JP6922751B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックの内部骨格を成すバックフレームにバックフレームを背裏側から被覆する面状の被覆部材が組み付けられたサブアッシ体と、サブアッシ体に被覆されてシートバックの表皮材を成すバックカバーと、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックの表皮材を成すバックカバーが、シートバックの背裏下部において上側から引き込まれた上側後面カバーピースと前側から下側を経由して引き込まれた下側後面カバーピースとが互いに止着されて張設された構成が知られている(特許文献1)。
実開平1−99299号公報
上記従来技術では、上側後面カバーピースを下側後面カバーピースと止着しなければ、下側後面カバーピース自体も定位置に止着されない。そのため、下側後面カバーピースの止着状態を崩すことなく、上側後面カバーピースを下側後面カバーピースとの止着状態から外すことができず、シートバック内のメンテナンス作業性が悪い。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートバックの背裏部にて互いに止着される2枚の後面カバーピース同士を止着することなく、片方をもう片方との止着位置に止着させられるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックの内部骨格を成すバックフレームにバックフレームを背裏側から被覆する面状の被覆部材が組み付けられたサブアッシ体と、サブアッシ体に被覆されてシートバックの表皮材を成すバックカバーと、を有する乗物用シートである。サブアッシ体が、被覆部材により被覆される被覆領域と、被覆部材による被覆が開放され得る開放領域と、を有する。バックカバーが、互いにひと繋ぎ状に止着されてサブアッシ体を背裏側から被覆する2枚の後面カバーピースを有する。2枚の後面カバーピースのうちの一方が、開放領域を背裏側から被覆可能な開放域被覆部を有する。そして、2枚の後面カバーピースのうちの他方が、上記一方と止着される相互止着部と、サブアッシ体の開放領域から外れた係止部に止着可能なアッシ止着部と、を有する。
この第1の発明によれば、シートバックの背裏部にて互いに止着される2枚の後面カバーピース同士を止着することなく、他方を一方との止着位置に止着させることができる。したがって、上記他方を止着位置に係止させつつも、一方を開け広げて開放域被覆部による開放領域の被覆を開放した状態にすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。係止部が、被覆部材に設けられている。
この第2の発明によれば、2枚の後面カバーピースのうちの他方を被覆部材の係止部に止着させることに伴うテンションによって、被覆部材をバックフレームに対して張った状態に設けることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。2枚の後面カバーピースが、互いにシート高さ方向に引き込まれてひと繋ぎ状に止着される引込み構造とされる。係止部と開放領域とが、互いにシート幅方向に離間した配置とされる。
この第3の発明によれば、被覆部材の開放領域が被覆部材自体の捲り上げによって被覆状態を開放する構成である場合に、被覆部材の捲り上げを阻害することなくアッシ止着部を係止部に止着させることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した背面図である。 図1から上側の後面カバーピースを下側の後面カバーピースと止着させた状態を表した背面図である。 シートバックの分解斜視図である。 保護フェルトをバックフレームに組み付けた状態を表した斜視図である。 下側の後面カバーピースを保護フェルトに止着させた状態を表した拡大背面図である。 上側の後面カバーピースを下側の後面カバーピースに止着させた状態を表した拡大背面図である。 図2のVII−VII線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《シート1の基本構成について》
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、シート1の左右方向を指し、「シート前後方向」と示す場合には、シート1の前後方向を指し、「シート高さ方向」と示す場合には、シート1の上下方向を指すものとする。
本実施例のシート1は、図2に示すように、自動車の右側座席として構成されている。上記シート1は、着座者の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備える。上述したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、シートリクライニング調節機構を担う不図示の電動式のリクライナを介して、シートクッション3の左右両サイドの後端部に背凭れ角度の調節を行える状態に連結されている。シートクッション3は、車両のフロア上に設置されている。なお、上述した各リクライナの具体的な構成については、特開2016−049797号公報等の文献に開示された公知の構成と略同一となっているため、詳細な説明を省略することとする。
上述したシート1には、車両のフロアに沿って配索されたワイヤハーネスW/Hの一部が、シートクッション3内を経由してシートバック2内に通された状態として配索されている。上述したワイヤハーネスW/Hは、上述した不図示の電動式のリクライナの駆動源となる不図示のモータユニットや、シートバック2内に設けられた不図示のシートベルト装置のリトラクタ等の各種電装部品に電力を供給するためのものとして配索されている。
具体的には、上述したワイヤハーネスW/Hは、図1に示すように、シートクッション3の後部側領域を通ってシートバック2内に下側から通された経路部と、シートバック2内に予め配索された経路部とが、互いにシートバック2の左サイドの背裏部において各々のコネクタC同士が作業者によって接続されることにより、シートバック2内に配索されている。
上述したワイヤハーネスW/Hの各コネクタC同士の接続作業は、シートバック2の後面を覆うバックカバー30が捲り上げられると共に、その内部に覆い被された保護フェルト40が捲り上げられて接続作業の領域が開放された状態で行われるようになっている。その際、バックカバー30は、互いにひと繋ぎ状に止着されてシートバック2の後面を覆う上側の後面カバーピース31と下側の後面カバーピース32とが互いに止着されていなくても、下側の後面カバーピース32だけを上側の後面カバーピース31との止着位置(引込位置)に残して、上側の後面カバーピース31を捲り上げることができるようになっている。
ここで、上側の後面カバーピース31が本発明の「2枚の後面カバーピースのうちの一方」に相当し、下側の後面カバーピース32が本発明の「2枚の後面カバーピースのうちの他方」に相当し、保護フェルト40が本発明の「被覆部材」に相当する。
具体的には、上述した下側の後面カバーピース32は、図7に示すように、上側の後面カバーピース31と止着される相互止着部(吊りワイヤ32B)とは別に、上述した保護フェルト40に設けられた係止部(サスペンダ43)と止着されるアッシ止着部(サスペンダ32A)を有した構成とされている。上記構成により、下側の後面カバーピース32は、上側の後面カバーピース31との止着前に保護フェルト40との止着が行われることで、上側の後面カバーピース31との止着位置に止着された状態をとることができるようになっている。すなわち、上述した保護フェルト40は、図4において後述するようにシートバック2の骨格をバックフレーム10に一体的に組み付けられるサブアッシ体S/Aを成す構成とされており、同サブアッシ体S/Aを成す保護フェルト40に下側の後面カバーピース32が止着されることで、下側の後面カバーピース32が上側の後面カバーピース31との止着位置に適切に止着されるようになっている。
それにより、シートバック2は、図1に示すように、下側の後面カバーピース32を上側の後面カバーピース31との止着位置に仮保持させた状態として、上側の後面カバーピース31を捲り上げて保護フェルト40の捲り上げ作業及びワイヤハーネスW/HのコネクタC同士の接続作業を行うことができるようになっている。上記構成により、シート1は、上述したシートバック2をシートクッション3に組み付けてから、上述したワイヤハーネスW/Hの接続作業を簡便に行うことができるようになっている。
すなわち、上述したシートバック2の下側の後面カバーピース32を上側の後面カバーピース31との止着位置に仮保持させる構成がない場合には、上述したシートバック2は、上述した下側の後面カバーピース32が自由状態のまま或いは上側の後面カバーピース31と止着された状態で、シートクッション3に組み付けられることとなる。その際、下側の後面カバーピース32が自由状態のままシートバック2がシートクッション3に組み付けられると、その後に下側の後面カバーピース32を上述した止着位置まで適切に引き込んで上側の後面カバーピース31と止着させることが難しくなる。その理由は、シートバック2をシートクッション3に組み付けることにより、互いの表面同士の干渉により下側の後面カバーピース32を後側に引き込みにくくなったり、組み付けによる視界性悪化により下側の後面カバーピース32を皺なく適切に張った状態に組み付けにくくなったりするからである。
また、下側の後面カバーピース32が上側の後面カバーピース31と止着された状態でシートバック2がシートクッション3に組み付けられると、その後に上側の後面カバーピース31を下側の後面カバーピース32との止着状態から外す作業が必要となるばかりでなく、下側の後面カバーピース32の止着状態も崩れてしまい、結果として先ほどと同様に下側の後面カバーピース32を皺なく適切に張った状態に組み付けにくくなってしまう。
以下、上述したバックカバー30の仮保持構造について、シートバック2の基本構造と併せて詳しく説明していく。図3に示すように、上述したシートバック2は、その骨格を成す金属製のバックフレーム10と、バックフレーム10に前側から後側へと包み込む形にセットされて着座者の背凭れ荷重を弾性的に受け止める発泡ウレタン製のバックパッド20と、バックパッド20の表面全体に被せ付けられてシートバック2の意匠面を構成するファブリック製のバックカバー30と、バックフレーム10に後側から覆う形にセットされてバックフレーム10を保護する保護フェルト40と、を有する。
上述したバックフレーム10は、シートバック2の左右両サイドの側部骨格を成す縦長状のサイドフレーム11と、これらサイドフレーム11の上部間に一体的に架橋されたシートバック2の上部骨格を成すアッパパイプ12と、を有する正面視略逆U字状の形に組まれた構成とされている。また、上述したバックフレーム10の各サイドフレーム11の下部間には、バックフレーム10の構造強度を高めるための補強パイプ13が一体的に架橋されている。また、上述したバックフレーム10のアッパパイプ12と補強パイプ13との間には、上述したバックパッド20の中央部を後側から面状に弾性支持するための不図示のコンタマットが架橋されている。
バックパッド20は、上述したバックフレーム10に前側から覆い被される形にセットされて、バックフレーム10の上下左右の各枠部を外周側から覆った形に設けられている。バックカバー30は、上述したバックパッド20に前側から覆い被されると共に、その上下左右の各周縁部がバックパッド20の上下左右の各外周部を通って後側へと引き込まれて互いに止着されて固定されている。上記組み付けにより、バックカバー30は、上述したバックパッド20の表面全体に広く密着した形に張設されると共に、バックパッド20をバックフレーム10に押さえ付けて位置固定した状態として保持するようになっている。
保護フェルト40は、1枚の面状部材により形成され、図4に示すように、上述したバックフレーム10の各サイドフレーム11の間と、アッパパイプ12と補強パイプ13との間とに、それぞれ後側から覆い被される形に組み付けられている。そして、上述した保護フェルト40は、各サイドフレーム11とアッパパイプ12とにそれぞれ外周側から巻き掛けられる形にセットされて、それぞれ不図示のビスにより複数箇所が締結されて固定されている。上記組み付けにより、保護フェルト40は、上述したバックフレーム10を後側と前側、それに左右両側と上側とからそれぞれ広く覆った状態となって設けられている。
そして、上記組み付けにより、保護フェルト40は、上述したバックフレーム10の他、バックフレーム10の枠内領域に設けられる不図示の駆動モータやベンチレータ等の装備機器も後側から被覆した形となって保護するようになっている(被覆領域A1)。上述した保護フェルト40のうち、左側のサイドフレーム11より僅かに右側を通る領域には、下端側から上方側に向かって真っ直ぐ延びる形に切り込まれたスリット41が形成されている。
上記スリット41により、保護フェルト40は、図1に示すように、同スリット41により切り分けられた右側の面部が捲り部42となって、所望時に右上側へと捲り上げて、捲り部42によって被覆されていた領域を被覆のない開放領域A2へと切り換えることができるようになっている。そして、上記捲り部42の捲り上げにより、それによって開放された開放領域A2にて、前述したワイヤハーネスW/Hの接続作業が行われる作業領域が後側へと開放された形となる。それにより、上記開放領域A2を通してワイヤハーネスW/Hの接続作業を後側から簡便に行うことができる。
上述した保護フェルト40の捲り部42より右側の領域の下縁部には、下側の後面カバーピース32を仮保持させた状態に止着させることのできるサスペンダ43が縫合されている。上述したサスペンダ43は、上述した捲り部42の捲り上げ作業を阻害しないよう、捲り部42より右側の領域に形成されて、下側の後面カバーピース32の略右側半分の領域を止着させられる程度のシート幅方向の長さを有した形となって設けられている。
上述したサスペンダ43は、具体的には、図5〜図7に示すように、シート幅方向に延びる帯状の綿布の下縁部に沿って玉縁状の樹脂が一体成形された構成とされている。そして、上述したサスペンダ43は、図7に示すように、上述した綿布の上縁部が、上述した保護フェルト40の下縁部に沿って一体的に縫合されて取り付けられている(縫合部43A)。上述したサスペンダ43は、その保護フェルト40から垂れ下がり状に延びる綿布の下縁部に沿って一体成形された玉縁状の樹脂に、後述する下側の後面カバーピース32の上縁部に同じく縫合されたサスペンダ32Aの玉縁状の樹脂が下側から引き寄せられて、互いの樹脂間に跨る形にホグリングHR1が締結されることで、下側の後面カバーピース32と一体的に止着されるようになっている。
次に、上述したバックカバー30の具体的な構成について説明する。図4に示すように、上述したバックカバー30は、そのシートバック2の後面を被覆するカバーピースが、シートバック2の後面に上側から引き込まれる形となって被覆される後面カバーピース31と、シートバック2の前下側から後側へと引き込まれてシートバック2の後面に下側から引き込まれる形となって被覆される後面カバーピース32と、によって構成されている。
上述した上側の後面カバーピース31は、上述した下側の後面カバーピース32の止着位置から上側の領域を広く被覆することのできる広い面形状を有した構成とされている。詳しくは、上述した上側の後面カバーピース31は、図1にて前述した保護フェルト40の捲り部42が捲り上げられる開放領域A2を背裏側から被覆することのできる開放域被覆部31Aを有した構成とされている(図2参照)。
図4に示すように、上述した上側の後面カバーピース31の下縁部には、下側の後面カバーピース32との止着部となる係止板31Bが取り付けられている。上述した係止板31Bは、図7に示すように、上側の後面カバーピース31の下縁部に沿ってシート幅方向に延びる断面略逆V字状に折り曲げられた樹脂板によって構成されている。具体的には、上述した係止板31Bは、その逆V字の内側(前側)の板片の下縁部に沿って球状に膨らむ形に形成された玉縁31Baと、上記逆V字の外側(後側)の板片により構成される平板状の保護ひれ部31Bbと、上記逆V字の折れ曲がり部にて上側の後面カバーピース31に重ね合わせ状に縫合された縫合部31Bcと、を有する構成とされている。
上述した保護ひれ部31Bbは、上述した玉縁31Baよりも下側へ長く延出する平板形状に形成されている。上述した係止板31Bは、上述した保護ひれ部31Bbが上述した上側の後面カバーピース31の下縁側の前面部に重ね合わされる形にセットされて、同保護ひれ部31Bbの前面部に後面カバーピース31の下側へ延びる余長部分が重ね合わされる形に折り返された状態として上述した縫合部31Bcにて共縫いされた状態とされている。上記取り付けにより、係止板31Bは、上述した上側の後面カバーピース31の下縁部において、上述した保護ひれ部31Bbが玉縁31Baを後側から覆い隠した状態として設けられた構成とされている。
上述した上側の後面カバーピース31は、上述した係止板31Bの玉縁31Baが下側の後面カバーピース32の上縁部に取り付けられた吊りワイヤ32Bに上側から引き寄せられて、互いの間にホグリングHR2が締結されることにより、下側の後面カバーピース32の上縁部にひと繋がり状に止着された状態とされている。上述したホグリングHR2による止着は、図6に示すように、互いにシート幅方向に直線状に延びる係止板31Bの玉縁31Baと吊りワイヤ32Bとの間のシート幅方向の3箇所の位置にて行われている。上述したホグリングHR2による玉縁31Baと吊りワイヤ32Bとの止着箇所は、図2及び図7に示すように、上述した上側の後面カバーピース31の下縁部に取り付けられた係止板31Bの保護ひれ部31Bbによって後側から高さ方向に広く覆い隠されるようになっている。
図4に示すように、下側の後面カバーピース32は、上述した保護フェルト40の下縁部に取り付けられたサスペンダ43と止着されるサスペンダ32Aと、上述した上側の後面カバーピース31の下縁部に取り付けられた係止板31Bと止着される吊りワイヤ32Bと、を有する構成とされている。上述したサスペンダ32Aは、図7に示すように、シート幅方向に延びる帯状の綿布の上縁部に沿って玉縁状の樹脂が一体成形された構成とされている。
そして、上述したサスペンダ32Aは、上述した綿布の下縁部が、上述した下側の後面カバーピース32の上縁部に沿って一体的に縫合されて取り付けられている(縫合部32Aa)。上述したサスペンダ32Aは、その下側の後面カバーピース32から張り出し状に延びる綿布の上縁部に沿って一体成形された玉縁状の樹脂が、前述した保護フェルト40の下縁部に縫合されたサスペンダ43の玉縁状の樹脂に下側から引き寄せられて、互いの樹脂間に跨る形にホグリングHR1が締結されることで、保護フェルト40と一体的に止着されるようになっている。
吊りワイヤ32Bは、上述した下側の後面カバーピース32の上縁部に筒状に折り返されて縫合された筒状部にシート幅方向に通されて設けられている。上述した吊りワイヤ32Bの通される筒状部の縫合は、上述した下側の後面カバーピース32の上縁部にてサスペンダ32Aの綿布が縫合される縫合部32Aaにおいて行われている。
上述した下側の後面カバーピース32は、図1に示すように、上述した上側の後面カバーピース31と縫合される前の段階で、その上縁部に取り付けられたサスペンダ32Aを上述した保護フェルト40の下縁部に取り付けられたサスペンダ43にホグリングHR1により止着することにより、上側の後面カバーピース31と止着される止着位置にて仮止めされた状態として保持される。したがって、この状態で、シートバック2をシートクッション3に組み付けると共に、前述した保護フェルト40の捲り部42を捲り上げてワイヤハーネスW/Hの接続作業を行うことで、下側の後面カバーピース32の止着位置への固定状態を崩すことなく上記の各作業を完結することができる。
そしてその後に、図2及び図7に示すように、上側の後面カバーピース31を下側に降ろして上側の後面カバーピース31の下縁部に取り付けられた係止板31Bの玉縁31Baを下側の後面カバーピース32の上縁部に取り付けられた吊りワイヤ32BにホグリングHR1により止着することにより、後面カバーピース31,32同士を適切に止着させることができる。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成となっている。すなわち、シートバック(2)の内部骨格を成すバックフレーム(10)にバックフレーム(10)を背裏側から被覆する面状の被覆部材(40)が組み付けられたサブアッシ体(S/A)と、サブアッシ体(S/A)に被覆されてシートバック(2)の表皮材を成すバックカバー(30)と、を有する乗物用シート(1)である。
サブアッシ体(S/A)が、被覆部材(40)により被覆される被覆領域(A1)と、被覆部材(40)による被覆が開放され得る開放領域(A2)と、を有する。バックカバー(30)が、互いにひと繋ぎ状に止着されてサブアッシ体(S/A)を背裏側から被覆する2枚の後面カバーピース(31,32)を有する。2枚の後面カバーピースのうちの一方(31)が、開放領域(A2)を背裏側から被覆可能な開放域被覆部(31A)を有する。そして、2枚の後面カバーピースのうちの他方(32)が、上記一方(31)と止着される相互止着部(32B)と、サブアッシ体(S/A)の開放領域(A2)から外れた係止部(43)に止着可能なアッシ止着部(32A)と、を有する。
このような構成とされていることにより、シートバック(2)の背裏部にて互いに止着される2枚の後面カバーピース(31,32)同士を止着することなく、他方(32)を一方(31)との止着位置に止着させることができる。したがって、上記他方(32)を止着位置に係止させつつも、一方(31)を開け広げて開放域被覆部(31A)による開放領域(A2)の被覆を開放した状態にすることができる。
また、係止部(43)が、被覆部材(40)に設けられている。このような構成とされていることにより、2枚の後面カバーピースのうちの他方(32)を被覆部材(40)の係止部(43)に止着させることに伴うテンションによって、被覆部材(40)をバックフレーム(10)に対して張った状態に設けることができる。
また、2枚の後面カバーピース(31,32)が、互いにシート高さ方向に引き込まれてひと繋ぎ状に止着される引込み構造とされる。係止部(43)と開放領域(A2)とが、互いにシート幅方向に離間した配置とされる。このような構成とされていることにより、被覆部材(40)の開放領域(A2)が被覆部材(40)自体の捲り上げによって被覆状態を開放する構成である場合に、被覆部材(40)の捲り上げを阻害することなくアッシ止着部(32A)を係止部(43)に止着させることができる。
《その他の実施例について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートは、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、バックカバー及び被覆部材は、ファブリック材やフェルト材から成るものの他、各種皮革材から成るものであってもよい。また、被覆部材による被覆が開放され得る「開放領域」は、被覆部材を所定時に捲り上げて開放するものの他、被覆部材が部分的に切り抜かれて常時開放された形をとるものであってもよい。
また、2枚の後面カバーピースは、互いに上下方向から引き込まれてひと繋ぎ状に止着されるものの他、互いに左右方向から引き込まれてひと繋ぎ状に止着されるものであってもよい。また、2枚の後面カバーピースのうちの他方が一方と止着される相互止着部及びサブアッシ体の係止部に止着されるアッシ止着部は、それぞれ、ホグリングによって止着される構造の他、面ファスナやボタンやホック等の他の止着構造によって止着されるものであってもよい。
また、2枚の後面カバーピースのうちの他方が止着されるサブアッシ体の係止部は、サブアッシ体の構成部材に設定されていればよく、被覆部材の他、バックフレームに設定されていてもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
10 バックフレーム
11 サイドフレーム
12 アッパパイプ
13 補強パイプ
20 バックパッド
30 バックカバー
31 後面カバーピース(2枚の後面カバーピースのうちの一方)
31A 開放域被覆部
31B 係止板
31Ba 玉縁
31Bb 保護ひれ部
31Bc 縫合部
32 後面カバーピース(2枚の後面カバーピースのうちの他方)
32A サスペンダ(アッシ止着部)
32Aa 縫合部
32B 吊りワイヤ(相互止着部)
40 保護フェルト(被覆部材)
41 スリット
42 捲り部
43 サスペンダ(係止部)
43A 縫合部
W/H ワイヤハーネス
C コネクタ
HR1 ホグリング
HR2 ホグリング
S/A サブアッシ体
A1 被覆領域
A2 開放領域

Claims (3)

  1. シートバックの内部骨格を成すバックフレームに該バックフレームを背裏側から被覆する面状の被覆部材が組み付けられたサブアッシ体と、該サブアッシ体に被覆されて前記シートバックの表皮材を成すバックカバーと、を有する乗物用シートであって、
    前記サブアッシ体が、前記被覆部材により被覆される被覆領域と、前記被覆部材による被覆が開放され得る開放領域と、を有し、
    前記バックカバーが、互いにひと繋ぎ状に止着されて前記サブアッシ体を背裏側から被覆する2枚の後面カバーピースを有し、
    当該2枚の後面カバーピースのうちの一方が、前記開放領域を背裏側から被覆可能な開放域被覆部を有し、前記2枚の後面カバーピースのうちの他方が、前記一方と止着される相互止着部と、前記サブアッシ体の前記開放領域から外れた係止部に止着可能なアッシ止着部と、を有する乗物用シート。
  2. 請求項1に記載された乗物用シートであって、
    前記係止部が、前記被覆部材に設けられている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された乗物用シートであって、
    前記2枚の後面カバーピースが、互いにシート高さ方向に引き込まれてひと繋ぎ状に止着される引込み構造とされ、
    前記係止部と前記開放領域とが、互いにシート幅方向に離間した配置とされる乗物用シート。
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