JP2018172067A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイドエアバッグが通過するスリットを備えた乗物用シートにおいて、シートバックパッドのシートバックフレームに対する位置ずれを抑制する。【解決手段】 シートクッション2及びシートバック3を備えた乗物用シート1であって、左右一対のサイドメンバ24を含むシートバックフレーム20と、サイドメンバに取り付けられたサイドエアバッグユニット30と、サイドエアバッグユニットと対向する部分にエアバッグが通過可能なパッド側スリット44を有するシートバックパッド21と、パッド側スリットと対応する部分に表皮側スリット51を有する表皮材22と、シートバックパッドの裏面におけるサイドメンバと対応する部分に結合されたパッド結合部61と、サイドメンバとサイドエアバッグユニットとの間に挟持されたフレーム結合部62とを有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、車両等に搭載される乗物用シートに関する。
サイドエアバッグユニットをシートバックに内蔵した車両用シートが公知である(例えば特許文献1)。特許文献1に係る車両シートは、上下に延びる左右一対のサイドメンバを備えたシートバックフレームと、サイドメンバの外側面に締結されたサイドエアバッグユニットと、サイドメンバ及びサイドエアバッグユニットを覆うシートバックパッドと、シートバックパッドを覆う表皮とを有し、シートバックパッド及び表皮はサイドエアバッグユニットから展開するサイドエアバッグが通過するための開口が形成されている。表皮の開口は、通常使用時には開かないように縫合されており、サイドエアバッグが展開するときに縫合糸が破断してサイドエアバッグが開口を通過する。
特開2016−78463号公報
上記の特許文献1に係るシートでは、シートバックパッドにスリットが形成されているため、シートバックパッドの保形力が低下する。そのため、車両乗降時等に乗員がシートバックに接触すると、表皮材の内側においてシートバックパッドがシートバックフレームに対してずれ、場合によってはシートバックパッドがシートバックフレームに引っ掛かってずれた状態に維持されるという問題が生じる。シートバックパッドがシートバックフレームに対してずれた状態に維持されると、シートバックが変形した状態に維持される。
本発明は、以上の背景を鑑み、サイドエアバッグが通過するスリットを備えた乗物用シートにおいて、シートバックパッドのシートバックフレームに対する位置ずれを抑制することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、シートクッション(2)及びシートバック(3)を備えた乗物用シート(1)であって、上下に延びる左右一対のサイドメンバ(24)を含むシートバックフレーム(20)と、前記サイドメンバに取り付けられたサイドエアバッグユニット(30)と、前記シートバックフレームに支持され、前記サイドメンバ及び前記サイドエアバッグユニットを覆う可撓性のシートバックパッド(21)であって、前記シートバックパッドは、前記サイドエアバッグユニットと対向する部分に厚み方向に貫通すると共に前記サイドメンバと略平行に延び、前記サイドエアバッグユニットから展開するエアバッグが通過可能なパッド側スリット(44)を有し、前記シートバックパッドの表面を覆い、前記パッド側スリットと対応する部分に表皮側スリット(51)を有する表皮材(22)と、前記シートバックパッドの裏面における前記サイドメンバと対応する部分に結合されたパッド結合部(61)と、前記サイドメンバと前記サイドエアバッグユニットとの間に挟持されたフレーム結合部(62)とを有し、前記サイドメンバに対する前記シートバックパッドの位置を固定する保持シートとを有することを特徴とする。
この構成によれば、保持シートがシートバックパッドの裏面をサイドメンバに固定するため、サイドメンバに対するシートバックパッドの位置ずれが抑制される。これにより、シートバックに外力が加わることによってシートバックパッドが一時的に変形してパッド側スリットが開いても、外力がなくなるとシートバックパッドは復元してパッド側スリットが閉じた状態に戻る。また、保持シートがサイドメンバとサイドエアバッグユニットに確実に結合される。
また、上記の発明において、前記保持シートは、前記サイドエアバッグユニットを前記サイドメンバに締結する締結軸(35)が通過するシート孔(64)を有するとよい。
この構成によれば、保持シートがサイドメンバに確実に結合される。
また、上記の発明において、前記シートバックパッドの裏面には裏打ち材(45)が結合され、
前記保持シートは前記裏打ち材に縫合されているとよい。
この構成によれば、保持シートがシートバックパッドに確実に結合される。
また、上記の発明において、前記サイドエアバッグユニットは、前記サイドメンバの左右外方を向く外側面に設けられ、前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドにおいて左右の前記サイドメンバよりも左右外方に配置されているとよい。
この構成によれば、サイドエアバッグをシートの側部から外部に展開させることができる。
また、上記の発明において、前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドの左右外側面に開口しているとよい。
この構成によれば、シートバックパッドの左右外側部は着座した乗員の荷重に伴う変形を受け難いため、パッド側スリットが意図せず開くことが抑制される。
また、上記の発明において、前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドにおいて左右の前記サイドメンバよりも前方に配置されているとよい。
この構成によれば、シートバックパッドにおいてサイドメンバから離れた比較的変形が容易な部分にパッド側スリットが形成されているため、サイドエアバッグの展開時にスリットが容易に開いてサイドエアバッグが円滑に展開することができる。
また、上記の発明において、前記保持シートは、前記サイドメンバの前縁より前方において前記シートバックパッドに結合されているとよい。
この構成によれば、保持シートはシートバックパッドの前側部分の位置をサイドフレームに対して固定することができる。
また、上記の発明において、前記保持シートは、前記サイドメンバに結合された部分よりも前記シートバックパッドに結合された部分の上下幅が大きく形成されているとよい。
この構成によれば、保持シートは上下において広い範囲でシートバックパッドと結合することができ、シートバックパッドを広範囲に亘って支持することができる。
また、上記の発明において、前記保持シートは、前記サイドメンバ及び前記サイドエアバッグユニットの間から後方に延びる把持部(63)を有するとよい。
この構成によれば、保持シートをサイドメンバに結合させる際に作業者は延長部を把持して保持シートの位置を定めることができ、シートバックの組立作業が容易になる。
以上の構成によれば、サイドエアバッグが通過するスリットを備えた乗物用シートにおいて、シートバックパッドのシートバックフレームに対する位置ずれを抑制することができる。
実施形態に係る車両用シートを左前方から見た斜視図 車両用シートのフレームを右前方から見た斜視図 シートバックの横断面図(図1のIII−III断面図) 保持シートを示す側面図 サイドエアバッグの展開時におけるシートバックの横断面図 変形実施形態に係るシートバックの横断面図
以下、図面を参照して、本発明に係る乗物用シートを自動車の運転席に適用した一実施形態を説明する。以下の説明では、シートに着座した乗員を基準にして前後左右を定める。
図1及び図2に示すように、シート1は、シートクッション2と、シートクッション2の後端に回動可能に結合されたシートバック3と、シートバック3の上端に結合されたヘッドレスト4と、シートクッション2の下部に設けられた左右一対のスライドレール5と、スライドレール5を車両のフロアに結合するフット6とを有する。シートクッション2の側部後部はカバー7によって覆われている。
シートクッション2は、骨格となるシートクッションフレーム11と、シートクッションフレーム11に支持されたシートクッションパッド12と、シートクッションパッド12の表面を覆う表皮材13とを有する。シートクッションフレーム11は、前後に延びる左右一対のクッションサイドメンバ15と、左右に延びて左右のクッションサイドメンバ15のそれぞれの前端に結合する前メンバ16と、左右に延びて左右のクッションサイドメンバ15のそれぞれの後部に結合する後メンバ17とを有する。
スライドレール5は、クッションサイドメンバ15に結合されたアッパレール5Aと、アッパレール5Aを前後にスライド移動可能に支持するロアレール5Bとを有する。ロアレール5Bは、フット6を介してフロアに結合されている。ロアレール5Bとアッパレール5Aとの間には、両者の相対位置を選択的に固定するレールロック装置5Cが設けられている。
シートバック3は、骨格となるシートバックフレーム20と、シートバックフレーム20に支持されたシートバックパッド21と、シートバックパッド21の表面を覆う表皮材22とを有する。シートバックフレーム20は、上下に延びる左右一対のバックサイドメンバ24と、左右に延びて左右のバックサイドメンバ24のそれぞれの上端に結合する上メンバ25と、左右に延びて左右のバックサイドメンバ24のそれぞれの下部に結合する下メンバ26とを有する。左右のバックサイドメンバ24の下端は、対応する左右のクッションサイドメンバ15の後端にリクライニング機構28を介して回動可能に結合されている。リクライニング機構28は、クッションサイドメンバ15に対するバックサイドメンバ24の角度を任意の位置で固定する。
バックサイドメンバ24は、板金部材であり、上下に延びて面が左右を向く側壁部24Aと、側壁部24Aの前縁から左右内方(左右においてシート1の中央側)に突出した前縁壁部24Bと、側壁部24Aの後縁から左右内方に突出した後縁壁部24Cとを有する。バックサイドメンバ24の横断面は、左右内方(左右においてシート1の中央側)に向けて開口した溝形をなす。
図2に示すように、右側のバックサイドメンバ24の側壁部24Aの外側面(左右外方を向く面)には、サイドエアバッグユニット30が設けられている。図3に示すように、サイドエアバッグユニット30は、袋体であるサイドエアバッグ31と、サイドエアバッグ31に接続されたインフレータ32と、インフレータ32及びサイドエアバッグ31を支持するリテーナ33とを有する。インフレータ32は、サイドエアバッグ31に供給するガスを発生する装置であり、筒形のハウジング32Aを有する。リテーナ33は、板状に形成され、ハウジング32Aの側面に結合されている。サイドエアバッグ31は、初期状態において折り畳まれ、インフレータ32及びリテーナ33の側方に配置されている。インフレータ32、サイドエアバッグ31、及びリテーナ33からなるサイドエアバッグユニット30の外形は、略直方体をなし、リテーナ33がその一つの外側面を形成する。
リテーナ33のインフレータ32側と異なる面には、軸状の締結軸35が設けられている。右側のバックサイドメンバ24の側壁部24Aには、厚み方向に貫通する締結孔36が形成されている。締結軸35が締結孔36に挿入され、締結されることによってサイドエアバッグユニット30は、バックサイドメンバ24の側壁部24Aの外側面に取り付けられる。本実施形態では、締結軸35はボルトであり、締結孔36を通過した先端にナット37が装着されることによって締結孔36の周囲に締結される。他の実施形態では、締結軸35は先端に逆止爪を備え、逆止爪において締結孔36の周縁に係止される構成であってもよい。サイドエアバッグユニット30及びインフレータ32の長手方向がバックサイドメンバ24の長手方向と平行になるように、サイドエアバッグユニット30はバックサイドメンバ24に取り付けられている。
インフレータ32は、図示しない車両のECUに接続され、ECUから信号を受けたときにガスを発生してサイドエアバッグ31を展開させる。
シートバックパッド21は、ポリウレタンフォーム等の可撓性を有するクッション材から形成されている。シートバックパッド21は、左右のバックサイドメンバ24間に配置された中央部41と、中央部41の左右両側に接続し、対応するバックサイドメンバ24の周囲に配置された側部42とを有する。中央部41は乗員の上部背部に対向し、左右の側部42は乗員の上部側部に対向する。各側部42は、中央部41の左右両側から左右外方かつ前方に張り出してバックサイドメンバ24の前側に張り出した側部前部42Aと、側部前部42Aの左右外側からバックサイドメンバ24及びサイドエアバッグユニット30の外側を後方に延びる側部端部42Bと、側部端部42Bの後側から左右内方に延びてバックサイドメンバ24の後側に配置された側部後部42Cとを有する。中央部41と左右の側部42との境界には、吊込み溝43が形成されている。吊込み溝43の底部には、表皮材22を吊り込む(引っ掛ける)ためのワイヤ(不図示)が設けられている。
シートバックパッド21の右側のバックサイドメンバ24の左右外方に位置する部分には、シートバックパッド21を厚み方向に貫通し、かつサイドメンバと略平行(上下)に延びたパッド側スリット44が形成されている。パッド側スリット44は、サイドエアバッグユニット30と対向する位置に配置されている。本実施形態では、パッド側スリット44は、右側のバックサイドメンバ24の左右外方かつ前方に配置され、シートバックパッド21の右側の側部前部42Aと側部端部42Bとの境界に形成されている。パッド側スリット44は、通常においてはシートバックパッド21の弾性力(保形力)によって閉じた状態に維持されている。
シートバックパッド21の裏面には、裏打ち材45が結合されている。裏打ち材45は、例えば不織布や織布であってよい。裏打ち材45は、例えばシートバックパッド21を発泡成形するときに一体に結合されるとよい。また、裏打ち材45は、パッド側スリット44内の壁面と、シートバックパッド21の表面のパッド側スリット44の周縁とにも設けられているとよい。
表皮材22は、合成皮革や布地等から形成されている。表皮材22は、シートバックパッド21に被せられ、吊込み溝43に吊り込まれることによってシートバックパッド21の表面に固定されている。また、表皮材22の縁部にはフック46が設けられ、フック46は右側のバックサイドメンバ24に設けられた金属棒であるワイヤー47に引っ掛けられている。シートバック3の背部には表皮材22の縁部によって形成される開口を覆うバックカバー49が設けられている。バックカバー49は、表皮材22と同様の素材から形成され、ファスナや面ファスナによって表皮材22の縁部に結合されている。
パッド側スリット44と対応する部分には、表皮材22を貫通する表皮側スリット51が形成されている。表皮側スリット51は、パッド側スリット44に対して左右方向に所定の距離だけずれた位置をパッド側スリット44に沿うように延在している。本実施形態では、表皮側スリット51はパッド側スリット44に対して左右内方に所定の距離だけオフセットして配置されている。表皮材22における表皮側スリット51の縁部は、折り返されて縫合され、耳を形成している。表皮側スリット51を画定する縁部は、縫合糸53によって互いに縫着され、表皮側スリット51によって形成される開口は封止されている。表皮材22がシートバックパッド21に被せられた状態において、表皮側スリット51は上下に細長い線状の形態をとる。
シートバック3パックの裏面には、シートバックパッド21とバックサイドメンバ24とを結合する保持シート60が結合されている。保持シート60は、不織布や織布、樹脂シートから形成されたシート状部材である。図3及び図4に示すように、保持シート60は、面が左右を向いて前後に延び、前端にシートバックパッド21の裏打ち材45に縫合されるパッド結合部61を有し、前後におけるフレーム結合部62にバックサイドメンバ24に結合されるフレーム結合部62を有し、把持部63にバックサイドメンバ24の後方に延出する把持部63を有する。保持シート60は、フレーム結合部62からパッド結合部61にかけて上下に幅が漸増しており、パッド結合部61の上下幅はフレーム結合部62の上下幅に対して大きく形成されている。フレーム結合部62には、保持シート60の厚み方向に貫通するシート孔64が形成されている。フレーム結合部62は、シート孔64を中心とした略円形に形成されている。
図3に示すように、保持シート60のパッド結合部61は、シートバックパッド21の裏打ち材45の右側のバックサイドメンバ24の前端に対応する部分に結合されている。すなわち、保持シート60のパッド結合部61は、右側のバックサイドメンバ24の前縁壁部24Bの付近においてシートバックパッド21の裏打ち材45に結合されている。保持シート60のパッド結合部61は、右側のバックサイドメンバ24の前縁壁部24Bに対向する部分、或は右側のバックサイドメンバ24の前縁壁部24Bに対向する部分から左右に若干オフセットした部分において、シートバックパッド21の裏打ち材45に結合されているとよい。
保持シート60のパッド結合部61は、シートバックパッド21の裏打ち材45に縫合されている。他の実施形態では、保持シート60のパッド結合部61と裏打ち材45とは、接着や、ボタンによる係合等によって結合されてもよい。パッド結合部61と裏打ち材45との縫合部は、上下に延びている。パッド結合部61は、フレーム結合部62よりも上下幅が大きく形成されているため、裏打ち材45との縫合範囲を広くすることができる。
保持シート60のフレーム結合部62は、バックサイドメンバ24の側壁部24Aの外側面とサイドレアバッグユニットのリテーナ33との間に配置され、バックサイドメンバ24とサイドレアバッグユニットとによって挟持されている。これにより、保持シート60がバックサイドメンバ24に対して確実に固定される。サイドエアバッグユニット30とバックサイドメンバ24とを締結する締結軸35はフレーム結合部62のシート孔64を通過し、フレーム結合部62をバックサイドメンバ24に固定する。フレーム結合部62がバックサイドメンバ24に結合された状態で、保持シート60のパッド結合部61及びフレーム結合部62は弛みがないことが好ましい。
保持シート60の把持部63は、バックサイドメンバ24及びサイドレアバッグユニットの間から後方に突出している。保持シート60の把持部63は、バックサイドメンバ24の後縁壁部24Cとシートバックパッド21の側部後部42Cとの間に挟持される。
また、バックサイドメンバ24と表皮材13とは力布70によって結合されている。力布70は、上下に幅を有し、左右に延在している。力布70の延在方向における一端は、表皮材13の表皮側スリット51の前縁を形成する縁部に縫合されている。力布70の延在方向における他端は、上側の位置する上分枝部71と下側に位置する下分枝部72とに分岐している。上分枝部71及び下分枝部72の先端は、クリップ73を介してバックサイドメンバ24に結合されている。力布70は、バックサイドメンバ24から裏打ち材45に沿って延在し、その後パッド側スリット44を通過して表皮側スリット51の前縁に延びている。
上分枝部71とバックサイドメンバ24との結合は保持シート60のフレーム結合部62よりも上方に配置され、下分枝部72とバックサイドメンバ24との結合はフレーム結合部62よりも下方に配置されている。保持シート60は、フレーム結合部62からパッド結合部61にかけて、上分枝部71及び下分枝部72の間を通過して延びている。
以上のように構成したシート1の作用及び効果について説明する。図5に示すように、サイドエアバッグ31の展開時には、サイドエアバッグ31は力布70に沿ってパッド側スリット44に向けて膨張する。膨張するサイドエアバッグ31に押されることによって、シートバックパッド21は変形してパッド側スリット44が拡開する。また、膨張するサイドエアバッグ31に押されることによって、表皮側スリット51を封止する縫合糸53が破断し、表皮側スリット51が拡開する。これにより、サイドエアバッグ31がパッド側スリット44及び表皮側スリット51を通過してシート1の外部に展開する。パッド結合部61と裏打ち材45の縫合部が上下に延在しているため、サイドエアバッグ31の展開時には、シートバックパッド21の側部前部42Aのパッド側スリット44の周縁部は、保持シート60との縫合部を中心として外方(前方)に変形することができる。
サイドエアバッグ31の展開時を除く通常時には、シートバックパッド21及び表皮材22が所定の形状に維持されるため、パッド側スリット44の隙間は閉じた状態に維持される。シート1に着座する乗員がシートバック3に接触したときには、シートバックパッド21及び表皮材22が弾性変形してパッド側スリット44が一時的に開くが、シートバックパッド21が復元するとパッド側スリット44は閉じた形態に戻る。
保持シート60は、シートバックパッド21が乗員から外力を受けて変形するときに、シートバックパッド21の裏面のバックサイドメンバ24近傍の部分を引っ張り、バックサイドメンバ24に対する移動を規制する。これにより、バックサイドメンバ24に対するシートバックパッド21の位置ずれが抑制される。シートバックパッド21がバックサイドメンバ24に対して位置ずれを起こすと、位置ずれを起こした位置でシートバックパッド21がバックサイドメンバ24に引っ掛かり元の状態に復元できなくなる虞がある。保持シート60は、バックサイドメンバ24に対するシートバックパッド21の位置ずれを抑制することによって、シートバックパッド21が弾性変形した後に初期の形態に確実に復元できるようにする。これにより、表皮側スリット51及びパッド側スリット44が開いたまま維持されるという不具合が発生し難くなる。
保持シート60は、シートバックパッド21の裏面に結合された前端から、バックサイドメンバ24とサイドエアバッグユニット30の間を通過して後方に延びているため、サイドエアバッグ31の展開を阻害することがない。
保持シート60の後端に設けられた把持部63は、シート1の組立作業を容易にする効果がある。作業者は、シートバックフレーム20にシートバックパッド21を被せた後、保持シート60の把持部63を引っ張ることによって保持シート60をバックサイドメンバ24に対して適切な位置に配置することができる。その後、作業者は保持シート60の把持部63を把持したまま、サイドエアバッグユニット30の締結軸35をシート孔64及び締結孔36に挿入することによって、保持シート60及びサイドエアバッグユニット30をバックサイドメンバ24に固定することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記の実施形態では、パッド側スリット44がシートバックパッド21の側部前部42Aと側部端部42Bとの境界に設けられた例について説明したが、図6に示すように、パッド側スリット44は側部端部42Bに設けられてもよい。例えば、パッド側スリット44はサイドエアバッグユニット30の前縁に対向する位置に配置され、表皮側スリット51はパッド側スリット44と正対する位置に配置されるとよい。
また、図6に示すように、保持シート60のパッド結合部61における裏打ち材45との結合部(縫合部)は、バックサイドメンバ24の前縁壁部24Bと前後において重なる位置、すなわち正対する位置に配置されてもよい。
1 :シート
2 :シートクッション
3 :シートバック
20 :シートバックフレーム
21 :シートバックパッド
22 :表皮材
24 :バックサイドメンバ
24A :側壁部
24B :前縁壁部
24C :後縁壁部
30 :サイドエアバッグユニット
31 :サイドエアバッグ
32 :インフレータ
32A :ハウジング
33 :リテーナ
35 :締結軸
36 :締結孔
37 :ナット
42 :側部
42A :側部前部
42B :側部端部
44 :パッド側スリット
45 :裏打ち材
51 :表皮側スリット
60 :保持シート
61 :パッド結合部
62 :フレーム結合部
63 :把持部
64 :シート孔
70 :力布

Claims (9)

  1. シートクッション及びシートバックを備えた乗物用シートであって、
    上下に延びる左右一対のサイドメンバを含むシートバックフレームと、
    前記サイドメンバに取り付けられたサイドエアバッグユニットと、
    前記シートバックフレームに支持され、前記サイドメンバ及び前記サイドエアバッグユニットを覆う可撓性のシートバックパッドであって、前記シートバックパッドは、前記サイドエアバッグユニットと対向する部分に厚み方向に貫通すると共に前記サイドメンバと略平行に延び、前記サイドエアバッグユニットから展開するエアバッグが通過可能なパッド側スリットを有し、
    前記シートバックパッドの表面を覆い、前記パッド側スリットと対応する部分に表皮側スリットを有する表皮材と、
    前記シートバックパッドの裏面における前記サイドメンバと対応する部分に結合されたパッド結合部と、前記サイドメンバと前記サイドエアバッグユニットとの間に挟持されたフレーム結合部とを有し、前記サイドメンバに対する前記シートバックパッドの位置を固定する保持シートとを有することを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記保持シートは、前記サイドエアバッグユニットを前記サイドメンバに締結する締結軸が通過するシート孔を有することを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記シートバックパッドの裏面には裏打ち材が結合され、
    前記保持シートは前記裏打ち材に縫合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記サイドエアバッグユニットは、前記サイドメンバの左右外方を向く外側面に設けられ、
    前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドにおいて左右の前記サイドメンバよりも左右外方に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載の乗物用シート。
  5. 前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドの左右外側面に開口していることを特徴とする請求項4に記載の乗物用シート。
  6. 前記パッド側スリットは、前記シートバックパッドにおいて左右の前記サイドメンバよりも前方に配置されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の乗物用シート。
  7. 前記保持シートは、前記サイドメンバの前縁より前方において前記シートバックパッドに結合されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つの項に記載の乗物用シート。
  8. 前記保持シートは、前記サイドメンバに結合された部分よりも前記シートバックパッドに結合された部分の上下幅が大きく形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つの項に記載の乗物用シート。
  9. 前記保持シートは、前記サイドメンバ及び前記サイドエアバッグユニットの間から後方に延びる把持部を有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つの項に記載の乗物用シート。
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