JP2018172814A - 複合杢加工糸、織編物、および複合杢加工糸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)単繊維繊度が1〜10dtex、かつ捲縮率が0〜5%であるカチオン可染ポリエステルフィラメント糸と、単繊維繊度が1〜7dtex、かつ捲縮率が15〜55%であるカチオン不染ポリエステルコンジュゲート糸を含む複合杢加工糸であって、前記カチオン可染ポリエステルフィラメント糸の含有率が65〜90%であり、前記複合杢加工糸の交絡数が80〜170個/mであり、前記複合杢加工糸の捲縮率が5〜25%である、複合杢加工糸。
(イ)単繊維繊度が1.5〜10dtexのカチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAに、延伸倍率1.5〜1.7倍、熱処理温度140〜160℃の熱延伸処理を施して延伸糸条を得る工程
(ロ)前記延伸糸条と、単糸繊度が1〜10dtexのカチオン染料可染性ポリエステル高配向未延伸糸YBとを、下記(i)〜(iv)の条件で同時仮撚加工を施して仮撚加工糸を得る工程
(i)0.04≦T1≦0.15
(ii)16000≦TW≦26000
(iii)−5≦OF≦1
(iv)140≦HT≦160
ただし、T1:加撚張力(cN/dtex)、TW:仮撚係数、OF:仮撚時のオーバーフィード率、HT:仮撚温度(℃)である。
(ハ)前記仮撚加工糸を混繊交絡処理する工程
[複合杢加工糸]
本発明の複合杢加工糸は、カチオン可染ポリエステルフィラメント糸を特定の混繊比率とし、かつ捲縮率を5〜25%と低い範囲とすることで、織編物とした場合に、ドレープ性およびフクラミ感(反発性)に優れ、深みのある色合いとなるナチュラルな杢調を表現しうるものである。
カチオン不染糸の捲縮率は15〜55%であり、25〜45%であることが好ましく、30〜45%であることがより好ましい。つまり、カチオン不染糸は、強過ぎない適度な捲縮性を有するものである。こうした捲縮性を有することで、カチオン可染糸の含有率を高くしても、緻密すぎないナチュラルな杢調を発現することができる。捲縮率が15%未満であると、織編物にした場合、ストレッチ性やフクラミ感に劣り、一方55%を超えると、捲縮が強すぎるために、織編物にした場合、ストレッチ性が強くなり過ぎてしまい、落ち感に富むドレープ性に劣り、さらに杢調が緻密になり過ぎてしまい、深みのある色合いのナチュラルな杢調を発現することができず、高級感に劣る。後述のようにカチオン不染糸においては、熱収縮性の異なる2種類のポリエステルポリマーが接合しており、例えば熱を付与されることで捲縮が発現している。カチオン不染糸の捲縮率をこうした範囲とするために、例えば、後述の熱延伸処理における熱処理温度を140〜160℃としたり、2種類のポリエステルポリマーを好ましいものに選定したり、後述の仮撚加工処理における仮撚り係数または温度を好ましい範囲としたりすることができる。
カチオン可染糸の捲縮率は0〜5%であり、0〜3%であることが好ましい。つまり、カチオン可染糸は、カチオン不染糸と比較すると捲縮性がより低いものである。5%を超えると、複合杢加工糸全体としての捲縮性が強く出すぎてしまい(捲縮率が25%を超えるものとなり)、織編物にした場合、ナチュラルな杢調、および落ち感に富むドレープ性に劣るために何れも好ましくない。カチオン可染糸の捲縮率をこうした範囲とするために、例えば後述の同時仮撚加工における仮撚温度を140〜160℃とすることができる。
本発明の複合杢加工糸の製造方法においては、まず、カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAと、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとを準備する。本発明の製造方法の各工程を経ることにより、カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAが上記のカチオン不染糸となり、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBが上記のカチオン可染糸となる。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAは、単糸繊度が1.5〜10dtexであり、2〜8dtexであることが好ましい。カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAの単糸繊度をこの範囲とすることで、複合杢加工糸とした場合に、カチオン不染糸の単糸繊度を上記範囲(つまり、1〜7dtex)とすることができる。1.5dtex未満では、糸条全体が細くなり柔らか過ぎて、織編物とした場合にハリコシ感が不十分となったり、フクラミ感、ドレープ性に劣ったり場合がある。また、単糸繊度が10dtexを超えると、適度なフクラミ感が不足して、硬い風合いのものしか得られず好ましくない。
カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBは、単糸繊度が1〜10dtexであることが好ましく、2〜8dtexであることがより好ましい。これにより、カチオン可染糸の単繊維繊度を上記の範囲とすることができる。カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBの単糸繊度が1dtex未満では、単糸繊度が細過ぎることで糸条の開繊効果が不足し、糸条同士の絡み効果が悪くなって交絡不良が生じ、ナチュラルな杢調に乏しいものとなったり、切れ毛羽が発生し易くなったりするため好ましくない場合がある。また、10dtexを超えると、単糸繊度が太過ぎて絡みが甘くなり、得られる複合杢加工糸の交絡数が上記範囲から外れる場合がある。
(i)加撚張力(T1)を0.04cN/dtex≦T1≦0.15cN/dtex、好ましくは0.05cN/dtex≦T1≦0.11cN/dtex
(ii)仮撚係数(TW)を16000≦TW≦26000、好ましくは18000≦TW≦25000
(iii)仮撚オーバーフィード(OF)率を−5%≦OF≦1%、好ましくは−3%≦OF≦0.6%
(iv)仮撚温度を140℃≦HT≦160℃、好ましくは140℃≦HT≦150℃
TR:撚数(回/M)
D1/2:複合杢加工糸の総繊度(dtex)
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAは、第1供給ローラ1と第1引取ローラ3との間の熱処理ヒータ2で熱延伸され、延伸糸条となる(熱延伸加工工程)。次いで、カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAを延伸して得られた延伸糸条と、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとは、引き揃えられた状態で第2供給ローラ4と第2引取ローラ7との間の仮撚加工域に供給され、仮撚ヒータ5と仮撚ピン装置6を用いて同時仮撚加工が施される(同時仮撚加工工程)。
本発明の織編物は、本発明の複合杢加工糸が織編された織編物である。好ましくは、ドレープ性及びフクラミ感に優れ、深みのある色合いのナチュラルな杢調に優れるために、本発明の複合杢加工糸が50質量%以上の混率で含まれるものであり、60質量%以上の混率で含まれることがより好ましい。本発明の織編物に含まれ得る、本発明の複合杢加工糸以外の繊維としては、通常の合成繊維または天然繊維が挙げられ、その形態は短繊維であってもよいし長繊維であってもよいし、混紡糸などの複合糸であってもよい。
カバーファクター(CF)とは、織編物の粗密を数値化したものであり、織物の場合、以下の式により算出される。ここで、式中、Dは経糸の総繊度を示す。Eは緯糸の総繊度を示す。
CF=D1/2×経糸密度(本/2.54cm)+E1/2×緯糸密度(本/2.54cm)
本発明の織編物は、上記の複合杢加工糸を製織編して生機を得た後、任意の後加工を施すことにより得られる。製織編は、公知の織機、編機を用いて行えばよく、製織編に先立つ準備工程も公知の設備を使用すればよい。
JIS L1013 8.3.1の規定に基づいて測定した。
枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回で試料をカセ取りした後、カセを室温下フリー状態でスタンドに一昼夜吊り下げた。次に、カセに0.000147cN/dtexの荷重を掛けたまま沸水中に投入し30分間湿熱処理した。その後、カセを取り出し、水分を濾紙で軽く取り、室温下フリー状態で30分間放置した。そして、カセに0.000147cN/dtexの荷重及び0.00177cN/dex(軽重荷)を掛け、長さXを測定した。続いて、0.000147cN/dtexの荷重は掛けたまま、軽重荷に代えて0.044cN/dtexの荷重(重荷重)を掛け、長さYを測定した。その後、捲縮率(%)=(Y−X)/Y×100なる式に基づき、算出した。捲縮率の測定は、5本の試料ずつについて行い、それぞれの平均をその試料の捲縮率とした。
下記式に基づいて算出した。
含有率(%)=[B/C]×100
ただし、C:複合杢加工糸の総繊度(dtex)、B:カチオン可染ポリエステルフィラメント糸の加工糸繊度(dtex)である。
仮撚係数TW=√複合杢加工糸の総繊度(dtex)×仮撚数(T/M)
加撚張力T1=加撚張力(cN)T1/複合杢加工糸の総繊度(dtex)
最上部にチャックを有し、その下1cmを原点として約100cmのスタンドスタンドを用意した。スケール上端のチャックに試料の一端をはさんだ後、試料を垂直に垂らし、試料下部に0.1cN/dtexの荷重を掛けて印間長50cmとして上下に印を付けた。次に、試料上部の印点に糸束を2分割する様にフックを挿入して、フックを下降させ、フックが糸の絡みによって停止した部分を交絡部とし、これを繰り返して印間長50cm間の交絡数を数えた。この方法で5回測定してその平均の交絡数を出し、下記式で得られたものを交絡数とした。
交絡数(個/m)=(平均交絡数/50cm)×2
<筒編生機作成法>
英光産業社製の筒編機(釜径:3.5インチ、針本数:260N)を用い、30cm程度の筒編生機を作成した。ついで、以下の条件で精練、染色をおこなった。
・精練剤:サンモールFL(日華化学)1g/L
・温度×時間:80℃×20分
・染料:Aizen Cathilon Blue CD−F2RLH(保土谷化学工業社製)1% omf
・助剤:酢酸0.2cc/L
・染料:Kayacrl Black R−ED(日本化薬社製)10%omf
・助剤:酢酸0.2cc/L
・浴比: 1:50
・温度×時間:130℃×30分
(洗浄条件)
・還元洗浄剤:ビズノール P−55(一方社油脂工業)5g/L
・温度×時間:80℃×20分
(セット条件)
・温度×時間:170℃×20分
上記の染色方処方で染色した筒編地を光が貫通しない範囲になる様に折り重ね、マクベス社製の分光光度計「MS−CE3100型」を用いて、その反射率を測定し、CIE Labの色差式から濃度指標を求め、L*値、K/Sを得た。L*値はその値が小さい程深みある色であることの指標となり、K/Sはその値が大きい程深みある色であることの指標となる。
得られた織編物について触感または視覚で評価し、下記の基準で判断した。
(深みのある色合いのナチュラルな杢調)
◎:非常に良い
○:良い
△:普通
×:悪い
◎:非常に良い
○:良い
△:普通
×:悪い
◎:非常に良い
○:良い
△:普通
×:悪い
イソフタル酸8モル%及び2,2−ビス[4−(B−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン5モル%を共重合成分として含む共重合ポリエステルテレフタレート(PET)(極限粘度:0.63)を高熱収縮性ポリエステルとして用い、ポリエステルテレフタレート(PET)(極限粘度:0.53)を低熱収縮性ポリエステルとして用いた。そして両ポリエステルをサイドバイサイド型に接合しながら複合紡糸し、56デシテックス28フィラメントの、カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YA(伸度:118.2%)を用意した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス10フィラメントのもの(伸度115.2%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして156デシテックス72フィラメント(伸度123.4%)のものを用いた。それに伴い表1に示したような加工条件を採用し、188デシテックス82フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして30デシテックス30フィラメントのもの(伸度119.8%)を用いた。それに伴い表1に示したような加工条件を採用し、65デシテックス42フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして78デシテックス8フィラメントのもの(伸度120.3%)を用いた。それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス20フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして78デシテックス36フィラメント(伸度120.5%)のものを用いた。それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして156デシテックス72フィラメントのもの(伸度123.4%)を用いた。それ以外は実施例2と同様の加工条件にて、188デシテックス84フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
同時仮撚加工条件における仮撚数をZ撚−2379(T/m)とし、仮撚係数を24951とし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
同時仮撚加工条件における仮撚数をZ撚−1526(T/m)とし、仮撚係数を16005とし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
同時仮撚加工条件におけるエア圧を0.39MPaとし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの複合杢加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表1に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス40フィラメントのもの(伸度117%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして78デシテックス36フィラメント(伸度120.5%)のものを用いた。それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス76フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス5フィラメントのもの(伸度116.2%)を用い、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス41フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして78デシテックス100フィラメントのもの(伸度121.9%)を用い、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス112フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして156デシテックス14フィラメントのもの(伸度122.7%)を用い、それ以外は実施例2と同様の加工条件にて、188デシテックス26フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして30デシテックス12フィラメントのもの(伸度119.7%)を用い、それに伴い表2に示したような加工条件にて65デシテックス24フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ20デシテックス10フィラメントのもの(伸度107.2%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして240デシテックス120フィラメントのもの(伸度127.5%)を用いた。それに伴い表2に示したような加工条件にて、253デシテックス130フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、同時仮撚加工条件におけるエア圧力を0.49MPaとし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、同時仮撚加工条件におけるエア圧力を0.10MPaとし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、同時仮撚加工条件における仮撚数をZ撚−900(T/m)とし、仮撚係数を7949とし、それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ56デシテックス12フィラメントのもの(伸度116.9%)を用い、同時仮撚加工条件における仮撚数をZ撚−3624(T/m)とし、同時仮撚加工条件における仮撚係数を32006とし。それ以外は実施例1と同様の加工条件にて、113デシテックス48フィラメントの加工糸を得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
カチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAとして、ポリエステルの組み合わせが実施例1と同様であり、かつ84デシテックス24フィラメントのもの(伸度115%)を用い、カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸YBとして140デシテックス36フィラメントのもの(伸度130%)を用い、それに伴い表2に示したような加工条件にて、177デシテックス60フィラメントを得た。そして、この複合杢加工糸を用い、表2に示すような構成の平織物とし、官能評価に付した。
YB カチオン可染ポリエステル高配向未延伸糸
1 第1供給ローラ
2 熱処理ヒータ
3 第1引取ローラ
4 第2供給ローラ
5 仮撚ヒータ
6 仮撚ピン装置
7 第2引取りローラ
8 流体ノズル
9 第3引取ローラ
10 巻き取りローラ
11 パッケージ
Claims (5)
- 単繊維繊度が1〜10dtex、かつ捲縮率が0〜5%であるカチオン可染ポリエステルフィラメント糸と、単繊維繊度が1〜7dtex、かつ捲縮率が15〜55%であるカチオン不染ポリエステルコンジュゲート糸を含む複合杢加工糸であって、
前記カチオン可染ポリエステルフィラメント糸の含有率が65〜90%であり、
前記複合杢加工糸の交絡数が80〜170個/mであり、
前記複合杢加工糸の捲縮率が5〜25%であることを特徴とする、複合杢加工糸。 - 筒編染色後のK/S値が、ブルー染色時で8.5以上であることを特徴とする、請求項1記載の複合杢加工糸。
- 筒編染色後のL*値が、ブラック染色時で21以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の複合杢加工糸。
- 請求項1〜3に記載の複合杢加工糸を製造する方法であって、以下の工程(イ)〜(ハ)を含むことを特徴とする、複合杢加工糸の製造方法。
(イ)単繊維繊度が1.5〜10dtexのカチオン不染高配向未延伸ポリエステルコンジュゲート糸YAに、延伸倍率1.5〜1.7倍、熱処理温度140〜160℃の熱延伸処理を施して延伸糸条を得る工程
(ロ)前記延伸糸条と、単糸繊度が1〜10dtexのカチオン染料可染性ポリエステル高配向未延伸糸YBとを、下記(i)〜(iv)の条件で同時仮撚加工を施して仮撚加工糸を得る工程
(i)0.04≦T1≦0.15
(ii)16000≦TW≦26000
(iii)−5%≦OF≦1%
(iv)140℃≦HT≦160℃
ただし、T1:加撚張力(cN/dtex)、TW:仮撚係数、OF:仮撚時のオーバーフィード率、HT:仮撚温度(℃)である。
(ハ)前記仮撚加工糸を混繊交絡処理する工程 - 請求項1〜3に記載の複合杢加工糸を含むことを特徴とする、織編物。
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