JP2018001990A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートカバーを含む2つの引込み対象の固定対象への固定を簡便に行えるようにすること。【解決手段】インサイドカバーピース22A(シートカバー)をサイドパッド部21A(固定対象)に引き込んだ状態に固定する固定構造24を備えたシート1である。固定構造24は、引込み対象となるインサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fcとの間に架橋された可撓性面状の引込み綿布24Aを有し、引込み綿布24Aの架橋された中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)がサイドパッド部21Aに引き込まれて固定された構成とされている。【選択図】図5

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートカバーを固定対象に引き込んだ状態に固定する固定構造を備えた乗物用シートに関する。
従来、自動車用のシートにおいて、シートカバーがホグリングによってシートパッド内のインサートワイヤに固定された構成が知られている(特許文献1)。具体的には、シートカバーに取り付けられた吊りワイヤがインサートワイヤに引き込まれて、同インサートワイヤにホグリングにより締結されて固定されている。
特開2004−41252号公報
上記従来技術では、シートカバーの吊り込みが必要な箇所毎に吊りワイヤが設けられて、各吊りワイヤが個別にインサートワイヤに引き込まれて固定された構成とされており、作業性が悪い。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートカバーを含む2つの引込み対象の固定対象への固定を簡便に行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートカバーを固定対象に引き込んだ状態に固定する固定構造を備えた乗物用シートである。固定構造は、シートカバーを含む互いに異なる2つの引込み対象に沿って各引込み対象の間に架橋された可撓性面状の架橋材を有し、架橋材の架橋された中間部位が固定対象に引き込まれて固定されている。
この第1の発明によれば、2つの引込み対象間に架橋した架橋材を介して、2つの引込み対象を互いに共通となる1つの固定対象にひとまとめに簡便に引き込んで固定することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。固定構造は、架橋材の中間部位に同中間部位に沿って面内方向に筋状に延びる筒状の縫い合わせ部が形成され、縫い合わせ部の筒内に線状の芯材が挿通され、芯材が固定対象に結合される構成とされている。
この第2の発明によれば、架橋材を固定対象に対して各引込み対象の延びる方向に沿った方向に長尺状に固定できるようにする構造を簡素に具現化することができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。架橋材が2枚の面状材により構成されて、2枚の面状材の間に上述した芯材が挿通される筒状の縫い合わせ部が形成されている。
この第3の発明によれば、架橋材に対して芯材を通すための筒状の縫い合わせ部を簡素かつ高い引張り強度を持たせた形に形成することができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。2つの引込み対象の架橋材の各側の縁部と結合される各結合ラインが、互いに平行でない関係となっている。
この第4の発明によれば、2つの引込み対象の架橋材との結合ラインが互いに平行とならなくても、これらと架橋材の中間部位との間の形状により、これらの形状の違いを吸収して、これらを互いに共通の形状を持つ中間部位によって固定対象に適切に引き込んで固定することができる。
第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。2つの引込み対象のうちのもう一方がシートフレームである。架橋材の中間部位がシートパッド内に吊り込まれて固定される構成とされ、架橋材を介してシートカバーがシートパッド内に吊り込まれると共にシートパッドがシートフレームに引き込まれて固定されている。
この第5の発明によれば、架橋材を用いて、シートカバーをシートパッドに吊り込むと共に、シートパッドをシートフレームに引き込んで固定する、という2つの引き込みを一括りにまとめて適切に行うことができる。
第6の発明は、上述した第5の発明において、次の構成とされているものである。架橋材のシートフレームに固定される側の縁部にシートフレームのストレート部に引掛けられて固定されるストレート状のフックがストレート状に結合され、架橋材のシートカバーに結合される側の縁部がシートカバーのラウンドした引込みラインに沿ってラウンドした形に結合されている。
この第6の発明によれば、架橋材のシートフレームへの引掛け用のフックに対する結合ラインと、シートカバーに対する結合ラインと、が互いに異なるタイプのものであっても、これらと架橋材の中間部位との間の形状により、これらの形状の違いを吸収することができる。したがって、上記架橋材によって、シートカバーをシートパッドに吊り込むと共に、シートパッドをシートフレームに引き込んで固定する、という2つの引き込みを一括りにまとめて適切に行うことができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 シートバックの分解斜視図である。 シートバックの正面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 図4のV部拡大図である。 架橋材がシートパッドとシートフレームとに引き込まれる前の状態を表した拡大図である。 架橋材をシートパッドに引き込んだ状態を表した拡大図である。 架橋材をシートフレームに引き込んだ状態を表した拡大図である。 引込み綿布単体の形状を表した模式図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図9を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の左側座席として構成されている。上記シート1は、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れ部となるヘッドレスト4と、を備えた構成とされている。上述したシートバック2は、シートクッション3の後端部に、図示しない左右一対のリクライナを介して背凭れ角度の調節を行える状態に連結されている。ヘッドレスト4は、シートバック2の上面部に上側から差し込まれて装着された状態として設けられている。
上述したシートバック2は、具体的には、その前面の中央部分を成す天板メイン部10と、シートバック2の前面の左右両サイド部分を成す天板サイド部20と、を有する構成とされている。上述した天板メイン部10は、着座乗員の背部を後ろ側から支持する構成とされている。また、天板サイド部20は、天板メイン部10の左右両サイド部にそれぞれ山状に膨らむサイドサポート20Aを有して、着座乗員の背部を左右両サイドから斜めに支持する構成とされている。上述した天板メイン部10と天板サイド部20とは、図2に示すように、それぞれが個別にサブアッシ化された構成とされていて、互いに一体的に組み付けられた構成とされている。
具体的には、上述した天板メイン部10は、上述した天板サイド部20に対して、上側からジャケットのように被せ付けられた状態に組み付けられている。上記組み付けにより、天板メイン部10は、上述した天板サイド部20の上面部に対して、その上側の縁部から後下側に向かって鉤状に折れ曲がった形で延び出す肩掛け部10Aを背裏部に跨って引掛けた状態として、天板サイド部20の前面の中央部分に垂れ掛けられた状態にセットされるようになっている。そして、上記天板メイン部10は、上記組み付け後に、天板サイド部20と合わせられた所々の部分がボルト締結されることにより、天板サイド部20と一体的に組み付けられた状態とされている。上記組み付けにより、天板メイン部10は、その肩掛け部10Aの上面中央部に形成された開口部10Bから、天板サイド部20の上面部を上側に露出させた状態とするようになっている。そして、上記開口部10Bから露出する天板サイド部20の上面部に対して、上述したヘッドレスト4が上側から差し込まれて装着されている。
図1〜図4に示すように、天板サイド部20は、上記組み付けられた天板メイン部10の左右両サイドの位置に、前外側に向かって斜めに膨らむ山形状のサイドサポート20Aを有した形に形成されている。これらサイドサポート20Aには、それぞれ、着座乗員の背部を弾性的に受け止めることのできるクッション構造(後述する天板サイドパッド21の各サイドパッド部21A)が内装されている。また、上述した天板メイン部10にも、着座乗員の背部を弾性的に受け止めることのできるクッション構造(後述する天板メインパッド11)が内装されている。上記構成により、天板メイン部10と天板サイド部20の各サイドサポート20Aとによって、着座乗員の背部を後側と左右両サイドとからそれぞれ互いに一体感のある形で弾性的に受け止めることができるようになっている。
以下、上述したシートバック2の各部の具体的な構成について、詳しく説明していく。先ず、天板メイン部10の構成について説明する。天板メイン部10は、図2及び図4に示すように、着座乗員の荷重を弾性的に受け止めることのできるクッション性を備えた発泡ウレタン製の天板メインパッド11と、天板メインパッド11の外周面全体をカバーリングする可撓性面状の合成皮革材から成る天板メインカバー12と、によって構成されている。
次に、天板サイド部20の構成について説明する。天板サイド部20は、シートバック2の内部骨格を構成する略逆U字形状に組まれたバックフレーム2Fに組み付けられて構成されている。上述したバックフレーム2Fは、シートバック2の外周部に沿った主要な骨格を形成するメインフレームとして構成され、左右一対の縦長状に延びるサイドフレーム2Faと、各サイドフレーム2Faの上端部間に一体的に架橋されたアッパフレーム2Fbと、を有する構成とされている。
上述した天板サイド部20は、着座乗員の荷重を弾性的に受け止めることのできるクッション性を備えた発泡ウレタン製の天板サイドパッド21と、天板サイドパッド21の外周面全体をカバーリングする可撓性面状の合成皮革材から成る天板サイドカバー22と、上記天板サイド部20の各サイドサポート20A間に架橋された可撓性面状のファブリック材から成る中見え防止カバー23と、によって構成されている。上述した天板サイドパッド21は、上述したバックフレーム2Fの形に沿った略逆U字形状に形作られている。
具体的には、上述した天板サイドパッド21は、上述したバックフレーム2Fの各サイドフレーム2Faに前側から被せ付けられる左右一対のサイドパッド部21Aと、各サイドパッド部21Aの上端部間を繋いでアッパフレーム2Fbに前側から被せ付けられるアッパパッド部21Bと、を有した略逆U字形状に形作られている。上述した天板サイドパッド21は、上述した左右一対のサイドパッド部21Aとアッパパッド部21Bとによって、上述したバックフレーム2Fの各サイドフレーム2Faとアッパフレーム2Fbとをそれぞれ前側と内外周側とからそれぞれ覆いつつ後側からも覆った状態となるように回し込まれて被せ付けられた構成とされている。上述した天板サイド部20は、上述した各サイドパッド部21Aの形状によって、上述した各サイドサポート20Aの山形状を形作った構成とされている。
天板サイドカバー22は、上述した略逆U字形状に形作られた天板サイドパッド21に対して、各サイドパッド部21Aとアッパパッド部21Bとをそれぞれ内周側と外周側とから包んだ形となるように被せ付けられている。具体的には、図4に示すように、上述した天板サイドカバー22は、上述した天板サイドパッド21の各サイドパッド部21Aに対して、次のように被せ付けられている。すなわち、上述した天板サイドカバー22は、上述した天板サイドパッド21の各サイドパッド部21Aにおける着座乗員の背部に両サイドから当てられる内側の傾斜面に被せられるインサイドカバーピース22Aと、各サイドパッド部21Aの外側の側面に被せられるアウトサイドカバーピース22Bと、各アウトサイドカバーピース22Bの後側に引き込まれた先の縁部同士を繋ぐ背裏側カバーピース22Cと、を有する構成とされている。
上述した各インサイドカバーピース22Aには、それらの各サイドパッド部21Aの内側の傾斜面に沿って後側に引き込まれた先の各縁部間に、中見え防止カバー23が縫合されて架橋されている。また、上記各インサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の各縁部には、これらを後側に引き込んだ状態に固定するための固定構造24を構成する引込み綿布24Aもそれぞれ縫合されている。これら引込み綿布24Aは、上述した各インサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の各縁部と縫合された各箇所(縫合ライン24A1)から、それぞれ、各サイドパッド部21Aの各サイドフレーム2Faの内側を通って後側に張り出す部分の後面部に向かって後外側に引き込まれた状態とされて、同後面部に埋設されたインサートワイヤ21A1にそれぞれホグリング24Hにより止着された状態とされている。上述した各インサートワイヤ21A1は、上述した各サイドパッド部21Aの後面部に沿ってシート高さ方向にストレート状に延びる形に埋設されており、その所々の箇所が各サイドパッド部21Aの後面部の所々の箇所に形成された肉抜き部から外部に露出した状態とされている。
更に、上述した各引込み綿布24Aは、上述した各サイドパッド部21Aの後面部に埋設されたインサートワイヤ21A1とホグリング24Hにより止着された各箇所から、後内側に向かって引き込まれて、同引き込まれた位置に設けられた各サイドフレーム2Faと一体を成す各ワイヤフレーム2Fcのストレート部2Fc1に引掛けられて固定された状態とされている。上記固定により、各インサイドカバーピース22Aは、それらの被せられた各サイドパッド部21Aの内側の傾斜面に対して、浮きや皺を生じない形に密着した状態として張設された状態とされている。また、各インサイドカバーピース22Aは、上述した各ワイヤフレーム2Fcを介して各サイドフレーム2Faに対しても一体的に固定された状態として、各側のサイドパッド部21Aを対応する各サイドフレーム2Faに押し付けて一体的に固定した状態として保持するようになっている。
ここで、各ワイヤフレーム2Fcが本発明の「シートフレーム」及び「引込み対象」に相当し、各サイドパッド部21Aが本発明の「シートパッド」及び「固定対象」に相当し、各インサイドカバーピース22Aが本発明の「シートカバー」及び「引込み対象」に相当する。
中見え防止カバー23は、上述した各インサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の各縁部間、詳しくは、上述した固定構造24によって後側に引き込まれた位置に固定された状態とされる各縁部間に架け渡されて設けられている。上述した中見え防止カバー23は、上述した各サイドパッド部21Aの各サイドフレーム2Faの内側を通って後側に張り出す部分の後側の縁部よりも前側の位置で、上述した各インサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の各縁部に縫合されて、これらの間に弛んだ状態として設けられるようになっている。
上記構成により、中見え防止カバー23は、その前側の領域に設置される天板メイン部10に対して後側からの押圧力を掛けるようなテンションを付与しない形に設けられた状態とされている。また、上記中見え防止カバー23は、その後側の領域に設置される不図示のランバサポート機構が天板メイン部10に後側からの押圧力を掛ける作動を阻害しない状態ともされている。
次に、上述した各インサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の各縁部を、各サイドパッド部21Aの後面部に埋設された各インサートワイヤ21A1、及び各サイドフレーム2Faと一体に設けられた各ワイヤフレーム2Fcと、にそれぞれ引き込んで止着させる固定構造24の構成について説明する。すなわち、図5及び図9に示すように、各固定構造24は、エステル帆布製の引込み綿布24Aと、引込み綿布24Aの引き込みの中間部位に沿って筒状に縫い合わされた縫い合わせ部24Bと、同縫い合わせ部24B内に挿通された金属線材から成る芯材24Cと、引込み綿布24Aの引き込みの先端側部位に縫合された樹脂製のフック24Dと、によって概略構成されている。
上述した引込み綿布24Aは、2枚の面状材が重ね合わされた形となって形成されている。上記引込み綿布24Aは、その重ね合わされた1辺側の縁部に、同縁部に沿って上述したフック24Dの根元側の縁部が一体的に縫合された状態とされている(縫合ライン24A2)。上述した引込み綿布24Aのフック24Dと縫合された側の縁部は、シート高さ方向にストレート状に延びる形となって形成されている。また、上記引込み綿布24Aの縁部に縫合されるフック24Dも、その横断面が、上記縁部に沿ってシート高さ方向に略一様な形でストレート状に延びる形となって形成されている。また、上記フック24Dの横断面の先端側の鉤状に折れ曲がった部分が引掛けられるワイヤフレーム2Fcの中間部分も、同じく対応してシート高さ方向にストレート状に延びるストレート部2Fc1として形成されている。上記ワイヤフレーム2Fcのシート高さ方向に延びた各側の端部は、対応するサイドフレーム2Faの側面に沿って当てられる形に折り曲げられて、同側面に溶接されて一体的に結合された状態とされている。
また、上記引込み綿布24Aの引き込みの中間部位に沿って形成される筒状の縫い合わせ部24Bは、上記のように引込み綿布24Aの各面状材同士が互いに異なる2箇所においてシート高さ方向にストレート状に縫い合わされる(縫合ライン24B1)ことにより、これら縫合された部位(縫合ライン24B1)の間に筒状に縫製された状態とされている。上述した筒状の縫い合わせ部24Bは、上述した引込み綿布24Aのフック24Dとの縫合ライン24A2と略平行に延びる形となって形成されている。上記構成により、上述した筒状の縫い合わせ部24B内に挿通された芯材24Cも、筒状の縫い合わせ部24Bの形状に沿ってシート高さ方向にストレート状に延びる形に設けられた状態とされている。
また、上記引込み綿布24Aの他辺側の縁部は、これらと縫合される対応するインサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の縁部がラウンドした引込みライン22A1を持つ形状(図2〜図3参照)とされていることに対応して、ラウンドした形にカットされた形状とされている。そして、図5及び図9に示すように、上記引込み綿布24Aのラウンドした縁部は、上記対応するインサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の縁部に沿って一体的に縫合された状態とされている(縫合ライン24A1)。上述したインサイドカバーピース22Aの後側に引き込まれた先の縁部がラウンドした引込みライン22A1を持つ形状とされているのは、図2〜図3に示すように、上述したサイドパッド部21Aによって形作られるサイドサポート20Aの形状が、上側領域に向かってシート幅方向の外側に先細り状に細められていくようにラウンドした形状とされていることによるものである。
上記構成の固定構造24は、図5及び図9にて上述したように、引込み綿布24Aのインサイドカバーピース22Aとの縫合ライン24A1がラウンドした形状とされている一方で、上述した引込み綿布24Aのワイヤフレーム2Fcに引掛けられるフック24Dとの縫合ライン24A2はストレート状に延びる形状となる構成とされている。しかし、上記固定構造24は、上記のようにインサイドカバーピース22Aとの縫合ライン24A1とフック24Dとの縫合ライン24A2とが互いに平行とならない形状とされていても、これらの間の中間部位(縫い合わせ部24B)に取り付けられた共通の芯材24Cを用いて、これらを一括りにサイドパッド部21Aに設けられたインサートワイヤ21A1に引き込んでこれらの形状の違いを吸収した形で適切に止着させることができるようになっている。
その理由は、上述した引込み綿布24Aの一方側の縁部がストレート状に延び、他方側の縁部がラウンドしているといったように、2つの引込み対象が互いに形状の異なる関係とされた構成であっても、引込み綿布24Aの中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)を固定対象であるサイドパッド部21Aのインサートワイヤ21A1に引き込んで固定する構成とすることで、これら引込み対象との縫合ライン24A2,24A1間の形状関係に左右されることなく、これらを共通の引込み構造によって一括りに固定対象に引き込んで固定することができるからである。上記構成により、引込み綿布24Aをサイドパッド部21Aのインサートワイヤ21A1に対して皺や捩れを大きく生じさせることなく適切に引き込んだ状態にして固定することができる。
なお、上述した引込み綿布24Aの筒状の縫い合わせ部24B内に挿通された芯材24Cは、同縫い合わせ部24Bの所々の箇所に形成された開口から外部に露出した状態として設けられている。そして、上記芯材24Cは、上記縫い合わせ部24Bの各開口から露出する部分が、上述したサイドパッド部21Aの後面部に埋設されたインサートワイヤ21A1の対応する各露出部分にそれぞれ引き込まれてホグリング24Hにより止着されることにより、同インサートワイヤ21A1に止着されて固定された状態とされている。
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成とされている。すなわち、シートカバー(インサイドカバーピース22A)を固定対象(サイドパッド部21A)に引き込んだ状態に固定する固定構造(固定構造24)を備えた乗物用シート(シート1)である。固定構造(固定構造24)は、シートカバー(インサイドカバーピース22A)を含む互いに異なる2つの引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)に沿って各引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)の間に架橋された可撓性面状の架橋材(引込み綿布24A)を有し、架橋材(引込み綿布24A)の架橋された中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)が固定対象(サイドパッド部21A)に引き込まれて固定されている。
このような構成とされていることにより、2つの引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)間に架橋した架橋材(引込み綿布24A)を介して、2つの引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)を互いに共通となる1つの固定対象(サイドパッド部21A)にひとまとめに簡便に引き込んで固定することができる。
また、固定構造(固定構造24)は、架橋材(引込み綿布24A)の中間部位に同中間部位に沿って面内方向に筋状に延びる筒状の縫い合わせ部(縫い合わせ部24B)が形成され、縫い合わせ部(縫い合わせ部24B)の筒内に線状の芯材(芯材24C)が挿通され、芯材(芯材24C)が固定対象(サイドパッド部21A)に結合される構成とされている。このような構成とされていることにより、架橋材(引込み綿布24A)を固定対象(サイドパッド部21A)に対して各引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)の延びる方向に沿った方向に長尺状に固定できるようにする構造を簡素に具現化することができる。
また、架橋材(引込み綿布24A)が2枚の面状材により構成されて、2枚の面状材の間に上述した芯材(芯材24C)が挿通される筒状の縫い合わせ部(縫い合わせ部24B)が形成されている。このような構成とされていることにより、架橋材(引込み綿布24A)に対して芯材(芯材24C)を通すための筒状の縫い合わせ部(縫い合わせ部24B)を簡素かつ高い引張り強度を持たせた形に形成することができる。
また、2つの引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)の架橋材(引込み綿布24A)の各側の縁部と結合される各結合ライン(縫合ライン24A1,24A2)が、互いに平行でない関係となっている。このように、2つの引込み対象(インサイドカバーピース22Aとワイヤフレーム2Fc)の架橋材(引込み綿布24A)との結合ライン(縫合ライン24A1,24A2)が互いに平行とならなくても、これらと架橋材(引込み綿布24A)の中間部位(縫い合わせ部24B)との間の形状により、これらの形状の違いを吸収して、これらを互いに共通の形状を持つ中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)によって固定対象(サイドパッド部21A)に適切に引き込んで固定することができる。
また、2つの引込み対象のうちのもう一方がシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)である。架橋材(引込み綿布24A)の中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)がシートパッド(サイドパッド部21A)内に吊り込まれて固定される構成とされ、架橋材(引込み綿布24A)を介してシートカバー(インサイドカバーピース22A)がシートパッド(サイドパッド部21A)内に吊り込まれると共にシートパッド(サイドパッド部21A)がシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)に引き込まれて固定されている。このような構成とされていることにより、架橋材(引込み綿布24A)を用いて、シートカバー(インサイドカバーピース22A)をシートパッド(サイドパッド部21A)に吊り込むと共に、シートパッド(サイドパッド部21A)をシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)に引き込んで固定する、という2つの引き込みを一括りにまとめて適切に行うことができる。
また、架橋材(引込み綿布24A)のシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)に固定される側の縁部にシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)のストレート部(ストレート部2Fc1)に引掛けられて固定されるストレート状のフック(フック24D)がストレート状に結合され、架橋材(引込み綿布24A)のシートカバー(インサイドカバーピース22A)に結合される側の縁部がシートカバー(インサイドカバーピース22A)のラウンドした引込みライン(引込みライン22A1)に沿ってラウンドした形に結合されている。
このような構成とされていることにより、架橋材(引込み綿布24A)のシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)への引掛け用のフック(フック24D)に対する結合ライン(縫合ライン24A2)と、シートカバー(インサイドカバーピース22A)に対する結合ライン(縫合ライン24A1)と、が互いに異なるタイプのものであっても、これらと架橋材(引込み綿布24A)の中間部位(芯材24Cの挿通された縫い合わせ部24B)との間の形状により、これらの形状の違いを吸収することができる。したがって、上記架橋材(引込み綿布24A)によって、シートカバー(インサイドカバーピース22A)をシートパッド(サイドパッド部21A)に吊り込むと共に、シートパッド(サイドパッド部21A)をシートフレーム(ワイヤフレーム2Fc)に引き込んで固定する、という2つの引き込みを一括りにまとめて適切に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートの構成は、自動車の左側座席以外のシートの他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、本発明の構成は、シートバックの他、シートクッション、ヘッドレスト、オットマン、アームレスト等の他のシート構造物にも適用することができるものである。また、本発明の構成は、シート構造物のサイド部分の他の部分のカバーリング構造にも適用することができるものである。
また、シートカバーを引き込んだ状態に固定する固定対象は、上記実施例で示したようなシートパッドの他、シートフレームやシートカバー、或いは他のシート構造物等の種々の構造物をその対象とすることができるものである。また、固定構造が引き込む2つの引込み対象は、そのうちの一方がシートカバーとなっているものであってもよいが、両方がシートカバーとなっているものであってもよい。また、もう一方の引込み対象は、上記実施例で示したようなシートフレームの他、シートパッドやシート装備品等の種々の構造物をその対象とすることができるものである。
また、各引込み対象の間に架橋される可撓性面状の架橋材は、エステル帆布以外の可撓性のある面状材から成るものであってもよい。上記架橋材の各引込み対象に対する結合は、上記実施例で示したような縫合の他、面ファスナやボタンやホック等の留め具による結合、ステープラや締結ピン等の締結具を用いた結合や、溶着による結合等、種々の方法により結合されるものであってもよい。また、上記架橋材の中間部位を固定対象に引き込んで固定する方法も、上記実施例で示したように各々に組み付けられたワイヤ同士をホグリングにより締結して固定するものの他、フックによる引掛けや上記に示した各種の方法により結合するものなど、種々の方法により固定されるものであってもよい。
また、架橋材の中間部位に筒状の縫い合わせ部を形成する方法については、上記実施例で示したように2枚の面状材を重ね合わせて異なる2箇所を縫い合わせることで筒状に形成するものの他、1枚の面状材の中間部位を2つ折りに重ねて縫い付けることで筒状に形成するものであってもよい。または、面状材に別体の筒状部材を結合する方法であってもよい。また、架橋材を2枚の面状材で形成する方法としては、2枚の面状材を重ね合わせて形成するものの他、1枚の面状材を2つ折りにして形成するものであってもよい。また、架橋材は、必ずしも全体が2枚の面状材の重ね合わされた構成からなるものでなくてもよく、縫い合わせ部の形成される中間部位でのみ部分的に2枚に重ね合わされる構成とされたものであってもよい。
また、2つの引込み対象の架橋材の各側の縁部と結合される各結合ラインは、互いに平行となるものであってもよい。また、各結合ラインが互いに平行でない関係となる場合としては、双方が互いに平行とならない形にストレート状に延びるようになっている場合、少なくとも一方がラウンドしたり折れ曲がったりして延びるようになっている場合、少なくとも一方が他方と平行に延びる形とならない断続的或いは部分的な領域でしか結合されていない場合等が挙げられる。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
2F バックフレーム
2Fa サイドフレーム
2Fb アッパフレーム
2Fc ワイヤフレーム(シートフレーム、引込み対象)
2Fc1 ストレート部
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
10 天板メイン部
10A 肩掛け部
10B 開口部
11 天板メインパッド
12 天板メインカバー
20 天板サイド部
20A サイドサポート
21 天板サイドパッド
21A サイドパッド部(シートパッド、固定対象)
21A1 インサートワイヤ
21B アッパパッド部
22 天板サイドカバー
22A インサイドカバーピース(シートカバー、引込み対象)
22A1 引込みライン
22B アウトサイドカバーピース
22C 背裏側カバーピース
23 中見え防止カバー
24 固定構造
24A 引込み綿布(架橋材)
24A1 縫合ライン(結合ライン)
24A2 縫合ライン(結合ライン)
24B 縫い合わせ部
24B1 縫合ライン
24C 芯材
24D フック
24H ホグリング

Claims (6)

  1. シートカバーを固定対象に引き込んだ状態に固定する固定構造を備えた乗物用シートであって、
    前記固定構造は、前記シートカバーを含む互いに異なる2つの引込み対象に沿って当該各引込み対象の間に架橋された可撓性面状の架橋材を有し、該架橋材の架橋された中間部位が前記固定対象に引き込まれて固定されている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記固定構造は、前記架橋材の前記中間部位に該中間部位に沿って面内方向に筋状に延びる筒状の縫い合わせ部が形成され、該縫い合わせ部の筒内に線状の芯材が挿通され、該芯材が前記固定対象に結合される構成とされている乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記架橋材が2枚の面状材により構成されて、当該2枚の面状材の間に前記芯材が挿通される筒状の前記縫い合わせ部が形成されている乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記2つの引込み対象の前記架橋材の各側の縁部と結合される各結合ラインが互いに平行でない関係となっている乗物用シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記2つの引込み対象のうちのもう一方がシートフレームであり、前記架橋材の前記中間部位がシートパッド内に吊り込まれて固定される構成とされ、前記架橋材を介して前記シートカバーが前記シートパッド内に吊り込まれると共に前記シートパッドが前記シートフレームに引き込まれて固定されている乗物用シート。
  6. 請求項5に記載の乗物用シートであって、
    前記架橋材の前記シートフレームに固定される側の縁部に前記シートフレームのストレート部に引掛けられて固定されるストレート状のフックがストレート状に結合され、前記架橋材の前記シートカバーに結合される側の縁部が前記シートカバーのラウンドした引込みラインに沿ってラウンドした形に結合されている乗物用シート。
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