JP2018173306A - 分離材及びカラム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、非特異吸着量が抑制された分離材を提供することを目的とする。【解決手段】多孔質ポリマ粒子、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する、水酸基を有する高分子を含む被覆層、並びに、該多孔質ポリマ粒子と該被覆層との間に形成された、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜を備え、上記多孔質ポリマ粒子が、二重結合を2つ以上有するモノマに由来するモノマ単位を90質量%以上含有する架橋ポリマであり、上記水酸基を有する高分子が、アクリルモノマ及びビニルモノマの少なくとも一方のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む、分離材。【選択図】なし

Description

本発明は分離材及びカラムに関する。
従来、タンパク質に代表される生体高分子を分離精製する場合、一般的には、多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体、親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体等が用いられている。多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体の場合、塩濃度による体積変化が小さく、カラムに充填しクロマトグラフィーで用いる場合、通液時の耐圧性に優れる傾向がある。しかし、このイオン交換体を、タンパク質等の分離に用いると、疎水的相互作用に基づく不可逆吸着等の非特異吸着が起きるため、ピークの非対称化が発生する、又は該疎水的相互作用でイオン交換体に吸着されたタンパク質が吸着されたまま回収できないという問題点があった。
一方、デキストラン、アガロース等の多糖に代表される親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体の場合、タンパク質の非特異吸着がほとんどないという利点がある。ところが、このイオン交換体は、水溶液中で著しく膨潤し、溶液のイオン強度による体積変化、及び遊離酸形と負荷形との体積変化が大きく、機械的強度も十分ではないという欠点を有する。特に、架橋ゲルをクロマトグラフィーで使用する場合、通液時の圧力損失が大きく、通液によりゲルが圧密化するといった欠点がある。
親水性天然高分子の架橋ゲルが持つ欠点を克服するため、多孔性高分子の細孔内に天然高分子ゲル等のゲルを保持した複合体が、ペプチド合成の分野で知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、このような複合体を用いることにより反応性物質の負荷係数を高め、高収率の合成ができること、硬質な合成高分子物質でゲルを包囲するため、カラムベッドの形態で使用しても容積変化がなく、カラムを通過するフロースルーの圧力が変化しないことが記載されている。
セライト等の無機多孔質体にデキストラン、セルロースといった多糖等のキセロゲルを保持させた分離材が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。このゲルには収着性能を付加するために、ジエチルアミノメチル(DEAE)基等が付与されており、当該ゲルはヘモグロビンの除去に用いられる。その効果として、上記文献には、カラムでの通液性の良さが挙げられている。
マクロネットワーク構造のコポリマの細孔を、モノマから合成した架橋共重合体ゲルで埋めたハイブリッドコポリマのイオン交換体が知られている(例えば、特許文献4参照)。架橋共重合体ゲルは、架橋度が低い場合、圧力損失、体積変化等の問題があるが、ハイブリッドコポリマにすることで通液特性が改善され、圧力損失が少なく、イオン交換容量が向上し、リーク挙動が改善される。
有機合成ポリマ基体の細孔内に巨大網目構造を有する親水性天然高分子の架橋ゲルを充填した複合化分離材が提案されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
メタクリル酸グリシジルとアクリル架橋モノマとの共重合により形成される多孔質粒子が合成されている(例えば、特許文献7参照)。
米国特許第4965289号明細書 米国特許第4335017号明細書 米国特許第4336161号明細書 米国特許第3966489号明細書 特開平1−254247号公報 米国特許第5114577号明細書 特開2009−244067号公報 特開昭60−169427号公報
従来の分離材では、非特異吸着が多いという問題がある。
本発明は、非特異吸着量が抑制された分離材を提供することを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[9]に記載の分離材又はカラムを提供する。
[1]多孔質ポリマ粒子、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する、水酸基を有する高分子を含む被覆層、並びに、該多孔質ポリマ粒子と該被覆層との間に形成された、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜を備え、上記多孔質ポリマ粒子が、二重結合を2つ以上有するモノマに由来するモノマ単位を90質量%以上含有する架橋ポリマであり、上記水酸基を有する高分子が、アクリルモノマ及びビニルモノマの少なくとも一方のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む、分離材。
[2]上記膜が、ジヒドロキシインドール及びポリドーパミンの少なくとも一方を含む、[1]に記載の分離材。
[3]上記カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方と上記水酸基を有する高分子とが共有結合を介して結合している、[1]又は[2]に記載の分離材。
[4]上記二重結合を2つ以上有するモノマが、芳香族基と該芳香族基に結合した2以上のビニル基とを有する架橋性モノマである、[1]〜[3]のいずれかに記載の分離材。
[5]上記分離材が充填されたカラムに、該カラム内の圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに、水の通液速度が800cm/h以上である、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6]上記多孔質ポリマ粒子の平均細孔径が0.1〜0.5μmである、[1]〜[5]のいずれかに記載の分離材。
[7]上記被覆層が、陽イオン交換基又は陰イオン交換基を更に有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[8]上記被覆層が、アフィニティリガンドを更に有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の分離材。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の分離材を備えるカラム。
本発明によれば、非特異吸着量が抑制された分離材が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
<分離材>
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマ粒子、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層、及び、該多孔質ポリマ粒子と該被覆層との間に形成された膜を備える。なお、本明細中、「多孔質ポリマ粒子の表面」とは、多孔質ポリマ粒子の外側の表面のみでなく、多孔質ポリマ粒子の内部における細孔の表面を含むものとする。また、本明細書中(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレート等の類似の表現においても同様である。
(多孔質ポリマ粒子)
本実施形態における多孔質ポリマ粒子は、1種以上のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む多孔質粒子であり、二重結合を2つ以上有するモノマに由来するモノマ単位を90質量%以上含有する架橋ポリマである。多孔質ポリマ粒子は、例えば、多孔質化剤を含むモノマを重合させて得られる粒子である。多孔質ポリマ粒子は、例えば、従来の懸濁重合、乳化重合等によって合成することができる。
二重結合を2つ以上有する多官能性モノマは、芳香族基と該芳香族基に結合した2以上のビニル基とを有する架橋性モノマを含むことが好ましい。二重結合を2つ以上有するモノマは、例えば、スチレン系モノマ等であってよい。モノマは、単官能性モノマを含んでいてもよい。
二重結合を2つ以上有する多官能性モノマとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジビニルフェナントレン等のジビニル化合物が挙げられる。これらの多官能性モノマは、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。上記のなかでも耐久性、耐酸及びアルカリ性の観点より、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。
単官能性モノマとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等の、スチレン及びその誘導体が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。上記の中でも耐酸性及び耐アルカリ性の観点より、スチレンを使用することが好ましい。また、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するスチレン誘導体も使用することができる。
モノマは、多官能性アクリルモノマを含んでいてもよい。多官能性アクリルモノマとしては、例えば、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体が挙げられる。商業的に入手可能な多官能性モノマとしては、新中村化学工業社製のNKエステル(A−TMPT−6P0、A−TMPT−3E0、A−TMM−3LMN、A−GLYシリーズ、A−9300、AD−TMP、AD−TMP−4CL、ATM−4E、A−DPH)等が挙げられる。これらのモノマは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
以上のモノマと共重合可能な単官能モノマとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸テトラフルオロプロピル等のフッ化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
多孔質化剤としては、重合時に相分離を促し、粒子の多孔質化を促進する有機溶媒である、脂肪族又は芳香族の炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類が挙げられる。具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
上記多孔質剤は、モノマ全質量に対して0〜200質量%使用できる。多孔質化剤の量によって、多孔質ポリマ粒子の空隙率をコントロールできる。さらに、多孔質化剤の種類によって、細孔の大きさ及び形状をコントロールすることができる。
重合反応の溶媒として使用する水を多孔質化剤とすることもできる。水を多孔質化剤とする場合は、モノマに油溶性界面活性剤を溶解させ、モノマの液滴が水を吸収することによって、粒子を多孔質化させることが可能である。
多孔質化に使用される油溶性界面活性剤としては、例えば、分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート又はヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル);分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のジグリセロールモノエステル(例えば、C18:1(炭素数18個、二重結合数1個)脂肪酸のジグリセロールモノエステル等のジグリセロールモノオレエート)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート又はヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル;分岐C16〜C24アルコール(例えば、ゲルベアルコール)、鎖状不飽和C16〜C22アルコール又は鎖状飽和C12〜C14アルコール(例えば、ヤシ脂肪アルコール)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。
これらの油溶性界面活性剤のうち、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)20、好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは純度約50%を超える、最も好ましくは純度約70%を超えるソルビタンモノラウレート);ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)80、好ましくは純度約40%、より好ましくは純度約50%、最も好ましくは純度約70%を超えるソルビタンモノオレエート);ジグリセロールモノオレエート(例えば、純度約40%を超える、より好ましくは純度約50%を超える、最も好ましくは純度約70%を超えるジグリセロールモノオレエート);ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは純度約50%を超える、最も好ましくは純度約70%を超えるジグリセロールモノイソステアレート);ジグリセロールモノミリステート(好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは純度約50%を超える、最も好ましくは純度約70%を超えるソルビタンモノミリステート);ジグリセロールのココイル(例えば、ラウリル基、ミリストイル基等)エーテル;及びこれらの混合物が好ましい。
これらの油溶性界面活性剤は、モノマ全質量に対して5〜80質量%の範囲で使用することが好ましい。油溶性界面活性剤の含有量が5質量%以上であると、水滴の安定性が充分となることから、大きな単一孔を形成しにくくなる。また、油溶性界面活性剤の含有量が80質量%以下であると、重合後に多孔質ポリマ粒子が形状をより保持しやすくなる。
重合反応に用いられる水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体等が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、パーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤などが挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、亜リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、モノマの重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、モノマ100質量部に対して、0.1〜7.0質量部の範囲で使用することができる。
重合温度は、モノマ及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。
多孔質ポリマ粒子の剛性において、粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を用いてもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、ポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、モノマ100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましい。
モノマが単独に重合することを抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、更に好ましくは100μm以下である。また、多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm以上であり、更に好ましくは50μm以上である。平均粒径が小さくなると、カラム充填後のカラム圧が増加する可能性がある。
多孔質ポリマ粒子の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性を向上させるために、5〜15%であることが好ましく、は5〜10%であることがより好ましい。粒径のC.V.を低減する方法としては、マイクロプロセスサーバー(日立製作所社製)等の乳化装置により単分散化することが挙げられる。
分離材及び多孔質ポリマ粒子の平均粒径及び粒径のC.V.(変動係数)は、以下の測定法により求めることができる。
1)粒子を、超音波分散装置を使用して水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%の多孔質ポリマ粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、シスメックス株式会社製)を用いて、上記分散液中の粒子約1万個の画像により平均粒径及び粒径のC.V.(変動係数)を測定する。
多孔質ポリマ粒子及び分離材の細孔容積(空隙率)は、それぞれ多孔質ポリマ粒子又は分離材の全体積(細孔容積を含む)基準で30体積%以上70%体積以下であることが好ましく、40体積%以上70体積%以下であることがより好ましい。多孔質ポリマ粒子は、細孔直径が0.1μm以上0.5μm未満である細孔、すなわちマクロポアーを有することが好ましい。多孔質ポリマ粒子の平均細孔径は、0.1〜0.5μmであることが好ましく、0.2μm以上0.5μm未満であることが好ましい。平均細孔径が0.1μm以上であると、細孔内に物質が入りやすくなる傾向があり、平均細孔径が0.5μm以下であると、比表面積がより充分なものとなる傾向がある。これらは上述の多孔質化剤により調整可能である。
多孔質ポリマ粒子は比表面積が約30m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量が大きくなる傾向がある。
(カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜)
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマ粒子と、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する、水酸基を有する高分子を含む被覆層との間に、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜を備える。当該膜は、多孔質ポリマ粒子の表面の、水酸基を有する高分子を含む被覆層で被覆されていない部分を被覆していてもよい。
分離材が、多孔質ポリマ粒子と、水酸基を有する高分子を含む被覆層との間に、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む薄膜を備えることにより、該被覆層と多孔質ポリマ粒子との接着性を高めることができ、吸着性能をより向上させ、非特異吸着をより抑制することができる。
カテコール誘導体は、例えば、下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物であってよい。式(1)中の水酸基は、水素原子が解離してイオンを形成していてもよい。
Figure 2018173306
カテコール誘導体としては、例えば、ジヒドロキシインドール、ジヒドロキシインドールのダイマー又はトリマー、ポリドーパミン、ウルシオール、タンニン酸、没食子酸エピカテキン等が挙げられる。カテコール又はカテコール誘導体は、会合体を形成していてもよい。上記膜は、ジヒドロキシインドール及びポリドーパミンの少なくとも一方を含むことが好ましい。
カテコール誘導体としてポリドーパミンを用いる場合、ポリドーパミンを含む膜(ポリドーパミン膜)は、例えば、多孔質ポリマ粒子の表面でドーパミンを重合することにより形成することができる。具体的には例えば、多孔質ポリマ粒子存在下でドーパミンを酸化重合する方法を用いることができる。多孔質ポリマ粒子等の表面へのポリドーパミン膜の形成は、ドーパミンの優れた接着性及び自発的薄膜形成能力を活用して行うことができる。具体的には、例えば、ドーパミン水溶液(pH=8程度)に、基材としての多孔質ポリマ粒子を浸漬させると、速やかにドーパミンの自己酸化重合が始まり、基材表面に高分子化したドーパミンが堆積して薄膜を形成する。
ドーパミン水溶液の濃度は、一般的には0.0001モル/L以上であれば特に限定はされないが、好ましくは、0.001モル/L以上である。pHは、一般的には6.4〜10.8程度であり、好ましくは8.0〜8.5である。また、基材浸漬時のドーパミン水溶液の温度は、10〜50℃程度であることが好ましい。浸漬時間は、目的とするポリドーパミン膜の厚みにより様々であり、一般的には6〜48時間程度が好適である。
(水酸基を有する高分子を含む被覆層)
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層を備える。多孔質ポリマ粒子と、被覆層との間には、上述のカテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜が少なくとも一部形成されているが、被覆層が当該膜を介さずに多孔質ポリマ粒子の表面に直接被覆されている部分があってもよい。被覆層は、水酸基を有する高分子を含む。分離材が、水酸基を有する高分子を含む被覆層を備えることにより、タンパク質の非特異吸着を抑制することが可能となる上、官能基を導入した際のタンパク質吸着量を充分高いものとすることが可能となる。
本実施形態の分離材は、被覆層中の水酸基を有する高分子として、アクリルモノマ及びビニルモノマの少なくとも一方のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む。上記ポリマは、例えば、水酸基を有するアクリルモノマ及び/又はビニルモノマを重合して得ることができる。水酸基を有するアクリルモノマとしては、例えば、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリル系モノマ;グリセリンモノメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、糖鎖を含有する(メタ)アクリレートなどの、水酸基含有(メタ)アクリル系モノマが挙げられる。水酸基を有するビニルモノマとしては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル系モノマ;アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル等の水酸基含有アリルモノマなどが挙げられる。これらの化合物は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
モノマとして糖鎖を含有する(メタ)アクリレートを用いる場合、糖鎖として、六炭糖である単糖、又は六炭糖を構成等とする二糖からオリゴ糖を含有する(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。多糖を糖鎖として含有すると、立体障害のため、重合の進行が抑制されたり、ポリマの主鎖の柔軟性が低下したりする。糖鎖を構成する単糖としては、例えば、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース等が挙げられる。
糖鎖を含有する(メタ)アクリレートを合成する方法としては、例えば、還元末端を有する糖鎖を使用する場合、糖鎖の還元末端に、炭酸水素アンモニウム等でアミノ基を導入後、アミノ基と反応性を有するモノマを混合する方法が挙げられる。また、アミノ基及び/又はアジド基を有するモノマと、還元末端を有する糖類とを反応させることによっても合成することができる。さらに、アミノ基及び/又はカルボキシ基を有する糖を使用する場合は、アミノ基又はカルボキシ基と反応する、二重結合を有するモノマを反応させることによって糖鎖含有モノマを合成することができる。
本実施形態の分離材において、上記膜中のカテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方と、被覆層中の水酸基を有する高分子とは、共有結合を介して結合していることが好ましい。
水酸基を有する高分子を含む被覆層の形成は、例えば、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜の表面に、水酸基を有するモノマをグラフト重合することにより行うことができる。グラフト重合する方法としては、放射線を利用したグラフト重合、原子移動ラジカル重合(ATRP)、粒子表面に開始基を導入したグラフト重合、表面開始原始移動ラジカル重合(SI−ATRP)、ARGET−ATRP等を使用することができる。開始基を用いる場合、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜に開始基を形成することができる。開始基の形成は、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜の形成と同時に行ってもよい。溶媒を用いてグラフト重合を行う場合は、モノマが溶解する溶媒を使用することが好ましい。溶媒に溶解させるモノマ濃度としては1〜50mg/mlが好ましい。
被覆層の量としては、多孔質ポリマ粒子に対し、3〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。被覆層量が3質量%以上であると、弾性率をより向上させることができる。被覆層量が20質量%以下であると、タンパク質等の吸着量をより向上させることができる。被覆層量は、熱分解の重量減少等で測定することができる。
(イオン交換基の導入)
分離材は、イオン交換基、リガンド(プロテインA)等を、粒子表面の水酸基等を介して導入することにより、イオン交換精製、アフィニティ精製等に使用することができる。イオン交換基(イオン交換用官能基)は、陰イオン交換基又は陽イオン交換基であってよい。イオン交換基の導入方法として、例えば、ハロゲン化アルキル化合物を用いる方法が挙げられる。
ハロゲン化アルキル化合物としては、モノハロゲノカルボン酸及びそのナトリウム塩、ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する1級、2級又は3級アミン及びその塩酸塩、ハロゲン化アルキル基を有する4級アンモニウムの塩酸塩などが挙げられる。モノハロゲノカルボン酸としては、例えば、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する3級アミンとしては、例えば、ジエチルアミノエチルクロライド等が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物は、臭化物又は塩化物であることが好ましい。ハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、イオン交換基を付与する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基の導入には、反応を促進するために、有機溶媒を用いることが有効である。有機溶媒としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、イソペンタノール等のアルコール類が挙げられる。
通常、イオン交換基の導入は、分離材表面の水酸基を有する高分子に行われるので、湿潤状態の粒子を、ろ過等により水切りした後、所定濃度のアルカリ性水溶液に浸漬し、一定時間放置した後、水−有機溶媒混合系で、上記ハロゲン化アルキル化合物を添加して反応させる。この反応は温度40〜90、還流下で、0.5〜12時間行うのが好ましい。上記の反応で使用されるハロゲン化アルキル化合物の種類により、付与されるイオン交換基が決定される。
イオン交換基として弱塩基性基であるアミノ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物のうち、アルキル基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルキル基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルキルアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法、又はアルカノール基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルカノール基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。反応条件は、40〜90℃で、0.5〜12時間であることが好ましい。
イオン交換基として、強塩基性基の四級アンモニウム基を導入する方法としては、まず3級アミノ基を導入し、該3級アミノ基にエピクロルヒドリン等のハロゲン化アルキル化合物を反応させ、4級アンモニウム基に変換させる方法が挙げられる。また、4級アンモニウムの塩酸塩等を分離材に反応させてもよい。
イオン交換基として、弱酸性基であるカルボキシ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物として、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等のモノハロゲノカルボン酸又はそのナトリウム塩を反応する方法が挙げられる。これらハロゲン化アルキル化合物の使用量は、イオン交換基を導入する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基として、強酸性基であるスルホン酸基を導入する方法としては、分離材に対してエビクロロヒドリン等のグリシジル化合物を反応させ、さらに亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩又は重亜硫酸塩の飽和水溶液に分離材を添加する方法が挙げられる。反応条件は、30〜90℃で1〜10時間であることが好ましい。
一方、イオン交換基の他の導入方法としては、アルカリ性雰囲気下で、分離材に1,3−プロパンスルトンを反応させる方法も挙げられる。1,3−プロパンスルトンは、分離材の全質量に対して0.4%以上使用することが好ましい。反応条件は、0〜90℃で0.5〜12時間であることが好ましい。
本実施形態の分離材は、更にアフィニティリガンドを備えていてよい。アフィニティリガンドは、例えばプロテインA等であってよい。
本実施形態の分離材の平均細孔径、比表面積及び空隙率は、水銀圧入測定装置(オートポア:島津製作所社製)にて測定した値であり、以下のようにして測定する。試料約0.05gを、標準5mL粉体用セル(ステム容積0.4mL)に加え、初期圧21kPa(約3psia、細孔直径約60μm相当)の条件で測定する。水銀パラメータは、装置デフォルトの水銀接触角130degrees、水銀表面張力485dynes/cmに設定する。また、細孔径0.05〜5μmの範囲に限定してそれぞれの値を算出する。
本実施形態の分離材は、タンパク質の静電的相互作用による分離、アフィニティ精製に用いるのに好適である。例えば、タンパク質を含む混合溶液の中に、イオン交換基を導入した分離材を添加し、静電的相互作用によりタンパク質だけを分離材に吸着させた後、該分離材を溶液からろ別し、塩濃度の高い水溶液中に添加すれば、分離材に吸着しているタンパク質を容易に脱離、回収できる。また、本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィーにおいて使用することも可能である。カラムクロマトグラフィーにおいて、本実施形態の分離材を備えるカラムを用いることができる。
本実施形態の分離材を用いて分離できる生体高分子としては、水溶性物質が好ましい。具体的には、例えば、血清アルブミン、免疫グロブリン等の血液タンパク質、生体中に存在する酵素などのタンパク質、バイオテクノロジーにより生産されるタンパク質生理活性物質、DNA、生理活性をするペプチド等の生体高分子などであり、好ましくは分子量が200万以下、より好ましくは50万以下のものである。また、公知の方法に従い、タンパク質の等電点、イオン化状態等によって、イオン交換体の性質及び条件等を選ぶ必要がある。例えば、特許文献8等に記載の方法が挙げられる。
本実施形態の分離材は、タンパク質等の生体高分子の分離において、天然高分子からなる粒子及びポリマからなる粒子のそれぞれの利点を有する。本実施形態の分離材は、耐久性及び耐アルカリ性に優れる。また、分離材が、水酸基を有する高分子を含む被覆層を備えることにより、非特異吸着が起こりにくく、タンパク質等の生体高分子に対する優れた分離能を有する。さらに、本実施形態の分離材は、同一流速下でのタンパク質等の吸着容量(動的吸着容量)が大きい傾向にある。本実施形態の分離材は、高い弾性率を有し、カラム充填時及び粒子取り扱い時の破壊を抑制することができる。
本明細書における通液速度とは、φ7.8×300mmのステンレス又はガラス製のカラムに分離材を充填し、液を通した際の通液速度を表す。本実施形態の分離材は、カラムに充填した場合、カラム内の圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに通液速度が800cm/h以上であることが好ましい。カラムクロマトグラフィーでタンパク質の分離を行う場合、カラムに通液されるタンパク質溶液等の通液速度としては、一般に400cm/h以下の範囲であるが、本実施形態の分離材を使用した場合は、通常のタンパク質分離用のイオン交換体よりも速い、通液速度800cm/h以上でも高吸着容量で使用できる。高い通液速度を有することにより、より高速での精製が可能となる。
分離材の粒径は、通常、好ましくは10〜300μmである。分取用又は工業用のクロマトグラフィーでの使用には、カラム内圧の極端な増加を避けるために、分離材の粒径は、50〜100μmであることが好ましい。本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィーで使用した場合、使用する溶出液の性質によらず、カラム内での体積変化がほとんどないという、操作性における優れた効果を発揮することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(多孔質ポリマ粒子の合成)
500mLの三口フラスコに、モノマとして純度96%のジビニルベンゼン(DVB960、新日鉄住金社製)16g、油溶性界面活性剤としてSPAN80を6g、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.64gを加えたものをモノマ相として用意し、ポリビニルアルコール(0.5質量%)水溶液を連続相として用意した。上記モノマ相及び連続相を使用してマイクロプロセスサーバーにより乳化した後、得られた乳化液をフラスコに移し、80℃のウォーターバスで加熱しながら、攪拌機を用いて約8時間攪拌した。得られた粒子をろ過後、アセトンで洗浄し、多孔質ポリマ粒子を得た。
(カテコール誘導体を含む膜の形成)
0.02gのドーパミン塩酸塩、2−ブロモイソブチルブロマイド0.049g、及びトリエチルアミン0.021gをDMF5mLに加え、液を3時間攪拌した。その後、多孔質ポリマ粒子を0.2g添加後、トリスヒドロキシメチルアミノメタン0.0121gを5gの水に溶解させた20mMのTris緩衝液を5mL添加し、室温で24時間攪拌した。粒子をろ過、水洗した後、粒子を過ヨウ素酸ナトリウム5mmol/l液中に浸漬し、24時間室温で攪拌し、架橋させた。得られた粒子をろ過、水洗し、リビングラジカル開始基を有する、カテコール誘導体を含む膜を備える粒子を得た。
(被覆層の形成)
得られた粒子0.2gに、臭化銅(II)0.0008g、Me6TREN 0.0017g、ブレンマーGLM(日油株式会社、グリセリンモノメタクリレート)6g、メタノール15gを添加し、窒素バブリングを行った。その後、アスコルビン酸0.315gを溶解させた。そこにメタノール5gを添加し、室温で24時間反応させた。重合後の粒子をろ過洗浄し、水酸基を有する高分子を含む被覆層を備える分離材を得た。
(被覆層量)
多孔質ポリマ粒子1g当たりの被覆層量(mg)は、示差熱熱重量測定装置(TG−DTA)を用いて測定される、粒子の5%重量減少温度におけるTGから算出した。測定は、40℃で30分保持した後、40〜500℃の温度範囲で行い、昇温速度は10℃/minとした。被覆層量は下記式より算出した。結果を表1に示す。
被覆層量(mg/粒子g)=R/(100−R)×1000
R(%)=95%−T
R(%):分離材に対する被覆量の割合
T(%):多孔質ポリマ粒子の5%重量減少温度における分離材のTG
(タンパク質の非特異吸着能評価)
得られた分離材0.2gをBSA(Bovine Serum Albumin)濃度24mg/mLのTris−塩酸緩衝液(pH8.0)20mLに投入し、24時間室温で攪拌した。その後、24時間静置し、遠心分離で上澄みをとった後、分光光度計で上澄み液のBSA濃度を測定し、当該濃度に基づいて、分離材に吸着したBSA量を算出した。BSAの濃度は分光光度計を用いて280nmの吸光度を測定することにより確認した。分離材1g当たりのBSA吸着量(非特異吸着量)が5mg以下を「○」、5mg超10mg未満を「△」、10mg以上を「×」とした。結果を表1に示す。
(イオン交換基の導入)
分離材を含む分散液から遠心分離により水を除去した後、20gのジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩を溶解させた水溶液100mLに分離材を分散させ、70℃で10分攪拌した。そこに、70℃に加温したNaOH水溶液5M100mLを添加し、1時間反応させた。反応終了後、ろ過し、水/エタノール(体積比8/2)で2回洗浄し、ジエチルアミノエチル(DEAE)基をイオン交換基として有する分離材(DEAE変性分離材)を得た。得られた粒子の平均細孔径を水銀圧入法にて測定した。
(カラム特性評価)
非特異吸着の評価が「○」であった分離材について、カラム特性を評価した。DEAE変性した分離材をメタノールと混合して、濃度30質量%のスラリーを調製した。当該スラリーをφ7.8×300mmのステンレスカラムに15分かけて充填した。
(通液性評価)
上記カラムに流速を変えながら水を流し、流速とカラム内圧力(カラム圧)との関係を調べた。カラム圧が0.3MPaのときの線流速(通液速度)を測定した。結果を表1に示す。
(SBC特性評価)
非特異吸着評価が「○」であった分離材について、静的吸着量(SBC)を評価した。2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(以下「Tris」と略す)6.06gをポリカップに秤量し、純水を900mLまで加えてスターラーで攪拌した。30分攪拌後、1N塩酸を加えてpH8.0に調整した。これをメスフラスコに移し、総量1Lとなるように純水を加えてメスアップし、0.5M Tris緩衝液(pH8.0)とした。
予め、既知濃度(0〜1.4%)のBSA水溶液を用いて検量線を作成した。DEAE変性分離材0.2gを、Tris緩衝液10mLを入れたスクリュー管に加え、分離材溶液とした。BSAを秤量し、Tris緩衝液(pH8.0)で溶解して、濃度24mg/mLのBSA水溶液を調製した。このBSA溶液10mLを、上記分離材溶液に添加して反応溶液とし、25℃にて24時間ミックスローターで攪拌した。攪拌後、溶液を静置し、上澄み1mLを分取し、Tris緩衝液で10倍に希釈した。希釈液の吸光度(280nm)を測定することによって上澄み液のBSA濃度を求め、分離材へのBSA吸着量を算出した。分離材へのBSA吸着量は、分離材の1g当たり、及び分離材1mL当たりにおける量を算出した。
(タンパク質脱離)
上記方法により吸着させたタンパク質を以下の方法によって脱離した。上澄み分取後の、DEAE変性分離材を含む残存溶液にNaClを0.5Mになるように調整して投入し、24時間室温で攪拌を行って、タンパク質を分離材から脱離した。その後、遠心分離で上澄みをとった後、分光光度計で当該上澄み液のBSA濃度を測定し、当該濃度に基づいて、粒子から脱離したBSA量を算出した。BSAの濃度は分光光度計により280nmの吸光度から確認した。吸着したタンパク質全量が脱離した場合を100%として、脱離率を算出した。結果を表1に示す。
(イオン交換基の定量)
非特異吸着評価が「○」であった分離材について、逆滴定法によってイオン交換基を定量した。DEAE変性分離材0.2gを秤量し、純水中に分散させた。分離材を吸引ろ過し、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液20mLを用いて、ろ紙上の分離材をポリカップに移した後、シェーカーで30分攪拌した。その後、吸引ろ過を行い、洗浄液のpHが8以下になるまで純水洗浄した。その後、0.1N硫酸水溶液10mLでろ紙上の分離材をポリカップに移した。シェーカーを用いて、室温で0.5時間液を攪拌した。再度吸引ろ過を行い、約800mlの純水で洗浄した。この洗浄液を、自動電位差滴定装置を使用し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴定して、イオン交換基密度を求めた。
(実施例2)
被覆層の形成において、ブレンマーGLM(日油株式会社、グリセリンモノメタクリレート)を3gに変更した以外は実施例1と同様の処理を行って分離材を作製し、実施例2として評価した。
(実施例3)
被覆層の形成において、ブレンマーGLMの代わりにメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業株式会社)4.9gを用いた以外は、実施例1と同様の処理を行って分離材を作製し、実施例3として評価した。
(実施例4)
被覆層の形成において、ブレンマーGLMの代わりに、以下のとおり合成した2−メタクリロイルオキシエチルウレイドマルトトリオース(2−(methacryloyloxy)ethylureidomaltotriose)13gを用い、添加するメタノールをメタノールと水との混合溶媒(水:メタノール=1:5)に変更した以外は、実施例1と同様に処理を行って分離材を作製し、実施例4として評価した。
(糖鎖含有モノマ:2−メタクリロイルオキシエチルウレイドマルトトリオースの合成)
イソマルトトリオース(東京化成工業株式会社)2g(3.96mmol)を、水30mlに溶かし、炭酸水素アンモニウム15gを3回に分けて24時間毎に添加した。37℃で96時間攪拌後、蒸留水50mlを加え、10mlまで水を留去した後、50mlの水を加え、10mlまで濃縮した。この操作をアンモニア臭が消失するまで繰り返した。凍結乾燥後、白色固体を得た。
合成したマルトトリオシルアミン1gを1×10-3M KOH水溶液20mlに溶解させ、当該水溶液に、2−イソシアネートエチルメタクリレート(2−IEM)を0.572g(3.72mmol)加えて、3℃で12時間、激しく攪拌した。12時間後、フラスコ内に白色固体が析出していたため、これをろ過し固液分離した。固相はそのまま凍結乾燥し、0.34gの白色物を得た。液相は、未反応の2−IBMを除去するため、10mlのジエチルエーテルを用いて4回洗浄し、凍結乾燥を行った。液相を凍結乾燥して得られた白色固体を水1mL/メタノール5.0mLの混合溶液に溶解させ、アセトン100mlに滴下し、冷却した。その後、液相から得られた上記白色固体をG3ガラスフィルターでろ過し、減圧乾燥して、糖鎖含有アクリルモノマを得た。
(比較例1)
カテコール誘導体を含む膜の形成、及び被覆層の形成をいずれも行わなかった以外は実施例1と同様に処理して分離材を作製し、比較例1として評価した。
(比較例2)
カテコール誘導体を含む膜の形成を、以下のとおりに行い、被覆層の形成を行わなかった以外は実施例1と同様に処理して分離材を作製し、比較例2として評価した。多孔質ポリマ粒子の0.2gを、リン酸緩衝液でpHを8.5に調整したドーパミン塩酸塩水溶液10g(ドーパミン塩酸塩0.02g)に浸漬し、24時間室温にて攪拌した。その後、粒子をろ過し、水洗した後、過ヨウ素酸ナトリウム液(5mmol/l)中に浸漬し、24時間室温で攪拌し、架橋させた。架橋語、粒子をろ過し、水洗した。
(比較例3)
カテコール誘導体を含む膜の形成を行わず、以下のとおりに被覆層を形成した以外は、実施例1と同様に処理して分離材を作製し、比較例3として評価した。
アガロース水溶液(2質量%)500mLに水酸化ナトリウム0.98g、グリシジルフェニルエーテル4.903gを添加して60℃で6時間反応させ、アガロースにフェニル基を導入した。得られた変性アガロースをイソプロピルアルコールで3回再沈殿させ、洗浄した。
13.56g/Lの変性アガロース水溶液448mLに多孔質ポリマ粒子を10gの濃度で投入し、55℃で6時間攪拌し、多孔質ポリマ粒子に吸着させた。吸着後、ろ過を行い、熱水で洗浄した。多孔質ポリマ粒子表面に吸着した、水酸基を有する高分子は、次のようにして架橋した。10gの多孔質ポリマ粒子を水350gに分散させ、クロロメチルオキシラン(和光純薬工業株式会社)0.6475g、NaOHを5.6g加え、25℃、8時間攪拌した。その後、2質量%のドデシル硫酸ナトリウム水溶液の熱水で洗浄後、純水で洗浄し、水中で保管した。
(比較例4)
カテコール誘導体を含む膜の形成を行わず、以下のとおりに被覆層を形成した以外は、実施例1と同様に処理して分離材を作製し、比較例4として評価した。
分子量(Mw)が7,000,000であるデキストラン水溶液(2質量%)500mLに水酸化ナトリウム0.98g、グリシジルフェニルエーテル9.26gを投入して60℃で6時間反応させ、デキストランにフェニル基を導入した。得られた変性デキストランをメタノールで3回再沈殿させ、洗浄した。
13.56g/Lの変性デキストラン水溶液448mLに多孔質ポリマ粒子を10gの濃度で投入し、55℃で6時間攪拌し、多孔質ポリマ粒子に吸着させた。吸着後、ろ過を行い、熱水で洗浄した。10gの多孔質ポリマ粒子を水350gに分散させ、クロロメチルオキシラン(和光純薬工業株式会社)6.475g、NaOHを5.6g加え、25℃、8時間攪拌した。その後、2質量%のドデシル硫酸ナトリウム水溶液の熱水で洗浄後、純水で洗浄し、水中で保管した。
(比較例5)
粒子としてCapto DEAE(GE社製)を用い、そのまま比較例5として評価した。
Figure 2018173306
実施例で得られた分離材は、高い通液性を有し、脱離特性に優れ、かつ非特異吸着の抑制効果も有していた。

Claims (9)

  1. 多孔質ポリマ粒子、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する、水酸基を有する高分子を含む被覆層、並びに、該多孔質ポリマ粒子と該被覆層との間に形成された、カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方を含む膜を備え、
    前記多孔質ポリマ粒子が、二重結合を2つ以上有するモノマに由来するモノマ単位を90質量%以上含有する架橋ポリマであり、
    前記水酸基を有する高分子が、アクリルモノマ及びビニルモノマの少なくとも一方のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む、分離材。
  2. 前記膜が、ジヒドロキシインドール及びポリドーパミンの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の分離材。
  3. 前記カテコール及びカテコール誘導体の少なくとも一方と前記水酸基を有する高分子とが共有結合を介して結合している、請求項1又は2に記載の分離材。
  4. 前記二重結合を2つ以上有するモノマが、芳香族基と該芳香族基に結合した2以上のビニル基とを有する架橋性モノマである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離材。
  5. 前記分離材が充填されたカラムに、該カラム内の圧力が0.3MPaとなるように水を通液させたときに、水の通液速度が800cm/h以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離材。
  6. 前記多孔質ポリマ粒子の平均細孔径が0.1〜0.5μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離材。
  7. 前記被覆層が、陽イオン交換基又は陰イオン交換基を更に有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離材。
  8. 前記被覆層が、アフィニティリガンドを更に有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の分離材を備えるカラム。
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