JP2023168274A - 乗物用シート - Google Patents

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【課題】表皮材をより簡便にフレーム部材に取り付けることが可能な乗物用シートを提供する。【解決手段】乗物用シートSは、フレーム部材10と、フレーム部材10を被覆する表皮材20とを備える乗物用シートSであって、表皮材20は、フレーム部材10に係合する第1係合部21と第2係合部22とを有し、第1係合部21は、表皮材20の一方の端部20aに設けられ、第2係合部22は、一方の端部20aの反対側に位置する他方の端部20bに設けられており、フレーム部材10は、表皮材20の第1係合部21と第2係合部22とが係合する被係合部11を有し、第1係合部21と第2係合部22とは、同一の被係合部11に係合する。【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに係り、特に、フレーム部材に係合する表皮を備えた乗物用シートに関する。
従来、自動車等の乗物に設置される車両用シートは、フレーム部材に配されるパッドを被覆してフレーム部材んに固定される表皮材を備えている。表皮材の端部には複数のフック片が縫着されていて、複数のフック片をフレーム部材に掛けることにより表皮材をフレーム部材に固定している。また、特許文献1には、表皮材の端部同士を嵌合させることにより、表皮材をパッドに取り付ける車両用シートが開示されている。
特開2016-87195号公報
しかしながら、作業員が複数のフック片を一つずつフレーム部材の所定の箇所に引掛けたり、フック片同士を嵌合させたりする作業は非常に手間と時間がかかっていた。そのため、乗物用シートを組み立てる際、より簡便に表皮をフレームに取り付ける手段が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、表皮材をより簡便にフレーム部材に取り付けることが可能な乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、フレーム部材と、該フレーム部材を被覆する表皮材とを備える乗物用シートであって、前記表皮材は、前記フレーム部材に係合する第1係合部と第2係合部とを有し、前記第1係合部は、前記表皮材の一方の端部に設けられ、前記第2係合部は、前記一方の端部の反対側に位置する他方の端部に設けられており、前記フレーム部材は、前記表皮材の前記第1係合部と前記第2係合部とが係合する被係合部を有し、前記第1係合部と前記第2係合部とは、同一の前記被係合部に係合することにより解決される。
上記のように構成された本発明の乗物用シートによれば、第1係合部と第1係合部の反対側にある第2係合部とが同一の被係合部に係合するように構成されていることから、第1係合部及び第2係合部を取り付ける位置が明確になる。そのため、第1係合部及び第2係合部の誤組付けが抑制され表皮材の取付作業性が向上し、表皮材をより簡便にフレームに取り付けることが可能な乗物用シートを提供することができる。
上記の乗物用シートにおいて、前記被係合部は、前記フレーム部材において矩形状に形成された孔部であり、前記第1係合部は、前記孔部の一方の辺と係合し、前記第2係合部は、前記一方の辺と対向する他方の辺と係合するとよい。
第1係合部が矩形状に形成された孔部の一方の辺と係合し、第2係合部が他方の辺と係合することにより、簡便に同一の被係合部に係合させることができる。また、表皮材をバランスよく支持することができ、表皮材の取付状態が安定する。
上記の乗物用シートにおいて、前記第1係合部には、先端に向かうに従ってシート幅方向の長さが小さくなるように形成された第1延出部が設けられており、前記第2係合部には、先端に向かうに従ってシート幅方向の長さが小さくなるように形成された第2延出部が設けられているとよい。
第1延出部及び第2延出部を設けることで、表皮材の取付剛性を確保しつつ、表皮材の伸縮性も確保し、表皮材の取付作業性が向上する。
上記の乗物用シートにおいて、前記第2延出部の後端のシート幅方向の長さは、前記第1延出部の後端のシート幅方向の長さより長いとよい。
第2延出部の後端のシート幅方向の長さを、第1延出部の後端のシート幅方向の長さより長くすることにより、第2係合部の取付強度を向上させることができる。
上記の乗物用シートにおいて、前記第1延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さは、前記第2延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さよりも長いとよい。
第1延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さが、第2延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さより長いことにより、伸縮性が向上し、第1係合部を被係合部に取り付けることが容易になる。
また、上記の乗物用シートにおいて、前記フレーム部材には、段部が形成されており、
前記被係合部は、前記段部の近傍に配置されるとよい。
被係合部が段部の近傍に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定する。
また、上記の乗物用シートにおいて、前記段部の近傍にビードが形成されているとよい。
段部の近傍にビードが形成されることで、段部の剛性が向上し、それに伴い被係合部の剛性も向上することから、表皮材の取付状態が安定するようになる。
また、上記の乗物用シートにおいて、前記フレーム部材は、前記乗物用シートを乗物に固定するための固定部を有し、前記被係合部は、前記固定部と、シート幅方向と直交する方向において重なる位置に配置されているとよい。
被係合部が、固定部とシート幅方向と直交する方向において重なる位置に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定するようになる。
また、上記の乗物用シートにおいて、前記フレーム部材は、チャイルドシートを固定するテザーアンカを有し、前記被係合部は、前記テザーアンカと、シート幅方向において重なる位置に配置されているとよい。
被係合部が、テザーアンカとシート幅方向において重なる位置に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定するようになる。
また、上記の乗物用シートにおいて、前記表皮材には、前記表皮材を前記フレーム部材に被覆した後、前記表皮材の側部を結合する線ファスナが設けられており、前記線ファスナの終端部は、隠し部により覆われているとよい。
隠し部により覆うことで、従来より線ファスナを短くすることができる。また、線ファスナの終端部が隠し部により覆われることで、線ファスナの終端部を隠すことができ、意匠性が向上する。
本発明の乗物用シートによれば、第1係合部と第1係合部の反対側にある第2係合部とが同一の被係合部に係合するように構成されていることから、第1係合部及び第2係合部を取り付ける位置が明確になる。そのため、第1係合部及び第2係合部の誤組付けが抑制され表皮材の取付作業性が向上し、表皮材をより簡便にフレームに取り付けることが可能な乗物用シートを提供することができる。
また、第1係合部が矩形状に形成された孔部の一方の辺と係合し、第2係合部が他方の辺と係合することにより、簡便に同一の被係合部に係合させることできる。また、表皮材をバランスよく支持することができ、表皮材の取付状態が安定する。
第1延出部及び第2延出部を設けることで、表皮材の取付剛性を確保しつつ、表皮材の伸縮性も確保し、表皮材の取付作業性が向上する。
第2延出部の後端のシート幅方向の長さを、第1延出部の後端のシート幅方向の長さより長くすることにより、第2係合部の取付強度を向上させることができる。
第1延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さが、第2延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さより長いことにより、伸縮性が向上し、第1係合部を被係合部に取り付けることが容易になる。
被係合部が段部の近傍に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定する。
段部の近傍にビードが形成されることで、段部の剛性が向上し、それに伴い被係合部の剛性も向上することから、表皮材の取付状態が安定するようになる。
被係合部が、固定部とシート幅方向と直交する方向において重なる位置に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定するようになる。
被係合部が、テザーアンカとシート幅方向において重なる位置に配置されることで、被係合部の剛性が向上し、表皮材の取付状態が安定するようになる。
隠し部により覆うことで、従来より線ファスナを短くすることができる。また、線ファスナの終端部が隠し部により覆われることで、線ファスナの終端部を隠すことができ、意匠性が向上する。
本実施形態の乗物用シートからなるリアシートを斜め後ろ方向から見た斜視図である。 乗物用シートのシートバックを後方から見た背面図であり、表皮材の取付状態を示す図である。 図2のA-A断面図であり、表皮材の端部がバックフレームに係合した状態を示す図である。 バックパッドの背面を示す背面図である。 バックフレームの背面を示す背面図である。 シートバックの左側側面を示す側面図である。 図6の部分Bを拡大して示す図で、線ファスナの終端部を示す図である。 図7のC-C線に沿った断面図である。 第二実施例のバックフレームを示す図で、バックフレームの背面を示す背面図である。 第二実施例のバックフレームに表皮材を取り付ける手順を説明するための説明図で、第1係合部及び第2係合部を被係合部に係合させる前の状態を示す図である。 第2係合部を第1孔部に係合させた状態を示す図である。 第1係合部を第2孔部に係合させ、垂れ部を下した状態を示す図である。
<第一実施例>
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る乗物用シートの構成について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
なお、以下では、乗物用シートの一例として車両に搭載される車両用シートを挙げ、その構成例について説明することとする。ただし、本発明は、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物に搭載される車両用シートに限定されるものではなく、地上以外を移動する航空機や船舶などに搭載されるシートであってもよい。
また、以下の説明において、「シート前後方向」とは、乗物用シートの前後方向であり、車両走行時の進行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、乗物用シートの幅方向であり、乗物用シートに着座した乗員から見た左右方向と一致する方向である。また、「シート上下方向」とは、乗物用シートの上下方向であり、車両が水平面を走行しているときには鉛直方向と一致する方向である。
また、以下の説明において、「車両内側」及び「車両外側」のように「車両」を付して記載する場合には、車両に対する方向を示すものとする。
また、以下に説明する乗物用シート各部の形状、位置及び姿勢等については、特に断る場合を除き、乗物用シートが後述する着座状態にあるケースを想定して説明することとする。
<乗物用シートSの基本構成>
本実施形態に係る乗物用シート(以下、乗物用シートS)の基本構成について、図1を参照しながら説明する。図1は連結された乗物用シートSからなるリアシートRSを斜め後方から見た斜視図である。図1中、乗物用シートSの一部については図示の都合上、表皮材20を外した構成で図示している。
乗物用シートSは、車体フロア上に載置され、車両の乗員が着座するシートである。本実施形態において、乗物用シートSは、図1に示すように、車両の後部座席に相当するリアシートRSとして利用される。ただし、これに限定されるものではなく、乗物用シートSは、車両のフロントシートであってもよく、また、前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシート又は三列目のリアシートRSとしても利用可能である。
乗物用シートSは、図1に示すように、着座者の背部を支える背もたれ部分となるシートバック1、着座者の臀部を支える着座部分となるシートクッション2、及び、シートバック1の上部に配され、着座者の頭部を支えるヘッドレスト3を主な構成要素とする。
シートバック1とシートクッション2とはリクライニング装置を挟んで連結されており、シートバック1の肩部に設けられたリクライニングノブ5によりロック装置34を解除することで、シートバック1を前後方向に回動させることができる。
図1に示すリアシートRSは、左右に配置される乗物用シートSが連結されることで構成されているが、左右の乗物用シートSはシート幅方向の長さが異なるもののその他の構成は略同様であるため、以下の説明では、リアシートRSの左側に配置される乗物用シートSについて説明することとする。
乗物用シートSの中にはフレーム部材が設けられている。フレーム部材は主にバックフレーム10(図3及び図5参照)とクッションフレーム(不図示)とから構成されている。バックフレーム10は、シートバック1の骨格をなし、クッションフレームはシートクッション2の骨格をなしている。バックフレーム10には、図4に示すバックパッド30が配されており、さらにバックパッド30を表皮材20により覆うことで構成されている。また、クッションフレームにはクッションパッドが載置されており表皮材20により覆うことで構成されている。
<バックパッド30>
バックパッド30は、例えばウレタン発泡剤を用いて、発泡成型により成型されたウレタン基材である。バックパッド30は、図5に示すように、バックフレーム10を覆うように矩形状に形成されている。また、バックパッド30には、上端側にバックフレーム10の上端を巻き込んで保持する上側巻込部31が形成されており、下端側にバックフレーム10の下端を巻き込んで保持する下側巻込部32が設けられている。
また、バックパッド30の上端には、リクライニングノブ5を嵌め込むための凹部33が形成されている。
従来、シートバックに設けられるバックパッドは、バックフレームの全周を巻き込むために、バックフレームの上端側及び下端側だけでなく、左右側部も巻き込むように形成されていた。しかしながら、バックフレーム10の周囲全体を巻き込むと、バックパッドはバックフレームから抜けにくくなるものの、取付作業性が低下するという課題があった。
また、リクライニングノブが肩部に設けられている場合、従来は、バックパッドの上部に、リクライニングノブを挿通するための貫通孔が形成されていた。しかしながら、バックパッドを取り付ける際、バックパッドがリクライニングノブに引っ掛かるため取付作業性が低下するという課題があった。
本実施形態で用いられるバックパッド30では、左右側部を巻き込む部分を無くし、上側巻込部31と下側巻込部32とによりバックフレーム10の上端と下端とを巻き込んで保持している。
上側巻込部31と下側巻込部32とによりバックフレーム10を保持することにより、前後方向へのバックフレーム10の移動が抑制される。一方、バックパッド30の左右側部に巻き込み部を設けないことで、バックフレーム10の側部を巻き込む作業が減少し、バックパッド30をバックフレーム10に容易に取り付けることができ、バックパッド30の取付作業性が向上する。また、巻き込む部分が減るため材料コストを削減することができる。
また、図3に示すように、上側巻込部31の巻き込みは、下側巻込部32の巻き込みに比べて大きくなるように形成されている。シートバック1の上側は乗員がよく触れる部分であることから、上側巻込部31の巻き込みを下側巻込部32の巻き込みより大きくすることとで、乗員の接触により、バックパッド30の上側部分がバックフレーム10から外れることを抑制している。
また、上述したように、従来、シートバックの肩部にリクライニングノブが設けられる場合、バックパッドの上端部に貫通孔が形成されていた。
本実施形態のバックパッド30では、リクライニングノブ5が設けられる場所に凹部33を形成して、組付け時にリクライニングノブ5がバックパッド30に引っ掛からないようにしている。言い換えれば、従来は孔として形成された部分において、孔の後端部を繋がずに切り落とすことで凹部33を形成し、リクライニングノブ5にバックパッド30が引っ掛からないようにしている。引っ掛かりが抑制されるためバックパッド30の取り付け作業性が向上する。
<表皮材20>
シートバック1は、バックフレーム10に配されたバックパッド30を覆うように表皮材20が設けられる。表皮材20は、布、フィルム、革やシート等により構成される。
表皮材20は、略矩形に形成される複数の表皮ピース25aと表皮ピース25bとを縫製することで袋状となるように形成されている。表皮材20の両側部には、線ファスナ28が設けられており、線ファスナ28を閉じることにより、表皮材20はバックパッド30を覆うように袋状に形成される。
表皮材20は、図2及び図3に示すように、バックフレーム10に係合する第1係合部21と、第2係合部22とを有している。表皮材20は、図3からも分かるように、バックフレーム10及びバックパッド30の組立体の前面側と背面側とに亘って覆うように取り付けられており、表皮材20の端部がバックフレーム10の背面側下端部において、孔部11に係合することで固定されている。
第1係合部21は、バックフレーム10の背面を覆う表皮材20の一方の端部(第1端部20a)に設けられている。第2係合部22は、表皮材20の一方の端部の反対側に位置する他方の端部(第2端部20b)に設けられている。
より詳細に述べると、第1係合部21は、シートバック1の上端から下方に向けて延びる表皮材20の下端(第1端部20a)に設けられている。第2係合部22は、シートバック1の下端に配置される表皮材20(第2端部20b)に設けられている。
言い換えると、第1係合部21は、バックパッド30とバックフレーム10との組立体の周方向に沿って延びるように配される表皮材20において、上側に位置する一方の端部に設けられ、第2係合部22は、下側に位置する他方の端部に設けられる。
第1係合部21の先端21aには、鉤状に形成されたJフックが設けられており、後述するバックフレーム10に被係合部として形成された孔部11に係合することが可能となっている。また、第2係合部22の先端22aにもJフックが設けられており、孔部11に係合することが可能となっている。第1係合部21と第2係合部22とは、図2に示すように、同一の孔部11に係合するよう構成されている。
孔部11は、図5に示されるように、矩形状に形成されている。第1係合部21は、孔部11の上辺11a(本発明の一方の辺に相当する)に係合し、第2係合部22は、上辺11aと対向する下辺11b(本発明の他方の辺に相当する)に係合するように構成されている。
第1係合部21及び第2係合部22が、バックフレーム10に形成された同一の被係合部に係合するように構成されることから、作業者にとって第1係合部21及び第2係合部22を取り付ける位置が明確になる。そのため、第1係合部21及び第2係合部22の誤組付けが抑制され、表皮材20の取り付け作業性が向上し、表皮材20をより簡便にバックフレーム10に取り付けることが可能な乗物用シートSを提供することができる。
なお、第1係合部21及び第2係合部22の先端21a、22aはJフックで構成されているが、これは一例であり、突起や貫通孔で構成されてもよい。その場合、被係合部は、第1係合部21及び第2係合部22の先端形状に応じて、ワイヤや突起で構成されてもよい。
また、本実施例では、一つの孔部11が形成され、第1係合部21及び第2係合部22が係合していたが、これは一例であり、孔部11の数は一つでも、三つ以上設けられてもよい。ただし、対向配置される第1係合部21及び第2係合部22は、同一の孔部11に係合するように構成される。
第1係合部21及び第2係合部22の形状について述べる。第1係合部21には、Jフックが設けられた先端21aに向かうに従って、シート幅方向の長さが小さくなるように形成された第1延出部23が設けられている。言い換えれば、第1延出部23は概ね台形状になるよう形成されている。
第2係合部22には、Jフックが設けられた先端22aに向かうに従って、シート幅方向の長さが小さくなるように形成された第2延出部24が設けられている。言い換えれば、第2延出部24は概ね台形状に形成されている。
また、第2延出部24は、その後端24bのシート幅方向の長さW2が、第1延出部23の後端23bのシート幅方向長さW1よりも長くなるように形成されている。
第2延出部24の後端24bのシート幅方向の長さW2をより長くすることで、第2係合部22の取付強度を向上させることができる。
また、第1延出部23は、そのシート幅方向と直交する方向の長さL1が、第2延出部24のシート幅方向と直交する方向の長さL2よりも長くなるように構成されている。
言い換えれば、第1延出部23の上下方向の長さL1は、第2延出部の上下方向の長さL2よりも大きい。
第1延出部23のシート幅方向と直交する方向の長さL1をより長くすることで、第1延出部23の伸縮性が向上し、第1係合部21を孔部11に取り付けることが容易になる。
なお、表皮材20の第1端部20aには、図2に示すように、下方に垂れ下がる垂れ部26が設けられており、第1係合部21及び第2係合部22を孔部11に係合した後、垂れ部26を図3に示すように垂れ下げることで、第1係合部21及び第2係合部22等を隠し、乗物用シートSの外方から見えないようにしている。
<バックフレーム10>
シートバック1には、略矩形形状に形成された金属製の板材からなるバックフレーム10が設けられている。
また、バックフレーム10には、図示しないが適宜溝部又は凹部が形成されており、バックフレーム10が補強されている。バックフレーム10の下端部には、段部12が形成されている。また、段部12には、段部12を補強するビード13が形成されている。
バックフレーム10には、図5に示すように、中央部付近に、チャイルドシート(不図示)を固定するためのテザーアンカ15が設けられている。なお、表皮材20には、テザーアンカ15と対応する位置に、チャイルドシートから延びるテザーベルトを通すためのスリット15aが形成されている(図1参照)。
また、バックフレーム10の両側部の下端には、乗物用シートSを車両に固定されるためのシート固定部14が設けられている。車両から延びる連結部(不図示)にシート固定部14をボルト固定することで、乗物用シートSを車両に固定することができる。シート固定部14は、本発明の固定部に相当する。
<被係合部>
バックフレーム10の段部12の近傍において、表皮材20の係合部(第1係合部21、第2係合部22)と係合する孔部11が形成されている。孔部11は、本発明の被係合部に相当する。
孔部11は、図5に示すように、シート幅方向に延びる矩形状に形成されている。上述したように、孔部11の上辺11aに表皮材20の第1係合部21が係合し、上辺11aに対向する下辺11bに表皮材20の第2係合部22が係合する。上辺11aの長さ及び下辺11bの長さは、第1係合部21及び第2係合部22の先端に設けられたJフックの幅と同じか、若干大きくなるように形成されている。このように孔部11を形成することで、第1係合部21及び第2係合部22の取付位置が明確になると共に、表皮材20の端部が横方向にずれることを抑制する。
被係合部である孔部11は、図5に示すように段部12の近傍に配置されている。より詳しく述べると、段部12の上方において段部12に近接して配置されている。また、段部12の近傍にはビード13が形成されるとよい。
孔部11が段部12の近傍に配置されることで、孔部11の剛性が向上する。また、段部12の近傍にビード13を形成することで、段部12の剛性が向上し、それに伴い孔部11の剛性が向上する。孔部11の剛性を向上させることで、表皮材20の取付状態が安定するため、孔部11から第1係合部21及び第2係合部22が外れ難くなる。
なお、孔部11は、乗物用シートSを車体に固定するシート固定部14と、シート幅方向と直交する方向において重なる位置に配置されているとよい。すなわち、孔部11は、シート固定部14とシート幅方向(左右方向)に並んで配置されている。言い換えれば、乗物用シートSを側方から見た場合、孔部11はシート固定部14と一部が重なるように配置されるとよい。
また、孔部11は、シートバック1に設けられたテザーアンカ15と、シート幅方向において重なる位置に配置されているとよい。すなわち、孔部11は、テザーアンカ15とシート上下方向に並んで配置されている。言い換えれば、乗物用シートSを上方から見た場合、孔部11の一部とテザーアンカ15とが重なるように配置されるとよい。
このように孔部11を配置することで、孔部11の剛性が向上し、表皮材20の取付状態が安定するようになる。
<線ファスナ28>
シートバック1の両側部には、図1及び図6に示すように線ファスナ28が設けられている。線ファスナ28は、表皮材20をバックフレーム10に被覆した後、表皮材の側部を結合する部材である。表皮材20は、線ファスナ28が開けられた状態で、バックフレーム10に配されたバックパッド30に取り付けられる。作業者は、第1係合部21及び第2係合部22を孔部11に係合させた後、両側部に設けられた線ファスナ28を閉じることにより、表皮材20の装着が完了する。
従来、表皮材に設けられる線ファスナは、シートバックの側部において後側の角部付近、例えば、図6の点線で示される領域128に設けられていた。しかしながら、シートバックの上端部にロック装置やストライカ等が設けられていると、それらを避けるために、線ファスナの長さが短くなるという課題があった。線ファスナが短くなると、表皮材の開口する範囲が狭くなるため、バックパッドに取り付けにくくなり取付性が低下する。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、ロック装置34を避けるように、線ファスナ28を、シートバック1の側部において前後方向中央に配置している。そのため、線ファスナ28の開始点をより上部に設け、線ファスナ28をより長くすることができる。それにより、表皮材20の開口幅がより大きくなるため、バックパッド30に表皮材20を被せる被せ作業性が向上する。
また、シートバック1の反対側の側部(右側の側部)にも線ファスナ28が設けられているが、シートバック1の右肩にはロック装置34が設けられていないため、ロック装置34を避けることなく設けることができる。
本実施形態のように、左側の線ファスナ28を略中央に配置し開始点をより上部に設けることで、シートバック1の左右側部に取り付ける線ファスナ28の長さを合わせることが可能となる。用いる線ファスナ28が共通化されることから、誤組付けが抑制され、製造コストを削減することができる。
次に、図7及び図8を用いて線ファスナ28の終端部28aについて説明する。
従来、線ファスナは、その終端部を隠すために、終端部をバックパッドとバックフレームとの間に織り込んでいた。しかしながら、この構造では、ファスナ長を長くとる必要があった。
本実施形態の乗物用シートSでは、図8に示すように、バックパッド30に凹部36を形成し、線ファスナ28の終端部28a及びスライダー28bを凹部36に収納している。そして、終端部28a及びスライダー28bをストラップ29(隠し部)で覆うことにより、線ファスナ28の終端部28aとスライダー28bとを隠している。
このような構成とすることで、従来必要であった線ファスナの終端部を隠すために長く設けていた部分を無くすことができファスナ長を短くすることができる。また、終端部28aが外部から見えなくなるため意匠性が向上する。
<第二実施例>
次に、図9から図12を用いて、第二実施例の乗物用シートSAについて説明する。図9は、乗物用シートSAのバックフレーム10Aを示す図で、バックフレーム10Aの背面を示す背面図である。図10から図12は、第二実施例のバックフレーム10Aに表皮材を取り付ける手順を説明するための説明図であり、図10は、第1係合部21A及び第2係合部22Aを第1孔部16及び第2孔部17に係合させる前の状態を示す図である。図11は、第2係合部22Aを第1孔部16に係合させた状態を示す図であり、図12は、第1係合部21Aを第2孔部17に係合させ、垂れ部26Aを下した状態を示す図である。
第二実施例の乗物用シートSAは、第一実施例の乗物用シートSと比較してバックフレーム10Aに形成された孔部の位置や、孔部に掛る第1係合部及び第2係合部の位置が異なる。その他の構成については同様であるため、同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
バックフレーム10Aには、図9に示すように、被係合部として第1孔部16と第2孔部17とが形成されている。第1孔部16はシート固定部14とシート幅方向において重なる位置に、所定の間隔を開けて二つ並んで形成されている。第2孔部17は、バックフレーム10Aの下端において、所定の間隔を開けてシート幅方向に並んで二つ形成されている。第1孔部16及び第2孔部17は、バックフレーム10Aに矩形状に形成された孔部である。
バックフレーム10Aを覆う表皮材20Aについて説明する。表皮材20Aの第1端部20Aaには、図10に示すように、第2孔部17と係合する第1係合部21Aが設けられている。また、表皮材20Aの第2端部20Abには、第1孔部16と係合する第2係合部22Aが設けられている。
より詳細に述べると、表皮材20Aの第2端部20Abには、台形状に形成された第2延出部24Aが設けられており、第2延出部24Aの先端24Aaに二つの第2係合部22Aが所定の間隔を開けて設けられている。
第2延出部24Aには、シート幅方向に並んで開口部27が二つ形成されている。開口部27は、図10に示す矢印Dのように第2延出部24Aを回転させ、図11に示すように第2係合部22Aを第1孔部16に係合させたとき、第2孔部17と重なる位置に配置されている。第2孔部17と重なる位置に開口部27を形成することで、図11に示す矢印Eのように第1係合部21Aを移動させて、図12に示すように開口部27を通じて、第1係合部21Aを第2孔部17に係合させることが可能となっている。このような構成により、表皮材20Aをバックフレーム10Aに取り付けることができる。第1係合部21Aを取り付けた後、垂れ部26Aを下げることにより、表皮材20Aを固定する部分が隠されるようになる。
なお、第二実施例において、第1係合部21A及び第2係合部22AはJフックで構成されているが、これは一例であり、突起や貫通孔で構成されてもよい。その場合、被係合部は、第1係合部及び第2係合部に応じて、ワイヤや突起で構成されてもよい。
また、本実施例では、二つの第1孔部16及び第2孔部が形成され、第2係合部及び第1係合部が係合していたが、これは一例であり、第1孔部16及び第2孔部の数は一つでもよく、また、三つ以上設けられてもよい。
以上、本実施形態に係る乗物用シートについて図を用いて説明した。上記の実施例では、シートバック1に用いられるバックフレーム10、10A及び表皮材20、20Aを例にして説明したが、これは一例であり、本発明をシートクッション2に適用してもよい。例えば、シートクッション2のクッションパッド及びクッションフレームを覆う表皮材に第1係合部及び第2係合部を設けて、クッションフレームに孔部を形成し、表皮材を取り付けてもよい。第1係合部及び第2係合部を取り付ける位置が明確になり、シートクッションを組み立てるときの取付作業性が向上する。
RS リアシート
S、SA 乗物用シート
1 シートバック
2 シートクッション
3 ヘッドレスト
5 リクライニングノブ
10、10A バックフレーム(フレーム部材)
11 孔部(被係合部)
11a 上辺
11b 下辺
12 段部
13 ビード
14 シート固定部(固定部)
15 テザーアンカ
15a スリット
16 第1孔部(被係合部)
17 第2孔部(被係合部)
20、20A 表皮材
20a、20Aa 第1端部(一方の端部)
20b、20Ab 第2端部(他方の端部)
21、21A 第1係合部
21a 先端
22、22A 第2係合部
22a 先端
23 第1延出部
23b 後端
24、24A 第2延出部
24b 後端
25a、25b 表皮ピース
26、26A 垂れ部
27 開口部
28 線ファスナ
28a 終端部
29 ストラップ(隠し部)
30 バックパッド
31 上側巻込部
32 下側巻込部
33 凹部
34 ロック装置
36 凹部

Claims (10)

  1. フレーム部材と、該フレーム部材を被覆する表皮材とを備える乗物用シートであって、
    前記表皮材は、前記フレーム部材に係合する第1係合部と第2係合部とを有し、
    前記第1係合部は、前記表皮材の一方の端部に設けられ、
    前記第2係合部は、前記一方の端部の反対側に位置する他方の端部に設けられており、
    前記フレーム部材は、前記表皮材の前記第1係合部と前記第2係合部とが係合する被係合部を有し、
    前記第1係合部と前記第2係合部とは、同一の前記被係合部に係合することを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記被係合部は、前記フレーム部材において矩形状に形成された孔部であり、
    前記第1係合部は、前記孔部の一方の辺と係合し、
    前記第2係合部は、前記一方の辺と対向する他方の辺と係合することを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記第1係合部には、先端に向かうに従ってシート幅方向の長さが小さくなるように形成された第1延出部が設けられており、
    前記第2係合部には、先端に向かうに従ってシート幅方向の長さが小さくなるように形成された第2延出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  4. 前記第2延出部の後端のシート幅方向の長さは、前記第1延出部の後端のシート幅方向の長さより短いことを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。
  5. 前記第1延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さは、前記第2延出部の前記シート幅方向と直交する方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。
  6. 前記フレーム部材には、段部が形成されており、
    前記被係合部は、前記段部の近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  7. 前記段部の近傍にビードが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の乗物用シート。
  8. 前記フレーム部材は、前記乗物用シートを乗物に固定するための固定部を有し、
    前記被係合部は、前記固定部と、シート幅方向と直交する方向において重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  9. 前記フレーム部材は、チャイルドシートを固定するテザーアンカを有し、
    前記被係合部は、前記テザーアンカと、シート幅方向において重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  10. 前記表皮材には、前記表皮材を前記フレーム部材に被覆した後、前記表皮材の側部を結合する線ファスナが設けられており、
    前記線ファスナの終端部は、隠し部により覆われていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
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