手方向に複数ヶ所(二か所)設けられている。このため、ユニットケース51を下方からバランス良く支えることができる。さらに、ユニットケース51の窪んだ被支持部520を下方から支える構成のため、ユニットケース51を下方から支えた状態でユニットケース51をロッカー30の幅狭の側面開口34h,35hに通し易くなる。
また、ユニットケース51の被支持部520には、支持治具60の前側突起66、後側突起67、及び挟み部65(嵌合部)が嵌合する角枠520w(被嵌合部)が形成されている。このため、支持治具60によりユニットケース51を安定的に支持できるようになる。また、支持治具60にはユニットケース51の被支持部520を支持した状態で、ドアブラケット57を支持するブラケット支持部60kが設けられている。このため、ドアブラケット57をユニットケース51と共に安定的に支持できるようになる。
[変更例]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、ドア開閉ユニット50のユニットケース51に窪み状の被支持部520を形成し、その被支持部520の天井位置に支持治具60の上面の前側突起66、後側突起67、及び挟み部65が下方から嵌合する角枠520wを形成する例を示した。しかし、ユニットケース51の被支持部520の形状を支持治具60の先端部が横方向から嵌合する形状に形成することも可能である。また、本実施形態では、支持治具60にユニットケース51の被支持部520を下方から支持する支持部62と、ブラケット支持部60kとを設ける例を示した。しかし、ユニットケース51側でドア開閉ユニット50のドアブラケット57を支持できるようにすることで、支持治具60のブラケット支持部60kを省略することも可能である。また、本実施形態では、ユニットケース51の被支持部520を下方から支持する例を示したが、別の方向から支持できる構造に被支持部520を形成することも可能である。
10・・・・車両ボディ
23・・・・スライドドア
30・・・・ロッカー
34h・・・側面開口
35h・・・側面開口
36・・・・ロッカー内箱(ロッカー)
40・・・・スライドドア開閉装置
43・・・・アクチュエータ
43p・・・出力軸
50・・・・ドア開閉ユニット
51・・・・ユニットケース
51d・・・下面
51u・・・上面
520w・・角枠(被嵌合部)
520・・・被支持部
52・・・・駆動プーリ(ドア開閉機構)
55・・・・伝動ベルト(ドア開閉機構)
57・・・・ドアブラケット
60k・・・ブラケット支持部
60・・・・支持治具
65・・・・挟み部(嵌合部)
66・・・・前側突起(嵌合部)
67・・・・後側突起(嵌合部)

Claims (6)

  1. 車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、スライドドアを開閉方向に移動させる車両のドア開閉ユニットであって、
    ドア開閉機構と、前記ドア開閉機構を収納し、前記スライドドアの開閉方向に延びるユニットケースとを備えており、
    前記ユニットケースには、そのユニットケースを前記ロッカーの側面開口から前記ロッカー内に収納する際に支持される被支持部が設けられている車両のドア開閉ユニット。
  2. 請求項1に記載された車両のドア開閉ユニットであって、
    前記ユニットケースの被支持部は、前記ユニットケースの長手方向に複数ヶ所設けられている車両のドア開閉ユニット。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両のドア開閉ユニットであって、
    前記ユニットケースにおいて被支持部が設けられている面は、前記被支持部の位置がそれ以外の位置よりも窪んで形成されている車両のドア開閉ユニット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両のドア開閉ユニットであって、
    前記ユニットケースの被支持部には、支持治具の嵌合部が嵌合する被嵌合部が形成されている車両のドア開閉ユニット。
  5. スライドドアを開閉方向に移動させるドア開閉ユニットが車両ボディのスライドドア開口部の下縁部を形成するロッカー内に設置され、前記ドア開閉ユニットを駆動させるアクチュエータが車室内のフロア上に設置される車両のスライドドア開閉装置の設置方法であって、
    前記ドア開閉ユニットのユニットケースの被支持部を支持治具の先端で支持した状態で、前記支持治具を使用して前記ユニットケースを前記ロッカーの側面に形成された側面開口から前記ロッカー内に収納する工程と、
    前記ユニットケースを前記支持治具により前記ロッカー内で支持した状態で、前記アクチュエータの出力軸を前記ドア開閉ユニットのユニットケース内に収納されたドア開閉機構に対して連結する工程と、
    を有する車両のスライドドア開閉装置の設置方法。
  6. 請求項5に記載された車両のスライドドア開閉装置の設置方法であって、
    前記ドア開閉ユニットのドア開閉機構は、伝動ベルトを駆動させて前記スライドドアを開閉方向に移動させる構成で、前記伝動ベルトにドアブラケットが連結されており、
    前記支持治具には、前記ユニットケースの被支持部を支持した状態で、前記ドアブラケットを支持できるブラケット支持部を備える治具が使用される車両のスライドドア開閉装置の設置方法。
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